JP4068779B2 - 光走査装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明はレーザプリンタやデジタル複写機、ファクシミリ装置など、電子写真方式の画像形成装置に搭載される光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザビームなどの光ビームをポリゴンミラー(回転多面鏡)を使用して一定方向に繰り返し偏向させつつ、光ビームの偏向方向と直交する方向に移動する感光体表面に光ビームを照射して画像の書き込みを行い、一連のプロセスを経て紙に画像を記録するタイプの画像形成装置は、高解像度かつ高速で普通紙に画像を記録することができるため、プリンタや複写機等に広く使用されている。
図1および図2は従来から使用されている画像形成装置の一般的な構成を表わしたものである。この装置は、図示しないメインモータを駆動源として定速で回転する感光体ドラム11を備えている。感光体ドラム11の周囲には、ドラム表面に電荷を一様に帯電させるための帯電ローラ12、ドラム表面に作成された静電潜像を現像するための現像器13、現像によりドラム表面に形成されたトナー像を用紙14に転写するための転写ローラ15、トナー像の転写後にドラム表面に残っているトナーを回収するためのクリーニング装置16などが配置されている。クリーニング装置16によって清掃された後のドラム表面には、再び帯電ローラ12によって帯電が行われ、これによって画像の記録を繰り返し行うことができる。
トナー像が転写された用紙14は、1対のローラからなる定着器17に搬送されて定着処理された後、図示しない排出トレイに排出される。また、帯電ローラ12と現像器13との間のドラム表面には光走査装置18からレーザビーム19が照射されるようになっており、これによって静電潜像の書き込みが行われる。すなわち、帯電ローラ12によって一様に帯電されたドラム表面は、光走査装置18によって走査されるレーザビーム19によって隙間無く走査されるようになっている。このときのレーザビーム19のオン・オフに応じてドラム表面の電荷が選択的に消失し、画像に対応した静電潜像が形成される。現像器13内のトナーは摩擦帯電によって所定の電荷を帯びており、静電潜像に選択的に吸着してトナー像を形成する。
【0003】
光走査装置18は、レーザビーム19の発生、変調および偏向を行う。レーザビーム19は、LDユニット22のレーザダイオード23からある発散角を持って発射されるが、コリメートレンズ24を通過させることでコリメート光(平行光束)となる。その後、レーザビーム19は、シリンダレンズ34を通過することにより副走査方向に絞り込まれてポリゴンミラー35に照射される。ポリゴンミラー35に照射されたレーザビーム19は、回転に伴って角度の変化するミラー面35aで反射されることにより一定方向に偏向される。偏向されたレーザービーム19は、fθレンズ37を通過し、折り返しミラー39に入射する。レーザービーム19は折り返しミラー39で反射されることにより感光体ドラム11方向に進路を変え、トロイダルレンズ38を通して感光体ドラム11上に結像し、感光体ドラム11の軸方向に平行に繰り返し走査される。この走査方向は主走査方向と呼ばれており、感光体ドラム11の表面の移動方向は副走査方向と呼ばれている。ここでfθレンズ37は感光体ドラム11上でレーザビーム32の走査速度が一定になるように補正するためのレンズである。また、トロイダルレンズ38は、レーザービーム19を副走査方向に絞ると共に、ポリゴンミラー35の面倒れ補正を行っている。
感光体ドラム11に対する走査範囲の外側(走査開始位置よりも外側)に偏向されたレーザビーム19Sは、fθレンズ37を通過した後に反射ミラー41によって反射され、シリンダレンズ42を通り走査開始タイミング検出センサ43によって検出されるようになっている。走査開始タイミング検出センサ43がレーザビーム19Sを検出してから所定の遅延時間を経過した時点から各走査ラインでの画像の変調を開始することにより、各走査ラインにおける画像の書き出し位置を一定にし、ジッタの発生を防止することができる。
しかし、ポリゴンミラー35を高速回転させてレーザビーム19を偏向させる光走査装置を用いた画像形成装置では、バンディングと呼ばれる現象が発生し、高精細度の画像を作成する上で障害となっている。バンディングとは、副走査方向に現われる画像濃度の縞状のむらをいう。バンディングには幾つかの原因があるが、このうちの1つが光走査装置内の光学部品の振動である。
【0004】
ポリゴンミラー35を回転させるためのモータ(ポリゴンモータ)35Mや光走査装置を取り付けた画像形成装置本体の振動は、光走査装置内の各種レンズや光学部品に伝達し、これらを振動させる。これらの光学部品が振動すると、レーザビーム19によるドラム表面での画像の書き込み位置が変動する。このうちの副走査方向の変動成分は、レーザビーム19の走査線の間隔をずらすことになる。
走査ラインの位置が副走査方向にずれ、走査線の間隔が不均一になると濃度むらが発生することになる。走査ラインの副走査方向へのずれが全くランダムに発生すれば、濃度むらが発生しても人間の目にはそれほど目立つことはない。ところが前記したようにポリゴンミラー35や装置本体がモータの回転に伴う振動と共振するような場合には、振動が所定の周波数(共振周波数)で増幅されてしまう。このように副走査方向のずれが周期性を持つようになると、それぞれのずれがわずか数μmのオーダであっても、濃度むらが視認できるようになり画質上の問題となる。
そこで従来から、ポリゴンミラーに代表される振動源の存在に起因する画質の低下を防止するために各種提案がなされている。
たとえば、特開平5−103164号公報記載の技術では、レーザ走査ユニットが発生させる振動の振動数と、このレーザ走査ユニットを支持する支持フレームの固有振動数とを所定値離すようにしている。詳細には、レーザ走査ユニットの発生させる振動の振動数に対して支持フレームの一次固有振動数をこれよりも低周波側とし、二次固有振動数をレーザ走査ユニットの発生させる振動の振動数よりも高周波側にするようにしている。
この公報に記載された具体例では、レーザ走査ユニットの発生させる振動の振動数が237.5Hzであるとすると、支持フレームの一次固有振動数は190Hzであって20%だけ低周波側に離れており、二次固有振動数は360Hzであって52%だけ高周波側に離れている。このようにこの提案では、レーザ走査ユニットの発生させる振動の振動数と支持フレームの固有振動数がある程度離れているので、レーザ走査ユニットが発生させた振動によって支持フレームが振動することを防止することができる。すなわち、レーザ走査ユニットによって走査される光束が振動して、感光体上の画像に悪影響を与えるといったことを防止することができる。
【0005】
また特開平4−24664号公報には、レーザ走査ユニットとこれから出力されるレーザビームを感光体へ向けて反射させる折り返しミラーとを含んだ光走査装置を、1つの支持フレームに装着し、この支持フレームを画像形成装置の本体フレームに取り外し自在に取り付けるようにした技術が開示されている。この技術では、光走査装置を1つの支持フレームに装着したので、装置本体の他の部分が発生させる振動がこの光走査装置に与える影響をなくし、感光体に対する走査線の書き込み時の乱れを防止することができる。
さらに実開平5−11161号公報には、レーザビームを走査させるポリゴンミラーを上面に配置したポリゴンミラー装着部と、光学素子をその下面に装着した光学素子装着部とが、垂立壁を介して階段状に段違いに形成されると共に、この垂立壁にレーザビームの通過用の孔を形成し、また光学素子装着部にレーザビームの出射孔を配置した技術が開示されている。この技術によれば、この光走査装置を高剛性とすることができ、これにより振動の軽減が図られる。
また特開平3−259107号公報記載の技術では、上下一対の光学箱で光学素子を挟持することにより、重量増加を伴うことなく光走査装置に十分な剛性を持たせ、これにより振動の軽減を図っている。
また特開平8−244270号公報記載の技術では、画像形成装置の本体フレームは、比較的強固な構造体であり、この上部には、レーザ走査ユニットと光走査装置フレームユニットが配置されている。これらは相互の位置関係を調整した状態で固定され一体化して光走査装置を構成している。レーザ走査ユニットは固定手段により、光走査装置フレームユニットは他の固定手段により本体フレームに固定される。このように光走査装置を2つのユニットに分け全体のサイズを小型化して固有周波数を上げている。またレーザ走査ユニットの光学部品載置面の下方に、三角形を連続させた形のリブを配置することにより固有周波数が更に上昇するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平5−103164号公報記載の技術においては、仮に支持フレームの一次固有振動数をスキャナモータの回転周波数から離したとしても、低い周波数領域には装置本体側に多くの振動源が存在しているのが通常である。したがって、これらの振動と共振を起こして、画像のむらが発生することが懸念される。
また、支持フレームの一次固有振動数を互いに隣接する2つの共振モードの間に設定するようにしても、両共振モードの山(ピーク)が近接して存在する場合には、両方の共振モードの影響を受けて、狙った谷間の部分のゲインが十分低下しないことが多い。したがって、共振モードの谷間となる部分を狙って一次固有振動数を設定しても、実際に製品を作成するとその周波数での振動を効果的に抑えることができない場合が多い。
さらに、光走査装置の支持フレームの一次固有振動数を規制しても、レーザ走査ユニット自体が振動し共振して筐体内の光学部品の位置関係が狂うと、これにより光ビームの位置ずれを起こして画像不良を発生させる場合もあるという問題があった。
一方、特開平4−24664号公報記載の技術では、レーザ走査ユニットと折り返しミラーが別個の支持フレーム上に装着される場合と同一の支持フレーム上に装着される場合が考えられる。これらが別々の支持フレームに装着される場合には、それぞれの支持フレーム上で別個にこれらレーザ走査ユニットあるいは折り返しミラーを調整した後、装置本体上で再度調整を行うことが必要となるため、手間がかかり、またそれぞれの調整に調整治具を必要とするという問題もある。
【0007】
これに対して、レーザ走査ユニットと折り返しミラーを同一の支持フレームに装着するようにすると、折り返しミラーの長さが光ビームの走査域との関係でかなり長くなっているので、支持フレーム全体の面積が大幅に増加してしまう。これに伴ってこの支持フレームの補強も必要となって全体の重量がかなり増加する。したがって、支持フレームの一次固有振動数を高次側に設定しにくくなり、スキャナモータの回転周波数と支持フレームのそれが近接する結果、支持フレームが共振を起こして画質が却って悪くなる場合もある。
さらに実開平5−11161号公報に開示された技術では、レーザビームを走査するポリゴンミラーを上面に配置したポリゴンミラー装着部と、光学素子をその下面に装着した光学素子装着部とが、垂立壁を介して階段状に段違いに形成され、これにより光走査装置の剛性が高められている。しかしながら、このように段違いの配置構造をとった場合、各光学部品を載置する面には光路や他の光学部品の配置との関係で壁状のリブを配置することができず、光路が形成される広範囲の領域でリブが存在できないことになる。したがって、このような広範囲の領域に亘って光走査装置の剛性を十分高めることができないことになる。この結果、光走査装置の光学部品載置面の面振動を十分抑えることができず、画像の記録不良を引き起こす可能性が高くなる。
また、特開平3−259107号公報記載の技術では、上下の光学箱共に光学部品を挟持する側にリブを配置し、剛性を高める工夫が行われている。しかしながら、リブの高さや配置は、光学部品や光路によって各種制約されるので、剛性を十分に強化させるような使用態様をとることが事実上不可能となる。
また、特開平8−244270号公報記載の技術では、光走査装置をレーザ走査ユニットと光走査装置フレームユニットとに2分割して、各々の大きさを小さくすることにより、それぞれの固有振動数を上げている。しかし、装置を2分割しているため、部品点数が多くなりコスト的に不利であると共に組み立て及び調整のコストも発生する。
以上、偏光器にポリゴンミラーを使用した光走査装置を例にとって説明を行ったが、同様の問題はガルバノミラーなど他の機械式偏向器を使用したものについても同様な問題がある。
本願発明は、以上の従来技術の問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、光走査装置筐体の剛性を装置構成を複雑化することなく高めて固有振動数を大きくし、光走査装置自身の振動あるいはこれが取り付けられた画像形成装置との筐体の共振によるバンディングの発生を防止できる光走査装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、光源からの光ビームを反射させて主走査方向に偏向する機械式偏光器と、当該機械式偏光器で反射された光ビームを副走査方向に移動する被走査面に導光する光学部品とを一つの筐体に保持してなる光走査装置において、前記筐体は、前記機械式偏光器が主走査方向の略中央部に取り付けられる第1底板部と、前記光学部品が取り付けられる第2底板部と、第1および第2底板部を囲む外周壁と、第1底板部と第2底板部との境界に両底板部の上下に突出させて設けられ、かつ両端部が外周壁に接続されたリブ構造の仕切壁とを一体成形してなる上部が開口した筐体本体と、当該筐体本体の上部を閉塞する蓋体とからなり、前記第1底板部と前記仕切壁と前記外周壁とからなる部分の前記仕切壁および前記外周壁を切断する方向に沿った断面形状が略H形状になっており、前記仕切壁により前記機械式偏光器は前記光学部品から隔離され、前記第1底板部に、前記仕切壁と前記外周壁とを連結する両底板部の上下に突出したリブ構造の連結壁を設け、2枚の前記連結壁、前記仕切壁、及び前記外周壁により、前記第1底板部に前記機械式偏光器の周囲を囲む中央部屋と、前記中央部屋の両隣に形成された両隣部屋とが形成され、被走査面を有する装置と前記筐体本体とを締結する締結部を前記第1底板部の前記両隣部屋にそれぞれ設け、前記第2底板部側の両隅部に設けられた締結部と前記第1底板部の前記両隣部屋に設けられた締結部により、前記筐体本体を前記被走査面を有する装置上に締結することを特徴とする
請求項記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記仕切壁は、前記光学部品よりも前記機械式偏光器に近い位置に設けられていることを特徴とする
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態について説明する。
図3は本願発明の光走査装置の一例を示す全体斜視図(筐体の蓋体を外した状態)である。図4(a)は図3に示す光走査装置の筐体本体の上面図、(b)は下面図、(c)は図4(a)のA−A線に沿った断面図である。光走査装置18内に配置されるポリゴンミラー35を含む各種光学部品とそれらの配置関係および光走査装置18が取り付けられる画像形成装置本体の構成は図1および図2に示したものと同様とする。
この光走査装置18はLDユニット22から出射されたレーザビーム(光束)19を、シリンダレンズ34を介して機械式偏向器であるポリゴンミラー35に導光し、回転に伴って角度が変化するミラー面35aで反射させることにより主走査方向(図1(a)中の矢印M方向)に偏向させつつ、その反射したレーザビーム19をfθレンズ37、折り返しミラー39およびトロイダルレンズ38を介して副走査方向(図3中の矢印S方向)に回転する感光体ドラム11の表面(被走査面)11aに導光することにより光走査を行う。
上記LDユニット22、シリンダレンズ34、ポリゴンミラー35、fθレンズ37、折り返しミラー39およびトロイダルレンズ38は筐体50に保持されている。LDユニット22は筐体本体50aの外周壁52に取り付けられている。シリンダレンズ34、ポリゴンミラー35、fθレンズ37、折り返しミラー39およびトロイダルレンズ38は筐体50の内部に配置されている。
筐体50は、上部が開口した筐体本体50aと、筐体本体50aの上部開口部を閉塞する図示しない蓋体とからなる。筐体本体50aの底部には、光ビーム出射窓2121が設けられている。光ビーム出射窓21は、そこから埃やトナー等が筐体50内に入り込むのを防止するために透明なガラス板で閉塞されている。
LDユニット22からの光ビーム19は、副走査方向に大きな屈折率を有するシリンダレンズ34を通過することにより、ポリゴンミラー35のミラー面35a近傍に主走査方向に延びる線状に結像される。
【0010】
ポリゴンミラー35は、モータ35Mにより等速で高速回転され、入射光束を等角速度的に偏向する。ポリゴンミラー35で反射したレーザビーム(偏向光)19は、fθレンズ37を経て折り返しミラー39に入射し、感光体ドラム11方向に反射された後、トロイダルレンズ38および光ビーム出射窓21を通して筐体50外に出射され、感光体ドラム11の表面11aに照射される。このときレーザビーム19が出力すべき画像に応じて強度変調されることにより、点滅するレーザビーム19によって感光体ドラム11の表面11aにドットパターンの形で出力画像の静電潜像が書き込まれる。fθレンズ37およびトロイダルレンズ38にはガラス製あるいは樹脂接合型の光学素子が使用される。
前述したようにポリゴンミラー35を高速回転させてレーザビーム19を偏向させる光走査装置を用いた画像形成装置では、バンディングと呼ばれる現象が発生し、高精細度の画像を作成する上で障害となる。バンディングの発生要因は、画像形成装置の振動およびポリゴンミラー35を回転させるポリゴンモータ35Mによる振動によって、筐体本体50aが変形し各光学部品の位置が変動することにある。とくに、LDユニットの取り付け角度やミラー角度、レンズ角度などの変動による影響が大きい。
そのため、特開平8−244270号公報記載の技術では、光走査装置の筐体本体を、ポリゴンモータと走査レンズ系のみを含めた第1のフレームとミラーを取り付けた第2のフレームとに分割して、個々の筐体要素の大きさを小さくすることで見かけの固有振動数を大きくしている。
これに対し本願発明では、光走査装置18の筐体本体50にリブ56を這い巡らせることにより筐体本体50の剛性を上げて固有振動数を大きくするとともに、各光学部品の取り付け位置における振動変位が小さくなるような筐体本体50の構造とする。
【0011】
図4(a)、(b)、(c)に示すように、筐体本体50aは、第1底板部57と、第2底板部51と、第1および第2底板部57、51を囲む外周壁52と、第1底板部57と第2底板部51との境界に両底板部57、51の上下に突出させて設けられ、かつ両端部が外周壁52に接続されたリブ構造の仕切壁53とを一体成形してなる。筐体本体50aの材料には樹脂材料(PPE)が使用される。外周壁52の一部は、ポリゴンミラー35からの反射光を遮らないように光透過窓63になっている。
第1底板部57には、図3に示したように、機械式偏光器であるポリゴンミラー35およびポリゴンモータ35Mが取り付けられる。第2底板部51には、fθレンズ37、トロイダルレンズ38および折り返しミラー39が取り付けられる。
仕切壁53は、fθレンズ37よりもポリゴンミラー35に近い位置に設けられている。また、第1底板部57と仕切壁53と外周壁52とからなる部分の仕切壁53および外周壁52を切断する方向(A−A方向など)に沿った断面形状は略H形状になっている(図4(c))。
【0012】
第1底板部57には、仕切壁53と外周壁52とを連結する上下に突出したリブ構造の連結壁54、55が形成されており、この部分の強度を一層向上させている。
また、第1底板部57には、画像形成装置本体70と筐体本体50aとを締結するためのボルト孔(締結部)58、59が設けられている。光走査装置18は、第2底板部51側の両隅部に設けられたボルト孔60、61と第1底板部57のボルト孔58、59にボルトを通して筐体本体50aを画像形成装置本体70上に締結することにより、画像形成装置本体70と一体となって画像形成装置を構成する。
上記のような構造にしたことにより、筐体本体50の剛性が大幅に向上し、下記の振動解析結果に示すように、1次の固有振動数が323Hzとなった。仕切壁53や連結壁54、55が無いときの1次の固有振動数は190Hzであった。したがって、仕切壁53や連結壁54、55などのリブを這い巡らせたことによって、筐体本体50の1次の固有振動数が1.5倍以上高くなった結果になる。
振動解析結果
1次の振動モード:322.7(Hz)
2次の振動モード:414.3(Hz)
3次の振動モード:488.7(Hz)
4次の振動モード:569.6(Hz)
5次の振動モード:626.4(Hz)
6次の振動モード:647.3(Hz)
7次の振動モード:748.5(Hz)
8次の振動モード:838.5(Hz)
上記振動モードのうち、1次、2次および4次のモードは、光ビーム出射窓21の位置に振動のピーク(山)を有するモードである。しかし、この付近に配置されている折り返しミラー39やトロイダルレンズ38はそれぞれ両端部が保持され安定した姿勢で筐体本体50aに取り付けられており、これらの近傍にあるボルト孔60、61の位置で筐体本体50aが画像形成装置本体70に締結固定されるため、これらの振動は画質に悪影響を与えない程度に抑えることできる。
【0013】
また、3次の振動モードは、fθレンズ37の取り付け位置に振動のピークを有するモードであり、その固有振動数(489Hz)はポリゴンモータ35Mの振動数(480Hz)に近いため、共振によりfθレンズ37が変動してしまう。この変動は、fθレンズ37の取り付け位置の裏側に、補強用リブを追加することにより防止できる。具体的には、補強用リブを設けたことにより、3次の振動モードの固有振動数を550Hz付近にシフトさせることができ、fθレンズ37の振動を防止できた。
また、5次の振動モードは、ポリゴンモータ35MおよびLDユニット22の取り付け位置に振動のピークを有するモードで、その固有振動数は626Hzであった。
このようにポリゴンモータ35MおよびLDユニット22の取り付け位置における振動数が非常に高次の振動モードの高い固有振動数になった理由は、筐体本体50に仕切壁53を這い巡らせて一部二重壁構造とし、仕切壁53と外周壁52との間の第1底板部57にポリゴンモータ35Mを取り付けるとともに、画像形成装置本体70と筐体本体50aとを第1底板部57の両側二箇所で締結固定したことによるものである。光走査装置18と画像形成装置本体70とを含めた画像形成装置全体において、ポリゴンモータ35Mから発生する振動の周波数が最も高いので、ポリゴンモータ35MおよびLDユニット22の取り付け位置はこの画像形成装置で発生するいかなる振動とも共振しない。したがって、ポリゴンミラー35およびLDユニット22の振動による変動を防止し、バンディングの発生を防止することができる。
また、筐体本体50aの材料に樹脂材料(PPE)を使用したことにより、アルミダイカストのような曲げ弾性率の大きなものを使用した場合より、剛性が高い結果となり、筐体本体50aの部品コストを大幅に低減することができた。
なお、この実施の形態では、第1底板部57と第2底板部51との境界およびその近傍だけにリブ56を設けたが、外周壁52に沿わせて全周にリブ56を這い巡らせれば、より効果的に筐体本体50aの剛性を高めてバンディングの発生を防止することができる。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本願発明によれば、光走査装置の筐体本体にリブ(仕切壁、連結壁など)を這い巡らせて、筐体本体の剛性を上げ固有振動数を大きくするとともに、各光学部品の取り付け位置における振動変位が小さくなるような筐体本体の構造としたので、光走査装置自身の振動あるいはこれが取り付けられた画像形成装置との筐体の共振によるバンディングの発生を装置構成を複雑化することなく防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光走査装置の要部概略構成図である。
【図2】図1を備えた画像形成装置の要部概略構成図である。
【図3】本願発明の光走査装置の一例を示す全体斜視図(筐体の蓋体を外した状態)である。
【図4】(a)は図3に示す光走査装置の筐体本体の上面図、(b)は下面図、(c)は(a)のA−A線に沿った断面図である。
【符号の説明】
11:感光体ドラム
11a:ドラム表面(被走査面)
18:光走査装置
19:レーザビーム(光束)
22:LDユニット(光源)
34:シリンダレンズ
35:ポリゴンミラー(機械式偏向器)
35a:ミラー面
35M:モータ
37:fθレンズ
39:折り返しミラー
38:トロイダルレンズ
50:筐体
50a:筐体本体
51:第2底板部
52:外周壁
53:仕切壁
54:連結壁
55:連結壁
57:第1底板部
58:締結部
59:締結部
70:画像形成装置本体

Claims (2)

  1. 光源からの光ビームを反射させて主走査方向に偏向する機械式偏光器と、当該機械式偏光器で反射された光ビームを副走査方向に移動する被走査面に導光する光学部品とを一つの筐体に保持してなる光走査装置において、
    前記筐体は、前記機械式偏光器が主走査方向の略中央部に取り付けられる第1底板部と、前記光学部品が取り付けられる第2底板部と、第1および第2底板部を囲む外周壁と、第1底板部と第2底板部との境界に両底板部の上下に突出させて設けられ、かつ両端部が外周壁に接続されたリブ構造の仕切壁とを一体成形してなる上部が開口した筐体本体と、当該筐体本体の上部を閉塞する蓋体とからなり、
    前記第1底板部と前記仕切壁と前記外周壁とからなる部分の前記仕切壁および前記外周壁を切断する方向に沿った断面形状が略H形状になっており、
    前記仕切壁により前記機械式偏光器は前記光学部品から隔離され、
    前記第1底板部に、前記仕切壁と前記外周壁とを連結する両底板部の上下に突出したリブ構造の連結壁を設け、
    2枚の前記連結壁、前記仕切壁、及び前記外周壁により、前記第1底板部に前記機械式偏光器の周囲を囲む中央部屋と、前記中央部屋の両隣に形成された両隣部屋とが形成され、
    被走査面を有する装置と前記筐体本体とを締結する締結部を前記第1底板部の前記両隣部屋にそれぞれ設け、
    前記第2底板部側の両隅部に設けられた締結部と前記第1底板部の前記両隣部屋に設けられた締結部により、前記筐体本体を前記被走査面を有する装置上に締結することを特徴とする光走査装置。
  2. 前記仕切壁は、前記光学部品よりも前記機械式偏光器に近い位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
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