JP4080205B2 - 包装用容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱により蒸気が生成する調理食品を収容するのに適した包装用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
デパート、スーパーマーケットなどにおいて、加熱により蒸気が生成する食品を収容するためのプラスチック製包装用容器が使用されている。この包装用容器は、通常、収容凹部を有する容器本体と、この容器本体の開口部を嵌合構造により開閉可能な蓋体とで構成されている。前記蓋体は容器本体に対してヒンジ式に連結されている場合がある。このような包装容器に、水分を含み、かつ水蒸気が生成する食品(例えば、ご飯、惣菜、フライなど)を収容すると、包装容器内の水蒸気が結露して食品に付着し、収容した食品の外観や食味・食感を低下させたり、包装容器を曇らせ、内容物の確認を妨げる。特に、包装容器内に収容した食品を電子レンジなどで加熱したり、加熱した食品(調理食品)を包装容器内に収容すると、冷却に伴って包装容器内で水蒸気が結露しやすい。
【0003】
特開平9−255067号公報には、内周縁に水滴用溝が形成された容器本体と、天面が中央部からなだらかな曲線を有し、前記容器本体に嵌合可能な蓋体とで構成され、容器本体の水滴用溝の外周縁に当接可能な係合部を蓋体に周設することが提案されている。この容器では、蓋体の天面に付着した水滴を天面の傾斜を伝って水滴用溝に集積できる。
【0004】
特許第2981153号明細書には、水分を含み水蒸気を発生しやすい食品の包装容器において、蓋体を、周辺部と断面ほぼ台形状に膨らみのある蓋部とで構成し、上記蓋部に複数の通気孔を開設し、上記蓋部で容器部の開口を覆った状態で、上記蓋体の周辺部と上記容器部の開口縁との間には、包装容器の内部に連通する吸気口を形成することが開示されている。この包装容器では、吸気口から通気孔への気流を利用して、容器の曇りや水滴の付着を防止できる。
【0005】
特開平10−338255号公報には、加熱による膨張空気を水蒸気とともに漏出させ、容器内で生じる結露を緩和させるため、互いに対面する鍔面を有して嵌合する縁部を有する容器本体と蓋とで構成され、容器本体および蓋のすくなとも一方の縁部に突出部を形成し、容器本体と蓋体との嵌合状態において、前記突出部と他方の嵌合する縁部との間に容器内外に連通する空隙を形成した食品収容用容器が開示されている。
【0006】
しかし、これらの包装容器でも、加熱により生成した水蒸気の結露を確実に防止できない。また、結露により生成した水滴が容器本体の底部に溜まり、食品と接触し、食感や食味を損ないやすい。さらに、食品の種類(例えば、揚げ物などの調理食品)によっては、食品への水滴の付着は防止できても、加熱により食品から流出する油分と食品との接触を有効に防止できず、食感や食味を損なう場合がある。さらには、容器本体と蓋体との当接部や空隙部を通じて、結露又は貯留した包装容器内の水が、外部に漏出しやすい。そのため、陳列棚などに水がこぼれて棚を汚したり、商品を手にする際に、手に水が付着して汚染したりして、包装された食品の外観や衛生感を損なう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、水蒸気が生成する食品であっても、食品と水滴や油分との接触を有効に防止できる包装容器を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、容器本体の底部に結露水や油分が溜まったとしても、食品と水滴や油分との接触を有効に防止でき、食品の食味や食感の低下を抑制できる包装容器を提供することにある。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、容器本体内の水が外部に流出するのを防止できるとともに、食品と水滴との接触を有効に防止できる包装容器を提供することにある。
【0010】
本発明の別の目的は、油分を含む食品であっても、食品の食感や食味を維持できる包装容器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、容器本体の開口部が蓋体で開閉可能な包装容器において、前記蓋体の天壁を前記容器本体のフロント側に向かって下降して傾斜させ、前記容器本体の収容凹部の底壁に、前記フロント側の側壁を経て流下する流体を貯留可能な凹部又は溝部を形成すると、容器内の結露水を、傾斜天壁によりフロント側へ案内し、容器本体の側壁を経て前記凹部や溝部に円滑に収容又は貯留できることを見いだし、本発明を完成した。
【0012】
すなわち、本発明の包装用容器は、被収容物を収容するための収容凹部を有する容器本体と、この容器本体の開口部を開閉可能な蓋体とで構成された包装用容器であって、前記容器本体の開口部を蓋体で閉じた状態において、前記蓋体が、前記容器本体のフロント側に向かって、下降して傾斜する天壁を備えており、前記収容凹部の底壁が、前記フロント側の側壁を経て流下する流体を貯留可能な凹部又は溝部を備えている。このような包装容器では、食品から水蒸気が生成しても、傾斜した天壁により結露水をフロント側に案内し、容器本体の側壁を経て凹部又は溝部に結露水を収容できる。そのため、水蒸気が生成する食品を収容しても、食品と水滴との接触を防止でき、食品の食味や食感を損なうことがない。
【0013】
なお、前記包装容器内の水蒸気を排出するため、蓋体の天壁には通気孔を形成してもよい。また、収容凹部の底壁に、フロント側に向かって所定間隔毎に延び、かつフロント側にいくにつれて深さが大きくなる複数の傾斜溝を形成し、これらの溝間の底壁を、容器本体の支持底面に対してほぼ平行に形成してもよい。このような容器では、容器本体の収容凹部の底壁全体に亘り結露水を分散させることなく、前記傾斜溝のフロント側で水を貯留でき、容器本体の支持底面とほぼ平行に形成された傾斜溝間の底壁により、食品と水との接触をより有効に抑制できる。
【0014】
さらに、容器本体と蓋体とは互いに周縁部において少なくとも部分的に嵌合可能であってもよい。例えば、容器本体と蓋体とが周縁部で全周に亘って互いに嵌合可能であると、容器本体と蓋体とが結露水が外部へ流出するのを抑制できる。このような包装容器としては、例えば、被収容物を収容するための収容凹部を有する容器本体と、この容器本体に対して周縁部で嵌合可能な蓋体とで構成された包装用容器であって、前記容器本体と蓋体との嵌合状態において、前記蓋体が、前記容器本体のフロント側に向かって、下降して傾斜する天壁を備えており、前記収容凹部の底壁が、前記フロント側の側壁を経て流下する流体を貯留可能な凹部又は溝部を備えている包装用容器などが含まれる。
【0015】
さらに、前記蓋体は、天壁の周縁部から下降して延び、かつ上方へ切り返された切返し部を備えていてもよく、この切返し部の垂下頂部は、容器本体の開口縁部よりも内側に位置させてもよい。前記切返し部の垂下頂部が容器本体の開口縁部よりも内側(嵌合部よりも内側)に位置するため、蓋体の側壁を伝って流下する結露水が切返し部で落下し、容器本体の収容凹部の凹部や溝部に至る。そのため、結露水が収容物上に落下することがない。前記切返し部の構造に関し、例えば、前記切返し部の両側壁のうち外側の側壁と、斜め外方へ傾斜した容器本体の傾斜側壁とが面接触することなく、前記切返し部の垂下頂部を、容器本体の傾斜側壁に対応する部位に位置させ、かつ容器本体の前記傾斜側壁から遊離させると、毛細管現象により、容器本体の傾斜側壁と切返し部の外側の側壁との間を水滴や油分が伝ってフランジ部や外部に滲出することがない。さらに、前記容器本体と蓋体との嵌合部を互いに嵌合可能な断面凸状に形成し、蓋体には、天壁に連なる側壁から下降し、かつ嵌合部(断面凸状嵌合部)の内周壁へ立ち上がる切返し部を形成してもよい。嵌合部の構造を断面凸状とすることにより、容器内の結露水が外部へ流出するのを確実に防止できる。
【0016】
なお、包装容器は、被収容物を収容するための収容凹部を有し、かつ周縁部に被嵌合部が形成された容器本体と、この容器本体の被嵌合部に嵌合可能な嵌合部を有する蓋体とで構成された包装用容器であって、前記被嵌合部と嵌合部とが断面凸状に形成され、かつ全周に亘り互いに嵌合可能であり、前記容器本体が、底壁に形成され、かつフロント側に向かうにつれて深さが大きな複数の溝部と、これら複数の溝部間に形成され、かつ収容物を支持可能なリブとを備えており、前記蓋体が、天壁に形成された複数の通気孔と、側壁から下降して前記嵌合部の内周壁へ立ち上がる(又は連なる)切返し部とを備えており、前記容器本体の高さがフロント側に向かって小さく形成され、前記蓋体の天壁が容器本体のフロント側に向かって下降して傾斜していてもよい。このような包装容器では、リブで食品を支持できるので、水分だけでなく油分も生成させる食品であっても、結露水との接触だけでなく、流出した油成分との接触も防止できる。
【0017】
さらに、容器本体と蓋体とは、互いに独立していてもよく、ヒンジ式に連結されていてもよい。容器本体の開口部は蓋体により開閉可能である。さらには、水滴の付着を抑制するため、少なくとも蓋体の内面には防曇処理を施してもよい。
【0018】
なお、本明細書において、「被嵌合部」と「嵌合部」とは相対的な用語であり、互いに嵌合可能である限り、容器本体に嵌合部を形成し、蓋体に被嵌合部を形成してもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明をさらに詳細に説明する。
【0020】
図1は本発明の包装用容器の一例を示す分解斜視図であり、図2は図1の嵌合した包装用容器を示す断面図であり、図3は図2の包装用容器のIII-III線断面図であり、図4は図2の包装容器のIV-IV線断面図である。
【0021】
包装用容器1は、プラスチックシートを成形することにより平面方形状に形成されており、食品(惣菜など)などの収容物を収容するためのプラスチック製容器本体2と、この容器本体の開口部を着脱可能に閉塞するための透明プラスチック製蓋体12とで構成されている。前記容器本体2において、食品などの収容物を収容するための収容凹部3は、底壁4と、この底壁から斜め外方へ傾斜した傾斜側壁5と、底面の4つのコーナー部に膨出して形成され、容器本体2を支持するための支持底面(又は支持部、支持凸部)6とを備えている。なお、容器本体2の支持底面(又は支持凸部)6は、蓋体12と関連して、安定かつ取り外し可能にスタック(積み重ね)するために利用できる。
【0022】
前記傾斜側壁5の上端部は、全周に亘り断面凸状(又は断面コ字状)の凸部9に形成され、この凸部の外縁にはフランジ部10が形成されている。前記容器本体2のフロント側において、凸部9の外周壁9aは、底壁方向へいくにつれてフロント方向(外方向)へ傾斜しており、商品の種類などを表示するための表示面9bを形成している。さらに、4つのコーナー部に位置する凸部9の外周壁9aには、嵌合凹部(凹状溝)11が周方向に形成されている。
【0023】
そして、前記容器本体2の高さは、フロント側に向かって小さく形成されており、前記収容凹部3の底壁4には、所定間隔毎にフロント側に向かって延びる複数の溝7が形成されており、これらの溝は、前記フロント側にいくにつれて深さが大きくなるように形成されている。すなわち、前記複数の溝7は傾斜溝として形成されている。さらには、前記傾斜溝7間の底壁は隆起して台形状リブ8を形成しており、これらのリブ8の頂部面は、容器本体2の支持底面6に対してほぼ平行に形成されている。そのため、水平な載置面に容器本体2を載置すると、容器本体2の漸減する高さにより、常態では、台形状リブ8の頂面はほぼ実質的に水平方向に延びて形成され、前記傾斜溝7がフロント側に向かって下降して傾斜している。
【0024】
一方、容器本体2の開口部を開閉可能な蓋体12は、前記収容凹部3に対応して膨出して形成され、かつ平坦面を有する天壁13と、この天壁の周縁部から斜め外方向に拡がる傾斜側壁14と、この傾斜側壁の下端部に形成された切返し部15と、この切返し部に隣接して全周に亘り形成された断面凸状(又は断面コ字状)の凸部16とを備えており、この凸部は前記容器本体1の凸部9に対して緊密に又は緩く重ね合わせ(又は嵌め合わせ)可能である。さらに、前記凸部16の外縁には、前記容器本体2のフランジ部10に対応してフランジ部17が形成されている。そして、蓋体12の周方向に形成された凸部16のうち、4つのコーナー部の外周壁16aには、前記容器本体1の嵌合凹部11に対して嵌合可能な嵌合凸部18が周方向に形成されている。
【0025】
なお、蓋体12を安定かつ取り外し可能にスタック(積み重ね)するため、蓋体12の天壁13の4つのコーナー部にも、スタック用凹部19が形成されている。このスタック用凹部19には、前記容器本体2の支持底面(又は支持膨出部、支持凸部)6を位置決め可能に配設できる。
【0026】
包装容器1の収容空間の通気性を向上させるため、前記天壁13には、複数の通気孔13aが形成されている。さらに、結露水が容器本体1及び蓋体12の凸部9,16間に侵入するのを防止するため、前記切返し部15は、前記天壁13に連なる前記傾斜側壁14から下降し、かつ嵌合凸部18が形成された内周壁へ立ち上がる垂下壁(襞折り状壁部)を形成している。
【0027】
そして、前記容器本体2と蓋体12とを着脱可能に嵌合して容器本体2の開口部を蓋体12で閉じ状態にすると、前記蓋体12の天壁13が、容器本体2のフロント側に向かって下降して傾斜する。
【0028】
このような包装容器1では、容器本体2と蓋体12とを前記凸部9,16で全周に亘って重ね合わせ、かつ嵌合凹部11と嵌合凸部18とで緊密に嵌合した状態で、加熱などにより収容する食品から水蒸気が生成しても、蓋体12の天壁13に付着し結露した水を傾斜した天壁13により切返し部15に円滑に案内できる。また、切返し部15が襞折り状に形成され、かつ垂下部が容器本体2の被嵌合部9よりも内方に位置するため、切返し部15の水滴が被嵌合部9と嵌合部16との間に侵入することがなく、切返し部15の水分は液滴となって落下し、容器本体2の側壁5を伝って、前記傾斜溝7に円滑に案内される。そのため、水滴が包装容器1の外に流出するのを有効に防止しつつ、収容する食品に水滴が付着して食感や食味が低下するのを防止できる。さらに、加熱などにより油分を流出する食品(例えば、揚げ物など)を収容しても、流出する油分を前記傾斜溝7に収容できるとともに、隆起した台状のリブ8で食品を支持できるため、食品への油分の付着も防止できる。さらには、棚などの水平方向に延びる載置面に載置しても、天壁13がフロント側に向かって低くなるため、包装容器1内に収容した食品を見やすくなる。
【0029】
なお、容器本体と蓋体とは互いに独立又は分離していてもよく、ヒンジ式に連結して包装容器を構成してもよい。第5図は本発明の包装容器の他の例を示す概略断面図である。なお、前記図1に示す包装容器と同じ要素又は部材には同一の符号を付して説明する。
【0030】
この例では、容器本体2と蓋体12は、フロント側に対する背面側でヒンジ部21で連結されており、前記と同様に、容器本体2の開口部は蓋体12の嵌合操作により開閉可能である。より詳細には、容器本体2のフランジ部10と、蓋体12のフランジ部17は、容器本体2及び蓋体12の背面側で湾曲したヒンジ部21により連結されている。そのため、容器本体2と蓋体12とは、コーナー部に形成された嵌合部で互いに嵌合できる。このような包装容器でも、前記図1に示す容器と同様に、水滴の漏出を防止しつつ、食品への水滴や油分の付着を有効に防止できる。
【0031】
なお、前記収容凹部に形成された凹部(溝部など)間の底壁は、傾斜していてもよいが、安定して収容物を支持するため、収容物に対する支持面は、容器本体の支持底面に対してほぼ平行に(換言すれば、ほぼ水平方向に)形成されているのが好ましい。油分を含まない食品や含んでいても油分の含有量が少ない食品を収容する場合、前記凹部(溝部など)間の底壁を隆起させてリブを形成する必要はないが、油分などを含む食品を収容する場合には、リブで食品を支持するのが有用である。
【0032】
収容凹部の底壁には、複数の傾斜溝に限らず、フロント側の側壁(特に蓋体及び容器本体の側壁のうち容器本体の側壁)を経て流下する流体を貯留可能な凹部又は溝部が形成されていればよい。凹部や溝部は直線状に限らず、湾曲して延びていてもよく、全体としてフロント側に傾斜する限り、格子状に形成してもよい。
【0033】
さらに、本発明の包装容器では、前記容器本体の開口部を蓋体で閉じた状態(又は前記容器本体と蓋体との係合又は嵌合状態)において、前記蓋体が、前記容器本体のフロント側に向かって、下降して傾斜する天壁を備えており、この傾斜した天壁を利用して、水滴を前記容器本体のフロント側に案内し(又は必要により蓋体及び/又は容器本体の側壁を経て案内し)、前記収容凹部の底壁に形成された凹部又は溝部に流体を貯留可能であればよく、前記切返し部(又は露落とし部)は特に必要ではない。好ましい態様では、水滴などの流体を前記凹部(溝部など)に案内するため、蓋体は、切返し部(又は露落とし部)を備えている。この切返し部は、側壁を介することなく、蓋体に形成してもよい。すなわち、蓋体は、側壁を介することなく、天壁の周縁部から下降して延び、かつ上方へ切り返された切返し部を備えていてもよい。この切返し部の垂下頂部は、容器本体の開口縁部よりも内側に位置する。フロント側の容器本体の側壁を伝って水滴などの流体を前記凹部(溝部など)に案内するためには、切返し部(又は露落とし部)の垂下部(襞折り谷部又は頂部)が、容器本体の傾斜側壁の領域内(傾斜壁に対応する上方部位)に位置するのが好ましい。毛細管現象により容器内の液体が容器本体及び蓋体のフランジ間の間隙を伝って外部に漏出するのを防止するため、例えば、切返し部の両側壁のうち外側の側壁と、斜め外方へ傾斜した容器本体の傾斜側壁とが面接触することなく、前記切返し部の垂下頂部が、容器本体の傾斜側壁に対応する部位(上方部位)に位置し、かつ容器本体の前記傾斜側壁から遊離している。
【0034】
さらに、蓋体の天壁は平坦である必要はなく、水滴をフロント側へ案内可能である限り、天壁の形状は膨出形状又は湾曲状などであってもよい。また、蓋体は、必ずしも側壁を備えている必要はない。さらに、結露水を前記凹部や溝部に収容又は貯留可能であるため、天壁には必ずしも通気孔を形成する必要はない。さらには、容器本体の側壁及び/又は蓋体の側壁は、必ずしも傾斜している必要はないが、前記切返し部を形成する場合には、容器本体の側壁は傾斜しているのが好ましい。
【0035】
なお、蓋体は、容器本体の開口部を開閉可能又はカバー可能であればよく、容器本体と蓋体とが必ずしも嵌合可能である必要はない。好ましい態様では、通常、係止又は掛止機構などにより、容器本体に対して蓋体は位置決め可能である。この位置決め機構では、容器本体と蓋体とが少なくとも部分的に係合可能であればよく、例えば、容器本体と蓋体とが互いに周縁部において少なくとも部分的(例えば、コーナー部を含めて周縁部のうち互いに対向する部位や、周縁部の全周に亘って)に着脱自在に係合可能であってもよい。容器本体と蓋体との係合構造は特に制限されないが、通常、容器本体のフランジ部又は係止部と、蓋体の周縁部に形成され、かつ前記フランジ部又は係止に対して係合可能な被冠部とを利用して行う場合が多い。
【0036】
図6は本発明の包装用容器のさらに他の例を示す部分概略図である。この例では、容器本体22の開口部が、この開口部よりもサイズの大きな蓋体(かぶせ蓋)32でカバーされている。すなわち、容器本体22の底壁24には、前記と同様に、フロント側へ延びる傾斜溝27とリブ28とが形成されており、容器本体22は支持底面26で支持されている。容器本体22の側壁25の上端から断面山形状の係止部29が形成されている。この係止部は、容器本体22の側壁25の上端から横方向に延出する平坦壁29aと、この延出部から下降する下降壁29bと、この下降壁の端部から横方向に延出するフランジ部30とで構成されている。
【0037】
一方、蓋体32は、天壁33の周縁部から下方へ延びる側壁34と、この側壁34の下端部に形成された前記と同様の切返し部35と、この切返し部に隣接して形成され、かつ前記係止部29を被冠するための被冠部36とを備えており、この被冠部は、前記係止部29の構造に対応して、切返し部35のうち外側の傾斜側壁35a(すなわち、垂下頂部から前記被冠部36に至る傾斜壁)の上端から横方向に延出する平坦壁36aと、この延出部から下降する下降壁36bと、この下降壁の端部から横方向に延出するフランジ部37とで構成されている。
【0038】
そして、支持底面26から前記切返し部35の外側の傾斜側壁35aへ至る角度は、支持底面26から容器本体22の側壁25へ至る角度よりも大きく形成されており、前記切返し部35のうち外側の傾斜側壁35aは、容器本体22の側壁25に対して面接触することはない。さらに、切返し部35の垂下頂部から液滴が落下して飛沫が散るのを抑制するため、切返し部35の垂下頂部は、容器本体22の側壁25から遊離している。そのため、切返し部35の垂下頂部から液滴を、容器本体22の傾斜側壁25を経て傾斜溝27内に円滑に案内できる。
【0039】
図7は他の被冠構造を有する包装用容器を示す部分概略図である。なお、図6に示す包装用容器と同様の部材や要素には、同じ符号を付して説明する。
【0040】
この例では、前記容器本体22の側壁25の上端から横方向に延出するフランジ部40で係止部39が構成されており、蓋体32の被冠部46は、切返し部35のうち外側の傾斜側壁35aの上端から横方向に延出する平坦壁46aと、この延出部から下降又は傾斜する下降又は傾斜壁46bと、この下降又は傾斜壁の端部から横方向に延出するフランジ部47とで構成されている。
【0041】
なお、図7に示す被冠構造において、蓋体32において、平坦壁46a及び下降又は傾斜壁46bは必ずしも必要ではなく、容器本体22のフランジ部40の構造に対応させて、切返し部35のうち外側の傾斜側壁35aの上端から横方向にフランジ部を延出させてもよい。
【0042】
容器本体と蓋体とがこのような被冠又はかぶせ構造を有していても、係合機構により容器本体に対する蓋体の位置ずれを防止できるとともに、水滴は傾斜した天壁により案内されつつ、容器本体の傾斜溝に円滑に収容できる。
【0043】
好ましい態様では、内容物を安定に包装するためには、容器本体と蓋体とが少なくとも部分的に嵌合可能である。特に、容器本体と蓋体とが互いに周縁部において少なくとも部分的(例えば、コーナー部も含めて周縁部のうち互いに対向する部位や、周縁部の全周に亘って)に着脱自在に嵌合可能であってもよい。なお、嵌合部の形成部位は、容器のコーナー部に限らず、適所、例えば、前部、コーナー部、側部、後部などから適当に選択できる。包装容器内の液体の流出が特に問題とならない場合には、前記嵌合部を周縁の全周に亘って形成する必要はなく、嵌合部は周縁部の少なくとも一部に形成してもよい。
【0044】
容器本体と蓋体との嵌合構造は、特に制限されず、凹凸嵌合構造である必要はなく、嵌合片と嵌合凹凸部などで形成してもよいが、通常、容器本体及び蓋体のうち少なくとも一方が嵌合部において凹部又は凸部を備えている。前記の例では、嵌合部を外壁の凹凸部により形成しているが、容器本体の凸部9の内壁(又は外壁)に対して蓋体の凸部16の内壁(又は外壁)を嵌合させてもよく、容器本体又は蓋体の周縁端部で嵌合させてもよい。また、嵌合部は、点状又はスポット状の凹凸部、所定長さ及び所定幅の線状の凹凸部で形成してもよい。さらに、容器本体及び蓋体は、互いに凸部9,16で全周にわたり嵌合可能であってもよい。また、凹凸嵌合構造において、嵌合部の形状は頂部又は底部から両内外壁が互いに狭まる蟻溝構造であってもよい。嵌合強度は、嵌合部の側壁の傾斜角度(例えば、容器本体の凸部の内周壁(又は外周壁)に対して蓋体の内周壁(又は外周壁)の傾斜角度)だけでなく、嵌合部を形成する凹凸部の高さや深さ、長さや接触面積などにより調整してもよい。以下に、包装用容器の嵌合構造を例示するが、これらの構造には限定されない。
【0045】
図8は他の嵌合構造を有する包装用容器を示す部分概略図である。この例では、係合又は嵌合片と凹凸部(アンダーカット部など)とで嵌合部を形成している。すなわち、容器本体22の側壁の上端からは横方向へ係合又は嵌合片49が延出しており、蓋体32の係合部又は嵌合部56は、切返し部35のうち外側の傾斜側壁35aの上端から横方向に延びる平坦壁56aと、この平坦壁の外方端部から傾斜(又は下降)した傾斜(又は下降)壁56bと、この傾斜(又は下降)壁の端部から容器本体22の側壁25側へ湾曲(又は屈曲)し、かつ前記係合又は嵌合片49が係合又は嵌合可能な湾曲(又は屈曲)部56cと、この湾曲(又は屈曲)部から延びる摘み部56dとで構成されている。前記湾曲(又は屈曲)部56cはアンダーカット部として形成されている。
【0046】
図9はさらに他の嵌合構造を有する包装用容器を示す部分概略図である。この嵌合構造66は、容器本体及び蓋体とがそれぞれ互いに嵌合可能なアンダーカット部を有している。すなわち、容器本体22の側壁25に隣接して、前記側壁25の上端から横方向へ延出する平坦壁59aと、この平坦壁の端部から容器本体22の側壁25側へ湾曲(又は屈曲)し、アンダーカット部として形成された湾曲(又は屈曲)部59cと、この湾曲(又は屈曲)部から延びる摘み部59dとが形成されている。一方、蓋体32は、前記図8と同様に、平坦壁56aと、容器本体22の側壁25側へ湾曲(又は屈曲)し、かつ前記湾曲(又は屈曲)部59cが係合又は嵌合可能な湾曲(又は屈曲)部56cと、この湾曲(又は屈曲)部から延びる摘み部56dとを有している。
【0047】
このような嵌合構造66では、容器本体22の開口部を蓋体32でカバーすると、蓋体32の湾曲(又は屈曲)部56cが容器本体22の湾曲(又は屈曲)部59cを容器の内方へ押圧し、容器本体22と蓋体32とが互いにアンダーカット部56c,59cで係合又は嵌合する。
【0048】
なお、前記蓋体32は必ずしも側壁34を有している必要はなく、天壁の周縁部に切返し部を形成してもよい。また、係合又は嵌合は、必ずしも蓋体の側壁の上端から側方へ延びるフランジ部(又は平坦壁)又はその下部で行う必要はなく、蓋体のフランジ部の上部で行ってもよい。
【0049】
図10は他の嵌合構造を有する包装用容器を示す部分概略図である。この例では、蓋体32において、天壁73の周縁部には、側壁を介することなく、切返し部35が形成されている。また、前記図9の嵌合構造とは逆に、蓋体32のフランジ部(又は平坦壁)の上部に嵌合構造76が形成されている。この嵌合構造において、容器本体22は、側壁25の上端から横方向へ延出する平坦壁69aと、この平坦壁の端部から容器本体22の側壁25に対して外部側方へ湾曲(又は屈曲)し、アンダーカット部として形成された湾曲(又は屈曲)部69cと、この湾曲(又は屈曲)部から延びる摘み部69dとを有している。一方、蓋体32は、容器本体22の上記構造に対応して、平坦壁76aと、アンダーカット部として形成され、かつ前記湾曲(又は屈曲)部99cが係合又は嵌合可能な湾曲(又は屈曲)部76cと、この湾曲(又は屈曲)部から延びる延出片76dとを有している。このような嵌合構造76でも、蓋体32の湾曲(又は屈曲)部76cで容器本体22の湾曲(又は屈曲)部69cを容器の外方へ押圧しつつ、容器本体22と蓋体32とが互いにアンダーカット部69c,76cで係合又は嵌合できる。
【0050】
図11は包装用容器の嵌合構造を説明するための部分概略図である。この例でも、蓋体32では、天壁73の周縁部に、側壁を介することなく、切返し部35が形成されている。さらに、嵌合構造86において、容器本体22の側壁の上端からは平坦壁79aが側方へ延びており、この平坦壁の端部からは上部に向かうにつれて容器側へ傾倒した逆テーパ状の傾斜壁79bが延びており、この傾斜壁の端部からは側方へ延びる延出片79cと下降する起立片79dと側方へ延びる摘み部79eとが順次形成されている。蓋体32において、切返し部35のうち外側の傾斜壁35aの上端からは、前記平坦壁79a、傾斜壁79b及び延出片79cに対応して、平坦壁86a、逆テーパ状の傾斜壁86b及び延出片86cが形成されている。このような嵌合構造86では、容器本体22の傾斜壁79bを蓋体32の傾斜壁86bで外方へ押圧しつつ、容器本体22と蓋体32とを嵌合できる。
【0051】
図12は包装用容器の他の嵌合構造を説明するための部分概略図である。この例では、容器本体22及び蓋体32に、蟻溝構造の嵌合機構96が採用されている。すなわち、容器本体22の側壁の上端、および切返し部35のうち外側の傾斜壁35aの上端からは、それぞれ平坦壁が側方へ延びており、これらの平坦壁の端部からは内方側(上部に向かうにつれて容器側)へ傾倒した逆テーパ状の傾斜内壁89b,96bが延びており、これらの傾斜内壁の端部からは側方へ延びる延出片89c,96cと、これらの延出片の端部から内方側(下降するにつれて前記傾斜内壁89b,96bに近づく方向)へ傾倒する傾斜外壁89d,96dと、これらの傾斜外壁から側方へ延びる延出片89e,96eとが順次形成されている。このような嵌合構造96では、容器本体22の傾斜内壁89bを蓋体32の傾斜内壁96bで外方へ押圧できるとともに、容器本体22の傾斜外壁89dを蓋体32の傾斜外壁96dで内方へ押圧しつつ、容器本体22と蓋体32とを緊密に嵌合できる。
【0052】
本発明の包装用容器では、前記容器本体の開口部を蓋体で閉じた状態で天壁がフロント側に傾斜していればよい。例えば、前記のように、前記容器本体の高さを調整することにより天壁を傾斜させる必要はなく、蓋体の天壁が、フロント側に向かって、容器本体の支持底面に対して相対的に下降傾斜していればよい。例えば、フロント側に向かって、蓋体の高さを小さくしてもよく、蓋体及び容器本体の双方の高さを小さくしてもよい。さらに、容器本体の支持底面は、容器本体又は包装容器の載置面に対する複数の接触点を結ぶ面や仮想面で形成してもよく、前記膨出部(支持凸部)に限らず、容器本体の底部に形成された複数の脚部や突起部、突出面などで構成してもよい。
【0053】
容器本体と蓋体との嵌合状態において、天壁の傾斜角度は、水滴の案内を損なわない限り特に制限されず、例えば、1〜45°程度の範囲から選択でき、通常、1〜30°、好ましくは3〜25°、さらに好ましくは5〜15°程度である。
【0054】
なお、容器本体と蓋体とは、前記スタック用の凹凸部を利用して、個別に積み重ねてもよく、容器本体と蓋体とを嵌合させた状態で積み重ねてもよい。さらに、後者の積み重ねにおいて、蓋体の天壁がフロント側に傾斜していると、包装容器の積み重ね段数が大きくなるにつれて、傾倒して安定性が低下する場合がある。このような場合、蓋体に形成されたスタック用凹部の深さを調整することにより、蓋体の天壁の傾斜角度を吸収させ、積み重ね状態での蓋体の天壁を水平方向に調整してもよい。例えば、蓋体の天壁の傾斜角度に対応させて、スタック用凹部の深さを、フロント側で浅くし、フロント側との反対側で深くすることにより、蓋体の天壁の傾斜角度を吸収させ、積み重ね状態で上段の蓋体の天壁を水平方向に調整してもよい。
【0055】
なお、蓋体の天壁に付着した水分を円滑に収容凹部の凹部や溝部に案内するとともに、内容物の視認性を高めるため、少なくとも蓋体の内面には防曇処理を施すのが好ましい。さらに、円滑に水分を案内するとともに、内容物を確実に確認するためには、容器本体及び蓋体の内面全体を防曇処理してもよい。
【0056】
防曇処理は、慣用の方法、例えば、界面活性剤、親水性樹脂などを含む塗布剤を塗布することにより行うことができる。界面活性剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、硫酸アルキル塩、リン酸アルキル塩など)、カチオン系界面活性剤(モノアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウムなど)、両性界面活性剤(N−アルキルベタイン、イミダゾリン誘導体など)やノニオン系界面活性剤(アルキルフェノールポリオキシエチレンエーテル、アルキルポリオキシエチレンエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルポリオキシエチレンエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸ジエタノールアミドなど)などが例示できる。親水性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂(ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体など)、ビニルピロリドン系樹脂(ポリビニルピロリドンなど)、セルロースエーテル系樹脂(メチルセルロースなどのアルキルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのヒドロキシアルキルアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロースなど)、ビニルエーテル系樹脂(ポリメチルビニルエーテルなどのポリアルキルビニルエーテル、アルキルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体など)などが例示できる。さらに、塗布剤は、樹脂(オレフィン系樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂など)、消泡剤、帯電防止剤などを含んでいてもよい。
【0057】
なお、容器を傾けても総菜類が位置ずれするのを抑制するため、前記収容凹部の底壁には、突起部を規則的又は非規則的に形成してもよい。容器の平面形状は、方形状の他、三角形状、五角形状などの多角形状、円形状、楕円形状などであってもよい。本発明の容器(容器本体及び蓋体)は、透明、半透明又は不透明であってもよいが、通常、プラスチック製蓋体は透明である。
【0058】
さらに、容器底面(収容凹部)の適所には、水分及び/又は油分を吸収するため、ドリップ吸収材などの水分及び/又は油分吸収体を敷設してもよい。
【0059】
前記包装用容器は、紙(ラミネート紙や撥水紙などを含む)で形成してもよく、プラスチックシートで形成してもよい。包装用容器は、通常、プラスチックシートで形成する場合が多く、包装用容器は、射出成形などの方法で成形してもよいが、通常、種々のプラスチックシート(ポリオレフィン系樹脂シート、スチレン系樹脂シート、ハロゲン化ビニル系樹脂シート、ポリエステル系樹脂シートなどの熱可塑性樹脂シートなど)を慣用の方法(真空成形、吹き込み成形、圧空成形、マッチドモールド成形などの熱成形法)で成形加工することにより形成できる。
【0060】
本発明の包装用容器は、種々の収容物を収容するために有用であるが、特に、水分を含み、かつ加熱などにより水蒸気が生成する食品、油分を含み、かつ加熱などにより過剰の油分が流出又は滲出する食品、例えば、調理食品(ご飯、弁当、シュウマイ、肉饅頭、総菜類など)、フライ(魚類、鳥類、肉類などの揚げ物など)などを収容するための容器として有用である。
【0061】
【発明の効果】
本発明では、蓋体の天壁がフロント側に傾斜しているので、水蒸気が生成する食品であっても、水滴を収容凹部の底壁に形成された凹部や溝部に収容又は貯留でき、食品と水滴との接触を有効に防止できる。また、容器本体の底部に結露水が溜まったとしても、食品と水滴との接触を有効に防止でき、食品の食味や食感の低下を防止できる。さらに、油分を含む食品であっても、流出する油分と食品との接触を防止でき、食品の食感や食味を維持できる。さらには、容器本体と蓋体とに全周に亘って嵌合部を形成することにより、容器本体内の水が外部に流出するのを防止できるとともに、食品と水滴との接触を有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の包装用容器の一例を示す分解斜視図である。
【図2】図2は嵌合した図1の包装用容器を示す断面図である。
【図3】図3は図2の包装用容器のIII-III線断面図である。
【図4】図4は図2の包装容器のIV-IV線断面図である。
【図5】第5図は本発明の包装容器の他の例を示す概略断面図である。
【図6】図6は本発明の包装用容器のさらに他の例を示す部分概略図である。
【図7】図7は他の被冠構造を有する包装用容器を示す部分概略図である。
【図8】図8は他の嵌合構造を有する包装用容器を示す部分概略図である。
【図9】図9はさらに他の嵌合構造を有する包装用容器を示す部分概略図である。
【図10】図10は他の嵌合構造を有する包装用容器を示す部分概略図である。
【図11】図11は包装用容器の嵌合構造を説明するための部分概略図である。
【図12】図12は包装用容器の他の嵌合構造を説明するための部分概略図である。
【符号の説明】
1…包装用容器
2,22…容器本体
3…収容凹部
4,24…底壁
5,25…傾斜側壁
6,26…支持底面
7,27…傾斜溝
8,28…リブ
9…凸部
11…嵌合凹部
12,32…蓋体
13,33,73…天壁
13a…通気孔
14,34…傾斜側壁
15,35…切返し部
35a…外側の傾斜壁
16…凸部
18…嵌合凸部
21…ヒンジ部
56,66,76,86,96…嵌合構造

Claims (8)

  1. 被収容物を収容するための収容凹部を有する容器本体と、この容器本体の開口部を開閉可能な蓋体とで構成された包装用容器であって、前記容器本体の開口部を蓋体で閉じた状態において、前記蓋体が、前記容器本体のフロント側に向かって、下降して傾斜する天壁と、天壁の周縁部から下降して延び、かつ上方へ切り返された切返し部とを備えており、この切返し部の垂下頂部が、容器本体の開口縁部よりも内側に位置し、前記収容凹部の底壁が、前記フロント側の側壁を経て流下する流体を貯留可能な凹部又は溝部を備えており、切返し部の両側壁のうち外側の側壁と、斜め外方へ傾斜した容器本体の傾斜側壁とが面接触することなく、前記切返し部の垂下頂部が、容器本体の傾斜側壁に対応する部位に位置し、かつ容器本体の前記傾斜側壁から遊離している包装用容器。
  2. 容器本体と蓋体とが互いに周縁部において少なくとも部分的に嵌合可能である請求項1記載の包装用容器。
  3. 蓋体の天壁に通気孔が形成されている請求項1記載の包装容器。
  4. 収容凹部の底壁に、フロント側に向かって所定間隔毎に延び、かつフロント側にいくにつれて深さが大きくなる複数の傾斜溝が形成され、これらの溝間の底壁が、容器本体の支持底面に対してほぼ平行に形成されている請求項1記載の包装容器。
  5. 被収容物を収容するための収容凹部を有する容器本体と、この容器本体に対して周縁部で嵌合可能な蓋体とで構成された包装用容器であって、前記容器本体と蓋体との嵌合状態において、前記蓋体が、前記容器本体のフロント側に向かって、下降して傾斜する天壁を備えており、前記収容凹部の底壁が、前記フロント側の側壁を経て流下する流体を貯留可能な凹部又は溝部を備えている請求項1記載の包装用容器。
  6. 容器本体と蓋体との嵌合部が互いに嵌合可能な断面凸状に形成されており、蓋体が、天壁に連なる側壁から下降し、かつ嵌合部の内周壁へ立ち上がる切返し部を有する請求項記載の包装容器。
  7. 被収容物を収容するための収容凹部を有し、かつ周縁部に被嵌合部が形成された容器本体と、この容器本体の被嵌合部に嵌合可能な嵌合部を有する蓋体とで構成された包装用容器であって、前記被嵌合部と嵌合部とが断面凸状に形成され、かつ全周に亘り互いに嵌合可能であり、前記容器本体が、底壁に形成され、かつフロント側に向かうにつれて深さが大きくなる複数の傾斜溝部と、これら複数の溝部間に形成され、かつ収容物を支持可能なリブとを備えており、前記蓋体が、天壁に形成された複数の通気孔と、側壁から下降して前記嵌合部の内周壁へ立ち上がる切返し部とを備えており、前記容器本体の高さがフロント側に向かって小さく形成され、前記蓋体の天壁が容器本体のフロント側に向かって下降して傾斜している請求項1記載の包装容器。
  8. 互いに独立して又はヒンジ式に連結して、容器本体の開口部が蓋体により開閉可能であり、少なくとも蓋体の内面が防曇処理されている請求項1記載の包装容器。
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