JP4080668B2 - メイクアップ除去剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メイクアップ化粧料の除去性能に優れたメイクアップ除去剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ファンデーション、アイメイク、口紅等のメイクアップ化粧料を洗い落とすためのクレンジング用組成物には、多量の油剤を配合したクリーム状、乳液状、オイル状、油性ジェル状等のタイプから、油剤を全く配合しないか又は微量配合したローション状、水性ジェル状等のタイプまで様々なものがある。しかしながら、油剤を配合したタイプは、油性成分が残るため、再度洗顔料などで洗浄する必要がある他、皮膚が濡れている状態でのクレンジング力や使用感が悪く、特に浴室での使用には不向きである。また油剤を全く配合しないか微量配合したタイプは、クレンジング後の油性感は少ないがクレンジング力が弱いという問題点がある。
この様な問題点を解決するため、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、多価アルコール又はグリコールエーテル、及び水溶性高分子を配合した水系ジェル状洗浄剤(特開平8−283123号公報)、アニオン性界面活性剤、HLB値10以下の親油性非イオン性界面活性剤、油剤及び水を配合したクレンジング化粧料(特開平6−116118号公報)等が提案されている。しかし、これらの皮膚洗浄剤組成物では、メイクアップ汚れへのなじみ易さ、汚れ浮きが充分であるとは言えない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、メイクアップ汚れに対してなじみ易くて汚れ浮きが速く、皮膚が濡れていてもクレンジング力に優れ、更には濯ぎ性が良好で水洗後に油性感が残らず使用感の良い、メイクアップ除去剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、非イオン性界面活性剤及び特定のグリセリルエーテル誘導体を併用した組成物が、皮膚が濡れていてもクレンジング力に優れ、メイクアップ汚れにもなじみ易いことを見出した。
【0005】
即ち、本発明は、
(A)非イオン性界面活性剤
(B)一般式(1)
【0006】
【化2】
【0007】
(式中、Rは炭素数4〜11のアルキル基又はアルケニル基を示す。)で表わされるグリセリルエーテル誘導体
を含有するメイクアップ除去剤を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する非イオン性界面活性剤は、親水基としてイオン化する基を有しない界面活性剤であって、例えば脂肪酸グリセリンエステル、脂肪酸ポリアルキレングリコールエステル、脂肪酸ソルビタンエステル、脂肪酸糖エステル、脂肪酸ペンタエリスリトールエステル、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールと1価又は多価アルコールとのエーテル、ポリオキシアルキレン糖エーテル、脂肪酸アミドとポリオキシアルキレングリコールとの縮合物、脂肪族アミンとポリオキシアルキレングリコールとの縮合物、アルキル又はアルケニルポリグリコシド等が挙げられる。
【0009】
これら非イオン性界面活性剤のうち、ポリオキシアルキレン基(アルキレン鎖の炭素数2〜4、平均付加モル数1〜80)を有するものが好ましく、具体的には次のものが好ましいものとして例示される。
【0010】
ポリオキシエチレン(平均付加モル数3〜40)アルキル(炭素数12〜24)エーテル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数3〜40)脂肪酸(炭素数12〜24)エステル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数3〜40)グリセリン脂肪酸(炭素数12〜24)エステル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数3〜40)硬化ヒマシ油脂肪酸(炭素数12〜24)エステル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜10)アルキルエーテルポリグリコシド、脂肪酸(炭素数12〜24)ポリオキシエチレン(平均付加モル数0〜40)ソルビタンエステル、油脂とポリオキシエチレン(合計付加モル数3〜80)との縮合物。
【0011】
非イオン性界面活性剤のうちポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、及びその脂肪酸エステルが特に好ましい。
【0012】
本発明のメイクアップ除去剤中に、非イオン性界面活性剤は0.5〜50重量%(以下、単に%と記載する)、より好ましくは1〜40%、更には2〜30%配合するのが洗浄力及びすすぎ性の点で良い。
【0013】
本発明において使用する一般式(1)で表わされるグリセリルエーテル誘導体のR基は炭素数4〜11のアルキル基が好ましく、n−アルキル基の他、イソブチル、2−メチルブチル、イソペンチル、イソヘキシル基が好ましい具体例として挙げられ、特にn−ペンチル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、n−オクチルが好ましい。
【0014】
本発明のメイクアップ除去剤中に、グリセリルエーテル誘導体は、0.5〜60%、好ましくは1〜50%、更に好ましくは2〜30%配合するのがメイクアップ汚れへのなじみ易さの点で良い。
【0015】
本発明のメイクアップ除去剤中には、上記必須2成分の他に油剤を配合すると、メイクアップ化粧料の洗浄性の優れた効果を発揮でき好ましい。
【0016】
本発明で使用する油剤としては、油脂、炭化水素油、エステル油、シリコーン油、エーテル油が好ましく、例えば、オリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油等の油脂類;流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素油;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソデシル、ミリスチン酸イソトリデシル、2−エチルヘキサン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油;低級アルコールポリオキシプロピレン付加体、特開平8−325118号公報記載のジアルキルエーテル等のエーテル油等が挙げられる。
【0017】
本発明のメイクアップ除去剤中には、油剤は0.5〜80%、好ましくは1〜70%、更には2〜50%配合するのが良い。
【0018】
また、本発明のメイクアップ除去剤中には、上記必須2成分の他に、高分子化合物を配合すると使用感、使用性の点で好ましい。
【0019】
本発明で使用する高分子化合物は、水溶性であるものが好ましく、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン等の植物系天然高分子、キサンタンガム、デキストラン、ヒアルロン酸等の微生物系天然高分子、ゼラチン、カゼイン等の動物系天然高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系合成高分子、カルボキシメチルデンプン等のデンプン系合成高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等のビニル系合成高分子、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0020】
これらの高分子化合物のうち、カラギーナン、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール等が好ましい。
【0021】
本発明のメイクアップ除去剤には、高分子化合物は0.1〜5%、好ましくは0.1〜3%、更には0.3〜1%配合するのが良い。
【0022】
更に、必須2成分に油剤及び高分子化合物を同時に配合することにより、更に各々の効果が相乗的に発揮される。
【0023】
本発明のメイクアップ除去剤は、ローション状、溶液状、乳液状、クリーム状、ジェル状等のいずれのタイプのものでも良く、この場合、液体媒体として水を用いるのが好ましく、水の配合量はメイクアップ除去剤中に10〜95%が好ましい。また、使用性の点からクリーム状、ジェル状のタイプが好ましい。
【0024】
本発明のメイクアップ除去剤は、水で10重量倍に希釈したときの水溶液のpHが4〜10、特にpH5〜9が好ましい。
【0025】
本発明のメイクアップ除去剤には、上記成分のほか、通常用いられる低級アルコール類、粉体、機能性ビーズ・カプセル類、金属キレート剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、植物エキス、保湿剤、殺菌剤、抗炎症剤、防腐剤、pH調整剤、無機塩類、パール化剤、色素、香料などを、適宜配合できる。
また、イオン性界面活性剤は、少量であれば配合しても良いが、できる限り配合しない方が好ましい。
【0026】
【実施例】
本発明の効果は、次法に従って評価した。
1.使用テスト
メイクアップをした専門パネラー10名が、テスト組成物1gを手に取り、両手で全顔に塗布して30秒間マッサージし、次いで水で洗い流して「化粧汚れへのなじみ易さ」、「すすぎやすさ」、「洗い流し後の油性感」について官能評価を行った。
評価は1(悪い又はある)から5(良い又はない)の5段階にて行い、10名の平均点が4以上のものを○、3以上4未満のものを△、3未満のものを×とした。
【0027】
2.クレンジングテスト(濡れていない状態)
口紅を2cm×3cmの面積で前腕に塗布し30分放置した後、テスト組成物0.5gで30秒間汚れを落とすようにマッサージし、水で洗い流す。汚れの落ち具合を目視により以下の基準で評価した。
○:良く落ちた。△:あまり良く落ちない。×:全く落ちない。
【0028】
3.クレンジングテスト(濡れた状態)
口紅を2cm×3cmの面積で前腕に塗布し30分放置した後、腕を水で濡らし(約0.05mLの水滴が汚れ上に存在する状態)、テスト組成物0.5gで30秒間汚れを落とするようにマッサージし、水で洗い流す。汚れの落ち具合を目視により以下の基準で評価した。
○:良く落ちた。△:あまり良く落ちない。×:全く落ちない。
【0029】
実施例1〜8及び比較例1〜4
常法に従って製造したメイクアップ除去剤についての評価結果を表1及び表2に示す。
本発明のメイクアップ除去剤は、いずれもメイクアップ汚れになじみ易く、クレンジング力に優れかつ油性感が残らないことが分かる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】
本発明のメイクアップ除去剤はメイクアップ汚れになじみ易くて汚れ浮きが速く、皮膚が濡れていても、また、濡れていなくてもクレンジング力に優れ、濯ぎ性が良好で、水洗後に、油性感が残らず使用感の良い効果を奏する。

Claims (3)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C)
    (A)ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の脂肪酸エステルから選ばれる非イオン性界面活性剤
    (B)一般式(1)
    (式中、Rは炭素数4〜11のアルキル基又はアルケニル基を示す。)で表わされるグリセリルエーテル誘導体
    (C)油剤、植物系天然高分子、セルロース系合成高分子又はビニル系合成高分子
    を含有するメイクアップ除去剤。
  2. 油剤が油脂、炭化水素油、エステル油、シリコーン油又はエーテル油である請求項1記載のメイクアップ除去剤。
  3. 植物系天然高分子がカラギーナンであり、セルロース系合成高分子がヒドロキシエチルセルロースであり、ビニル系合成高分子がカルボキシビニルポリマーである請求項1又は2記載のメイクアップ除去剤。
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