JP4072711B2 - 画像読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送路を搬送されている原稿の画像を読み取る画像読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スキャナ、ファクシミリ、複写機等には、紙のようなシート状の原稿の束を順次自動的に給紙して、各原稿の画像を読み取る画像読取装置が装備されているものがある。該画像読取装置には、一般に、順次供給される原稿を一旦固定して読み取るシート固定タイプのものと、原稿を固定することなく搬送されている原稿を読み取るシートスルータイプのものがあるが、読取時間等の優位性からシートスルータイプが採用される場合が多い。
【0003】
シートスルータイプの従来の画像読取装置には、例えば特開平1−194658号公報に開示されているものがある。該装置は、原稿の搬送路の略対向位置に、原稿の表面を読み取る読取手段と裏面を読み取る読取手段とが夫々配置されており、搬送路を搬送される原稿の表裏面を2つの読取手段で同時に読み取る構成となっている。
【0004】
前記読取手段には、蛍光灯やLED等の光源により原稿に光を照射し、その反射光から原稿の画像を読み取る光学系のイメージセンサが汎用されており、電荷結合素子(Charge Couple Device、以下「CCD」という。)を用いた縮小光学系の所謂CCDイメージセンサと、密着形イメージセンサ(Contact Image Sensor、以下「CIS」という。)とが主に用いられている。CISは、CCDイメージセンサより被写体深度が浅く、コストが高いものの、センサ全体が小型であることから、原稿の裏面を読み取るための前記読取手段のように、設置スペースが限定されているような場合に採用されることが多い。
【0005】
図9は、一般的なCISの概略構造を示す断面図であるが、図に示すように、CIS900は、光源90により光が照射された原稿からの反射光を、収束性ファイバ91で光導電素子92上に収束して読み取るものとなっている。CIS900の対向位置には、原稿をCIS900の読取位置に導くためにシリコンゴムローラであるプラテンローラ93が配置されており、CIS900と該プラテンローラ93との間で原稿をニップしたような状態で画像読取りが行われる。また、該プラテンローラ93は白色に着色されて、CIS900で読み取られた画像のシェーディング補正等を行うための白色基準としても用いられる場合が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、CISの被写体深度は10分の数ミリメートル程度と浅いので、前述したように、原稿はCIS900とプラテンローラ93とでニップされた状態で搬送されるが、原稿がCIS900等と接触しながら移動することにより、CIS900の読取面やプラテンローラ93の表面には、接触による傷やインクによる汚れが生じ、該傷や汚れは原稿の通過枚数に伴い累積的に増加する。これにより、シェーディング補正等を正確に行うことができなくなる等の画質異常を惹き起こすという問題があった。
【0007】
このような傷や汚れを防止する手段として、特開2001−313794号公報に開示されているものがある。これによれば、プラテンローラ93にガイド面と白色基準面とを設け、原稿を案内して画像を読み取る場合と白色基準面により画像補正を行う場合とでガイド面と白色基準面とを切り換えるようにして、白色基準面に生じる経時的な傷等を防止している。
【0008】
しかし、前記特開2001−313794号公報によれば、CIS900の読取面とプラテンローラ93の表面とは紙1枚分だけ離間されたものとなっているが、画像読取装置においては、均等な厚みの印刷用紙が搬送されるプリンタ等とは異なり、読み取るべき原稿の厚みが、例えば紙の種類等によってバラツキがあり一定ではない。従って、CIS900の読取面とプラテンローラ93の表面との距離より厚みの大きい原稿、更には硬質或いは表面の粗い原稿が搬送された場合には、やはり、CIS900の読取面には原稿との接触による傷等が経時的に累積し、シェーディング補正ができなくなる等の画質異常が発生するという問題がある。また、CIS900の読取面とプラテンローラ93の表面との距離より薄い原稿が搬送された場合には、原稿がニップされずにばたついてしまい、CIS900の読取画質が低下するという問題もある。
【0009】
本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、画像読取手段の読取面や白色基準面に経時的に生ずる傷や汚れを低減させることが可能な画像読取装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像読取装置は、給紙トレイに載置された原稿を搬送路を経て排紙トレイへ搬送する搬送手段と、前記搬送路に配置されて、搬送されている原稿の第1面の画像を読み取る第1読取手段と、該第1読取手段と対向側の搬送路に配置されて、搬送されている原稿の第2面の画像を読み取る第2読取手段と、該第2読取手段の略対向位置に配設されて、第2読取手段の画像補正のための白色基準となるとともに前記搬送路を搬送される原稿を第2読取手段の読取位置へ案内する白色ガイド部材とを具備してなる画像読取装置において、前記第2読取手段と白色ガイド部材とは接離自在に設けられて、片面読取りの場合には、搬送される原稿と第2読取手段又は/及び白色ガイド部材とが接触しないように離間され、両面読取りの場合には、第2読取手段の画像読取り及び画像補正が可能なように近接又は接触されるものである。
【0011】
これにより、両面読取の際には、原稿の画像読取り及び白色基準面による画像補正を行うことができる一方、片面読取の際には、原稿は第2読取手段又は/及び白色ガイド部材と接触せずに搬送路を搬送されるので、第2読取手段の読取面や白色ガイド部材の白色基準面に生じる傷や汚れを抑制するものとなる。
【0012】
また、本発明は、前記画像読取装置において、前記第2読取手段又は/及び前記白色ガイド部材を進退させる駆動手段と、前記第2読取手段の搬送路上流側に配置されて、該搬送路を搬送されている原稿を検知して検知信号を出力する検知手段と、該検知信号に基づいて、第2読取手段の画像読取り時に第2読取手段と白色ガイド部材とが近接又は接触するように前記駆動手段を動作させる制御手段とを具備してなるものである。
【0013】
これにより、第2読取手段が原稿の画像を読み取る場合以外には、原稿は第2読取手段又は/及び白色ガイド部材と接触せずに搬送路を搬送されるので、第2読取手段の読取面や白色ガイド部材の白色基準面に生じる傷や汚れを抑制するものとなる。
【0014】
また、画像読取装置における画像読取りは、一般的に片面読取りの方が両面読取りより頻度が多いと考えられることから、さらには、待機時に白色ガイド部材に常時圧接力が負荷されることにより、白色ガイド部材の表面に付着した紙紛やごみ等が固着することを防ぐために、前記第2読取手段及び白色ガイド部材は、原稿読取りの待機時には、離間された状態とすることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る画像読取装置を図面に基づき具体的に説明する。なお、本実施の形態に係る画像読取装置は本発明の一例にすぎず、本発明の構成が該画像読取装置に限定されるものでないことは当然である。
【0016】
図1は、本画像読取装置100の構成を示す概略断面図であり、図2は、本画像読取装置100の制御を示すブロック図であるが、図に示すように、本画像読取装置100は、読み取るべき原稿の束が載置される給紙トレイ101と、該原稿の束から最上紙を取り出して供給するピックアップローラ102a、セパレートローラ102b、及びリタードローラ102cと、供給された原稿を下方へ反転させながら排紙トレイ103へ案内する搬送路104と、搬送路104に配置されて原稿を搬送する搬送ドラム105と、搬送路104の最下流側に配置されて原稿を排紙する排出ローラ106と、搬送路104の所定位置に配置された第1読取ユニット(第1読取手段)107と、第1読取ユニット107の下流側に上下方向に進退自在に配置された第2読取ユニット(第2読取手段)108と、第2読取ユニット108を進退させるソレノイド(駆動手段)109とを具備してなるものである。さらに、前記給紙トレイ101の原稿の有無を検知する原稿セットセンサ110と、第1読取ユニット107の上流側の所定位置で原稿を検知する第1リードセンサ111と、第2読取ユニット108の上流側の所定位置で原稿を検知する第2リードセンサ112とを具備している。
【0017】
なお、本画像読取装置100は、ファクシミリ及び複写機の機能を有する本体に装備されており、該本体の構成は詳細には説明しないが、図2に示すように、画像読取装置100で読み取られた画像データは、本体制御部に出力され、プリンタにより印刷又はCODECを介して送信されるものとなっている。なお、図には、本体制御部の他に画像読取制御部を設ける構成を示したが、本体制御部で第1読取ユニット107並びに第2読取ユニット108、モータ、給紙クラッチ等を制御する構成とすることも可能である。
【0018】
前記給紙トレイ101は、画像読取装置100の上部に、原稿を供給する方向へ傾斜するように設けられており、原稿の束は給紙トレイ101の傾斜下端側に揃えるようにして載置される。給紙トレイ101の傾斜下端側近傍には、ピックアップローラ102a、セパレートローラ102b、及びリタードローラ102cが夫々配置されており、これらと搬送ドラム105及び排出ローラ106とで原稿の搬送手段を構成している。
【0019】
ピックアップローラ102aは、給紙トレイ101に載置された原稿の最上紙を取り出すためのものであり、揺動アーム20に軸支されて、給紙トレイ101の底面に接離可能となっている。該揺動アーム20は、図示しない給紙クラッチにより上下方向に揺動するものであり、該揺動によりピックアップローラ102aは、原稿を載置する場合等の通常の状態では給紙トレイ101から離されており、原稿取出時に載置された原稿の最上紙と接触するように降下する。ピックアップローラ102aは給紙トレイ101の底面に接触するまで降下可能であるので、原稿枚数により原稿の束の厚さが変化しても常に最上紙と接触可能である。
【0020】
一方、セパレートローラ102bとリタードローラ102cとは、各々のローラの表面がニップするように配置されており、セパレートローラ102bは、ピックアップローラ102aにより取り出された原稿を搬送路104に一定速度で送り込むとともに、リタードローラ102cが搬送方向と逆方向へ回転して、原稿の束から最上紙を確実に分離するようになっている。
【0021】
前記ピックアップローラ102a、セパレートローラ102b、及びリタードローラ102cは、図示しないモータ等の駆動源により適当なギア等を介して回転されるものであり、また、前記給紙トレイ101の原稿の有無は、原稿セットセンサ110により検知されており、該検知信号に基づいて、画像読取制御部が前記ピックアップローラ102a、セパレートローラ102b、及びリタードローラ102cの動作を制御するものとなっている。
【0022】
前記搬送路104は、給紙トレイ101と原稿排紙トレイ103とを連通する略U字形状の搬送経路であり、該搬送路104により、給紙トレイ101から供給された原稿は下方へ反転されて第1読取ユニット107上に導かれる。即ち、給紙トレイ101で上側となっている面が下側となり、該面が第1読取ユニット107に読み取られるものとなっている。
【0023】
搬送路104には、原稿を搬送するための搬送ドラム105が配置されている。該搬送ドラム105は、搬送路104の略U字形状の湾曲部分に適合する筒状の回転体であって、その回転軸50がモータ等の駆動源(図示せず)とベルトやギア等を介して連動されることにより、回転するものとなっている。該搬送ドラム105の外周には、搬送ドラム105の回転に従動して回転する従動ローラが、搬送路104を挟むようにして対向位置に適宜設けられており、前記搬送ドラム105と該従動ローラとにニップされて原稿が搬送されるものとなっている。
【0024】
また、搬送路104の最下流側には排出ローラ106が設けられている。該排出ローラ106は、モータ等の駆動源により回転される回転ローラと従動ローラとの一対が搬送路104を挟むようにして設けられたものであり、図1では、搬送路104の最下流側に2個の排出ローラ106が配置されているが、搬送路104の形状や距離に応じて適宜増減することができる。
【0025】
前記第1読取ユニット107は、搬送路104に近接するように設けられた透明なプラテンガラス70と、該プラテンガラス70を通して、搬送路104を搬送される原稿に光を照射する光源71と、原稿からの反射光を所定の方向へ導くための反射ミラー72と、該反射光を収束させるレンズ73と、収束光を電気信号に変換するCCD74とを備えてなる所謂CCDイメージセンサであり、図に示すように、搬送路104の下方において水平方向に移動可能に配設された移動式の画像読取手段である。
【0026】
即ち、第1読取ユニット107はフラットベッドスキャナの読取ユニットと併用されており、フラットベッドにより原稿を読み取る際は、フラットベッド部の下方で水平方向に移動して原稿を読み取り、シートスルーにより原稿を読み取る際には、プラテンガラス70の下方へ移動するものとなっている。このようにして、搬送路104を搬送されてプラテンガラス70の直上を通過する原稿の画像を順次読み取る。
【0027】
また、第1読取ユニット107の上流側の所定位置には第1リードセンサ111が配置されており、搬送路104を搬送される原稿を検知し、該検知信号に基づいて、画像読取制御部が第1読取ユニット107の原稿の読取動作を制御するものとなっている。即ち、第1リードセンサ111が原稿有りを検知してから所定カウント後に第1読取ユニット107が画像読取りを開始し、第1リードセンサ111が原稿無しを検知してから所定カウント後に第1読取ユニット107が画像読取りを終了する。
【0028】
前記第2読取ユニット108は、搬送路104の最下流付近に、搬送路104に対して進退自在に配設されている。さらに詳細に説明するに、第2読取ユニット108は、光源80により光が照射された原稿からの反射光を、収束性ファイバ81で光導電素子82上に収束して読み取る所謂CIS(密着形イメージセンサ)であって、その読取面が搬送路104の直上となるように配置され、搬送路104に近接又は離間可能なように進退自在となっている。
【0029】
また、第2読取ユニット108の下方には、搬送路104を挟んで対向する位置にプラテンローラ(白色ガイド部材)83が配設されている。該プラテンローラ83は白色のシリコンゴムローラであり、モータ等の駆動手段により回転されるようになっている。これにより、該プラテンローラ83の周側面の白色が第2読取ユニット108のシェーディング補正の白色基準となっている。さらに、プラテンローラ83の側方には、その周側面に圧接するようにしてクリーナ84が配設されている。該クリーナ84は、例えばフエルト材のように弾性変形が容易な軟質の素材であって、プラテンローラ83の周側面の全幅に渡って密着するように配置されており、プラテンローラ83が回転することにより、その周側面に付着した紙紛等を除去するものである。なお、クリーナ84には、フエルト材等に代えてブラシ状のもの等を採用することも可能である。
【0030】
前記第2読取ユニット108の読取面と前記プラテンローラ83の周側面との間の距離は、第2読取ユニット108が最も近接した場合に、プラテンローラ83の周側面と第2読取ユニット108の読取面とが接触する状態、乃至ほぼ普通紙1枚の厚みの範囲で設定されており、一般的なCISの被写体深度を考慮すれば、該距離は10分の数ミリメートル以下である。一方、第2読取ユニットが離間した場合には、第2読取ユニット108の読取面が、搬送路104を搬送される原稿と接触しない程度である。
【0031】
第2読取ユニット108が原稿の画像を読み取る場合には、前述したように、第2読取ユニット108がプラテンローラ83と近接して原稿をニップした状態となるので、搬送路104が湾曲しているような位置に第2読取ユニット108を配設したのでは原稿にバタツキが生じ易く、第2読取ユニット108が読み取った画像に歪みが発生することがある。また、原稿を湾曲させた状態で第2読取ユニット108とプラテンローラ83との間隙に導くとジャムが発生しやすい。従って、第2読取ユニット108の配置は、搬送路104が直線状となっている位置、特に、図に示すように、搬送路104が一定距離だけ水平であり、原稿が湾曲せずに直線的に搬送される位置とすることが好適である。
【0032】
また、前記第2読取ユニット108はソレノイド109により上下方向に進退されるものとなっているが、図3は、ソレノイド109が第2読取ユニット108を進退させた状態を示すものである。図3(a)に示すように、ソレノイド109が縮短して第2読取ユニット108がプラテンローラ83と離間した状態では、第2読取ユニット108の読取面が搬送路104を搬送されている原稿と接触せず、第2読取ユニット108は原稿の画像読取りを行わない。
【0033】
一方、図3(b)に示すように、ソレノイド109が伸長することにより、第2読取ユニット108の読取面はプラテンローラ83と近接又は接触し、プラテンローラ83によるシェーディング補正、及び搬送路104を搬送されている原稿の画像読取りが可能となる。このように、第2読取ユニット108がソレノイド109によりプラテンローラ83と近接又は接触された場合に、搬送路104を搬送されている原稿の画像を順次読み取り可能となっている。
【0034】
前記第2読取ユニット108の上流側の所定位置には第2リードセンサ112が配置されており、前記第1読取ユニット107と同様に、第2リードセンサ112の検知信号に基づいて、画像読取制御部が第2読取ユニット108の原稿の読取動作及びソレノイド109の伸縮を制御するものとなっている。
【0035】
図4は、第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108で夫々読取られた画像データが本体制御部に出力されるまでの回路構成の一例を示すブロック図であるが、第1読取ユニット107で読み取られた画像の電気信号は、A/D変換回路11aによりデジタル信号に変換されてラインメモリ12aに格納され、その後、画像処理回路13aによりシェーディング補正、ガンマ補正等がなされて本体制御部に出力される。一方、第2読取ユニット108で読み取られた画像の電気信号も同様に、A/D変換回路11bでデジタルデータに変換されてラインメモリ12bに格納され、画像処理回路13bでシェーディング補正等の画像処理を受けて本体制御部に出力される構成となっている。
【0036】
以下、本画像読取装置100の動作を図に基づいて説明する。
図5は、本画像読取装置100の各動作を示すフローチャート図であり、図6及び図7は、各動作における原稿の搬送状態を示す模式図である。
【0037】
画像読取りを行う前の待機時には、第2読取ユニット108は、図3(a)で示したように、プラテンローラ83と離間された状態となっている。待機状態から画像読取りを行うには、まず画像読取り前に、操作部において両面読取り又は片面読取りの指定や原稿サイズ等が入力される。勿論、適宜センサを用いて原稿サイズを検知させることも可能である。
【0038】
前記入力に基づいて、本画像読取装置100は、片面読取りが入力された場合は第1読取ユニット107のみで原稿の画像を読み取り、両面読取りが入力イされた場合は第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108で原稿の表裏面の画像を読み取る。
以下、原稿の両面読取りを行う場合について、画像読取装置100の動作を説明する。
【0039】
操作部のスタートボタンが押されることにより、本画像読取装置100は原稿の画像読取りを開始する。原稿セットセンサ110は、給紙トレイ101に原稿が載置されているか否かを検知し(S1)、原稿が載置されていることを示す検知信号(オン)を出力した場合には、該検知信号に基づいて画像読取制御部が給紙クラッチを作動させ(S2)、図6(a)に示すように、揺動アーム20が降下してピックアップローラ102aが給紙トレイ101の最上紙に当接する。
【0040】
さらにモータが回転して(S3)、ピックアップローラ102a、セパレートローラ102b、リタードローラ102c、搬送ドラム105、及び排出ローラ106が回転し、図6(b)に示すように、ピックアップローラ102aが原稿を繰り出すとともに、リタードローラ102cが最上紙の原稿1枚のみを分離し、該原稿がセパレートローラ102bにより搬送路104に送られる。また、搬送ドラム105は、該原稿を搬送路104に従って搬送する。
【0041】
第1リードセンサ111は、搬送されている原稿の先端を検知して検知信号を出力(オン)し(S4)、画像読取制御部は、該検知信号を受けた後、所定時間経過後(T1搬送後、S5)に、図7(a)に示すように、第1読取ユニット107の画像読取りを開始する(S6)。該所定時間(T1搬送)は、第1リードセンサ111から第1読取ユニット107までの搬送距離及び搬送速度に応じて、検知された原稿の先端が第1読取ユニット107の読取位置に到達するまでの時間を考慮して設定されるものであり、例えば、搬送ドラム105を回転させるステッピングモータのカウント数で制御することが可能である。同様に、第1リードセンサ111が、搬送されている原稿の後端を検知(オフ)してから(S7)、所定時間経過後(T2搬送後、S8)に、第1読取ユニット107の画像読取りを終了する(S9)。
【0042】
一方、第1読取ユニット107により第1面の画像が読み取られた原稿は搬送路104を更に搬送され、第2リードセンサ112が、該原稿の先端を検知する(S10)。該検知により第2リードセンサ112は検知信号(オン)を出力し、画像読取制御部は、該検知信号を受けた後、ソレノイド109を伸長させて第2読取ユニット108とプラテンローラ83とを近接又は接触させる(S11)。これにより、第2読取ユニット108は、図3(b)に示した状態となり、原稿の画像読取り及びシェーディング補正が可能な状態となる。
【0043】
さらに所定時間経過後(T3搬送後、S12)に、図7(b)に示すように、第2読取ユニット108の画像読取りを開始し(S13)、第2リードセンサ112が、搬送されている原稿の後端を検知(オフ)してから(S14)、所定時間経過後(T4搬送後、S15)に、第2読取ユニット108の画像読取りを終了する(S16)。その後、画像読取制御部はソレノイド109を縮短させて、第2読取ユニット108をプラテンローラ83から離間させる(S17)。
【0044】
両面の画像読取りが終了した原稿は、排出ローラ106により排紙トレイ103に排紙される。さらに、次の原稿が給紙トレイ101に存在する場合には(S18)、給紙クラッチが作動して(S2)、前述と同様の動作を繰り返し、給紙トレイ101に載置された原稿の束から順次原稿が取り出されて画像読取りが行われる。勿論、原稿の両面読取りを完全に終了する前に、次の原稿を搬送路104に繰り込むことも可能である。
【0045】
一方、片面読取りの場合には、第1読取ユニット107が原稿の第1面を読取るまでは前述と同様の動作であって、その後の第2読取ユニット108及びソレノイド109の動作がないものとなる。即ち、図5に示したフローチャートの内、S10〜S17のステップが行われないものとなる。従って、片面読取りの際には、第2読取ユニット108は常に待機状態のままであり、第2読取ユニット108の直下を搬送される原稿と接触しないものとなる。
【0046】
このように、待機状態において第2読取ユニット108をプラテンローラ83と離間させて、第2読取ユニット108の読取面と原稿とが接触しないようにし、原稿の第2面を読み取る際にのみ第2読取ユニット108をプラテンローラ83と近接又は接触させることとしたので、片面読取りの場合には第2読取ユニット108の読取面と搬送路104を搬送される原稿とが接触しないものとなり、該読取面に傷や汚れ等が生じることを抑制できる。また、第2読取ユニット108が離間されることにより、第2読取ユニット108とプラテンローラ83との間隙が原稿の厚みより十分に広くなるので、プラテンローラ83と原稿との接触力も軽減されてプラテンローラ83に傷や汚れ等が生じることも抑制でき、ジャムも起こり難くなる。さらには、待機状態において第2読取ユニット108が離間され、プラテンローラ83に圧接力が負荷されないので、プラテンローラ83の表面に付着した紙紛等が、待機状態において常時負荷される圧接力により固着することを防止できる。
【0047】
なお、前記実施の形態においては、第2リードセンサ112が原稿を検知した後、第2読取ユニット108とプラテンローラ83とを近接又は接触させ(図5、S11)、第2読取ユニット108が各々の原稿の第2面を読み取った後ごとに、第2読取ユニット108をプラテンローラ83から離間させる(図5、S17)ように制御しているが、第2読取ユニット108とプラテンローラ83との近接/離間のタイミングは適宜変更することが可能である。例えば、待機状態において第2読取ユニット108とプラテンローラ83とを離間させておき、操作部において両面読取りが指定された場合に近接又は接触させておくようにしてもよい。また、例えば原稿の第2面の所定領域の黒字率を検知するセンサを搬送路104に設け、該黒字率が一定の閾値以上であれば自動的に両面読取りを行うとともに、第2読取ユニット108とプラテンローラ83とを近接するようにしてもよい。
【0048】
また、ステップ17(S17)で第2読取ユニット108とプラテンローラ83とを離間させる前に、ステップ18(S18)と同様に連続して読み取るべき原稿が給紙トレイ101にあるか否かを原稿セットセンサ110により検知させて、原稿有りの場合には第2読取ユニット108を離間させず、原稿無しの場合に離間させて待機状態とするように制御してもよい。これにより、複数の原稿の束を連続して両面読取りを行う場合には、原稿の束のすべてを読み終えるまで第2読取ユニット108とプラテンローラ83とは近接された状態に維持されるので、不要な離間動作が省略されて読取速度の高速化が期待できる。
【0049】
また、操作部において片面読取り優先モード/両面読取り優先モードを選択可能として、各モードによって待機状態における第2読取ユニット108の位置を変更するようにしてもよい。即ち、片面読取り優先モードを選択した場合には、前述したように、待機状態で第2読取ユニット108をプラテンローラ83と離間させるようにし、両面読取り優先モードを選択した場合には、待機状態で第2読取ユニット108をプラテンローラ83と近接又は接触させるように制御してもよい。
【0050】
また、前記実施の形態では第2読取ユニット108のみが進退可能なものとしたが、例えば図8に示すように、プラテンローラ83を揺動アーム及びクラッチ等の適当な駆動手段により第2読取手段108に対して進退可能として、離間状態においては、第2読取ユニット108及びプラテンローラ83の双方ともに搬送路104を搬送される原稿と接触しないようにすれば、第2読取ユニット108及びプラテンローラ83に生ずる傷や汚れ等を一層抑制することが可能となる。
【0051】
【発明の効果】
このように、本発明に係る画像読取装置によれば、第2読取手段と白色ガイド部材とは接離自在に設けられて、片面読取りの場合には搬送される原稿と第2読取手段又は/及び白色ガイド部材とが接触しないように離間され、両面読取りの場合には第2読取手段の画像読取り及び画像補正が可能なように近接又は接触されるものとしたので、片面読取りの際に、原稿が第2読取手段又は/及び白色ガイド部材と接触せずに搬送路を搬送されるようになって、第2読取手段の読取面や白色ガイド部材の白色基準面に生じる傷や汚れを抑制することが可能となる。これにより、シェーディング補正ができなくなったり、画質異常が発生したりすることを防止できる。
【0052】
また、本発明によれば、前記画像読取装置において、前記第2読取手段又は/及び前記白色ガイド部材を進退させる駆動手段と、前記第2読取手段の搬送路上流側に配置されて、該搬送路を搬送されている原稿を検知して検知信号を出力する検知手段と、該検知信号に基づいて、第2読取手段の画像読取り時に第2読取手段と白色ガイド部材とが近接又は接触するように前記駆動手段を動作させる制御手段とを具備してなるものとしたので、第2読取手段が原稿を読み取るとき以外は、搬送路を搬送される原稿が第2読取手段又は/及び白色ガイド部材と接触しないようになって、前記効果を一層高めることができる。
【0053】
また、前記第2読取手段及び白色ガイド部材を、原稿読取りの待機時に離間された状態とすることにより、白色ガイド部材の表面に付着した紙紛やごみ等が固着されてしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像読取装置100の概略構成を示す断面図である。
【図2】画像読取装置100の制御を示すブロック図である。
【図3】 (a)は第2読取手段108が離間された状態を、(b)は近接された状態を示す拡大断面図である。
【図4】第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108で夫々読取られた画像データが本体制御部に出力されるまでの回路構成の一例を示すブロック図である。
【図5】画像読取装置100の両面読取時の動作を示すフローチャート図である。
【図6】画像読取装置100が原稿を読み取る場合の原稿搬送状態を示す模式図である。
【図7】画像読取装置100が原稿を読み取る場合の原稿搬送状態を示す模式図である。
【図8】第2読取手段108及びプラテンローラ83が進退可能な構成を示す拡大断面図である。
【図9】従来のCISの概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
100 画像読取装置
101 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 搬送路
105 搬送ドラム(搬送手段)
107 第1読取ユニット(第1読取手段)
108 第2読取ユニット(第2読取手段)
109 ソレノイド(駆動手段)
83 プラテンローラ(白色ガイド部材)
Claims (3)
- 給紙トレイに載置された原稿を搬送路を経て排紙トレイへ搬送する搬送手段と、前記搬送路に配置されて、搬送されている原稿の第1面の画像を読み取る第1読取手段と、該第1読取手段と対向側の搬送路に配置されて、搬送されている原稿の第2面の画像を読み取る第2読取手段と、該第2読取手段の略対向位置に配設されて、第2読取手段の画像補正のための白色基準となるとともに前記搬送路を搬送される原稿を第2読取手段の読取位置へ案内する白色ガイド部材とを具備してなる画像読取装置において、
前記第2読取手段と白色ガイド部材とは接離自在に設けられて、片面読取りの場合には、搬送される原稿と第2読取手段又は/及び白色ガイド部材とが接触しないように離間され、両面読取りの場合には、第2読取手段の画像読取り及び画像補正が可能なように近接又は接触されるものであることを特徴とする画像読取装置。 - 前記第2読取手段又は/及び前記白色ガイド部材を進退させる駆動手段と、前記第2読取手段の搬送路上流側に配置されて、該搬送路を搬送されている原稿を検知して検知信号を出力する検知手段と、該検知信号に基づいて、第2読取手段の画像読取り時に第2読取手段と白色ガイド部材とが近接又は接触するように前記駆動手段を動作させる制御手段とを具備してなるものであることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記第2読取手段及び白色ガイド部材は、原稿読取りの待機時には、離間された状態のものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
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