JPH101564A - ゴム組成物 - Google Patents
ゴム組成物Info
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- JPH101564A JPH101564A JP17287196A JP17287196A JPH101564A JP H101564 A JPH101564 A JP H101564A JP 17287196 A JP17287196 A JP 17287196A JP 17287196 A JP17287196 A JP 17287196A JP H101564 A JPH101564 A JP H101564A
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Abstract
のシリカ充填ゴム組成物において、弾性率の実質的低下
を招くことなく耐熱老化性を改善する。 【解決手段】 ブタジエン部のエポキシ化率が5〜85
モル%のエポキシ化変性スチレン−ブタジエンゴムおよ
び/またはブタジエンゴムをゴム成分中に5重量%以上
含有し、かつ該ゴム成分100重量部に対してシリカを
5〜85重量部含有してなるゴム組成物である。好まし
くは、シリカカップリング剤の配合量が上記ゴム成分1
00重量部に対して8.5重量部以下である。
Description
特には、タイヤトレッドやタイヤカーカスプライのコー
ティングゴムに好適なゴム組成物に関するものである。
り、タイヤのウェット性能、低燃費性能、耐摩耗性等の
向上を図ったゴム組成物が種々提案されている。しか
し、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴ
ム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(N
R)、スチレン−イソプレンゴム(SIR)、スチレン
−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)、ニトリル
ゴム(NBR)等のポリマーゴムにシリカが充填される
場合、カーボンブラック充填ゴム組成物に比べ加硫ゴム
の弾性率が低くなることが知られている。
に、シリカカップリング剤を併用したり、またゴム材と
してエポキシ化天然ゴムを用いる等して、シリカの分散
性および補強性を高めることが行われている。
は、エポキシ化天然ゴムをゴム成分として有するゴム組
成物にシリカを配合することにより耐摩耗性等の特性が
改善され得るとする、硫黄硬化性のタイヤ用ゴム組成物
が開示されている。
は、耐熱性を改善するために、エポキシ基を有するエラ
ストマーに無機充填剤を配合したエラストマー組成物が
開示されている。
案されてきたシリカ充填ゴム組成物の改良技術は、必ず
しも十分に満足の得られるものではなかった。
如き使用は、コスト高、押出し時のアルコールの発生と
いった問題を有している。しかし、エポキシ基を有しな
いゴムポリマーにシリカを充填したゴム組成物において
は、シリカカップリング剤が存在しないと加硫ゴムの弾
性率が低下し、またシリカの分散性の低下や、耐摩耗性
の低下を招くことになる。
に開示されているように、シリカ充填ゴムゴム組成物に
エポキシ化天然ゴムを用いても、かかるエポキシ化天然
ゴムは耐熱老化性が悪いために、経年変化により破壊物
性の低下をきたすことになる。さらに、上記特開平7−
278411号公報に開示された、エポキシ基含有エラ
ストマーに無機充填剤を配合したエラストマー組成物に
おいては、エポキシ基含有モノマーの使用量が全モノマ
ーの0.1〜5重量%と低いレベルにあり、シリカを補
強するには十分ではなかった。
グ剤未配合若しくは低配合のシリカ充填ゴム組成物にお
いて、弾性率の実質的低下を招くことなく耐熱老化性の
改善されたゴム組成物を提供することにある。
を解決するために鋭意検討した結果、特定のエポキシ化
変性スチレン−ブタジエンゴムおよび/またはブタジエ
ンゴムをゴム成分中に所定量含有せしめ、かつシリカを
所定量配合することにより上記目的を達成し得ることを
見出し、本発明を完成するに至った。
エン部のエポキシ化率が5〜85モル%のエポキシ化変
性スチレン−ブタジエンゴムおよび/またはブタジエン
ゴムをゴム成分中に5重量%以上含有し、かつ該ゴム成
分100重量部に対してシリカを5〜85重量部含有し
てなることを特徴とするものである。
の配合量が上記ゴム成分100重量部に対して8.5重
量部以下であることが好ましい。
15〜30モル%であることが好ましい。
タジエンゴムおよび/またはブタジエンゴムが−55〜
5℃の範囲内に損失係数(tanδ)値のピーク温度を
有することが好ましい。
ついて説明する。エポキシ基含有ポリマーとシリカの表
面は、次式、 に示されるような反応が起こり、結果として高い補強性
が得られる。
シス−1,4結合が100%といわれている天然ゴムの
シス−1,4−ポリイソプレンが次式、 に示されるように変性され、そのため、エポキシ化され
た部分で主鎖切断されやすく、破壊物性の低下を招いて
いる。
ポキシ化変性スチレン−ブタジエンゴムやエポキシ化変
性ブタジエンゴムにおいては、不飽和結合を側鎖にもつ
スチレン−ブタジエンゴムおよびブタジエンゴムの該側
鎖が次式、 に示されるようにエポキシ化されるので、エポキシ化天
然ゴムに比べ主鎖に対する影響がない。よって、主鎖切
断が起こりにくく、破壊物性が低下しにくいという特徴
がある。
使用するスチレン−ブタジエンゴムおよび/またはブタ
ジエンゴムにおけるブタジエン部のエポキシ化率が5〜
85モル%である。かかるブタジエン部のエポキシ化率
が5モル%未満であると弾性率を高める効果が得られ
ず、一方85モル%を超えると分散性、低温脆化性が悪
化する。エポキシ化率が15〜30モル%のときは側鎖
ビニル部のエポキシ化の割合が高いために主鎖切断が特
に起きにくく、良好な耐熱老化性が得られるため、特に
好ましい。
ンゴムおよび/またはブタジエンゴムのゴム成分中に占
める割合は5重量%以上である。5重量%未満であると
加硫ゴムの弾性率を高める効果が得られない。
ンゴムやブタジエンゴムにおけるブタジエン部のエポキ
シ化は、例えば、過酸化水素−カルボン酸法等の常法に
より行うことができる。
重量部に対してシリカが5〜85重量部含まれる。シリ
カの配合量が5重量部未満ではシリカ配合による補強効
果が得られず、一方84重量部を超えるとムーニー粘度
が高くなり、混練が困難となって加工性に劣る。
ング剤を配合することもできるが、ゴム成分100重量
部に対して8.5重量部以下とすることが好ましい。こ
れは、シリカカップリング剤使用によるコストの上昇お
よび押出し時のアルコールの発生といった問題を回避す
るためである。
ジエンゴムおよび/またはブタジエンゴムが−55〜5
℃の範囲内に損失係数(tanδ)値のピーク温度を有
することが好ましい。損失係数(tanδ)値のピーク
温度が、−55℃よりも低いとゴムの摩擦特性が悪化
し、一方5℃を超えると低温脆化性が悪化する。
ポキシ化変性スチレン−ブタジエンゴムおよび/または
ブタジエンゴムとブレンドする他のゴム成分は特に限定
されず、例えば、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−
ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、
天然ゴム(NR)、スチレン−イソプレンゴム(SI
R)、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIB
R)、ニトリルゴム(NBR)等を挙げることができ
る。また、使用するシリカの種類も制限されるべきもの
ではない。また、補強剤としてカーボンブラックを併用
することができ、かかるカーボンブラックの種類も制限
されるべきものではない。さらに、本発明のタイヤ用ゴ
ム組成物には、上記成分の外、通常ゴム組成物に用いら
れる老化防止剤、ワックス、加硫促進剤等の配合剤、ま
たシリカ含有ゴム組成物に用いられるシランカップリン
グ剤、分散剤等を適宜配合することができる。
的に説明する。 [実施例1〜4、比較例1〜3]下記の表1に示す配合
処方(重量部)に従い、ゴムをバンバリー中で混練して
各種ゴム組成物を調製した。得られたゴム組成物につい
て、硬度、300%伸長時の弾性率、25℃での反発弾
性、および熱老化変化率(引張強さ、伸びの変化率)に
ついて評価を行った。評価方法を以下に示す。
よる硬さである。
の反発弾性、熱老化変化率(引張強さおよび伸びの変化
率) 加硫物物性として、JIS K 6301に従って測定
した。
較例1の値を100として指数表示した。
化率)は、JIS K6301 6.3空気加熱老化試
験に従い、100℃、24時間老化後、測定された物性
の加熱前物性との変化率で示した。得られた結果を下記
の表1に併記する。
率25%の天然ゴム) 2)日本合成ゴム(株)製SBR#1500 3)スチレン5重量%の乳化重合SBRのブタジエン部
を過酸化水素−カルボン酸法により、常法にて18モル
%エポキシ化したスチレン−ブタジエンゴム 4)Degussa社製Si69(ビス−3−(トリエ
トキシシリルプロピル)テトラスルフィド 100%) 5)日本シリカ(株)製VN3
実施例2および4から分かるように、エポキシ化変性ス
チレン−ブタジエンゴムを用いた場合、シリカカップリ
ング剤を用いなくとも良好な硫黄硬化特性が得られ、特
にゴム材としてすべてエポキシ化変性スチレン−ブタジ
エンゴムを用いた実施例4においては、シリカカップリ
ング剤を用いた比較例1よりも優れた硬化特性が得らて
いる。このように、本発明のゴム組成物においては未加
硫粘度の上昇をもたらし易いシリカカップリング剤を使
用しなくとも優れた硬化特性が得られるため、シリカカ
ップリング剤の使用に基づく押出し性やゴム肌の問題、
および押出し時にアルコールが発生するといった問題を
回避することができる。
キシ化変性スチレン−ブタジエンゴムを用いると同時に
シリカカップリング剤を併用した場合を示しており、こ
の場合は硬度と弾性率が比較例1に比し高く、特にゴム
材としてすべてエポキシ化変性スチレン−ブタジエンゴ
ムを用いた実施例3においては、大幅に硬度と弾性率が
上昇している。
た比較例2においては、比較例1に比し耐熱老化性に劣
り、また、通常のスチレン−ブタジエンゴムを用いシリ
カカップリング剤を用いていない比較例3においては弾
性率の低下が顕著である。
組成物においては、特定のエポキシ化変性スチレン−ブ
タジエンゴムおよび/またはブタジエンゴムをゴム成分
中に所定量含有せしめ、かつシリカを所定量配合したこ
とにより、弾性率の実質的低下を招くことなく耐熱老化
性を改善することができ、例えば、タイヤのトレッドや
カーカスプライのコーティングゴムとして好適に使用す
ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 ブタジエン部のエポキシ化率が5〜85
モル%のエポキシ化変性スチレン−ブタジエンゴムおよ
び/またはブタジエンゴムをゴム成分中に5重量%以上
含有し、かつ該ゴム成分100重量部に対してシリカを
5〜85重量部含有してなることを特徴とするゴム組成
物。 - 【請求項2】 シリカカップリング剤の配合量が上記ゴ
ム成分100重量部に対して8.5重量部以下である請
求項1記載のゴム組成物。 - 【請求項3】 上記ブタジエン部のエポキシ化率が15
〜30モル%である請求項1または2記載のゴム組成
物。 - 【請求項4】 上記エポキシ化変性スチレン−ブタジエ
ンゴムおよび/またはブタジエンゴムが−55〜5℃の
範囲内に損失係数(tanδ)値のピーク温度を有する
請求項1〜3のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
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