JP3660297B2 - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御する複数の電磁弁の弁部が基体に収容、固定され、前記各電磁弁のソレノイド部が前記基体の一面から突出され、前記基体の一面に対向する壁部を一体に有して合成樹脂により筒形に形成される第1樹脂成形体の一端に、第1樹脂成形体の一端開口部を塞ぐ形状で合成樹脂により形成される第2樹脂成形体が結合されて成るカバーが、前記ソレノイド部を覆って前記基体の一面に取り付けられ、前記各ソレノイド部に電気的に接続されるバスバーが前記壁部に埋設され、前記基体とは反対側で前記壁部には、前記バスバーに電気的に接続される電気回路の基板が固定される車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる装置は、たとえば特開2000−255415号公報および特開平8−121323号公報等で既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のものでは、バスバーを埋設せしめた壁部が、各電磁弁のソレノイド部との干渉を回避するために、各ソレノイド部の先端部の上方に位置するようにしてカバーに設けられている。このため、基体の一面から前記壁部までの距離が比較的大きく、カバーの高さも比較的大きくなっており、車両用ブレーキ液圧制御装置の大型化を招いている。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、小型化を可能とした車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御する複数の電磁弁の弁部が基体に収容、固定され、前記各電磁弁のソレノイド部が前記基体の一面から突出され、前記基体の一面に対向する壁部を一体に有して合成樹脂により筒形に形成される第1樹脂成形体の一端に、第1樹脂成形体の一端開口部を塞ぐ形状で合成樹脂により形成される第2樹脂成形体が結合されて成るカバーが、前記ソレノイド部を覆って前記基体の一面に取り付けられ、前記各ソレノイド部に電気的に接続されるバスバーが前記壁部に埋設され、前記基体とは反対側で前記壁部には、前記バスバーに電気的に接続される電気回路の基板が固定される車両用ブレーキ液圧制御装置において、前記壁部には、前記各ソレノイド部の先端をそれぞれ挿入させる複数の開口部が設けられ、それらの開口部内を延びるようにして各ソレノイド部から突出される第1接続端子が、前記バスバーの一端に形成されて前記各開口部に突出する第2接続端子に接合されることを特徴とする。
【0006】
このような構成によれば、各ソレノイド部の先端を壁部の開口部に挿入することで、基体の一面から壁部までの距離を比較的小さくし、カバーの高さも比較的小さくすることができ、これにより車両用ブレーキ液圧制御装置の小型化が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0008】
図1〜図5は本発明の一実施例を示すものであり、図1は車両用ブレーキ装置のブレーキ液圧回路図、図2はブレーキ液圧制御装置の平面図、図3は図2の3−3線拡大断面図、図4は図3の4−4線に沿う第1成形体の平面図、図5は図4の5−5線断面図である。
【0009】
先ず図1において、タンデム型のマスタシリンダMは、車両運転者がブレーキペダルPに加える踏力に応じたブレーキ液圧を発生する第1および第2出力ポート1A,1Bを備えており、左前輪用車輪ブレーキ2A、右後輪用車輪ブレーキ2B、右前輪用車輪ブレーキ2Cおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dと、前記第1および第2出力ポート1A,1Bに個別に接続された第1および第2出力液圧路3A,3Bとの間にブレーキ液圧制御装置4が設けられる。
【0010】
ブレーキ液圧制御装置4は、左前輪用車輪ブレーキ2A、右後輪用車輪ブレーキ2B、右前輪用車輪ブレーキ2Cおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dに個別に対応した常開型電磁弁5A〜5Dと、各常開型電磁弁5A〜5Dにそれぞれ並列に接続されるチェック弁7A〜7Dと、前記各車輪ブレーキ2A〜2Dに個別に対応した常閉型電磁弁6A〜6Dと、第1および第2出力液圧路3A,3Bにそれぞれ個別に対応した第1および第2リザーバ8A,8Bと、第1および第2リザーバ8A,8Bに吸入側がそれぞれ接続されるとともに吐出側が第1および第2出力液圧路3A,3Bに接続される第1および第2ポンプ9A,9Bと、両ポンプ9A,9Bを駆動する共通1個の電動モータ10と、第1および第2ポンプ9A,9Bの吐出側がそれぞれ接続される第1および第2ダンパ11A,11Bと、各ダンパ11A,11BおよびマスタシリンダM間にそれぞれ設けられるダイ1および第2オリフィス12A,12Bとを備える。
【0011】
常開型電磁弁5A,5Bは、第1出力液圧路3Aと左前輪用車輪ブレーキ2Aおよび右後輪用車輪ブレーキ2Bとの間に設けられ、常開型電磁弁5C,5Dは、第2出力液圧路3Bと右前輪用車輪ブレーキ2Cおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dとの間に設けられる。
【0012】
また各チェック弁7A〜7Dは、対応する車輪ブレーキ2A〜2DからマスタシリンダMへのブレーキ液の流れを許容するようにして、各常開型電磁弁5A〜5Dに並列に接続される。
【0013】
常閉型電磁弁6A、6Bは、左前輪用車輪ブレーキ2Aおよび右後輪用車輪ブレーキ2Bと第1リザーバ8Aとの間に設けられ、常閉型電磁弁6C,6Dは、右前輪用車輪ブレーキ2Cおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dと第2リザーバ8Bとの間に設けられる。
【0014】
このようなブレーキ液圧制御装置4は、各車輪がロックを生じる可能性のない通常ブレーキ時には、マスタシリンダMおよび車輪ブレーキ2A〜2D間を連通するとともに車輪ブレーキ2A〜2Dおよびリザーバ8A,8B間を遮断する。すなわち各常開型電磁弁5A〜5Dが消磁、開弁状態とされるとともに各常閉型電磁弁6A〜6Dが消磁、閉弁状態とされ、マスタシリンダMの第1出力ポート1Aから出力されるブレーキ液圧は常開型電磁弁5Aを介して左前輪用車輪ブレーキ2Aに作用するとともに、常開型電磁弁5Bを介して右後輪用車輪ブレーキ2Bに作用する。またマスタシリンダMの第2出力ポート1Bから出力されるブレーキ液圧は、常開型電磁弁5Cを介して右前輪用車輪ブレーキ2Cに作用するとともに常開型電磁弁5Dを介して左後輪用車輪ブレーキ2Dに作用する。
【0015】
上記ブレーキ中に車輪がロック状態に入りそうになったときに、ブレーキ液圧制御装置4は、ロック状態に入りそうになった車輪に対応する部分でマスタシリンダMおよび車輪ブレーキ2A〜2D間を遮断するとともに車輪ブレーキ2A〜2Dおよびリザーバ8A,8B間を連通する。すなわち常開型電磁弁5A〜5Dのうちロック状態に入りそうになった車輪に対応する常開型電磁弁が励磁、閉弁されるとともに、常閉型電磁弁6A〜6Dのうち上記車輪に対応する常閉型電磁弁が励磁、開弁される。これにより、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧の一部が第1リザーバ8Aまたは第2リザーバ8Bに吸収され、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧が減圧されることになる。
【0016】
またブレーキ液圧を一定に保持する際に、ブレーキ液圧制御装置4は、車輪ブレーキ2A〜2DをマスタシリンダMおよびリザーバ8A,8Bから遮断する状態となる。すなわち常開型電磁弁5A〜5Dが励磁、閉弁されるとともに、常閉型電磁弁6A〜6Dが消磁、閉弁されることになる。さらにブレーキ液圧を増圧する際には、常開型電磁弁5A〜5Dが消磁、開弁状態とされるともに、常閉型電磁弁6A〜6Dが消磁、閉弁状態とされればよい。
【0017】
このように各常開型電磁弁5A〜5Dおよび各常閉型電磁弁6A〜6Dの消磁・励磁を制御することにより、車輪をロックさせることなく、効率良く制動することができる。
【0018】
ところで、上述のようなアンチロックブレーキ制御中に、電動モータ10は回転作動し、この電動モータ10の作動に伴って第1および第2ポンプ9A,9Bが駆動されるので、第1および第2リザーバ8A,8Bに吸収されたブレーキ液は、第1および第2ポンプ9A,9Bに吸入され、次いで第1および第2ダンパ11A,11Bを経て第1および第2出力液圧路3A,3Bに還流される。このようなブレーキ液の還流によって、第1および第2リザーバ8A,8Bのブレーキ液の吸収によるブレーキペダルPの踏み込み量の増加を防ぐことができる。しかも第1および第2ポンプ9A,9Bの吐出圧の脈動は第1および第2ダンパ11A,11Bならびに第1および第2オリフィス12A,12Bの働きにより抑制され、上記還流によってブレーキペダルPの操作フィーリングが阻害されることはない。
【0019】
図2および図3において、ブレーキ液圧制御装置4は、たとえばアルミニウム合金等によりブロック状に形成される基体15を備えるものであり、この基体15に、各常開型電磁弁5A〜5B、各常閉型電磁弁6A〜6D、各チェック弁7A〜7D、第1および第2リザーバ8A,8B、第1および第2ポンプ9A,9B、ならびに第1および第2ダンパ11A,11B等が設けられる。また基体15の一面15aには合成樹脂製のカバー16が、複数たとえば4個のボルト17…により締結され、該カバー16とは反対側で基体15の他面に電動モータ10が締結される。
【0020】
常開型電磁弁5A〜5Dおよび常閉型電磁弁6A〜6Dは相互に平行に並んで基体15に配設される。
【0021】
常開型電磁弁5A〜5Dは、弁部18およびソレノイド部19で構成されるものであり、基体15の一面15aに開口するようにして該基体15に設けられる装着孔20に弁部18が収容、固定され、ソレノイド部19は基体15の一面15aから突出する。
【0022】
弁部18は、磁性金属により段付きの円筒状に形成される弁ハウジング21を備えるものであり、この弁ハウジング21は、基体15に設けられた装着孔20に嵌合される。装着孔20の開口端寄り内面には弁ハウジング21に係合して該弁ハウジング21の装着孔20からの離脱を阻止する止め輪22が嵌着される。また弁ハウジング21の外面の軸方向に間隔をあけた2個所にはOリング23と、チェック弁7A,7Bとして機能するカップシール24とが装着される。それらOリング23およびカップシール24間で基体15および弁ハウジング21間には環状室25が形成され、該環状室25に臨む部分で弁ハウジング21の外周にはフィルタ26が装着される。
【0023】
基体15には、第1および第2出力液圧路3A,3Bの一方に連なるとともに前記装着孔20の内端に同軸に開口する液圧路27と、前記環状室25に通じるとともに各車輪ブレーキ2A〜2Dの1つに通じる液圧路28とが設けられる。而して前記環状室25および液圧路27間に介在するカップシール24は、環状室25すなわち各車輪ブレーキ2A〜2D側から液圧路27すなわちマスタシリンダM側へのブレーキ液の流通を許容するチェック弁7A,7Bとして機能するようにして常開型電磁弁5A〜5Dの弁ハウジング21…に装着されている。
【0024】
このような弁部18は、前記液圧路27,28間の連通・遮断をソレノイド部19の消磁・励磁に応じて切換えるように作動する。
【0025】
ソレノイド部19は、前記弁部18の弁体に連動、連結される可動コア(図示せず)の移動をガイドするようにして前記弁ハウジング21に連設されるガイド筒30と、ガイド筒30を嵌合せしめるボビン31と、該ボビン31に巻装されるコイル32と、コイル32を囲繞する磁路枠33とを備える。ガイド筒30は、弁ハウジング21の装着孔20への装着状態で、基体15の一面15aから突出されている。
【0026】
合成樹脂から成るボビン31の中心部にはガイド筒30を嵌合せしめる嵌合孔31aが設けられており、このボビン31に巻装されたコイル32が合成樹脂から成るモールド部34で被覆されることで円筒状のコイル組立体35が構成される。またガイド筒30の両端に磁気的に結合する磁路枠33がコイル組立体35に装着される。
【0027】
常閉型電磁弁6A〜6Dは、弁部38およびソレノイド部39で構成されるものであり、基体15の一面15aに開口するようにして該基体15に設けられる装着孔40に弁部38が収容、固定され、ソレノイド部39は基体15の一面15aから突出する。
【0028】
弁部38は、磁性金属により段付きの円筒状に形成される弁ハウジング41を備えるものであり、この弁ハウジング41は、基体15に設けられた装着孔40に嵌合される。装着孔40の開口端寄り内面には弁ハウジング41に係合して該弁ハウジング41の装着孔40からの離脱を阻止する止め輪42が嵌着される。また弁ハウジング41の外面の軸方向に間隔をあけた2個所には環状のシール部材43,44が装着される。それらのシール部材43,44間で基体15および弁ハウジング41間には環状室45が形成され、該環状室45に臨む部分で弁ハウジング41の外周にはフィルタ46が装着される。
【0029】
前記環状室45は車輪ブレーキ2A〜2Dの1つに通じるものであり、基体15には、両リザーバ8A,8Bのいずれかに通じる液圧路47が、装着孔40の内端に開口するようにして設けられる。
【0030】
このような弁部38は、前記環状室45および液圧路47間の遮断・連通をソレノイド部39の消磁・励磁に応じて切換えるように作動する。
【0031】
ソレノイド部39は、前記弁部38の弁体に連動、連結される可動コア(図示せず)の移動をガイドするようにして前記弁ハウジング41に連設されるガイド筒48と、常開型電磁弁5A〜5Dのソレノイド部19と同様のコイル組立体35と、該コイル組立体35に装着される磁路枠33とを備える。
【0032】
カバー16は、各常開型電磁弁5A〜5Dにおけるソレノイド部19…、各常閉型電磁弁6A〜6Dにおけるソレノイド部39…を収納するとともに、第1および第2リザーバ8A,8Bの一部、ならびに第1および第2ダンパ11A,11Bの一部を臨ませる収納室49を基体15との間に形成するようにして、基体15の一面15aに締結されている。しかもカバー16の基体15側端縁には、該基体15の一面15aに弾発的に接触する無端状のシール部材50が装着される。
【0033】
カバー16は、合成樹脂により横断面長方形状の筒形に形成される第1樹脂成形体51の一端に、第1樹脂成形体51の一端開口部を塞ぐ形状で合成樹脂により形成される第2樹脂成形体52が振動溶着されて成るものである。
【0034】
図4および図5を併せて参照して、カバー16における第1樹脂成形体51内の中間部には、各常開型電磁弁5A〜5Dの各ソレノイド部19…、ならびに第1〜第4常閉型電磁弁6A〜6Dの各ソレノイド部39…にそれぞれ個別に対応した矩形状の開口部53…,54……を有する平面状の壁部55が、基体15の一面15aに対向するようにして一体に形成される。
【0035】
一方、各常開型電磁弁5A〜5Dが備える各ソレノイド部19…の先端部は前記開口部53…に挿入され、各常閉型電磁弁6A〜6Dが備える各ソレノイド部39…の先端部は前記開口部54…に挿入される。
【0036】
しかもソレノイド部19…,39…におけるボビン31…からは、コイル32に連なる一対の第1接続端子56…が、各開口部53…,54…内を上方に延びるようにして突出される。
【0037】
前記壁部55には、各常開型電磁弁5A〜5Dに個別に対応する導電金属製のバスバー57…と、各常閉型電磁弁6A〜6Dに個別に対応する導電金属製のバスバー58…と、各常開型電磁弁5A〜5Dおよび各常閉型電磁弁6A〜6Dに共通に対応する単一の導電金属製の共通バスバー59とが埋設される。
【0038】
各バスバー57…,58…,59の一端は、第2接続端子60…として形成されるものであり、開口部53…にはバスバー57…,59の第2接続端子60,60がそれぞれ対をなして突出され、また開口部54…には、バスバー58…、59の第2接続端子60,60がそれぞれ対をなして突出される。しかも各ボビン31…から突出される第1接続端子56…に対向するようにして略L字状に形成される第2接続端子60…が、ソレノイド部19…,39…におけるボビン31…から一対ずつ突出される第1接続端子56…に、プロジェクション溶接等により接合される。
【0039】
また各バスバー57…,58…,59の他端は、壁部55の上方で第1樹脂成形体51に固定的に支持される基板61に隣接した位置で第1樹脂成形体51の表面に露出して並設され、これらのバスバー57…,58…,59の他端は、基板61上の電気回路(図示せず)にアルミワイヤーのボンディング等により電気的に接続される。
【0040】
カバー16には、基体15よりも側方に突出したカプラ部16aが一体に設けられており、このカプラ部16a内に並設される外部接続用端子(図示せず)を一端に備える複数のバスバー62…の他端も、前記基板61に隣接した位置で第1樹脂成形体51の表面に露出して並設され、基板61上の電気回路にアルミワイヤーのボンディング等により電気的に接続される。
【0041】
次にこの実施例の作用について説明すると、基体15の一面15aに取り付けられる合成樹脂製のカバー16には、前記一面15aに対向する壁部55が一体に設けられ、該壁部55には、常開型および常閉型電磁弁5A〜5D,6A〜6Dの各ソレノイド部19…,39…に電気的に接続されるバスバー57…,58…,59が埋設されるのであるが、前記壁部55には、前記各ソレノイド部19…,39…の先端をそれぞれ挿入させる複数の開口部53…,54…が設けられている。
【0042】
このような構成によれば、各ソレノイド部19…,39…の先端を壁部55の開口部53…,54…に挿入することで、基体15の一面15aから壁部55までの距離を比較的小さくし、カバー16の高さも比較的小さくすることができる。したがってブレーキ液圧制御装置4を小型化することが可能となる。
【0043】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、各ソレノイド部の先端を壁部の開口部に挿入することでカバーの高さを比較的小さくし、車両用ブレーキ液圧制御装置を小型化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用ブレーキ装置のブレーキ液圧回路図である。
【図2】ブレーキ液圧制御装置の平面図である。
【図3】図2の3−3線拡大断面図である。
【図4】図3の4−4線に沿う第1成形体の平面図である。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【符号の説明】
2A〜2D・・・車輪ブレーキ
4・・・ブレーキ液圧制御装置
5A〜5D,6A〜6D・・・電磁弁
15・・・基体
15a・・・基体の一面
16・・・カバー
18,38・・・弁部
19,39・・・ソレノイド部
51・・・第1樹脂成形体
52・・・第2樹脂成形体
53,54・・・開口部
55・・・壁部
57,58,59・・・バスバー
61・・・基板
56・・・第1接続端子
60・・・第2接続端子
Claims (1)
- 車輪ブレーキ(2A〜2D)のブレーキ液圧を制御する複数の電磁弁(5A〜5D,6A〜6D)の弁部(18,38)が基体(15)に収容、固定され、前記各電磁弁(5A〜5D,6A〜6D)のソレノイド部(19,39)が前記基体(15)の一面(15a)から突出され、前記基体(15)の一面(15a)に対向する壁部(55)を一体に有して合成樹脂により筒形に形成される第1樹脂成形体(51)の一端に、第1樹脂成形体(51)の一端開口部を塞ぐ形状で合成樹脂により形成される第2樹脂成形体(52)が結合されて成るカバー(16)が、前記ソレノイド部(19,39)を覆って前記基体(15)の一面(15a)に取り付けられ、前記各ソレノイド部(19,39)に電気的に接続されるバスバー(57,58,59)が前記壁部(55)に埋設され、前記基体(15)とは反対側で前記壁部(55)には、前記バスバー(57〜59)に電気的に接続される電気回路の基板(61)が固定される車両用ブレーキ液圧制御装置において、前記壁部(55)には、前記各ソレノイド部(19,39)の先端をそれぞれ挿入させる複数の開口部(53,54)が設けられ、それらの開口部(53,54)内を延びるようにして各ソレノイド部(19,39)から突出される第1接続端子(56)が、前記バスバー(57〜59)の一端に形成されて前記各開口部(53,54)に突出する第2接続端子(60)に接合されることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
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