JP2008098001A - リブパターン形成システムおよびリブパターン形成方法 - Google Patents

リブパターン形成システムおよびリブパターン形成方法 Download PDF

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貢一 尾本
Manabu Yabe
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Abstract

【課題】ノズル部を用いた格子状のリブの形成に適したリブパターンを基板上に容易に形成する。
【解決手段】リブパターン形成システムのリブ形成装置では、光硬化性を有するペースト状のリブ形成材料を吐出する複数の吐出口を基板9に沿って移動することにより基板9上に複数の第1線状リブ81が形成される。光照射装置では後続の工程にて第1線状リブ81と同様にして形成される第2線状リブと、第1線状リブ81とが交差する部分に対応する遮光部651を有するマスク部65が設けられ、基板9上の第1線状リブ81にマスク部65を介して照射光が照射される。そして、現像装置にて露光後の第1線状リブ81が現像され、格子状のリブの形成に適したリブパターンが基板9上に容易に形成される。その後、基板9上に第2線状リブが形成され、格子状のリブが完成する。
【選択図】図8

Description

本発明は、基板上にリブパターンを形成する技術に関する。
従来より、プラズマ表示装置等の平面表示装置に用いられるパネルにおいて、放電空間を確保するためのリブを形成する方法として、サンドブラスト法が知られている。サンドブラスト法では、まず、リブ材料の層が形成された基板の主面上にレジストフィルムが重ねられ、マスクを用いてレジストフィルムを露光した後、現像することによりレジストフィルムのパターンが形成される。続いて、主面上のリブ材料の層をレジストフィルムのパターンを用いてサンドブラストにより部分的に除去し、その後、レジストフィルムを剥離することにより、基板上にリブが形成される(例えば、特許文献1参照)。また、特許文献2では、光の照射により硬化するリブ材料の層を基板上に形成しておき、露光および現像処理を行うことにより、リブ材料の層において不要な部位を除去しつつ必要な部位(リブとなる部位)を硬化させて基板上にリブを形成する技術が開示されている。
近年では、さらに、微細な吐出口を有するノズル部を走査しつつノズル部からペースト状のリブ形成材料を連続的に吐出して基板上に線状のリブを形成するリブ形成装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。このようなリブ形成装置では、必要な量のリブ形成材料のみを基板上に吐出して基板上にリブを容易にかつ低コストにて形成することができる。
一方で、プラズマ表示装置のパネルでは、リブを格子状に形成することにより各セル(発光領域)における蛍光体の表面積を大きくしてプラズマ表示装置の輝度を向上することが行われている。しかしながら、格子状のリブでは発光に利用されるガスを各セルに付与する際にセル内の排気を容易に行うことができなくなる。そこで、上記の特許文献2では、リブ材料の層において互いに直交する縦方向および横方向のうちの一の方向に伸びるリブに対応する領域に光を照射した後、リブ材料をさらに積層し、続いて、縦方向および横方向にそれぞれ伸びるリブに対応する領域に光を照射することにより、縦方向と横方向とで高さが異なる格子状のリブを形成する手法も提案されており、このような格子状のリブではセル内を容易に排気することが可能となる。
ところが、特許文献2の手法にて縦方向と横方向とで高さが異なる格子状のリブを形成する場合、現像により大量のリブ材料が除去されて廃棄されるため、パネルの生産コストが増大してしまう。そこで、特許文献4では、ノズル部を有するリブ形成装置において、ノズル部の基板に対する走査方向を変更しつつノズル部の基板に対する走査を繰り返す(すなわち、線状のリブを互いに交差させる)ことにより、基板上に格子状のリブを形成する手法が開示されている。
なお、特許文献5では、基板上に形成された隔壁間に着色層を形成してカラーフィルタを製造する際に、基板において着色材料の塗布が不要な非有効領域に遮光性材料を付与し、隔壁に沿って走査するノズルから基板の全体に亘って隔壁間に着色材料を吐出し、基板の裏面側から光を照射して有効領域内の隔壁間の着色材料を硬化させ、その後、現像処理により非有効領域上の着色材料を除去することにより、有効領域内のみに着色層を形成する手法が開示されている。また、特許文献6では、カラーフィルタを製造する際に、隔壁に沿って走査するノズルを用いて隔壁間に着色材料を吐出し、有効領域に対応する光透過部が形成されたマスク板を介して基板の裏面側から光を照射し、その後、現像処理により非有効領域上の着色材料を除去することにより、有効領域内のみに着色層を形成する手法が開示されている。
特許第2814557号公報 特開2004−273447号公報 特開2002−184303号公報 特開2006−66148号公報 特開2006−64760号公報 特開2006−235146号公報
ところが、特許文献4の手法では、リブ形成材料を無駄に消費することは防止されるが、リブ同士が交差する位置にてリブ形成材料が基板から盛り上がり、表示装置のタイプによっては好ましくない場合がある。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ノズル部を用いた格子状のリブの形成に適したリブパターンを基板上に容易に形成することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板上にリブパターンを形成するリブパターン形成システムであって、ノズル部の複数の吐出口から光硬化性を有するペースト状のリブ形成材料を基板の一の主面上に吐出しつつ、前記複数の吐出口を前記一の主面に沿う移動方向に前記基板に対して相対的に移動することにより前記基板上に前記移動方向に伸びる複数のリブを形成するリブ形成装置と、前記複数のリブのほぼ全体に亘って広がるマスク部を介して前記基板上のリブ形成材料に照射光を照射する光照射装置と、前記複数のリブにおいて前記マスク部の遮光部に対応する前記照射光の非照射部位を処理液により除去し、前記複数のリブのそれぞれを前記非照射部位の位置にて分断することにより、リブパターンを形成する現像装置とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のリブパターン形成システムであって、前記基板が前記照射光に対して透過性を有し、前記光照射装置が、前記基板の他の主面側に設けられる前記マスク部を介して前記照射光を前記基板上のリブ形成材料に照射する。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のリブパターン形成システムであって、前記基板が前記照射光に対して透過性を有し、前記光照射装置が、前記基板の前記一の主面に形成されたパターンを前記マスク部として利用して前記照射光を前記基板の他の主面側から前記基板上のリブ形成材料に照射する。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載のリブパターン形成システムであって、前記光照射装置が、前記リブ形成装置にて保持される前記基板の前記他の主面側に設けられた光照射部を有し、前記リブ形成装置における前記複数の吐出口からの前記リブ形成材料の吐出と並行して、前記光照射部が、前記移動方向に関して前記複数の吐出口と一定の距離を保ちつつ前記移動方向に前記基板に対して相対的に移動する。
請求項5に記載の発明は、基板上にリブパターンを形成するリブパターン形成方法であって、a)ノズル部の複数の吐出口から光硬化性を有するペースト状のリブ形成材料を基板の一の主面上に吐出しつつ、前記複数の吐出口を前記一の主面に沿う移動方向に前記基板に対して相対的に移動することにより前記基板上に前記移動方向に伸びる複数のリブを形成する工程と、b)前記複数のリブのほぼ全体に亘って広がるマスク部を介して前記基板上のリブ形成材料に照射光を照射する工程と、c)前記複数のリブにおいて前記マスク部の遮光部に対応する前記照射光の非照射部位を処理液により除去し、前記複数のリブのそれぞれを前記非照射部位の位置にて分断することにより、リブパターンを形成する工程とを備える。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のリブパターン形成方法であって、前記基板が前記照射光に対して透過性を有し、前記b)工程において、前記基板の他の主面側に設けられる前記マスク部を介して前記照射光が前記基板上のリブ形成材料に照射される。
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載のリブパターン形成方法であって、前記基板が前記照射光に対して透過性を有し、前記b)工程において、前記基板の前記一の主面に形成されたパターンを前記マスク部として利用して前記照射光が前記基板の他の主面側から前記基板上のリブ形成材料に照射される。
請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載のリブパターン形成方法であって、前記b)工程が、前記a)工程と並行して行われ、前記b)工程において、前記照射光を出射する光照射部が、前記基板の前記他の主面側にて前記移動方向に関して前記複数の吐出口と一定の距離を保ちつつ前記移動方向に前記基板に対して相対的に移動する。
本発明によれば、ノズル部を用いた格子状のリブの形成に適したリブパターンを基板上に容易に形成することができる。
また、請求項2、3、6および7の発明では、基板上のリブ形成材料に照射光を照射する際に、マスク部が当接してリブパターンに不具合が生じることを確実に防止することができ、請求項4および8の発明では、リブ形成材料を基板上に吐出された直後に硬化させることができ、リブパターンを精度よく形成することができる。
図1は本発明の一の実施の形態に係るリブパターン形成システム1の構成を示す図である。リブパターン形成システム1は、プラズマ表示装置等の平面表示装置用のガラス基板(以下、「基板」という。)9上に格子状のリブを形成する装置であり、格子状のリブが形成された基板9は他の工程を介して平面表示装置の組立部品であるパネルとなる。なお、リブパターン形成システム1における処理対象の基板9には、リブが形成される主面に放電電極や誘電体層が予め形成されている。
図1のリブパターン形成システム1は、基板9上に複数の線状のリブ(以下、単に「線状リブ」という。)を形成するリブ形成装置11、基板9上の線状リブに光を照射する光照射装置12、および、基板9上の線状リブに所定の処理液を付与する現像装置13、リブ形成装置11と光照射装置12との間にて基板9の受け渡しを行う第1基板移載機構141、並びに、光照射装置12と現像装置13との間にて基板9の受け渡しを行う第2基板移載機構142を備える。
図2はリブ形成装置11の構成を示す図である。リブ形成装置11では、基台111上にステージ移動機構2が設けられ、ステージ移動機構2により基板9を保持するステージ部20が図2中に示すY方向に移動可能とされる。基台111にはステージ部20を跨ぐようにしてフレーム112が固定され、フレーム112にはヘッド移動機構3を介してヘッド部4が取り付けられる。
ステージ移動機構2は、モータ21にボールねじ22が接続され、さらに、ステージ部20に固定されたナット23がボールねじ22に取り付けられた構造となっている。ボールねじ22の上方にはガイドレール24が固定され、モータ21が回転すると、ナット23とともにステージ部20がガイドレール24に沿ってY方向に滑らかに移動する(すなわち、ヘッド部4が基板9に対して相対的に主走査する。)。
ヘッド移動機構3はフレーム112に支持されたモータ31、モータ31の回転軸に接続されたボールねじ32、および、ボールねじ32に取り付けられたナット33を有し、モータ31が回転することによりナット33が図2中のX方向に移動する。ナット33にはヘッド部4のベース40が取り付けられ、これにより、ヘッド部4がX方向に移動(副走査)可能とされる。ベース40はフレーム112に固定されたガイドレール34に接続され、ガイドレール34により滑らかに案内される。
ヘッド部4は、基板9上に高粘度のペースト状のリブ形成材料を吐出する吐出部42、および、基板9上のリブ形成材料を硬化させる硬化部43を有し、吐出部42および硬化部43はベース40に固定される昇降機構41の下部に取り付けられる。リブ形成材料は、紫外線により硬化(架橋反応)が開始する光開始剤や、バインダである樹脂、さらには、ガラスの粉体である低軟化点ガラスフリットを含み、絶縁性を有する。吐出部42の下面には、X方向に配列された複数の吐出口を有するノズル部421が着脱可能に取り付けられる。
ノズル部421は供給管441を介してリブ形成材料を貯溜する容器442に接続され、容器442には高圧のエアを供給するエア供給部444がレギュレータ443を介して接続される。容器442は取り替え可能とされており、リブ形成装置11では容器442内のリブ形成材料の残量が所定量以下となると、操作者によりリブ形成材料が充填された別の容器442に取り替えられる。後述する線状リブの形成時には、レギュレータ443が容器442内のエアの圧力を大気圧よりも高くして容器442内に貯溜されるリブ形成材料が加圧される。すなわち、容器442内のエアの圧力と大気圧との差の圧力(以下、「エアの差圧」と呼ぶ。)が容器442内のリブ形成材料に付与され、これにより、ノズル部421にリブ形成材料が供給されてノズル部421の吐出口からリブ形成材料が吐出される。このように、リブ形成装置11では、供給管441、容器442、レギュレータ443およびエア供給部444によりノズル部421にリブ形成材料を供給する材料供給部44(ディスペンサシステムとも呼ばれる。)が構築される。なお、ノズル部421からのリブ形成材料の吐出が行われていない状態では、エアの差圧は0とされる(すなわち、容器442内のエアの圧力が大気圧とされ、材料供給部44による容器442内のリブ形成材料の加圧が行われていない。)。
硬化部43は光ファイバ431を介して光源ユニット432に接続される。光源ユニット432は紫外線を出射する光源(例えば、キセノンランプ)を備え、光源からの光は、光ファイバ431により硬化部43へと導かれる。そして、ノズル部421の(+Y)側において硬化部43から基板9に向かって紫外線が出射され、各吐出口に対応する光のスポットが基板9上に形成される。後述するように、硬化部43はリブ形成装置11における最初の線状リブの形成時には利用されない。
図3はノズル部421の先端近傍を拡大して示す図である。図3に示すように、ノズル部421において各吐出口422へと連続する流路423(図3では、1つの吐出口422および1つの流路423のみに符号を付している。)は、YZ平面に平行かつZ方向に対して傾斜した方向(例えば、45度だけ傾斜した方向)に伸びている。これにより、基板9の(+Z)側の主面(以下、「上面」ともいう。)91aに向かうとともに上面91aに対して傾斜する吐出方向に吐出口422からリブ形成材料80が吐出される。また、ノズル部421の開口面424(ノズル部421の先端における複数の吐出口422を含む面)も、同様にその法線がYZ平面に平行かつZ方向に対して傾斜している。ノズル部421の図3中の(−Z)側の部位には、基板9の上面91aに平行な対向面425が形成され、リブ形成装置11では、必要に応じて昇降機構41がノズル部421をZ方向に移動することにより、線状リブの形成時におけるノズル部421の対向面425と基板9の上面91aとの間の間隙がほぼ一定の微小な幅にて保たれ、ノズル部421が常時、基板9の上面91aに近接した状態とされる。
図2に示すように、ステージ移動機構2のモータ21、レギュレータ443、光源ユニット432、ヘッド移動機構3のモータ31、および、ヘッド部4の昇降機構41は制御部5に接続され、これらの構成が制御部5により制御されることにより、リブ形成装置11による基板9上への線状リブの形成が行われる。
図4は、光照射装置12の構成を示す図である。図4の光照射装置12は、図1のリブ形成装置11と同様に、基台121上に設けられるステージ移動機構61、および、基台121上のフレーム122に取り付けられるヘッド移動機構62を備え、ステージ移動機構61により基板9を保持するステージ部63が図4中に示すY方向に移動し、ヘッド移動機構62によりヘッド部64が図4中のX方向に移動する。
図4のステージ部63上には、基板9の上方に配置されるマスク部65を保持するとともにZ方向に僅かに移動させるマスク保持部66(正確には、マスク部65の四隅を(−Z)側から保持する4個の部材の集合となっている。後述の図12のマスク保持部66aにおいて同様。)が設けられる。また、ヘッド部64は、光ファイバ641を介して光源ユニット642に接続される光照射部643を有する。光源ユニット642は紫外線を出射する光源(例えば、キセノンランプ)を備え、光源からの光は、光ファイバ641により光照射部643へと導かれる。光照射部643内の光学系では、光ファイバ641からの光がおよそ平行光とされてマスク部65上のX方向に伸びるほぼ線状の領域に照射され、マスク部65を通過した光が基板9に照射される。図4の光照射装置12では、各構成要素を制御する制御部(図示省略)により、基板9を移動しつつ基板9上の各部位に光照射部643からの光が照射される。以下の説明では、光照射部643から基板9上に照射される光を照射光と呼ぶ。
図1の現像装置13には、それぞれが所定の方向に伸びる複数の搬送ローラ131がこの方向に垂直かつ水平な方向に配列されており、一部の搬送ローラ131が回転することにより、第2基板移載機構142により搬送ローラ131上に載置される基板9が第2基板移載機構142から離れる方向に水平に移動する。搬送ローラ131の上方には、弱アルカリ性を有する所定の処理液(以下、「現像液」という。)を基板9上に供給する現像液供給部132、純水を基板9上に供給する純水供給部133、および、エアを基板9上に供給するエア供給部134(いわゆる、エアナイフ)が第2基板移載機構142から離れる方向に向かって順に配置されており、搬送ローラ131により移動する基板9上に、現像液、純水、エアが順に付与される。
次に、リブパターン形成システム1が基板9上に格子状のリブを形成する動作について説明を行う。図5はリブパターン形成システム1が基板9上に格子状のリブを形成する動作の流れを示す図である。
図1のリブパターン形成システム1では、まず、外部の搬送機構により基板9がリブ形成装置11内へと搬入され、基板9上に複数の線状リブ(ストライプ状のリブ)が形成される(ステップS11)。後述するように、リブ形成装置11ではこれらの線状リブに対して傾斜する線状リブがさらに形成されるため、以下の説明では、ステップS11にて形成される線状リブを第1線状リブと呼ぶ。
詳細には、図2のリブ形成装置11内へと搬送された基板9はステージ部20上に載置され、ステージ移動機構2およびヘッド移動機構3によりノズル部421が基板9の(+Y)側の端部の上方に配置される。続いて、容器442内のエアの差圧(すなわち、容器442内のエアの圧力と大気圧との差)を所定値にすることにより、ノズル部421の各吐出口422からのリブ形成材料の連続的な吐出が開始されるとともに、ステージ移動機構2により吐出部42の下方にてステージ部20上の基板9が(+Y)方向へと移動して、ノズル部421が基板9に対して(−Y)方向に相対移動を開始する。このとき、対向面425と基板9の上面91aとの間の距離は、例えば50マイクロメートル(μm)とされ、基板9の移動速度は毎秒10ミリメートル(10mm/sec)とされる。なお、ステップS11の処理では、硬化部43からの光の出射は行われないが、リブ形成材料として粘度の高いものが使用されるため、吐出後の材料は自立可能とされる。
図6は、形成途上の第1線状リブ81のZX平面に平行な断面を示す図である。図6に示す第1線状リブ81の断面のX方向の幅Wは90μm、Z方向の高さHは80μmであり、基板9上にはノズル部421における吐出口422と同じ個数の第1線状リブ81が、X方向に広範囲に亘って吐出口422と同じピッチ840μmにて並んでいる。
リブ形成材料の吐出が続けられ、基板9上のリブ形成の終点がノズル部421の真下に達すると、リブ形成材料の吐出が停止され、その後、基板9の移動も停止される。以上の処理により、図7に示すように、基板9上において移動方向であるY方向に伸びる複数の第1線状リブ81が形成される。なお、図7では、4本の線状リブ81のみを図示しているが、実際には、多数の線状リブ81がX方向に配列される(後述の図8、図9、図11および図14において同様)。
本実施の形態では、吐出部42の一度の走査のみにより基板9上への第1線状リブ81の形成が完了するが、基板9のサイズによっては吐出部42の複数回の走査により基板9の全体に多数の第1線状リブ81が形成されてもよい。この場合、吐出部42の走査が完了する毎にヘッド部4をX方向に所定の距離だけ移動し、基板9も元の位置へと移動した後、上記動作が繰り返される。
第1線状リブ81の形成が終了すると、図1の第1基板移載機構141によりリブ形成装置11から基板9が取り出される。続いて、図4の光照射装置12において、ステージ部63が(−Y)側に位置する状態にて、マスク保持部66によりマスク部65が(+Z)方向に所定量だけ移動し(上昇し)、第1基板移載機構141のアームによりマスク部65とステージ部63との間へと基板9が進入してステージ部63上へと載置される。アームが退避した後、マスク部65が(−Z)方向に移動して(下降して)、基板9に対して平行かつ近接した状態にされる。
図8は、ステージ部63上のマスク部65および基板9を重ねて示す平面図である。図8に示すように、マスク部65は基板9上の複数の第1線状リブ81の全体に亘って広がっており、既述のように、四隅にてマスク保持部66(図8では、4個の部材のうちの1つに符号を付している。)にて保持される。また、マスク部65には、それぞれがX方向に伸びるとともに、Y方向に所定のピッチにて配列される複数の線状の遮光部651(図8中にて平行斜線を付して示す。)が形成されている。
続いて、光照射装置12では、光照射部643からの出射光の出射が開始されるとともに、ステージ移動機構61が駆動することにより、ステージ部63上のマスク部65および基板9が一体的に(+Y)方向へと移動する。これにより、基板9の(+Y)側の部位から(−Y)方向に向かって順に光照射部643からの照射光(光軸に垂直な光束断面がほぼ線状となっている。)がマスク部65を介して基板9上に照射され、基板9上のリブ形成材料(すなわち、第1線状リブ81)において遮光部651に対向する部位(図8中にて符号812を付して示す部位であり、以下、「非照射部位」という。)以外が照射光により硬化し、非照射部位812は非硬化の状態が保たれる(ステップS12)。光照射部643が基板9の(−Y)側の端部まで基板9に対して相対的に移動すると、ステージ部63の移動が停止されるとともに、光照射部643からの出射光の出射が停止される。
第1線状リブ81に対する照射光の照射が終了すると、図1の第2基板移載機構142により光照射装置12から基板9が取り出される。続いて、現像装置13の搬送ローラ131上に基板9が載置され、第2基板移載機構142から離れる方向に向かって移動を開始する。現像液供給部132の下方へと順次到達する基板9上の部位には、現像液供給部132により現像液が付与され、これにより、基板9上の第1線状リブ81の非照射部位812が除去される(すなわち、第1線状リブ81が現像される。)(ステップS13)。また、純水供給部133では基板9上に純水が供給されることにより、基板9上の不要物(例えば、現像液により溶解したパターン形成材料等)が洗い流され、エア供給部134により基板9上の純水が除去されて基板9が乾燥する。
図9は、現像後の基板9を示す図である。既述のように、現像装置13では、図8に示す各第1線状リブ81においてマスク部65の遮光部651に対応する照射光の非照射部位812が現像液により除去され、これにより、図9に示すように、各第1線状リブ81(図9中にて二点鎖線にて示す。)が非照射部位812の位置にて複数のリブ要素811に分断される。このようにして、互いに直交する2つの方向に沿って配列される複数のリブ要素811の集合であるリブパターン8が基板9上に形成される。
基板9上にリブパターン8が形成されると、基板9が図2のリブ形成装置11内へと再度搬送され、基板9上のリブ要素811の長手方向(すなわち、分断前の第1線状リブが伸びる方向)がX方向に沿うように、基板9の向きがステップS11におけるものからZ方向に平行な軸を中心として90度だけ回転した状態で基板9がステージ部20上に載置される(後述の図11参照)。リブ形成装置11では、ステップS11の終了後に、ノズル部421が他のノズル部(以下、交換前のノズル部と同符号を付す。吐出口において同様。)に交換されており、交換後のノズル部421では、吐出口422のX方向の幅およびピッチが、図8のマスク部65の遮光部651のY方向の幅およびピッチにそれぞれほぼ一致する。また、図9の基板9上のリブパターン8において、リブ要素811の長手方向に互いに隣接する2つのリブ要素811の間の間隙の位置(すなわち、非照射部位812に対応する位置であり、以下、「分断位置」という。)は、X方向に関してノズル部421のいずれかの吐出口422と同位置に配置されている。このように、ステージ部20上の基板9では、各吐出口422に対応する複数の分断位置がY方向に並んでいる。
続いて、硬化部43からの光の出射が開始された後、ノズル部421からのリブ形成材料の連続的な吐出およびステージ部20の移動が開始され、各吐出口422がX方向に関して同位置となる複数の分断位置を順次通過する。このとき、図10に示すように、ノズル部421の対向面425と基板9の上面91aとの間の距離が、例えば100〜150μmとされることにより、ノズル部421が基板9上のリブ要素811に接触することなく、基板9上にリブ形成材料80が吐出される。また、基板9上に吐出された直後のリブ形成材料80には、ノズル部421の(+Y)側に位置する硬化部43からの光が照射されてリブ形成材料80が硬化する。
リブ形成材料の吐出が続けられ、基板9上のリブ形成の終点がノズル部421の真下に達すると、リブ形成材料の吐出が停止され、その後、基板9の移動および硬化部43からの光の出射も停止される。以上の処理により、図11に示すように、基板9上において、それぞれがY方向に並ぶ分断位置を横断しつつリブ要素811の長手方向に直交する方向に伸びる複数の線状リブ(以下、「第2線状リブ」という。)82が形成され、基板9上に格子状のリブが形成される(ステップS14)。第2線状リブ82のX方向の幅は90μmとされ、X方向のピッチは280μmとされる。また、第2線状リブの高さは105μmとされ、リブ要素811よりも25μmだけ高くなる。なお、リブ形成装置11における硬化部43による光の照射を省略し、第2線状リブ82の硬化を、光照射装置12にてマスク部65を外した状態で行うことも可能であるが、一定の精度の断面形状を確保しつつ第2線状リブ82を形成するには、基板9上へのリブ形成材料の吐出直後に硬化部43から光が照射されることが好ましい。
以上の工程にて形成された基板9上の格子状のリブは次の工程において焼成され(例えば、560℃にて15分間焼成され)、リブ形成材料中の樹脂分が除去されるとともに、低軟化点ガラスフリットが融着する。これにより、第1線状リブ(リブ要素)と第2線状リブとの高さの差は約20μmとなる。そして、適宜、他の必要な工程を経て平面表示装置の組立部品であるパネルが完成する。このように縦方向と横方向とで異なる高さを有する格子状のリブを有するパネルでは、発光に利用されるガスを各セルに付与する際にセル内の排気を容易に行うことが可能となる。
以上に説明したように、リブパターン形成システム1では、複数の第1線状リブ81と複数の第2線状リブとが交差する部分に対応する遮光部651を有するマスク部65が光照射装置12に設けられ、リブ形成装置11にて形成された第1線状リブ81に対してマスク部65を介して照射光が照射される。そして、現像装置13にて露光後の第1線状リブ81が現像されることにより、格子状のリブの形成に適したリブパターン8を基板9上に容易に、かつ、リブ形成材料を無駄に消費することなく低コストにて形成することができる。また、基板9上において、分断前の第1線状リブ81に対して直交するとともに、一列に並ぶ分断位置を経由する第2線状リブ82をリブ要素811とは異なる高さにて形成することにより、一の方向に沿うリブと他の方向に沿うリブとの高さを異ならせた格子状のリブを精度よく、かつ、サンドブラスト法等のように煩雑な工程を繰り返すことなく容易に形成することができる。
また、リブパターン形成システム1では、リブパターン8の形成時において、マスク部65を介して照射光を基板9上に照射することにより、第1線状リブ81の非照射部位812の端部(非照射部位812とリブ要素811との境界)近傍にて照射量を急激に変化させることが可能となるため、各リブ要素811の長手方向に沿う断面において端部近傍の基板9に対する傾斜角を大きくして、好ましい形状のリブパターンを形成することが可能となる。
図12は、他の例に係るリブパターン形成システムのリブ形成装置11aを示す図である。図12のリブ形成装置11aのステージ部20aは、ステージ移動機構2のナット23が接続される下側板部材202を有する。下側板部材202の上方((+Z)側)には基板9の(−Z)側の主面(以下、「下面」という。)91bと当接する上側板部材201が配置され、上側板部材201は、下側板部材202の(+Y)側および(−Y)側の端部に設けられる2つの支持部材203により支持される。上側板部材201と下側板部材202との間において、上側板部材201に近接する位置には、図8と同様のマスク部65が設けられ、マスク部65は2つの支持部材203に設けられるマスク保持部66aにより保持される。また、フレーム112には、マスク部65と下側板部材202との間に配置される光照射部643が固定され、Y方向に関してノズル部421の先端(複数の吐出口422)から(+Y)側に僅かに離れた位置にて、マスク部65におよそ垂直な光軸に沿って照射光がマスク部65に向けて出射される。
このように、図12のリブ形成装置11aは、図2のリブ形成装置11の硬化部43が省略されるとともに、光照射装置の構成が一体的に設けられた構造となっており、他の例に係るリブパターン形成システムでは個別の光照射装置12は設けられない。なお、図12のリブ形成装置11aにおける光照射装置としての構成は、光照射部643、光ファイバ641、光源ユニット642、ステージ部20a(マスク部65およびマスク保持部66aを含む。)並びにステージ移動機構2であり、ステージ部20aおよびステージ移動機構2についてはリブ形成装置と共有されている(後述の図13のリブ形成装置11bにおいて同様)。
図12のリブ形成装置11aにて基板9上に格子状のリブを形成する際には、ノズル部421が基板9の(+Y)側の端部の上方に配置された後、ノズル部421からのリブ形成材料の連続的な吐出、および、ノズル部421の基板9に対する(−Y)方向への相対移動が開始される。このとき、ステージ部20aにて保持される基板9の下面91b側に設けられた光照射部643からの照射光の出射も開始されるとともに、光照射部643が、Y方向に関してノズル部421の複数の吐出口422と一定の距離を保ちつつ、ノズル部421に続いて(−Y)方向に基板9に対して相対的に移動する。また、基板9および上側板部材201は、光照射部643からの照射光に対して透過性を有し、その結果、基板9上に吐出された直後のリブ形成材料にマスク部65を介して基板9の下面91b側から照射光が照射される。
このように、リブ形成装置11aでは、基板9上に複数の第1線状リブを形成する動作と、マスク部65を介して基板9上のリブ形成材料に照射光を照射する動作とが並行して行われ(図5:ステップS11,S12)、マスク部65の遮光部651に対応する照射光の非照射部位以外の部位が硬化した状態で、第1線状リブが基板9上に形成される。第1線状リブの非照射部位以外の部位では、基板9上に吐出されたリブ形成材料のY方向に垂直な断面形状が崩れる前に照射光の照射により硬化が開始されるため、断面が好ましい形状となる。既述のように、Y方向に関して光照射部643とノズル部421の吐出口422との間にて一定の距離が保たれるため、光照射部643からの照射光は吐出口422近傍にはほとんど照射されず、吐出口422近傍のリブ形成材料が硬化してノズル部421が詰まることはない。
続いて、基板9が現像装置13内へと搬送され、基板9上の第1線状リブの非照射部位が現像液により除去され、図9と同様に、基板9上に複数のリブ要素の集合であるリブパターンが形成される(ステップS13)。現像後の基板9は、再度、図12のリブ形成装置11a内へと搬送され、基板9上のリブ要素の長手方向(すなわち、分断前の第1線状リブが伸びる方向)がX方向に沿うようにして基板9が上側板部材201上に載置される。
リブ形成装置11aでは、図2のリブ形成装置11の場合と同様に、ステップS11の終了後に、ノズル部421が、第2線状リブ形成用の他のノズル部に交換される。また、光照射部643と基板9との間に位置するマスク部65が取り除かれる。そして、ノズル部421からのリブ形成材料の吐出、光照射部643からの照射光の出射、および、ステージ部20aの移動が開始され、Y方向に並ぶ分断位置を横断しつつリブ要素の長手方向に直交する方向に伸びる複数の第2線状リブが基板9上に形成される(ステップS14)。
このとき、ステージ部20aにおいてマスク部65が取り除かれていることにより、第2線状リブの全ての部位において、基板9上にリブ形成材料が吐出された直後に光照射部643からの照射光が照射される。これにより、基板9上において第2線状リブの全体を精度よく形成することができ、好ましい断面形状を有する格子状のリブが完成する。もちろん、リブ形成装置11aにおいても硬化部43が設けられてよく、第2線状リブの形成時に、光照射部643と共に、または、光照射部643を用いることなく硬化部43が用いられてもよい。
以上に説明したように、図12のリブ形成装置11aを有するリブパターン形成システムでは、基板9の下面91b側に設けられるマスク部65を介して光照射部643からの照射光が基板9上のリブ形成材料に照射される。これにより、基板9上のリブ形成材料に照射光を照射する際に、マスク部65が基板9上の線状リブに当接する等して、リブパターンに不具合が生じることを確実に防止することができる。また、ノズル部421の複数の吐出口422からのリブ形成材料の吐出と並行して、光照射部643がノズル部421に続いて基板9に対して相対的に移動することにより、基板9上において、ノズル部421の複数の吐出口422が通過した直後の位置に基板9の下面91b側から照射光が照射される。これにより、リブ形成材料を基板9上に吐出された直後に硬化させることができ、ノズル部421を用いた格子状のリブの形成に適したリブパターンを精度よく形成することができる。
図13は、さらに他の例に係るリブパターン形成システムのリブ形成装置11bの一部を示す図である。図13のリブ形成装置11bは、図12のリブ形成装置11aにおけるマスク部65およびマスク保持部66aを省略したものとなっており、光照射部643からの照射光が上側板部材201のみを介して下面91b側から基板9aに照射される。なお、リブ形成装置11bでは、図2のリブ形成装置11と同様の硬化部43が設けられる。他の構成要素については、図12のリブ形成装置11aと同符号を付している。
図14は、図13のリブ形成装置11bにおいてリブ形成の対象とされる基板9aを示す平面図であり、図15は図14中の矢印A−Aの位置における基板9aの断面図である。図14では、後述の電極901の図示を省略している。
図15に示すように、基板9aはガラスにて形成される本体90の主面上に平面表示装置の各セルの発光に利用される電極901が銀やクロム等の導電性材料にて形成されている。図14および図15に示すように、基板9aには、さらに、電極901と同時に同材料にて形成される複数の線状部902が形成される。線状部902は、図8に示すマスク部65の遮光部651と同様のパターンとされ、後述する第2線状リブが形成される予定の位置に配置される。電極901および線状部902は所定の材料にて形成される誘電体層903にて覆われ、誘電体層903は照射光に対して透過性を有する。このように、基板9aの上面91aには電極901および線状部902のパターンが形成されている。
図14および図15に示す基板9a上に格子状のリブを形成する際には、図13のリブ形成装置11bにおいて、基板9aがステージ部20b上に載置された後、ノズル部421からのリブ形成材料の吐出、光照射部643からの照射光の出射、および、ステージ部20bの移動が開始される。基板9aおよび上側板部材201は、光照射部643からの照射光に対して透過性を有し、基板9aの下面91b側から出射される照射光は、図14および図15に示すように、基板9aの上面91aに形成される線状部902にて部分的に遮蔽されつつ、基板9a上に吐出された直後のリブ形成材料(非照射部位を除く。)に照射される。これにより、線状部902に対応する照射光の非照射部位のみを非硬化状態に保ちつつ、第1線状リブ(図14中に符号81を付して二点鎖線にて示す。)が基板9a上に形成される(図5:ステップS11,S12)。なお、電極901は第1線状リブ81とは重ならない位置に形成されているため、第1線状リブ81の硬化に影響しない。
続いて、現像装置13にて、基板9a上の第1線状リブ81の非照射部位(すなわち、線状部902と交差する位置の部位)が現像液により除去され、基板9a上に複数のリブ要素(図15中に符号811を付して二点鎖線にて示す。)の集合であるリブパターンが形成される(ステップS13)。現像後の基板9aは、再度、図13のリブ形成装置11b内へと搬送され、基板9a上のリブ要素811の長手方向(すなわち、分断前の第1線状リブ81の伸びる方向)がX方向に沿うようにして基板9aが上側板部材201上に載置される。リブ形成装置11bでは、第2線状リブ形成用の他のノズル部を用いて、Y方向に並ぶ分断位置を横断しつつリブ要素811の長手方向に直交する方向に伸びる複数の第2線状リブ(図15中に符号82を付して二点鎖線にて示す。)が基板9a上に形成される(ステップS14)。このとき、リブ形成装置11bでは、硬化部43により基板9a上に吐出された直後のリブ形成材料が硬化される。このようにして、基板9a上に好ましい断面形状を有する格子状のリブが形成される。
以上に説明したように、図13のリブ形成装置11bを有するリブパターン形成システムでは、基板9aの上面91aに形成された線状部902のパターンをマスク部として利用して光照射部643からの照射光が下面91b側から基板9a上のリブ形成材料に照射される。これにより、基板9a上のリブ形成材料に照射光を照射する際に、マスク部の当接等によりリブパターンに不具合が生じることを確実に防止することができる。また、ノズル部421の複数の吐出口422からのリブ形成材料の吐出と並行して、光照射部643がノズル部421に続いて基板9aに対して相対的に移動することにより、リブ形成材料を基板9a上に吐出された直後に硬化させることができ、ノズル部421を用いた格子状のリブの形成に適したリブパターンを精度よく形成することができる。なお、基板9aでは、線状部902が誘電体層903上に紫外線を遮蔽する黒色の材料等にて形成されてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
図4の光照射装置12および図12のリブ形成装置11aでは、基板9上の複数の第1線状リブ81の全体を覆うマスク部65が用いられるが、リブ要素811の形成に影響が無いのであるならば、例えば、第1線状リブ81の端部は必ずしもマスク部65に覆われてなくてもよい。すなわち、光照射装置12では、基板9上の複数の第1線状リブ81のほぼ全体に亘って広がるマスク部65を介して基板9上のリブ形成材料に照射光を照射するものであればよい。なお、図14の基板9aにおいても、マスク部として利用される線状部902は、基板9上の複数の第1線状リブ81のほぼ全体に亘って広がっていると捉えられる。
現像装置13は、必ずしも基板9に向けて現像液を吐出する方式のものである必要はなく、例えば、所定の容器内に現像液が貯溜され、基板9を現像液中に浸漬することにより現像を行うものであってもよい。
上記実施の形態におけるリブの形状およびピッチは一例であり、画素がより高精細に配列される平面表示装置では、例えば、第1線状リブのピッチは480μmとされ、第2線状リブのピッチは160μmとされる。また、線状リブの幅は、好ましくは50μm以上200μm以下とされ、リブパターン形成システムでは、このような微細なリブパターンであっても、容易に形成することが可能である。
リブパターン形成システムにて用いられる光硬化性のリブ形成材料は、紫外線以外の波長帯の光に対する硬化性を有するものであってもよい。この場合、光照射部643および硬化部43から出射される光は当該波長帯を含むものとされる。また、リブ形成材料は、低軟化点ガラスフリットを含むものが好ましいが、リブが形成される基板の用途によっては、他の材料を用いることも可能である。
図12のリブ形成装置11aおよび図13のリブ形成装置11bでは、上側板部材201において照射光が通過する部分に開口が設けられることにより、基板9,9aの外縁部のみが上側板部材201にて保持されてもよく、この場合、上側板部材201は必ずしも照射光に対して透過性を有する必要はない。
リブ形成装置では、ステージ部上の基板9がノズル部421(および光照射部643)に対してY方向に移動するが、ノズル部421が基板9に対してY方向に移動してもよい。すなわち、リブ形成装置におけるノズル部421の基板9に対するY方向への移動は、相対的なものであればよい。図4の光照射装置12においても同様である。
図12および図13のリブ形成装置11a,11bにおける線状リブの形成対象の基板は光照射部643からの出射光に対して透過性を有するもの(ガラス以外に、プラスチック等であってもよい。)とされるが、リブパターン形成システムにおいて図2のリブ形成装置11を利用する場合には、セラミックや金属等、様々な材料にて形成される基板を処理対象とすることが可能である。
リブパターン形成システムの構成を示す図である。 リブ形成装置の構成を示す図である。 ノズル部の先端近傍を拡大して示す図である。 光照射装置の構成を示す図である。 基板上に格子状のリブを形成する動作の流れを示す図である。 形成途上の第1線状リブの断面図である。 基板上の複数の第1線状リブを示す図である。 マスク部および基板を重ねて示す図である。 現像後の基板を示す図である。 第2線状リブの形成を説明するための図である。 基板上の格子状のリブを示す図である。 他の例に係るリブ形成装置を示す図である。 さらに他の例に係るリブ形成装置の一部を示す図である。 基板を示す平面図である。 基板を示す断面図である。
符号の説明
1 リブパターン形成システム
8 リブパターン
9,9a 基板
11,11a,11b リブ形成装置
12 光照射装置
13 現像装置
65 マスク部
80 リブ形成材料
81 第1線状リブ
91a 上面
91b 下面
421 ノズル部
422 吐出口
643 光照射部
651 遮光部
812 非照射部位
902 線状部
S11〜S13 ステップ

Claims (8)

  1. 基板上にリブパターンを形成するリブパターン形成システムであって、
    ノズル部の複数の吐出口から光硬化性を有するペースト状のリブ形成材料を基板の一の主面上に吐出しつつ、前記複数の吐出口を前記一の主面に沿う移動方向に前記基板に対して相対的に移動することにより前記基板上に前記移動方向に伸びる複数のリブを形成するリブ形成装置と、
    前記複数のリブのほぼ全体に亘って広がるマスク部を介して前記基板上のリブ形成材料に照射光を照射する光照射装置と、
    前記複数のリブにおいて前記マスク部の遮光部に対応する前記照射光の非照射部位を処理液により除去し、前記複数のリブのそれぞれを前記非照射部位の位置にて分断することにより、リブパターンを形成する現像装置と、
    を備えることを特徴とするリブパターン形成システム。
  2. 請求項1に記載のリブパターン形成システムであって、
    前記基板が前記照射光に対して透過性を有し、
    前記光照射装置が、前記基板の他の主面側に設けられる前記マスク部を介して前記照射光を前記基板上のリブ形成材料に照射することを特徴とするリブパターン形成システム。
  3. 請求項1に記載のリブパターン形成システムであって、
    前記基板が前記照射光に対して透過性を有し、
    前記光照射装置が、前記基板の前記一の主面に形成されたパターンを前記マスク部として利用して前記照射光を前記基板の他の主面側から前記基板上のリブ形成材料に照射することを特徴とするリブパターン形成システム。
  4. 請求項2または3に記載のリブパターン形成システムであって、
    前記光照射装置が、前記リブ形成装置にて保持される前記基板の前記他の主面側に設けられた光照射部を有し、
    前記リブ形成装置における前記複数の吐出口からの前記リブ形成材料の吐出と並行して、前記光照射部が、前記移動方向に関して前記複数の吐出口と一定の距離を保ちつつ前記移動方向に前記基板に対して相対的に移動することを特徴とするリブパターン形成システム。
  5. 基板上にリブパターンを形成するリブパターン形成方法であって、
    a)ノズル部の複数の吐出口から光硬化性を有するペースト状のリブ形成材料を基板の一の主面上に吐出しつつ、前記複数の吐出口を前記一の主面に沿う移動方向に前記基板に対して相対的に移動することにより前記基板上に前記移動方向に伸びる複数のリブを形成する工程と、
    b)前記複数のリブのほぼ全体に亘って広がるマスク部を介して前記基板上のリブ形成材料に照射光を照射する工程と、
    c)前記複数のリブにおいて前記マスク部の遮光部に対応する前記照射光の非照射部位を処理液により除去し、前記複数のリブのそれぞれを前記非照射部位の位置にて分断することにより、リブパターンを形成する工程と、
    を備えることを特徴とするリブパターン形成方法。
  6. 請求項5に記載のリブパターン形成方法であって、
    前記基板が前記照射光に対して透過性を有し、
    前記b)工程において、前記基板の他の主面側に設けられる前記マスク部を介して前記照射光が前記基板上のリブ形成材料に照射されることを特徴とするリブパターン形成方法。
  7. 請求項5に記載のリブパターン形成方法であって、
    前記基板が前記照射光に対して透過性を有し、
    前記b)工程において、前記基板の前記一の主面に形成されたパターンを前記マスク部として利用して前記照射光が前記基板の他の主面側から前記基板上のリブ形成材料に照射されることを特徴とするリブパターン形成方法。
  8. 請求項6または7に記載のリブパターン形成方法であって、
    前記b)工程が、前記a)工程と並行して行われ、
    前記b)工程において、前記照射光を出射する光照射部が、前記基板の前記他の主面側にて前記移動方向に関して前記複数の吐出口と一定の距離を保ちつつ前記移動方向に前記基板に対して相対的に移動することを特徴とするリブパターン形成方法。
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