JP4084470B2 - 調律器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は各種の楽器の音を調律する場合に用いる調律器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図13に従来から用いられている調律器の概略の構成を示す。図中1はマイクロホンを示す。マイクロホン1によって調律すべき楽器音をとらえ電気信号、つまり楽音信号に変換する。2は飽和増幅器を示す。この飽和増幅器2により楽音信号を飽和増幅し、出力波形Pを周期計測手段3に出力する。
【0003】
飽和増幅器2から出力された出力波形Pは周期計測手段3に入力され、この周期計測手段3で楽音の倍音成分を除去し基本波の周期Tを計測する。ここで説明する周期計測手段3,音名・オクターブ判別手段4,ピッチ誤差算出手段5,表示器駆動手段6は全て1個のマイクロコンピュータCPUによって構成される。従って、周期Tの計測は基本波の1周期分に相当する波形の立ち上がりのタイミング相互間の時間を計測して周期Tを計測する。
【0004】
周期Tの値が計測されると、この周期Tの値は音名・オクターブ判別手段4に送られる。音名・オクターブ判別手段4には12音律で規定される各音名の音の周期が参照表として用意され、周期計測手段3で計測された周期Tの値を参照表で参照し、最も近い値を持つ周期を検索し、これにより音名及びオクターブを決定する。
【0005】
音名・オクターブ判別手段4で調律しようとする音の音名が決定されることにより、その音の正規の周期T(R)を参照表から抽出する。ピッチ誤差算出手段5では、この正規の周期T(R)と周期計測手段3で計測した周期Tとから演算によりピッチ誤差を算出し、その算出結果を表示器駆動手段6に与え、表示器7にピッチ誤差値を表示させる。マイクロコンピュータCPUは周期計測、音名判別、ピッチ誤差算出の一連の動作を数10ミリ秒程度の時間間隔で実行し、算出したピッチ誤差は平均化して表示器7に表示している。
【0006】
表示器7の表示形式としては、図14に示すように多数の発光素子D1 〜Dn を一列に配列し、その配列の中央の発光素子CO を0セント表示素子とし、左端の発光素子C1 を−50セント表示素子、右端の発光素子Cn を+50セント表示素子とし、どの発光素子が発光するかによって0セントからのピッチ誤差を表示する形式と、図15に示す指針型の表示形式の何れかが用いられている。
【0007】
ところで楽器の音のほとんどは図16に示すように、発音開始時に周波数が高く、その後周波数が低下して一定の周波数に安定する。音楽の分野では、発音直後の部分をアタック、アタック部分からピッチが漸次低下していく部分をデケイ、ピッチが安定した部分をサスティーンと称している。
一般に楽器の調律方法は、周波数が安定しているサスティーンの部分の周波数(周期)を該当する音名の音の周波数(周期)に合致させて正しく調律されているとしている。従って、従来の調律器は図17Aに示すようにアタック、デケイ、サスティーンと続く楽音のピッチ変化に対し、表示器の表示は図17Bに示すようにアタック、デケイの部分では+セント方向にずれて表示され、サスティーンの部分で0セントを表示する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したアタック部分で音の周波数が本来の音の周波数より高くなる現象を考慮した場合、特に和音を奏する楽器では本来アタック部分の音が正しく調律されていないと、きれいな和音が奏し得ないことになる。然し乍ら従来の調律器ではアタック部分の音を調律することができない不都合がある。
【0009】
つまり従来の調律器は、上述したように音の周波数の変化に従って表示が移動する特性で動作するから、アタック及びデケイ部分のピッチは瞬時しか表示されない。この結果、アタック部分のピッチ誤差を正しく測定することができない欠点がある。つまり、アタック部分の音の周波数を目的とする周波数に合致させるための調律を行うことができない不都合がある。
【0010】
この発明の目的は、楽器音のアタック部分のピッチ誤差を正しく測定することができる調律器を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明では従来から用いられている調律器の構成に加えてアタック検出手段と、このアタック検出手段がアタック状態を検出した時点でピッチ誤差算出手段が算出するピッチ誤差をアタックピッチ誤差として取り込んで記憶するアタックピッチ誤差記憶器とを設け、このアタックピッチ誤差記憶器に記憶したアタックピッチ誤差を表示器に表示させる構成としたものである。
【0012】
アタックピッチ誤差の表示はアタックの検出時点から一定時間持続させる表示方法と、入力された音が或るレベルまで減衰するまで表示させる方法と、アタックピッチ誤差とこれに続くデケイ及びサスティーン部分のピッチ誤差の双方を同一の表示器に表示させる表示方法とが考えられる。
この発明による調律器によれば、アタック部分のピッチ誤差を記憶器に取り込んで記憶させるから、利用者が充分認識できる時間にわたってアタック部分のピッチ誤差を表示させることができる。この結果、利用者はアタック部分の音を目的とする周波数に合致させるように楽器の音の周波数を調律することができる優れた作用効果を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1にこの発明による調律器の構成を示す。図13と対応する部分には同一符号を付し、その重複説明は省略するが、この発明では従来から用いられている調律器の構成に加えてアタック検出手段11と、アタックピッチ誤差記憶手段12とを付加した構成を特徴とするものである。
【0014】
アタック検出手段11及びアタックピッチ誤差記憶手段12もCPUによって構成される。アタック検出手段11はアタック検出のアルゴリズムとして、
▲1▼ 周期計測手段3の計測値がゼロ(無)の状態から有の状態に転換した時点をアタックとして検出する第1アタック検出手段と、
▲2▼ 音名・オクターブ判別手段4の出力データが変化した時点をアタックとして検出する第2アタック検出手段と、
▲3▼ ピッチ誤差算出手段5の算出値が+セント値に変化した時点をアタックとして検出する第3アタック検出手段と、
の3通りが考えられる。
【0015】
第1アタック検出手段は無音状態から有音状態に変化した状態をアタックとして検出するモードである。図2にこのアタック検出モードを実行するプログラムの概要を説明するためのフローチャートを示す。ステップSP3で周期データが有るか否かを判定する。周期データが無から有に反転すると、ステップSP5で変数ATTACKに1を代入し、ステップSP6で変数ATTACK=1であることを検出すると、ステップSP7でアタックを認識する。
【0016】
一般的にはこの第1アタック検出手段だけで事足りるが、この実施例では念のために第2アタック検出手段と第3アタック検出手段を付加している。
第2アタック検出手段は調律中に一度発音した音が消滅しない内に、2度目の音(一度目の音と異なる音)を弾いた場合も、2度目の音のアタックを検出しようとするモードである。これは音名・オクターブ判別手段4の判別結果を前回の判別結果と比較しながら監視することにより検出することができる。
【0017】
図3にこの第2アタック検出手段を構成するプログラムの概要を説明するためのフローチャートを示す。
図3に示すフローチャートにおいて、ステップSP4で音名・オクターブ判別結果が変化したか否かを判定する。判別結果に変化が無ければステップSP5で変数ATTACKに0を代入し、ステップSP1に戻る。
【0018】
判別結果が変化したと判定した場合はステップSP6に移り、ステップSP6で変数ATTACKに1を代入し、ステップSP7に移る。ステップSP7で変数ATTACKが1か否かを判定し、変数ATTACKが1であればステップSP8でアタックを認識する。
第3アタック検出手段は楽音が持続して鳴っているところに持続音と同じ音を発音した場合も、2度目の音のアタックを検出しようとするモードで、これはピッチ誤差算出手段5の算出結果を監視することにより検出することができる。
【0019】
図4に第3アタック検出手段を構成するプログラムの概要を説明するためのフローチャートを示す。このフローチャートではステップSP4でピッチ誤差を算出した後に、ステップSP5で今回算出したピッチ誤差が前回算出したピッチ誤差より高いか否かを判定する。ピッチ誤差が高い方(+セント)に変化したと判定した場合はステップSP7で変数ATTACKに1を代入し、ステップSP8で変数ATTACKが1であると判定すると、ステップSP9でアタックを認識する。
【0020】
従って、アタック検出手段11には周期計測手段3と、音名・オクターブ判別手段4と、ピッチ誤差算出手段5の計測結果、判別結果及び算出結果を入力し、これらの値の変化をアタック検出手段11が監視する。
アタックピッチ誤差記憶手段12はアタック検出手段11がアタックを検出すると、その検出のタンミングでピッチ誤差算出手段5が出力しているピッチ誤差を読み取り始め、ピッチ誤差検出処理を開始する。アタック誤差検出処理としてはアタック検出タイミング直後の初回のピッチ誤差をアタックピッチ誤差として記憶する方法も一つの方法と考えられるが、ここでは複数回の算出値を平均化してアタックピッチ誤差として算出する方法を平均化処理▲1▼と▲2▼として提案する。
【0021】
平均化処理はアタック検出タイミングからN回のピッチ誤差算出値を平均した値をアタックピッチ誤差として取り扱う平均化処理方法である。この平均化処理方法に従って動作するプログラムの概要を図5に示す。ステップSP4でピッチ誤差を算出した後、ステップSP5でアタック検出タイミングからピッチ誤差の算出回数Nを計数する。算出回数Nが予め規定した値Jと等しいか、大きくなったことをステップSP6で検出すると、ステップSP7でN回分の平均値を算出し、この平均値をステップSP8でアタックピッチ誤差として記憶する。
【0022】
平均化処理▲2▼はアタック検出後、ピッチ誤差値を常に監視し、アタックの最初のピッチ誤差値からピッチ誤差値が下がり始めるまでの区間のピッチ誤差値を平均化してアタックピッチ誤差値として取り扱う平均化処理方法である。
図6にこの平均化処理▲2▼を実行するプログラムの概要を説明するためのフローチャートを示す。ステップSP4でピッチ誤差値を算出した後、ステップSP5でピッチ誤差値を前回の算出値と比較し、ピッチ誤差が低下を始めたか否かを判定する。ピッチ誤差が低下し始めるまでは、ステップSP6で初回からのピッチ誤差値を平均化し、その平均化したピッチ誤差値をステップSP7でアタックピッチ誤差値として記憶する。
【0023】
以上説明した第1アタック検出手段、第2アタック検出手段、第3アタック検出手段はそれぞれが共存し、それぞれが装置に搭載される。これに対し、平均化処理▲1▼と▲2▼は実際には何れか一方が搭載される。
アタックピッチ誤差記憶手段12に記憶したアタックピッチ誤差は表示器駆動手段6に入力され、表示器駆動手段6の制御により表示器7にアタックピッチ誤差を表示する。
【0024】
表示器駆動手段6には外部にモード切替スイッチ13(図1参照)が接続される。このモード切替スイッチ13は表示器駆動手段6をノーマルモードとアタックモードとに切り替えるために設けられるスイッチである。図1に示す実施例では接点Aを選ぶときはノーマルモード、接点Bを選ぶときアタックモードに切り替えられ、ノーマルモードでは従来の調律器と同様にピッチ誤差算出手段5が出力するピッチ誤差値をリアルタイムで表示器7に与え、ピッチ誤差が変化する様子を表示する。アタックモードでは以下に説明する2つの方法の何れかによってアタック部分の音の周波数を表示する。
【0025】
図7にアタック表示▲1▼の例を示す。図7Aは楽音のアタックからサスティーンに到るピッチ誤差値の変化の様子を示す。図7Bは従来の表示、つまりノーマルモードに切替えた場合の表示を示す。従来の表示方法は楽音のピッチの変化に追従して表示位置が移動するから、仮にアタック部分の音を正規の音の周波数に調律したとしても図7Bに示すように表示位置はC0 からC1 側に向かって移動し、ピッチ誤差が低下していくことを表示する。
【0026】
図7Cはアタック表示▲1▼の表示の例を示す。このアタック表示▲1▼はアタック検出から一定の時間、X秒経過するかまたは無音になるまでアタックピッチ誤差を表示させ、X秒経過するまでピッチ誤差算出手段5が出力するピッチ誤差値を表示させるように表示駆動手段6を構成した場合を示す。
図8はその表示駆動手段6を構成するためのプログラムの概要を説明するためのフローチャートを示す。ステップSP3で無音か否かを判定する。無音ならばステップSP5でアタックピッチ誤差値またはピッチ誤差値をクリアし、ステップSP9でアタックピッチ誤差表示を消去する。
【0027】
ステップSP3で無音でないことを検出すると、ステップSP4でピッチ誤差を算出する。ステップSP6でアタックの検出が有りか否かを判定し、アタックの検出が有である場合はステップSP7でアタックピッチ誤差を表示し、ステップSP8に進む。
ステップSP6でアタックの検出が無であれば、直接ステップSP8に進む。ステップSP8ではアタックの検出からX秒経過したか否かを判定する。X秒経過していない場合はステップSP1に戻る。X秒経過している場合はステップSP9に進む。ステップSP9ではアタックの検出からX秒経過しているからアタックピッチ誤差表示を消去し、ステップSP10でピッチ誤差表示に切替える。ステップSP10を実行後、ステップSP1に戻り、上述と同様の動作を繰り返す。この動作は無音になるまで繰り返され、無音になると、ステップSP5でピッチ誤差をクリアするからピッチ誤差表示も消去される。
【0028】
図9はアタックピッチ誤差表示▲2▼の表示の例を示す。このアタックピッチ誤差表示▲2▼では表示器7にアタックピッチ誤差とピッチ誤差とを同時に表示させる表示方法を提案するものである。図9Aは図7Aに示した楽器音のピッチ誤差が時間の経過と共に変化する様子を示す。図9Bがアタックピッチ誤差表示▲2▼の表示例を示す。この場合にアタック部分で楽器音が調律されているものとすると、発音開始時のピッチ誤差及びアタックピッチ誤差は一致して表示される。つまり、アタック部分では中央の発光素子CO が点灯する。
【0029】
アタックが終了する時間が経過するとピッチ誤差値が低下を始めるから、図9Bに示す左側から2番目の表示状態に変化し、その後時間の経過に従ってピッチ誤差表示は漸次低方向に位置を移動する。この間、アタックピッチ誤差表示は中央の発光素子CO が点灯を続け、アタック時の音の周波数が目的とした周波数に調律されていることを表示し続ける。
【0030】
図10にこの表示方法を実行するプログラムの概要を説明するためのフローチャートを示す。ステップSP3で無音か否かを判定する。無音でなければステップSP4に進み、ピッチ誤差を算出し、ステップSP6に進む。ステップSP6ではアタック検出の有無を判定する。アタック検出が有る場合は、ステップSP7でアタックピッチ誤差及びピッチ誤差を表示し、ステップSP1に戻る。ステップSP6でアタック検出が無と判定した場合には、ステップSP6からSP8に直接進み、ピッチ誤差を表示する。
【0031】
ステップSP3で無音と判定した場合には、ステップSPでアタックピッチ誤差及びピッチ誤差をクリアする。このクリア動作により実質的にアタックピッチ誤差表示は消去される。
図7と図9では発光素子を用いた表示器を例示して説明したが、図11及び図12に示すように指針型の表示器を用いた場合の表示例を示す。図11はアタックピッチ誤差表示▲1▼を指針型の表示器7で表示させた場合を示す。この場合には図7Cに示すようにアタック検出からX秒経過するまで指針は中央の0セント位置を指示し続け、アタックピッチ誤差が0セントであることを表示する。X秒を経過すると、指針は徐々に(−)セント方向に振れピッチ誤差が変化する様子を示す。
【0032】
図12はアタックピッチ誤差表示▲2▼を指針型表示器によって表示させた例を示す。この場合には、アタックピッチ誤差表示用指針M1とピッチ誤差表示用指針M2の2本の指針を持つ指針型表示器を用いる。アタック検出時は指針M1とM2は0セント位置を表示する。アタック部分を終了すると、ピッチ誤差表示用指針M2が徐々に(−)セント方向に振れ始め、ピッチ誤差が漸次低下していく様子を表示する。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によればアタック検出手段11とアタックピッチ誤差記憶手段12を設けたことにより、アタック部分のピッチ誤差を長い時間にわたって表示することができる。この結果、瞬時しか発生しないアタック部分のピッチ誤差を読み取ることができるから、楽器音のアタック部分の音の周波数を目的とする周波数に調律することができる。この結果、例えば和音の音がよく響く音に調律できる等の種々の利点が得られ、その効果は実用に供して頗る大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による調律器の一実施例を説明するためのブロック図。
【図2】図1に示したアタック検出手段の第1アタック検出手段を構成するプログラムの概要を説明するためのフローチャート。
【図3】図2と同様の第2アタック検出手段を構成するプログラムの概要を説明するためのフローチャート。
【図4】図2と同様の第3アタック検出手段を構成するプログラムの概要を説明するためのフローチャート。
【図5】図1に示した実施例のアタックピッチ誤差記憶手段を構成するプログラムの概要を説明するためのフローチャート。
【図6】図5と同様にアタックピッチ誤差記憶手段を構成するプログラムの概要を説明するためのフローチャート。
【図7】この発明による調律器の表示方法の一例を説明するための図。
【図8】図7に示した表示方法を実行する場合の表示器駆動手段を構成するプログラムの概要を説明するためのフローチャート。
【図9】この発明による調律器の表示方法の他の例を説明するための図。
【図10】図9に示した表示方法を実行する場合の表示器駆動手段を構成するプログラムの概要を説明するためのフローチャート。
【図11】図7に示した表示方法を指針型表示器で実現した場合の表示の例を示す図。
【図12】図9に示した表示方法を指針型表示器で実現した場合の表示の例を示す図。
【図13】従来の調律器の構成を説明するためのブロック図。
【図14】従来の調律器に用いられている表示器の一例を説明するための正面図。
【図15】従来の調律器に用いられている表示器の他の例を説明するための正面図。
【図16】楽器音のピッチが時間の経過と共に変化する様子を説明するためのグラフ。
【図17】従来の調律器の表示の様子を説明するための図。
【符号の説明】
1 マイクロホン
2 飽和増幅器
3 周期計測手段
4 音名・オクターブ判別手段
5 ピッチ誤差算出手段
6 表示器駆動手段
7 表示器
11 アタック検出手段
12 アタックピッチ誤差記憶手段
13 モード切替スイッチ
Claims (9)
- A.楽音信号の基本波を抽出し、この基本波の周期を計測する周期計測手段と、
B.この周期計測手段で計測した周期に近似する周期を持つ音名とオクターブを決定する音名・オクターブ判別手段と、
C.この音名・オクターブ判別手段で決定した音名の周期を基準に上記周期計測手段で計測した周期のピッチ誤差を算出するピッチ誤差算出手段と、
D.上記楽音信号の発音開始をアタックとして検出するアタック検出手段と、
E.このアタック検出手段がアタックを検出するごとに、上記ピッチ誤差算出手段が算出するピッチ誤差をアタックピッチ誤差として記憶するアタックピッチ誤差記憶手段と、
F.モード設定スイッチの設定状態に応じて上記ピッチ誤差算出手段が算出するピッチ誤差と、上記アタックピッチ誤差記憶手段に記憶したアタックピッチ誤差を選択的に表示器に表示させる表示器駆動手段と、
によって構成したことを特徴とする調律器。 - 請求項1記載の調律器において、上記アタック検出手段は上記周期計測手段の計測結果が無から有の状態に転換したタイミングをアタックと判定する第1アタック検出手段によって構成したことを特徴とする調律器。
- 請求項1記載の調律器において、上記アタック検出手段は上記音名・オクターブ判別手段の判定結果が変化したタイミングをアタックと判定する第2アタック検出手段によって構成したことを特徴とする調律器。
- 請求項1記載の調律器において、上記アタック検出手段は上記ピッチ誤差算出手段の算出値が高ピッチ側に変化したタイミングをアタックと判定する第3アタック検出手段によって構成したことを特徴とする調律器。
- 請求項1記載の調律器において、上記アタック検出手段は上記請求項2乃至4で規定した第1アタック検出手段、第2アタック検出手段、第3アタック検出手段の全てを搭載して構成したことを特徴とする調律器。
- 請求項1記載の調律器において、上記アタックピッチ誤差記憶手段は、上記アタック検出手段がアタックを検出したタイミングから上記ピッチ誤差算出手段が算出する複数回の算出結果を平均化した値をアタックピッチ誤差として記憶する構成としたことを特徴とする調律器。
- 請求項1または6記載の何れかの調律器において、上記表示器駆動手段は上記アタック検出手段がアタックを検出し、上記アタックピッチ誤差記憶手段にアタックピッチ誤差を記憶したタイミングから、予め設定した一定時間上記アタックピッチ誤差記憶手段に記憶したアタックピッチ誤差を上記表示器に表示させる構成としたことを特徴とする調律器。
- 請求項1または6記載の何れかの調律器において、上記表示器駆動手段は上記アタック検出手段がアタックを検出し、上記アタックピッチ誤差記憶手段にアタックピッチ誤差が記憶されたタイミングから楽音のレベルが規定値以下に低下するまでの間、上記アタックピッチ誤差記憶手段に記憶したアタックピッチ誤差を表示器に表示させる構成としたことを特徴とする調律器。
- 請求項1または7,8記載の何れかの調律器において、上記表示器駆動手段は同一表示器に上記ピッチ誤差算出手段が算出するピッチ誤差と上記アタックピッチ誤差記憶手段に記憶したアタックピッチ誤差の双方を同時に表示させる構成としたことを特徴とする調律器。
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