JP4169227B2 - 簡単に小分けできる食品用トレー - Google Patents
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Description
【産業の属する技術分野】
本発明は、簡単に切り離すことができ、切り離した冷凍食品入りの薄い材質で変形可能な小分け容器をそのままの状態で弁当箱等の任意の空間に入れて用いるための冷凍食品用トレーおよびそれに収容して小分け包装した冷凍食品、特に自然解凍で食することができる弁当のおかずに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近は、冷凍食品の利用の仕方は多様であり、冷凍食品の大きなパックを一回の使用量に小分けして家庭で詰め替えたり、一部を取り出し残部をシールして再び冷凍保存したりしており、いろいろの使用態様に対応できる包装形態が望まれている。小分けできるようにするために、食品を区分けして収容する収容室の周縁部にミシン目を入れる考え方もあるが、ミシン目でつながっている部分が多すぎて分離させにくい。従来のようにミシン目で接合されている場合には、多数の点でつながっている部分をすべて分離させない限り小分けできないが、改良型は、点でつながっている部分以外は長く連続する切り目となっていてその部分は最初から分離されてより簡単に分離できるように改良されている。
しかし、切り離しの態様を改良するだけでは、多様な冷凍食品の使用態様に十分に対処できているとは言えない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、簡単に切り離すことができ、切り離した冷凍食品入り小分け容器を変形可能に形成することでそのままの状態で用いることができるようにした凍食品用トレーおよびそれに収容して小分け包装した冷凍食品、特に切り取った容器のまま弁当のおかずの一品として用いる自然解凍で食することができる弁当のおかずを提供することを目的とする。
自然解凍で食することができる弁当のおかずが収容された切り取った容器のまま弁当のおかずの一品として用いることができるようにトレー容器の形状、機能を工夫する。
本発明は、例えば弁当のおかずをつくる時、必要な分だけ小分けすることができ、しかも、その切り取った小分け容器が弁当箱の中でうまく収まる機能をもったトレー型容器を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、個別に使用できるように組み合わされた複数個の小分け食品収納容器と、それら容器を支持する部材とで構成される簡単に小分けできる食品用トレーである。上記の複数個の小分け食品収納容器は、薄い材質で変形可能に作られた容器であり、本発明は、個別に使用できるように組み合わされた複数個の薄い材質で変形可能に作られた小分け食品収納容器と、それら容器を支持する部材とで構成される簡単に小分けできる食品用トレーである。
【0005】
上記発明は、上記の複数個の小分け食品収納容器が、それぞれ切り離しできるように、上記の容器を支持する部材に一体に接合されている態様を包含しており、その場合、本発明は、個別に使用できるように組み合わされた複数個の小分け食品収納容器と、それら容器を支持する部材とで構成され、それら複数個の小分け食品収納容器が、それぞれ切り離しできるように、それらを支持する部材に一体に接合されている簡単に小分けできる食品用トレーである。
【0006】
または上記発明は、上記の複数個の小分け食品収納容器が、簡単に切り取りできるように周縁部でつながって1または2以上の収容トレーを構成している態様を包含しており、その場合、本発明は、個別に使用できるように組み合わされた複数個の小分け食品収納容器と、それら容器を支持する部材とで構成され、かつ、それらの複数個の小分け食品収納容器が、簡単に切り取りできるように周縁部でつながって1または2以上の収容トレーを構成している簡単に小分けできる食品用トレーである。
【0007】
上記発明は、上記の容器を支持する部材が別体の受皿トレーで構成されている態様を包含しており、その場合、本発明は、個別に使用できるように組み合わされた複数個の小分け食品収納容器と、別体の受皿トレーで構成されているそれら容器を支持する部材とで構成される簡単に小分けできる食品用トレーであるか、または、個別に使用できるように組み合わされた複数個の小分け食品収納容器と、それら容器を支持する部材とで構成され、かつ、それらの複数個の小分け食品収納容器が、簡単に切り取りできるように周縁部でつながって1または2以上の収容トレーを構成し、上記の容器を支持する部材が別体の受皿トレーで構成されている簡単に小分けできる食品用トレーである。
上記の受皿トレーは、複数個の食品収納容器を収容し支持する凹所を有しており、好ましくは食品収納容器と同数の凹所を有し、その凹所で対応する食品収納容器をそれぞれ収容し支持している。上記の受皿トレーは、その凹所が小分け食品収納容器とそれぞれ対応して切り離しできるように接合されたものであることもできる。
【0008】
上記の小分け食品収納容器は、好ましくは凹凸壁面で形成された容器であり、したがって本発明は、個別に使用できるように組み合わされた複数個の、凹凸壁面で形成された小分け食品収納容器と、それら容器を支持する部材とで構成される簡単に小分けできる食品用トレーである。
【0009】
上記の小分け食品が、好ましくは小分けして収容する冷凍食品であり、したがって本発明は、簡単に小分けできる冷凍食品用トレーである。
また、本発明は上記の食品用トレーを用いて小分け包装された冷凍食品、好ましくは自然解凍で食することができる弁当のおかずなどの冷凍食品である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の食品用トレーについて説明する。
(1)本発明の食品用トレーは、簡単に切り離すことができ、切り離してできた小分けした食品入り容器をそのままの状態で用いるためのものであり、複数個の小分け食品収納容器は切り離された時、あたかももとから別々の容器であるように目立って余分のものがなくきれいに切り離されるものであることが求められる。材質は耐冷、耐油のあるもので、薄いポリプロピレンのトレー、アルミニュウム箔、紙、アルミニュウム箔蒸着ポリプロピレンのトレーなどの変形可能な機能を付与できる薄い材質の包装材料が例示される。複数個の小分け食品収納容器間の接合状態はわずかな部分とならざるを得ず、それゆえ、個別に使用できるように組み合わされた複数個の小分け食品収納容器は単独では安定して包装する機能を発揮できず、それら容器を支持する部材とともにある時に、はじめて安定して包装する機能を発揮できる。材質の薄さと変形性が、切り取った小分け容器が弁当箱の中でうまく収まる機能をもたらす。
(2)複数個の小分け食品収納容器とそれらを支持する部材との関係は、複数個の小分け食品収納容器が、それぞれ切り離しできるように、上記の容器を支持する部材に一体に接合されているとか(例えば、各小分け食品収納容器の周縁部に沿って切り目になっている。)、複数個の小分け食品収納容器が、簡単に切り取りできるように周縁部でつながって1または2以上の収容トレーを構成し、一方、支持する部材が下が平らなトレーを構成して、食品収納容器の周縁を保持できる穴があいた枠だけのトレーを構成して、あるいはそれら容器を収容し支持する凹所を有する受皿トレーを構成して、これあを重ねることで複数個の小分け食品収納容器は安定して包装する機能を発揮できるようになっている。
【0011】
(3)その場合、受皿トレーの凹所は食品収納容器と1対1で対応する態様が安定して包装する機能を十分に発揮できる。
(4)小分け前の大きい収納トレーを小分けするに当たって、受皿トレーも一緒に小分けすることができるように切れ目を入れることができる。複数個の小分け食品収納容器は切り離して使用されるが、その時、受皿トレーもその凹所が小分け食品収納容器とそれぞれ対応して切り離しできるように接合されていることが可能である。まず、受皿トレーの凹所を持ついくつかの区切り部分を切り離すと、その凹所に収まっている小分け食品収納容器も一緒に切り離される。それは、小分け食品収納容器間の接合を、受皿トレーの凹所を持つ区切り間の接合よりも切り離しやすくしておくことで、可能である。食品の入った小分け食品収納容器ごと切り離された後、食品の入った小分け食品収納容器を切り離してあるいは分離して、弁当箱などにそのまま入れるなどして使用する。切り離し手段、つまり切れ目の態様は必要とする切れやすさによって適宜選択される。
【0012】
(5)各食品収納容器は凹凸壁面で構成されていることが好ましい。凹凸壁面は、例えば側面全体であるが、この態様に限られず、内容物によっては底面にも形成することができる。凹凸は収容する食品の種類、収容室の大きさなどに応じ、その大きさ深さなどを決めることができる。凹凸壁面は変形しやすさと、変形したときの復原しやすさの両方の機能をもたらす。用いた材質にもよるが、柔軟性を付与することができる。
(6)複数個の小分け食品収納容器は、簡単に切り離すことができ、切り離してできた小分けした食品入り容器をそのままの状態で用いるためのものであるが、小分けした複数個の食品の収納のための作業、その取り扱いなどのため周縁部でつなげて1または2以上の収容トレーを構成させる。
【0013】
(7)本発明のトレーに収容する食品は特に制限はないが、好ましいものは小分けして収容する冷凍食品であり、したがって、本発明のトレーは簡単に切り離すことができ、切り離した冷凍食品入り小分け容器をそのままの状態で用いるための冷凍食品用トレを好ましい態様として包含している。
(8)本発明は上記の冷凍食品用トレーのみならず、それに収容して小分け包装した冷凍食品にも係わる。本発明の冷凍食品は上記の冷凍食品用トレーの機能を十分に発揮できる食品であれば何でもよい。
(9)特に弁当、幕の内弁当のおかずとして使用できる小分け可能な食品、中でも凍ったまま使用すると、冷媒の機能をもたせたおかずとなり、しかも自然解凍で食することができるポテトサラダ、ひじきと油揚げの総菜などが好ましいおかずとして例示される。
【0014】
食品用トレーは小分け食品を収容しそのまま、あるいはラップフィルムで上部を覆って、包装用袋に入れられる。包装は通常行われる任意の形態で行われる。
【0015】
【作用】
(1)支持する部材を用いなければ(例、受皿トレーと重ね合わさなければ)取り扱いに不便な厚みの薄い容器を用いるため、変形自在で、弁当などの任意の空間に食品入りの容器のままで用いることができる。
(2)受皿トレーを重ねて用いるため、切り離しやすい厚みの薄い容器を用いることができる。
(3)受皿トレーも小分け可能に接合されており、切り離しやすい厚みの薄い容器の機能を上げている。
(4)各食品収納容器が凹凸壁面で構成されていることにより変形しやすさと、変形したときの復原しやすさの両方の機能が付与される。
(5)食品収納容器をつなげたことにより、食品の収納のための作業、その取り扱いなどを便利なものとする。
【0016】
(6)自然解凍で食することができる食品を凍ったまま使用した場合、冷媒の機能により蓄冷能力を大きくして、弁当あるいは商品としての鮮度と日もちをのばすことができる。
【0017】
【実施例】
本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
【0018】
実施例
(成形したポテトサラダについて使用する簡単に小分けできる食品用トレー)図1〜図8に、実施例の食品用トレーを示している。図1は、収納トレーおよび受け皿が重なった状態にある食品用トレーの平面図(底面図対称)、図2は右側面図(左側面図対称)、図3は背面図、図4は正面図を表している。図5は、上記正面図からA−A′矢視をとった二つのトレーが重なった状態のA−A′断面図、図6は収納トレーおよび受け皿が重なる状態を説明する図面、図7は参考斜視図、図8は収納トレーおよび受け皿が重なる時の使用状態を説明する図面を表している。
【0019】
【0020】
(ロ)食品用トレーについての説明
図1〜図8に示されるように、食品用トレー(1)は、収納トレー(2)と受皿トレー(3)とで構成されている。収納トレー(2)は、上部の開口部(4)に周縁部(5)を有する食品を小分けして収容する食品収納容器(6)を2以上(図面では6個)有し、各食品収納容器(6)が簡単に切り取りできるように各周縁部(5)の円の接点での接合部(7)で接合している。接合部(7)は例えばミシン目(8)が施され、例えば一点ででつながった状態になっており簡単に切り離すことができる。
受皿トレー(3)は、小分け食品収納容器(6)を収容し支持する凹所(9)を2以上(図面では6個)有する。収納トレー(2)および受皿トレー(3)は重なって一の食品用トレー(1)を構成する。
【0021】
上記のとおり、各食品収納容器(6)が簡単に切り取りできるように、例えば円形の各周縁部(5)の円の接点での接合部(7)で接合している。この周縁部(5)の接合の態様は、各食品収納容器(6)が簡単に切り取りできるいかなる態様の接合でもよい。各食品収納容器(6)は小分けして収容する冷凍食品をいれたまま切り取り、弁当箱の任意のスペースに入れて使用することができる。薄い材質でできているので、任意の形状に変形可能であるが、通常は、受皿トレー(3)の凹部に収容されて支持されているので、取り扱いに不便はない。薄い材質で任意の形状に変形する食品収納容器(6)はそれぞれ、例えばその周縁部(5)の任意箇所でつながっている部分を切って離し、収納トレー(2)からを簡単に分離することができる。また、受皿トレー(3)の対応部分と一緒に分離することもできる。その場合、受皿トレー(3)はその凹所(9)が小分け食品収納容器(6)とそれぞれ対応して切り離しできる接合状態にしてある。
本発明の食品用トレー(1)は、各食品収納容器(6)の凹凸壁面(11)に基づき、変形しやすく、また変形したとき元に戻りやすい。弁当箱の任意の空間に変形して収まることができる。
本発明のトレーは、小分け食品収納容器(6)はもちろん、それを凹所に収容した受皿トレー(3)も例えば切れ目(10)により切り取りできる周縁部に基づき、一つずつ分離できるため、必要な分だけ使用することができる。残った分を冷蔵庫へ収容する際、スペースを取らず、冷蔵庫内の空間を有効利用できる。
【0022】
【発明の効果】
簡単に切り離すことができ、切り離した冷凍食品入り小分け容器をそのままの状態で用いるための冷凍食品用トレーとすることで、多様な冷凍食品の使用態様に対応できる包装形態を提供することができる。
自然解凍で食することができる食品を凍ったまま容器に入れて使用することで、簡単に冷媒の機能により蓄冷能力を大きくして、商品あるいは弁当としての鮮度と日もちをのばすことができる。
手軽に利用できる小分け容器入りの弁当のおかずを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である簡単に小分けできる食品用トレーを構成する収納トレーおよび受け皿が重なった状態の平面図(底面図対称)である。
【図2】図1の食品用トレーの収納トレーおよび受け皿が重なった状態の右側面図(左側面図対称)である。
【図3】図1の食品用トレーの収納トレーおよび受け皿が重なった状態の背面図である。
【図4】図1の食品用トレーの収納トレーおよび受け皿が重なった状態の正面図である。
【図5】正面図からA−A′矢視をとった二つのトレーが重なった状態のA−A′断面図である。
【図6】図1の食品用トレーの収納トレーおよび受け皿が重なる状態を説明する図面である。
【図7】図1の食品用トレーの収納トレーおよび受け皿が重なる状態を示す参考斜視図である。
【図8】図1の食品用トレーの収納トレーおよび受け皿が重なる時の使用状態を説明する図面である。
【符号の説明】
1 食品用トレー
2 収納トレー
3 受皿トレー
4 上部の開口部
5 周縁部
6 食品収納容器
7 接点での接合部
8 ミシン目
9 凹所
10 切れ目
11 凹凸壁面
Claims (8)
- 複数個の小分け食品収納容器が、それぞれ切り離しできるように一体に接合されていること、該容器が凹凸壁面で形成された変形可能に作られた容器であること、及び、該容器を支持する部材を有することを特徴とする食品用トレー。
- 上記の複数個の小分け食品収納容器が、簡単に切り取りできるように周縁部でつながって収容トレーを構成し、上記の容器を支持する部材が、別体の受皿トレーで構成されている請求項1の食品用トレー。
- 上記の受皿トレーが、食品収納容器と同数の凹所を有し、その凹所で対応する食品収納容器をそれぞれ収容し支持している請求項2の食品用トレー。
- 上記の受皿トレーは、その凹所が小分け食品収納容器とそれぞれ対応して切り離しできるように切れ目を有している請求項3の食品用トレー。
- 上記の複数個の小分け食品収納容器が、それぞれ切り離しできるように、上記の容器を支持する部材に一体に接合されている請求項1の食品用トレー。
- 上記の小分け食品が、小分けして収容する冷凍食品である請求項1ないし5のいずれかの食品用トレー。
- 請求項6の食品用トレーを用いて小分け包装された冷凍食品。
- 上記の冷凍食品が、自然解凍で食することができる弁当のおかずである請求項7の冷凍食品。
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