JP4076611B2 - ゴム組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転がり摩擦抵抗特性(燃費特性)、ウェットおよびドライグリップ特性、ならびに耐摩耗性にバランスよく優れたタイヤトレッドに好適なゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、特にタイヤの分野においては、転がり摩擦抵抗特性(燃費特性)、ウェットおよびドライグリップ特性、ならびに耐摩耗性に優れたトレッドゴム組成物をうるためにシリカを配合することが試みられているが、ポリマー中での分散性に劣るという問題がある。かかるポリマー中において、表面にシラノール基を有するシリカの分散性を改善すべく、たとえば(1)特定の化合物を用いてシリカ表面に何らかの処理を行なってシリカ同士の凝集を低減させ、ポリマーに対する親和性を向上させる方法、または(2)ポリマーに特定の化合物を反応させて改良し、シリカに対する親和性を向上させる方法などが行なわれているが、いずれのばあいも処理用の化合物が必要でありコスト高になるという問題がある。
【0003】
そこで、たとえば特開平9−157441号、特開平9−156307号および特開平9−87433号各公報には、空気中またはチッ素中でシリカを180〜1000℃の温度で熱処理することにより、シリカ自体の分散性を向上させ、えられるゴム組成物の耐摩耗性、低発熱性およびウェット性を改良する技術が開示されている。
【0004】
しかし、前記各公報記載の技術においては、シリカを加熱したときの重量の減少割合には着目しておらず、シリカの分散性は依然として充分なものではなく、転がり摩擦抵抗特性(燃費特性)、ウェットおよびドライグリップ特性、ならびに耐摩耗性にバランスよく優れたゴム組成物はえられていない。
【0005】
また、シリカを配合してなるゴム組成物には、通常、ポリマーとの結合を高めるために比較的高価なシランカップリング剤が用いられるが、シランカップリング剤との反応効率が充分でないため、理論量以上使用する必要があり、コストがかかるという問題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これらの事実に鑑み、本発明の目的は、シリカの分散性に優れたゴム組成物をうることにある。また、シランカップリング剤の使用量を減らすことができ、しかも転がり摩擦抵抗特性(燃費特性)、ウェットおよびドライグリップ特性、ならびに耐摩耗性にバランスよく優れたタイヤトレッドを与えうるゴム組成物をうることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ポリマー100重量部に対し、
含水シリカ10〜200重量部、および
式(1):Z−R−Sn−R−Z、式(2):Z−R−SH、式(3):Z−R−NH2、式(4):Z−CH=CH2または式(5):Z−R−Cl
(式中、Rは炭素数1〜18の炭化水素基、nは2〜8の整数、Zは−Si(R122、−SiR1(R22、または−Si(R23(ただし、R1は炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基またはフェニル基、R2は炭素数1〜8のアルコキシ基または炭素数5〜8のシクロアルコキシ基)である)で示されるシラン化合物を配合してなるゴム組成物であって、
前記含水シリカについて20℃から500℃に5℃/分の速度で昇温したばあいの100℃における重量に対する400℃における重量の減量の割合が0.70重量%以下であり、かつ前記シラン化合物の配合量が含水シリカ量の1〜10重量%に相当する量であり、
前記含水シリカが、原料シリカを130〜180℃で加熱処理してえられるゴム組成物に関する。
【0008】
このばあい、前記含水シリカをうるために用いる原料シリカが、チッ素雰囲気下において150℃で0.5時間放置したのちに測定したBET比表面積が、100〜250m2/gの範囲にあるものであるのが好ましい。
【0009】
また、前記加熱処理が、5〜20mmHgの圧力下で行われるのが好ましい。
さらに、本発明は、原料シリカを130〜180℃で熱処理し、20℃から500℃に5℃/分の速度で昇温したばあいの100℃における重量に対する400℃における重量の減量の割合が0.70重量%以下である含水シリカをえる工程、ならびに
ポリマー100重量部に対し、
含水シリカ10〜200重量部、および
式(1):Z−R−Sn−R−Z、式(2):Z−R−SH、式(3):Z−R−NH2、式(4):Z−CH=CH2または式(5):Z−R−Cl
(式中、Rは炭素数1〜18の炭化水素基、nは2〜8の整数、Zは−Si(R122、−SiR1(R22、または−Si(R23(ただし、R1は炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基またはフェニル基、R2は炭素数1〜8のアルコキシ基または炭素数5〜8のシクロアルコキシ基)である)で示されるシラン化合物を含水シリカ量の1〜10重量%に相当する量で配合する工程
を含むゴム組成物の製造方法に関する。
このばあい、前記含水シリカをうるために用いる原料シリカが、チッ素雰囲気下において150℃で0.5時間放置したのちに測定したBET比表面積が、100〜250m2/gの範囲にあるものであるのが好ましい。
また、前記加熱処理が、5〜20mmHgの圧力下で行われるのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、ゴム組成物に配合するシリカとして、20℃から500℃に5℃/分の速度で昇温したばあいの100℃における重量に対する400℃における重量の減量割合(以下、「重量減量割合」ともいう)が0.70重量%以下である含水シリカ(以下、「特定のシリカ」ともいう)を用いたところ、ポリマー中での分散性がよくなり、さらにシランカップリング剤との反応効率が向上し、結果として、転がり摩擦抵抗特性(燃費特性)、ウェットおよびドライグリップ特性、ならびに耐摩耗性にバランス良く優れたゴム組成物がえられることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
これは、シリカの重量の減量割合が0.70重量%以下であると、シリカの表面のシラノール基に結合している結合水が少ないことから分散性に優れ、さらに、シランカップリング剤と反応してしまって、シランカップリング剤とシリカのシラノール基との直接の化学反応を阻止してしまう結合水が少ないことから、シランカップリング剤とポリマーおよびシリカとの反応効率に優れるためであると考えられる。
【0012】
前記重量減量割合が0.70重量%以下の特定のシリカは、たとえば従来から用いられている含水シリカを加熱処理することによってえられる。以下に、その方法について説明する。
【0013】
まず、前記特定のシリカをうるために用いることのできる含水シリカ(以下、「原料シリカ」ともいう)としては、従来から用いられている含水シリカであれば特に制限はないが、混練時の加工性および配合ゴム加硫物の機械的強度向上という点から、150℃で0.5時間チッ素雰囲気下で放置したのちのBET比表面積が、100〜250m2/gの範囲にあるのが好ましく、さらに、配合ゴム加硫物の機械的強度向上という点から、150〜250m2/gの範囲にあるのが特に好ましい。
【0014】
かかる原料シリカとしては、日本シリカ(株)製の「ニプシルVN3」、デグサ(株)製の「ウルトラジルVN3」、(株)トクヤマ製の「トクシールV」、(株)シオノギ製薬の「カープレックスXR」などがあげられる。
【0015】
原料シリカの加熱処理の方法としては、減圧下、すなわち1気圧より低い圧力下、130〜180℃で60〜120分間加熱すればよく、シリカの粒子表面の吸着水および結合水を消失させ、かつシラノール基どうしの縮合は生じさせないという点から、5〜20mmHgの圧力下、130〜180℃で60〜120分間加熱するのが好ましい。また、1気圧下でシリカ粒子表面の吸着水および結合水を消失させるという点から、1気圧下であっても、350〜500℃で30〜90分間加熱すればよいが、シラノール基どうしの縮合を一部生じさせてしまうのであまり好ましくない。特に、特定のシリカの重量減量割合は、加熱温度を130〜180℃の低い温度にすることによりシリカ表面のシラノール基どうしの縮合を生じさせないようにしてシラノール基の数を減少させず、かつ真空(0mmHg)下で処理することにより130〜180℃という低温でもシリカ表面の結合水を除去して制御することができる。
【0016】
かかる方法によってえられる特定のシリカは、20℃から500℃に5℃/分の速度で昇温したばあいの100℃における重量に対する400℃における重量減量割合が0.70重量%以下である。重量減量割合は、シランカップリング剤がシリカと化学結合する際に、少量の水分が必要であるという点から、0.20〜0.70重量%であるのが特に好ましい。
【0017】
本発明における前記特定のシリカの配合量としては、後述するポリマー100重量部に対して10〜200重量部であればよいが、加硫ゴムの強度を維持し、かつ混練時の加工性がよいという点から、30〜150重量部であるのが好ましく、さらに、60〜120重量部であるのが特に好ましい。
【0018】
なお、本発明において用いる特定のシリカは大気中に長期間放置しておくと水分を吸収して重量減量割合が増加してしまうため、重量減量割合が前記範囲にある間に使用することが重要である。好ましくは製造後24時間以内、特に好ましくは3時間以内に用いるのがよい。
【0019】
本発明において用いるポリマーとしては、一般に使用されていて、加硫後は常温において弾性を示すものであれば特に制限はないが、たとえば、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、クロルスルホン化ポリエチレンなどがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組み合わせて用いることができる。なかでも、機械的強度特性が大きく、耐疲労性、耐熱性という点から、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム、ブチルゴムを用いるのが好ましい。
【0020】
つぎに、本発明においては、
式(1):Z−R−Sn−R−Z、式(2):Z−R−SH、式(3):Z−R−NH2、式(4):Z−CH=CH2または式(5):Z−R−Cl
(式中、Rは炭素数1〜18の炭化水素基、nは2〜8の整数、Zは−Si(R122、−SiR1(R22、または−Si(R23、(ただし、R1は炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基またはフェニル基、R2は炭素数1〜8のアルコキシ基または炭素数5〜8のシクロアルコキシ基)である)で示されるシラン化合物を配合する。
【0021】
本発明のゴム組成物において前記シラン化合物は、カップリング剤としてシリカとポリマーの両者に対して化学的に結合して、シリカとポリマーを自身を介して化学的に結合させるという機能を果たす。式中、Zは−Si(R122、−SiR1(R22または−Si(R23で示されるが、R1はメチル、エチル、プロピル、ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基またはフェニル基でR2はメトキシ、エトキシ、ブトキシなどの炭素数1〜8のアルコキシ基またはフェノキシ、ベンジルオキシなどの炭素数5〜8のシクロアルコキシ基である。
【0022】
また、Rはエチレン、プロピレンなどの炭素数1〜18の炭化水素基である。
【0023】
式(1)で示されるシラン化合物としては、たとえば
【0024】
【化1】
Figure 0004076611
【0025】
などがあげられる。また市販のものとしては、デグサ社製のSi69(3,3′−ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)などがあげられる。
【0026】
また、式(2)で示されるシラン化合物としては、たとえば
【0027】
【化2】
Figure 0004076611
【0028】
などがあげられる。また、市販のものとしては、東芝シリコーン(株)製のTSL8380または信越化学(株)製のKBM803(3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)などがあげられる。
【0029】
式(3)で示されるシラン化合物としては、たとえば
【0030】
【化3】
Figure 0004076611
【0031】
などがあげられ、市販のものとしてはたとえば信越化学工業(株)製のKBM903(γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)などがあげられる。
【0032】
式(4)で示されるシラン化合物としては、たとえば
【0033】
【化4】
Figure 0004076611
【0034】
などがあげられ、市販のものとしてはたとえば信越化学工業(株)製のKBM1003(ビニルトリメトキシシラン)などがあげられる。
【0035】
また、式(5)で示されるシラン化合物としては、たとえば
【0036】
【化5】
Figure 0004076611
【0037】
などがあげられ、市販のものとしてはたとえば信越化学工業(株)製のKBM703(γ−クロロプロピルトリメトキシシラン)などがあげられる。
【0038】
これらのなかでも、ゴム焼け(スコーチ)という点から3,3′−ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドを用いるのが好ましい。
【0039】
前記シラン化合物の配合量としては、前記特定シリカの1〜10重量%に相当する量であればよいが、過剰のカップリング剤がゴム表面に析出する現象を防止し、材料コストの上昇を防止するという点から、1〜6重量%に相当する量であるのが好ましい。
【0040】
本発明のゴム組成物には、前記成分のほかに、たとえば前記特定のシリカ以外のシリカ、タルク、クレーなどの白色充填剤およびカーボンブラックなどの充填剤、パラフィン系、アロマ系、ナフテン系のプロセスオイルなどの軟化剤、クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂、シクロペンタジエン系樹脂などの粘着付与剤、イオウ、過酸化物などの加硫剤、加硫促進剤、ステアリン酸、酸化亜鉛などの加硫助剤、老化防止剤などを、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて適宜配合することができる。
【0041】
特に、特定のシリカを除く充填剤の配合量としてはポリマー100重量部に対して20〜200重量部、軟化剤の配合量としてはポリマー100重量部に対して10〜200重量部、粘着付与剤の配合量としてはポリマー100重量部に対して5〜50重量部であればよい。
【0042】
また、加硫剤、加硫促進剤および加硫助剤の配合量の合計は、ポリマー100重量部に対して4〜15重量部であればよく、老化防止剤の配合量としては、ポリマー100重量部に対して1〜10重量部であればよい。
【0043】
本発明のゴム組成物は、バンバリーミキサー、オープンロールなどを用いて、常法によりうることができる。
【0044】
また、本発明のゴム組成物は、たとえばタイヤのトレッド、インナーライナー、サイドウォールなどに適用することができる。
【0045】
以下に、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらのみに制限されるものではない。
【0046】
【実施例】
製造例1〜2および比較製造例1〜2
原料シリカとしてチッ素雰囲気下において150℃で0.5時間放置したのちに測定したBET比表面積が210m2/gであるデグサ社製のシリカVN3を用い、表1に示す条件で表1に示す重量減量割合をもつ特定のシリカ1〜2および比較シリカ1〜2を製造した。
【0047】
【表1】
Figure 0004076611
【0048】
つぎに、実施例において用いた各成分を表2にまとめて示す。
【0049】
【表2】
Figure 0004076611
【0050】
実施例1〜3
表3に示す配合割合にしたがって、まず、イオウ以外の各成分をBR型バンバリーミキサーで混合し、ついでえられた混合物とイオウをオープンロールで混合したのち、170℃で30分間加硫することによって、加硫後の本発明のゴム組成物1〜3をえた。ただし、製造例でえた特定のシリカは、製造後24時間以内に用いた。
【0051】
[試験方法]
(1)引張り試験:JIS K6301に準拠してM100,M300,TBおよびEBを測定した。M300は13MPa以上であればよい。
【0052】
(2)粘弾性試験:島津製作所(株)製のDVA−200動的粘弾性試験機を用いて、周波数10Hz、恒温槽温度0℃、動歪0.5%(予備伸張10%)の条件でtanδを測定し、ウェットグリップ特性を評価した。tanδの値が大きいほどウェットグリップ特性に優れる。
【0053】
(3)摩耗試験:ランボーン摩耗試験機を用いて、温度25℃、スリップ率40%、試験時間2分間、負荷トルク4.5kgf・cmの条件で、容積で損失量を計算し、後述する比較例1の損失量を100とし、式:
摩耗指数=(比較例1の損失量)/(各実施例の損失量)×100
にしたがって摩耗指数を求めた。
【0054】
(4)ドライグリップ特性:常法により前記ゴム組成物からなるトレッドを有するタイヤを作製し、自動車によって走行することによって、タイムおよびドライバーのフィーリングからドライグリップ特性を評価した。走行試験は、同一ドライバーにより一定距離のコースを5周づつ各タイヤで走行一周ごとのタイムを測定し、短いタイム3回の平均値を各タイヤについて算出し、後述する比較例1の平均値を100として指数で示した。指数が大きいほどドライグリップ特性に優れる。また、ドライバーのフィーリングは、比較例1を3として、比較例1よりよいと感じたものほど数字が大きく、比較例1より劣ると感じたものほど数字が小さくなるよう5段階で評価した。
【0055】
前記試験の結果を表3にまとめて示す。
【0056】
比較例1〜3
表3に示す配合割合にかえたほかは、実施例1と同様にして比較ゴム組成物1および2を製造し、実施例と同様の試験を行なった。結果を表3に示す。ただし、比較例3においては、重量減量割合が0.7重量%の特定のシリカを製造後3日間放置したのちに使用した。3日間放置後の特定のシリカの重量減量割合は3.5重量%であった。
【0057】
【表3】
Figure 0004076611
【0058】
表3から、本発明のゴム組成物は比較ゴム組成物よりも転がり摩擦抵抗特性、ウェットおよびドライグリップ特性、ならびに耐摩耗性に優れているのがわかる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、シリカの分散性が向上することにより、転がり摩擦抵抗特性(燃費特性)、ウェットおよびドライグリップ特性、ならびに耐摩耗性にバランスよく優れたゴム組成物をうることができる。

Claims (6)

  1. ポリマー100重量部に対し、含水シリカ10〜200重量部、および
    式(1):Z−R−Sn−R−Z、式(2):Z−R−SH、式(3):Z−R−NH2、式(4):Z−CH=CH2または式(5):Z−R−Cl
    (式中、Rは炭素数1〜18の炭化水素基、nは2〜8の整数、Zは−Si(R122、−SiR1(R22、または−Si(R23(ただし、R1は炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基またはフェニル基、R2は炭素数1〜8のアルコキシ基または炭素数5〜8のシクロアルコキシ基)である)で示されるシラン化合物を配合してなるゴム組成物であって、
    前記含水シリカについて20℃から500℃に5℃/分の速度で昇温したばあいの100℃における重量に対する400℃における重量の減量の割合が0.70重量%以下であり、かつ前記シラン化合物の配合量が含水シリカ量の1〜10重量%に相当する量であり、
    前記含水シリカが、原料シリカを130〜180℃で加熱処理してえられるゴム組成物。
  2. 前記含水シリカをうるために用いる原料シリカが、チッ素雰囲気下において150℃で0.5時間放置したのちに測定したBET比表面積が、100〜250m2/gの範囲にあるものである請求項1記載のゴム組成物。
  3. 前記加熱処理が、〜20mmHgの圧力下で行われる請求項1または2記載のゴム組成物。
  4. 原料シリカを130〜180℃で熱処理し、20℃から500℃に5℃/分の速度で昇温したばあいの100℃における重量に対する400℃における重量の減量の割合が0.70重量%以下である含水シリカをえる工程、ならびに
    ポリマー100重量部に対し、含水シリカ10〜200重量部、および
    式(1):Z−R−Sn−R−Z、式(2):Z−R−SH、式(3):Z−R−NH2、式(4):Z−CH=CH2または式(5):Z−R−Cl
    (式中、Rは炭素数1〜18の炭化水素基、nは2〜8の整数、Zは−Si(R122、−SiR1(R22、または−Si(R23(ただし、R1は炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基またはフェニル基、R2は炭素数1〜8のアルコキシ基または炭素数5〜8のシクロアルコキシ基)である)で示されるシラン化合物を含水シリカ量の1〜10重量%に相当する量で配合する工程
    を含むゴム組成物の製造方法。
  5. 前記含水シリカをうるために用いる原料シリカが、チッ素雰囲気下において150℃で0.5時間放置したのちに測定したBET比表面積が、100〜250m2/gの範囲にあるものである請求項4記載のゴム組成物の製造方法。
  6. 前記加熱処理が、〜20mmHgの圧力下で行われる請求項4または5記載のゴム組成物の製造方法。
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