JP4084601B2 - 電子基板の電気接続構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子基板の電気接続構造に関し、特に、打ち抜き成形される複数のバスバーが埋設される合成樹脂製の基板支持体に電子基板が固定され、前記各バスバーに一体に連なる複数のバスバー側接続パッドが前記電子基板の外側で前記基板支持体の表面に並列配置され、前記電子基板上に並設される複数の基板側接続パッドが前記バスバー側接続パッドに接続される電子基板の電気接続構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる電気接続構造は、たとえば特開2000−264192号公報等で既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような電気接続構造では、各バスバー側接続パッド同士の間隔を狭めることで、基板支持体および電子基板の小型化を図ることができるが、その際、隣接相互のバスバー側接続パッドが接触する可能性を排除しつつ各バスバー側接続パッド同士の間隔を狭めることが望ましい。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、各バスバー側接続パッド同士の間隔を極力狭めて、基板支持体および電子基板の小型化を図ることができるようにした電子基板の電気接続構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、打ち抜き成形される複数のバスバーが埋設される基板支持体に電子基板が固定され、前記各バスバーに一体に連なる複数のバスバー側接続パッドが前記電子基板の外側で前記基板支持体の表面に並列配置され、前記電子基板上に並設される複数の基板側接続パッドが前記バスバー側接続パッドにワイヤーボンディングでそれぞれ接続される電子基板の電気接続構造において、前記基板支持体の一部を構成する樹脂成形体とのモールド結合前にバスバー組立体として構成され且つ前記モールド結合後に相互間が分離される前記複数のバスバーの一つに、前記電子基板に対する相対位置が定められた各バスバー側接続パッドの基準位置を認識するための、各バスバー側接続パッドとは異なる形状を有する識別パッドが、一体に連なって形成されるとともに各バスバー側接続パッドと同一平面で前記基板支持体の表面に配設され、前記バスバー側接続パッドが、該バスバー側接続パッドと一体のバスバーの打ち抜き成形時にかえりが生じる側を前記基板支持体中に埋没せしめて、前記基板支持体に並設されることを特徴とする。
【0006】
このような構成によれば、各バスバーの打ち抜き成形時に生じるかえりが、基板支持体の表面から突出することはなく、そのかえりによって隣接相互のバスバー側接続パッドが接触する可能性を排除することができ、各バスバー側接続パッド間の間隔を極力狭めて、基板支持体および電子基板の小型化を図ることができる。しかも上記かえりが基板支持体に食い込むことで、基板支持体を成形する際の各バスバーの変形を防止するとともに、各バスバーの基板支持体に対する保持力を向上して各バスバー側接続パッドの基板支持体への固着を確実なものとすることができる。
【0007】
またワイヤーボンダーによる自動的なワイヤーボンディングを行なう際にボンディングワイヤーがかえりに接触して引っかかることを防止し、短絡を防止しつつワイヤーボンダーによる円滑なワイヤーボンディングを行なうことができる。
その上、識別パッドが、複数のバスバーの1つに一体に連なって形成されてバスバー側接続パッドと同一平面で基板支持体の表面に配設されるので、ワイヤーボンダーにより自動的にワイヤーボンディングを行う際に、カメラにより識別パッドを正確に認識することが容易であって、各バスバー側接続パッドの基準位置を精度よく認識することができ、基板側接続パッドおよびバスバー側接続パッドを高精度に接続可能となる。しかも上記基準位置を定めるにあたって専用の部品が必要となることはなく、部品点数が増大することを回避することができ、さらにバスバーと一体の識別パッドは、樹脂製のハウジング主体の表面に比べて優れた光沢を有するので、識別パッドの認識精度を高めることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0009】
図1〜図13は本発明の一実施例を示すものであり、図1は四輪乗用車両用ブレーキ装置のブレーキ液圧回路図、図2はブレーキ液圧制御装置の正面図、図3は図2の3矢視平面図、図4は図2の4−4線断面図、図5は図2の5−5線断面図、図6は図2の6−6線断面図、図7は図4の7−7線に沿う切欠き断面図、図8は図5の要部拡大図、図9はハウジング主体を図8の9−9線矢視方向から見た図、図10はバスバー組立体の平面図、図11は図7の11−11線拡大断面図、図12はバスバー側接続パッドの横断面図、図13は図6の13矢示部拡大図である。
【0010】
先ず図1において、タンデム型のマスタシリンダMは、車両運転者がブレーキペダルPに加える踏力に応じたブレーキ液圧を発生する第1および第2出力ポート1A、1Bを備えており、左前輪用車輪ブレーキ2A、右後輪用車輪ブレーキ2B、右前輪用車輪ブレーキ2Cおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dと、前記第1および第2出力ポート1A,1Bに個別に接続された第1および第2出力液圧路3A,3Bとの間にブレーキ液圧制御装置4が設けられる。
【0011】
ブレーキ液圧制御装置4は、左前輪用車輪ブレーキ2A、右後輪用車輪ブレーキ2B、右前輪用車輪ブレーキ2Cおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dに個別に対応した常開型である電磁駆動式の第1、第2、第3および第4入口弁5A,5B,5C,5Dと、前記各車輪ブレーキ2A〜2Dに個別に対応した常閉型である電磁駆動式の第1、第2、第3および第4出口弁6A,6B,6C,6Dと、前記各入口弁5A〜5Dにそれぞれ並列に接続される第1、第2、第3および第4チェック弁7A,7B,7C,7Dと、第1および第2出力液圧路3A,3Bにそれぞれ個別に対応した第1および第2リザーバ8A,8Bと、第1および第2リザーバ8A,8Bに吸入側が接続されるプランジャ型の第1および第2戻しポンプ9A,9Bと、両ポンプ9A,9Bを駆動する共通一個の電動モータ10と、第1および第2ポンプ9A,9Bの吐出側に接続される第1および第2ダンパ11A,11Bと、第1および第2出力液圧路3A,3Bと第1および第2ダンパ11A,11B間にそれぞれ介裝される第1および第2オリフィス12A,12Bとを備える。
【0012】
第1入口弁5Aは、第1出力液圧路3Aおよび左前輪用車輪ブレーキ2A間に設けられ、第2入口弁5Bは、第1出力液圧路3Aおよび右後輪用車輪ブレーキ2B間に設けられ、第3入口弁5Cは、第2出力液圧路3Bおよび右前輪用車輪ブレーキ2C間に設けられ、第4入口弁5Dは、第2出力液圧路3Bおよび左後輪用車輪ブレーキ2D間に設けられる。
【0013】
また第1〜第4チェック弁7A〜7Dは、対応する車輪ブレーキ2A〜2DからマスタシリンダMへのブレーキ液の流れを許容するようにして、各入口弁5A〜5Dに並列に接続される。
【0014】
第1出口弁6Aは、左前輪用車輪ブレーキ2Aおよび第1リザーバ8A間に設けられ、第2出口弁6Bは、右後輪用車輪ブレーキ2Bおよび第1リザーバ8A間に設けられ、第3出口弁6Cは、右前輪用車輪ブレーキ2Cおよび第2リザーバ8B間に設けられ、第4出口弁6Dは、左後輪用車輪ブレーキ2Dおよび第2リザーバ8B間に設けられる。
【0015】
このような第1〜第4入口弁5A〜5Dおよび第1〜第4出口弁6A〜6Dは、各車輪がロックを生じる可能性のない通常ブレーキ時には、マスタシリンダMおよび車輪ブレーキ2A〜2D間を連通するとともに車輪ブレーキ2A〜2Dおよびリザーバ8A,8B間を遮断する状態に制御される。すなわち各入口弁5A〜5Dが消磁、開弁状態とされるとともに各出口弁6A〜6Dが消磁、閉弁状態とされ、マスタシリンダMの第1出力ポート1Aから出力されるブレーキ液圧は、第1入口弁5Aを介して左前輪用車輪ブレーキ2Aに作用するとともに、第2入口弁5Bを介して右後輪用車輪ブレーキ2Bに作用する。またマスタシリンダMの第2出力ポート1Bから出力されるブレーキ液圧は、第3入口弁5Cを介して右前輪用車輪ブレーキ2Cに作用するとともに、第4入口弁5Dを介して左後輪用車輪ブレーキ2Dに作用する。
【0016】
上記ブレーキ中に車輪がロック状態に入りそうになったときには、第1〜第4入口弁5A〜5Dおよび第1〜第4出口弁6A〜6Dが、マスタシリンダMおよび車輪ブレーキ2A〜2D間を遮断するとともに車輪ブレーキ2A〜2Dおよびリザーバ8A,8B間を連通する状態に制御される。すなわち第1〜第4入口弁5A〜5Dのうちロック状態に入りそうになった車輪に対応する入口弁が励磁、閉弁されるとともに、第1〜第4出口弁6A〜6Dのうち上記車輪に対応する出口弁が励磁、開弁される。これにより、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧の一部が第1リザーバ8Aまたは第2リザーバ8Bに吸収され、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧が減圧されることになる。
【0017】
またブレーキ液圧を一定に保持する際には、第1〜第4入口弁5A〜5Dおよび第1〜第4出口弁6A〜6Dが、車輪ブレーキ2A〜2DをマスタシリンダMおよびリザーバ8A,8Bから遮断する状態に制御される。すなわち入口弁5A〜5Dが励磁、閉弁されるとともに、出口弁6A〜6Dが消磁、閉弁されることになる。さらにブレーキ液圧を増圧する際には、入口弁5A〜5Dが消磁、開弁状態とされるともに、出口弁6A〜6Dが消磁、閉弁状態とされればよい。
【0018】
このように第1〜第4入口弁5A〜5Dおよび第1〜第4出口弁6A〜6Dの通電を制御することにより、車輪をロックさせることなく、効率良く制動することができる。
【0019】
ところで、前記電動モータ10は上述のようなアンチロックブレーキ制御中に作動せしめられる。この電動モータ10の作動に伴って第1および第2戻しポンプ9A,9Bが駆動されるので、第1および第2リザーバ8A,8Bに吸収されたブレーキ液は、第1および第2戻しポンプ9A,9Bに吸入され、次いで第1および第2ダンパ11A,11B側へ吐出され、第1および第2オリフィス12A,12Bを経て第1および第2出力液圧路3A,3Bに還流される。このようなブレーキ液の還流によって、第1および第2リザーバ8A,8Bのブレーキ液の吸収によるブレーキペダルPの踏み込み量の増加を防ぐことができる。しかも第1および第2戻しポンプ9A,9Bの吐出圧の脈動は第1および第2ダンパ11A,11B、ならびに第1および第2オリフィス12A,12Bの協働作用により減衰されるため、上記還流によってブレーキペダルPの操作フィーリングが阻害されることはない。
【0020】
図2〜図7において、ブレーキ液圧制御装置4は、相互に反対側に臨む第1および第2取付け面15a,15bを有して、たとえばアルミニウム合金等によりブロック状に形成される基体15を備えるものであり、この基体15に、第1〜第4入口弁5A〜5D、第1〜第4出口弁6A〜6D、第1〜第4チェック弁7A〜7D、第1および第2リザーバ8A,8B、第1および第2戻しポンプ9A,9B、第1および第2ダンパ11A,11B、ならびに第1および第2オリフィス12A,12Bが配設される。また基体15の第1取付け面15aには無端状の第1シール部材13を介して樹脂製のハウジング16が取付けられ、該ハウジング16とは反対側で基体15の第2取付け面15bに電動モータ10のモータケース17が無端状の第2シール部材14を介して取付けられる。
【0021】
図8を併せて参照して、第1〜第4入口弁5A〜5Dは、弁部18に電磁駆動部19がそれぞれ連設されて成るものであり、基体15の第1取付け面15aに開口するようにして該基体15の上部に設けられる4つの有底の装着孔20…に各弁部18…が収容され、各電磁駆動部19…は基体15の第1取付け面15aから突出する。
【0022】
しかも前記弁部18…の先端部および装着孔20…の閉塞端との間には、入力室21…が形成される。一方、基体15の第2取付け面15bにおいて電動モータ10から外れた上部両側には、マスタシリンダMの第1出力ポート1Aに連なる第1出力液圧路3Aが接続される第1入口ポート23Aを有する第1接続ボス22Aと、マスタシリンダMの第2出力ポート1Bに連なる第2出力液圧路3Bが接続される第2入口ポート23Bを有する第2接続ボス22Bとが突設されており、第1および第2入口弁5A,5Bの入力室21…は第1入口ポート23Aに共通に連通され、第3および第4入口弁5C,5Dの入力室21…は第2入口ポート23Bに共通に連通される。
【0023】
また前記各弁部18…の中間部と、各装着孔20…の内面との間には環状室24…が形成されており、この環状室24…および前記入力室21…間で弁部18…の外周には、環状室24…から入力室21…へのブレーキ液の流通を許容するチェック弁7A〜7Dの機能を果たすカップシールが装着孔20…の内面に弾発的に接触するようにして装着され、チェック弁7A〜7Dとともに前記環状室24…を挟む位置で弁部18…の外周には、装着孔20…の内面に弾発的に接触するOリング25…が装着される。
【0024】
基体15の上部側面には、左前輪用車輪ブレーキ2A、右後輪用車輪ブレーキ2B、右前輪用車輪ブレーキ2Cおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dに個別に接続される出口ポート26A,26B,26C,26Dが各入口弁5A〜5Dに対応して設けられており、各入口弁5A〜5Dの環状室24…が前記各出口ポート26A〜26Dにそれぞれ連通される。
【0025】
而して電磁駆動部19…の非通電状態で各弁部18…は環状室24…および入力室21…間を連通しており、マスタシリンダMの出力液圧が各車輪ブレーキ2A〜2Dに作用する。また電磁駆動部19…に通電すると、各弁部18…は環状室24…および入力室21…間を遮断し、マスタシリンダMの出力液圧が各車輪ブレーキ2A〜2Dに作用することはない。
【0026】
第1〜第4出口弁6A〜6Dは、弁部28に電磁駆動部29がそれぞれ連設されて成るものであり、基体15の第1取付け面15aに開口するようにして該基体15の上部に設けられる4つの有底の装着孔30…に各弁部28…が収容され、各電磁駆動部29…は基体15の第1取付け面15aから突出する。
【0027】
しかも第1〜第4入口弁5A〜5Dの弁部18…を収容する装着孔20…が横方向に並んで基体15の上部に設けられるのに対し、第1〜第4出口弁6A〜6Dの弁部28…を収容する装着孔30…は、前記各装着孔20…の下方で横方向に並んで基体15に設けられており、第1〜第4入口弁5A〜5Dおよび第1〜第4出口弁6A〜6Dは上下に並列して基体15に配設されることになる。
【0028】
前記弁部28…の先端部および装着孔30…の閉塞端との間には、解放室31…が形成される。また各弁部28…の中間部と、各装着孔30…の内面との間には、基体15に設けられた連通孔32…を介して各入口弁5A〜5Dの環状室24…に通じる環状室33…が形成され、該環状室33…を挟む位置で弁部28…の外周には、装着孔30…の内面に弾発的に接触するOリング34,35がそれぞれ装着される。
【0029】
而して電磁駆動部29…の通電状態で各弁部28…は環状室33…および解放室31…間を連通しており、各車輪ブレーキ2A〜2Dの液圧が解放室31…側に解放される。また電磁駆動部29…を非通電状態とすると、各弁部28…は環状室33…および解放室31…間を遮断し、各車輪ブレーキ2A〜2Dの液圧が解放室31…側に解放されることはない。
【0030】
第1リザーバ8Aは、第1および第2入口弁5A,5B間ならびに第1および第2出口弁6A,6B間に対応する位置で基体15の下部に配設され、第2リザーバ8Bは、第2および第3入口弁5C,5D間ならびに第3および第4出口弁6C,6D間に対応する位置で基体15の下部に配設される。
【0031】
図5に特に注目して、第1および第2リザーバ8A,8Bに対応する部分で基体15には、第1取付け面15aからハウジング16側に突出するように隆起する一対の筒状部15c…が一体に設けられる。
【0032】
第1リザーバ8Aは、筒状部15cの内面で少なくとも一部が形成されるようにして基体15に設けられる有底の摺動穴36と、第1および第2出口弁6A,6Bの解放室31…に共通に通じる貯留室37を摺動穴36の閉塞端との間に形成するようにして摺動穴36に摺動可能に嵌合されるリザーブピストン38と、筒状部15cの先端部に装着されるばね受け部材39と、リザーブピストン38およびばね受け部材39間に縮設されるリザーブばね40とから成る。
【0033】
ばね受け部材39は、摺動穴36の開口端部に嵌合されており、該ばね受け部材39の摺動穴36からの抜け出しを阻止する止め輪41が摺動穴36の開口端部内面に装着される。
【0034】
また第2リザーバ8Bは、第3および第4出口弁6C,6Dの解放室31…に共通に通じる貯留室37を有するようにして、前記リザーバ8Bと基本的に同一の構造に構成される。
【0035】
第1および第2ダンパ11A,11Bは、前記第1および第2リザーバ8A,8Bにおける摺動穴36…の閉塞端と、基体15の第2取付け面15bとの間で該基体15に配設される。
【0036】
図7に特に注目して、第1および第2ダンパ11A,11Bは、基体15の左右両側面にそれぞれ開口するようにして基体15に設けられる有底のダンパ穴44…と、該ダンパ穴44…の閉塞端との間にダンパ室45…を形成してダンパ穴44…の開口端に液密に嵌合される蓋部材46…と、該蓋部材46…のダンパ穴44…からの抜け出しを阻止するようにしてダンパ穴44…の開口端縁に装着される止め輪47…とでそれぞれ構成されるものであり、両ダンパ11A,11Bのダンパ室45…が第1および第2戻しポンプ9A,9Bの吐出側に接続される。
【0037】
第1および第2戻しポンプ9A,9Bは、第1〜第4出口弁6A〜6Dと、第1および第2ダンパ11A,11Bとの間で、第1〜第4出口弁6A〜6Dの配列方向に沿う同軸の作動軸線を有して基体15に配設されるものであり、両戻しポンプ9A,9Bがそれぞれ備えるプランジャ48…は、基体15における第2取付け面15bの中央部に設けられた凹部49に一端を臨ませるようにして相互間に間隔をあけた位置に配置される。また両戻しポンプ9A,9Bには、吸入弁50…および吐出弁51…がそれぞれ内蔵されている。
【0038】
第1および第2オリフィス12A,12Bは、第1および第2戻しポンプ9A,9Bの吐出弁51…と、マスタシリンダMに接続される入口ポート23A,23Bとの間に介在するようにして基体15に圧入される。
【0039】
電動モータ10のモータケース17は有底円筒状に形成されており、このモータケース17の開口端には樹脂製のブラシホルダ53が液密に嵌合され、モータケース17の開口端は蓋板54で閉じられる。しかもモータケース17の開口端は、無端状の第2シール部材14を第2取付け面15bとの間に介在させて、第2取付け面15bに複数個たとえば3個のねじ部材52…によって締結される。
【0040】
電動モータ10の出力軸55は、ブラシホルダ53および蓋板54を回転自在に貫通し、基体15に設けられた凹部49内まで延出されており、蓋板54に保持されたボールベアリング56と、凹部49の内端部に保持されたボールベアリング57とによって支承される。しかも前記両ベアリング56,57間に位置する中間部で出力軸55には偏心軸部55aが設けられており、該偏心軸部55aの外周に装着されるボールベアリング58が、第1および第2ポンプ9A,9Bにおける各プランジャ48…の先端に当接される。したがって、電動モータ10の作動によって出力軸55が回転すれば、偏心軸部55aを介してボールベアリング58に偏心運動が与えられ、これにより各プランジャ48…が往復駆動される。
【0041】
ハウジング16は、前記第1〜第4入口弁5A〜5Dにおける電磁駆動部19…、前記第1〜第4出口弁6A〜6Dにおける電磁駆動部29…、ならびに各電磁駆動部19…,29…および電動モータ10を制御する電子制御ユニット61を収納するともに、第1および第2リザーバ8A,8Bの一部を構成する筒状部15cを突入せしめた収納室62を、基体15の第1取付け面15aとの間に形成するようにして、複数個たとえば4個のねじ部材66…により基体15の第1取付け面15aに締結される。
【0042】
ハウジング16は、複数の樹脂成形体が一体に結合されて成るとともに横断面長方形状の筒形に形成される基板支持体としてのハウジング主体64の一端に、ハウジング主体64の一端開口部を塞ぐ樹脂製のカバー65が振動溶着されて成るものであり、第1シール部材13を第1取付け面15aとの間に介在させたハウジング主体64の他端部が複数たとえば4個のねじ部材66,66…により基体15の第1取付け面15aに締結される。
【0043】
図9を併せて参照して、ハウジング主体64内の中間部には、第1〜第4入口弁5A〜5Dの各電磁駆動部19…、ならびに第1〜第4出口弁6A〜6Dの各電磁駆動部29…にそれぞれ個別に対応した開口部67…,68…を有する支持板部69が一体に形成される。
【0044】
ハウジング主体64には、前記支持板部69からカバー65側に突出する4つのボス部70,70…が長方形の4つの隅角部に対応するようにして一体に設けられている。一方、電子制御ユニット61は、電気回路がプリントされる長方形状の電子基板71に半導体チップ(図示せず)等が搭載されて成るものであり、この電子基板71が前記各ボス部70,70…にねじ部材72,72…で締結される。
【0045】
ところで前記支持板部69には、図10で示すような8個の個別バスバー73A,73B,73C,73D;74A,74B,74C,74Dおよび1個の共通バスバー75が埋設されており、個別バスバー73A〜73D,74A〜74Dは、各入口弁5A〜5Dおよび各出口弁6A〜6Dに個別に対応し、共通バスバー75は各入口弁5A〜5Dおよび各出口弁6A〜6Dに共通に対応する。
【0046】
前記各個別バスバー73A〜73D,74A〜74Dの一端は、両端をハウジング主体64に埋没させる長方形状のバスバー側接続パッド76…としてそれぞれ形成されており、電子基板71の外側でハウジング主体64の表面に露出して相互に近接しつつ並列配置される。また共通バスバー75の一端は、両端をハウジング主体64に埋没させる長方形状のバスバー側接続パッド77として形成されており、前記バスバー側接続パッド76…の並列位置とは離隔した位置でそれらのバスバー側接続パッド76…の配列に並ぶようにして、電子基板71の外側でハウジング主体64の表面に露出して配置される。
【0047】
前記各個別バスバー73A〜73D,74A〜74Dの他端は、外部接続用端子78…として形成されるものであり、各開口部67…,68…内に1つずつ突出される。また共通バスバー75の他端には、8個の外部接続用端子79…が一体に形成されており、それらの外部接続用端子79…は、前記各外部接続用端子78…にそれぞれ隣接した位置で各開口部67…,68…内に突出される。すなわち各外部接続用端子78…,79…は、ハウジング主体64の支持板部69から開口部67…,68…内に一部を突出せしめるようにして支持板部69に支持されることになる。
【0048】
外部接続用端子78…,79…は略L字状に形成されるものであり、入口弁5A〜5Dおよび出口弁6A〜6Dにおける電磁駆動部19…,29…側の一対の端子83…が、前記外部接続用端子78…,79…にスポット溶接等によって接続される。
【0049】
ところで、前記各個別バスバー73A〜73D,74A〜74Dおよび共通バスバー75は、ハウジング主体64において支持板部69を構成する樹脂成形体との一体モールド結合前には、図10で示す形状のバスバー組立体80として準備されるものであり、図10の鎖線で示す切断線81に沿って切断された後に、支持板部69を構成する樹脂成形体を型成形するための金型装置内に位置決め配置される。しかも支持板部69には、各個別バスバー73A〜73D,74A〜74Dおよび共通バスバー75の連結を解除し得る複数箇所(この実施例では8箇所)に打ち抜き孔82…が形成されており、支持板部69の型成形後に各打ち抜き孔82…から図示しない刃具によって打ち抜くことにより、支持板部69内で各個別バスバー73A〜73D,74A〜74Dおよび共通バスバー75が相互に独立して配置されることになる。
【0050】
図11を併せて参照して、ハウジング16には、基体15から側方にはみだす突出部16aが一体に形成されており、該突出部16aには、コネクタハウジング85が設けられ、該コネクタハウジング85内には、複数本の雄型であるコネクタ端子86…が配設される。
【0051】
前記コネクタハウジング85から電子基板71の外側にわたっては複数のバスバー87…が埋設されており、それらのバスバー87…の一端は、両端をハウジング主体64に埋没させる長方形状のバスバー側接続パッド88…としてそれぞれ形成されており、電子基板71の外側でハウジング主体64の表面に露出して相互に近接しつつ並列配置される。またコネクタ端子86…は各バスバー87…の他端に一体に形成される。
【0052】
バスバー側接続パッド76…の配列およびバスバー側接続パッド77間に対応する位置でハウジング主体64には一対のバスバー89…が埋設されており、それらのバスバー89…の一端は、両端をハウジング主体64に埋没させる長方形状のバスバー側接続パッド90…としてそれぞれ形成され、電子基板71の外側においてバスバー側接続パッド76…の配列およびバスバー側接続パッド77間に対応する位置でハウジング主体64の表面に露出して並列配置される。
【0053】
ところで、バスバー73Aは、導電金属を打ち抜き成形した後の屈曲成形により形成されるものであるが、その打ち抜き成形完了後には、図12で示すように、その一面両側にだれ91,91が形成され、また他面両側にはかえり92,92が形成される傾向にあり、他のバスバー73B〜73D,74A〜74D,75,87…,89…についても同様に、上述のだれ91およびかえり92が形成される傾向にある。
【0054】
而して各バスバー73A〜73D,74A〜74D,75,87…,89…の一端のバスバー側接続パッド76…,77,88…,90…は、かえり92…が生じる側をハウジング主体64に埋没せしめるようにして、ハウジング主体64に並設される。
【0055】
一方、電子基板71上には、各バスバー側接続パッド76…,77,88…,90…に個別に対応した基板側接続パッド93,93…が設けられており、相互に対応したバスバー側接続パッド76…,77,88…,90…および基板側接続パッド93,93…は、アルミワイヤ等のボンディングワイヤ94,94…によるワイヤーボンディングによって接続される。
【0056】
ところで、このようなワイヤーボンディングでは、電子基板71に対する相対位置が定められた各バスバー側接続パッド76…,77…,88…,90…の基準位置をカメラで正確に認識し、各バスバー側接続パッド76…,77,88…,90…の前記基準位置に対する距離分だけワイヤーボンダーを動かすことにより、相互に対応した基板側接続パッド93…およびバスバー側接続パッド76…,77,88…,90…のワイヤーボンダーによる自動的なワイヤーボンディングを行なう必要がある。
【0057】
このため、並列配置されているバスバー側接続パッド76…,90…,77の基準位置を定めるための識別パッド95と、並列配置されているバスバー側接続パッド88…の基準位置を定めるための識別パッド96とが、各バスバー側接続パッド76…,90…,77;88…とは異なる形状に形成されるとともに各バスバー側接続パッド76…,90…,77;88…と同一平面でハウジング主体64の表面に配設される。
【0058】
一方、電子基板71には、該電子基板71および各バスバー側接続パッド76…,77…,88…,90…の相対位置を一定に定めるために、前記ハウジング主体64側の識別パッド95,96に対応した識別パッド97,98が、電子基板71上のプリント配線と同様にして形成される。
【0059】
しかも各バスバー側接続パッド76…,90…,77の基準位置となる識別パッド95は、それらのバスバー側接続パッド76…,90…,77の配列方向に沿う一端に配置されるバスバー側接続パッド76を形成している個別バスバー74Aに一体に連なって形成される。
【0060】
またバスバー側接続パッド88…の基準位置となる識別パッド96は、それらのバスバー側接続パッド88…の配列方向に沿う一端に配置されるバスバー側接続パッド88を形成しているバスバー87に一体に連なって形成される。
【0061】
図13において、前記一対のバスバー89…の他端にはモータ接続端子99…が一体に形成されており、これらのモータ接続端子99…は、電動モータ10が備える一対の端子100…に、一対の帯板状のモータコネクタ101…を介して接続される。
【0062】
基体15の下部には、該基体15の第1および第2取付け面15a,15b間にわたる貫通孔102が穿設されており、前記モータコネクタ101…が該貫通孔102を抜き差し可能に貫通する。
【0063】
ハウジング主体64の前記貫通孔102に対応する部分には、該貫通孔102と同軸で有底の位置決め穴103を有するボス104が一体に形成され、その位置決め穴103内に一対の前記モータ接続端子99…が固定的に並設される。
【0064】
電動モータ10のブラシホルダ53には、蓋板54を貫通して貫通孔102に挿入されるコネクタ保持部105が一体に設けられる。このコネクタ保持部105は貫通孔102の第2取付け面15b側の端部に挿入される段付きの円筒部分105aと、該円筒部分105aに一端が連なるとともに他端が位置決め穴103に嵌合される保持板部分105bとを備える。
【0065】
保持板部分105bの両側に保持されるモータコネクタ101…の一端は、円筒部分105aを貫通して電動モータ10内に突入され、電動モータ10内でモータコネクタ101…が端子100…に嵌合、接続される。また両モータコネクタ101…の他端は、貫通孔102に挿入されたボス104内のモータ接続端子99…に嵌合、接続される。
【0066】
前記貫通孔102の内面およびボス104間には環状の微小間隙106が形成されており、収納室62は該微小間隙106を介して貫通孔102内の中間部に連通する。またコネクタ保持部105の円筒部分105aと両モータコネクタ101…間にも微小間隙が形成されており、電動モータ10内も貫通孔102内の中間部に連通している。
【0067】
基体15の下部には、前記収納室62および電動モータ10の呼吸を可能として収納室62および電動モータ10と外部との間を通じる呼吸構造107が設けられるものであり、この呼吸構造107は、前記貫通孔102と、該貫通孔102の中間部の中間部に内端を通じさせるとともに外端を下方に向けて開口させる通気孔108と、通気孔108を塞ぐ閉塞部材109とで構成される。
【0068】
通気孔108は、内端を貫通孔102の中間部に開口せしめた小径孔部108aと、該小径孔部108aよりも大径に形成されて小径孔部108の外端に内端が同軸に連なる中径孔部108bと、中径孔部108bよりも大径に形成されて中径孔部108bの外端に内端が同軸に連なるとともに外端が基体15の下面に開口する大径孔部108cとから成る。
【0069】
通気孔108における小径孔部108aおよび中径孔部108b間の環状段部108dには、たとえば商品名ゴアテックスで代表される通気防水素材により円形のシート状に形成される閉塞部材109が当接される。一方、中央部に透孔110を有して金属により円盤状に形成される押さえ部材111が、通気孔108の中径孔部108bに圧入される。この押さえ部材111には、閉塞部材109側に突出した円形の突部111aが一体に設けられており、前記閉塞部材109は押さえ部材111の突部111aと通気孔108の環状段部108dとの間に挟持されることになる。
【0070】
ところで、プランジャ48…を凹部49に臨ませた両戻しポンプ9A,9Bから凹部49側に、微少量のブレーキ液や、電動モータ10の作動に伴って電動モータ10で発生する微少量の摩耗粉や、プランジャ48…自体で生じる微少量の摩耗粉等の微少量の漏出部が漏出する可能性があり、その漏出ブレーキ液や摩耗粉が、凹部49から第2取付け面15bおよび電動モータ10間ならびに前記貫通孔102を経て通気孔108まで流れると、通気孔108を塞ぐ閉塞部材109を詰まらせて通気性能が阻害されてしまう可能性がある。そこで、凹部49から第2取付け面15bおよび電動モータ10間ならびに前記貫通孔102を経て通気孔108に至るまで漏出ブレーキ液が流通するのを遮断する環状の第3シール部材118が、基体15および電動モータ10間に介設される。
【0071】
しかも貫通孔102の電動モータ10側の部分には、電動モータ10側に臨む環状の段部102aと、コネクタ保持部105における段付きの円筒部分105aを嵌合させるための大径孔部102bとが設けられており、第3シール部材118は、前記段部102aと、円筒部分105aの外面に形成されている環状の段部105cとの間に挟まれるようにして、円筒部分105aの外面と貫通孔102における大径孔部102bとの間に介装される。
【0072】
次にこの実施例の作用について説明すると、基体15には、その第1取付け面15aから収納室62側に突出するように隆起する一対の筒状部15c…が一体に設けられ、第1および第2リザーバ8A,8Bは、筒状部15c…の内面で少なくとも一部が形成されるようにして基体15に設けられる有底の摺動穴36…と、出口弁6A〜6Dに接続される貯留室37…を摺動穴36…の閉塞端との間に形成するようにして摺動穴36…に摺動可能に嵌合されるリザーブピストン38…と、筒状部15c…の先端部に装着されるばね受け部材39…と、前記リザーブピストン38…およびばね受け部材39…間に縮設されるリザーブばね40…とから成るものである。
【0073】
このような第1および第2リザーバ8A,8Bによれば、第1および第2リザーバ8A,8Bの一部が収納室62内に配置されることになり、第1および第2リザーバ8A,8Bに対応する部分での収納室62内の空きスペースを極力小さくすることができ、また第1および第2リザーバ8A,8Bを配設するために基体15側で必要とされるスペースを、収納室62内の空きスペースを小さくした分だけ小さくすることができるので、ブレーキ液圧制御装置4の小型、軽量化を図ることができる。
【0074】
また摺動穴36…の閉塞端と、第1取付け面15aとは反対側である基体15の第2取付け面15bとの間で、基体15に第1および第2ダンパ11A,11Bが配設されるので、第1および第2リザーバ8A,8Bの一部を収納室62内に配置することで基体15に生じたスペースを有効に利用して第1および第2ダンパ11A,11Bを配置することで、基体15の小型、軽量化ひいてはブレーキ液圧制御装置4の小型、軽量化をより一層図ることができる。
【0075】
しかも収納室62は、収納室62および外部間を通じる呼吸構造107によって呼吸可能であるが、上述のように収納室62の容積が小さくなった分だけ呼吸量が少なくなるので呼吸構造107を小型化することができる。
【0076】
ところで第1および第2戻しポンプ9A,9Bは、そのプランジャ48…を基体15の凹部49に臨ませるようにして基体15に配設され、凹部49を塞ぐようにした基体15の第2取付け面15bに締結される電動モータ10の出力軸55が前記凹部49に挿入され、出力軸55が備える偏心軸部55aで前記両プランジャ48…が往復駆動されるのであるが、両戻しポンプ9A,9Bからの微少量のブレーキ液や、電動モータ10の作動に伴って電動モータ10で発生する微少量の摩耗粉や、プランジャ48…自体で発生する微少量の摩耗粉等の微少量の漏出物が凹部49に漏れる可能性がある。しかも基体15の第1取付け面15aに取付けられているハウジング16側の一対のモータ接続端子99…と、電動モータ10を電気的に接続する一対のモータコネクタ101…を挿通せしめるようにして第1および第2取付け面15a,15b間にわたる貫通孔102と、該貫通孔102の中間部に内端を通じさせるとともに外端を下方に向けて開口させる通気孔108とが基体15の下部に設けられ、通気孔108が通気防水素材から成る閉塞部材109で塞がれている。
【0077】
このため凹部49に漏出したブレーキ液や摩耗粉等の微少量の漏出物が、凹部49から第2取付け面15bおよび電動モータ10間ならびに貫通孔102を経て通気孔108に至るまで流通すると、漏出ブレーキ液や漏出摩耗粉等の漏出物で閉塞部材109が詰まってしまう可能性がある。しかるに凹部49から第2取付け面15bおよび電動モータ10間ならびに前記貫通孔102を経て通気孔108に至るまで漏出物が流通するのを遮断する環状の第3シール部材118が、基体15および電動モータ10間に介設されており、通気孔108を塞ぐ閉塞部材109を前記漏出物が詰まらせることはなく、閉塞部材109の通気性能を正常に維持して収納室62の呼吸を良好に保持することができる。
【0078】
また電動モータ10は、モータケース17の開口端に液密に嵌合される樹脂製のブラシホルダ53を備えており、貫通孔102の少なくとも第2取付け面15b側の端部に挿入される円筒部分105aを有して両モータコネクタ101…を保持するコネクタ保持部105がブラシホルダ53に一体に設けられ、前記円筒部分105aの外面および貫通孔102の内面間に第3シール部材118が介装されており、このような箇所に第3シール部材118を配設することにより、第3シール部材118の小型化を可能とし、第3シール部材118の組付けも容易となる。
【0079】
また複数のバスバー73A〜73D,74A〜74D,75,87…,89…が埋設される樹脂製のハウジング主体64に電子基板71が固定されており、両端をハウジング主体64に埋没させて前記各バスバー73A〜73D,74A〜74D,75,87…,89…に一体に連なる複数のバスバー側接続パッド76…,77,88…,90…が、電子基板71の外側でハウジング主体64の表面に並列配置され、電子基板71上に並設される基板側接続パッド93…がボンディングワイヤー94…を介してバスバー側接続パッド76…,77,88…,90…に接続されるのであるが、電子基板71に対する相対位置が定められた各バスバー側接続パッド76…,77,88…,90…の基準位置を認識するための識別パッド95,96が、各バスバー側接続パッド76…,77,88…,90…とは異なる形状に形成されるとともに、各バスバー側接続パッド76…,77,88…,90…と同一平面でハウジング主体64の表面に配設されている。
【0080】
したがってカメラにより識別パッド95,96を正確に認識することが容易であり、各バスバー側接続パッド76…,77,88…,90…の基準位置を精度よく認識することで、基板側接続パッド93…およびバスバー側接続パッド76…,77,88…,90…をワイヤーボンダーによるワイヤーボンディングによって自動的にかつ高精度に接続することができる。
【0081】
しかも識別パッド95,96が、複数のバスバー73A〜73D,74A〜74D,75,87…,89…の1つ73A,87に一体に連なって形成されるものであるので、基準位置を定めるにあたって専用の部品が必要となることはなく、部品点数が増大することを回避することができる。さらにバスバー73A,87すなわち識別パッド95,96は樹脂製のハウジング主体64の表面に比べて優れた光沢を有するので、識別パッド95,96の認識精度を高めることができる。
【0082】
また各バスバー73A〜73D,74A〜74D,75,87…,89…は、打ち抜き成形後の屈曲成形により形成されるものであり、各バスバー側接続パッド76…,77,88…,90…は、それらのバスバー側接続パッド76…,77,88…,90…と一体のバスバー73A〜73D,74A〜74D,75,87…,89…の打ち抜き成形時にかえり92…が生じる側をハウジング主体64中に埋没せしめるようにして、ハウジング主体64に並設されている。
【0083】
これにより、各バスバー73A〜73D,74A〜74D,75,87…,89…の打ち抜き成形時に生じるかえり92…が、ハウジング主体64の表面から突出することはなく、そのかえり92…によって隣接相互のバスバー側接続パッド76…,77,88…,90…が接触する可能性を排除することができ、各バスバー側接続パッド76…,77,88…,90…間の間隔を極力狭めて、ハウジング主体64および電子基板71の小型化を図ることができる。
【0084】
しかも上記かえり92…がハウジング主体64に食い込むことで、ハウジング主体64を成形する際の各バスバー73A〜73D,74A〜74D,75,87…,89…の変形を防止するとともに、各バスバー73A〜73D,74A〜74D,75,87…,89…のハウジング主体64に対する保持力を向上して各バスバー側接続パッド76…,77,88…,90…のハウジング主体64への固着を確実なものとすることができる。
【0085】
さらにワイヤーボンダーによる自動的なワイヤーボンディングを行なう際にボンディングワイヤー94…がかえり92…に接触して引っかかることを防止し、短絡を防止しつつワイヤーボンダーによる円滑なワイヤーボンディングを行なうことができる。
【0086】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0087】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、各バスバーの打ち抜き成形時に生じるかえりが基板支持体の表面から突出することはなく、そのかえりによって隣接相互のバスバー側接続パッドが接触する可能性を排除して、各バスバー側接続パッド間の間隔を極力狭め、基板支持体および電子基板の小型化を図ることができる。しかも上記かえりが基板支持体に食い込むことで、基板支持体を成形する際の各バスバーの変形を防止するとともに、各バスバーの基板支持体に対する保持力を向上して各バスバー側接続パッドの基板支持体への固着を確実なものとすることができる。
【0088】
またワイヤーボンダーによる自動的なワイヤーボンディングを行なう際にボンディングワイヤーが上記かえりに接触して引っかかることを防止し、短絡を防止しつつワイヤーボンダーによる円滑なワイヤーボンディングを行なうことができる。
その上、識別パッドが、複数のバスバーの1つに一体に連なって形成されてバスバー側接続パッドと同一平面で基板支持体の表面に配設されるので、ワイヤーボンダーにより自動的にワイヤーボンディングを行う際に、カメラにより識別パッドを正確に認識することが容易であって、各バスバー側接続パッドの基準位置を精度よく認識することができ、基板側接続パッドおよびバスバー側接続パッドを高精度に接続可能となる。しかも上記基準位置を定めるにあたって専用の部品が必要となることはなく、部品点数が増大することを回避することができ、さらにバスバーと一体の識別パッドは、樹脂製のハウジング主体の表面に比べて優れた光沢を有するので、識別パッドの認識精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】四輪乗用車両用ブレーキ装置のブレーキ液圧回路図である。
【図2】ブレーキ液圧制御装置の正面図である。
【図3】図2の3矢視平面図である。
【図4】図2の4−4線断面図である。
【図5】図2の5−5線断面図である。
【図6】図2の6−6線断面図である。
【図7】図4の7−7線に沿う切欠き断面図である。
【図8】図5の要部拡大図である。
【図9】ハウジング主体を図8の9−9線矢視方向から見た図である。
【図10】バスバー組立体の平面図である。
【図11】図7の11−11線拡大断面図である。
【図12】バスバー側接続パッドの横断面図である。
【図13】図6の13矢示部拡大図である。
【符号の説明】
64・・・基板支持体としてのハウジング主体
71・・・電子基板
73A〜73D,74A〜74D,75・・・バスバー
76,77・・・バスバー側接続パッド
80・・・バスバー組立体
92・・・かえり
93・・・基板側接続パッド
94・・・ボンディングワイヤー
95・・・識別パッド
Claims (1)
- 打ち抜き成形される複数のバスバー(73A〜73D,74A〜74D,75)が埋設される合成樹脂製の基板支持体(64)に電子基板(71)が固定され、前記各バスバー(73A〜73D,74A〜74D,75)に一体に連なる複数のバスバー側接続パッド(76,77)が前記電子基板(71)の外側で前記基板支持体(64)の表面に並列配置され、前記電子基板(71)上に並設される複数の基板側接続パッド(93)が前記バスバー側接続パッド(76,77)にワイヤーボンディングでそれぞれ接続される電子基板の電気接続構造において、
前記基板支持体(64)の一部を構成する樹脂成形体とのモールド結合前にバスバー組立体(80)として構成され且つ前記モールド結合後に相互間が分離される前記複数のバスバー(73A〜73D,74A〜74D,75)の一つ(74A)に、前記電子基板(71)に対する相対位置が定められた各バスバー側接続パッド(76,77)の基準位置を認識するための、各バスバー側接続パッド(76,77)とは異なる形状を有する識別パッド(95)が、一体に連なって形成されるとともに各バスバー側接続パッド(76,77)と同一平面で前記基板支持体(64)の表面に配設され、
前記バスバー側接続パッド(76,77)が、該バスバー側接続パッド(76,77)と一体のバスバー(73A〜73D,74A〜74D,75)の打ち抜き成形時にかえり(92)が生じる側を前記基板支持体(64)中に埋没せしめて、前記基板支持体(64)に並設されることを特徴とする、電子基板の電気接続構造。
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