JP2969138B2 - ピッチ検出装置 - Google Patents

ピッチ検出装置

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JP2969138B2
JP2969138B2 JP4356843A JP35684392A JP2969138B2 JP 2969138 B2 JP2969138 B2 JP 2969138B2 JP 4356843 A JP4356843 A JP 4356843A JP 35684392 A JP35684392 A JP 35684392A JP 2969138 B2 JP2969138 B2 JP 2969138B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ギター等の電気楽器
から出力される楽音信号や音声等のピッチを検出するピ
ッチ検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ピッチ検出装置は、ギター等の電気楽器
から出力される楽音信号のピッチを検出し、その検出さ
れたピッチの値が基準ピッチに対してどのくらいずれて
いるかを算出し、そのズレ量を表示するものである。従
って、演奏者(ユーザ)はそのズレ量が見ながら電気楽
器等のチューニングを行っていた。また、電子楽器等の
パラメータを設定する場合には、キーボード等と一体に
設けられたパネルスイッチ等を演奏者が操作して設定を
行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のピッ
チ検出装置は、楽音信号が立ち上がってから減衰するま
での間、すなわちギター等の場合にはピッキングの開始
時から楽音が減衰するまでの全範囲に渡ってピッチを検
出し、その検出値を表示しているため、ピッキング開始
時や楽音減衰時にはピッチ表示用の針が必要以上に大き
く振れたり、ピッチ表示用のLEDが頻繁に点滅したり
してピッチを認識しにくいという問題があった。これ
は、ピッキング開始時や楽音減衰時には振動が不安定と
なり、楽音のピッチが比較的激しく変動しやすいからで
ある。また、電子楽器等にパラメータを設定する場合、
通常はパネルスイッチ等で設定していたため、ギター奏
者が電子楽器を使う場合(例えば、自動演奏装置等をギ
ターのバッキングとして使うような場合)には、ギター
を抱えながらパネルスイッチを操作しなければならず、
非常にめんどうであった。
【0004】 この発明は上述の点に鑑みてなされたも
のであり、外部から入力された音波形信号のピッチを簡
単かつ正確に検出することのできるピッチ検出装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 この発明に係るピッチ
検出装置は、外部から音波形信号を入力する入力手段
と、前記入力手段に音波形信号が入力されたときから所
定時間経過したことを検出し、かつ、この所定時間経過
以後に該音波形信号の振幅レベルが所定の基準レベルよ
りも大きくなったことを検出することより、該音波形信
号が安定状態となったことを判定する判定手段と、前記
判定手段によって前記音波形信号が安定状態となったこ
とが判定されたことを条件に該音波形信号のピッチ計測
処理を行ない、この計測されたピッチを前記外部から入
力された音波形信号のピッチとするピッチ計測手段とを
具えたものである。
【0006】
【0007】
【作用】 この発明に係るピッチ検出装置は、ギター等
の電気楽器の楽音信号や音声等の音波形信号を外部から
入力し、この音波形信号のピッチを検出するものであ
る。入力手段に外部から音波形信号が入力されたときか
ら所定時間経過したことを検出し、かつ、この所定時間
経過以後に該音波形信号の振幅レベルが所定の基準レベ
ルよりも大きくなったことを検出することより、該音波
形信号が安定状態となったことを判定し、該音波形信号
が安定状態となったことが判定されたことを条件に該音
波形信号のピッチ計測処理を行なう。すなわち、楽音信
号や音声等の立上り部分の所定時間の間は、ピッチが激
しく変動し不安定なので、この部分のピッチを検出した
としても音波形のピッチとしては不正確なものを計測す
ることになってしまう。そこで、楽音信号や音声等の立
上り部分の所定時間の間は、ピッチ計測を行わず、該所
定時間の経過後にピッチ計測を開始することにより、ピ
ッチ安定状態において音波形信号のピッチを計測する処
理を行なうことができ、これによって、外部より入力し
た音波形信号の正確なピッチを計測することができる。
【0008】 しかも、前記判定手段は、前記入力手
段に音波形信号が入力されたときから前記所定時間経過
以後に該音波形信号の振幅レベルが所定の基準レベルよ
りも大きくなったことを検出することより、該音波形信
号が安定状態となったことを判定するようにしているの
で、外部より入力した音波形信号のより正確なピッチ検
出が可能となる。その場合、ピッチ安定状態を検出する
ために、絶えずピッチを検出してピッチ変動の有無を直
接的に検出することなく、単に音波形信号の振幅レベル
と所定の基準レベルとを比較するだけでよいので、構成
が簡単である。また、誤操作等によって低振幅レベルの
音波形信号が入力された場合は、そのピッチを計測しな
いので、計測したピッチに基づいて楽音制御を行なうよ
うな場合は、誤動作を防止することができる。
【0009】
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に従って
詳細に説明する。図1はこの発明に係るピッチ検出装置
(チューニング装置)を内蔵した楽音処理装置の全体構
成を示すハードブロック図である。この実施例で説明す
る楽音処理装置は、効果付与装置と自動演奏装置とチュ
ーニング装置とが一体で構成された自動演奏及びチュー
ニング機能付き効果付与装置である。
【0011】マイクロプロセッサユニット(CPU)1
は、この効果付与装置全体の動作を制御するものであ
る。このCPU1に対して、データ及びアドレスバス1
9を介してROM2、RAM3、タイマ4、A/D変換
器6、MIDIインターフェイス7、音源回路8、デジ
タル信号処理プロセッサ(DSP)9、ミュート回路1
1、音量制御回路13、スイッチ検出回路15、表示回
路16が接続されている。この実施例では1つのCPU
1によって効果付与処理、自動演奏処理及びチューニン
グ処理を実行する効果付与装置について説明するが、効
果付与処理、自動演奏処理及びチューニング処理をそれ
ぞれ別個のCPUで処理するように構成されたものにも
同様に適用できる。
【0012】ROM2はCPU1の制御プログラムやD
SP9に設定される複数のマイクロプログラムや各種の
データを記憶するものであり、リードオンリーメモリ
(ROM)で構成されている。従って、エフェクトの種
類を切り換える場合には、このROM2から対応したマ
イクロプログラムを読み出して、DSP9に設定すれば
よい。RAM3は、CPU1が制御プログラムを実行す
る際に発生する各種データを一時的に記憶する各種レジ
スタやフラグとして利用されるメモリ領域や、自動演奏
データを記憶するメモリ領域、エフェクトのパラメータ
を記憶するメモリ領域等に分割され、ランダムアクセス
メモリ(RAM)の所定のアドレス領域が適当に割り当
てられる。自動演奏データは、伴奏パターンを記憶する
パターンデータ領域と、パターンデータの演奏順を曲の
進行順に記憶したソング領域とから構成される。そし
て、ソング領域には、コードの進行順を指示するデータ
やエフェクトの切り換えを指示するプログラムチェンジ
データ等が記録されている。このプログラムチェンジデ
ータによって外部入力音に対して付与するエフェクトを
曲の進行状況に同期させて順次自動的に切り換えること
ができる。
【0013】タイマ4は、CPU1によって設定された
所定時間毎にCPU1に対して割り込み指令を出力す
る。ゼロクロス検出回路5はギター等の電気楽器からの
アナログ信号(外部音の入力信号)のピッチを計算する
ために、そのアナログ信号波形のゼロクロス点を検出す
るものであり、ゼロクロスを検出する毎にCPU1に対
して割り込み指令を出力する。A/D変換器はギター等
の電気楽器からのアナログ信号をデジタル信号に変換
し、そのデジタル信号を直接DSP9に出力すると共に
データ及びアドレスバス19を介してCPU1に出力す
る。
【0014】MIDIインターフェイス7はMIDI対
応の外部機器からMIDIデータを入力したり、外部機
器に対してMIDIデータを出力したりするためのイン
ターフェイスであり、外部機器からMIDIデータを入
力したときはCPU1に対して割り込み指令を出力す
る。音源回路8は複数のチャンネルで楽音信号の同時発
生が可能であり、データ及びアドレスバス19を経由し
て与えられた演奏データ(MIDI規格に準拠したノー
トオンデータ、ノートナンバデータ、ベロシティデータ
や波形データ等)を入力し、このデータに基づき自動演
奏用の楽音信号を発生するものである。音源回路8から
発生された楽音信号は、DSP9に供給される。
【0015】DSP9はA/D変換器6からの外部音及
び音源回路8からの自動演奏用楽音信号に対して内部メ
モリに記憶されているマイクロプログラムに応じたエフ
ェクトを付与してミュート回路11に出力する。DSP
9は外部音と自動演奏用楽音信号の2系統に対してそれ
ぞれ異なる演算を施して、それぞれ異なるエフェクトを
付与する。例えば、DSP9は外部音に対してはコンプ
レッサ、ディストーション、イコライザ、コーラス、デ
ィレイ、リバーブ等のエフェクトを付与し、自動演奏用
楽音信号に対してはリバーブ等のエフェクトを付与す
る。従って、このDSP9には、ディレイ及びリバーブ
用のディレイRAM10が接続されている。
【0016】ミュート回路11はDSP9のマイクロプ
ログラムを書き換える際に発生するノイズをカットする
ためのものであり、外部音用と自動演奏用の2系統が用
意されている。通常はミュート解除状態にあるが、DS
P9のマイクロプログラムが書き換えられる時には、対
応する系統の回路がミュート状態となる。従って、ミュ
ート回路11を通過した信号はD/A変換器12を介し
て音量制御回路13に入力する。D/A変換器12はミ
ュート回路を通過してきたデジタル信号をアナログ信号
に変換して音量制御回路13に出力する。音量制御回路
13は外部音と自動演奏用楽音の音量バランスを制御
し、それらのアナログ信号を外部のサウンドシステム等
に出力する。
【0017】パネルスイッチ14は、エフェクタのパラ
メータ設定スイッチEP、エフェクト切り換えスイッチ
EC、自動演奏スタート/ストップスイッチST、自動
演奏データ入力スイッチDI、テンポ変更スイッチT
P、フットスイッチFS1〜FS5、アサイン用フット
スイッチASFS、その他の各種操作子や液晶パネルL
CD、発光ダイオードLED等を有する。液晶パネルL
CDはパネルスイッチ14の表面に設けられ、エフェク
トのプログラム番号、パラメータ、自動演奏データ、テ
ンポ、検出した外部音のピッチ等を表示し、発光ダイオ
ードLEDはフットスイッチFS1〜FS5,ASFS
の上側に設けられており、現在どのフットスイッチがオ
ン状態であるかを点灯表示する。スイッチ検出回路15
は、パネルスイッチ14上の各種スイッチの操作状態を
検出し、データ及びアドレスバス19を介してCPU1
にスイッチ割り込み信号として出力する。 表示回路1
6はパネルスイッチ14上の液晶パネルLCDや発光ダ
イオードLED等のを駆動制御するものである。
【0018】次に、CPU1によって実行される図1の
自動演奏及びチューニング機能付き効果付与装置の処理
の一例を図2以下のフローチャートに基づいて説明す
る。CPU1の処理は、図2から図4までのメインルー
チン処理と、図5から図11までの割り込み処理とから
構成されている。図2はCPU1が処理するメインルー
チンの一例を示すフローチャート図である。このメイン
ルーチンでは、電源が投入されると、CPU1はROM
2に格納されている制御プログラムに応じた処理を開始
し、RAM3内の各種レジスタ及びフラグ等を初期設定
するイニシャライズ処理を行う。このイニシャライズ処
理の後、CPU1はマイクロプログラムロード処理とピ
ッチ計算処理を繰り返し実行する。
【0019】図3は図2のマイクロプログラムロード処
理の詳細を示すフローチャート図である。CPU1はこ
のマイクロプログラムロード処理を次のようなステップ
で順番に実行する。 ステップ31:プログラムチェンジ指示有りかどうかを
判定し、有り(YES)の場合は次のステップに進み、
無し(NO)の場合はリターンしてピッチ計算処理を実
行する。ここで、プログラムチェンジ指示が有りと判定
されるのは、パネルスイッチ14上のエフェクト切り換
えスイッチECが操作された場合、図5のMIDI割り
込み処理においてMIDIのプログラムチェンジコマン
ドが受信された場合、図8の自動演奏割り込み処理にお
いて演奏データとしてプログラムチェンジデータが読み
出された場合、または図9のスイッチモニタ割り込み処
理においてエフェクトモードでフットスイッチFS1〜
FS5が押された場合のいずれかである。
【0020】前のステップでプログラムチェンジ指示有
りと判定された場合には、CPU1はDSP9の内部メ
モリに記憶されているマイクロプログラムを指示された
マイクロプログラムに書き換えるためにステップ32か
らステップ36までのエフェクト切り換え処理を実行す
る。 ステップ32:マイクロプログラムの書き換え処理時に
発生するノイズをカットするためにCPU1はミュート
回路11にミュート動作の開始を指示する。これによっ
て、ミュート回路11はDSP9から出力されたデータ
をミュートする。
【0021】ステップ33:マイクロプログラムの書き
換えに伴ってディレイ用RAM10内に記憶されている
前のエフェクト処理で使用した不要なデータをクリアす
る。 ステップ34:指定されたエフェクトに対応するマイク
ロプログラムをROM2から読み出し、DSP9の内部
メモリに転送して書き込む。 ステップ35:ステップ33のディレイRAM10のク
リア動作が完了したかどうかを判定し、完了した(YE
S)場合には次のステップに進み、完了していない(N
O)場合は完了するまでこの判定を繰り返す。 ステップ36:マイクロプログラムの書き換え処理が終
了したので、ミュート回路11にミュート動作の解除を
指示する。
【0022】図4は図2のピッチ計算処理の詳細を示す
フローチャート図である。CPU1はこのピッチ計算処
理を次のようなステップで順番に実行する。 ステップ41:計算有効状態かどうかを判定し、計算有
効(YES)の場合は次のステップに進み、計算無効
(NO)の場合はリターンしてマイクロプログラムロー
ド処理を実行する。ここで、計算有効状態となるのは、
図6のゼロクロス割り込み処理が実行され、サイクルレ
ジスタCYCLEに入力波形の半ピッチ分のカウント値
が格納された場合である。すなわち、外部の電気楽器か
ら図12のような入力波形がゼロクロス検出回路5及び
A/D変換器6に入力した場合、CPU1は直ちにピッ
チ計算処理を実行するのではなく、その入力波形の振幅
値が所定のしきい値RV以上となったかどうかをA/D
変換器6からの出力に基づいて判断する。そして、入力
波形の振幅値がしきい値RV以上になった場合に初め
て、入力波形のピッチが安定したと判断して、ゼロクロ
ス検出回路5からのゼロクロス割り込み信号に応じて図
6のゼロクロス割り込み処理を実行し、サイクルレジス
タCYCLEに入力波形の半ピッチ分のカウント値を格
納し、計算有効状態にする。図6のゼロクロス割り込み
処理が一通り実行されない限りこのピッチ計算処理は行
わない。すなわち、この実施例では入力波形の立上り部
分や減衰時のようにピッチの不安定な部分ではピッチ検
出処理を無効とする。なお、図6のゼロクロス割り込み
処理の詳細について後述する。
【0023】ステップ42:前のステップ41で計算有
効状態と判定されたので、ここではサイクルレジスタC
YCLEに格納されている入力波形の半ピッチ分のカウ
ント値に基づいてその入力波形のピッチ計算を行う。こ
こで、ピッチの計算はサイクルレジスタCYCLEに格
納されている入力波形の半ピッチ分のカウント値を複数
用いて計算をする。図12においてt7からtdまでの
6回分のサイクルレジスタCYCLEのカウント値を例
えば平均してピッチの計算をする。このステップ42に
おいては、6回分のサイクルレジスタCYCLEのカウ
ント値が蓄積されるまでは、1回分のサイクルレジスタ
CYCLEのカウント値を蓄積後すぐにリターンする。 ステップ43:前のステップ42で計算された計算値す
なわち入力波形のピッチデータをピッチレジスタPIT
CHに格納する。
【0024】ステップ44:効果付与装置の現在のモー
ドがルートアサインモードかどうかを判定し、ルートア
サインモード(YES)の場合は次のステップ45に進
み、そうでない(NO)場合はステップ48に進む。 ステップ45:前のステップ44で現在のモードがルー
トアサインモードであると判定されたので、ここでは、
ピッチレジスタPITCHのピッチデータに対応する音
名を求め、アサイン状態にあるフットスイッチFS1〜
FS5のいずれかにその音名に応じたルートを設定す
る。すなわち、ここでは、検出されたピッチに応じてフ
ットスイッチのルートパラメータを設定するという処理
を行う。
【0025】ステップ46:ルートアサインモードを解
除する。これによって、ステップ45においてルートパ
ラメータが設定された後にルートパラメータが変動する
ことを防ぐことができる。 ステップ47:前のステップ44で現在のモードがルー
トアサインモードでないと判定されたので、チューニン
グモードかどうかを判定し、チューニングモード(YE
S)の場合は次のステップ48に進み、そうでない(N
O)場合はステップ49に進む。 ステップ48:ピッチレジスタPITCHに格納されて
いるピッチデータに対応したピッチの値をパネルスイッ
チ14上の液晶パネルLCDに表示し、操作者に知らせ
る。 ステップ49:計算無効状態及びピッチ無効状態にして
リターンする。
【0026】図5から図11までの割り込み処理は、優
先度に応じて優先レベル1から優先レベル6までに分類
されている。優先レベル1の割り込み処理が最も優先度
の低い処理であり、優先レベル6が最も優先度の高い処
理である。優先レベル1の処理は図8の自動演奏割り込
み処理と図9のスイッチモニタ割り込み処理である。優
先レベル2の処理は図11の1.6msec毎に実行さ
れるタイマ割り込み処理2である。優先レベル3の処理
は図7のテンポ割り込み処理である。優先レベル4の処
理は図10の2msec毎に実行されるタイマ割り込み
処理1である。優先レベル5の処理は図6のゼロクロス
割り込み処理である。優先レベル6の処理は図5のMI
DI割り込み処理である。これらの各割り込み処理はそ
の優先レベルの高いものが優先的に実行される。すなわ
ち、これらの各割り込み処理は自分よりも優先レベルの
低い割り込み処理が実行されている場合には、その割り
込み処理に割り込んで優先的に実行されるが、自分より
も優先レベルの高い割り込み処理が実行されている場合
にはその割り込み処理が終了するまで、待たされる。
【0027】図5は優先レベル6のMIDI割り込み処
理の詳細を示す図である。このMIDI割り込み処理は
発音遅れ等の不都合が生じないように最優先で実行され
る。このMIDI割り込み処理は、MIDIインターフ
ェイス7を介して外部のMIDI機器からMIDIデー
タが入力されたとき、MIDIインターフェイスからC
PU1に対して与えられるMIDI割り込み信号によっ
て起動する。CPU1はこのMIDI割り込み処理を次
のようなステップで順番に実行する。
【0028】ステップ51:MIDIインターフェイス
7のMIDIレシーブバッファ内のMIDIデータを読
み出す。 ステップ52:読み出したMIDIデータに応じた処理
を実行する。 ステップ53:MIDIレシーブバッファ内の全データ
を読み出したかどうかを判定し、全データを読み出した
(YES)場合はリターンして他の割り込み処理やメイ
ンルーチンを処理し、全データの読み出しが終了してい
ない(NO)場合はステップ51にリターンし、全デー
タの読み出しが終了するまで、ステップ51〜53の処
理を繰り返し実行する。
【0029】図6は優先レベル5のゼロクロス割り込み
処理の詳細を示す図である。このゼロクロス割り込み処
理は、テンポ計算の精度に関係するので、MIDI割り
込み処理の次の優先度で実行される。このゼロクロス割
り込み処理は、図12のような入力波形が外部の電気楽
器からゼロクロス検出回路5に入力した場合において、
ゼロクロス回路5がその入力波形のゼロクロスを検出す
る毎に発生するゼロクロス検出信号に同期して起動す
る。図12の場合、ゼロクロス回路5は時刻t0,t
1,t2,t3・・・でゼロクロス検出信号を出力す
る。CPU1はこれらの各時刻t0,t1,t2,t3
・・・でこのゼロクロス割り込み処理を次のようなステ
ップで順番に実行する。
【0030】ステップ61:ピッチ有効かどうかを判定
し、ピッチ有効(YES)の場合はステップ66に進
み、ピッチ無効(NO)の場合はステップ62に進む。
ここで、ピッチ有効は入力波形の振幅値が所定のしきい
値RV以上になった後の最初のゼロクロス割り込み処理
で設定され、ピッチ無効は図4のピッチ計算処理のステ
ップ49で設定される。例えば、図12の入力波形の場
合は時刻txでしきい値RVを越えたので、次のゼロク
ロス検出時点t7でピッチ有効となり、時刻tcと時刻
tdで図4のステップ42のピッチ計算が行われ、図4
のステップ49でピッチ無効となる。従って、通常はピ
ッチ無効(NO)と判定され、ステップ62に進む。
【0031】ステップ62:入力波形の振幅値が所定の
しきい値RVを始めて越えたかどうかを判定し、越えた
(YES)場合はステップ63に進み、越えていない
(NO)場合はリターンする。すなわち、CPU1は入
力波形の振幅値が所定のしきい値RV以上となったかど
うかをA/D変換器6からの出力に基づいて判断してい
るので、図12における時刻t0〜t6におけるゼロク
ロス割り込み処理においては、ステップ61及び62で
は共にNOと判定されるだけである。そして、入力波形
が始めてしきい値を越えた時刻txの次のゼロクロス検
出時刻t7におけるステップ62でYESと判定され、
ステップ63〜65の処理が行われる。
【0032】ステップ63:ピッチ有効を設定し、入力
波形の振幅値が所定のしきい値RVを越え、ピッチの計
測が可能になったことを示す。従って、CPU1はピッ
チ計測用のカウンタをリセットし、次のゼロクロス割り
込み時にそのカウント値を読み取れば、入力波形の半ピ
ッチ分のカウント値を計測することができる。例えば、
図12の場合には、時刻t7でピッチ計測用カウンタを
リセットし、次のゼロクロス割り込み時刻t8でそのカ
ウント値を読み取って、入力波形の半ピッチの周期を計
測する。
【0033】ところが、この実施例の図6のゼロクロス
割り込み処理及び図7のテンポ割り込み処理では、1つ
の16ビットフリーランカウンタを共用することによっ
て、ハード構成の単純化を図っている。すなわち、この
実施例では入力波形の半ピッチ周期を計測するためのピ
ッチ用カウンタとテンポ割り込み信号を発生するための
テンポ用カウンタとが別々に設けられておらず、1つの
カウンタで入力波形の半ピッチ周期を計測すると共にテ
ンポ割り込みタイミングレジスタTIMEを使用して、
テンポ割り込み信号を発生するようにしている。従っ
て、次のステップ64では、このカウンタの共用化に伴
い、フリーランカウンタをクリアする前にテンポ割り込
みタイミングレジスタTIMEの値を修正している。
【0034】ステップ64:入力波形の振幅値がしきい
値RVを越えてから最初のゼロクロス割り込み処理時刻
のカウンタの値をテンポ割り込みタイミングレジスタT
IMEの格納値から減算し、その減算値をテンポ割り込
みタイミングレジスタTIMEに再び格納する。すなわ
ち、タイマ4はカウンタの値がテンポ割り込みタイミン
グレジスタTIMEの値に等しくなった時点で、テンポ
割り込み信号をCPU1に出力するが、両者の値が等し
くなる前にゼロクロス割り込み処理が実行されると、ス
テップ65でカウンタの値がクリアされるので、その前
に両者の差分値を新たなテンポ割り込み信号の発生タイ
ミングとしてテンポ割り込みタイミングレジスタTIM
Eに格納する。
【0035】ステップ65:カウンタの値をクリアし、
次回のピッチ計測及びテンポ割り込み信号の発生に備え
る。 ステップ66:カウンタの値をサイクルレジスタCYC
LEに格納する。前回のゼロクロス割り込み処理時にカ
ウンタの値はリセットされているので、今回のゼロクロ
ス割り込み処理時におけるカウンタには、前回のゼロク
ロス割り込み処理時刻から今回のゼロクロス割り込み処
理時刻までの時間に対応した値が格納されている。例え
ば、図12の入力波形の場合には、カウンタには時刻t
7から時刻t8までの時間に対応した値が格納されてい
る。
【0036】ステップ67:前のステップ64と同様に
カウンタの共用化に伴い、カウンタをクリアする前にテ
ンポ割り込みタイミングレジスタTIMEの値を修正す
る。すなわち、ゼロクロス割り込み処理が発生した時刻
に対応するカウンタの値をテンポ割り込みタイミングレ
ジスタTIMEの格納値から減算し、その減算した値を
テンポ割り込みタイミングレジスタTIMEに再び格納
する。 ステップ68:ステップ65と同様にカウンタの値をク
リアし、次回のピッチ計測及びテンポ割り込み信号の発
生に備える。 ステップ69:計算有効に設定してリターンする。例え
ば、図12の入力波形の場合は、時刻t8で計算有効と
なる。従って、計算有効が設定された後は、図4のピッ
チ計算処理のステップ41の判定がYESとなり、ピッ
チ計算が行われる。
【0037】図10は約2msec毎に実行される優先
レベル4のタイマ割り込み処理1の詳細を示す図であ
る。このタイマ割り込み処理1では、エフェクト制御用
のLFO作成処理、スイッチスキャン処理及びA/D変
換出力スキャン処理を順番に行う。LFO作成処理で
は、オートワウ効果におけるバンドパスフィルタの中心
周波数を振るための出力波形を作成する。スイッチスキ
ャン処理では、スイッチ検出回路15をスキャンしてパ
ネルスイッチ14上のスイッチの操作状態等を検出す
る。A/D変換出力スキャン処理では、A/D変換器6
の出力すなわち電気楽器からの入力波形の振幅値等を検
出する。従って、LFO作成処理では出力波形に滑らか
な変化を与えなければならないこと、スイッチスキャン
処理及びA/D変換出力スキャン処理ではほぼ一定時間
ごとにスキャン処理を行わなければならないことから、
比較的高い優先度が割り当てられている。このスイッチ
スキャン処理の結果に応じて、図9のスイッチモニタ割
り込み処理が行われる。また、A/D変換出力スキャン
処理の結果に応じて、図6のステップ62の判定が行わ
れる。
【0038】図11は約1.6msec毎に実行される
優先レベル2のタイマ割り込み処理2の詳細を示す図で
ある。このタイマ割り込み処理2では、エフェクトの
(リアルタイム)パラメータをDSP9に転送する処理
である。従って、比較的正確な時間間隔で実行しなくて
もよいが、あまりにもその転送間隔が乱れると不自然な
エフェクトとなるので、レベク2程度の優先度が割り当
てられている。
【0039】図7は優先レベル3のテンポ割り込み処理
の詳細を示す図である。このテンポ割り込み処理は、自
動演奏のテンポを決定する処理であり、正確なテンポを
実現するために、この程度の優先度が割り当てられてい
る。このテンポ割り込み処理は、テンポレジスタTEM
Pの設定値に応じた割り込み間隔で処理を実行する。例
えば、4分音符当たり24回のテンポ割り込みを行う。
CPU1はテンポ割り込み処理を次のようなステップで
順番に実行する。
【0040】ステップ71:テンポ変更有りかどうか、
すなわちパネルスイッチ14上のテンポ変更スイッチT
Pが操作されたかどうかを判定し、変更有り(YES)
の場合は次のステップ72に進み、そうでない場合はス
テップ73に進む。 ステップ72:前のステップ71でテンポ変更有りと判
定されたので、ここではテンポ変更スイッチTPの操作
量に応じて変更されたテンポの値をテンポレジスタTE
MPに格納する。
【0041】ステップ73:前述のようにこの実施例で
は、図6のゼロクロス割り込み処理と図7のテンポ割り
込み処理において、1つの16ビットフリーランカウン
タを共用しているので、ここでは、このフリーランカウ
ンタの残りのカウント数(FFFF−TIME)がテン
ポレジスタTEMPの値よりも大きいかどうかを判定
し、大きい(YES)場合には次のステップ74に進
み、小さい(NO)場合にはステップ75に進む。
【0042】ステップ74:前のステップ73でフリー
ランカウンタの残りのカウント数(FFFF−TIM
E)がテンポレジスタTEMPの値よりも大きいと判定
されたので、このステップではテンポ割り込みタイミン
グレジスタTIMEの値にテンポレジスタTEMPの値
を単純に加算し、その加算値を次回のテンポ割り込みの
タイミングとしてテンポ割り込みタイミングレジスタT
IMEに格納する。
【0043】ステップ75:前のステップ73でフリー
ランカウンタの残りのカウント数(FFFF−TIM
E)がテンポレジスタTEMPの値以下だと判定された
ので、このステップではテンポ割り込みタイミングレジ
スタTIMEの値とテンポレジスタTEMPの値とを加
算し、その加算値からフリーランカウンタの最大カウン
ト数FFFFを減算し、その演算結果を次回のテンポ割
り込みのタイミングとしてテンポ割り込みタイミングレ
ジスタTIMEに格納する。 ステップ76:自動演奏処理を起動させる。すなわち、
自動演奏割り込み信号を発生し、図8の自動演奏割り込
み処理を実行させる。
【0044】図8は優先レベル1の自動演奏割り込み処
理の詳細を示す図である。この自動演奏割り込み処理
は、実際にメモリに記憶されている演奏データを順次読
み出して発音する処理である。従って、あまりにも遅れ
が目立つ程度でなければ、多少の遅れを許容することの
できる処理である。CPU1はこの自動演奏割り込み処
理を次のようなステップで順番に実行する。
【0045】ステップ81:クロックレジスタCLKと
演奏データのタイミングとが一致したかどうかを判定
し、両者一致(YES)の場合は次のステップに進み、
両者不一致(NO)の場合はステップ8Aにジャンプす
る。 ステップ82:前のステップ81でクロックレジスタC
LKと演奏データのタイミングとが一致したと判定され
たので、ここではその演奏データがノートイベントデー
タかどうかを判定し、ノートイベントデータ(YES)
の場合は次のステップ83に進み、そうでない(NO)
場合はステップ86に進む。
【0046】ステップ83:前のステップ82で演奏デ
ータがノートイベントデータであると判定されたので、
ここではルート(根音)レジスタROOT及びタイプレ
ジスタTYPEに格納されているデータに基づいてノー
ト変換を行う。 ステップ84:音源回路8へノートイベントデータを出
力する。 ステップ85:MIDIのノートデータをMIDIイン
ターフェイス7を介して外部に出力する。
【0047】ステップ86:前のステップ82で演奏デ
ータがノートイベントデータではないと判定されたの
で、ここでは、演奏データがプログラムチェンジデータ
かどうかを判定し、プログラムチェンジデータ(YE
S)の場合は次のステップ87に進み、そうでない(N
O)場合はステップ89に進む。 ステップ87:前のステップ87で演奏データがプログ
ラムチェンジデータであると判定されたので、ここでは
プログラムチェンジ指示を行う。これによって、図3の
マイクロプログラムロード処理でDSP9の内部メモリ
に記憶されているマイクロプログラムが指示されたマイ
クロプログラムに書き換えられ、エフェクト切り換え処
理が行われる。 ステップ88:MIDIのプログラムチェンジデータを
MIDIインターフェイス7を介して外部に出力する。 ステップ89:演奏データの内容がノートイベントデー
タ及びプログラムチェンジデータ以外だったので、それ
に応じたその他の処理を実行する。 ステップ8A:クロックレジスタCLKの値を更新すな
わち歩進してリターンする。
【0048】図9は優先レベル1のスイッチモニタ割り
込み処理の詳細を示す図である。このスイッチモニタ割
り込み処理は、図10のスイッチスキャン処理の結果、
パネルスイッチ14上のいずれかのスイッチが操作され
ていた場合に行われる処理である。この処理も図8の自
動演奏割り込み処理と同様にあまり遅れが目立つ程度で
なければ、多少の遅れを許容することのできる。
【0049】なお、この実施例では、パネルスイッチ1
4上の5つのフットスイッチFS1〜FS5は、効果付
与装置の動作モードに応じてエフェクトプログラム切換
え用スイッチ、自動演奏制御用スイッチ、コードリコー
ル用スイッチ及びルートアサイン用スイッチとして機能
するようになっている。以下、これらの各機能について
説明する。動作モードがエフェクトモードの場合には、
フットスイッチFS1〜FS5はエフェクトプログラム
切換え用スイッチとして機能する。すなわち、各フット
スイッチFS1〜FS5に対してエフェクトの種類が予
め割り当てられているので、エフェクトモードでフット
スイッチが操作されると、その操作されたフットスイッ
チに割り当てられているエフェクトに対応したマイクロ
プログラムがROM2から読み出され、DSP9に書き
込まれる。
【0050】動作モードが自動演奏可能なシーケンサモ
ードの場合には、フットスイッチFS1〜FS5は自動
演奏制御用スイッチとして機能する。すなわち、効果付
与装置がシーケンサモードで動作している場合には、エ
フェクトの切換えは自動演奏データ中に記憶してあるプ
ログラムチェンジデータによって曲の進行に応じて自動
的に切換えられるため、前述のようなエフェクトプログ
ラム切換え機能は不要となる。従って、各フットスイッ
チFS1〜FS5はそれぞれ自動演奏のスタートスイッ
チ、ストップスイッチ、フィルインスイッチ、ソング/
パターン切換えスイッチ等として動作する。
【0051】動作モードがコードリコールモードの場合
には、各フットスイッチFS1〜FS5は予め割り当て
られたコード(ルートとタイプ)をリアルタイムに呼び
出すためのコードリコール用スイッチとして機能する。
すなわち、効果付与装置がコードリコールモードで伴奏
パターンを自動演奏している時に、このフットスイッチ
FS1〜FS5を押してコードを指定すると、その伴奏
パターンの音高を指定されたコードに対応した音高に修
正し、曲として成り立つようにする。また、フットスイ
ッチFS1〜FS5で指定したコードを曲の進行順に記
録してコードシーケンサとして機能させてもよい。
【0052】なお、各フットスイッチFS1〜FS5へ
のコードの割当ては、パネルスイッチ14を操作するこ
とによって任意に行うことができ(詳細は省略する)、
コードのルートに関しては後述のようにして外部入力音
のピッチに応じて外部から指定することができる。この
実施例では、フットスイッチFS1〜FS5の隣に設け
られているアサインスイッチASFSを押す毎にシーケ
ンサモードとコードリコールモードとが切り替わるよう
になっている。すなわち、シーケンサモードからアサイ
ンスイッチを1回押せばこのコードリコールモードに切
り替わり、コードリコールモードからアサインスイッチ
を1回押せばシーケンサモードに切り替わる。
【0053】動作モードがコードリコールモードの場合
には、各フットスイッチFS1〜FS5は、コードのル
ートを外部入力音のピッチにて指定する際の対象となる
フットスイッチを指定するためのルートアサインスイッ
チとしても機能する。すなわち、コードリコールモード
においてアサインスイッチを押し、それを押したままの
状態でフットスイッチFS1〜FS5のいずれか1つを
押すと、その押されたフットスイッチがルートアサイン
モードになる。このとき外部音のピッチが検出されると
そのピッチに対応した音名がルートとして、その押され
たフットスイッチに割り当てられる。すなわち、この実
施例はチューニング装置で検出された外部音のピッチを
用いてパラメータ設定を行っている。このとき、コード
タイプはそれ以前に割り当てられていたものと同様のタ
イプを使用する。このようにして、ギター奏者等が演奏
状態のまま、スイッチに割り当てられるべきルートパラ
メータを直接指定することができる。CPU1は以上の
ような4つの機能に対応したスイッチモニタ割り込み処
理を次のようなステップで順番に実行する。
【0054】ステップ91:パネルスイッチ14上で操
作されたスイッチがフットスイッチFS1〜FS5であ
るかどうかを判定し、フットスイッチ(YES)の場合
には次のステップ92に進み、そうでない(NO)場合
はステップ9Bにジャンプする。 ステップ92:前のステップ91で操作されたスイッチ
がフットスイッチFS1〜FS5のいずれか1つである
と判定されたので、ここでは現在の動作モードがエフェ
クトモードかどうかを判定し、エフェクトモード(YE
S)の場合は次のステップに進み、そうでない(NO)
場合はステップ95に進む。
【0055】ステップ93:前のステップ92でエフェ
クトモードと判定されたので、押されたフットスイッチ
FS1〜FS5に割り当てられているエフェクトの種類
を示すデータと共にプログラムチェンジの指示を行う。
すなわち、動作モードがエフェクトモードなので、フッ
トスイッチFS1〜FS5はエフェクトプログラム切換
え用スイッチとして機能する。従って、図3のマイクロ
プログラムロード処理によって、エフェクトの種類を示
すデータに応じたマイクロプログラムがROM2から読
み出されてDSP9に書き込まれる。 ステップ94:MIDIのプログラムチェンジデータ及
びエフェクトの種類を示すデータをMIDIインターフ
ェイス7を介して外部に出力する。
【0056】ステップ95:前のステップ92で現在の
動作モードがエフェクトモードではないと判定されたの
で、シーケンサモードかどうかを判定し、シーケンサモ
ード(YES)の場合は次のステップ96に進み、そう
でない(NO)場合はステップ97に進む。 ステップ96:動作モードがシーケンサモードなので、
フットスイッチFS1〜FS5は自動演奏制御用スイッ
チ(自動演奏のスタートスイッチ、ストップスイッチ、
フィルインスイッチ、ソング/パターン切換えスイッチ
等)として機能する。従って、押されたフットスイッチ
に応じたシーケンサ制御を行う。
【0057】ステップ97:前のステップ92及び95
の判定の結果、現在の動作モードはコードリコールモー
ドなので、ここではアサインフラグASSIGNが
『1』かどうか、すなわちパネルスイッチ14上のアサ
インスイッチSAFSが押されているかどうかを判定
し、押されていない(NO)場合はステップ9Aに進
み、押されている(YES)場合はステップ98に進
む。
【0058】ステップ98:前のステップ92及び95
で現在の動作モードがコードリコールモードであると判
定され、ステップ97でアサインスイッチASFSが押
されていると判定されたので、このステップでは押され
た(オン)されたフットスイッチをルートアサインモー
ドに設定する。 ステップ99:シーケンサモードとコードリコールモー
ドを反転する。すなわち現在の動作モードはコードリコ
ールモードなので、それをシーケンサモードに切り替え
る。なお、ここで切り替えられたモードはアサインスイ
ッチASFSがオフされた時点におけるステップ9D及
び9Eの処理によって元に戻るようになっている。
【0059】ステップ9A:前のステップ92及び95
で現在の動作モードがコードリコールモードであると判
定され、ステップ97でアサインスイッチSAFSは押
されていないと判定されたので、このステップではルー
トレジスタROOT及びタイプレジスタTYPEに操作
(オン)されたフットスイッチにアサインされているル
ートとタイプを書き込むコードリコール処理を行う。 ステップ9B:パネルスイッチ14上のアサインスイッ
チASFSがオン状態になったかどうか、すなわち押さ
れていない状態から押された状態に変化したかどうかを
判定し、オン状態になった(YES)場合は次のステッ
プ9Cに進み、そうでない(NO)場合はステップ9D
に進む。 ステップ9C:前のステップ9BでアサインスイッチA
SFSがオン状態になったと判定されたので、アサイン
フラグASSIGNを『1』にセットする。従って、ア
サインスイッチASFSがオン状態でフットスイッチF
S1〜FS5のいずれか一つが押された場合には、ステ
ップ98及び99の処理が実行される。
【0060】ステップ9D:パネルスイッチ14上のア
サインスイッチASFSがオフ状態になったかどうか、
すなわち押された状態から離されたかどうかを判定し、
オフ状態になった(YES)場合は次のステップ9Eに
進み、そうでない(NO)場合はステップ9Gに進む。 ステップ9E:シーケンサモードとコードリコールモー
ドを反転する。すなわち現在の動作モードがシーケンサ
モードの場合にはコードリコールモードに、コードリコ
ールモードの場合にはシーケンサモードに切り替える。
従って、ステップ9Aでシーケンサモードに切り替えら
れてもこのステップで再び元のコードリコールモードに
切り替えられるようになっているため、コードリコール
モード中にルートアサインモードになった場合にも、コ
ードリコールモードが維持される。
【0061】ステップ9F:ステップ9Dでアサインス
イッチASFSがオフ状態になったと判定されたので、
アサインフラグASSIGNを『0』にリセットする。 ステップ9G:図10のスイッチスキャン処理の結果、
操作されたスイッチとしてフットスイッチFS1〜FS
5及びアサインスイッチASFS以外のスイッチが存在
する場合に、その操作されたスイッチに対応したスイッ
チ処理を行う。
【0062】上述の実施例から次のことがいえる。図8
の自動演奏割り込み処理は図2のメインルーチン内のマ
イクロプログラムロード処理、すなわちエフェクト切り
換え処理よりも高い優先度で処理を行うとよい。マイク
ロプログラムのロードに正確な時間は必要ではないが、
自動演奏にはほぼ正確な時間が必要だからである。ま
た、図8の自動演奏割り込み処理は図2のメインルーチ
ン内のピッチ計算処理よりも高い優先度で処理を行うと
よい。ピッチの計算には正確な時間(高速性)は必要な
いからである。一方、図6のゼロクロス割り込み処理は
自動演奏割り込み処理よりも優先度を高くするとよい。
なぜなら、例えば440Hzの楽音信号のピッチを検出
する場合、その周期は2.27msec程度であり、ピ
ッチ検出はこの時間よりも大幅に高い精度の時間を計測
しなければならないが、自動演奏の場合は、4分音符当
たり24を最小分解能とし、テンポを120とした場合
の周期は20.83msecであり、ピッチ検出よりも
精度が低くてもあまり影響がないと考えられるからであ
る。
【0063】上述の実施例では、ピッチの計測は入力さ
れた外部入力波形の振幅レベルが所定のしきい値RVを
越えたときに初めてピッチ計測可能状態(ピッチ有効)
としているが、これはギター等のピッキング直後は入力
波形の振動が不安定でありピッチの変動が激しいので、
この間にピッチ計測処理を行っても信頼性の低いものと
なるからである。従って、この実施例では、入力波形の
振幅レベルがしきい値RV以上に達した場合に、入力波
形の振動が安定し、落ちついた後にピッチの計測を行う
ようにして、ピッチ計測の正確性を向上させている。ま
た、1度ピッチの計測を行った後は、次に新たにしきい
値RVを越えるまでピッチの計算は行わない。これは、
楽音の減衰状態においてもピッチの入力波形の振動が不
安定であり、いつまでもピッチ計測を続けるとピッチの
変動により表示が見づらくなり、後述するルートアサイ
ン処理におけるルートの特定が困難となり、安定しなく
なるからである。故に、この実施例では、しきい値RV
を越えた次のゼロクロス検出時における1回のピッチ計
測により計算有効としている。なお、これに限らず、し
きい値RVを越えた後にピッチ計測を所定回数繰り返
し、その平均値をピッチとして採用するようにしてもよ
い。
【0064】また、上述の実施例では、ゼロクロス割り
込み処理とテンポ割り込み処理とでフリーランカウンタ
を共用し、ゼロクロスの周期をフリーランカウンタのゼ
ロリセット時から次のゼロクロス時までのカウント値に
基づいて周期を算出する場合について説明したが、これ
に限らず、前回のゼロクロス時のカンウタ値を記憶して
おき、それと今回のカウンタ値との差に基づいて周期を
算出するようにしてもよい。また、テンポ割り込み処理
側でカウンタをリセットするようにしてもよい。また、
各処理の優先度は必ずしもこの実施例と同一でなくとも
よい。要は、自動演奏割り込み処理がマイクロプログラ
ムロード処理よりも優先的に実行され、ゼロクロス割り
込み処理が自動演奏割り込み処理よりも優先的に実行さ
れ、かつ自動演奏割り込み処理がピッチ計算処理よりも
優先的に実行されるように構成されていればよい。さら
に、上述の実施例では、CPU1が一個で各処理の優先
度に応じて処理を実行する場合について説明したが、こ
れに限らず、マルチプロセッサ構成とし、処理の優先度
を各プロセッサ間で制御するようにしてもよい。
【0065】 上述の実施例では、外部入力音のピッチ
で決定するパラメータとしてコードのルートを例に説明
したが、これに限らず、例えば、電子楽器のトランスポ
ーズ、チューニング、ノートリミット(発音の範囲:設
定した範囲を超えた音高を指定しても発音しないように
する)やその他スライダ等の代わりに用いてもよい。上
述の実施例では、楽音信号の立上り部を除外して安定状
態を判定するための手段として、入力波形のレベルが所
定のしきい値を超えたか否かを検出する手段を用いてい
るが、これは説明の便宜のためであり、本発明の要旨で
はない。本発明においては、楽音を検出してから所定時
間経過後に入力波形のレベルが所定のしきい値を超えた
場合に有効としてピッチ検出処理を行うようにするもの
とする。すなわち、本発明においては、上記のように単
に入力波形のレベルが所定のしきい値を超えたか否かを
検出するのみならず、外部から楽音信号が入力されたこ
とを検出してから所定時間が経過したことを検出し、か
つ、この所定時間経過以後に該音波形信号の振幅レベル
が所定の基準レベルよりも大きくなったことを検出する
ことより、該音波形信号が安定状態となったことを判定
するようにし、この判定に応じてピッチ計測処理を開始
するようにするものとするにするものとする。
【0066】ピッチの表示方法としては、例えば「44
0.25Hz」のように計算結果をそのまま表示するも
のに限らず、例えば「G4」のように音名で表示して
も、又は「440Hz+10セント」のように基準値か
らのずれ量で表示するようにしてもよい。上述の実施例
では、入力波形のレベルが所定のしきい値以下であって
もゼロクロス回路5が入力波形のゼロクロスを検出する
毎にゼロクロス割込み処理を行う場合について説明した
が、入力波形のレベルがしきい値以上のときにゼロクロ
ス回路5は入力波形のゼロクロスを検出するようにして
もよい。
【0067】
【発明の効果】 以上の通り、この発明によれば、外部
から音波形信号が入力されたときから所定時間経過した
ことを検出し、かつ、その後に該音波形信号の振幅レベ
ルが所定の基準レベルよりも大きくなったことを検出
し、こうして、時間と振幅レベルの両条件が満たされた
ときに、初めて確実にピッチが安定したものとして判定
し、ピッチ計測処理を行うようにしているので、楽音信
号や音声等の立上り部分の所定時間の間におけるピッチ
が不安定な区間でピッチ計測を行わないようにすること
ができ、確実にピッチが安定した状態においてピッチ計
測処理を行なうようにすることによって、外部より入力
した音波形信号の正確なピッチを計測することができ
る、という優れた効果を奏する。また、音の立上りから
所定時間経過後であっても、音波形信号の振幅レベルが
小さい場合は、ディジタル信号の丸め誤差などに起因し
て正確なピッチ検出が困難となるが、その点、この発明
では、音波形信号の振幅レベルが所定の基準レベルより
も大きくなったか否かを更に検出し、その条件が満たさ
れたときに、ピッチ計測処理するようにしていることに
より、そのような問題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る楽音処理装置の全体構成を示
すハードブロック図である。
【図2】 図1のCPUが処理するメインルーチンの一
例を示すフローチャート図である。
【図3】 図2のマイクロプログラムロード処理の詳細
を示すフローチャート図である。
【図4】 図2のピッチ計算処理の詳細を示すフローチ
ャート図である。
【図5】 優先レベル6のMIDI割り込み処理の詳細
を示す図である。
【図6】 優先レベル5のゼロクロス割り込み処理の詳
細を示す図である。
【図7】 優先レベル3のテンポ割り込み処理の詳細を
示す図である。
【図8】 優先レベル1の自動演奏割り込み処理の詳細
を示す図である。
【図9】 優先レベル1のスイッチモニタ割り込み処理
の詳細を示す図である。
【図10】 約2msec毎に実行される優先レベル4
のタイマ割り込み処理1の詳細を示す図である。
【図11】 約1.6msec毎に実行される優先レベ
ル2のタイマ割り込み処理2の詳細を示す図である。
【図12】 外部の電気楽器からゼロクロス検出回路に
入力する入力波形の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…CPU、2…ROM、3…RAM、4…タイマ、5
…ゼロクロス検出回路、6…A/D変換器、7…MID
Iインターフェイス、8…音源回路、9…DSP、10
…ディレイ用RAM、11…ミュート回路、12…D/
A変換器、13…音量制御回路、14…パネルスイッ
チ、15…スイッチ検出回路、16…表示回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−240825(JP,A) 特開 昭62−223796(JP,A) 特開 平1−198794(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から音波形信号を入力する入力手段
    と、 前記入力手段に音波形信号が入力されたときから所定時
    間経過したことを検出し、かつ、この所定時間経過以後
    に該音波形信号の振幅レベルが所定の基準レベルよりも
    大きくなったことを検出することより、該音波形信号が
    安定状態となったことを判定する判定手段と、 前記判定手段によって前記音波形信号が安定状態となっ
    たことが判定されたことを条件に該音波形信号のピッチ
    計測処理を行ない、この計測されたピッチを前記外部か
    ら入力された音波形信号のピッチとするピッチ計測手段
    とを具えたことを特徴とするピッチ検出装置。
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