JP4082499B2 - パターン形成装置およびパターン形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上にパターンを形成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プラズマ表示装置や有機EL表示装置等に用いられるパネルに隔壁や電極のパターンを形成する方法として、サンドブラスト法(フォトリソグラフィ法とも呼ばれる。)、スクリーン印刷法、リフトオフ法等が知られている。しかしながら、これらの方法は煩雑であり、生産コストを増加させる要因となっている。そこで、近年、特許文献1に開示されているように微細な吐出口を有するノズルからペースト状のパターン形成材料を吐出して基板上にパターンを形成する手法が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−184303号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記手法では、設計上のパターンと実際に形成されるパターンとは必ずしも一致しない。すなわち、ノズルの製作誤差、基板の熱膨張率や温度ヒステリシスの設計値とのずれ、温度管理のばらつき等によって、実際に形成され焼成処理されたパターン形状は設計値とずれることがある。ずれを補正するためには吐出条件を修正することで多くの場合対応できるが、パターンのピッチはノズル吐出口群のピッチにより決定されることから、ピッチの補正を行うためにはノズル交換が必要となる。
【0005】
また、形成されるパターンの断面形状は、多くの制御パラメータが相乗的に影響することにより決定されることから、1つの制御パラメータを変更した場合であっても、適切な断面形状を有するパターンを得るには操作者が煩雑な作業を行うことにより制御パラメータ群を特定する必要があった。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板上に適切なパターンを形成することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、平面表示装置用の基板上にパターンを形成するパターン形成装置であって、基板を保持する保持部と、基板の主面に沿う方向に開口するとともに前記基板に向けてパターン形成材料を連続的に吐出する吐出口群が所定のピッチにて配列形成された吐出部と、基板の主面に沿う所定の移動方向に前記吐出部を前記基板に対して相対的に移動する移動機構と、基板の主面に垂直な回動軸を中心に前記吐出部を回動可能に支持する回動機構と、パターンのピッチおよび断面形状に関する入力を受け付ける入力部と、パターンのピッチおよび断面形状を変化させる制御パラメータである前記吐出口群の配列方向、並びに、前記断面形状を変化させる他の制御パラメータを含む制御パラメータ群を前記入力に基づいて求める演算部と、前記制御パラメータ群に含まれる前記吐出口群の前記配列方向に従って前記回動機構を制御するとともに前記他の制御パラメータに基づいて前記断面形状の制御を行う制御部とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のパターン形成装置であって、基板に向けて光を照射する光照射部をさらに備え、前記光照射部から基板上のパターン形成材料に照射される光の照度、および、前記吐出部の基板に対する相対移動速度が前記他の制御パラメータとして前記制御パラメータ群に含まれており、前記制御部により前記光の照度に基づいて前記光照射部を制御するとともに前記相対移動速度に基づいて前記移動機構を制御することにより、前記パターンの前記断面形状が制御される。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のパターン形成装置であって、前記移動方向に垂直な方向に関して前記吐出部に隣接するもう1つの吐出部およびもう1つの回動機構と、前記吐出部と前記もう1つの吐出部との間の距離を変更する間隔調整機構とをさらに備える。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のパターン形成装置であって、前記回動機構、前記もう1つの回動機構および前記間隔調整機構が駆動制御可能であり、前記吐出部の吐出口群の配列方向と前記もう1つの吐出部の吐出口群の配列方向とを平行に保ちつつ向きが変更された際に、前記間隔調整機構により前記移動方向に垂直な方向に関して両吐出口群全体が一定のピッチとされる。
【0010】
請求項5に記載の発明は、平面表示装置用の基板上にパターンを形成するパターン形成装置であって、基板を保持する保持部と、基板の主面に沿う方向に開口するとともに前記基板に向けてパターン形成材料を連続的に吐出する吐出口群が所定のピッチにて配列形成された複数のブロックが前記吐出口群の配列方向に沿って所定の間隔で取り付けられた第1吐出部と、基板の主面に沿う方向に開口するとともに前記基板に向けてパターン形成材料を吐出する吐出口群が前記所定のピッチにて配列形成された複数のブロックが前記吐出口群の配列方向に沿って前記所定の間隔で取り付けられた第2吐出部と、基板の主面に沿う所定の移動方向に前記第1および第2吐出部を前記基板に対して相対的に移動する移動機構と、基板の主面に垂直な第1回動軸を中心に前記第1吐出部を回動可能に支持する第1回動機構と、基板の主面に垂直な第2回動軸を中心に前記第2吐出部を回動可能に支持する第2回動機構と、パターンのピッチおよび断面形状に関する入力を受け付ける入力部と、パターンのピッチおよび断面形状を変化させる制御パラメータである前記第1吐出部の前記吐出口群の配列方向および前記第2吐出部の前記吐出口群の配列方向、並びに、前記断面形状を変化させる他の制御パラメータを含む制御パラメータ群を前記入力に基づいて求める演算部と、前記制御パラメータ群に含まれる前記第1吐出部の前記吐出口群の前記配列方向および前記第2吐出部の前記吐出口群の前記配列方向に従って前記第1回動機構および前記第2回動機構を制御するとともに前記他の制御パラメータに基づいて前記断面形状の制御を行う制御部とを備え、前記第1回動軸と前記第2回動軸とが前記移動方向に沿って位置し、前記移動方向に垂直な方向に関して、前記第1吐出部のブロックと前記第2吐出部のブロックとが交互に位置する。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のパターン形成装置であって、基板に向けて光を照射する光照射部をさらに備え、前記第1吐出部および前記第2吐出部から基板上に吐出されたパターン形成材料に前記光照射部から照射される光の照度、および、前記第1吐出部および前記第2吐出部の基板に対する相対移動速度が前記他の制御パラメータとして前記制御パラメータ群に含まれており、前記制御部により前記光の照度に基づいて前記光照射部を制御するとともに前記相対移動速度に基づいて前記移動機構を制御することにより、前記パターンの前記断面形状が制御される。
【0014】
請求項7に記載の発明は、吐出部の基板の主面に沿う方向に開口する吐出口群から基板に向けてパターン形成材料を連続的に吐出しつつ前記吐出部を前記基板の主面に沿って所定の移動方向に相対的に移動して前記基板上にパターンを形成するパターン形成方法であって、パターンのピッチおよび断面形状に関する入力を受け付ける工程と、パターンのピッチおよび断面形状を変化させる制御パラメータである前記吐出口群の配列方向、並びに、前記断面形状を変化させる他の制御パラメータを含む制御パラメータ群を前記入力に基づいて求める工程と、前記制御パラメータ群に含まれる前記吐出口群の前記配列方向に従って前記基板の前記主面に垂直な回転軸を中心に前記吐出口群を回動するとともに前記他の制御パラメータに基づいて前記断面形状の制御を行う工程とを有する。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施の形態に係るパターン形成装置1の概略構成を示す図である。パターン形成装置1は、プラズマ表示装置のガラス基板(以下、「基板」という。)9上にX方向に伸びる隔壁パターン91を形成する装置であり、隔壁パターンが形成された基板9は他の工程を介してプラズマ表示装置の組立部品であるパネル(通常、リアパネル)となる。
【0016】
パターン形成装置1では、基台11上にステージ移動機構2が設けられ、ステージ移動機構2により基板9を保持するステージ3が図1中に示すX方向に移動可能とされる。基台11にはステージ3を跨ぐようにしてフレーム12が固定され、フレーム12には隔壁パターンを形成する複数のヘッド部5が間隔調整機構4を介して図1中のY方向に配列して取り付けられる。
【0017】
ステージ移動機構2は、モータ21にボールねじ22が接続され、さらに、ステージ3に固定されたナット23がボールねじ22に取り付けられた構造となっている。ボールねじ22の上方にはガイドレール24が固定され、モータ21が回転すると、ナット23とともにステージ3がガイドレール24に沿ってX方向に滑らかに移動する。
【0018】
間隔調整機構4はフレーム12に支持されたモータ41、モータ41の回転軸に接続されたボールねじ42、および、ボールねじ42に取り付けられた複数のナット43を有し、モータ41が回転することにより各ナット43が図1中のY方向に移動する。ただし、ナット43ごとに移動量が異なるようにボールねじ42が設計されている。各ナット43にはヘッド部5のベース51が取り付けられ、これにより、各ヘッド部5がY方向に移動可能とされる。ベース51はフレーム12に固定されたガイドレール44に接続され、各ベース51はガイドレール44により滑らかに案内される。
【0019】
ヘッド部5は、ベース51の下面に減速機構付モータ52を有し、減速機構付モータ52により、基板9上にパターン形成材料を吐出する吐出部53、および、基板9に向けて紫外線を出射する光照射部54が基板9の主面に垂直な回動軸を中心に回動可能に支持される。パターン形成材料としては、例えば、光開始剤が1〜30%、アクリル系モノマー等のバインダが5〜50%、複数種類の低軟化点ガラスフリットが40〜90%、その他、溶剤や添加剤が混合されたものが使用される。吐出部53には制御弁531を有する供給管532が取り付けられる。供給管532は分岐しており、一方がポンプ533に接続され、他方が制御弁534を介してタンク535に接続される。また、吐出部53には多数の吐出口が配列形成されたノズル55が取り付けられる。光照射部54は光ファイバ541を介して紫外線を発生する光源ユニット542に接続される。
【0020】
パターン形成装置1は、操作者から入力を受け付ける入力部61、入力に基づいてパターン形成に利用される制御パラメータ群を求める補正演算部62、補正演算部62に接続されるとともに所定の情報を記憶する記憶部63、および、補正演算部62からの制御パラメータ群が入力される制御部64を有する。モータ21、モータ41、減速機構付モータ52、ポンプ533、制御弁531,534および光源ユニット542は制御部64に接続され、これらの構成が制御パラメータ群に従って制御部64により制御されることにより、パターン形成装置1による基板9上へのパターン形成が行われる。
【0021】
図2はヘッド部5を(−Z)側から(+Z)方向を向いて見たときの様子を示す図である。各ヘッド部5の吐出部53、および、吐出部53の(−X)側に位置する光照射部54は、前述のように、減速機構付モータ52により基板9の主面に垂直な回動軸J1を中心に回動可能に支持されており、図2の状態では、吐出部53および光照射部54はY方向に配列されて支持されている。複数のヘッド部5は、基板9に対する相対移動方向に垂直な方向(すなわち、Y方向)に関して、各回動軸J1が1列に並ぶようにして配列されており、吐出部53および光照射部54が回動すると、間隔調整機構4により回動軸J1間の距離も変更される。各吐出部53の下面536には、基板9に向けてパターン形成材料を吐出する吐出口群56を有するノズル55が設けられ、吐出口群56の配列方向は図2ではY方向となっている。
【0022】
図3は1つの吐出部53の下部を(−X)側から(+X)方向を向いて見たときの様子を示す図であり、図4は(+Y)側から(−Y)方向を向いて見たときの様子を示す図である。図4に示すように、ノズル55は基板9の法線方向から(+X)側へと傾斜して設けられ、これにより、ノズル55の先端においてパターン形成材料の流路が基板9に対する相対移動方向の後側へと傾斜した状態とされる。また、ノズル55の先端において、(−X)側が基板9の主面に垂直な面551、(−Z)側が基板9の主面に平行な面(以下、「底面」という。)552とされる。なお、面551は後述するパターン形成の際に、ノズル55の基板9に対する相対移動方向の後側となることから、以下、「後面551」と呼ぶ。
【0023】
吐出口群56の各吐出口561は、図2ないし図4に示すように、(−Z)方向および(−X)方向に開口しており(すなわち、後面551および底面552において開口しており)、これらの図に示す状態においてY方向に所定のピッチP1にて配列形成される。なお、ノズル55の底面552は基板9の上面と近接して設けられることから(図3および図4参照)、パターン形成材料は実質的には吐出口561の後面551側から吐出される。そして、(−X)側に位置する光照射部54により、吐出されたパターン形成材料に紫外線が照射される。
【0024】
パターン形成装置1では、所定の(または、基準となる)ピッチおよび断面形状(例えば、パターンの高さ、幅等)を有するパターン(以下、「基準パターン」という。)の形成が可能であるとともに、基準パターンからピッチを変更した(あるいは、ピッチを補正した)パターンの形成を行うことができる。以下、基準パターンの形成、および、基準パターンからピッチを変更したパターンの形成について順次説明を行う。
【0025】
図5はパターン形成装置1がパターンを形成する動作の流れを示す図である。パターン形成装置1に基板9が搬入されると、入力部61において、操作者からのパターンのピッチおよび断面形状に関する入力(以下、「入力形状情報」という。)が受け付けられる(ステップS11)。入力形状情報とは、搬入された基板9に形成するパターンのピッチおよび断面形状の特徴事項を示す数値群であり、ここでは、基準となる入力形状情報(すなわち、基準パターンに関する入力形状情報)として、ピッチが300μm、高さが150μm、幅が80μmを示す入力が行われたとする。なお、入力形状情報は、必ずしも操作者により入力される必要はなく、例えば、入力部61がネットワークに接続され、ネットワーク上に設けられた記憶装置等から搬入された基板9に対応するデータを受信することにより、入力形状情報が入力されてもよい。
【0026】
入力が受け付けられると、補正演算部62において、入力形状情報に基づいてパターンのピッチおよび断面形状に関連する制御パラメータ群が求められる(ステップS12)。制御パラメータ群は、例えば、モータ21、減速機構付モータ52、ポンプ533および光源ユニット542への出力を決定するパラメータである。ここでは、予め求められた基準パターンを実現する制御パラメータ群(以下、「基準制御パラメータ群」という。)が、記憶部63から読み出されるものとする。
【0027】
続いて、制御部64が基準制御パラメータ群に従って各構成を制御することにより、基板9上へのパターンの形成が開始される(ステップS13)。具体的には、まず、基準制御パラメータ群に従って減速機構付モータ52が制御され、各ヘッド部5の吐出部53および光照射部54が回動軸J1を中心に回動する。
【0028】
図6は、回動後の吐出部53および光照射部54を示す図であり、(−Z)側から(+Z)方向を向いて見た様子を示している。減速機構付モータ52による回動駆動により、図6に示すように、各ヘッド部5の吐出部53および光照射部54では、吐出口群56の配列方向を吐出部53間で平行に保ちつつ向きが変更され、吐出口群56の配列方向とノズル55の相対移動方向(すなわち、X方向)とのなす角(以下、「ノズル振り角」という。)が85度とされる。言い換えると、基準制御パラメータ群において、ノズル振り角が減速機構付モータ52に対応する制御パラメータであり、制御部64により、ノズル振り角が85度となる制御が減速機構付モータ52に対して行われる。その結果、各ノズル55において、吐出口群56のY方向に関するピッチP2が300μmとされる。なお、ピッチP2はノズル振り角をθとすると、(P2=P1×cos(90−θ))により求められる。
【0029】
ノズル55の回動と同時に、制御部64は間隔調整機構4のモータ41を制御し、各ヘッド部5間の距離がノズル振り角に応じて調整される。より詳細には、1つのヘッド部5(以下、「注目ヘッド部」という。)と隣接するヘッド部5(以下、「隣接ヘッド部」という。)とにおいて、注目ヘッド部5の隣接ヘッド部5側の吐出口561と、隣接ヘッド部5の注目ヘッド部5側の吐出口561とのY方向に関する距離L2が300μmとなるように、間隔調整機構4によりヘッド部5間の距離が調整される。これにより、全ての吐出口561のY方向に関するピッチが300μmにて一定に配列される。
【0030】
ヘッド部5のノズル振り角および間隔が変更されると、基準制御パラメータ群に応じて光源ユニット542が制御され、光照射部54から1000mW/cm2の照度にて紫外線の出射が開始される。続いて、吐出部53から基板9に向かってパターン形成材料の吐出が行われる。吐出部53からのパターン形成材料の吐出は、図1に示す制御弁531、ポンプ533および制御弁534により行われる。まず、制御部64の制御により制御弁534が開放された状態でポンプ533が吸引動作を行う。このとき、制御弁531が閉じられることによりパターン形成材料の逆流が阻止されるため、タンク535からポンプ533へとパターン形成材料が引き込まれる。次に、制御部64の制御により制御弁534が閉じられるとともに制御弁531が開放され、ポンプ533が押出動作を行う。これにより、吐出部53から連続的にパターン形成材料が吐出される。このとき、制御部64がポンプ533を制御することにより吐出部53からのパターン形成材料の吐出圧が基準制御パラメータ群に応じて調整される。
【0031】
パターン形成材料の吐出が行われる際には、制御部64がステージ移動機構2のモータ21を駆動制御することにより、ステージ3の移動速度(ここでは、10mm/s)が調整され、吐出部53の下方にて基板9の表面が(−X)方向に連続的に移動する。これにより、ノズル55の吐出口561から吐出されたパターン形成材料が基板9上に順次付着しつつ、吐出口561の進行方向(基板9に対する相対的な進行方向)の後方に配置されている光照射部54からの紫外線が基板9上のパターン形成材料に照射される。パターン形成材料には紫外線により硬化(架橋反応)が開始する光開始剤が添加されており、パターン形成材料の硬化が光照射部54により順次行われる。その結果、隔壁パターンの基板9に接する部分の幅に対する高さの比(いわゆる、アスペクト比)が高いパターンが形成される。
【0032】
図7は基板9上に形成された隔壁パターン91を(+Z)側から(−Z)方向を向いて見た様子を示す図である。図7に示すように、基板9上には、Y方向に関して全ての吐出口561が配列するピッチP2(すなわち、300μm)に応じて、隔壁パターン91が300μmのピッチQ2にて形成される。前述のように、パターン形成材料は後面551側の吐出口561より吐出されることから、隔壁パターン91の幅は、後面551側の吐出口561の相対移動方向に垂直な方向に関する幅(すなわち、Y方向に関する幅であり、図6中の符号W2を付す長さ)の影響を受けつつ80μmとされる。なお、隔壁パターン91の高さは150μmとされる。
【0033】
また、複数の吐出部53が相対移動方向に垂直な方向に配列して設けられるため、隔壁パターン91の端部(すなわち、パターン形成の始点および終点)におけるパターン間のX方向の位置ずれが比較的小さくされる。さらに、ノズル55の吐出口561が、実質的に基板9の主面に沿う方向(すなわち、ほぼ後面551の向く方向)に開口することから、ノズル55の向きが変更された状態(すなわち、吐出口群56の配列方向がY方向から傾斜した状態)であっても隔壁パターン91は適切な断面形状とされる。
【0034】
パターン形成材料の吐出が続けられ、基板9上のパターン形成の終点が吐出部53の真下に達すると、パターン形成材料の吐出が停止される。その後、終点近傍のパターン形成材料の硬化および整形を行うために基板9がさらに移動し、ステージ3の移動制御および紫外線の出射が停止される。
【0035】
以上の工程にて形成された隔壁パターンは他の工程において焼成され、パターン形成材料中の樹脂分が除去されるとともに、低軟化点ガラスフリットが融着して隔壁が形成される。なお、溶剤を多く含むパターン形成材料が用いられる場合には、焼成工程の前に内部の溶剤を乾燥除去させる工程が行われる。
【0036】
以上のようにして、パターン形成装置1では、入力形状情報に従った隔壁パターン(すなわち、300μmピッチにて形成された、高さが150μmであり、幅が80μmである基準パターン)が基板9上に形成される。
【0037】
次に、基準パターンからピッチを変更したパターン形成の一例として、基準パターンからピッチが1μmだけ小さくされた場合について説明を行う。
【0038】
パターン形成装置1において、基板9が搬入されると、入力形状情報として、ピッチが299μm、高さが150μm、幅が80μmを示す入力が行われる(ステップS11)。続いて、補正演算部62において、入力形状情報に基づいて制御パラメータ群が求められる(ステップS12)。ここでは、基準制御パラメータ群からノズル振り角が83度に、相対移動速度が9.75mm/sに、紫外線照度が975mW/cm2に変更された制御パラメータ群が求められ、他の制御パラメータ群については、基準制御パラメータ群と同様とされる。なお、補正演算部62が制御パラメータ群を求める態様については、ピッチを変更したパターン形成動作の説明後に詳述する。
【0039】
制御パラメータ群が求められると、制御部64の制御により、基板9上へのパターンの形成が開始される(ステップS13)。まず、ノズル振り角が83度となるように、制御部64により減速機構付モータ52が制御される。
【0040】
図8は、ノズル振り角が変更された吐出部53および光照射部54を示す図であり、(−Z)側から(+Z)方向を向いて見た様子を示している。なお、図8では、ノズル振り角が85度のときのノズル55(すなわち、基準制御パラメータ群に従って制御されたときのノズル55)を二点鎖線にて示している。図8に示すように、各ヘッド部5のノズル振り角が83度とされると、各ノズル55において、吐出口群56のY方向に関するピッチP3が299μmとなる。また、ノズル振り角に応じて、間隔調整機構4によりヘッド部5の間隔が調整され(すなわち、図8中の距離L3が299μmとされ)、これにより、全ての吐出口561のY方向に関するピッチが299μmとされる。このとき、後面551側の吐出口561のY方向(すなわち、相対移動方向に垂直な方向)に関する幅W3は、ノズル振り角が85度の際の幅W2(図6参照)よりも僅かに短くなる。
【0041】
続いて、光照射部54から975mW/cm2の照度にて紫外線の出射が開始される。そして、吐出口561からのパターン形成材料の吐出が基準パターン形成時と同じ吐出圧にて開始されると同時に、ステージ移動機構2によりステージ3が9.75mm/sの移動速度にて移動され、基板9上に隔壁パターンが形成される。
【0042】
図9は基板9上に形成された隔壁パターン91を示す図であり、(+Z)側から(−Z)方向を向いて見た様子を示している。図9に示すように、基板9上には、吐出口群56のY方向に関するピッチに応じて、隔壁パターン91が299μmのピッチQ3にて形成されている。基準パターンの形成と比較して、ノズル振り角を小さくすることで、前述のように、後面551側の吐出口561のY方向に関する幅W3は僅かに短くなるが、紫外線照度が弱められるとともに相対移動速度が下げられるため、相乗効果により隔壁パターン91の高さおよび幅は基準パターンと同じ高さおよび幅(すなわち、150μmの高さおよび80μmの幅)となる。
【0043】
以上のようにして、パターン形成装置1では、基準となる入力形状情報に従った基準パターンから、ピッチを変更しつつ、基準パターンと同様の断面形状を有するパターンが基板9上に形成される。なお、パターン形成装置1では、ノズル振り角を83度から90度まで変更することにより隔壁パターンのピッチを299〜301μmの範囲で補正することが可能である。
【0044】
次に、基準パターンからピッチを変更した入力形状情報が入力部61にて受け付けられた場合のステップS12において、補正演算部62が制御パラメータ群を求める手法についての説明を行う。
【0045】
パターンの断面形状やピッチ(以下、「形状等」という。)は、制御パラメータ群が相互に影響し合うことにより決定されるため、基準制御パラメータ群を示す行列MP0により得られるパターンの形状等の特徴事項を示す数値群を行列MS0とすると、MS0は、数1と示すことができる。
【0046】
【数1】
【0047】
ここで、MAは係数行列であり、MCは定数行列である。なお、MS0は(m×1)行列であり、MP0は(n×1)行列であり、MAは(m×n)行列であり、MCは(m×1)行列であるとする。
【0048】
次に、数1において、制御パラメータ群を示す行列がMP1であるときのパターンの形状等の特徴事項を示す数値群の行列をMS1としてMS1に関する式とMS0に関する式との差をとると、数2が得られる。
【0049】
【数2】
【0050】
よって、MS1は数3にて示すことができる。
【0051】
【数3】
【0052】
数3は、基準制御パラメータ群の行列MP0、および、そのときのパターンの形状等(すなわち、基準となる入力形状情報)の数値群行列MS0に基づいて、所望のパターンの形状等を示す数値群行列MS1を実現する制御パラメータ群の行列MP1を求めるための式といえ、n個の変数(すなわち、n種類の制御パラメータ)をm個の式(すなわち、パターンの形状等のm種類の特徴事項を示す数値についての式)から解く連立方程式であるといえる。よって、数3を解くには(m≧n)である必要がある。なお、係数行列MAは、基準制御パラメータ群の行列MP0付近において、制御パラメータ群の一部を変動させ、そのときに得られるパターンの形状等の数値群に基づいて予め求められる。
【0053】
ここで、(m<n)である場合には、例えば、パターンの形状等に関する特徴事項に対する影響が比較的小さいといえる制御パラメータが、係数行列MA等に基づいて適宜決定される。そして、求める制御パラメータ群の行列MP1からその制御パラメータを削除し、(m≧n)とする。また、係数行列MAの削除された制御パラメータに対応する列も同様に削除される。なお、パターン形成の際には、削除された制御パラメータは基準制御パラメータ群における値が利用される。
【0054】
また、削除可能な制御パラメータが無い場合や削除可能な制御パラメータを制御パラメータ群の行列MP1から削除した後も(m<n)である場合には、所望の形状等の数値群行列MS1のうち基準となる形状等の数値群行列MS0から変更される特徴事項(例えば、既述した例におけるピッチであり、以下、「変更事項」という。)と変更事項の変更後の値とに応じて、優先的に変動させる制御パラメータと変動後の値とが定められた優先順位特定表を予め作成しておき、制御パラメータ群の変数の数を減らして(m≧n)とする。すなわち、数3の制約条件として、求めるべき制御パラメータのいくつかを変更事項に応じて(あるいは、各構成における制約等、必要に応じて)自動的に決定することにより、(m≧n)とする。
【0055】
具体的には、基板9上に形成されるパターンの高さおよび幅を基準となるパターンの形状等と等しくしつつ、パターンのピッチを変更事項とする入力形状情報が入力部61において受け付けられた場合には、ノズル振り角、ヘッド部5とステージ3との相対移動速度、および、光照射部54の紫外線照度が上記手法により制御パラメータ(すなわち、変更事項に対する影響の小さい制御パラメータが削除された後の残りの制御パラメータ群であり、変更事項に対する影響が比較的大きいといえる制御パラメータ群)として特定されることにより、(m≧n)が満たされる。
【0056】
次に、特定された制御パラメータに関する値が求められる。より詳細には、特定された制御パラメータに応じて、記憶部63から補正演算部62に数4に示す行列式が読み出される。ただし、α,β,γはそれぞれ入力部61において受け付けられた入力形状情報のピッチ、高さ、幅を示し、X,Y,Zはそれぞれ特定された制御パラメータのノズル振り角、相対移動速度、紫外線照度である。
【0057】
【数4】
【0058】
そして、入力形状情報に基づいて数4のα,β,γにそれぞれ299μm、150μm、80μmを代入し、得られる連立方程式を解くことにより、特定された制御パラメータ群に関する適切な値として、Xが83(すなわち、ノズル振り角が83度)、Yが9.75(すなわち、相対移動速度が9.75mm/s)、Zが975(すなわち、紫外線照度が975mW/cm2)と求められる。なお、係数行列MAに逆行列MA −1が存在する場合には、数3が数5とされた後に制御パラメータ群を示す行列MP1が求められてもよい。
【0059】
【数5】
【0060】
このようにして求められた制御パラメータ群が利用されることにより、基準パターンからピッチのみを変更したパターン形成が可能となる。
【0061】
以上、パターン形成装置1では、入力部61を介してパターンのピッチおよび断面形状に関する入力が受け付けられ、補正演算部62により吐出口群56の配列方向を含む制御パラメータ群が求められる。求められた制御パラメータ群に応じた制御部64の制御により、吐出口群56の向きが変更されるとともに、間隔調整機構4により相対移動方向に垂直な方向に関して吐出口群56全体が一定のピッチとされる。そして、吐出部53を基板9の主面に沿って相対的に移動することにより、入力に応じたピッチにて基板9上にパターンが形成される。その結果、パターン形成装置1では、パターンのピッチを補正することができるとともに、ノズル振り角の影響を補償した制御パラメータ群により適切な断面形状を有するパターンを形成することができ、生産性を向上させることができる。
【0062】
また、ノズル55間に吐出口群56のピッチの微小なずれがある場合であっても、各ノズル55のノズル振り角およびノズル55間の距離を適切に制御することにより、全吐出口群56の相対移動方向に垂直な方向に関するピッチを一定にし、基板9上に一定ピッチにてパターンを形成することができるため、ノズルの再製作等を行う必要がなく、コストダウンを図ることができる。さらに、パターン形成装置1では、複数の吐出部53が相対移動方向に垂直な方向に配列して設けられるため、全ての吐出口が一体的に形成された吐出部が設けられた場合と比較して、基板9上に形成されたパターンの端部における位置に関する各パターン間の相対移動方向のずれ量を小さくすることができる。
【0063】
なお、制御パラメータとしては、上述したもの以外に、図4に示す、ノズル55の底面552と基板9との間の距離D1、光照射部54と基板9との間の距離D2、光照射部54の中心(すなわち、支持される位置における光照射部54の中心)とノズル55の後面551との間の距離D3、紫外線照射角度φ、紫外線照射幅(すなわち、距離D2と光照射部54の開口数NA(なお、NA≒sinφ≒φ)により決定される幅)D4等であってもよい。
【0064】
図10は本発明の第2の実施の形態に係るパターン形成装置1のヘッド部5aを示す図である。図10のヘッド部5aでは、フレーム12に固定されたベース51に2つの減速機構付モータ52a,52bが取り付けられ、吐出部53a,53bが減速機構付モータ52a,52bにより回動可能に支持される。吐出部53a,53bの下面には、それぞれ、ノズル55、および、光照射部54aが取り付けられる。他の構成は図1のパターン形成装置1と同様であり、以下同符号を付して説明する。
【0065】
図11は吐出部53a,53bを(−Z)側から(+Z)方向を向いて見た様子を示す図である。図11に示す状態では、2つの吐出部53a,53bはX方向に並んで平行に支持されており、複数のノズル55および複数の光照射部54aが、(−X)側の吐出部53a、および、(+X)側の吐出部53bに交互にずれながらY方向に2列になるように取り付けられる。このとき、全ての吐出口561のY方向に関するピッチが一定とされる。
【0066】
図10のパターン形成装置1がパターンを形成する際には、図1のパターン形成装置1と同様に、入力部61からの入力に基づいて、制御パラメータ群が求められる(図5中のステップS11,S12)。ここでは、まず、基準となる入力形状情報が入力されたものとし、対応する基準制御パラメータ群が補正演算部62から制御部64へと出力される。そして、制御部64により、パターン形成装置1の各構成が制御される(図5中のステップS13)。
【0067】
具体的には、まず、減速機構付モータ52a,52bが制御されることにより、図12に示すように、各吐出部53a,53bのノズル55と相対移動方向とのなす角(以下、「ノズル振り角」という。)が85度に調整される。これにより、全ての吐出口561(または、吐出口群56)のY方向に関するピッチが300μmとされる。そして、光源ユニット542が制御されることにより所定の照度にて光照射部54aより紫外線の出射が開始され、ノズル55の吐出口561から所定の吐出圧にてパターン形成材料が吐出される。パターン形成材料の吐出と同時に、ステージ3がステージ移動機構2により所定の移動速度にて移動され、基板9上に300μmのピッチを有する基準パターンが形成される。
【0068】
次に、基準パターンのピッチのみを補正する場合のパターン形成動作について説明を行う。例えば、パターンのピッチを299μmとしつつ、パターンの高さおよび幅を基準パターンと同一とする入力が行われた場合には、図1のパターン形成装置1と同様に、最適な制御パラメータ群が補正演算部62により求められる(図5中のステップS11,S12)。そして、求められた制御パラメータ群に従って、吐出部53a,53bのノズル振り角がそれぞれ83度とされる。これにより、図13に示すように全ての吐出口561(すなわち、吐出口群56)のY方向に関するピッチが299μmとされた吐出部53a,53bが実現される。そして、制御パラメータ群に従って、各構成が制御されることにより299μmのピッチを有しつつ、基準パターンと同様の断面形状を有するパターンが形成される(図5中のステップS13)。
【0069】
以上のように、図10に示すヘッド部5aを有するパターン形成装置1では、吐出口群56が所定のピッチにて配列形成された複数のノズル55が吐出口群56の配列方向に沿って所定の間隔で取り付けられた吐出部53a,53bにおいて、相対移動方向に垂直な方向に関して、吐出部53aのノズル55と吐出部53bのノズル55とが交互に位置することにより、全ての吐出口561の相対移動方向に垂直な方向に関するピッチが一定とされる。そして、制御部64が制御パラメータ群に従って吐出部53a,53bのそれぞれを基板9の主面に垂直な回動軸を中心に回動可能に支持する減速機構付モータ52a,52bを制御することにより、吐出部53a,53bが同一角度だけ回動させ、吐出部53a,53bを基板9の主面に沿う所定の方向に相対的に移動する。これにより、パターン形成装置1では、パターンのピッチを補正することができるとともに、適切な断面形状を有するパターンを形成することができる。
【0070】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0071】
制御パラメータ群、パターンのピッチおよび断面形状、並びに、ノズル55の形状は、上記実施の形態に限定されない。また、パターンの断面形状に関する特徴事項は、高さおよび幅以外(例えば、パターンの断面形状が台形である場合には、上底または下底の長さ等)であってもよい。
【0072】
吐出部は減速機構付モータ以外の回動機構により回動されてもよく、また、1つの回動機構により複数の吐出部の回動が行われてもよい。
【0074】
上記実施の形態では、ステージ3が移動することによりヘッド部が基板9に対して相対的に移動するが、ステージ3が固定され、ヘッド部が移動してもよい。
【0075】
パターン形成装置1は、有機EL表示装置や液晶表示装置等の他の種類の平面表示装置(フラットパネルディスプレイ)における隔壁や配線、電極等のパターンの形成に利用されてもよい。また、基板9もガラス基板には限定されず、樹脂基板、半導体基板等であってもよい。
【0076】
【発明の効果】
請求項1ないし7の発明によれば、基板上に形成するパターンのピッチを変更することができる。また、ピッチを変更しつつ適切な断面形状のパターンを形成することができる。
【0077】
また、請求項3の発明では、形成するパターンの端部において、各パターン間の相対移動方向に関する位置ずれを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パターン形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】ヘッド部を示す底面図である。
【図3】吐出部の下部を示す正面図である。
【図4】吐出部の下部を示す側面図である。
【図5】パターンを形成する動作の流れを示す図である。
【図6】回動後の吐出部および光照射部を示す図である。
【図7】基板上に形成された隔壁パターンを示す図である。
【図8】回動後の吐出部および光照射部を示す図である。
【図9】基板上に形成された隔壁パターンを示す図である。
【図10】第2の実施の形態に係るヘッド部を示す図である。
【図11】吐出部を示す底面図である。
【図12】回動後の吐出部を示す図である。
【図13】回動後の吐出部を示す図である。
【符号の説明】
1 パターン形成装置
2 ステージ移動機構
3 ステージ
4 間隔調整機構
9 基板
52,52a,52b 減速機構付モータ
53,53a,53b 吐出部
55 ノズル
56 吐出口群
61 入力部
62 補正演算部
91 隔壁パターン
J1 回動軸
P1〜P3,Q2,Q3 ピッチ
S11,S12 ステップ
Claims (7)
- 平面表示装置用の基板上にパターンを形成するパターン形成装置であって、
基板を保持する保持部と、
基板の主面に沿う方向に開口するとともに前記基板に向けてパターン形成材料を連続的に吐出する吐出口群が所定のピッチにて配列形成された吐出部と、
基板の主面に沿う所定の移動方向に前記吐出部を前記基板に対して相対的に移動する移動機構と、
基板の主面に垂直な回動軸を中心に前記吐出部を回動可能に支持する回動機構と、
パターンのピッチおよび断面形状に関する入力を受け付ける入力部と、
パターンのピッチおよび断面形状を変化させる制御パラメータである前記吐出口群の配列方向、並びに、前記断面形状を変化させる他の制御パラメータを含む制御パラメータ群を前記入力に基づいて求める演算部と、
前記制御パラメータ群に含まれる前記吐出口群の前記配列方向に従って前記回動機構を制御するとともに前記他の制御パラメータに基づいて前記断面形状の制御を行う制御部と、
を備えることを特徴とするパターン形成装置。 - 請求項1に記載のパターン形成装置であって、
基板に向けて光を照射する光照射部をさらに備え、
前記光照射部から基板上のパターン形成材料に照射される光の照度、および、前記吐出部の基板に対する相対移動速度が前記他の制御パラメータとして前記制御パラメータ群に含まれており、
前記制御部により前記光の照度に基づいて前記光照射部を制御するとともに前記相対移動速度に基づいて前記移動機構を制御することにより、前記パターンの前記断面形状が制御されることを特徴とするパターン形成装置。 - 請求項1または2に記載のパターン形成装置であって、
前記移動方向に垂直な方向に関して前記吐出部に隣接するもう1つの吐出部およびもう1つの回動機構と、
前記吐出部と前記もう1つの吐出部との間の距離を変更する間隔調整機構と、
をさらに備えることを特徴とするパターン形成装置。 - 請求項3に記載のパターン形成装置であって、
前記回動機構、前記もう1つの回動機構および前記間隔調整機構が駆動制御可能であり、
前記吐出部の吐出口群の配列方向と前記もう1つの吐出部の吐出口群の配列方向とを平行に保ちつつ向きが変更された際に、前記間隔調整機構により前記移動方向に垂直な方向に関して両吐出口群全体が一定のピッチとされることを特徴とするパターン形成装置。 - 平面表示装置用の基板上にパターンを形成するパターン形成装置であって、
基板を保持する保持部と、
基板の主面に沿う方向に開口するとともに前記基板に向けてパターン形成材料を連続的に吐出する吐出口群が所定のピッチにて配列形成された複数のブロックが前記吐出口群の配列方向に沿って所定の間隔で取り付けられた第1吐出部と、
基板の主面に沿う方向に開口するとともに前記基板に向けてパターン形成材料を吐出する吐出口群が前記所定のピッチにて配列形成された複数のブロックが前記吐出口群の配列方向に沿って前記所定の間隔で取り付けられた第2吐出部と、
基板の主面に沿う所定の移動方向に前記第1および第2吐出部を前記基板に対して相対的に移動する移動機構と、
基板の主面に垂直な第1回動軸を中心に前記第1吐出部を回動可能に支持する第1回動機構と、
基板の主面に垂直な第2回動軸を中心に前記第2吐出部を回動可能に支持する第2回動機構と、
パターンのピッチおよび断面形状に関する入力を受け付ける入力部と、
パターンのピッチおよび断面形状を変化させる制御パラメータである前記第1吐出部の前記吐出口群の配列方向および前記第2吐出部の前記吐出口群の配列方向、並びに、前記断面形状を変化させる他の制御パラメータを含む制御パラメータ群を前記入力に基づいて求める演算部と、
前記制御パラメータ群に含まれる前記第1吐出部の前記吐出口群の前記配列方向および前記第2吐出部の前記吐出口群の前記配列方向に従って前記第1回動機構および前記第2回動機構を制御するとともに前記他の制御パラメータに基づいて前記断面形状の制御を行う制御部と、
を備え、
前記第1回動軸と前記第2回動軸とが前記移動方向に沿って位置し、前記移動方向に垂直な方向に関して、前記第1吐出部のブロックと前記第2吐出部のブロックとが交互に位置することを特徴とするパターン形成装置。 - 請求項5に記載のパターン形成装置であって、
基板に向けて光を照射する光照射部をさらに備え、
前記第1吐出部および前記第2吐出部から基板上に吐出されたパターン形成材料に前記光照射部から照射される光の照度、および、前記第1吐出部および前記第2吐出部の基板に対する相対移動速度が前記他の制御パラメータとして前記制御パラメータ群に含まれており、
前記制御部により前記光の照度に基づいて前記光照射部を制御するとともに前記相対移動速度に基づいて前記移動機構を制御することにより、前記パターンの前記断面形状が制御されることを特徴とするパターン形成装置。 - 吐出部の基板の主面に沿う方向に開口する吐出口群から基板に向けてパターン形成材料を連続的に吐出しつつ前記吐出部を前記基板の主面に沿って所定の移動方向に相対的に移動して前記基板上にパターンを形成するパターン形成方法であって、
パターンのピッチおよび断面形状に関する入力を受け付ける工程と、
パターンのピッチおよび断面形状を変化させる制御パラメータである前記吐出口群の配列方向、並びに、前記断面形状を変化させる他の制御パラメータを含む制御パラメータ群を前記入力に基づいて求める工程と、
前記制御パラメータ群に含まれる前記吐出口群の前記配列方向に従って前記基板の前記主面に垂直な回転軸を中心に前記吐出口群を回動するとともに前記他の制御パラメータに基づいて前記断面形状の制御を行う工程と、
を有することを特徴とするパターン形成方法。
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