JP4064781B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部にインキ供給部材を有する版胴の外周面に製版済みの孔版原紙を巻装し、該版胴にシート状記録媒体を押圧して印刷を行う孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、加熱穿孔製版した孔版原紙(以下、マスタともいう)を回転自在な版胴の外周面に巻装し、版胴内部に設けられたインキ供給手段によりインキを供給し、プレスローラあるいは版胴とほぼ同径の圧胴等の押圧部材でシート状記録媒体(以下、印刷用紙ともいう)を連続的に押圧して、版胴開口部、マスタ穿孔部よりインキを滲み出させて印刷を行う感熱デジタル孔版印刷装置が知られている。
版胴は、多孔性の支持円筒体の外周面に、樹脂あるいは金属網体のメッシュスクリーンを複数層巻装した構成を有している。マスタは、熱可塑性樹脂フィルム(厚みは大体1〜3μm程度のものが一般に用いられる)に、多孔質支持体の和紙繊維や合成繊維、あるいは和紙と合成繊維を混抄したものを貼り合わせたラミネート構造を有している。マスタのフィルム面をサーマルヘッドの発熱素子に接触させるとともにサーマルヘッドを主走査方向に作動させ、搬送手段としてのプラテンローラ等でマスタを副走査方向に移動させながら穿孔製版するようになっている。
【0003】
支持円筒体は孔が形成されたインキ通過性領域と、マスタの先端部を挟持するためのクランパ等を支持するための、孔が形成されていないインキ非通過性領域を有しており、マスタはインキ非通過性領域の上にもその一部が巻装されるようになっている。
インキローラを版胴の内周面に接触させてインキを供給するようになっており、一般に、非印刷時にはインキローラと版胴内周面との間には隙間が存在するようになっている。印刷時には、例えば版胴の外部にインキローラに対向して配置されたプレスローラが変位して印刷用紙を介して版胴をインキローラに押圧し、インキローラから供給されたインキがこの押圧力で版胴開口部、マスタ穿孔部より滲み出て印刷用紙に転写される。
【0004】
インキローラと版胴内周面との間が狭すぎたり、インキローラが常時版胴内周面に当接していると版胴へのインキの供給が過剰となり、版胴のインキ非通過性領域とマスタとの間にもインキが入り込み、これが延ばされて版胴外周面の軸方向端部側からインキが漏れるいわゆる「脇漏れ」や、周方向におけるマスタの後端部からインキが漏れるいわゆる「尻漏れ」というインキ漏れ現象が生じる。
このようなインキ漏れが生じると、印刷用紙の汚れの原因となり、印刷物の品質劣化を来たす。
上記のようなインキ漏れを防止するためにインキローラと版胴内周面との間には隙間を設けるようになっている。隙間があると、印圧(プレスローラによる押圧)を解除した瞬間に版胴がインキローラから離れ、インキローラから版胴へのインキの供給が無くなり、脇漏れや尻漏れが防止される。
【0005】
しかしながら、隙間を大きくすると、インキの漏れが良くなる反面画像濃度が低下するという副作用が発生する。一般には画像濃度を優先して、画像が悪くならないレベルを基準に隙間の大きさを決めている。
このため、インキの尻漏れ等が十分に防げない、余裕が無いなどの不具合を生じていた。
特開平11−20290号公報には、版胴内周面におけるインキ通過性領域とインキ非通過性領域の間にインキを堰止める部材を設けるとともに、インキ通過性領域の後端部からインキ非通過性領域に亘って版胴外周面にインキ止めシートを設ける構成が記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−20290号公報
【特許文献2】
特開2001−26051号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特開平11−20290号公報に記載されているような堰止め方式では、構成が特殊で複雑であり、部品数、組み立て工数の多さ等によって製造コストが高くなるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、簡単な構成で上述したインキ漏れを高精度に抑制できる孔版印刷装置の提供を、その目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
画像濃度を優先した隙間設定ながらも、印圧解除時には隙間を大きくすることができれば良好な画像濃度を得ることができるとともにインキ漏れを効率的に抑制することができる。これが本発明の趣旨である。
具体的には、請求項1記載の発明では、多孔性の支持円筒体を有し外周面に穿孔製版済みの孔版原紙が巻装される回転自在な版胴と、該版胴の内部に設けられ該内周面にインキを供給するインキ供給部材と、上記版胴の外部に上記インキ供給部材に対向して配置された押圧部材を有し、該押圧部材と上記インキ供給部材の何れか一方又は双方を変位させ、上記押圧部材と上記版胴との間に印圧を付与した状態でシート状記録媒体を該押圧部材と版胴の間で挟持搬送しながら該版胴の開口部及び上記孔版原紙の穿孔部よりインキを滲み出させて上記シート状記録媒体に転写することにより印刷を行う孔版印刷装置であって、上記印圧を付与しない状態では上記版胴の内周面と上記インキ供給部材との間に隙間が存在する孔版印刷装置において、上記版胴が、上記支持円筒体の両端部を円盤状の側板で支持する構成を有し、該側板の、上記印圧が解除される印圧解除部位に対応する部位が径方向外方に突出するように形成され、これに沿って上記支持円筒体が径方向外方に突出する形状を有している、という構成を採っている。
【0010】
請求項2記載の発明では、多孔性の支持円筒体を有し外周面に穿孔製版済みの孔版原紙が巻装される回転自在な版胴と、該版胴の内部に設けられ該内周面にインキを供給するインキ供給部材と、上記版胴の外部に上記インキ供給部材に対向して配置された押圧部材を有し、該押圧部材と上記インキ供給部材の何れか一方又は双方を変位させ、上記押圧部材と上記版胴との間に印圧を付与した状態でシート状記録媒体を該押圧部材と版胴の間で挟持搬送しながら該版胴の開口部及び上記孔版原紙の穿孔部よりインキを滲み出させて上記シート状記録媒体に転写することにより印刷を行う孔版印刷装置であって、上記印圧を付与しない状態では上記版胴の内周面と上記インキ供給部材との間に隙間が存在する孔版印刷装置において、上記版胴が、上記支持円筒体の両端部を円盤状の側板で支持する構成を有し、該側板と上記支持円筒体の間における、上記印圧が解除される印圧解除部位に対応する部位に、該支持円筒体を径方向外方に突出させる部材が設けられている、という構成を採っている。
【0011】
請求項3記載の発明では、請求項1記載の孔版印刷装置において、上記側板の突出部分が、上記支持円筒体との間に隙間が生じないように滑らかに湾曲した輪郭を有している、という構成を採っている。
【0012】
請求項4記載の発明では、請求項記載の孔版印刷装置において、上記支持円筒体を径方向外方に突出させる部材が、上記側板と上記支持円筒体との間に隙間が生じないように滑らかに湾曲した輪郭を有している、という構成を採っている。
【0013】
請求項5記載の発明では、請求項1乃至4のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置において、上記インキ供給部材と上記版胴の内周面との隙間が大きくなる範囲が、円周上で100mm以上に設定されている、という構成を採っている。
【0014】
請求項6記載の発明では、請求項1乃至5のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置において、上記インキ供給部材と上記版胴の内周面との隙間が大きくなる範囲の始端が、上記版胴の回転方向における印圧解除点の上流側に存在する、という構成を採っている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態を図1乃至図3に基づいて説明する。
まず、図1及び図2に基づいて本実施形態における孔版印刷装置の構成の概要を説明する。孔版印刷装置1は、図示しない画像読取部と、該画像読取部によって読み取られた画像情報又はパーソナルコンピュータ等の外部接続機器等により入力された画像情報に基づいてマスタ2を製版するとともに製版済みのマスタ2を給版する製版手段3と、製版済みのマスタ2がその外周面に巻装される版胴4と、該版胴4の内部に設けられたインキ供給手段5と、版胴4の外周面に巻装されている使用済みのマスタ2を剥離して廃棄する図示しない排版手段と、図示しない給紙手段と、該給紙手段から給紙された印刷用紙Pを所定のタイミングで印圧部へ搬送するレジストローラ対6と、該レジストローラ対6により搬送される印刷用紙Pの搬送タイミングに合わせて版胴4に接近し、印刷用紙Pを版胴4に押圧する押圧部材としてのプレスローラ7と、版胴4から印刷済みの印刷用紙Pを剥離する図示しない剥離爪と、剥離された印刷用紙Pを空気負圧で吸着搬送する図示しない吸着搬送手段と、図示しない排紙トレイ等を有している。
プレスローラ7は、図示しない接離機構により二点鎖線で示す印刷位置と、実線で示す非印刷位置に選択的に設定され、該プレスローラ7と接離機構により版胴4との間に印圧部を形成する押圧手段が構成されている。
【0018】
マスタ2は、図示しないホルダ部材に回転自在に支持されたロール芯2aにロール状に巻成されている。マスタ2の繰り出し方向下流には、図示しない製版部側板に回転自在に支持されたプラテンローラ8と、無数の発熱素子を有するサーマルヘッド9が設けられており、マスタ2は図示しないバネ等の付勢手段により付勢されたサーマルヘッド9によりプラテンローラ8に押圧されている。
プラテンローラ8は図示しないステッピングモータにより時計回り方向に回転駆動され、これによりマスタ2がロール状態から繰り出されるようになっている。
【0019】
プラテンローラ8の下流側には、プラテンローラ8の搬送速度より速い搬送速度に設定された搬送ローラ対10が図示しない製版側板により互いに圧接した状態で回転自在に支持されており、マスタ2との間で滑りながらマスタ8に所定の張力を付加するようになっている。
搬送ローラ対10の下流側には、製版されたマスタ2を所定の長さに切断するギロチンタイプのカッター11が設けられている。カッター11は、上刃11aと下刃11bを有している。カッター11としては回転刃移動タイプを採用してもよい。カッター11の下流側には図示しない製版側板間に固定され、マスタ2の先端部を案内するガイド板12が設けられている。これらの部材により製版手段3が構成されている。
【0020】
版胴4は、多孔性の支持円筒体4aと、該支持円筒体4aの両端部を支持する円盤状の側板としての左右のフランジ13、14(図2参照)と、支持円筒体4aの外周面に複数層巻装された図示しない樹脂あるいは金属網体からなるメッシュスクリーンを有している。
フランジ13、14は、図示しない装置本体側板に支持されたインキパイプ15に回転自在に支持されており、支持円筒体4aの両端部はフランジ13、14の外周面に固定(固着の概念を含む)されている。版胴4はフランジ13、14の何れか一方に固定された図示しないギアを介して図示しない駆動モータにより時計回り方向(矢印B方向)に回転駆動される。
フランジ13、14は、十字状のリブ13a、14aと、固定用外輪部13b、14bを有しており、リブ13a、14aの内側は軽量化のために肉抜きがなされている。
【0021】
インキ供給手段5は、版胴4の回転支持軸を兼ねるインキパイプ15と、インキパイプ15に軸方向に間隔をおいて固定されたインキローラ側板16、17と、該インキローラ側板16、17に軸部18aを回転自在に支持されたインキ供給部材としてのインキローラ18と、該インキローラ18の外周面と僅かに隙間を設けて配置されたドクターローラ19を有している。
インキローラ18は、ギアやベルト等の図示しない駆動伝達手段により、版胴4と同期して同じ方向に回転駆動される。インキローラ18とドクターローラ19との間には断面が楔状のインキ溜まり20が形成され、該インキ溜まり20のインキはドクターローラ19によりインキローラ18の外周面に薄膜状に供給される。
図示しないインキ供給装置によりインキパック等より吸引されたインキは、インキパイプ15の複数の供給穴15aより滴下されてインキ溜まり20に供給され、インキローラ18とドクターローラ19の回転により混練される。
【0022】
図1に示すように、版胴4の内周面4bとインキローラ18の外周面との間には、インキ尻漏れ等を防止するために、通常、画像濃度を優先した0.2〜0.5mmの隙間Aが設定されている。
版胴4の外周面にはその1つの母線に沿って磁性体で形成された平坦面を有するステージ21が固定されているとともに、該ステージ21と平行にクランパ軸22aが回転自在に支持され、該クランパ軸22aにはマグネット等が貼着されたクランパ22が一体に固定されている。クランパ22は図示しない開閉装置により所定位置で開閉される。
【0023】
次に、孔版印刷装置1の印刷動作を簡単に説明する。例えば画像形成装置に原稿がセットされ、スタートボタン等が押される等によりスタート信号が出力されると、版胴4が図示しない駆動モータにより回転しながら図示しない使用済みのマスタが図示しない排版手段により版胴4の表面より剥離・廃棄される。
版胴4はクランパ22が略真上位置になるまで回転して停止する。版胴4が停止すると、図示しない開閉装置によりクランパ22が開放され、給版待機状態となる。
原稿が原稿読取部に送出され、製版制御装置等を経由して、画像情報に応じてサーマルヘッド9の発熱素子にパルス状に通電がなされ、サーマルヘッド9が主走査方向に動作する。図示しないステッピングモータが回転し、プラテンローラ8と搬送ローラ対10によりマスタ2が副走査方向に搬送され、マスタ2の感熱フィルムが加熱穿孔されて製版が行われる。
【0024】
ガイド板12により、マスタ2の先端部がステージ21とクランパ22との間に案内される。図示しないステッピングモータのステップ数により、マスタ2の先端部がステージ21に届いたと判断されると、図示しない開閉装置によりクランパ22が閉じられてマスタ2の先端部がステージ21との間で磁気吸引力により挟持される。同時に版胴4がマスタ2の搬送速度とほぼ同じ速度で回転し、製版されたマスタ2の版胴4の外周面への巻装が行われる。
図示しないステッピングモータのステップ数により製版が終了したと判断されると、カッター11が作動し、マスタ2が切断されるとともにプラテンローラ8と搬送ローラ対10が停止して切断されたマスタ2が版胴4の回転により引き出されて版胴4への巻装が完了する。
【0025】
版胴4への巻装が完了すると、図示しない給紙手段により印刷用紙Pが一枚分離給送され、レジストローラ対6で斜めずれを修正されるとともに版胴4上の画像の先端と所定の転写位置とが一致するタイミングで版胴4とプレスローラ7との間に搬送される。図示しない用紙検出装置により印刷用紙Pの先端が検出されると、プレスローラ7の図示しない係止手段が解除されてプレスローラ7が上昇し、印刷用紙Pを版胴4に連続的に押圧する。
これにより、巻装されたマスタ2が版胴4に密着し、版胴4の内部から供給されたインキが版胴4の開口部及びマスタ2の穿孔部を通って滲み出し、印刷用紙Pに転移する。印刷がなされた印刷用紙Pは図示しない剥離爪により版胴4の表面より剥離され、図示しない吸着搬送手段により搬送された後、図示しない排紙トレイへ排出され、積載される。
【0026】
図1及び図2では省略しているが、本実施形態における孔版印刷装置1では、図3に示すように、印圧解除部位(印圧解除点Dを含む部位)でインキローラ18と版胴4の内周面4bとの隙間が大きくなるように構成されている。
具体的に説明すると、フランジ13、14の固定用外輪部13b、14bの外周面の印圧解除部位に対応する部位には、径方向外方に突出する突出部分としての凸部13c、14c(ハッチングで表示)がモールド成形等により一体に形成されており、これに沿って固着された版胴4(厳密には支持円筒体4a)も径方向外方に膨らんで突出する形状を呈している。
従って、凸部13c、14cが形成された部位におけるインキローラ18と版胴4の内周面4bとの隙間Axは、通常の隙間Aに、凸部13c、14cの径方向の厚みαを加えた大きさとなっている。
【0027】
インキローラ18と版胴4の内周面4bとの隙間が大きくなる範囲、すなわち凸部13c、14cの周方向の長さLは、100mm以上に設定されている。
また、インキローラ18と版胴4の内周面4bとの隙間が大きくなる範囲Lの始端L1が版胴4の回転方向における印圧解除点Dの上流側に存在するように構成されている。本実施形態では、印圧解除点Dがインキローラ18と版胴4の内周面4bとの隙間が大きくなる範囲Lの略中央となるように凸部13c、14cが形成されている。
【0028】
版胴4とインキローラ18の間の隙間を、画像濃度を優先した通常の大きさより広く(大きく)した場合、プレスローラ7が離れて印圧が解除されると同時に版胴4とインキローラ18が離れ、インキを版胴4の外部側へ押し出す機能が印圧解除点Dで追従性よく減少し、これによってインキの尻漏れや脇漏れ等を高精度に防止できる。
本実施形態では上述のように始端L1が版胴4の回転方向における印圧解除点Dの上流側に存在するように構成されているので、印圧解除点Dでのインキ押し出し機能の急激な減少作用を確実に得ることができる。
また、印圧解除動作のタイミングずれ等が多少生じても凸部13c、14cの周方向の長さLが100mm以上であれば、印圧解除点Dでのインキ押し出し機能の急激な減少作用が確実に得られることが実験により確認された。
【0029】
次に、図4に基づいて第2の実施形態を説明する。なお、上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略し、要部のみ説明する(以下の他の実施形態において同じ)。
上記実施形態で示した構成では、図3に示すように、凸部13c、14cの周方向の端面が略垂直に立ち上がる構成としたが、この場合、フランジ13、14の固定用外輪部13b、14bと版胴4との間に空隙23が形成されることになる。
長期的使用の観点からすると、空隙23が存在した場合、版胴4の内部に溜まったインキが該空隙23を介して外部に流れ出す懸念がある。本実施形態ではこの懸念を解消することを目的とするもので、図4に示すように、凸部13c、14cの形状を、版胴4との間に隙間が生じないように滑らかに湾曲した輪郭を有する形状としている。凸部13c、14cをこのような形状とすることにより空隙23の発生を防止できる。
【0030】
第1の実施形態と第2の実施形態における凸部13c、14cは、フランジ13、14に一体成形する構成としたが、支持円筒体4aに一体成形するようにしてもよい(第3の実施形態)。
また、フランジ13、14又は支持円筒体4aと同一素材又は異なる素材の別体の部材とし、組み立て前に予めフランジ13、14又は支持円筒体4aの何れか一方に一体に固定する方式としてもよく、あるいはフランジ13、14と支持円筒体4aの固着時に間に介在させるようにしてもよい(第4の実施形態)。
インキ特性や使用条件等により、版胴4の内部に溜まったインキが外部に流れ出す懸念を考慮する必要が無い場合、図5に示すように、支持円筒体4a自体にプレス加工等により凸部4cを形成してもよい(参考例)。符号24はフランジ13、14の固定用外輪部13b、14bと版胴4間の空隙を示す。
凸部4cの突出態様や周方向の長さは上記各実施形態と同様であり、同様の機能を得ることができる。
【0031】
上記各実施形態では、版胴4にプレスローラ7を押圧する構成での例を示したが、インキローラ18を変位させて印圧を得る構成や、プレスローラ7等の押圧部材とインキローラ18の双方を変位させて印圧を得る構成においても上記と同様のインキ押し出し機能の減少作用を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、インキを押し出す機能が印圧解除点で追従性よく減少し、インキの尻漏れや脇漏れを高精度に防止できる。
また、インキの尻漏れや脇漏れ防止機能を簡単な構成で且つ低コストで得ることができる。
また、印圧解除制御に多少のタイムラグ等があってもインキの尻漏れや脇漏れ防止機能を確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における孔版印刷装置の概要正面図である。
【図2】版胴の縦断面図である。
【図3】印圧解除部位の概要正面図である。
【図4】第2の実施形態における印圧解除部位の概要正面図である。
【図5】 参考例における印圧解除部位の概要正面図である。
【符号の説明】
2 孔版原紙としてのマスタ
4 版胴
4a 支持円筒体
4b 版胴の内周面
7 押圧部材としてのプレスローラ
13、14 円盤状の側板としてのフランジ
13c、14c、4c 突出部分としての凸部
18 インキ供給部材としてのインキローラ
A 隙間
L 隙間が大きくなる範囲
L1 始端
P シート状記録媒体としての印刷用紙

Claims (6)

  1. 多孔性の支持円筒体を有し外周面に穿孔製版済みの孔版原紙が巻装される回転自在な版胴と、該版胴の内部に設けられ該内周面にインキを供給するインキ供給部材と、上記版胴の外部に上記インキ供給部材に対向して配置された押圧部材を有し、該押圧部材と上記インキ供給部材の何れか一方又は双方を変位させ、上記押圧部材と上記版胴との間に印圧を付与した状態でシート状記録媒体を該押圧部材と版胴の間で挟持搬送しながら該版胴の開口部及び上記孔版原紙の穿孔部よりインキを滲み出させて上記シート状記録媒体に転写することにより印刷を行う孔版印刷装置であって、上記印圧を付与しない状態では上記版胴の内周面と上記インキ供給部材との間に隙間が存在する孔版印刷装置において、
    上記版胴が、上記支持円筒体の両端部を円盤状の側板で支持する構成を有し、該側板の、上記印圧が解除される印圧解除部位に対応する部位が径方向外方に突出するように形成され、これに沿って上記支持円筒体が径方向外方に突出する形状を有していることを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 多孔性の支持円筒体を有し外周面に穿孔製版済みの孔版原紙が巻装される回転自在な版胴と、該版胴の内部に設けられ該内周面にインキを供給するインキ供給部材と、上記版胴の外部に上記インキ供給部材に対向して配置された押圧部材を有し、該押圧部材と上記インキ供給部材の何れか一方又は双方を変位させ、上記押圧部材と上記版胴との間に印圧を付与した状態でシート状記録媒体を該押圧部材と版胴の間で挟持搬送しながら該版胴の開口部及び上記孔版原紙の穿孔部よりインキを滲み出させて上記シート状記録媒体に転写することにより印刷を行う孔版印刷装置であって、上記印圧を付与しない状態では上記版胴の内周面と上記インキ供給部材との間に隙間が存在する孔版印刷装置において、
    上記版胴が、上記支持円筒体の両端部を円盤状の側板で支持する構成を有し、該側板と上記支持円筒体の間における、上記印圧が解除される印圧解除部位に対応する部位に、該支持円筒体を径方向外方に突出させる部材が設けられていることを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 請求項1記載の孔版印刷装置において、
    上記側板の突出部分が、上記支持円筒体との間に隙間が生じないように滑らかに湾曲した輪郭を有していることを特徴とする孔版印刷装置。
  4. 請求項記載の孔版印刷装置において、
    上記支持円筒体を径方向外方に突出させる部材が、上記側板と上記支持円筒体との間に隙間が生じないように滑らかに湾曲した輪郭を有していることを特徴とする孔版印刷装置。
  5. 請求項1乃至4のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置において、
    上記インキ供給部材と上記版胴の内周面との隙間が大きくなる範囲が、円周上で100mm以上に設定されていることを特徴とする孔版印刷装置。
  6. 請求項1乃至5のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置において、
    上記インキ供給部材と上記版胴の内周面との隙間が大きくなる範囲の始端が、上記版胴の回転方向における印圧解除点の上流側に存在することを特徴とする孔版印刷装置。
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