JP2011068911A - ゴム組成物およびそれからなるタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】加工性を確保しながらウェットグリップ性能と低燃費性を高度に両立させ、さらには耐低温脆化性についても向上させたタイヤの製造において使用できるゴム組成物を提供する。
【解決手段】(A)ゴム成分100重量部に対して(B)ポリイソプレン、ポリブタジエンならびにイソプレンおよびブタジエンの共重合体からなる群から選ばれる1種以上をエポキシ化したものであり、重量平均分子量が1.0×103〜1.0×105、およびエポキシ化率が3〜30モル%である共役ジエン系重合体を3〜40重量部、(C)窒素吸着比表面積が100〜300m2/gのシリカを10〜80重量部、および(D)シランカップリング剤を含有するゴム組成物、およびそれからなるタイヤ。
【選択図】なし
【解決手段】(A)ゴム成分100重量部に対して(B)ポリイソプレン、ポリブタジエンならびにイソプレンおよびブタジエンの共重合体からなる群から選ばれる1種以上をエポキシ化したものであり、重量平均分子量が1.0×103〜1.0×105、およびエポキシ化率が3〜30モル%である共役ジエン系重合体を3〜40重量部、(C)窒素吸着比表面積が100〜300m2/gのシリカを10〜80重量部、および(D)シランカップリング剤を含有するゴム組成物、およびそれからなるタイヤ。
【選択図】なし
Description
本発明は、エポキシ化された共役ジエン系重合体を用いたタイヤトレッド用ゴム組成物に関し、詳細には加工性、ウェットグリップ性能、低燃費性、耐摩耗性および耐低温脆化性を高度に両立させたタイヤの製造に使用されるゴム組成物に関するものである。
近年、タイヤ用ゴム組成物の性能としては、タイヤの転がり抵抗を低減することにより車の燃費を減らし(車の低燃費性向上)、優れたグリップ性能、とくに湿潤路面におけるグリップ性能(ウェットグリップ性能)、および耐摩耗性を発揮することが要求されている。
従来、高いウェットグリップ性能および低燃費性を両立するタイヤトレッド用ゴム組成物を得る方法として、ゴム組成物にシリカを配合することが行われてきた。しかし、シリカを多量に配合することで粘度が上昇する、あるいはバンバリーミキサーからの排出時におけるゴムのまとまり、ゴムシート肌および加工性の低下が生じるという問題があった。
前記問題を解決するために、ゴム組成物に対して液状ゴムを添加することが行なわれているが、ウェットグリップ性能および低燃費性の向上の両立をできるものではなかった。
また、自動車の高速化に対応してタイヤトレッドのグリップ力を高めるために、タイヤトレッド用ゴム組成物へガラス転移温度の高いスチレンブタジエンゴムを使用すること、または粒子径の小さいカーボンブラックを多量に配合することが行なわれてきた。しかし、グリップ力の向上につれてタイヤトレッドの耐摩耗性が低下し、さらには−30〜−10℃の温度下ではタイヤトレッドが脆化するという耐低温脆化性に問題があった。
特許文献1には、水酸基を有する液状ポリイソプレンを配合したスタッドレス用タイヤ用ゴム組成物が開示されている。しかし、耐摩耗性およびウェットグリップ性に劣るという問題があった。
本発明は、加工性、ウェットグリップ性能、低燃費性、耐摩耗性および耐低温脆化性を高度に両立させたタイヤの製造に使用されるゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明は、(A)ゴム成分100重量部に対して(B)ポリイソプレン、ポリブタジエンならびにイソプレンおよびブタジエンの共重合体からなる群から選ばれる1種以上をエポキシ化したものであり、重量平均分子量が1.0×103〜1.0×105、およびエポキシ化率が3〜30モル%である共役ジエン系重合体を3〜40重量部、(C)窒素吸着比表面積が100〜300m2/gのシリカを10〜80重量部、および(D)シランカップリング剤を含有するゴム組成物に関する。
ゴム成分(A)は、重量平均分子量が5.0×105〜2.5×106、およびスチレン含有率が10〜60重量%、およびブタジエン部のビニル結合量が20〜70%であるスチレン−ブタジエンゴムを60重量%以上含有することが好ましい。
ゴム成分(A)は、天然ゴムを70重量部以上含有することが好ましい。
また、本発明は、前記ゴム組成物からなるタイヤに関する。
本発明によれば、加工性、ウェットグリップ性能、低燃費性、耐摩耗性および耐低温脆化性を高度に両立させたタイヤの製造に使用されるゴム組成物を提供することができる。
本発明のゴム組成物は、(A)ゴム成分、(B)エポキシ化共役ジエン系重合体、(C)シリカおよび(D)シランカップリング剤からなる。
ゴム成分(A)としては、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)などタイヤ工業において一般的に使用されるゴム成分が挙げられるが、なかでも、SBRおよびNRが好ましい。
ゴム成分としてSBRを用いる場合、SBRの重量平均分子量(Mw)は5.0×105以上であることが好ましい。Mwが5.0×105未満では、耐摩耗性が低下する傾向がある。また、Mwは2.5×106以下であることが好ましく、2.0×106以下であることがより好ましい。Mwが2.5×106をこえると、加工性が低下する傾向がある。
SBRのスチレン含有率は10重量%以上であることが好ましく、20重量%以上であることがより好ましい。スチレン含有率が10重量%未満では、グリップ性能が低下する傾向がある。また、スチレン含有率は60重量%以下であることが好ましく、50重量%以下であることがより好ましい。スチレン含有率が60重量%をこえると、耐摩耗性が低下し、また低温時のグリップ性能も低下する傾向がある。
SBRのブタジエン部におけるビニル結合量は20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。ビニル結合量が20%未満では、グリップ性能が低下する傾向がある。また、ビニル結合量は70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましい。70%をこえると、耐摩耗性、および低温時のグリップ性能が低下する傾向がある。
SBRのガラス転移温度(Tg)は−70℃以上であることが好ましく、−50℃以上であることがより好ましい。また、Tgは0℃以下であることが好ましく、−5℃以下であることがより好ましい。Tgが0℃をこえると、ゴム組成物の弾性が不足し、冬季などに耐低温脆化性が低下する傾向がある。なお、SBRはスチレンと共役ジエンとの共重合体であるため、Tgを−70℃より低下させることは困難である。
ゴム成分(A)中において、SBRの含有率は30重量%以上であることが好ましく、60重量%以上であることがより好ましく、65重量%以上であることがさらに好ましい。含有率が30重量%未満では、ウェットグリップ性能が低下する傾向がある。また、SBRの含有率は80重量%以下であることが好ましい。含有率が80重量%をこえると、耐摩耗性が低下する傾向がある。
ゴム成分としてNRを用いる場合、ゴム成分(A)中におけるNRの含有率は70重量%以上であることが好ましい。含有率が70重量%未満では、耐カット性能や耐欠け性能に劣る傾向がある。また、NRの含有率は100重量%とすることができる。
エポキシ化共役ジエン系重合体(B)は、ポリイソプレン、ポリブタジエンならびにイソプレンおよびブタジエンの共重合体からなる群から選ばれる1種以上をエポキシ化したものをいう。なお、本発明におけるエポキシ化共役ジエン系重合体(B)としては、加工性への改善効果が小さいという不利益が生じるため、スチレン−ブタジエン共重合体をエポキシ化したものを含まない。
エポキシ化共役ジエン系重合体(B)のエポキシ化率は3モル%以上、好ましくは5モル%以上である。3モル%未満では、ウェットグリップ性能および低燃費性の改善効果が小さい。また、共役ジエン系重合体(B)のエポキシ化率は30モル%以下、好ましくは25モル%以下である。30モル%をこえると、耐摩耗性が低下する。
エポキシ化共役ジエン系重合体(B)の重量平均分子量(Mw)は1.0×103以上、好ましくは2.0×103以上、より好ましくは1.5×104以上である。Mwが1.0×103未満では、耐摩耗性が低下する。また、Mwは1.0×105以下、好ましくは8.0×104以下、より好ましくは6.0×104以下である。Mwが1.0×105をこえると、加工性が低下する。
エポキシ化共役ジエン共重合体(B)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して3重量部以上、好ましくは5重量部以上である。含有量が3重量部未満では、ウェットグリップ性能および低燃費性の改善効果が小さい。また、エポキシ化共役ジエン共重合体(B)の含有量は40重量部以下、好ましくは30重量部以下、さらに好ましくは15重量部以下である。含有量が40重量部をこえると、低燃費性が低下する。
シリカ(C)の窒素吸着比表面積(N2SA)は100m2/g以上、好ましくは110m2/g以上である。N2SAが100m2/g未満では、耐摩耗性が低下する。また、シリカ(C)のN2SAは300m2/g以下、好ましくは250m2/g以下である。N2SAが300m2/gをこえると、加工性が低下する。
シリカ(C)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して10重量部以上、好ましくは20重量部以上、より好ましくは35重量部以上である。含有量が10重量部未満では、耐摩耗性が低下する傾向がある。また、シリカ(C)の含有量は80重量部以下、好ましくは70重量部以下、さらに好ましくは60重量部以下である。含有量が80重量部をこえると、低燃費性および加工性が低下する傾向がある。シリカの含有量を10〜80重量部の範囲内とすることにより、加工性、耐摩耗性、ウェットスキッド性能改善効果のバランスに優れる。
シランカップリング剤(D)としては、たとえば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシランなどがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組み合わせて用いることができる。
シランカップリング剤(D)の含有量は、シリカ(C)100重量部に対して2〜20重量部であることが好ましい。含有量が2重量部未満では、カップリング効果が充分ではなく、耐摩耗性が低下する傾向がある。また、20重量部をこえて添加しても、充分な添加効果が得られないだけでなく、加工性が低下する傾向がある。
本発明のゴム組成物には、さらに、前記成分のほかにゴム工業で通常使用されている各種薬品、たとえば、カーボンブラックなどの補強用充填剤、硫黄などの加硫剤、各種加硫促進剤、各種軟化剤、各種老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤などの添加剤を配合することができる。
補強用充填剤としてカーボンブラックを用いる場合、カーボンブラックの配合量は、加工性、耐摩耗性およびウェットスキッド性能改善効果向上のバランスの点から、ゴム成分(A)100重量部に対して20〜80重量部であることが好ましい。配合量が20重量部未満では、耐摩耗性などの補強効果が充分でない傾向がある。また、80重量部をこえると、ゴム組成物中におけるカーボンブラックの分散が不充分となり、加工性が低下する傾向がある。
カーボンブラックの配合量を前記のように20〜80重量部としたうえで、さらに、ガラス転移温度が−70〜0℃であるSBRを30〜80重量%含有するゴム成分(A)100重量部に対して、シリカ(C)を10〜60重量部配合し、さらにエポキシ化共役ジエン系重合体(B)としてエポキシ化液状ポリイソプレンを15重量部以下配合することで、とくに耐低温脆化性に優れたゴム組成物を得ることができる。
本発明のゴム組成物の脆化温度は−50〜−25℃であることが好ましい。脆化温度が−50℃未満では、ウェットグリップ性能が低下する傾向がある。また、−25℃をこえると、タイヤの低温性能が低下する傾向がある。
0℃で測定した本発明のゴム組成物のtanδは0.2〜0.8であることが好ましい。0.2未満では、ウェットグリップ性能が悪い傾向がある。また、0.8をこえると、タイヤの転がり抵抗が増大する傾向がある。
70℃で測定した本発明のゴム組成物のtanδは0.5以下であることが好ましい。0.5をこえると、タイヤの転がり抵抗が増大する傾向がある。
本発明のタイヤは、本発明のゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて前記各種薬品を配合した本発明のゴム組成物を未加硫の段階でタイヤトレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを得る。
実施例にもとづいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
参考例1〜2、実施例3〜4および比較例1〜2
以下に、参考例1〜2、実施例3〜4および比較例1〜2において使用した各種薬品について説明する。
NR:RSS♯3
SBR:住友化学(株)製のSBR(スチレン含有率23重量%、ビニル結合量57%、重量平均分子量6.0×105、ガラス転移温度−25℃)
BR:宇部興産(株)製のBR150
プロセスオイルa:出光興産(株)製のダイナプロセスAH−16
プロセスオイルb:出光興産(株)製のダイナプロセスPW−32
共役ジエン系重合体a:(株)クラレ製のLIR50(重量平均分子量4.7×104)
共役ジエン系重合体b:(株)クラレ製のエポキシ化ポリイソプレン(重量平均分子量2.9×104、エポキシ化率3.3モル%)
共役ジエン系重合体c:(株)クラレ製のエポキシ化ポリイソプレン(重量平均分子量2.9×104、エポキシ化率10モル%)
シリカ:デグッサ社製のウルトラシルVN3(N2SA:210m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi266
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−1,3−ジメチルブチル−n’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
亜鉛華:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2号
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤a:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ
加硫促進剤b:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD
以下に、参考例1〜2、実施例3〜4および比較例1〜2において使用した各種薬品について説明する。
NR:RSS♯3
SBR:住友化学(株)製のSBR(スチレン含有率23重量%、ビニル結合量57%、重量平均分子量6.0×105、ガラス転移温度−25℃)
BR:宇部興産(株)製のBR150
プロセスオイルa:出光興産(株)製のダイナプロセスAH−16
プロセスオイルb:出光興産(株)製のダイナプロセスPW−32
共役ジエン系重合体a:(株)クラレ製のLIR50(重量平均分子量4.7×104)
共役ジエン系重合体b:(株)クラレ製のエポキシ化ポリイソプレン(重量平均分子量2.9×104、エポキシ化率3.3モル%)
共役ジエン系重合体c:(株)クラレ製のエポキシ化ポリイソプレン(重量平均分子量2.9×104、エポキシ化率10モル%)
シリカ:デグッサ社製のウルトラシルVN3(N2SA:210m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi266
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−1,3−ジメチルブチル−n’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
亜鉛華:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2号
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤a:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ
加硫促進剤b:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD
<試験用試料の作製>
表1および2に示す配合内容にしたがって、各種配合薬品を混練りし、得られたゴム組成物をプレス加硫することにより試験用試料を作製した。
表1および2に示す配合内容にしたがって、各種配合薬品を混練りし、得られたゴム組成物をプレス加硫することにより試験用試料を作製した。
<試験方法>
(ウェットグリップ性能)
(株)上島製作所製スペクトロメーターを用いて、動的歪振幅±2%、周波数10Hz、温度0℃の条件で、試験用試料のtanδを測定した。tanδ値が大きいほど、良好であることを示す。
(ウェットグリップ性能)
(株)上島製作所製スペクトロメーターを用いて、動的歪振幅±2%、周波数10Hz、温度0℃の条件で、試験用試料のtanδを測定した。tanδ値が大きいほど、良好であることを示す。
(低燃費性)
(株)上島製作所製スペクトロメーターを用いて、動的歪振幅±2%、周波数10Hz、温度70℃の条件で、試験用試料のtanδを測定した。tanδ値が小さいほど、良好であることを示す。
(株)上島製作所製スペクトロメーターを用いて、動的歪振幅±2%、周波数10Hz、温度70℃の条件で、試験用試料のtanδを測定した。tanδ値が小さいほど、良好であることを示す。
(耐摩耗性)
(株)岩本製作所製のランボーン摩耗試験機を用い、表面回転速度50m/分、負荷荷重1.5kg、かつ落砂量15g/分でスリップ率50%にて、ランボーン摩耗試験における試験用試料の摩耗量を測定し、表1においては比較例1を100とし、また、表2においては比較例2を100としてそれぞれ指数表示した。数値が大きいほど、良好であることを示す。
(株)岩本製作所製のランボーン摩耗試験機を用い、表面回転速度50m/分、負荷荷重1.5kg、かつ落砂量15g/分でスリップ率50%にて、ランボーン摩耗試験における試験用試料の摩耗量を測定し、表1においては比較例1を100とし、また、表2においては比較例2を100としてそれぞれ指数表示した。数値が大きいほど、良好であることを示す。
(加工性)
バンバリーミキサーからの排出時のゴム組成物のまとまり、および2本ロールによりシート化したときのシート肌を観察し、目視判定した。
バンバリーミキサーからの排出時のゴム組成物のまとまり、および2本ロールによりシート化したときのシート肌を観察し、目視判定した。
測定結果を表1および2に示す。
エポキシ化された共役ジエン系重合体を配合した実施例1〜4のゴム組成物は、エポキシ化していない共役ジエン系重合体を配合した比較例1および2に比べて、それぞれtanδ(0℃)は大きい値を示し、また、tanδ(70℃)は小さい値を示しており、ウェットグリップ性能および低燃費性ともに優れており、さらに耐摩耗性および加工性についても優れた結果を示している。
参考例5〜7および比較例3〜5
以下に、実施例5〜7および比較例3〜5において使用した各種薬品について説明する。
SBR1:旭化成(株)製のT4350(ゴム固形分100重量部に対してオイルを50重量部含有、スチレン含有率39重量%、ビニル結合量40%、ガラス転移温度−24℃)
SBR2:住友化学(株)製のSBR HS1(ゴム固形分100重量部に対してオイルを37.5重量部含有、スチレン含有率35重量%、ビニル結合量18%)
SBR3:住友化学(株)製のSE8536(ゴム固形分100重量部に対してオイルを37.5重量部含有、スチレン含有率34重量%、ビニル結合量46%、ガラス転移温度−23℃)
BR:宇部興産(株)製のBR150B
ポリイソプレン:(株)クラレ製のエポキシ化液状ポリイソプレン(重量平均分子量2.9×104、エポキシ化率10モル%)
カーボンブラック:昭和キャボット(株)製のショウブラックN330
シリカ:デグサ社製のウルトラシルVN3
シランカップリング剤:デグサ社製のSi69
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−1,3−ジメチルブチル−n’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
オイル:出光興産(株)製のダイナプロセスオイルPW32
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤a:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−cyclohexyl−2−benzothiazyl−sulfenamide)
以下に、実施例5〜7および比較例3〜5において使用した各種薬品について説明する。
SBR1:旭化成(株)製のT4350(ゴム固形分100重量部に対してオイルを50重量部含有、スチレン含有率39重量%、ビニル結合量40%、ガラス転移温度−24℃)
SBR2:住友化学(株)製のSBR HS1(ゴム固形分100重量部に対してオイルを37.5重量部含有、スチレン含有率35重量%、ビニル結合量18%)
SBR3:住友化学(株)製のSE8536(ゴム固形分100重量部に対してオイルを37.5重量部含有、スチレン含有率34重量%、ビニル結合量46%、ガラス転移温度−23℃)
BR:宇部興産(株)製のBR150B
ポリイソプレン:(株)クラレ製のエポキシ化液状ポリイソプレン(重量平均分子量2.9×104、エポキシ化率10モル%)
カーボンブラック:昭和キャボット(株)製のショウブラックN330
シリカ:デグサ社製のウルトラシルVN3
シランカップリング剤:デグサ社製のSi69
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−1,3−ジメチルブチル−n’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
オイル:出光興産(株)製のダイナプロセスオイルPW32
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤a:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−cyclohexyl−2−benzothiazyl−sulfenamide)
<試験用試料の作製>
表3に示す配合内容にしたがって、各種配合薬品を混練りし、得られたゴム組成物をプレス加硫することにより試験用試料を作製した。
表3に示す配合内容にしたがって、各種配合薬品を混練りし、得られたゴム組成物をプレス加硫することにより試験用試料を作製した。
<試験方法>
(低温脆化試験)
試験用試料を用いて、JIS K3601の低温脆化破壊試験法にしたがっておこなった。−35℃以上の脆化温度を示すものは好ましくない。
(低温脆化試験)
試験用試料を用いて、JIS K3601の低温脆化破壊試験法にしたがっておこなった。−35℃以上の脆化温度を示すものは好ましくない。
(損失正接)
損失正接(粘弾性試験)は、試験用試料から試験片を作製し、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターで周波数10kHz、動歪5%の条件下で70℃および0℃における損失正接(tanδ)の測定を行なった。
損失正接(粘弾性試験)は、試験用試料から試験片を作製し、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターで周波数10kHz、動歪5%の条件下で70℃および0℃における損失正接(tanδ)の測定を行なった。
(ウェット制動性)
表3に示す配合内容にしたがって得られたゴム組成物をトレッドに用いて、サイズ185/65R14を試験タイヤを排気量1800ccの乗用車に装着して、散水した路面上で初速度100km/hからの制動距離を測定し、比較例3を100として指数表示した。数値が大きいほど、ウェット制動性が良好であることを示す。
表3に示す配合内容にしたがって得られたゴム組成物をトレッドに用いて、サイズ185/65R14を試験タイヤを排気量1800ccの乗用車に装着して、散水した路面上で初速度100km/hからの制動距離を測定し、比較例3を100として指数表示した。数値が大きいほど、ウェット制動性が良好であることを示す。
(転がり抵抗)
荷重4.66kN、内圧200kPa、速度80km/hの条件で転がり抵抗を測定し、比較例3を100として、下記の計算式によりそれぞれ指数で表わした。数値が大きいほど転がり抵抗の低減効果に優れている。また、指数が95以下では充分な転がり抵抗性が得られていないことを示す。
(転がり抵抗)=(比較例3の転がり抵抗)/(各実施例および比較例の転がり抵抗)×100
荷重4.66kN、内圧200kPa、速度80km/hの条件で転がり抵抗を測定し、比較例3を100として、下記の計算式によりそれぞれ指数で表わした。数値が大きいほど転がり抵抗の低減効果に優れている。また、指数が95以下では充分な転がり抵抗性が得られていないことを示す。
(転がり抵抗)=(比較例3の転がり抵抗)/(各実施例および比較例の転がり抵抗)×100
(耐摩耗性)
ランボーン摩耗試験機を用いて、2.5kg荷重、スリップ率40%、2分の条件で摩耗減量を測定し、比較例3を100として、指数表示した。数値が大きいほど、耐摩耗性が良好であることを示す。
ランボーン摩耗試験機を用いて、2.5kg荷重、スリップ率40%、2分の条件で摩耗減量を測定し、比較例3を100として、指数表示した。数値が大きいほど、耐摩耗性が良好であることを示す。
測定結果を表3に示す。
エポキシ化されたポリイソプレンを配合した実施例5および6のゴム組成物は、脆化温度が低く、0℃および70℃において優れたtanδ値を示しており、耐低温脆化性、ウェットグリップ性能、低燃費性および耐摩耗性について優れた結果を示している。
また、エポキシ化されたポリイソプレンを配合し、カーボンブラックを多量に配合している実施例7のゴム組成物は、脆化温度が低く、0℃および70℃におけるtanδ(0℃)が優れた値を示している。
それらに対して比較例3〜5のゴム組成物は、エポキシ化されたポリイソプレンを配合しておらず、耐低温脆化性、ウェットグリップ性能、低燃費性および耐摩耗性をバランスよく向上させたものではない。
Claims (3)
- (A)天然ゴムを70重量%以上含有するゴム成分100重量部に対して
(B)ポリイソプレン、ポリブタジエンならびにイソプレンおよびブタジエンの共重合体からなる群から選ばれる1種以上をエポキシ化したものであり、重量平均分子量が1.0×103〜1.0×105、およびエポキシ化率が3〜30モル%である共役ジエン系重合体を3〜40重量部、
(C)窒素吸着比表面積が100〜300m2/gのシリカを10〜80重量部、および
(D)シランカップリング剤を含有するゴム組成物。 - ゴム成分(A)100重量部に対してカーボンブラックを20〜80重量部含有する請求項1記載のゴム組成物。
- 請求項1または2記載のゴム組成物からなるタイヤ。
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