JP4065036B2 - 化粧料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、皮膚上における伸びが良く、滑らかである化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、種々の金属酸化物を含有する化粧料、例えば酸化チタンを含有する化粧料がある。酸化チタンは、皮膚を紫外線から保護する紫外線遮蔽効果を有するため、シミ、ソバカスなどの発生防止に役立っている。このため、このような酸化チタン等の金属酸化物は、化粧料の含有成分として現在広く汎用されている。
【0003】
しかしながら、この酸化チタンは、化粧料の塗布時にざらつきや伸びの悪さを感じさせること、また、それ自身が持つ隠蔽力の強さから白浮きしやすいこと等、使用面での問題がある。この問題は、酸化チタンの配合量を増加させることにより、さらに悪化することになる。
【0004】
この問題を解決するために、隠蔽力を弱め紫外線遮蔽効果を高めるよう超微粒子酸化チタンを用いることが行われているが、これらは、微粒子自身が凝集しやすいという特徴を有するため、化粧料調製時に凝集体を形成し易く、それ故、分散性が劣るという問題が生じる。また、皮膚の表面は凹凸になっているため、その凝集体を皮膚上に分散させるのは、容易ではなく、伸び、色むら、色分かれ、感触の悪さ等の問題が生じることになる。
【0005】
従来、これら問題点を解決するため種々の試みが行われている。例えば、酸化チタンの表面をアルミナ、シリカ、高級脂肪酸塩、シリコーン等により表面処理をして得られる表面処理酸化チタンを用いるものがある。しかしながら、このものは、皮膚上における伸びや延展性の改善が十分でなく、塗布時の均一性や化粧仕上げ効果に優れたものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これら問題を解決するものとして、皮膚上において物理的な圧力により崩壊する性質を有する酸化チタンを化粧料に含有することにより、皮膚上における滑りを良くし、構成粒子の分散性を向上させる化粧料がある(特公平6−96494)。
【0007】
しかしながら、この化粧料は、崩壊性を有するため使用感においての改善は見られるものの、中実粒子であるため、崩壊性が十分ではなく、局所的に凝集体を形成することになり、粒子を均一に分散することができない。このため、期待する紫外線遮蔽効果が得られない他、色むらの原因となったり、また、凝集体付近の化粧料の密着性の低下により、化粧崩れの原因となるという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、金属酸化物を含有する皮膚上における延びが更に良い化粧料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために、本発明は、崩壊性中空多孔性金属酸化物を含有することを特徴とする化粧料である。本発明に係る崩壊性中空多孔性金属酸化物は、中空であるため、中実なものに比べて、崩壊が容易であり、十分な崩壊性を有する。また、本発明に係る崩壊性中空多孔性金属酸化物は、中実なものに比べて、単位粒子当たりの一次粒子(凝集していない粒子)の数が少ないため、崩壊時における崩壊点での構成粒子の重なり合いが少なくなり、局所的に凝集体を形成することなく、粒子を均一に分散することができる。このため、期待する紫外線遮蔽効果を得ることができ、色むら、または、凝集体付近の化粧料の密着性の低下による化粧崩れを防止することができる。
【0010】
一方、本発明に係る崩壊性中空多孔性金属酸化物を含有した化粧料を使用する際に、未崩壊の粒子が存在したとしても、この崩壊性中空多孔性金属酸化物は、中空であるため、中実なものに比べて、通気性、吸油性、吸湿性に優れている。
【0011】
また、前記崩壊性中空多孔性金属酸化物は、分解可能な内芯核物質の分散液に、該内芯核物質に付着・凝集可能な金属化合物を混入し、前記分散液の分散媒を除去する際に、前記金属化合物を前記内芯核物質に付着・凝集させ、あるいは、前記金属化合物を前記内芯核物質に付着・凝集させた後、前記分散液の分散媒を除去し、次いで前記内芯核物質を分解することによって生成されることが好ましく、更にその後前記崩壊性中空多孔性金属酸化物を焼結させることが好ましい。
【0012】
またさらに、前記崩壊性中空多孔性金属酸化物の粒子径は、0.1〜100μmであることが好ましい。また、この崩壊性中空多孔性金属酸化物は、力学的作用によって崩壊されることが好ましく、化粧料への配合量が0.05〜95重量%であることが好ましい。
【0013】
【発明の実施形態】
本発明における金属化合物は、金属酸化物、または、ゾル・ゲル反応により金属酸化物ゾル若しくはその集合体を形成し得る金属化合物であって、例えば金属酸化物微粒子、金属酸化物超微粒子、金属アルコキシド、金属アセチルアセテート、金属カルボキシレート、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属オキシ塩化物、金属塩化物等があり、これらのうち二種以上を用いることもできる。それらを構成する金属は、Ti、Al、Zr、Si、Ni、Fe、Ce、Znのうち一種または二種以上から選ばれるものである。
【0014】
具体的に例示すると、金属酸化物微粒子、金属酸化物超微粒子としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、シリカ、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化セリウム、酸化亜鉛等があり、金属アルコキシドとしては、アルミニウムエトキシド、アルミニウムブトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムメトキシド、ニッケルアルミニウム複合アルコキシド、シリコンエトキシド、シリコンイソプロポキシド、シリコンメトキシド、ジルコニウムエトキシド、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムプロポキシド、ジルコニウムメトキシド、チタンエトキシド、チタンブトキシド、チタンイソプロポキシド、チタンメトキシド、金属アセチルアセトネートとしては、アルミニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムアセチルアセトネート、金属カルボキシレートとしては、酢酸アルミニウム、硫酸塩としては、硫酸アルミニウム、硫酸チタニル、硝酸塩としては硝酸鉄、硝酸ニッケル、オキシ塩化物としては、オキシ塩化アルミニウム、オキシ塩化ジルコニウム、塩化物としては、四塩化チタン、塩化鉄、塩化亜鉛等がある。酸化チタンを用いることによって紫外線遮蔽効果、ジルコニアを用いることによって赤外線遮蔽効果、シリカまたは酸化アルミニウムを用いることによって透明性や滑り等の向上を図ることができる。
【0015】
前記内芯核物質は、熱、酸、または塩基を作用することによって分解されるものが好ましく、熱を作用することによって分解されるものとして、例えばナイロン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン等の合成樹脂若しくはこれらの共重合体、澱粉、または、セルロース等がある。酸または塩基を作用することによって分解することができる物質としては、例えば炭酸マグネシウム、炭酸コバルト、炭酸ニッケル等の水に難溶で酸に溶解するもの、水酸化ニッケル、水酸化カドニウム等の水に難溶で酸およびアンモニウム塩水溶液に可溶なもの、水酸化亜鉛等水に難溶で酸・塩基に可溶なもの、または、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化コバルト、酸化ニッケル等酸に可溶なものがある。熱分解した後、酸または塩基による分解が必要となるものとして、例えば炭酸マグネシウム、炭酸コバルト、炭酸ニッケル、水酸化亜鉛等がある。
【0016】
また、前記内芯核物質は、平均粒子径が0.1〜100μmのものを用いることができ、特に1〜30μmのものを用いることが好ましい。
【0017】
また、前記内芯核物質に金属酸化物を付着凝集する方法としては、以下のようなものがある。例えば、金属酸化物微粒子および金属酸化物超微粒子を用いた場合、内芯核物質の分散液の分散媒を留去、残存物を乾燥することにより付着凝集させる方法、金属アルコキシド、金属アセチルアセテート、金属カルボキシレート、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属オキシ塩化物、金属塩化物から選ばれる一種または二種以上を用いた場合、先ず加水分解を行い金属酸化物のゾル、若しくは、金属酸化物ゲルの懸濁分散液を調製した後、これを内芯核物質分散液に加え分散媒を除去し、残存物を乾燥することにより付着凝集させるか、または、先に前記金属化合物を内芯核物質分散液に分散させた後、加水分解を行い、内芯核物質に付着凝集あるいは被膜形成させる方法がある。また、これらの方法を組み合わせても良い。何れの方法であっても分散媒を除去することで、内芯核物質が金属化合物で被覆された複合粒子を得ることができる。さらに、この分散液の濃度を変化させることで本発明の崩壊性中空多孔性金属酸化物の膜厚および多孔性の度合いを調整することができる。
【0018】
さらに、内芯核物質の分解方法は、熱による酸化分解若しくは熱分解、または、酸若しくは塩基を用いて分解することが好ましい。また、これらを組み合わせても良い。これら具体的な方法としては、以下のようなものがある。例えば、内芯核物質に燃焼性物質を用いる場合、加熱することによって、この燃焼性物質を燃焼させ除去する方法がある。この場合、同時にその中空粒子を焼結することができる。このときの昇温速度は、燃焼物質の種類により変化させることが好ましい。昇温速度が速すぎると、燃焼性物質の分解速度も速く、粒子が崩壊する場合があるため、燃焼性物質の大部分が除去されるまではゆっくり昇温して、大部分が除去された後に、目的とする昇温温度まで昇温させると良い。例えば、内芯核物質に澱粉を用いた場合、澱粉は、250℃付近で主に分解が起こるため、250℃前後において、ゆっくり昇温することで粒子の破裂を減少させることができる。また、ここで述べる焼結とは、内芯核物質が被覆されまたは内芯核物質が除去された金属化合物を加熱し、これを一次粒子間において互いの粒子が部分的に、崩壊性が失わない程度に弱く結着された金属酸化物にすることを意味する。また、内芯核物質が酸または塩基により分解可能な場合、先に得られた内芯核物質の表面に金属化合物が凝集した複合物質を酸または塩基の水溶液に浸すことにより、内芯核物質を除去して中空粒子にする方法があり、この場合この中空粒子をその後に焼結することができる。また、焼結することで酸若しくは塩基により分解可能になる金属化合物の場合、内芯核物質の表面に金属化合物が凝集した複合物質を焼結し、その後これを酸または塩基に浸すことにより、内芯核物質を分解除去する方法がある。焼結は、500〜1500℃で行うことができるが、約1000℃で0.5〜3時間程行うことが好ましい。500℃より低い温度では崩壊性粒子を構成する一次粒子間の結着が弱く非常に崩壊しやすくなり、崩壊性中空粒子の形状を維持することが難しいのである。また、1500℃より高い温度による焼結または長時間の焼結を行うと、崩壊性粒子を構成する一次粒子間の結着がより強固になり、崩壊性を持たない中空多孔性粒子になってしまうのである。つまり、この焼結温度と時間を制御することによって、崩壊性粒子の強度を調整することができ、所望の崩壊性を有する崩壊性中空多孔性金属酸化物を得ることができるのである。
【0019】
また、本発明の崩壊性中空多孔性金属酸化物の内部には、様々な機能性有効物質を担持することが可能である。本発明においては中空粒子が崩壊するため、粉体としての流動性を低下させることなく多くの機能性有効物質を担持することができ、崩壊性中空多孔性金属酸化物の崩壊により、機能性有効物質の機能を瞬時に発現することができる。また、この崩壊性中空多孔性金属酸化物の内部に担持された機能性有効物質は、崩壊時に無駄なく放出されるので、機能性有効物質を担持した非崩壊性の化合物と同程度の効果を得ようとするならば、その化合物に比べて、担持させる機能性有効物質の量を少なくすることができる。
【0020】
実際に担持することができる機能性有効物質としては、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸ナトリウム、ピリドロンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム等の保湿剤(エリモント剤を含む)、ビタミン類、抗菌剤、香料等化粧料に所望の機能を付与する機能性有効物質、または、油脂・ロウ類等があり、これらを二種以上担持させても良い。
【0021】
これら物質の崩壊性中空多孔性金属酸化物への担持方法としては、例えば揮発性溶媒に可溶な機能性有効物質の場合、可溶性の揮発性溶媒に溶解させた後、多孔性粒子の孔から内部に浸透させ、中空内に導入し、次に溶媒を除去することにより中空内および粒子表面に担持させる方法、または、油脂・ロウ類などは、一度溶解させたものを多孔性粒子の孔から内部に浸透させ中空内に導入した後粒子を濾別し、冷却することによって、中空内および粒子表面に担持させる方法がある。
【0022】
また、粒子調製時あるいは調製後、粒子表面かつ/または内部に対して着色剤を担持させることも可能である。例えば、崩壊性中空多孔性金属酸化物の調製の際に金属アルコキシドを用いる場合、生成する金属酸化物ゾルを内芯核物質に付着凝集させるときに、着色剤を同時に添加することよって、着色剤を金属酸化物の一次粒子間に、均一に分散させることができる。また、崩壊性中空多孔性金属酸化物を着色剤の分散溶液に分散させることによって、その多孔性粒子の表面かつ/または内部に着色剤を担持させる方法もある。
【0023】
中空部に着色剤を担持させた本発明の粒子は、未崩壊時には目視によりその着色剤を確認することができないが、粒子崩壊時にはその着色剤が露出するため、着色剤を目視により確認することができる。このため、粒子を崩壊させた部分と、粒子を崩壊させない部分とで、色を微妙に変化させることができ、化粧料使用時にその微妙な色の変化を楽しむことができる。
【0024】
なお、機能性有効物質を担持した崩壊性中空多孔性金属酸化物と、着色剤を担持した崩壊性中空多孔性金属酸化物と、何も担持していない崩壊性中空多孔性金属酸化物とを一種または二種以上を任意の割合で化粧料成分として配合することも可能である。
【0025】
【実施例】
次に、本発明の実施例について、比較実験例とあわせて説明する。
【0026】
先ず、本発明の実施例に配合される崩壊性中空多孔性金属酸化物について説明する。崩壊性中空多孔性金属酸化物の第1の態様(以下、単に「第1態様」という)は、次の方法で調製した。先ず、内芯核物質である澱粉5gを分散媒であるエタノール150mlに分散し、この分散溶液に金属化合物であるチタニアゾル5g(TiO2含有率21%)を加えて撹拌した。その後、この分散混合液を約75℃に加熱し、熱風により分散溶媒を除去し、さらにこれを乾燥して酸化チタン被覆澱粉を得た。次に、この酸化チタン被覆澱粉を加熱装置に入れ、200℃まで加熱した後、300℃までは10℃/時間の昇温速度で昇温させて、その後100℃/時間の昇温速度で1000℃まで昇温して、その温度で2時間加熱して焼結した後、放冷することによって略球状の崩壊性中空多孔性酸化チタン0.935gを得た(収率89%)。
【0027】
この崩壊性中空多孔性酸化チタンの外観の走査型電子顕微鏡写真(10000倍)を図1に示す。
【0028】
次に、崩壊性中空多孔性金属酸化物の第2の態様(以下、単に「第2態様」という)について説明する。第2態様は、次の方法で調製した。先ず、内芯核物質である澱粉5gと弁柄0.02gを分散媒であるエタノール150mlに分散させる。そこにチタニアゾル4.5g(TiO2含有率21%)を加えて撹拌する。この分散混合溶液を約75℃に加温し、熱風により溶媒を除去し、さらに加熱乾燥して弁柄含有酸化チタン被覆澱粉を得る。次にこれを加熱装置に入れ、200℃まで加熱した後、300℃までは10℃/時間の昇温速度で昇温させて、その後100℃/時間の昇温速度で1000℃まで昇温して、その温度で2時間加熱して焼結した後、放冷することによって略球状の赤色に着色された崩壊性中空多孔性酸化チタン0.859gを得た。この崩壊性中空多孔性酸化チタンは、崩壊前には弁柄の一部が崩壊性粒子の内部に含有されており、崩壊後はその弁柄が崩壊性粒子内部からその表面に露出するため、崩壊前に比べて崩壊後はやや赤みが強くなっているのが確認された。
【0029】
次に、崩壊性中空多孔性金属酸化物の第3の態様(以下、単に「第3態様」という)について説明する。第3態様は、次の方法で調製した。先ず、第1態様の崩壊性中空多孔性酸化チタン5gをグリセリン5g溶かしたエタノール溶液10mlに浸して脱気した後、溶媒を除去して表面及び中空部にグリセリンを担持した崩壊性中空多孔性酸化チタン10g(グリセリン含有率50%)を得た。
【0030】
このような方法によって得られた中空部及び表面にグリセリンを担持した崩壊性中空多孔性酸化チタンは、崩壊時にグリセリンが放出するため、とても滑らかな感触となっていることが確認された。
【0031】
次に、崩壊性中空多孔性金属酸化物を含有した本発明の実施例に係る化粧料について説明する。本発明の第1実施例である粉白粉は、表1に示す1から5の成分を混合機で混合し、調製した。
【0032】
【表1】
Figure 0004065036
本発明の第2実施例である固形ファンデーションは、表2に示す1〜6の成分をハンマーミルにより粉砕し、ヘンシェルミキサーで混合した後、表2に示す7及び8の成分を加え混合し、これに加熱溶解した表2の9を加えて混合した後プレス成型することによって調製した。
【0033】
【表2】
本発明の第3実施例であるアイシャドウは、1〜7をハンマーミルにより粉砕し、ヘンシェルミキサーで混合した後、8と9を加え混合し、これに加熱溶解した10と11を加えて混合した後プレス成型することによって調製した。
【表2】
Figure 0004065036
【0034】
【表3】
Figure 0004065036
次に、上記実施例に対する比較例について説明する。第1比較例は、本発明の第1実施例の表1に示す1の成分の代わりに微粒子酸化チタン20%を用いて、実施例1と同様に粉白粉を配合した。
【0035】
第2比較例は、本発明の第2実施例の表2に示す7及び8に示す成分の代わりに微粒子酸化チタン11%、グリセリン4%を用いて、実施例2と同様に固形ファンデーションを配合した。
【0036】
第3比較例は、本発明の第3実施例の表3に示す8及び9に示す成分の代わりに微粒子チタン19%、グリセリン4%を用いて実施例3と同様にアイシャドウを配合した。
【0037】
上記第1乃至3実施例、及び、第1乃至3比較例で得られた各化粧料について、皮膚へ塗布した際の官能試験をパネル20名によって行った。その結果を表4に示す。
【0038】
【表4】
Figure 0004065036
以上のように本発明の化粧料は、従来の化粧料に比べて滑らかさ、延び、均一性、密着性、透明感に優れたものである。また、上記第1乃至3実施態様は、内芯核物質として略球状の澱粉が使用されるているので、その崩壊性中空多孔性金属酸化物を略球状に形成することができる。
【0039】
なお、第1乃至3実施例において化粧料配合例(粉白粉、固形ファンデーション、アイシャドウ)を示したが、これに限定されるものではなく、例えば口紅、リキッドファンデーション、頬紅など他の化粧料に、崩壊性中空多孔性金属酸化物を配合しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用される崩壊性中空多孔性酸化チタンの走査型電子顕微鏡写真(10000倍)である。

Claims (6)

  1. 崩壊性中空多孔性酸化チタンと、保湿剤と、を含む化粧料の製造方法であって、
    分解可能な内芯核物質の分散液に、該内芯核物質の付着・凝集可能なチタニアゾルを混入する工程と、
    該チタニアゾルを前記内芯核物質に付着・凝集させる工程と、
    前記分散液の分散媒を除去する工程と、
    前記内芯核物質を熱による酸化分解若しくは熱分解により分解する工程と、
    冷却後、該崩壊性中空多孔性酸化チタンの中空内に該保湿剤を担持するように、揮発性溶媒に該保湿剤を溶解させた溶液に該崩壊性中空多孔性酸化チタンを浸す工程と、
    前記揮発性溶媒を除去する工程と、
    を含む製造方法。
  2. 前記内芯核物質が、澱粉である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記保湿剤が、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸ナトリウム、ピリドンカルボン酸ナトリウム、及び乳酸ナトリウムからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 崩壊性中空多孔性酸化チタンと、保湿剤と、を含む化粧料であって、
    分解可能な内芯核物質の分散液に、該内芯核物質の付着・凝集可能なチタニアゾルを混入する工程と、
    該チタニアゾルを前記内芯核物質に付着・凝集させる工程と、
    前記分散液の分散媒を除去する工程と、
    前記内芯核物質を熱による酸化分解若しくは熱分解により分解する工程と、
    冷却後、該崩壊性中空多孔性酸化チタンの中空内に該保湿剤を担持するように、揮発性溶媒に該保湿剤を溶解させた溶液に該崩壊性中空多孔性酸化チタンを浸す工程と、
    前記揮発性溶媒を除去する工程と、を含む製造方法により得られる化粧料。
  5. 前記内芯核物質が、澱粉である、請求項4に記載の化粧料。
  6. 前記保湿剤が、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸ナトリウム、ピリドンカルボン酸ナトリウム、及び乳酸ナトリウムからなる群から選択される、請求項4又は5に記載の化粧料。
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