JP2007055664A - 内外嵌合型の包装用容器の蓋体、及びその製造方法 - Google Patents

内外嵌合型の包装用容器の蓋体、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な「密閉性」を確保しながら収納量を増大することのできる包装用容器の蓋体を提供すること
【解決手段】容器本体11の開口部周縁に形成してある嵌合突条11aに上方から嵌合される嵌合凹条12aを蓋体12の開口周縁に形成して、この嵌合凹条12aの内側壁12bの下端直近から傾斜側面12cを連続的に立ち上げるようにしたこと。
【選択図】図1

Description

本発明は、包装用容器に関し、特に合成樹脂シートによって一体成形された容器本体と蓋体とからなり、蓋体の開口周縁部が容器本体のそれに対して「内外嵌合」(うちそとかんごう)される包装用容器の蓋体、及びその製造方法に関するものである。
コンビニエンスストアやスーパーでは、カット野菜や果物、惣菜、あるいはお弁当等が、合成樹脂シートによって一体成形された容器本体と蓋体とからなる包装用容器に入れて販売されている。このような包装用容器は、工場で大量生産されるものであるから衛生的であり、しかも、安価であることから使い捨てされるものであって、近年においてはなくてはならないものとなっている。
このような合成樹脂シートによって一体成形された容器本体と蓋体とからる包装用容器は、その容器本体に対する蓋体の嵌合方式の違いから、図6に示すように、「外嵌合タイプ」、「内嵌合タイプ」、そして「内外嵌合タイプ」の3種類に大別できる。
「外嵌合タイプ」や「内嵌合タイプ」の包装用容器は、密閉性や液漏れ防止の点からは問題はあるが、蓋体の上面を大きくすることができることから、収納物の量を多くすることができるものである。つまり、これらの「外嵌合タイプ」や「内嵌合タイプ」の包装用容器は、蓋体自体の内容積を大きくすることができることから、内容物の収納を「内外嵌合タイプ」のものに比して大量に行えるだけでなく、外からの内容物の視認を良好に行えるといった利点も有しているものである。
しかしながら、これらの「外嵌合タイプ」や「内嵌合タイプ」の包装用容器は、上述したように、その嵌合部分が一カ所であるため密閉性が余り良くなく、例えば惣菜を煮汁とともに収納した場合や、漬け物を収納した場合に、煮汁や液汁が運搬あるいは保管中に漏れ出る可能性があるものとなっている。
そこで、収納量を多少犠牲にしても、煮汁等の液汁が零れ出ないようにするために、嵌合部分を二カ所にすることによって密閉性を高めるようにした「内外嵌合タイプ」の包装用容器が開発されたのである。このような「内外嵌合タイプ」の包装用容器は、特許文献1あるいは特許文献2に見られる。
特開2002−37334号公報、要約、段落0006 特開2001−97436号公報、要約、段落0015
特許文献1に記載されている「包装用容器」は、「圧空真空成型の内嵌合容器であっても蓋を外しやすくする」といった目的の下になされたもので、図7に示すように、「容器本体1の周側面上端部に水平状面と若干逆テーパ状の外側面を有した凹段部4を形成し、上側に外折れ鍔部5を内外段違い状に形成し、内側部分は外側部分の凸面5aよりも若干低い凹面5bとし、隅部の鍔上面には摘み片12の幅以上の隅凹面5cを形成し、隅凹面の内側沿いに上方突条6を、摘み片12延出方向と交差して形成し、蓋7の下周縁に凹段部4に嵌合する外折れ状の嵌合縁部10を形成し、この外側端を略水平状に折曲して凹面5bに接合する縁辺11を形成し、隅部に隅凹面5c内に納まる大きさの摘み片12を延設し、摘み片面内に若干下方突出の突起12aを上方突条6に当接可能に形成した」ものである。
しかしながら、この特許文献1に記載されている「包装用容器」は、図7及び当該文献の段落0006にも記載されているように、「蓋7は、天面8から下り傾斜した周底面9の下周縁にU字状に外折れした嵌合縁部10を形成し、この嵌合縁部10は、上記凹段部4の水平状面と当接する下面と凹段部の外側面に接合する若干逆テーパ状の外側面を有」したものであり、「嵌合縁部10」が大きく開いていて、その分どうしても収納量を少なくしてしまう、といったこの種の「内外嵌合タイプ」の容器の短所をそのまま引きずっているものである。
また、この特許文献1の容器では、図7に示すように、広い面積を有する嵌合縁部10が凹面5b上に重なるものであるが、この凹面5bと嵌合縁部10との間にカット野菜等の一部が挟まれると、嵌合部の密着性が悪くなり、結果として全体の密閉性が悪くなる。これは、嵌合縁部10が広い面積を有しているからである。
以上のことは、特許文献2の「包装用容器」にも見られる。この特許文献2の容器は、「弁当や各種の調理済み食品等を収容する包装用容器、特に容器本体と蓋体との周縁部を互いに嵌合して密閉する容器に係り、電子レンジ等で加熱した際に容器内に発生する水蒸気を容器外に良好に放出でき、加熱終了後に容器内に減圧が生じたときには、外気を容器内に良好に導入できるようにする」ことを目的としてなされたもので、図8に示すように、「合成樹脂シートから熱成形される略方形の容器本体1と蓋体2とからなり、完全に施蓋したときに容器の内外部間の通気性及び通水性をほぼ遮断できる全周嵌合包装用容器であって、電子レンジで加熱したとき容器内部で発生する水蒸気の圧力によって部分的にコーナー部の嵌合を解除して通気路を生じせしめると共に発生した水蒸気を外部に放出し、その後加熱をやめることによって容器内部の温度が低下しても、自然に蓋体で容器が再密閉されることなく通気路を通して容器内部に逆流する空気を取り込むことができるようにした」という構成を有するものである。
この特許文献2の「包装用容器」でも、図8に示したように、「容器本体1と蓋体2の周縁部には、それぞれ下面側が開口する断面コ字形の嵌合部11,21が形成され、それを互いに嵌合することによって上記嵌合部11,21の内面側と外面側とがそれぞれ密着嵌合する内外嵌合構造が構成され、それによって容器内が略完全に密閉されるように構成されている」ものであるから、「蓋2」の上面に連なる傾斜壁と「嵌合部21」との間が大きく開いてしまい、その分どうしても収納量を少なくしてしまう、といったこの種の「内外嵌合タイプ」の容器の短所をそのまま引きずっているものである。
また、この特許文献2の容器でも、図8に示すように、「蓋2」の上面に連なる傾斜壁と「嵌合部21」との間が容器本体の内側段部上に重なるものであるが、これらの間にカット野菜等の一部が挟まれると、嵌合部の密着性が悪くなり、結果として全体の密閉性が悪くなる。これは、「蓋2」の上面に連なる傾斜壁と「嵌合部21」との間が広い面積を有しているからである。
このようになるのは、この種の「内外嵌合タイプ」の包装用容器が、合成樹脂シートに対して真空または圧空成形することにより成形されるものであるということに原因がある。つまり、この種の「内外嵌合タイプ」の包装用容器の、特に「蓋体」を成形する場合には、図6の「内外嵌合タイプ」の「金型構造」の図で示すように、蓋体の上面に連なる「傾斜面の下端」と「嵌合部分」の間に対応する金型に、真空または圧空成形するための空気の「吸引(あるいは給気)部分」を確保しておかなければならないからである。この「吸引部分」が、蓋体の上面に連なる「傾斜面の下端」と「嵌合部分」の間に所定の空間を必要とするものなのである。
そこで、本発明者等は、この種の「内外嵌合タイプ」の包装用容器について、その十分な「密閉性」を確保しながら、蓋体の上面を十分大きなものとすることができて収納量を増大するにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明の目的とするところは、十分な「密閉性」を確保しながら収納量を増大することのできる包装用容器の蓋体、及びその製造方法を提供することにある。
以上の課題を解決するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述する最良の形態の説明中において使用する符号を付して説明すると、
「包装用容器10を構成する容器本体11の開口部周縁に嵌合されて、傾斜側面12cとその上端に連なる上面12dとによって、容器本体11上に所定の収納空間14を形成しながらこれを覆蓋する蓋体12であって、
容器本体11の開口部周縁に形成してある嵌合突条11aに上方から嵌合される嵌合凹条12aを蓋体12の開口周縁に形成して、この嵌合凹条12aの内側壁12bの下端直近から傾斜側面12cを連続的に立ち上げるようにしたことを特徴とする包装用容器10の蓋体12」
である。
すなわち、この請求項1に係る蓋体12は、包装用容器10を構成している容器本体11の嵌合突条11aに嵌合凹条12aによって嵌合されて、容器本体11の開口部を覆蓋するとともに、嵌合凹条12aを構成している内側壁12bに傾斜側面12cを介して連なる上面12dを容器本体11の上方に大きく突出させたものである。そして、この蓋体12は、その傾斜側面12cと上面12dとによって形成された収納空間14内にもカット野菜や惣菜が収納できるようにしたものである。この蓋体12の容器本体11に対する嵌合は、容器本体11の開口部周縁に形成してある嵌合突条11aに上方から嵌合される嵌合凹条12aにより行われるものである。
この蓋体12の嵌合凹条12aを構成している内側壁12bは、嵌合凹条12aが容器本体11の開口部周縁に形成してある嵌合突条11aに上方から嵌合されたとき、嵌合凹条12aの嵌合突条11aに対する内側の係合を確保するものであり、この内側壁12bの下端直近からは、図1に示すように、傾斜側面12cが連続的に立ち上がるようにしてある。
この嵌合凹条12aの内側壁12bの下端から傾斜側面12cが連続的に立ち上がる、とは、従来の技術を示す図7中の「嵌合縁部10」や、同じく従来の技術を示す図8中の「蓋2の上面に連なる傾斜壁と嵌合部21との間の大きく開いた部分」を形成しないようにするということであり、嵌合凹条12aの内側壁12bの下端と傾斜側面12cとの連続部分を、断面「V字状」あるいは「U字状」にするということである。
このように、嵌合凹条12aの内側壁12bの下端から傾斜側面12cが連続的に立ち上がっている結果、この内側壁12bと傾斜側面12cとの間には、従来の技術を示す図7中の「嵌合縁部10」や、同じく従来の技術を示す図8中の「蓋2の上面に連なる傾斜壁と嵌合部21との間の大きく開いた部分」が殆ど存在しない、ということになる。
そして、内側壁12bの下端から傾斜側面12cが連続的に立ち上がることによって、この内側壁12bと蓋体12の上面12dとによって形成された収納空間14は、例えば図7に示した従来の容器に比して、
(内側壁12bの下端縁の長さ)×(内側壁12bの高さ)×(嵌合縁部10の幅)
分の容積が増大することになるのであり、さらに、上面12dの面積も、
(内側壁12bの下端縁の長さ)×(嵌合縁部10の幅)
の分だけ広がることになるのである。
収納空間14の容積が従来に比して上記のように大きなものになれば、この中に入れたカット野菜等が押し潰されてしまうことはない。特に、コンビニエンスストア等における陳列棚は、それ程大きくはなくて制限されたものであり、容器本体11の大きさも限定されている。そのような条件の下で、蓋体12側の収納空間14を大きくできるということは、カット野菜やカットフルーツを傷めないで収納でき、しかも十分以上の量が入っていることを消費者に知らせることができるのである。
勿論、この蓋体12は、その嵌合凹条12aによって容器本体11の嵌合突条11a側に嵌合されるのであるから、嵌合時の密着部分が非常に多く存在していることになり、容器本体11及び収納空間14の密閉性を十分確保している。このことは、一般的な「内外嵌合タイプ」の包装用容器の最大長所をそのまま存続していることを意味している。
従って、この請求項1の蓋体12によれば、十分な「密閉性」を確保しながら収納量を増大することができ、しかも上面12dを通しての内部の視認が十分行えるものとなっているのである。
また、以上の課題を解決するために、請求項2に係る発明の採った手段は、後述する最良の形態の説明中において使用する符号を付して説明すると、
「包装用容器10を構成する容器本体11の開口部周縁に嵌合されて、傾斜側面12cとその上端に連なる上面12dとによって、容器本体11上に所定の収納空間14を形成しながらこれを覆蓋する蓋体12であって、
容器本体11の開口部周縁に形成してある嵌合突条11aに上方から嵌合される嵌合凹条12aを蓋体12の開口周縁に形成して、この嵌合凹条12aの内側壁12bと傾斜側面12cとを、その各下端にて断面楔形状に連結することにより形成した楔溝13を有したことを特徴とする包装用容器10の蓋体12」
である。
すなわち、この請求項2の蓋体12は、上記請求項1のそれと実質的に同様なものであるが、図1に示すように、嵌合凹条12aの内側壁12bと傾斜側面12cとを、その各下端にて断面楔形状に連結することにより形成した楔溝13を有したことを特徴とするものである。
この蓋体12の楔溝13は、嵌合凹条12aが容器本体11の開口部周縁に形成してある嵌合突条11aに上方から嵌合されたとき、嵌合凹条12aの嵌合突条11aに対する内側の係合を確保するものであり、嵌合凹条12aの内側壁12bと傾斜側面12cとを、その各下端にて断面楔形状に連結するものである。
この楔溝13は、従来の技術を示す図7中の「嵌合縁部10」や、同じく従来の技術を示す図8中の「蓋2の上面に連なる傾斜壁と嵌合部21との間の大きく開いた部分」を形成しないようにするものであり、嵌合凹条12aの内側壁12bの下端と傾斜側面12cとの連続部分を、断面「V字状」あるいは「U字状」にするということである。
このように、嵌合凹条12aの内側壁12bと傾斜側面12cとを楔溝13によって連続させた結果、この楔溝13の存在によって、従来の技術を示す図7中の「嵌合縁部10」や、同じく従来の技術を示す図8中の「蓋2の上面に連なる傾斜壁と嵌合部21との間の大きく開いた部分」が殆ど存在しない、ということになる。
そして、嵌合凹条12aの内側壁12bと傾斜側面12cとを楔溝13によって連続させた結果、内側壁12bと蓋体12の上面12dとによって形成された収納空間14は、例えば図7に示した従来の容器に比して、
(内側壁12bの下端縁の長さ)×(内側壁12bの高さ)×(嵌合縁部10の幅)
分の容積が増大することになるのであり、さらに、上面12dの面積も、
(内側壁12bの下端縁の長さ)×(嵌合縁部10の幅)
の分だけ広がることになるのである。
勿論、この請求項2に係る蓋体12も、その嵌合凹条12aによって容器本体11の嵌合突条11a側に嵌合されるのであるから、嵌合時の密着部分が非常に多く存在していることになり、容器本体11及び収納空間14の密閉性を十分確保している。このことは、一般的な「内外嵌合タイプ」の包装用容器の最大長所をそのまま存続していることを意味している。
従って、この請求項2の蓋体12によれば、十分な「密閉性」を確保しながら収納量を増大することができ、しかも上面12dを通しての内部の視認が十分行えるものとなっているのである。
そして、以上の課題を解決するために、請求項3に係る発明の採った手段は、後述する最良の形態の説明中において使用する符号を付して説明すると、
「包装用容器10を構成する容器本体11の開口部周縁に形成してある嵌合突条11aに上方から嵌合される嵌合凹条12aを有し、この嵌合凹条12aと傾斜側面12cとをその各下端にて断面楔形状に連結することにより形成した楔溝13を有する蓋体12を、次の工程を経て製造する方法。
(1)合成樹脂シート30の吸引面に、楔溝13を形成する楔溝形成突条21aと、前記吸引面に対して進退されるスライドコア23とを有した雌型21により、合成樹脂シート30を吸引する工程;
(2)合成樹脂シート30の押圧面に嵌合凹条12aを形成する嵌合凹条形成突条22aを有するプラグまたは雄型22を、合成樹脂シート30に向けて押圧する工程;
(3)雌型21側のスライドコア23をプラグまたは雄型22に向けて突出させることにより、嵌合凹条12aの外側面を形成する工程;
(4)成形された合成樹脂シート30をトリミングして蓋体12を完成させる工程。」
である。
すなわち、この請求項3に係る発明は、上記請求項1または請求項2に係る蓋体12を製造する方法であり、図2に示すような成形型20を使用するものである。この成形型20は、図6中の「内外嵌合タイプ」の包装用容器のための型、つまり一方からの空気の吸引だけで製造する型とは異なって、雌型21とこれに対して進退するプラグまたは雄型22とを有するものである。そして、互いに対向する面において、雌型21は楔溝形成突条21aを有し、プラグまたは雄型22は嵌合凹所形成突条22aを有しているものであり、雌型21は、さらにスライドコア23を有している。
さて、工程(1)では、図3に示すように、雌型21により、合成樹脂シート30を吸引するのであるが、勿論この工程前において、合成樹脂シート30は、図示しないヒータによってその軟化温度に加熱されて軟化している。そのため、合成樹脂シート30は、雌型21による室内空気の吸引による成形(真空成形)が行われるのである。
このとき、楔溝形成突条21aは、上述した楔溝13を形成するものとして前記吸引面から突出しているから、この工程(1)において、楔溝13の内側壁12b及び傾斜側面12cが完成されるのであり、スライドコア23の内端面は前記吸引面と同一平面を形成している。そして、合成樹脂シート30の、傾斜側面12cに対して楔溝形成突条21aとは反対側になる部分は、雌型21に完全に吸引されずに曲面部12eとなっている。
勿論、この工程(1)においては、図3に示すように、楔溝形成突条21aが楔溝13を形成できる形状のものに突出しているから、この段階で、嵌合凹条12aの内側壁12bと傾斜側面12cとの各下端部の、楔型の連続形状がほぼ完成されることになる。この場合、楔溝形成突条21aの先端は、できれば刃物のように鋭角的に突出したもの(V字状)とすることが理想的であるが、なまった刃物のようなU字状になっていてもよいものである。
工程(2)においては、プラグまたは雄型22が、図4に示すように、合成樹脂シート30に向けて押圧されるのであるが、このプラグまたは雄型22には、蓋体12の嵌合凹条12aを形成する嵌合凹条形成突条22aが設けてあったから、この嵌合凹所形成突条22aが合成樹脂シート30を押圧することによって、上述した曲面部12eが楔溝形成突条21aの図示右面に押圧されることになって、完全な嵌合凹条12aが成形される準備をすることになる。
そこで、工程(3)において、図5に示すように、雌型21側のスライドコア23をプラグまたは雄型22に向けて突出させることにより、嵌合凹条12aの外側面(内側壁12bとは楔溝13を挟んだ反対側面)が形成されることになるのである。
工程(4)では、図示はしていないが、成形された合成樹脂シート30をトリミングして蓋体12を完成させるものであるが、この工程(4)そのものは、合成樹脂シート30から容器本体11や蓋体12を成形する際に一般的に採用されている工程である。
以上の結果、この請求項3に係る成形方法によれば、上記請求項1または2に係る蓋体12を確実かつ簡単に成形することができるのである。
以上、詳述した通り、本発明に係る包装用容器10の蓋体12おいては、
「包装用容器10を構成する容器本体11の開口部周縁に嵌合されて、傾斜側面12cとその上端に連なる上面12dとによって、容器本体11上に所定の収納空間14を形成しながらこれを覆蓋する蓋体12であって、
容器本体11の開口部周縁に形成してある嵌合突条11aに上方から嵌合される嵌合凹条12aを蓋体12の開口周縁に形成して、この嵌合凹条12aの内側壁12bの下端直近から傾斜側面12cを連続的に立ち上げるようにしたこと」
にその構成上の主たる特徴があり、これにより、十分な「密閉性」を確保しながら収納量を増大することができるのである。
次に、上記のように構成した各請求項に係る発明を、図面に示した最良の形態に係る蓋体12について、その成形方法を加味しながら説明する。
この最良形態では、図2に示したような成形型20を使用するものである。この成形型20は、図6中の「内外嵌合タイプ」の包装用容器のための型、つまり一方からの空気の吸引だけで製造する型とは異なって、雌型21とこれに対して進退するプラグまたは雄型22とを有するものである。そして、互いに対向する面において、雌型21は楔溝形成突条21aを有し、プラグまたは雄型22は嵌合凹所形成突条22aを有しているものであり、雌型21は、さらにスライドコア23を有している。
楔溝形成突条21aは、蓋体12の楔溝13を形成するものであり、その先端部の最小幅は6mm以下となるようにしてあり、本最良形態では、当該楔溝形成突条21a及びこれが一体化されている雌型21の材料を選定することにより、先端部の最小幅が2〜3mm程度となるようにしてある。勿論、この楔溝形成突条21aの先端は、断面が「V字状」となるようにするのが理想的ではあるが、楔溝形成突条21aの先端部の最小幅が6mm以下となるのであれば、断面「U字状」であってもよい。
楔溝形成突条21aの先端部の最小幅が6mm以下であることは、従来の技術を示す図7中の「嵌合縁部10」や、同じく従来の技術を示す図8中の「蓋2の上面に連なる傾斜壁と嵌合部21との間の大きく開いた部分」が10mmを超える幅になっていることを考慮すれば、蓋体12の内側に形成されることになる収納空間14を十分広くすることができるものであり、また蓋体12の上面12dの面積を十分なものにすることができるものである。
さて、このような成形型20の雌型21によって、図3に示したように、図示しないヒータによってその軟化温度に加熱されて軟化している合成樹脂シート30を吸引するのである。これにより、合成樹脂シート30に対しては、雌型21の吸引面の形状に応じた成形(真空成形)が行われるのである。
このとき、雌型21側の楔溝形成突条21aは、蓋体12の楔溝13を形成するものとして前記吸引面から突出しているから、この工程において、楔溝13の内側壁12b及び傾斜側面12cが完成されるのであり、スライドコア23の内端面は前記吸引面と同一平面を形成している。そして、合成樹脂シート30の、傾斜側面12cに対して楔溝形成突条21aとは反対側になる部分は、図3に示したように、雌型21に完全に吸引されずに曲面部12eとなる。
次工程においては、図4に示したように、プラグまたは雄型22が合成樹脂シート30に向けて押圧されるのであるが、このプラグまたは雄型22には、蓋体12の嵌合凹条12aを形成する嵌合凹条形成突条22aが設けてあったから、この嵌合凹所形成突条22aが合成樹脂シート30を押圧することによって、まず、上述した曲面部12eが楔溝形成突条21aの図示右面に押圧され、完全な嵌合凹条12aが成形される準備をすることになる。
そこで、図5に示した工程において、雌型21側のスライドコア23をプラグまたは雄型22に向けて突出させることにより、嵌合凹条12aの外側面(内側壁12bとは楔溝13を挟んだ反対側面)を形成するのである。
その後の工程では、図示はしていないが、成形された合成樹脂シート30をトリミングして蓋体12を完成させるのであり、このトリミング工程そのものは、合成樹脂シート30から容器本体11や蓋体12を成形する際に一般的に採用されているものである。
以上の結果、図1に示したように、包装用容器10を構成する容器本体11に嵌合される蓋体12が完成するのであるが、容器本体11は、一般的な製法によって合成樹脂シート30を真空成形することによって成形されたものである。勿論、この容器本体11の開口部周縁には、蓋体12の嵌合凹条12aが上方から嵌合される嵌合突条11aが形成してあり、嵌合凹条12aを構成している内側壁12bは、嵌合凹条12aが容器本体11の開口部周縁に形成してある嵌合突条11aに上方から嵌合されたとき、嵌合凹条12aの嵌合突条11aに対する内側の係合を確保するものである。
この蓋体12の嵌合凹条12aを構成している内側壁12bの下端直近からは、図1に示したように、傾斜側面12cが連続的に立ち上がるようにしてある。この嵌合凹条12aの内側壁12bの下端から傾斜側面12cが連続的に立ち上がる、とは、従来の技術を示す図7中の「嵌合縁部10」や、同じく従来の技術を示す図8中の「蓋2の上面に連なる傾斜壁と嵌合部21との間の大きく開いた部分」を形成しないようにするということであり、嵌合凹条12aの内側壁12bの下端と傾斜側面12cとの連続部分を、断面「V字状」あるいは「U字状」にするということである。
このように、嵌合凹条12aの内側壁12bの下端から傾斜側面12cが連続的に立ち上がっている結果、この内側壁12bと傾斜側面12cとの間には、従来の技術を示す図7中の「嵌合縁部10」や、同じく従来の技術を示す図8中の「蓋2の上面に連なる傾斜壁と嵌合部21との間の大きく開いた部分」が殆ど存在していない。
そして、内側壁12bの下端から傾斜側面12cが連続的に立ち上がることによって、この内側壁12bと蓋体12の上面12dとによって形成された収納空間14は、例えば図7に示した従来の容器に比して、
(内側壁12bの下端縁の長さ)×(内側壁12bの高さ)×(嵌合縁部10の幅)
分の容積が増大することになるのであり、さらに、上面12dの面積も、
(内側壁12bの下端縁の長さ)×(嵌合縁部10の幅)
の分だけ広がっている。
以上のように構成した蓋体12やその製造方法によれば、カット野菜や惣菜の収納量を多くすることができるのであるから、限られたスペ−スでの販売を余儀なくされているスーパーやコンビニエンスストアでの陳列を効率的に行えることにもなる。そして、本発明に係る蓋体12を採用した包装用容器10は、その上面12dからの視認を消費者が確実に行えるから、結果的に、スーパーやコンビニエンスストアでの売り上げ増大に資すると考えられる。
本発明に係る蓋体を採用した包装用容器の縦断面図である。 同蓋体を製造するための成形型を示す部分拡大断面図である。 図2に示した成形型による成形工程の(1)を説明する部分拡大断面図である。 同成形型による成形工程の(2)を説明する部分拡大断面図である。 同成形型による成形工程の(3)を説明する部分拡大断面図である。 包装用容器を構成している容器本体と蓋体との一般的な嵌合タイプを説明する表である。 従来の技術を示す斜視図である。 従来の他の技術を示すもので、(a)は容器本体と蓋体とを分離したときの部分拡大断面図、(b)は容器本体と蓋体とを嵌合したときの部分拡大断面図である。
符号の説明
10 包装用容器
11 容器本体
11a 嵌合突条
12 蓋体
12a 嵌合凹条
12b 内側壁
12c 傾斜側面
12d 上面
12e 曲面部
13 楔溝
14 収納空間
20 成形型
21 雌型
21a 楔溝形成突条
22 プラグまたは雄型
22a 嵌合凹所形成突条
23 スライドコア
30 合成樹脂シート

Claims (3)

  1. 包装用容器を構成する容器本体の開口部周縁に嵌合されて、傾斜側面とその上端に連なる上面とによって、前記容器本体上に所定の収納空間を形成しながらこれを覆蓋する蓋体であって、
    前記容器本体の開口部周縁に形成してある嵌合突条に上方から嵌合される嵌合凹条を前記蓋体の開口周縁に形成して、この嵌合凹条の内側壁の下端直近から前記傾斜側面を連続的に立ち上げるようにしたことを特徴とする包装用容器の蓋体。
  2. 包装用容器を構成する容器本体の開口部周縁に嵌合されて、傾斜側面とその上端に連なる上面とによって、前記容器本体上に所定の収納空間を形成しながらこれを覆蓋する蓋体であって、
    前記容器本体の開口部周縁に形成してある嵌合突条に上方から嵌合される嵌合凹条を前記蓋体の開口周縁に形成して、この嵌合凹条の内側壁と前記傾斜側面とを、その各下端にて断面楔形状に連結することにより形成した楔溝を有したことを特徴とする包装用容器の蓋体。
  3. 包装用容器を構成する容器本体の開口部周縁に形成してある嵌合突条に上方から嵌合される嵌合凹条を有し、この嵌合凹条と傾斜側面とをその各下端にて断面楔形状に連結することにより形成した楔溝を有する蓋体を、次の工程を経て製造する方法。
    (1)合成樹脂シートの吸引面に、前記楔溝を形成する楔溝形成突条と、前記吸引面に対して進退されるスライドコアとを有した雌型により、前記合成樹脂シートを吸引する工程;
    (2)前記合成樹脂シートの押圧面に前記嵌合凹条を形成する嵌合凹条形成突条(22a)を有するプラグまたは雄型を、前記合成樹脂シートに向けて押圧する工程;
    (3)前記雌型側のスライドコアを前記プラグまたは雄型に向けて突出させることにより、前記嵌合凹条の外側面を形成する工程;
    (4)成形された前記合成樹脂シートをトリミングして前記蓋体を完成させる工程。
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