JP4071773B2 - データ信号の伝送制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、データ信号の伝送制御装置に関し、例えば、ホテルや中小の事務所等において、既存のPBX(Private Branch eXchange:構内交換機)を用いた内線電話システムを用いてインターネットの利用を提供するサービスに適用可能な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来における内線電話システムは、Fig.11に示すように、PBX(a)がm本の内線(内部回線)と、n本の外線(外部回線:局線)とを加入者(内線)インタフェースと局線インタフェースとでそれぞれ収容し、内線と外線との間の接続制御を行うことで、各部屋の内線電話が外部と通話可能となっている。
【0003】
Fig.11に示すような既存のPBX(a)を用いてインターネットを利用できるようにする場合を考える。
【0004】
この場合、第1に、音声信号とデータ信号とを分ける方法が考えられる。例えば、Fig.12に示すように、各外線にスプリッタ(b)およびADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム(c)を接続し、ADSLモデム(c)にインターネット機器を接続する構成が考えられる。また、Fig.13に示すように、外線にスプリッタ(b),ADSLモデム(c)およびルータ(d)を接続し、ルータ(d)に各部屋に設けられたインターネット機器を接続する構成が考えられる。
【0005】
第2に、Fig.14に示すように、既存のPBX機能と、音声信号とデータ信号の切り分け機能と、データ線インタフェースとを備える交換機(e)を新規に開発し、交換機(e)のデータ線インタフェースにADSLモデム(c)とルータ(d)とを接続し、ルータ(d)に部屋毎のインターネット機器を接続し、ルータ(d)から各部屋に設置されたインターネット機器にインターネットからのデータ信号を分配する構成が考えられる。
【0006】
また、本願発明に関連する先行技術として、高速データネットワークを加入者の要求に応じて電話加入者線路に接続する非対称ディジタル加入者線路を用いた非対称データ伝送装置において、前記加入者線路のそれぞれに一つずつ接続され、該当加入者線路から前記高速データネットワークへ伝送されるアナログ信号を分離して、該当加入者線路に接続された子局装置から前記高速データネットワークへの接続を要求する起動信号を感知する多数の加入者線路接続部と、前記高速データネットワークのディジタル線路のそれぞれに一つずつ接続され、前記加入者線路接続部を通じて前記子局装置に接続される時、前記高速データネットワークから前記子局装置へ伝送されるディジタル信号をアナログ信号に変調し、前記子局装置から前記データネットワークへ伝送されるアナログ信号をディジタル信号に復調する多数の加入者モデム部と、前記加入者線路接続部と加入者モデム部との間に連結され、前記加入者線路接続部と加入者モデム部とを選択的に接続する加入者線路スイッチング部と、前記加入者線路接続部から前記起動信号が感知される時、前記加入者モデム部の中で待機状態のいずれか一つの加入者モデムをアクティブにさせ、前記起動信号の感知された加入者線路接続部に前記加入者線路スイッチング部を通じて接続する線路接続制御部とを備えることを特徴とする非対称データ伝送装置に関する発明がある(特許文献1参照)。
【特許文献1】
特許第3007071号公報(請求項1、図1、図2、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、Fig.12〜14に示すシステム(方法)には以下の問題があった。ここで、Fig.12〜14に示すシステム(方法)がホテルに適用されている場合を考える。
【0008】
Fig.12に示すシステムでは、インターネットに接続可能なインターネット機器の数の上限は、局線の数となる。このため、インターネットへの接続環境の提供を予定する部屋の数が局線の数を上回る場合には、インターネットへの接続環境を提供できない部屋が生じる。従って、「インターネットを利用可能なサービス(以下、「サービス(1)」と表記)」をどの部屋においても提供することができない。また、Fig.12に示す方法では、各局線から各部屋に対して新たに配線工事を行わなくてはならない。
【0009】
また、Fig.13に示すシステムは、サービス(1)がホテルのどの部屋でも提供されるように構成することができる。しかしながら、局線からの配線工事に加えて、ホテル内でLAN(Local Area Network)の構築・配線を行わなくてはならない。さらに、ルータのようなコストの高い設備の導入を要するので、コストが高くなる。
【0010】
さらに、Fig.12および13に示すシステムでは、インターネットの利用(データ信号の伝送)は、PBXを介さない。このため、ホテル側は利用者がインターネットをどれくらいの時間利用したかということを把握出来ないので、正確なインターネットの使用料金(サービス(1)に対する料金)を徴収できない。
【0011】
一方、Fig.14に示すシステムでは、交換機(e)からADSLモデム(c)およびルータ(d)を介して各部屋に配線を行う。このため、局線側からの配線工事を行わなくても、ホテルの全ての部屋でサービス(1)を提供することができる。しかしながら、ルータ(d)から各部屋までの配線工事は必要である。また、既存のPBXに替わる交換機(e)の新規開発や、交換機(e)とPBX(a)との交換費用がかかるといった問題がある。
【0012】
本発明の目的は、既存の内線電話システムを利用する一方で、必要な数だけインターネット等のデータ通信網への接続環境を用意することができる技術を提供することである。
【0013】
また、本発明の他の目的は、既存の内線電話システムを利用する一方で、データ通信網への接続環境を必要な数だけ用意するために必要なコストを抑えることができる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、音声端末が夫々接続され各音声端末との間で音声信号を夫々伝送するための複数の第1回線である複数の内線を収容するとともに、電話局が接続されこの電話局との間で音声信号を伝送するための1以上の第2回線である1以上の局線を収容して内線と局線との間の接続処理を行う構内交換機と、前記複数の音声端末及び前記電話局との間において、前記複数の内線及び前記1以上の局線上に挿入された状態で設置されるデータ信号の伝送制御装置であって、
前記構内交換機に収容された前記複数の内線と前記1以上の局線との間に配置され、これらの内線及び局線のうち、接続が要求された内線と局線とを接続する信号伝送路を形成する空間スイッチを含む接続部と、
前記接続部の接続動作を制御する制御部であって、接続が要求された内線と局線とを接続する信号伝送路を前記接続部に形成させる制御部と、
前記複数の内線及び前記1以上の局線上に配置され、且つ前記接続部と接続された分離/挿入部であって、前記複数の内線及び前記1以上の局線を流れる音声信号を通過させる一方で、前記接続部によって形成された信号伝送路を介して接続された内線及び局線のうちの一方の回線に挿入されこの一方の回線上を音声端末側又は電話局側から前記構内交換機へ向かって流れるデータ信号をこの一方の回線から分離して前記信号伝送路へ送出し、前記一方の回線から分離され前記接続部の信号伝送路を通って伝送されてくるデータ信号を、該信号伝送路を介して接続された内線及び局線のうちの他方の回線上に、前記構内交換機から音声端末又は電話局へ向かって流れる方向で挿入する分離/挿入部と
を含むデータ信号の伝送制御装置である。
【0015】
本発明において、第1回線は例えば内線電話システムにおいて内線電話に接続される内線であり、第2回線は例えば内線電話システムにおいて電話局に接続される外線(局線)である。切替装置には、例えば内線電話システムを構成するPBXや手動による切替スイッチを適用することができる。第1回線および第2回線上を流れるデータ信号は、例えば、インターネットへの接続機能を持つインターネット機器から出力され第1回線に変調されて挿入されるデータ信号や、変調されて第2回線に挿入されるインターネットからのデータ信号である。また、本発明による伝送制御装置は、切替装置に収容される第1および第2回線上に挿入される状態で設置される。
【0016】
本発明によれば、任意の第1回線と第2回線とを接続部が制御部の制御によって接続し、第1回線を流れるデータ信号が分離/挿入部によって第2回線に転送され、第2回線を流れるデータ信号が分離/挿入部によって第1回線に転送される。このように、本発明によれば、第1回線と第2回線とを用いたデータ信号の伝送路を形成することができ、この伝送路を用いてインターネット機器をインターネットに接続し、両者間でデータの送受信を行うことができる。
【0017】
本発明の制御部は、制御部は、或る内線に接続された音声端末からこの或る内線と局線とを接続するための要求信号を受け取り、この要求信号に基づいて前記或る内線と局線とが接続されるように前記接続部を制御するように構成するのが好ましい。このようにすれば、伝送制御装置の遠隔に設置された音声端末を用いて第1回線たる内線と第2回線たる局線とを接続することができる。
【0018】
また、本発明の制御部は、前記音声端末から前記或る第1回線と第2回線とを接続するための案内を含む案内信号を前記音声端末へ向けて出力するように構成するのが好ましい。このようにすれば、音声端末の利用者が案内に従って第1回線と第2回線とを接続することができる。
【0019】
また、本発明の制御部は、前記音声端末からの要求信号に基づいて前記或る第1回線と第2回線とを前記接続部が接続できない場合には、前記接続部が前記或る第1回線と第2回線とを接続可能な使用可能状態になるまで待つことを示す要求信号を前記音声端末から受け付け、その後、前記接続部が使用可能状態になった場合に、そのことを前記音声端末に通知するように構成するのが好ましい。このようにすれば、音声端末を用いて伝送制御装置の操作を所望する利用者に対し、所望の第1回線と第2回線との接続が可能となったことを知らせることができる。
【0020】
また、本発明は、前記要求信号が、前記或る第1回線を含み前記切替装置を介して生成される前記音声端末と前記伝送制御装置との接続回線を通って前記伝送制御装置の制御部に与えられるように構成するのが好ましい。このようにすれば、例えば、既存の内線電話システム(PBX)を用いて音声端末と伝送制御装置とを接続回線で結ぶことができるので、音声端末−伝送制御装置間の通信設備を容易に構築することができる。
【0021】
また、本発明の制御部は、操作部からマニュアルにより入力される或る第1回線と第2回線との接続又は開放指示に基づいて、この或る第1回線と第2回線とが接続又は開放されるように前記接続部を制御するように構成するのが好ましい。
【0022】
また、本発明の制御部は、前記接続部によって接続された内線と局線との接続による通信時間を監視し、この通信時間に応じた課金を行うように構成するのが好ましい。このようにすれば、任意の第1回線たる内線と第2回線たる局線との接続によるデータ伝送路を利用したデータ通信に対する課金を行うことができる。
【0023】
また、本発明の制御部は、内線と局線との接続時間が所定の通信可能時間に達した場合には、当該内線と局線との接続を開放するように前記接続部を制御するように構成することができる。このようにすれば、第1回線たる内線と第2回線たる局線とを用いたデータ伝送路の利用に対して課金が行われる場合に、利用者が予め設定した通信可能時間の範囲でデータ伝送路を利用できる。これによって、利用者が予定を超過して通信を行ってしまい、予想外の料金が請求されることを抑えることができる。
【0024】
また、本発明の制御部は、或る内線に接続された音声端末の発呼により生成される前記構内交換機を介して前記或る内線を含む前記音声端末と前記伝送制御装置との間の接続回線であって、前記或る内線を介して前記音声端末から前記伝送制御装置を通って前記構内交換機に至り、前記構内交換機から内線制御音声ラインを介して前記制御部に至る接続回線を通じて、前記或る内線と局線との接続に係る案内を含む信号を前記音声端末に通知するとともに、前記案内に応じて前記音声端末から出力される前記或る内線と局線との接続に係る要求信号を前記接続回線を通じて受け取るように構成するのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【Fig.1】Fig.1は、本発明に係るデータ信号の伝送制御装置が適用された内線電話システムを示す図である。
【Fig.2A】Fig.2Aは、本発明に係るデータ信号の伝送制御装置の構成例を示す図である。
【Fig.2B】Fig.2Bは、Fig.2Aに示した切替スイッチの接点部分の拡大図である。
【Fig.3】Fig.3は、本発明の実施例の説明図である。
【Fig.4】Fig.4は、内線電話から伝送制御装置を操作してインターネットを利用する場合における伝送制御装置の動作(インターネットへの接続時の動作)を示すフローチャートである。
【Fig.5】Fig.5は、内線電話から伝送制御装置を操作してインターネットを利用する場合における伝送制御装置の動作(連絡待ちの動作)を示すフローチャートである。
【Fig.6A】Fig.6Aは、内線電話から伝送制御装置を操作してインターネットを利用する場合における伝送制御装置の動作(インターネットの利用の終了時の動作)を示すフローチャートである。
【Fig.6B】Fig.6Bは、内線電話から伝送制御装置を操作してインターネットを利用する場合における伝送制御装置の動作(インターネットの利用の終了時の動作)を示すフローチャートである。
【Fig.7】Fig.7は、操作パネルから伝送制御装置を操作してインターネットを利用する場合における伝送制御装置の動作(インターネットへの接続時の動作)を示すフローチャートである。
【Fig.8A】Fig.8Aは、実施例の変形例の説明図である。
【Fig.8B】Fig.8Bは、実施例の変形例の説明図である。
【Fig.9A】Fig.9Aは、操作パネルの変形例の説明図である。
【Fig.9B】Fig.9Bは、操作パネルの変形例の説明図である。
【Fig.9C】Fig.9Cは、操作パネルの変形例の説明図である。
【Fig.10】Fig.10は、操作パネルの変形例の説明図である。
【Fig.11】Fig.11は、従来のPBXを用いた内線電話システムの構成例を示す図である。
【Fig.12】Fig.12は、従来技術の説明図である。
【Fig.13】Fig.13は、従来技術の説明図である。
【Fig.14】Fig.14は、従来技術の説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。以下の実施形態は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されるものではない。
【0027】
〔本発明の概要〕
最初に、本発明の概要について説明する。Fig.1は、本発明に係るデータ信号の伝送制御装置が適用された内線電話システムを示す図であり、Fig.2Aは、本発明に係るデータ信号の伝送制御装置の構成例を示す図であり、Fig.2Bは、Fig.2Aに示した切替スイッチの接点部分の拡大図である。
【0028】
Fig.1には、本発明に係るデータ信号の伝送制御装置10が、複数の内線(例えば、30本)と、1以上の外線(局線:例えば、2本)を収容するPBX(a)を備える内線電話システムに適用された例が示されている。
【0029】
伝送制御装置10は、各内線を収容する内線インタフェース11と、各局線を収容する局線インタフェース12と、PBX(a)の加入者(内線)に接続すべき各内線に対応する音声信号線を収容するPBX(内線)インタフェース13と、PBX(a)の局線インタフェースに接続すべき各局線に対応する音声信号線を収容するPBX(局線)インタフェース14とを有している(Fig.2A参照)。
【0030】
局線インタフェース12は、電話局内の交換機と接続される局線(2回線)をそれぞれ収容し、局線インタフェース12とPBX(局線)インタフェース14とは、伝送制御装置10の内部に設けられた各局線に対応する信号伝送路(Fig.1において破線で図示)を介して接続されている。
【0031】
内線インタフェース11は、所定位置(例えば、ホテルの部屋)毎にそれぞれ設置される内線電話31(「電話機31」とも表記)に接続される各内線を収容している。内線インタフェース11とPBX(内線)インタフェース13とは、伝送制御装置10の内部に設けられた各内線に対応する信号伝送路(Fig.1において破線で図示)を介して接続されている。
【0032】
以上の構成によって、各電話機31から出力される音声信号は、対応する内線および伝送制御装置10を通ってPBX(a)の加入者(内線)インタフェースで受信され、PBX(a)内で一方の局線に接続され、PBX(a)の局線インタフェースから伝送制御装置10および該当する局線を通って電話局内の交換機40まで伝送される。
【0033】
一方、交換機40から一方の局線に出力された音声信号は、その局線および伝送制御装置10を通ってPBX(a)の局線インタフェースに受信され、特定の内線に接続され、PBX(a)の加入者インタフェースから特定の内線へ向けて出力され、伝送制御装置10および特定の内線を通って対応する内線電話31まで伝達される。
【0034】
さらに、或る内線を通じて加入者インタフェースに入力された或る電話機31からの音声信号は、PBX(a)の加入者インタフェースから特定の他の内線に対して送出され、伝送制御装置10および特定の他の内線を通って他の電話機31に到達する。
【0035】
このように、各電話機31は、PBX(a)を介して、外部との間で通話を行ったり、電話機31間での通話を行ったりすることができる。すなわち、伝送制御装置10を介して従来(Fig.11)と同様の内線電話システムが実現される。
【0036】
ところで、Fig.1に示すシステムでは、電話機31の設置場所(例えば、ホテルの部屋)毎にインターネットへの接続環境を用意するため、次のように構成されている。
【0037】
電話機31の設置場所(部屋)毎に配線された内線には、内線に対するデータ信号の挿入および内線からのデータ信号の分離を行うスプリッタ33が挿入されている。スプリッタ33は、内線から分離されたデータ信号や内線に挿入されるデータ信号を伝送するためのデータ信号線を介してデータ信号の変調/復調を行うADSLモデム34と接続されている。このADSLモデム34に対し、インターネットへの接続機能を持つインターネット機器32が着脱自在に構成される。例えば、インターネット機器32をADSLモデム34に接続するためのモジュラージャックが部屋に設けられ、利用者は、インターネット機器32をモジュラージャックに接続することで、インターネット機器32をADSLモデム34に接続することができる。但し、ADSLモデム34へのインターネット機器32の接続形態は、上述したような有線によるものでも良く、無線LAN等の非接触通信を用いた接続でも良い。
【0038】
一方、外部では、ISP(Internet Service Provider)ルータ50が、局線毎に用意されたADSLモデム51およびスプリッタ52を介して各局線に接続されている。ISPルータ50は、各局線からのデータの受信、および各局線に対するインターネット上のデータの送出が可能に構成されている。
【0039】
本発明に係る伝送制御装置10は、各インターネット機器32をISPルータ50(インターネット)に接続するために、以下の構成を持つ。すなわち、伝送制御装置10は、内線毎に用意され、各内線に対してデータ信号を分離/挿入する内線側のスプリッタ15と、局線毎に用意され、各局線に対してデータ信号を分離/挿入する局線側のスプリッタ16と、各スプリッタ15,16とデータ信号線を介して接続され、任意の内線と局線とを接続/開放する切替スイッチ(切替SW)17と、切替スイッチ17の接続/接続開放動作を制御する制御部18とを備えている。
【0040】
或るインターネット機器32(例えば、部屋Aにおけるインターネット機器32)を用いてインターネットが利用される場合には、制御部18による切替スイッチ17の制御によって、部屋Aの内線と一方の局線とが接続される。
【0041】
これによって、部屋Aのインターネット機器32とISPルータ50との間には、ADSLモデム34−スプリッタ33−部屋Aの内線−スプリッタ15−切替スイッチ17−スプリッタ16−一方の局線−スプリッタ52−ADSLモデム51というデータ信号の伝送経路が生成される。このようなデータ伝送路を用いて、部屋Aのインターネット機器32がインターネットに接続されるとともに、インターネット機器32とISPルータ50との間でデータの送受信を行うことができる。
【0042】
上述した動作は、どの部屋のインターネット機器32を用いても同様に行われる。すなわち、インターネット機器32が存在する部屋の内線と一方の局線とが切替スイッチ17によって接続され、当該インターネット機器32とISPルータ50との間のデータ伝送路が生成され、このデータ伝送路を介してインターネットに対する接続およびデータの送受信が行われる。
【0043】
このように、伝送制御装置10が、データ信号の伝送制御を行うことで、PBX(a)を用いた内線電話システムに変更を加えることなく、各内線電話の設置場所にインターネットの接続環境を用意することができる。このようなインターネットの接続環境は、内線の数だけ用意することができる。
【0044】
上記した伝送制御装置10の操作は、内線電話(電話機)31を用いて行うことができる。Fig.1に示す例では、伝送制御装置10は、内線制御音声ライン19を介してPBX(a)に接続されている。電話機31は、対応する内線と外線との接続を指示する制御信号(インターネット利用の要求信号)を入力可能に構成されている。
【0045】
電話機31から入力された制御信号は、内線を通ってPBX(a)に到着し、PBX(a)から内線制御音声ライン19を通って伝送制御装置10に入力される。伝送制御装置10に入力された制御信号は、制御部18に与えられる。すると、制御部18が制御信号に基づいて切替スイッチ17を制御し、所望の内線と外線とを接続する。このように、伝送制御装置10は、内線電話31を用いて遠隔から操作可能に構成することができる。
【0046】
また、伝送制御装置10は、マニュアルで操作可能に構成することもできる。Fig.1に示す例では、伝送制御装置10の操作パネル20が用意され、伝送制御装置10に接続されている。操作パネル20は、任意の内線と外線との接続指示を入力可能に構成されている。操作パネル20に入力された接続指示は、伝送制御装置10に入力され、制御部18に渡される。すると、制御部18が接続指示に従って切替スイッチ17を制御し、所望の内線と外線とを接続する。
【0047】
このように、本発明に係る伝送制御装置10は、PBX(a)と加入者線(内線・局線共)間に挿入される状態で設置される。伝送制御装置10は、切り替え機能を持つ切替スイッチ17を有し、内線の接続側にスプリッタ15、局線の接続側にスプリッタ16がそれぞれ個別に(回線毎に)設けられている。これによって、音声信号は従来通りPBX(a)を介して内線と外線との間で接続され、データ信号はPBX(a)を介さずに内線と局線との間で接続される。
【0048】
設備導入の面においても、PBXと加入者線(内線・局線共)間に本発明装置を接続する安易な配線工事以外は必要なく、各部屋においてスプリッタ33とADSLモデム34を用いて音声信号とデータ信号を分離する。このため、ホテル内でのLANの構築といった大がかりな配線工事を行うことなく、設備の導入が可能となっている。
【0049】
Fig.2Aは、Fig.1に示した伝送制御装置10の詳細な構成を示している。Fig.2Aでは、内線が30回線、局線が2回線使用されている。また、切替スイッチ17の例としてここではリレーを用いているものとし、内線側と局線側のスイッチ部分の拡大図をFig.2Bに示す。
【0050】
Fig.2Aに示すように、伝送制御装置10は、内線インタフェース11,局線インタフェース12,PBX(内線)インタフェース13,およびPBX(局線)インタフェース14を備えている。
【0051】
伝送制御装置10内を通過する各内線および局線毎の信号の伝送路には、スプリッタ15および16がそれぞれ挿入されており、各スプリッタ15および16は、データ信号線を介して切替スイッチ17に接続されている。
【0052】
切替スイッチ17は、制御線を介して制御部18に接続されている。制御部18は、制御動作部18A,ボイス応答部18B,PB_Decoder部(「デコーダ部」とも表記)18C,および時間監視・課金部18Dを有する。
【0053】
また、伝送制御装置10は、PBX(a)に接続された内線制御音声ライン19を収容する音声信号インタフェース21と、操作パネル20からのデータ線および制御線を収容する操作パネルインタフェース22とを備えている。音声信号インタフェース21および操作パネルインタフェース22は、それぞれ制御部18に接続されている。
【0054】
Fig.2Aに示す各ブロックの機能は、次の通りである。制御部18は、内線電話(電話機)31からの要求(PB(Push Button)/音声信号)、または操作パネル20からの動作要求によって、切替スイッチ17を制御する。また、制御部18は、時間の設定や監視、課金を行う等の機能を有し、伝送制御装置10全体を制御する。
【0055】
制御動作部18Aは、PB_Decoder部18C、または操作パネル20からの要求を受け付け、切替スイッチ17を制御する機能を持つ。
【0056】
ボイス応答部18Bは、PB_Decoder部18Cからの要求を受け付け、利用者に対して音声で応答する機能を有する。
【0057】
PB_Decoder部18Cは、音声信号インタフェース(p)からのPB/音声信号の終端、認識(解析)を行い、内線電話31からの要求に従って、ボイス応答部18Bに対する返答指示要求,制御動作部18Aに対する切替スイッチ17の動作(制御)要求,時間監視・課金部18Dに対する通信可能時間(「インターネットの利用時間」,「インターネットの接続時間」とも表記)の設定通知を行う。また、PB_Decoder部18Cは、切替スイッチ17内のスイッチが全て使用されていた場合の利用者の待機状態設定や使用可能通知を行う。
【0058】
時間監視・課金部18Dは、PB_Decoder部18Cからの通知に従って、通信可能時間の監視、課金を行う。
【0059】
操作パネル20は、設定ダイヤルやキーボード等の入力装置,ディスプレイ(LCD等)の出力装置を有している。操作パネル20は、内線電話31からの要求ではなく、管理者が設定ダイヤルやキーボード入力等で直接に制御部18に対して動作要求を行う(操作する)ための機能を有する。また、操作パネル20は、制御部18より通知される利用者のインターネットの使用状況を出力装置に出力する機能を有する。
【0060】
切替スイッチ17は、上述したように、任意の内線と局線を接続/開放するための複数のリレー接点(Fig.2B)を持ち、制御部18からの要求に応じてリレー接点を接続/開放することによって、局線−内線間のデータ信号の経路の接続/開放を行う。なお、切替スイッチ17には、Fig.2Aおよび2Bに示すようなリレーや電子接点などで構成される空間スイッチを用い、時間スイッチは用いない。
【0061】
スプリッタ15は、伝送制御装置10内で内線側の音声信号とデータ信号を分離させてデータ信号を切替スイッチ17へ向けて送出する機能を有する。また、スプリッタ15は、局線から分離されたデータ信号を切替スイッチ17を介して受け取り、対応する内線にPBX(a)からの送信方向で挿入する機能を持つ。
【0062】
スプリッタ16は、伝送制御装置10内で局線側の音声信号とデータ信号を分離させてデータ信号を切替スイッチ17へ向けて送出する機能を持つ。また、スプリッタ16は、内線から分離されたデータ信号を切替スイッチ17を介して受け取り、対応する局線にPBX(a)からの送信方向で挿入する機能を持つ。
【0063】
PBXインタフェース13および14は、伝送制御装置10とPBX(a)とを接続するインタフェース部分である。内線インタフェース11は、伝送制御装置10と内線を接続するインタフェース部分である。局線インタフェース12は、伝送制御装置10と局線を接続するインタフェース部分である。
【0064】
操作パネルインタフェース22は、伝送制御装置10と操作パネル20とを接続するインタフェースである。音声信号インタフェース21は、伝送制御装置10への要求、利用者へのアナウンスを行う音声信号のインタフェースである。また電話発信信号(プッシュボタン信号)のインタフェース機能も有する。
【0065】
Fig.2Aに示すシステムによると、部屋Aの利用者が部屋Aでインターネットを利用する場合には、部屋Aに用意されているインターネット機器接続用のモジュラージャックにインターネット機器32を接続する。これによって、インターネット機器32がADSLモデム34に接続される。なお、インターネット機器32は、利用者自身が用意するものでも、ホテルから貸与するものでも良い。
【0066】
続いて、利用者は、部屋Aの内線電話31を用いて、インターネット接続用の内線電話番号にダイヤルする。すると、伝送制御装置10に対する制御信号(インターネットの利用要求)が内線を通じてPBX(a)に入力され、PBX(a)から内線制御音声ライン19を介して伝送制御装置10に入力される。すると、制御部18は、切替スイッチ17を制御して、部屋Aの内線を任意の局線に接続する。これによって、部屋Aの利用者は、遠隔(部屋A)において、インターネット機器32を操作してインターネットを利用することができる。
【0067】
または、部屋Aの利用者は、ホテルのフロント(管理者)に電話をかけて、インターネットの利用を伝える。管理者は、操作パネル20を操作し、制御部18に対してインターネットの利用要求を出す。すると、制御部18が切替スイッチ17に切替動作を行わせ、部屋Aの内線と任意の局線とを接続する。これによって、利用者は、部屋Aにおいてインターネットを利用することができる。
【0068】
ところで、部屋Aの利用者が内線電話31を用いて外部に電話を掛けると、その利用料金はPBX(a)で課金される。これに対し、インターネット利用時の課金は、音声通信時のようにPBX(a)を用いるのではなく、伝送制御装置10の制御部18内の時間監視・課金部18Dにて行う。
【0069】
制御部18内のPB_Decoder部18Cは、PB/音声信号の終端・認識を行い、その結果をボイス応答部18Bから利用者に通知したり、制御動作部18Aへ切替スイッチ(h)の接続・開放の通知を行ったりする。これによって、利用者が遠隔から伝送制御装置10を操作できる。
【0070】
また、伝送制御装置10は、切替スイッチ17の使用状態が制御動作部18AとPB_Decoder部18Cとに通知されるように構成されている。これによって、インターネットの利用要求者に対し、インターネットを使用可能か否かの応答がボイス応答部18Bの動作により、内線電話31を介して伝達される。従って、利用者は、内線電話31を用いてインターネットの利用を要求した場合に、インターネットを利用できるか否かを内線電話31からの応答(音声出力)で知ることができる。
【0071】
インターネットの利用の要求に対し、切替スイッチ17の接点が全て使用されている場合には、切替スイッチ17は、当該要求に応じた接続処理を行うことができない。このような切替スイッチ17の使用不可状態は、制御動作部18Aおよびデコーダ部18Cに通知される。この場合には、ボイス応答部18Bは、利用要求に対する応答として、インターネットを利用できない旨の応答を利用者に内線電話31を介して伝達する。
【0072】
インターネットが利用できない旨の応答が利用要求者に通知される場合には、さらに、ボイス応答部18Bがインターネットの使用不可状態における設定のガイダンス(案内)を内線電話31を通じて利用要求者に伝達するように構成することができる。
【0073】
このようにすれば、利用者は、ボイス応答部18Bからの応答(ガイダンス:案内)に従って使用不可状態時の設定を行うことができる。使用不可状態時の設定は、例えば、切替スイッチ17が使用不可状態から使用可能状態に移行した時点(切替スイッチ17の状態が利用要求に応じた接続処理を実行可能になった状態、すなわちインターネットを利用可能になった状態になった時点)で、そのことを利用者に知らせる(通知する)設定である。利用者への通知は、例えば、該当する内線電話31に利用可能通知を発呼する(例えば、該当内線電話31を鳴動させる)ことで実施可能である。
【0074】
このようにすれば、利用者はインターネットを直ちに利用できない場合に、使用不可状態における設定を行えば、その後、利用者は、インターネットが利用可能な状態になった時点で、そのことを知り、改めて利用要求を出すことで、インターネットを利用することができる。
【0075】
本発明に係る伝送制御装置10によると、PBX(a)を設置しているホテルや事務所といった建物内において、伝送制御装置10をPBX(a)と加入者線(内線および局線の双方)間に接続するといった、簡単な接続作業で内線からインターネットを利用することができる。
【0076】
本発明に係る伝送制御装置10を用いてインターネットを利用するにあたっての配線・接続方法は、既存のPBX(a)と加入者線(内線および局線の双方)間に伝送制御装置10を接続するだけである。このため、簡単な接続工事のみでインターネットの利用環境を整えることができる。
【0077】
また、各部屋においては、既に配線されている電話線(内線)に対し、スプリッタ33とADSLモデム34とを用いて音声信号とデータ信号とを分岐させる構成を採用している。このため、ルータ等を用いた構内LANの構築や、大がかりな配線工事を必要としない。
【0078】
利用者は、各部屋に配線されているモジュラージャックのうち、インターネット接続用のモジュラージャックにインターネット機器32を接続し、インターネット接続用の内線電話番号に電話をかけ、その後は、内線電話31から出力されるボイスアナウンスの指示等に従って設定を行う。これによって、利用者の部屋からインターネットを使用することができる。
【0079】
この際、インターネットの接続時間を設定する(設定しない場合はデフォルトの時間)こともできる。接続時間が設定された場合には、接続の切り忘れなどによる過剰な料金の課金を防ぐことができる。
【0080】
また、データ信号のみ本発明に係る伝送制御装置10を介して内線と局線が接続され、音声信号はPBX(a)を介して内線と局線が接続されるので、利用者はインターネット使用時においても、今まで通り内線および外線電話を使用可能である。
【0081】
本発明に係る伝送制御装置10を用いることで、データ信号は全て伝送制御装置10を通り、音声信号のみPBX(a)を通ることになる。このため、PBX(a)に新たな機能の追加や変更、PBX(a)に替わる交換機の新規開発を行う必要はない。また、上述した通り、新規設備の追加や配線工事という面からもコストを抑えることが出来る。
【0082】
〔実施例〕
本発明に係る伝送制御装置の実施例として、伝送制御装置10がホテルに設置され、ホテルの各部屋からインターネットを利用できるようにした場合について説明する。Fig.3は、伝送制御装置10の操作および動作例を示す図であり、Fig.3に矢印で示す信号線〈1〉〜〈14〉は、以下の内容を示す。伝送制御装置10に対する操作に応じて、伝送制御装置10内では、〈1〉〜〈14〉に示す動作のうち、適宜の動作が行われる。
【0083】
〈1〉:音声信号インタフェース21が、接続や設定などの利用者からの要求信号を制御部18のPB_Decoder部(デコーダ部)18Cに通知する。要求信号(制御信号)は、インターネットの利用者が借りている部屋の内線電話31を用いて入力される内線電話番号(プッシュボタン(ダイヤル)信号)であり、その部屋の内線、伝送制御装置10、PBX(a)、および内線制御音声ライン19を介して伝送制御装置10の音声信号インタフェース21で受信される。
【0084】
〈2〉:デコーダ部18Cが、要求信号をデコード(復号)してその内容を認識(解析)し、解析結果にしたがって、利用者の要求に対する応答指示信号をボイス応答部18Bに通知する。
【0085】
〈3〉:ボイス応答部18Bが、利用者からの要求に対するボイス応答信号を生成し、音声信号インタフェース21に通知する。ボイス応答信号は、音声信号インタフェース21から内線制御音声ライン19に出力され、PBX(a),伝送制御装置10を通って該当する内線に出力され、対応する内線電話31から出力される。
【0086】
〈4〉:デコーダ部18Cは、切替スイッチ17が使用可能状態になった際に、その旨を利用者に電話発呼で通知する。すなわち、該当内線に対する発呼信号が音声信号インタフェース21に通知され、内線制御音声ライン19を介してPBX(a)に入力され、PBX(a)が該当内線に発呼信号を出力し、該当内線電話31に伝達される。
【0087】
〈5〉:制御動作部18Aは、切替スイッチ17の使用状態をデコーダ部18Cに通知する。この使用状態は、操作パネルインタフェース22を介して操作パネル20にも通知される。
【0088】
〈6〉:デコーダ部18Cは、利用者からの要求に応じた切替スイッチ17の接続/接続開放要求を制御動作部18Aに通知する。
【0089】
〈7〉:デコーダ部18Cは、利用者またはデフォルト設定により設定された接続時間と利用者の内線番号とを時間監視・課金部18Dに通知する。
【0090】
〈8〉:時間監視・課金部18Dは、切替スイッチ17の接続状況と接続されている利用者(内線番号)の課金情報とを、操作パネルインタフェース22を介して操作パネル20に通知する。
【0091】
〈9〉:制御動作部18Aは、時間監視・課金部18Dに対し、利用者からの要求に応じた切替スイッチ17の接続/接続開放の通知を行う。
【0092】
〈10〉:時間監視・課金部18Dは、インターネットの利用に対する設定時間(接続時間)を調査し、設定時間を超えているものがあれば、制御動作部18Aに対し、該当する内線と局線との接続に対する切替スイッチ17の開放要求信号を通知する。
【0093】
〈11〉:操作パネル20を用いて設定されるインターネットの利用時間(接続時間)が設定された場合には、その接続時間が、操作パネルインタフェース22から伝送制御装置10に入力され、時間監視・課金部18Dに通知される。
【0094】
〈12〉:操作パネル20を使用してインターネットの利用が制御される(内線と局線との接続が制御される)場合には、操作パネル20の操作によって生成される切替スイッチ17の接続/開放要求信号が、操作パネルインタフェース22を介して制御動作部18Aに直接通知される。
【0095】
〈13〉:切替スイッチ17は、制御動作部18Aに対し、自身の使用状態(使用可能状態または使用不可状態)を通知する。
【0096】
〈14〉:制御動作部18Aは、切替スイッチ17に対し、インターネットの利用の要求に応じた任意の内線と局線とを接続/接続開放するための切替スイッチ17の接続/接続開放の制御信号を通知する。
【0097】
以下に、伝送制御装置10の動作を、幾つかの操作例に沿って説明する。
【0098】
《操作例1》
操作例1として、各部屋の利用者が内線電話31を用いて伝送制御装置10を操作し、インターネットを利用する場合の動作例を説明する。Fig.4および5は、操作例1に応じた伝送制御装置10の動作を示すフローチャートである。
【0099】
或る部屋の利用者は、その部屋でインターネットを使いたい場合には、あらかじめISPの指定する設定方法でインターネット機器32をADSLモデム34に接続する。続いて、利用者は、内線電話31を用いて、インターネット接続用の内線電話番号に対してダイヤルを行う(S00)。ダイヤルされた信号は、インターネットの利用の要求信号(インターネット接続希望の信号)として、内線制御音声ライン19を経由して伝送制御装置10に受信され、デコーダ部18Cへ通知される(Fig.3;〈1〉)。
【0100】
デコーダ部18Cは、要求信号を受信すると、制御動作部18Aから常時通知されている現状のインターネット(ここでは切替スイッチ17)の使用状態を用いてインターネットへの接続可否(回線使用可否)を判定し、判定結果をボイス応答部18Bへと通知する(S01,S02)。
【0101】
切替スイッチ17は、その使用状態を制御動作部18Aに常時通知し(Fig.3;〈13〉)、制御動作部18Aは、切替スイッチ17からの使用状態通知をデコーダ部18Cへ常時通知する(Fig.3;〈5〉)。これによって、デコーダ部18Cは、要求信号を受け取った場合に、切替スイッチ17の使用不可状態を示す通知を受け取っているか否かを判定することによって、接続可否を判定することができる。
【0102】
ボイス応答部18Bは、インターネットへの接続可否を示すボイスアナウンスの音声信号を音声信号インタフェース21から内線制御音声ライン19へ出力する(Fig.3;〈3〉)。これによって、ボイスアナウンスは、要求信号を出力した内線電話31まで伝達され、内線電話31から出力される。このようにして、利用者に接続可否が通知される。
【0103】
ここで、接続可否の判定結果が接続可能である場合(S02;可能)には、ボイス応答部は、インターネットへ接続可能である旨,およびインターネットの利用に対する様々な設定(例えば、課金方法(時間課金,固定料金(xx円分)等))に関するボイスアナウンスを示す音声信号を利用者へ通知する(S03)。
【0104】
利用者は、接続可能の旨およびボイスアナウンスが通知されると、接続を行うか否かの回答を入力するとともに、ボイスアナウンスにしたがって、予め定められた手順で、接続時間等の様々な設定を行う(S04)。回答および設定の入力は内線電話31の操作により行われる。回答および設定が内線電話31に入力されると、これらに係るトーン信号が内線電話31から内線に出力される。トーン信号は、内線制御音声ライン19を通って制御部18のデコーダ部18Cに入力される〈Fig.3;〈1〉〉。
【0105】
デコーダ部18Cは、トーン信号を受信すると、このトーン信号をデコードして解析を行い、インターネットの利用に必要な各種の設定が完了しているか否かを判定する(S06)。
【0106】
設定が完了していない場合(S06;未完了)には、残りの設定を利用者が行うためのボイスアナウンスを利用者に通知するための指示をボイス応答部18Bに与える(Fig.3;〈2〉)。
【0107】
このようにして、設定が終了するまで、S03〜S06のループ処理が繰り返し行われる。ここで、デコード部18Cは、利用者により設定された接続時間を受け取った場合には、その接続時間を時間監視・課金部18Dに通知する(Fig.3;〈7〉)。但し、接続時間の設定が行われなかった場合には、デコード部18Cは、予め用意されているデフォルトの時間を接続時間として時間監視・課金部18Dに通知する。
【0108】
設定が完了すると(S06;完了)、デコード部18Cは、利用要求に係る内線を局線へ接続する要求を制御動作部18Aに与える(Fig.3;〈6〉)。制御動作部18Aは、切替スイッチ17を制御して要求に係る内線と局線とを接続する(S07,Fig.3;〈14〉)。
【0109】
内線と局線とが接続されると、ADSLモデム34が局側のADSLモデム51およびISPルータ50に接続され、ADSLモデム34のリンクアップLEDが点灯する。また、制御動作部18Aから時間監視・課金部18Dに接続開始信号が送信され、時間の監視と課金が行われる(S08,Fig.3;〈9〉)。時間監視・課金部18Dは、タイマを有しており、タイマによる計時を開始する。このような制御動作の状態は、操作パネル20に出力される(Fig.3;〈5〉,〈8〉)。但し、操作パネル20に対して状態を常時出力するか否かは選択可能である。
【0110】
内線と局線との接続が完了すると、接続完了が制御動作部18Aからデコーダ部18Cに通知される(Fig.3;〈5〉)。すると、デコーダ部18Cは、ボイス応答部18Bに対し、接続完了を通知するための指示を行う(S09;Fig.3;〈2〉)。
【0111】
ボイス応答部18Bは、接続完了のボイスアナウンスを利用者に通知する(S10,Fig.3;〈3〉)。以上により、インターネット機器32がインターネットに接続される。これによって、利用者は、インターネット機器32に対して所望の操作を行い、インターネットを利用することができる。なお、音声信号は切替スイッチ17を通らずにPBX(a)を介して送信されるので、内線電話での内線・外線通話は通常通り行うことができる。
【0112】
ところで、ステップS02において、デコーダ部18Bがインターネットへの接続不可と判定した場合(S02;不可)には、ボイス応答部18Bは、利用者に対し、インターネット利用の手順を終了するか、または、接続可能状態となった場合に通知を受け取るかを選択するための設定を行う旨のボイスアナウンスの音声信号を通知する(S11,Fig.3;〈3〉)。
【0113】
利用者は、内線電話31から出力されるボイスアナウンスに従って、手順終了または通知受信の設定を、内線電話のボタン操作により行う(S12)。ボタン操作により、手順終了または通知受信を示すトーン信号および/またはダイヤル信号が内線電話31から内線へ送出され、PBX(a)および内線制御音声ライン19を通って伝送制御装置10のデコーダ部18Cに入力される(Fig.3;〈1〉)。
【0114】
すると、デコーダ部18Cは、入力されたトーン/ダイヤル信号のデコードおよび解析を行い、手順終了または通知受信の何れであるか(空き待ちを行うか否か)を判定する(S13,S14)。このとき、解析結果が手順終了である場合(S14;NO)には、処理が終了する。
【0115】
これに対し、解析結果が通知受信である場合(S14;YES)には、デコーダ部18Cは、制御動作部18Aからの通知が使用可能状態に移行した場合に、当該内線電話に使用可能状態を示す電話発信を行う自己設定を行うとともに、ボイス応答部18Bに対し、通知受信の設定完了の通知指示を与える(Fig.3;〈2〉)。
【0116】
ボイス応答部18Bは、利用者の内線電話31に対し、通知受信の設定完了のボイスアナウンスを通知する(Fig.3;〈3〉)。利用者は、通知受信の設定完了が通知されると、内線電話31の回線を一時切断する(S16)。そして、利用者は、使用可能状態の通知が着信するのを待つ。
【0117】
以上のようにして、利用者は、切替スイッチ17の状態が使用不可状態であり、インターネットを直ちに利用できない場合には、使用可能状態になるのを待ち、使用可能状態になったことを自身に知らせる設定(使用可能の連絡を待つ設定)を伝送制御装置10に対して行うことができる。
【0118】
なお、デコーダ部18Cには、連絡待ちキューが設けられており、複数の利用者からの連絡待ちの設定を、その受け付け順で連絡待ちキューに登録可能に構成されている。
【0119】
また、利用者による伝送制御装置10の操作中に内線電話回線が切断された場合におけるやり直しの内線電話番号が用意されており、利用者は、操作が中断された場合でも、途中からやり直すことが可能になっている。
【0120】
利用者が連絡を待つ設定では、Fig.5に示すように、デコーダ部18Cは、制御動作部18Aからの通知を監視し、切替スイッチ17の状態が使用可能状態(空き状態)か否かを判定する処理を繰り返し行う(S17,S18)。
【0121】
デコーダ部18Cは、制御動作部18Aから使用可能状態の通知を受け取ると(S18;有り)、連絡待ちキューに登録された設定のうち、設定時間がもっとも古いものを特定し、これに対応する内線電話31に発信を行うとともに、ボイス応答部18Bに対し、音声信号出力を指示する(Fig.3;〈2〉)。
【0122】
ボイス応答部18Bは、デコーダ部18Cからの指示に従って、使用可能状態になったことを示すボイスアナウンスを該当する内線電話31に通知する(Fig.3;〈3〉)。
【0123】
これによって、該当する内線電話31が呼び出され(鳴動し)、利用者が呼び出しに応じる(オフフック)と、使用可能状態を示すボイスアナウンスが利用者に通知される(S04)。その後は、ステップS05〜S10と同様の処理が行われ(S21〜S23)、利用者がインターネットを利用することができる。なお、利用者が所定時間呼び出しに応答しない場合には、この連絡待ち処理が終了する。
【0124】
次に、利用者が、インターネットの利用を終了する場合には、Fig.6Aおよび6Bのフローチャートに示されるような操作および伝送制御装置10の動作が行われる。
【0125】
Fig.6Aにおいて、利用者は、インターネットの利用を終了する場合には、内線電話31から伝送制御装置10にダイヤルを行い、接続の開放を要求する。すなわち、利用者が内線電話31を用いてインターネット終了用の内線電話番号をダイヤルすると(S201)、これに応じたPB信号が内線制御音声ライン19を通じてデコーダ部18Cに入力され、デコーダ部18Cがボイス応答部18Bに音声出力指示を与える(S202)。
【0126】
ボイス応答部18Bは、デコーダ部18Cからの指示に従ってインターネット終了時のボイスアナウンスを出力し、ボイスアナウンスは、内線電話31まで伝達される(S203)。
【0127】
利用者は、ボイスアナウンスに従って接続終了(切断;呼開放)の設定を内線電話31に入力すると、この設定に応じたトーン信号がデコーダ部18Cまで伝達される(S204)。
【0128】
デコーダ部18Cは、切断の設定を受け取ると、制御動作部18Aに対し、切替スイッチ17の制御指示を与え、制御動作部18Aは、制御指示に従って、切替スイッチ17を制御し、該当する内線と局線との接続を開放する。
【0129】
デコーダ部18Cは、接続が開放されると、時間監視・課金部18Dに接続処理の監視信号(切断を示す)を通知することで、時間監視・課金部18Dに清算処理を指示する(S205)。
【0130】
時間監視・課金部18Dは、該当する内線と局線との接続時間の計時を停止し、この接続時間に応じた料金を算出し、接続時間および料金を操作パネルインタフェース22を介して操作パネル20へ出力する(S206,Fig.3;〈8〉)。操作パネル20の出力装置は、時間監視・課金部18Dから受け取った接続時間および料金を表示する(S207)。
【0131】
一方、デコーダ部18Cは、ボイス応答部18Bに対し、音声出力指示を与える(S205)。ボイス応答部18Bは、音声出力指示に従って、切断処理が終了したことを示す音声信号を音声信号インタフェース21を介して利用者の内線電話31へ出力する(S208)。これによって、利用者は、内線電話31から切断処理の終了を聞くことができる(S209)。
【0132】
その後、利用者は、ホテルのフロントで、例えばチェックアウト時に、インターネットの利用料金に対する清算を行う。このときの料金の支払い形態は、現金支払い、カード支払い等の様々な形態を適用可能である。
【0133】
ところで、インターネットの接続時間が、インターネットの接続時に利用者によって設定された時間や料金を越える場合には、Fig.6Bに示すような割り込み処理が行われる。
【0134】
インターネットの接続時には、時間監視・課金部18Dによってその接続時間の計時が行われる。時間監視・課金部18Dによって計時された時間が、利用者によって設定された接続時間,或いは利用者によって設定された料金に応じた接続時間を超えた場合には、デコーダ部18Cがこれを検出し、ボイス応答部18Bに対し、音声出力指示を与える(S301)。
【0135】
ボイス応答部18Bは、音声出力指示に従って、設定された接続時間や料金を超えていること、および利用を終了するか継続するかの問い合わせを示す音声信号(ボイスガイダンス)を利用者に内線通話で通知する(S302)。
【0136】
利用者は、内線電話31から出力されるボイスガイダンスに従って、利用を終了するか継続するかを判断する(S303,S304)。このとき、利用者がインターネットの利用を終了する場合には、Fig.7Aに示したステップS205以降の処理および操作が行われ、切断処理および料金の清算処理が行われる。これに対し、利用が継続される場合には、接続条件の再設定が内線通話を用いて行われ、該当内線と局線との接続状態が維持される。
【0137】
なお、上記した例では、利用者に対し、インターネットの利用を終了するか継続するかが問い合わせられるように構成されている。これに代えて、デコーダ部18Cが、接続時間や料金の超過を検出すると、制御動作部18Aに接続開放の指示を与え、制御動作部18Aが切替スイッチ17を制御し、該当内線と局線との接続を開放するようにしても良い。
【0138】
《操作例2》
操作例2として、操作パネル20を用いてインターネットを利用する場合の動作例を説明する。Fig.7は、操作例2に応じた伝送制御装置10の動作を示すフローチャートである。
【0139】
各部屋の利用者は、部屋でインターネットを使いたい場合には、操作例1と同様に、予めISPの指定する設定方法でインターネット機器32をADSLモデム34に接続する(S00)。
【0140】
利用者は、部屋の内線電話31を用いてホテルのフロントに内線電話を行い、フロントにおける伝送制御装置10の管理者(オペレータ)にインターネット利用の旨を伝える。管理者は、操作パネル20の出力装置に出力されている切替スイッチ17の使用状態を参照し、インターネットの接続可否を決定する(S101,S102,S103)。
【0141】
このとき、管理者は、インターネットへの接続ができない場合(S103;不可)には、内線電話で利用者にインターネットを利用できないことを伝える。これに対し、管理者は、インターネットへ接続できる場合(S103;可能)には、利用者に接続可能であることを伝え(S104)、利用者から接続時間(課金方法)や接続ISPの電話番号等のインターネットの利用に係る情報を聞き出し(S105)、各種の設定を操作パネル20に入力する(S106)。
【0142】
操作パネル20に入力された各種の設定内容(内線と局線との接続指示、接続時間(課金方法)等)は、操作パネルインタフェース22から伝送制御装置10に入力される。そして、接続指示が制御動作部18Aに入力される(Fig.3;〈12〉)とともに、接続時間(課金方法)が時間監視・課金部18Dに入力される(Fig.3;〈11〉)。
【0143】
このようにして、伝送制御装置10に対する各種の設定が終了すると(S107;完了)、制御動作部18Aが切替スイッチ17を制御して要求に応じた内線と局線とを接続する(S108)。
【0144】
すると、ADSLモデム34が局側のADSLモデム51およびISPルータ50に接続され、ADSLモデム34のリンクアップLEDが点灯する。また、制御動作部18Aから時間監視・課金部18Dに接続開始信号が送信され、時間の監視と課金が行われる。このような状態は、操作パネル20に出力される(常時出力か否かは選択可能)。
【0145】
以上のようにして、インターネット機器32がインターネットに接続され、利用者が所望の操作を行うことができる。なお、音声信号は切替スイッチ17を通らずにPBX(a)を介して送信されるので、内線電話での内線・外線通話は通常通り行える。
【0146】
利用者は、インターネットの利用を終了する場合には、内線電話31を用いてフロントにダイヤルを行い、管理者に接続の開放を要求する。管理者は、利用者の要求に従って操作パネル20を操作し、制御動作部18Aに対して、切替スイッチ17を開放する要求を与える。制御動作部18Aは、操作パネル20からの要求に従って切替スイッチ17を制御し、該当内線と局線との接続を開放する。
【0147】
利用者のインターネット利用時において、利用者によって接続時に設定された接続時間を超過した場合には、時間監視・課金部18Dが制御動作部18Aに時間超過による接続の開放を要求する(Fig.3;〈10〉)。制御動作部18Aは、時間監視・課金部18Dからの要求に従って切替スイッチ17を制御し、該当内線と局線との接続を開放する。
【0148】
接続が開放されると、制御動作部18Aは、開放を示す信号を切替スイッチ17から受け取り、この信号に対応する接続状態の監視信号(開放を示す信号)を時間監視・課金部18Dに与える(Fig.3;〈9〉)。すると、時間監視・課金部18Dは、該当する接続時間とこれに応じた料金とを操作パネル20に出力する(Fig.3;〈8〉)。
【0149】
その後、利用者は、例えばホテルのチェックアウト時にフロントでインターネットの利用に対する料金を支払う。
【0150】
〔変形例〕
上述した実施例は、以下のような変形が可能である。上述した実施例では、Fig.3に示したように、伝送制御装置10と操作パネル20とが個別に構成され、操作パネル20が伝送制御装置10に設けられた操作インタフェース22を介して接続される構成を例示した(Fig.8A)。これに対し、Fig.8Bに示すように、伝送制御装置10が操作パネル20を内蔵するように構成することも可能である。
【0151】
また、実施例で説明した操作パネル20は、Fig.9A,9B,9Cに示すような操作部および表示部を有する装置として構成することができる。すなわち、Fig.9Aに示すように、操作部は、局線毎に用意された接続開放スイッチと、部屋毎に用意されたスイッチと、状態表示スイッチと、清算スイッチとを持つ装置として構成される。
【0152】
操作部に対する操作を、操作例に倣って説明する。フロントの管理者は、内線通話で例えば101号室の利用者からインターネットの利用要求を受け付けると、状態表示スイッチをオンにし、Fig.9Bに示すような使用状態画面が表示部に表示される。使用状態画面は、状態表示スイッチがオンの間、表示部に表示され続ける。
【0153】
管理者は、表示部に表示された使用状態を参照し、未使用の局線があるか否かを判断する。但し、利用者からISPの指定を受けている場合には、管理者は指定されたISPに対応する局線が未使用か否かを判断する。
【0154】
利用者の要求を満たす局線(例えば、局線1)が未使用の場合には、管理者は、利用者の部屋番号に対応するスイッチ(“101号”のスイッチ)をオンにするとともに、局線1の接続開放スイッチをオンにする。
【0155】
すると、101号室の内線と局線1とを接続する旨の接続指示が操作パネル20から制御動作部18Aに与えられ、切替スイッチ17が101号室の内線と局線1とを接続する。その後、使用状態画面において、局線1と101号室の内線との接続を示す内容(“局線1:使用中(101号室)”)が表示される。
【0156】
その後、管理者は、101号室の利用者から内線通話でインターネットの利用の終了を受け付けた場合には、局線1の接続開放スイッチをオフにする。すると、制御動作部18Aに対し、接続の開放要求が与えられ、制御動作部18Aは切替スイッチ17を制御して101号室の内線と局線1との接続を開放する。
【0157】
すると、使用状態画面の局線1の使用状態が“未使用”に変化する。また、伝送制御装置10の時間監視・課金部18Dで生成された接続時間および料金を表示する画面が表示部に表示される(Fig.9C参照)。なお、接続時間および料金を示す画面は、清算スイッチのオン操作によって表示部に表示される。この画面は利用者のフロントにおける清算で用いられる。
【0158】
また、操作パネル20は、Fig.10に示すような簡易な構成を適用することもできる。Fig.10に示す例では、操作部と表示部(使用状態表示画面)とが一体に構成されている。すなわち、各部屋の内線を示す線と、各局線を示す線との交点に押し釦型のLED内蔵スイッチ(接続開放スイッチ)が配置されている。
【0159】
各接続開放スイッチは、オンになると、このスイッチ上で交わる内線と局線との接続要求を制御動作部18Aに出力し、オフになると、このスイッチ上で交わる内線と局線との接続の開放要求を制御動作部18Aに出力するように構成されている。
【0160】
さらに、各接続開放スイッチは、オン状態で内蔵されたLEDが点灯するように構成されており、点灯している接続開放スイッチが、切替スイッチ17の使用状態を示す。従って、全ての局線(局線1〜4)を示す線上のスイッチのいずれかがそれぞれ点灯している状態(Fig.10に示す状態)は、切替スイッチ17が使用不可状態であることを示す。一方、或る局線を示す線上のスイッチが何れも点灯していない場合には、その局線が未使用であることを示す。
【0161】
Fig.10に示すような操作パネル20が適用される場合には、Fig.9Bに示すような使用状態画面は不要となる。
【0162】
〔効果〕
本発明によると、既存機器(PBXを含む内線電話システム)の機能追加・変更や、新たな交換機の開発を伴わずに、ADSLモデムとスプリッタ、および本発明に係る伝送制御装置を用いる事によって、安価にインターネットの利用環境を必要な数だけ(PBXの内線収容可能数を上限として)構築する事が可能となる。
【0163】
また、インターネットの利用環境の構築に必要な機器の導入が容易であり、配線工事の面からもコストを抑えることが出来る。特に内線工事の困難な遠隔地や古いビル設備でLANの新規工事が難しい場所等へ適用が可能である。
【0164】
利用環境の構築にあたっては、既存機器(PBX)と伝送制御装置等を接続する配線工事、内線が配線されている場所(ホテルの部屋等)での音声信号とデータ信号とを分離するための工事は必要である。しかし、大がかりな工事ではなく、接続工事は容易である。
【0165】
本発明は、例えば、内線電話システムを利用しているホテルや会社等の事業体に適用が可能である。
【0166】
本発明によれば、既存の内線電話システムを利用する一方で、必要な数だけインターネット等のデータ通信網への接続環境を用意することができる技術を提供することができる。
【0167】
〔その他〕
(付記1) 音声信号を伝送するための第1回線と第2回線との間の切替装置に収容される複数の第1回線と1以上の第2回線とのうち、任意の第1回線と第2回線とを接続する接続部と、
前記接続部の接続動作を制御する制御部と、
前記接続部によって接続された第1回線と第2回線との一方の回線上を流れるデータ信号をこの一方の回線から分離し、前記一方の回線から分離されたデータ信号を他方の回線上に挿入する分離/挿入部と
を含むデータ信号の伝送制御装置。(1)
(付記2) 前記制御部は、或る第1回線に接続される音声端末からこの或る第1回線と第2回線とを接続するための要求信号を受け取り、この要求信号に基づいて前記或る第1回線と第2回線とが接続されるように前記接続部を制御する
付記1記載のデータ信号の伝送制御装置。(2)
(付記3) 前記制御部は、前記音声端末から前記或る第1回線と第2回線とを接続するための案内を含む案内信号を前記音声端末へ向けて出力する
付記2記載のデータ信号の伝送制御装置。
【0168】
(付記4) 前記制御部は、前記音声端末からの要求信号に基づいて前記或る第1回線と第2回線とを前記接続部が接続できない場合には、前記接続部が前記或る第1回線と第2回線とを接続可能な使用可能状態になるまで待つことを示す要求信号を前記音声端末から受け付け、その後、前記接続部が使用可能状態になった場合に、そのことを前記音声端末に通知する
付記3記載のデータ信号の伝送制御装置。
【0169】
(付記5) 前記要求信号は、前記或る第1回線を含み前記切替装置を介して生成される前記音声端末と前記伝送制御装置との接続回線を通って前記伝送制御装置の制御部に与えられる
付記2記載のデータ信号の伝送制御装置。
【0170】
(付記6) 前記制御部は、操作部からマニュアルにより入力される或る第1回線と第2回線との接続又は開放指示に基づいて、この或る第1回線と第2回線とが接続又は開放されるように前記接続部を制御する
付記2記載のデータ信号の伝送制御装置。
【0171】
(付記7) 前記制御部は、前記接続部によって接続された第1回線と第2回線との接続による通信時間を監視し、この通信時間に応じた課金を行う
付記1記載のデータ信号の伝送制御装置。(3)
(付記8) 前記制御部は、第1回線と第2回線との接続時間が所定の通信可能時間に達した場合には、当該第1回線と第2回線との接続を開放するように前記接続部を制御する
付記1記載のデータ信号の伝送制御装置。(4)
(付記9) 前記制御部は、或る第1回線に接続された音声端末の発呼により生成される前記切替装置を介した前記或る第1回線を含む前記音声端末と前記伝送制御装置との間の接続回線を通じて、前記或る第1回線と第2回線との接続に係る案内を含む信号を前記音声端末に通知するとともに、前記案内に応じて前記音声端末から出力される前記或る第1回線と第2回線との接続に係る要求信号を前記接続回線を通じて受け取る
付記1記載のデータ信号の伝送制御装置。(5)
Claims (5)
- 音声端末が夫々接続され各音声端末との間で音声信号を夫々伝送するための複数の第1回線である複数の内線を収容するとともに、電話局が接続されこの電話局との間で音声信号を伝送するための1以上の第2回線である1以上の局線を収容して内線と局線との間の接続処理を行う構内交換機と前記複数の音声端末及び前記電話局との間において、前記複数の内線及び前記1以上の局線上に挿入された状態で設置されるデータ信号の伝送制御装置であって、
前記構内交換機に収容された前記複数の内線と前記1以上の局線との間に配置され、これらの内線及び局線のうち、接続が要求された内線と局線とを接続する信号伝送路を形成する空間スイッチを含む接続部と、
前記接続部の接続動作を制御する制御部であって、接続が要求された内線と局線とを接続する信号伝送路を前記接続部に形成させる制御部と、
前記複数の内線及び前記1以上の局線上に配置され、且つ前記接続部と接続された分離/挿入部であって、前記複数の内線及び前記1以上の局線を流れる音声信号を通過させる一方で、前記接続部によって形成された信号伝送路を介して接続された内線及び局線のうちの一方の回線に挿入されこの一方の回線上を音声端末側又は電話局側から前記構内交換機へ向かって流れるデータ信号をこの一方の回線から分離して前記信号伝送路へ送出し、前記一方の回線から分離され前記接続部の信号伝送路を通って伝送されてくるデータ信号を、該信号伝送路を介して接続された内線及び局線のうちの他方の回線上に、前記構内交換機から音声端末又は電話局へ向かって流れる方向で挿入する分離/挿入部と
を含むデータ信号の伝送制御装置。 - 前記制御部は、或る内線に接続された音声端末からこの或る内線と局線とを接続するための要求信号を受け取り、この要求信号に基づいて前記或る内線と局線とが接続されるように前記接続部を制御する
請求項1記載のデータ信号の伝送制御装置。 - 前記制御部は、前記接続部によって接続された内線と局線との接続による通信時間を監視し、この通信時間に応じた課金を行う
請求項1記載のデータ信号の伝送制御装置。 - 前記制御部は、内線と局線との接続時間が所定の通信可能時間に達した場合には、当該内線と局線との接続を開放するように前記接続部を制御する
請求項1記載のデータ信号の伝送制御装置。 - 前記制御部は、或る内線に接続された音声端末の発呼により生成される前記構内交換機を介して前記或る内線を含む前記音声端末と前記伝送制御装置との間の接続回線であって、前記或る内線を介して前記音声端末から前記伝送制御装置を通って前記構内交換機に至り、前記構内交換機から内線制御音声ラインを介して前記制御部に至る接続回線を通じて、前記或る内線と局線との接続に係る案内を含む信号を前記音声端末に通知するとともに、前記案内に応じて前記音声端末から出力される前記或る内線と局線との接続に係る要求信号を前記接続回線を通じて受け取る
請求項1記載のデータ信号の伝送制御装置。
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