JP4083467B2 - 自動車外装用樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロピレン・エチレンブロック共重合体、特定のエラストマー性重合体および無機充填剤を含む自動車外装用樹脂組成物に関し、特にフローマークやウエルドマークの発生が少ない成形品を製造し得る自動車外装用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリプロピレンは、日用雑貨、台所用品、包装用フィルム、自動車部品、機械部品、電気部品など種々の分野でその成形材料として利用されており、商品に要求される性能に応じて種々の添加剤が配合された組成物の形で使用されている。例えば、自動車部品などの機械的強度が要求される分野においては、エラストマー、タルクなどを配合したポリプロピレン組成物が利用されている。
【0003】
エラストマーやタルク等を配合して物性を改良した従来のポリプロピレン組成物に対して、高剛性化、高耐衝撃性化、さらに部品製造工程の簡略化の見地から無塗装化に対応できるフローマークやウエルドマークの目立たない低光沢かつ高流動性の樹脂が求められている。
【0004】
ところがバンパー等に使用されている従来の自動車外装用樹脂組成物は、衝撃強度を重視するあまり、軟質で流動性が低く、近年の成形品の大型化、薄肉化の要請に対してこれまでの樹脂組成では対応することが困難になってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、成形時の流動性に優れ、しかも曲げ弾性率、耐衝撃性、硬度および脆化温度などの物性のバランスに優れ、かつフローマークやウエルドマークの目立たない自動車外装用樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
(A)結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)、または(A−1)とそれと等重量以下の結晶性プロピレン単独重合体(A−2)とからなるポリプロピレン混合物のいずれか50〜70重量%、
(B)エラストマー性重合体18〜25重量%、および
(C)無機充填剤15〜25重量%
とを含む樹脂組成物であって、
ここで、前記の結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)は、プロピレン単独重合体部とプロピレン・エチレンランダム共重合体部とからなり、そのメルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が70〜130g/10分であり、
また、前記の結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)は、そのプロピレン単独重合体部における13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が97%以上であり、プロピレン・エチレンランダム共重合体部の含有量が5〜20重量%であり、
さらに、前記の結晶性プロピレン単独重合体(A−2)は、そのアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が97%以上、かつメルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が100〜300g/10分であり、
また、前記のエラストマー性重合体(B)は、
(B−1)メルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が0.5〜10g/10分のエチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合ゴム、
(B−2)メルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が1g/10分以下のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体、および
(B−3)水素添加ブロック共重合体
とからなり、
ここで、前記の水素添加ブロック共重合体(B−3)は、式(1)または式(2)で表されるブロック共重合体の水素添加物であって、
X−Y・・・・・・・・・・・・・(1)
X(−Y−X)・・・・・・・・(2)
(式中、Xはモノビニル置換芳香族炭化水素化合物の重合体ブロック、Yは共役ジエン化合物の重合体ブロックを表し、nは1〜5の整数である)
Y部における水素添加率は90モル%以上、X部の割合は10〜25重量%、メルトフローレート(ASTM D−1238、190℃、荷重2160g)は15g/10分以下である
自動車外装用樹脂組成物に関する。
【0007】
本発明の自動車外装用樹脂組成物において、前記のエラストマー性重合体(B)は、樹脂組成物100重量%中に、
(B−1)エチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合ゴムが10〜20重量%、
(B−2)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体が1〜5重量%、および
(B−3)水素添加ブロック共重合体が1〜10重量%
の割合で含有されている。
【0008】
また、前記のエチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合ゴム(B−1)は、シングルサイト触媒を用いてエチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとを共重合して製造したゴム状物であることが好ましく、さらにその中のα−オレフィン単位の共重合割合が10〜50重量%であることが望ましい。(B−1)の好ましい例として、エチレン・1−オクテン共重合ゴムを挙げることができる。
【0009】
前記のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B−2)の好ましい例として、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体またはエチレン・1−ブテン・ジエン三元共重合体を挙げることができる。
【0010】
前記の水素添加ブロック共重合体(B−3)の好ましい例として、スチレン・エチレン・ブテン・スチレンブロック共重合体、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体、またはスチレン・エチレン・プロピレンブロック共重合体を挙げることができる。
【0011】
無機充填剤(C)としては、タルクが好ましく、とりわけレーザー解析法で測定したその平均粒径が2〜6μmのタルクが好ましい。
【0012】
前記の自動車外装用樹脂組成物としては、そのメルトフローレート(ASTMD−1238、230℃、荷重2160g)が30g/10分以上、曲げ弾性率(ASTM D−790)が1900MPa以上、脆化温度(ASTM D−746)が−20℃以下のものが好適である。この樹脂組成物からは、フローマークやウエルドマークがほとんど目立たない、良好な外観を有する成形品を製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(A) 成 分
本発明においては、(A)成分として結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)を単独で使用するか、あるいは該ブロック共重合体(A−1)とそれと等重量以下の結晶性プロピレン単独重合体(A−2)とからなるポリプロピレン混合物を使用する。
【0014】
上記プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)は、プロピレン単独重合体部と、プロピレン・エチレンランダム共重合体部とから構成されている。
【0015】
結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)におけるプロピレン単独重合体部は、13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率(mmmm)が97%以上、好ましくは97.5%以上である。
【0016】
ここにアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)とは、13C−NMRを使用して測定される結晶性ポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖の割合を示している。具体的には、プロピレンモノマー単位で5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の13C−NMRスペクトルの吸収ピークを、メチル炭素領域の全吸収ピークに対する割合として求められる。
【0017】
上記結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)では、プロピレン・エチレンランダム共重合体部の含有量が、5〜20重量%、好ましくは8〜13重量%であり、これに対応してプロピレン単独重合体部の含有量が、80〜95重量%、好ましくは87〜92重量%のものが使用される。ここで、プロピレン・エチレンランダム共重合体部とプロピレン単独重合体部との合計量が100重量%になる。
【0018】
結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)中のプロピレン・エチレンランダム共重合体部の含有量は、ブロック共重合体サンプルについてp−キシレン溶剤を用いて室温で分別し、その可溶部の存在量から測定することができる。その測定方法の一例として、まずブロック共重合体サンプル5gを沸騰p−キシレンに完全に溶解させ、その後20℃に降温して一昼夜放置してから濾別によって不溶部を分離する。次いで、濾液にメタノール1500mlを加えて撹拌すると、可溶部が析出物として分離し、それを濾別、乾燥することによってp−キシレン可溶部が得られるので、可溶部を秤量することによって求めることができる。
【0019】
ブロック共重合体(A−1)中において、エチレン単位の含有量は、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは3〜8重量%の範囲が望ましい。
【0020】
ブロック共重合体中のエチレン単位の含有量は、ブロック共重合体(A−1)サンプルのプレスフィルムを赤外線吸収スペクトル分析にかけることによって求めることができる。すなわち、メチル基に基づく1155cm−1の吸光度とメチレン基に基づく吸光度を測定し、Gardnerの検量線を用いて測定する(I. J. Gardner et al, Rubber Chem. And Tech., 44, 1015, 1971)。
【0021】
さらに結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)としては、ASTM D−1238に準拠して測定されるメルトフローレート(MFR)(230℃、荷重2160g)が、70〜130g/10分、好ましくは80〜120g/10分のものが使用される。MFRが前記範囲より小さいブロック共重合体を使用すると、得られる樹脂組成物からの成形品表面にフローマークやウエルドマークが発生し易くなり、また成形品の加熱収縮率が大きくなるので好ましくない。ここに結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)は1種単独で使用することもできるし、2種以上を組合せて使用することもできる。
【0022】
一般に、重合体は同一の分子量を有する同一分子が集合したものではなく、分子量の異なる分子が集合し、全体としてある物性を有する重合体が構成される。本発明で用いる結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)も分子量の異なる分子が集合したものであり、重合体全体としては前記特定のプロピレン単独重合体部およびプロピレン・エチレンランダム共重合体部の含有量およびMFRを有しているが、本発明ではさらにこのブロック共重合体(A−1)として、プロピレン単独重合体部およびプロピレン・エチレンランダム共重合体部が次のような分子量や組成を有するものを使用するのが好ましい。
【0023】
すなわちブロック共重合体(A−1)として、プロピレン単独重合体部のMFR(230℃、荷重2160g)が、好ましくは100〜300g/10分、より好ましくは120〜250g/10分が望ましい。またプロピレン・エチレンランダム共重合体部は、135℃、デカヒドロナフタレン中で測定した固有粘度[η]が、6〜9dl/gであって、該共重合体部中のエチレン含有量が、好ましくは20〜40重量%、より好ましくは24〜32重量%が望ましい。
【0024】
本発明においては結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)の代りに、その半量以下をアイソタクチックペンタッド分率が97%以上、好ましくは97.5%以上、MFR(230℃、荷重2160g)が100〜300g/10分、好ましくは120〜250g/10分の結晶性プロピレン単独重合体(A−2)に置き換えたポリプロピレン混合物を使用することができる。
【0025】
結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)は種々の方法により製造することができるが、例えばチーグラー・ナッタ系触媒あるいはメタロセン系触媒などの公知のオレフィン立体規則性触媒を用いて製造することができる。チーグラー・ナッタ系触媒を使用するブロック共重合体(A−1)の製造例として、例えば固体状チタン触媒成分、有機金属化合物触媒成分、さらに必要に応じて電子供与体とから形成された触媒の存在下に、プロピレンを重合させた後、引続きプロピレンとエチレンとを共重合させる方法を挙げることができる。ポリプロピレン混合物として結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)とともに使用することができる結晶性プロピレン単独重合体(A−2)も、同様のオレフィン立体規則性触媒を用いて製造することができる。
【0026】
(B) 成 分
本発明で用いられる(B)エラストマー性重合体は、エチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合ゴム(B−1)、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B−2)および水素添加ブロック共重合体(B−3)の3種の共重合体から構成されている。
【0027】
前記エチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合ゴム(B−1)は、エチレンと炭素数6以上、好ましくは炭素数6〜12のα−オレフィン、例えば1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等とを共重合したゴム状物である。
【0028】
エチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合ゴム(B−1)としては、MFR(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が0.5〜10g/10分、好ましくは1〜8g/10分のものが使用される。MFRが上記範囲より大きい共重合ゴムを使用した場合には、得られる樹脂組成物から製造した成形品の剛性や低温耐衝撃性を低下させるので好ましくない。該共重合ゴム(B−1)としてはまた、エチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの重量比(エチレン/炭素数6以上のαーオレフィン)が、90/10〜50/50、好ましくは80/20〜60/40のものを使用するのが望ましい。
【0029】
このようなエチレン・α−オレフィン共重合ゴム(B−1)は、オレフィン立体規則性重合触媒を用いてエチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとを共重合させて製造することができる。特に、シングルサイト触媒を用いて製造したエチレン・α−オレフィン共重合体は、分子量分布および組成分布が狭いことから、低温での衝撃強度向上効果に優れている。そのようなシングルサイト触媒の例として、シクロペンタジエン骨格を有する化合物がジルコニウム金属等の遷移金属に配位したメタロセン化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物等とを含むメタロセン系触媒を挙げることができる。
【0030】
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B−2)は、エチレンとα−オレフィンと非共役ポリエンとの三元ランダム共重合体ゴムである。上記α−オレフィンとしては、通常炭素数3〜20、好ましくは3〜10のものであり、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテンなどを挙げることができる。
【0031】
また前記非共役ポリエンとしては、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−プロピリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、ノルボルナジエンなどの環状非共役ジエン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,5−ヘプタジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、6−メチル−1,7−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンなどの鎖状の非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネンなどのトリエン等があげられる。これらの中では、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネンが好ましく用いられる。
【0032】
本発明においては上記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B−2)として、MFR(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が1g/10分以下、好ましくは0.1〜0.5g/10分のものが使用される。該共重合体としてMFRが上記範囲より大きいものを使用すると、得られる樹脂組成物から製造した成形品表面にフローマークやウエルドマークが発生し易くなるので好ましくない。
【0033】
該ランダム共重合体(B−2)としてはまた、エチレンとα−オレフィンの共重合割合が、モル比(エチレン/α−オレフィン)で表して、好ましくは90/10〜40/60、より好ましくは85/15〜50/50の範囲が望ましい。またランダム共重合体(B−2)における非共役ポリエン成分の割合は、ランダム共重合体のヨウ素価で表して、好ましくは1〜40、より好ましくは2〜35が望ましい。
【0034】
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B−2)の代表例として、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体(EPDM)、エチレン・1−ブテン・ジエン三元共重合体を挙げることができる。
【0035】
水素添加ブロック共重合体(B−3)は、式(1)または式(2)で表されるブロック共重合体の水素添加物である。
X−Y・・・・・・・・・・・・・(1)
X(−Y−X)・・・・・・・・(2)
式中、Xはモノビニル置換芳香族炭化水素の重合体ブロック、Yは共役ジエン重合体ブロック、nは1〜5の整数である。
【0036】
前記式(1)または(2)のXで示される重合体ブロックを構成するモノビニル置換芳香族炭化水素としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、クロロスチレン、低級アルキル置換スチレン、ビニルナフタレン等のスチレンまたはその誘導体などを挙げることがでる。これらモノビニル置換芳香族炭化水素は1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。とくに好ましいのはスチレンである。
【0037】
前記式(1)または(2)のYで示される重合体ブロックを構成する共役ジエンとしては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどを挙げることができる。これらは1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。とくに好ましいのはブタジエンまたはイソプレンである。共役ジエンとしてブタジエンが用いられる場合、ポリブタジエンブロックにおける1,2−結合量の割合は20〜80重量%、好ましくは30〜60重量%であることが望ましい。
【0038】
このブロック共重合体において、共役ジエン重合体ブロックの水素添加率は、90モル%以上、好ましくは95モル%以上であって、X部の含有量が10〜25重量%、MFR(ASTM D−1238、190℃、2160g荷重)が15g/10分以下、好ましくは1〜10g/10分である。X部の含有量が上記範囲より多く含まれたブロック共重合体を使用した場合には、得られる樹脂組成物の加熱収縮率が大きくなり、また低温脆性も損なわれるので好ましくない。
【0039】
また式(2)で示されるブロック共重合体において、nは1〜5の整数、好ましくは1または2である。
【0040】
水素添加ブロック共重合体(B−3)の具体例としては、スチレン・ブタジエン・スチレントリブロック共重合体の水素添加によって得られるスチレン・エチレン・ブテン・スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・イソプレン・スチレントリブロック共重合体の水素添加によって得られるスチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)、およびスチレン・イソプレンジブロック共重合体の水素添加によって得られるスチレン・エチレン・プロピレンブロック共重合体(SEP)等のスチレン系ブロック共重合体を挙げることができる。
【0041】
水素添加前のブロック共重合体は、例えば不活性溶媒中で、リチウム触媒またはチーグラー触媒の存在下に、各モノマーのブロック共重合を行わせる方法により製造することができる。詳細な製造方法は、例えば特公昭40−23798号公報などに記載されている。水素添加処理は、前記のブロック共重合体を不活性溶媒中で公知の水素添加触媒の存在下に行うことができる。詳細な方法は、例えば特公昭42−8704号、同43−6636号、同46−20814号公報などに記載されている。
【0042】
前記水素添加ブロック共重合体(B−3)は、クレイトンG1657(シェル化学(株)製品、商標)、セプトン2004(クラレ(株)製品、商標)、タフテックH1052、タフテック1062(旭化成(株)製品、商標)などの商品名で市販されており、その市販品を使用することもできる。
【0043】
(B)エラストマー性重合体の構成成分であるエチレンと炭素数6以上のαーオレフィンとの共重合ゴム(B−1)、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B−2)および水素添加ブロック共重合体(B−3)は、それぞれ1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
【0044】
(C) 成 分
本発明で用いる(C)無機充填剤としては、タルク、クレー、炭酸カルシウム、マイカ、けい酸塩類、炭酸塩類、ガラス繊維などがあげられる。これらの中で特にタルクが好ましい。タルクとしてはまた、レーザー解析法で測定した平均粒径が1〜10μm、好ましくは2〜6μmのものが望ましい。(C)無機充填剤は1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
【0045】
樹 脂 組 成 物
本発明の自動車外装用樹脂組成物は、
(A)結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)、または(A−1)とそれと等重量以下の結晶性プロピレン単独重合体(A−2)とからなるポリプロピレン混合物のいずれか50〜70重量%、好ましくは55〜65重量%、
(B)エラストマー性重合体18〜25重量%、好ましくは19〜24重量%、および
(C)無機充填剤15〜25重量%、好ましくは18〜23重量%
の割合で構成される。ここで、(A)、(B)、および(C)の3成分の合計量が100重量%になる。
【0046】
また(B)エラストマー性重合体は、樹脂組成物100重量%中に、
(B−1)エチレンと炭素数6以上のαーオレフィンとの共重合ゴムが10〜20重量%、好ましくは13〜19重量%、
(B−2)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体が1〜5重量%、好ましくは2〜5重量%、および
(B−3)水素添加ブロック共重合体が1〜10重量%、好ましくは3〜8重量%
となるような割合で含有されていることが好ましい。
【0047】
本発明の組成物には前記(A)〜(C)成分の他に、必要に応じて、耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、耐光安定剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、軟化剤、分散剤、顔料のような着色剤、滑剤などの添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
【0048】
本発明の組成物は、前記(A)〜(C)成分、および必要により配合する添加剤を、バンバリーミキサー、単軸押出機、2軸押出機、高速2軸押出機などの混合装置により混合または溶融混練することにより得ることができる。この際、(A−1)、(A−2)、(B−1)、(Bー2)、(B−3)、および(C)の各成分、および必要により配合する添加剤などの混合順序は任意であり、同時に混合してもよいし、一部成分を混合した後他の成分を混合するというような多段階の混合方法を採用することもできる。
【0049】
このようにして得られる本発明の樹脂組成物は、成形時の流動性に優れ、しかも曲げ弾性率、耐衝撃性、硬度および脆化温度などの物性のバランスに優れている。例えば、
(1)MFR(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が、好ましくは30g/10分以上、より好ましくは35〜60g/10分、
(2)曲げ弾性率(ASTM D−790)が、好ましくは1900MPa以上、および
(3)脆化温度(ASTM D−746)が、好ましくは−20℃以下、より好ましくは−25℃以下
を示す樹脂組成物を容易に得ることができる。また加熱収縮率が小さいという特性も備えている。
【0050】
このような樹脂物性を有する本発明の樹脂組成物は、射出成形用の樹脂原料として好適に利用することができ、この場合射出成形時に非常に良好な流動性を示し、寸法安定性に優れた射出成形品を容易に成形することができる。
【0051】
本発明の組成物は、自動車部品、特に自動車外装用部品、例えばバンパー、オーバーフェンダー、サイドモール、ロッカーモールなどの部品成形に使用することができる。
【0052】
【実施例】
次に実施例を通して本発明をより詳細に説明するが、本発明はそれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
【0053】
まず、実施例および比較例において、樹脂組成物の調製に用いた各種の成分は、次の性状を有していた。
(1)プロピレン・エチレンブロック共重合体(PEBC−1)
・MFR(230℃、2160g):100g/10分
・プロピレン単独重合体部:90重量%
アイソタクチックペンダット分率(mmmm分率);98%
・プロピレン・エチレンランダム共重合体部:10重量%
固有粘度[η];7.5dl/g
(135℃、デカヒドロナフタレン溶媒中での測定値)
エチレン含有量;26重量%
【0054】
(2)プロピレン・エチレンブロック共重合体(PEBC−2)
・MFR(230℃、荷重2160g):60g/10分
・プロピレン単独重合体部:90重量%
アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率);98%、
・プロピレン・エチレンランダム共重合体部:10重量%
固有粘度[η];7.5dl/g
(135℃、デカヒドロナフタレン溶媒中での測定値)
エチレン含有量;26重量%
【0055】
(3)プロピレン単独重合体(PP)
・MFR(230℃、荷重2160g):230g/10分
・アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率):98%
【0056】
(4)エチレン・1−オクテンランダム共重合ゴム(EOR−1)
・メタロセン触媒を用いて製造した重合体
・1−オクテン含有量:27重量%
・MFR(190℃、荷重2160g):4g/10分、
【0057】
(5)エチレン・1−オクテンランダム共重合ゴム(EOR−2)
・MFR(190℃、荷重2160g):25g/10分
・1−オクテン含有量:24重量%
【0058】
(6)エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン三元共重合体(EPT−1)
・MFR(190℃、荷重2160g):0.2g/10分、
・プロピレン含有量:28重量%
・ヨウ素価:15
【0059】
(7)エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン三元共重合体(EPT−2)
・MFR(190℃、荷重2160g):5.0g/10分
・プロピレン含有量:28重量%
・ヨウ素価:15
【0060】
(8)スチレン・エチレン・ブテン・スチレンブロック共重合体(SEBS−1)
・MFR(190℃、荷重2160g):4g/10分
・スチレン含有量:20重量%
【0061】
(9)スチレン・エチレン・ブテン・スチレンブロック共重合体(SEBS−2)
・MFR(190℃、荷重2160g):5.0g/10分、
・スチレン含有量:30重量%
【0062】
(10)微粉末タルク
・平均粒径:4μm
【0063】
実施例および比較例で得られた樹脂組成物および成形品の物性測定は、次の試験方法によって行った。
Figure 0004083467
【0064】
(4)加熱収縮率:長さ150mm、幅150mm、厚み2mmの平板を樹脂温度230℃、金型温度40℃の条件で射出成形して得た。その平板を室温で72時間静置した後、長さ方向および幅方向の寸法を測定し、その平均値を初期寸法値とした。次いでその平板を120℃の加熱槽中で30分間加熱し、その後室温に24時間置き、同様にして寸法を測定し、加熱後の寸法値を得た。加熱収縮率(%)は次式から算出した。
{(初期寸法値−加熱寸法値)/(初期寸法値)}×100
【0065】
(5)スパイラルフロー長:厚さ3mm、幅10mm、長さ2000mmのスパイラル状の流路をもつ樹脂流動長測定用金型を用いて、樹脂組成物を樹脂温度230℃で射出成形した。得られた成形品の流動長(mm)を測定し、その値をスパイラルフロー長とした。
【0066】
(6)フローマーク発生率:前記の方法で得られたスパイラルフロー長測定用の成形品を観察し、フローマークが発生しはじめた箇所の流動長を測定した。全流動長に対するフローマークが発生し始めた箇所の流動長の割合を発生率(%)として表した。
【0067】
(7)ウェルドマークの発生長さ:長さ350mm、幅135mm、厚み3mmの平板を成形する際、長さ方向の側面に幅面から70mmの位置にゲートを設けた金型を用い、その金型にはゲートより流動方向直下(ゲートより50mmの位置)に長さ20mm、幅20mm、厚み3mmの樹脂の流動を妨げる堰を設けた。ウェルドマークの発生長さは、前記金型を用いて射出成形した時に、堰以降に発生するウェルドマークを目視によってそれが判別できなくなるまでの長さを測定して求めた。
【0068】
(実施例1)
表1に記した各成分を所定量、ヘンシェルミキサーを用いて混合した後、二軸押出機によってペレタイズして樹脂組成物を製造した。
得られた樹脂組成物のMFR(230℃、荷重2160g)は40g/10分であった。
【0069】
この樹脂組成物を用いて、各種の物性測定を行なった。なお測定に用いた試験片は、射出成形機(日本製鋼所(株)製品、J100SAII型)を用い、シリンダー設定温度230℃、金型温度40℃の条件で射出成形して製造した。
【0070】
物性測定結果を表1に示した。表1の結果から明らかなように、この樹脂組成物は高い溶融流動性を有し、成形加工性に優れており、フローマークやウエルドマークの発生傾向は小さかった。また加熱収縮率が小さく、高剛性で、脆化温度は十分に低かった。
【0071】
(実施例2)
実施例1において、PEBC−1の配合量を59重量部から40重量部へと、またEOR−1の配合量を13重量部から15重量部へと変更し、またプロピレン単独重合体(PP)を17重量部配合した。それ以外の条件は実施例1と同様に行なって、樹脂組成物を得た。
【0072】
樹脂組成物の物性評価を行い、その結果を表1に示した。表1から明らかなように、この樹脂組成物も実施例1の樹脂組成物と同様に、溶融流動性、成形加工性に優れており、フローマークやウエルドマークの発生傾向は小さかった。また加熱収縮率は小さく、高剛性で、脆化温度は十分に低かった。
【0073】
(比較例1)
実施例1において、SEBS−1を配合しない代わりにEOR−1を18重量部へと増量した以外は実施例1と同様に行った。
樹脂組成物の物性評価を行ない、その結果を表1に示した。得られた樹脂組成物の脆化温度は高く、低温耐衝撃性が劣っていた。
【0074】
(比較例2)
実施例1において、EOR−1を配合しない代わりにSEBSを18重量部へと増量する以外は実施例1と同様に行った。
樹脂組成物の物性評価を行ない、その結果を表1に示した。得られた樹脂組成物の加熱収縮率が大きく、寸法安定性が劣っていた。
【0075】
(比較例3)
実施例1において、EPT−1を配合しない代わりにEOR−1を16重量部へと増量する以外は実施例1と同様に行った。
樹脂組成物の物性評価を行ない、その結果を表1に示した。得られた樹脂組成物は、フローマークやウエルドマークが発生しやすく、大型薄肉成型用樹脂として使用するには満足すべきものではなかった。
【0076】
(比較例4)
実施例1において、EPT−1の代わりにエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン3元共重合体(EPT−2)を用いる以外は実施例1と同様に行った。
樹脂組成物の物性評価を行ない、その結果を表1に示した。得られた樹脂組成物は、比較例3で得た樹脂組成物と同様にフローマークやウエルドマークの発生を起こしやすいものであった。
【0077】
(比較例5)
実施例1において、PEBC−1の代わりにプロピレン・エチレンブロック共重合体(PEBC−2)を用いる以外は実施例1と同様に行った。
樹脂組成物の物性評価を行ない、その結果を表1に示した。得られた樹脂組成物は、溶融流動性が不足気味で成形加工性が悪く、フローマークやウエルドマークの発生傾向が大きかった。また加熱収縮率も大きかった。
【0078】
(比較例6)
実施例1において、SEBS−1の代わりにスチレン・エチレン・ブテン・スチレンブロック共重合体(SEBS−2)を用いる以外は実施例1と同様に行った。
樹脂組成物の物性評価を行ない、その結果を表1に示した。得られた樹脂組成物は、加熱収縮率が大きく、脆化温度も十分に低いものではなかった。
【0079】
(比較例7)
実施例1において、EOR−1の代わりにエチレン・1−オクテンランダム共重合ゴム(EOR−2)を用いる以外は実施例1と同様に行った。
樹脂組成物の物性評価を行ない、その結果を表1に示した。得られた樹脂組成物は、剛性が小さく、また脆化温度も十分に低いものではなかった。
【0080】
(比較例8)
実施例1において、タルクの配合量を20重量部から10重量部へと減量し、一方PEBC−1の配合量を59重量部から69重量部へと増量する以外は実施例1と同様に行った。
樹脂組成物の物性評価を行ない、その結果を表1に示した。得られた樹脂組成物は、剛性が低すぎ、また加熱収縮率が大きいものであった。
【0081】
【表1】
Figure 0004083467
【0082】
【発明の効果】
本発明の自動車外装用樹脂組成物は、特定の結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体、特定のエラストマー性重合体および無機充填剤を特定量含有しているので、成形時の流動性に優れ、曲げ弾性率、硬度および脆化温度などのバランスに優れている。しかも通常成形品表面に現れるフローマークやウエルドマークが、この樹脂組成物を用いるとほとんど目立たなくなる。
【0083】
従って、本発明に係わる樹脂組成物は、自動車外装部品を成形した時に十分な機械的強度特性を備えていると共に、成形品の外観が良好であることから、そのままで、すなわち無塗装で使用することができる。

Claims (9)

  1. (A)結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)、または(A−1)とそれと等重量以下の結晶性プロピレン単独重合体(A−2)とからなるポリプロピレン混合物のいずれか50〜70重量%、
    (B)エラストマー性重合体18〜25重量%、および
    (C)無機充填剤15〜25重量%
    とを含む樹脂組成物であって、
    ここで、前記の結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)は、プロピレン単独重合体部とプロピレン・エチレンランダム共重合体部とからなり、そのメルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が70〜130g/10分であり、
    また、前記の結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)は、そのプロピレン単独重合体部における13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が97%以上であり、プロピレン・エチレンランダム共重合体部の含有量が5〜20重量%であり、
    さらに、前記の結晶性プロピレン単独重合体(A−2)は、そのアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が97%以上、かつメルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が100〜300g/10分であり、
    また、前記のエラストマー性重合体(B)は、
    (B−1)メルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が0.5〜10g/10分のエチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合ゴム、
    (B−2)メルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が1g/10分以下のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体、および
    (B−3)水素添加ブロック共重合体
    とからなり、
    ここで、前記の水素添加ブロック共重合体(B−3)は、式(1)または式(2)で表されるブロック共重合体の水素添加物であって、
    X−Y・・・・・・・・・・・・・(1)
    X(−Y−X)・・・・・・(2)
    (式中、Xはモノビニル置換芳香族炭化水素化合物の重合体ブロック、Yは共役ジエン化合物の重合体ブロックを表し、nは1〜5の整数である)
    Y部における水素添加率は90モル%以上、X部の割合は10〜25重量%、メルトフローレート(ASTM D−1238、190℃、荷重2160g)は15g/10分以下であり、樹脂組成物100重量%中に、(B−1)エチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合ゴムが10〜20重量%、(B−2)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体が1〜5重量%、および(B−3)水素添加ブロック共重合体が1〜10重量%の割合で含有されていることを特徴とする自動車外装用樹脂組成物。
  2. 前記のエチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合ゴム(B−1)は、シングルサイト触媒を用いてエチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとを共重合して製造したゴム状物であることを特徴とする請求項1に記載の自動車外装用樹脂組成物。
  3. 前記のエチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合ゴム(B−1)は、その中のα−オレフィン単位の共重合割合が10〜50重量%であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の自動車外装用樹脂組成物。
  4. 前記のエチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合ゴム(B−1)が、エチレン・1−オクテン共重合ゴムであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の自動車外装用樹脂組成物。
  5. 前記のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B−2)が、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体またはエチレン・1−ブテン・ジエン三元共重合体であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の自動車外装用樹脂組成物。
  6. 前記の水素添加ブロック共重合体(B−3)が、スチレン・エチレン・ブテン・スチレンブロック共重合体、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体、またはスチレン・エチレン・プロピレンブロック共重合体であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の自動車外装用樹脂組成物。
  7. 前記の無機充填剤(C)が、タルクであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の自動車外装用樹脂組成物。
  8. 前記のタルクは、レーザー解析法で測定したその平均粒径が2〜6μmであることを特徴とする請求項に記載の自動車外装用樹脂組成物。
  9. 前記の樹脂組成物は、そのメルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が30g/10分以上、曲げ弾性率(ASTM D−790)が1900MPa以上、脆化温度(ASTM D−746)が−20℃以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の自動車外装用樹脂組成物。
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