JP4064294B2 - 炊飯機能付き卓上精米器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、玄米を攪拌、対流させて精米を行う卓上精米器、又は精米を行うと共に精米後に米研ぎ(洗米)を行って、水で研がずにそのまま炊飯できる米(以下、無洗米と称す)を生成しうる洗米機能等の機能を備える卓上精米器に関し、特に、精米後の米を手作業で洗米又は精米器で洗米後そのまま炊飯可能な簡単な構成の炊飯機能付卓上精米器に関する。
【0002】
【従来の技術】
攪拌対流式の洗米機能付の卓上精米器としては、例えば、本出願人等による特開2002−282718に開示されている。また、攪拌対流式の洗米機能付の卓上精米器としては、例えば、特開2001−46891において、精米後に回転速度を可変等にして洗米を行う旨の記載がされている。しかし、そのような構成にすると装置が複雑化し、また上記と同様に砕米、米の亀裂は避けられない。洗米時に砕米や米の亀裂が生じると、糠やごみが米に付着したり亀裂に入りやすく、これらは洗米時に十分除去できずに食味の低下等を招きやすい。また、砕米、米の亀裂の発生率を低くするためには精米羽根の回転数を精米時より、より低い回転数とするか洗米時間を短縮する必要があるが、そうすれば十分な洗米が行われず、糠を満足に取り除けない等の問題点が生じた。
【0003】
そこで、本出願人等は特開2002−355567において、このような問題点を解消しうる攪拌対流式の洗米機能付の卓上精米器であって、満足しうる無洗米を生成できると共に、玄米から無洗米の生成、白米から無洗米の生成、分搗き米や胚芽米の生成等の諸機能を簡単な操作で操作性良く行い得る攪拌対流式の洗米機能付の卓上精米器を提案した。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−282718号公報
【特許文献2】
特開2002−355567号公報
【特許文献3】
特開2002−10912号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の攪拌対流式の卓上精米器で精米を行い精米後の米を手作業で洗米したり、攪拌対流式の洗米機能付の卓上精米器を用いて無洗米を生成しても、その洗米後の米を炊飯するには別個の炊飯器を用いる必要があった。従って、従来は精米及び炊飯を行うためには精米器の他に炊飯器を購入する必要があり、全体のコストが高くなると共に設置場所を大きく確保する必要があった。
また、精米量、精米度合いのような精米情報を使って炊飯器の炊飯制御を行うようにした技術が特開2002−10912に開示されている。この技術は精米機と炊飯器とを通信手段で結び、精米機で設定された精米情報を炊飯器に送信し炊飯制御を行うもので、精米機の他に別途炊飯器を必要とし、更に双方に通信手段を設ける必要があり、従って、コスト、設置場所の点で解決すべき課題があった。
従って、本願発明の目的は、このような従来技術の問題点を解消すべく、攪拌対流式の卓上精米器または攪拌対流式の洗米機能付き卓上精米器において、更に炊飯機能を簡単な構成で付加した炊飯機能付き卓上精米器を提供することにある。
【0006】
本願発明の別の目的は、攪拌対流式の炊飯機能付き卓上精米器において、簡単な構成で炊飯を確実にかつ安全に行い得る炊飯機能付き卓上精米器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の一面によれば、本体ケースと、該本体ケースに内蔵されたモータと、該モータにより回転する駆動軸と、該駆動軸に着脱自在に配置されて該駆動軸と共に回転する精米羽根組立体と、前記精米羽根組立体を着脱自在に収容する精米かごと、前記精米かごを着脱自在に収容する糠ボックスと、炊飯釜と、前記本体ケースに固定され前記糠ボックスまたは前記炊飯釜を着脱自在に収容する糠ボックス収容ケースとを備え、前記精米かごの側周部は金網で構成され、精米時には米を前記精米かご内に入れて駆動軸を回転させることで前記精米羽根組立体の回転により米が撹拌され、米はその遠心力により前記精米かごの金網の網目に擦り付けられて糠が削り落とされ、削り落とされた糠は遠心力により網目から外側に飛ばされ前記糠ボックス内に落とされるようにされ、前記糠ボックス収容ケースは発熱体を含む加熱釜として兼用され、炊飯時には前記炊飯釜を収容し前記発熱体により前記炊飯釜を加熱して炊飯を行うようにされた、炊飯機能付き卓上精米器が提供される。
【0008】
本発明の別の一例によれば、本体ケースと、該本体ケースに内蔵されたモータと、該モータにより回転する駆動軸と、該駆動軸に着脱自在に配置されて該駆動軸と共に回転する精米羽根組立体と、前記精米羽根組立体を着脱自在に収容する精米かごと、前記精米かごを着脱自在に収容する糠ボックスと、内釜と、前記本体ケースに固定され前記糠ボックスまたは前記内釜を着脱自在に収容する糠ボックス収容ケースとを備え、前記精米かごの側周部は金網で構成され、精米時には米を前記精米かご内に入れて駆動軸を回転させることで前記精米羽根組立体の回転により米が撹拌され、米はその遠心力により前記精米かごの金網の網目に擦り付けられて糠が削り落とされ、削り落とされた糠は遠心力により網目から外側に飛ばされ前記糠ボックス内に落とされるようにされ、前記糠ボックス収容ケースは誘導加熱コイルを含む外釜として兼用され、炊飯時には前記内釜を収容し前記誘導加熱コイルに電流を流すことにより前記内釜を誘導加熱して炊飯を行うようにされた、炊飯機能付き卓上精米器が提供される。
【0009】
このように構成された炊飯機能付き卓上精米器によれば、精米または洗米を行った後に同一の機械で連続的にそのまま炊飯を行うことができ、大変便利であると共に精米器の他に炊飯器を購入する必要が無く、別々に購入した場合に比べて全体のコストが安くなると共に設置場所を節約できる。
また、従来の精米器の糠ボックス収容ケースを加熱釜と兼用するようにし、精米、洗米時には精米かご、糠ボックスを糠ボックス収容ケースに収容して精米、洗米を行い、炊飯時には炊飯釜を糠ボックス収容ケースに収容して炊飯を行うというように、極めて簡単な構成の変更により、従来の精米/洗米器及び炊飯器と大差無い寸法で、極めて構成の簡単なかつ安価な炊飯機能付卓上精米器を提供できる。
【0010】
本発明の一例によれば、更に、精米処理及び炊飯処理を行う制御部を備え、該制御部は精米処理を行う際に設定した精白度および精米する米の量を記憶し、炊飯処理においては該記憶された精白度および精米する米の量に応じた適正な炊飯条件で炊飯を行うように構成される。
このように、同一の機械で、精米または洗米と炊飯を行うようにしたため、精米の際に設定した精白度、合数データをそのまま使用して炊飯を行うことができ、改めて炊飯時にこれらデータを設定する手間を省き誤操作を防止することができる。また、精米器と炊飯器とを通信手段を介して結ぶという必要も無く、極めて廉価な構成にできる。
なお、好ましくは、適正な炊飯条件とは、該記憶された精白度および精米する米の量に応じた糠ボックス収容ケース(加熱釜または外釜)の温度の時間に対する変化パターンである。
【0011】
本発明の一例によれば、加熱釜には、該加熱釜が所定温度以上の時に前記糠ボックスが前記加熱釜内に収容されるのを防止する糠ボックス誤挿入防止部材が設けられている。
このように、加熱釜の高温時において糠ボックスが誤って加熱釜内に設置されるのを防止する糠ボックス誤挿入防止部材が設けられているため、糠ボックスが加熱されてしまい、糠等が焦げて容器に付着したり、臭いを発生したり火災等が発生するという事態が防止され、安全性が確保される。
本発明の一例によれば、糠ボックス誤挿入防止部材は、前記加熱釜が所定温度以上となるとそれに応答してその形状が変化し、前記糠ボックスが前記加熱釜内に収容されるのを妨げる様に構成される。
【0012】
本発明の一例によれば、更に、精米処理及び炊飯処理を行う制御部と、前記炊飯釜(または内釜)が前記加熱釜(または外釜)に収容されたことを検知する検知手段(スイッチ)とを備え、該制御部は前記検知手段により前記炊飯釜(または内釜)が前記加熱釜(または外釜)に収容されたことを検知されるまでは前記発熱体を加熱しないように構成される。
このように、炊飯釜が加熱釜内に設置されたことを検知する検知手段(例えばスイッチ)を設けたため、炊飯釜以外の容器、例えば、糠ボックスが加熱釜内に設置されても、炊飯コース処理動作は実行されない。従って、炊飯釜以外の容器、例えば、糠ボックスが加熱釜内に設置された状態で、誤って炊飯ボタン、スタートボタンが押されても、炊飯コース処理は実行されないため、糠ボックス等が加熱されてしまい、糠等が焦げて容器に付着したり、臭いを発生したり火災等が発生するという事態が防止される。
【0013】
本発明の一例によれば、前記糠ボックスは前記モータの駆動軸に第1のカップリングを介して結合された第1の従動軸を通す第1の底部開口を有し、前記精米かごは前記第一の従動軸に第2のカップリングを介して結合された第2の従動軸を通す第2の底部開口を有し、前記精米羽根組立体は前記第2の従動軸に着脱自在に嵌合されて前記第2の従動軸と共に回転し、前記第1の従動軸は前記糠ボックスと一体化されて前記第1の底部開口を塞ぎ、前記第2の従動軸は前記精米かごと一体化されて前記第2の底部開口を塞ぐように構成される。
このように、精米かごの中空突出部の内部空間は第2の従動軸(六角軸組立体等)により塞がれ、糠ボックスの中空突出部の中空部も第1の従動軸(回転盤、回転軸等)により塞がれるため、精米後において、精米かごや糠ボックスを取り外す際にも、これらを傾けても米や糠が漏れることが防げる。従って、糠が加熱釜内にこぼれて、炊飯時に糠等が焦げて容器に付着したり、臭いを発生したり火災等が発生するという恐れが防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による炊飯機能付き卓上精米器の実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、同様の機能を有するものについては同一符号を用いてその重複説明を省略する。
先ず、本発明による炊飯機能付き卓上精米器の実施例の基本構成を図1から図7までを参照して説明する。当該実施例における卓上精米器は洗米機能を有するものであるが、本発明は洗米機能を有しない卓上精米器にも勿論適用可能である。
【0015】
図1(a)および図2は本実施例の卓上精米器の全体の外観図を示し、図1(a)は上面図であり、図2は斜視図であり、図3は図2におけるIII−IIIに沿った断面図である。図1(a)、図2において50はこの卓上精米器を示し、11は例えばABS樹脂からなる本体ケース、14は同様に例えばABS樹脂からなる底蓋である。3は蓋であり、例えばABS樹脂からなるフレーム4(図3の断面図参照)、該フレームに取り付けられた例えばABS樹脂からなる取っ手1、及びフレーム4に挟まれたガラス又は耐熱性PET樹脂等からなる透明な窓2、及び圧力弁102を有する。蓋3は本体ケースに設けられた図示しないヒンジ部により、例えば、図3において右端を中心として右上方向に開けられる。27は電源コード、28は電源プラグである。7は卓上精米器の各種動作を指示する操作パネル(操作部)の構成例である。図1(b)は操作パネル7の各種操作ボタン等及びその機能を示す拡大図である。図1(a)、(b)に示すように、操作パネル7は以下のように構成される。70は、精米動作又は/及び洗米動作の開始、停止(スタート/ストップ)を指示するためのスタート/ストップボタンであり、例えば、該ボタンを押すたびに精米動作又は/及び洗米動作の開始、停止を指示する。71は、玄米から胚芽を残した精米(即ち、胚芽米の生成)を行う胚芽コース及び玄米から分搗き米及び精白度100%の白米の生成を行う分搗きコースのいずれかを選択を指示すると共に、分搗きコースを選択した場合に分搗きの程度、即ち、精白度を設定する精米調整レバー(精米コース選択手段)である。レバー71は操作パネルの溝74に沿って例えば左右に移動可能であり、該溝に沿ってパネルの上面には胚芽コース、分搗き調整等の印刷表示78がされる。即ち、ここでは、レバー71を一方端部(例えば、図1において左端)に移動すると胚芽コースが選択され、他方端部側、例えば、右側に移動すると分搗きコースが選択される。分搗きコースを選択した場合に、レバー71を右側に移動する程、分搗きの程度、即ち、精白度が高くなり、右端に移動すると白米が選択される。なお、レバー71を右側に移動する程、分搗きの程度が低くなるようにしても良い。
【0016】
このように、レバー71を移動することで、胚芽コース及び分搗きコースのいずれかを選択できると共に、分搗きの程度を設定できる。なお、分搗きの程度は無段階に連続的に可変としてよく、また例えば、3分、5分、7分の3段階程度に可変としてもよい。また、精米コース選択手段としては、可動指示部(例えば、レバー)と印刷表示部とを備え、印刷表示部は胚芽コース表示と分搗きコース表示を有し、分搗きコース表示内に複数段階の精白度の表示を有し、可動指示部を印刷表示部の所望の表示に指示させることで、該指示された内容の精米を行うようにしたものであればどのようなものでも良く、レバー式に限らずダイヤル式等でも良い。この場合、精米コース選択手段は、例えば、両端に基準電圧が印可された可変抵抗でよく、その摺動部が可動指示部に連動しており、可動指示部の位置により摺動部の電圧値が変化し、摺動部の電圧がマイコンに入力されることで、その電圧値から胚芽コースが選択されたか、分搗きコースが選択されたか、更に分搗きコースが選択された場合の分搗きの程度を検出するようにすれば良い。また、固定ボタンで精米コースを選択しても良く、その場合、胚芽、3分搗き、5分搗き、7分搗き、白米の精米度印刷表示とLED灯を並べておき、ボタンを1回押す毎に胚芽、3分搗き、5分搗き、・・・と順次選択できるようにしても良い。
【0017】
73は、精米または洗米を行う際の米の量(合数、例えば1―5合)を選択設定する合数選択ボタン(合数選択手段または精米量/洗米量選択手段)であり、例えば、1回押すごとに合数を1づつ増加できるようにして良い。合数選択ボタン73で選択された合数は合数表示部である、例えば、合数表示LED72に表示される。電源コードがコンセントに接続されて蓋3が閉められた初期状態では、合数表示LED72には例えば“1”が点滅表示され、その後、合数選択ボタン73を1回押すごとに点滅表示される合数が1づつ増加されるようにする。なお、合数表示部72はLEDに限らず、液晶等でも良い。また、合数選択手段と合数表示部としては、これに限らず、例えば、精米コース選択手段と同様に、可動指示部と印刷表示部とを備え、可動指示部を印刷表示部の所望の表示にあわせて合数を選択するようにしても良く、各合数の表示印刷とLED灯を例えば5つ(5合分)並べておきボタンを1回押す毎に2→3→4→5→1合と順次選択できるようにしても良い。
【0018】
75は、白米の洗米を行って無洗米を生成する洗米コースと、玄米を精米して白米を生成し、その後連続して自動的に白米の洗米を行って無洗米を生成する精米/洗米コースとを選択的に指示する洗米コース選択ボタン(洗米コース選択手段)であり、例えば、上記初期状態で該ボタンを1回押すと洗米コースが選択され、更に1回押すと精米/洗米コースが選択される。76、77は洗米コース選択ボタン75により選択されたコースを識別可能に表示するための表示部、例えばLEDであり、洗米コースが選択されると無洗米表示LED76が点灯し、精米/洗米コースが選択されると無洗米表示LED77が点灯する。この場合、どのコースが選択されたかの識別を容易にするために、これらLED76,77は異なる色、例えば、無洗米表示LED76を緑、無洗米表示LED77を黄色とする。なお、洗米コース、精米/洗米コースのいずれもが選択されない場合には無洗米表示LED76、77共に消灯しており、精米コースでの運転のみが可能とされる。100は炊飯及びそれに続く保温動作を指示するための炊飯ボタンであり、100aは炊飯動作中に点灯する炊飯LED,100bは保温動作中に点灯する保温LEDである。
【0019】
図3はこの卓上精米器の図2の線III−IIIに沿った断面図であり、図4はこの卓上精米器の要部の分解図である。図3及び図4において、5は玄米を収容する筒状、例えば、円筒(スリーブ)状の精米かご、9は回転することにより精米かご5内の玄米を精米する精米羽根組立体、6は精米かご5を収容すると共に精米かご5により玄米より削り落とされた糠を収容する例えばABS樹脂からなる筒状の糠ボックス、35は例えばアルミニウム製の筒状の炊飯釜である。30は精米/洗米時には糠ボックス6を収容し、炊飯時には炊飯釜35を収容すると共に炊飯釜35を加熱する例えばアルミニウム製の筒状の加熱釜であり、その側周部及び底部が断熱材32を介して本体ケース11に固定されている。また、加熱釜30の上端部は断熱シート103を介して本体ケース11に固定されている。なお、加熱釜30は糠ボックス6を収容する糠ボックス収容ケースを兼ねる。
【0020】
36は精米/洗米時には精米かご5及び糠ボックス6を覆い、炊飯時には炊飯釜35を覆う内蓋であり、37は蓋3に一体的に設けられた複数、例えば2つからなる内蓋固定突起である。尚、内蓋36は例えば透明体の耐熱性PET樹脂からなり、内蓋固定突起37と嵌合するゴム等の弾性体38を介して蓋3に着脱自在に設けられる。また、加熱釜上端30aの図示しない切欠部には検知手段としてのスイッチ120が設けられ、炊飯釜の上部フランジ部35bに当接するようになっている。該スイッチ120は炊飯釜35が加熱釜30内に設置されると、例えばオンされるようになっており、これにより炊飯釜35の加熱釜30内への設置を検知する。
なお、図3においては、説明の便宜上、糠ボックス6と炊飯釜35が共に加熱釜30に収容された状態を示しているが、実際には精米/洗米時には糠ボックス6を収容し、炊飯時には炊飯釜35を収容するものである。また、精米かご5の形状は円筒に限らず下部から上部に従って直径が増加するすりばち状、等の形状としても良い。
【0021】
当該卓上精米器の制御部である制御回路(図11)を収容する制御回路ボックス8(図示せず)は、例えば、本体ケース11内で操作パネル7の下部に収容される。制御回路はコードリール組立体26に収容された電源コード27(図2)の電源プラグ28を交流電源に接続することで給電される。10は制御回路により制御されるモータでベース板15上に載置される。10aはモータ10の回転に伴い回転するモータ駆動軸であり、モータ駆動軸10aの上端部は例えばゴム系の材質でできたカップリング22及び該カップリング22の回転と共に回転する駆動軸23aに結合され、該駆動軸23aの上端部はカップリング24を介して六角軸組立体16の本体16bの下端部に結合し、駆動軸23aとカップリング24の回転に伴い六角軸組立体16も回転するようにしている。尚、図4においては駆動軸10a及びカップリング22aは省略している。なお、カップリング22,24は周知のものである。
また、本実施例においては、モータ10の駆動軸は従動軸に直結されているが、公知の精米器のようにモータ10の駆動軸をプーリーを介して従動軸に結合するようにしても良い。
ここで、図3,図4、図8に示す、六角軸組立体16、本体16b、先端部16aとは駆動軸(精米羽根駆動軸)23bを構成する。
【0022】
加熱釜30の低部とモータ10との間には断熱板33が設けられ、加熱釜30の側面と本体ケース11の間及び加熱釜30の底部と断熱板33の間には断熱材32が満たされている。また、加熱釜30の底部には発熱体、例えば螺旋状に巻回されたヒータ(コイル)60が敷設され、ヒータ60への給電は制御回路80により制御される。更に、加熱釜30の底部には加熱釜30の温度を測定する温度センサ(例えば、サーミスタ)66が設けられている。なお、図3においては説明の簡略化のためヒータ60は1巻のみ示した。また、加熱釜30の底部の数カ所には、加熱釜30が高温時に糠ボックス6が誤って加熱釜30に収容され、糠ボックスが変形したり、米、糠が焦げて糠ボックス6や加熱釜30に付着したり臭ったりするのを防止する、糠ボックス誤挿入防止部材110が設けられている。該糠ボックス誤挿入防止部材110については図29等を参照して後述する。
【0023】
駆動軸10aとカップリング22とは断熱板33の開口部33aを貫通しており、また駆動軸23aは加熱釜30の底部開口部30d(図3)を貫通しており、駆動軸23aと加熱釜30の底部開口部との間には軸受(ベアリング)25が糠ボックス6と一体的に設けられている。
【0024】
次に、精米羽根組立体9、精米かご5、糠ボックス6、多角(例えば六角)軸組立体16等の構成について図3、図4及び図5を参照して説明する。六角軸組立体16の本体16bは円筒状であり、例えばステンレスで一体成形されており、該六角軸組立体の軸受である金属製の円筒状のスリーブメタル17に受け入れられており、該スリーブメタル17は例えばステンレス製のメタルケース18内に収容されている。本体16bの下端部はカップリング24の上半部24bにネジにより固定されている。これらスリーブメタル17及びメタルケース18は精米かご5の中空突出部5gの内周部5hに圧入固定されている。また、スリーブメタル17の下には調整ワッシャ(図示せず)が設けられ、カップリング19と回転盤20との噛み合いの程度を調整する。六角軸組立体16の先端部16aは樹脂(例えばポリアセタール)でコーティングされ、多角柱形状、例えば、六角柱形状をしており後述する精米羽根組立体9の六角軸受部9cにきつく嵌合され、それにより六角軸組立体16の回転に伴い精米羽根組立体9を回転させる。
【0025】
糠ボックス6は、図4、図5(a)に示すように、円形状の上部フレーム6a、筒状、例えば円筒状の側周部6i,円形状の底部フレーム6fからなり、底部フレーム6fには上方に突出した円柱状の中空突出部6gが設けられ、その中空部6hには上記のようにカップリング24の下半部24aと回転盤20等が収容される。また、底部フレーム6fには下方に突出した円柱状の中空突出部6jが設けられ、その中空部6kには回転盤20の下部と回転軸23aとベアリング25等が収容される。ベアリング25のカバー(図示せず)は中空突出部6jの内周部に固定され、また回転軸23aの下端はカップリング22の上半部22bに結合されている。従って、図5(a)に示すように、糠ボックス6、カップリング22の上半部22b、回転軸23a、カップリング24の下半部24a、回転盤20及びベアリング25は一体となっている。上部フレーム6aは内側に突出した複数(例えば2つ)の上部フレーム凸部6cを有する。こうして、糠ボックス6は着脱自在に加熱釜30内に収容される。なお、当然ながら、カップリング22の上半部22bの外径寸法は加熱釜30の底部開口部30dの寸法より小さく設定されている。
【0026】
精米かご5は、図4、図5(b)に示すように、円形状の上部フレーム5d、円盤状の底部フレーム5b、底部フレームの上面側に設けられた円筒状の上面側中空突出部5gを有し、これらは例えばABS樹脂で形成されている。更に、上部フレーム5dから底部フレーム5bの間には円筒形状の金網5aが張られている。なお、金網5aとしてはエキスパンドメタルを使用しても良く、金網は少なくとも精米かごの側周部に張られていれば良い。中空突出部5gの内径は糠ボックス6の中空突出部6gの外径より小さいため、精米かご5は糠ボックス6の中空突出部6gの上端に乗せられた状態となる。上記のように、上面側中空突出部5gの内周部にはスリーブメタル17及びメタルケース18が圧入固定され、その中に六角軸組立体16を貫通させている。六角軸組立体16の本体16bの下端部はカップリング24の上半部24bに結合されている。従って、図5(b)に示すように、精米かご5、スリーブメタル17、メタルケース18、六角軸組立体16及びカップリング24の上半部24bは一体となっている。なお、精米羽根組立体9は六角軸組立体16に着脱自在に嵌合される。上部フレーム5dは外側に突出した上部フレームフランジ5eと、糠ボックス6の上部フレーム凸部6cに対応した位置に設けられた複数(例えば2つ)の切欠部5fを有し、切欠部5fの形状は上部フレーム凸部6cと同一である。上部フレームフランジ5eの周縁部は図2に示すように糠ボックス6の上部フレームフランジ6bの上面で受けられて支持される。更に、この時、糠ボックス6の上部フレーム凸部6cは切欠部5fと嵌合される。こうして、精米かご5は糠ボックス6内に着脱自在にかつ固定した状態で収容される。
【0027】
金網5aの網目形状及びサイズは図4及び図7に示すように以下の通りである。形状としては図7に示すように、縦に長いひし形又は横に長いひし形である。後述するように、精米時には玄米を前記精米かご内に入れて駆動軸を回転させることで精米羽根9aの回転により玄米が撹拌され、玄米はその遠心力により精米かご5の金網の網目に擦り付けられながら金網に沿って斜め上方に図7に矢印で示すように移動することで、糠が削り落とされる。ひし形のサイズは、米が金網の網目から飛び出さないようかつ網目に入り込まないよう、短目方向の長さSWが好ましくは約2.2−3.0mmの間、長目方向の長さLWが約2.8−4.6mmの間であり、組み合わせとしては例えば、(SW:LW)=(2.2mm:3.0mm)又は(2.5mm:3.5mm)又は(3.0mm:4.6mm)である。尚、金網の網目形状は四角形(長方形又は正方形)でも良く、その場合には縦及び横方向一辺の長さは共に約2.0−3.0mmの範囲である。また、網目形状は円形としても良く、その場合には直径が約1.3−3.0mmの範囲である。また、いずれの場合も、金網の厚さ、幅は共に例えば約0.4−0.6mmの間のものである。
【0028】
精米羽根組立体9は、例えばPP樹脂からなる円筒状のボス(即ち、駆動軸に着脱自在に嵌合されて該駆動軸と共に回転する部材)9bと、同じく例えばPP樹脂からなる円筒状の多角柱軸受部、例えば六角軸受部9cと、例えばステンレス又はPP樹脂からなりボス9bに固定された複数(例えば2つ)の精米羽根9aとを有する。羽根9aはPP樹脂からなる場合はボス9bと一体成形される。羽根9aは、図6に示すように例えばボス9bの底面あるいは精米かごの底面に対して傾いており、その角度αは好ましくは約5−35度の範囲である。尚この角度は、必ずしも限定される必要がなく、後述するように、例えば、精米かごの底面に対して垂直でも良く、あるいは、精米かごの底面に対して略平行に延設し、羽根の端部あるいは、一部を略垂直に立てたものでも良く、要するに米粒を効果的に撹拌でき、遠心力により精米かご5の金網の網目に擦り付けながら金網に沿って斜め上方に移動させて精米かご内を順次循環させうる形態であれば良い。ボス9bの中空部9dは精米かご5の上面側中空突出部5gを受けて収容する。六角軸受部9cの中空部9eは六角柱形状としており、六角軸組立体16の先端部16aときつく嵌合可能となっている。これにより、精米羽根組立体9は六角軸組立体16の先端部16aに対して着脱自在に嵌合され、モータ10の回転に伴い回転される。尚、六角軸組立体16の先端部16a及び六角軸受部9cの中空部9eの形状は六角柱形状に限らず三角柱、四角柱、五角柱形状などであり得る。
【0029】
なお、上記の例では駆動軸と従動軸(六角軸組立体16)との結合を2組のカップリング22,24等で行っているが、図20に示すように別な結合形態で行うようにしても良い。なお、図20において、130はカップリング、131は駆動軸、132は軸受であり、駆動軸131と軸受132は糠ボックス6に一体的に設けられており、また、図3における圧力弁102、誤挿入防止部材110等は省略してある。
カップリング130はその下方部がモータ軸10aに圧入され、その上方部は駆動軸131の下端部131aと回転不能かつ着脱自在に嵌合される。同じように駆動軸131の上端部と六角軸組立体の下方部16Cも、回転不能かつ着脱可能に嵌合されている。このようにすることでカップリングの部品点数を減らすこともできる。尚回転不能な嵌合としては例えば断面D形状、凹凸形状に軸加工を施す。
【0030】
次に、この卓上精米器50の精米動作を図8及び図16から図22を参照して簡単に説明する。図16は、卓上精米器において、加熱釜に何も設置していない状態を示す断面図である。先ず、電源プラグ28をコンセントに挿入し、加熱釜30に糠ボックス6を収容し(図17)、更に糠ボックス6に精米かご5を収容し(図18)、精米羽根組立体9を六角軸組立体16に嵌合し(図19)、その状態で、所望の量の玄米40を精米かご5に入れ、内蓋36及び蓋3を閉じる(図20)。蓋3を閉じると、蓋3または本体ケース11に設けられた図示しないマイクロスイッチ等のスイッチ122がオンし、電源が制御回路ボックス8内の制御回路(制御部)80等(図11)に供給される。なお、蓋3を開けるとマイクロスイッチがオフされて制御回路80等への電源は遮断される。次いで、合数選択ボタン73により精米する米の量、例えば、合数(精米量)を設定し、精米調整レバー71で胚芽コースまたは分搗きコースのいずれかを選択を指示すると共に、分搗きの程度(精白度)を選択する。その後、スタート/ストップボタンボタン70を押すと、モータ10が設定された精白度及び精米量に応じた回転数で回転し精米羽根組立体9が回転する。すると、精米羽根9aの回転により玄米40が攪拌され、玄米はその遠心力により精米かご5の金網5aの網目に擦り付けられて、糠が削り落とされる。更に、削り落とされた糠41は遠心力により網目から外側に飛ばされ糠ボックス6内に落とされる。精米かご5の金網5aに対して外方に押された玄米は半径方向内方に向かって移動し、図3及び図8に示すように精米かご5の上端部付近まで延びている円筒状のボス9b及び六角軸受部9cでなる軸部に沿って流下するという軌跡を順次繰りかえりして精米される。
【0031】
このような玄米の対流が生じるために、玄米が全体的に精米かご内を図8に示すように循環するために精米かご内の玄米は全体として均一に精米され、精米むらが出たり、精白度が均一にならないといった不都合がなくなる。モータ10が設定された精白度及び精米量に応じた時間だけ回転すると、回転を終了し、所望の精白度の精米が完了する。なお、玄米の精白状態が蓋3の透明な窓2を介して見ることができるため、精米中の適当な時点でスタート/ストップボタン70を押して精米を停止し、所望の精白度を得るようにすることもできる。このような精米後、更に精白度をあげるべく精米を必要と判断した場合には、再度、精米調整レバー71と、スタート/ストップボタンボタン70を操作して再精米するようにして所望の精白度にすれば良い。こうして、玄米から糠が確実に容易に分離され、所望の精白度の米を得ることができる。
精米後は、内蓋36及び蓋3を外し、更に精米羽根組立体9を六角軸組立体16から外して取り出し、精米かご5を取り出して(図21)、精米かご5内の精米後の米を取り出す。この時、精米かご5内の米をそのままの状態として水をかけて洗米することも可能である。更に、糠ボックス6を取り出して(図22)、その中の糠41を取り出す。
【0032】
ここで、図5(a)に示すように、糠ボックス6、カップリング22の上半部22b、回転軸23a、カップリング24の下半部24a、回転盤20及びベアリング25は一体となっている。同様に、図5(b)に示すように、精米かご5、スリーブメタル17、メタルケース18、六角軸組立体16及びカップリング24の上半部24bは一体となっている。
このような構成により、図5(b)に示すように、精米かご5の中空突出部5gの内部空間は六角軸組立体16及び精米羽根組立体9により塞がれるため、精米後において、精米かご5を取り外す際にも、精米かご5を傾けても米が精米かご5の中空突出部5gから漏れることが防げる。なお、精米羽根組立体9を外した状態においても、中空突出部5gの内部空間は六角軸組立体16により塞がれるため、精米かご5を傾けても米が精米かご5の中空突出部5gから漏れることが防げる。
同様に糠ボックス6を取り外す際にも、図5(a)に示すように、糠ボックス6の中空突出部6jの中空部6kは回転盤20の下部と回転軸23a等により塞がれるため、精米後において、糠ボックス6を取り外す際にも、糠ボックス6を傾けても糠が糠ボックス6の中空突出部6jの中空部から漏れることが防げる。従って、糠は油脂を含んでいるため、糠が加熱釜30内にこぼれると、炊飯時に糠等が焦げて容器に付着したり、臭いを発生したり火災等が発生する恐れがあるが、そのような事態が防止される。
【0033】
なお、精米かご5における中空突出部5gは空洞とし、糠ボックス6の中空突出部6g内のみを閉塞しても良い。即ち、六角軸組立体16を糠ボックス6に固定し、カップリング24b、24aを省略するようにしても良い。この場合精米かご5の中空突出部5gは空洞となるが、中空突出部5gの高さを適宜調節して精米羽根を外したときでも米がこぼれないようにすることは可能で、万が一こぼれたとしても、最終的に糠ボックス6からの漏洩を防止することができ、加熱釜30への米、糠の付着を防止することができる。
なお、図16から図23は、駆動軸と従動軸(六角軸組立体)との結合を直接結合した図15の場合を示したが、図3のようにカップリング結合した場合も同様である。
【0034】
このように、この精米器によれば、米の遠心力により糠が金網5aの網目から飛ばされるため糠切れが良い。従って、糠は糠ボックス6内に堆積されるため、金網5aの清掃が容易であり、糠は糠ボックス6から容易に廃棄できる。また、精米かご5の上端付近まで延びている円筒状のボス9b及び六角軸受部9cでなる軸部が存在するために、上記したような米の均一な対流が生じ、かごの形状及び精米量に関係無く、精米むらが生じない。その上、軸部が精米かご5の上端部付近まで延びているので、精米羽根の着脱が容易となる。また、米が精米羽根9aの回転により攪拌される時に精米羽根9aにより風が起こされるため、米の温度上昇が防げ、食味の低下を防止できる。また、従来公知の精米機のように精米ロールや精白筒が無いため、米づまりの心配もなくメインテナンスが極めて容易である。即ち、糠は精米かご5の金網5aにはほとんど付着せず、付着していても精米かご5を取り出して清掃すれば良く、それは極めて容易である。同様に、糠ボックス6内の糠も糠ボックス6を取り出して容易に清掃できる。また、精白度は蓋3の窓2より容易に把握できるため、精白度の調整も容易である。このため、玄米の種類や含有水分量の相違に従った精白度の調整は容易であり、精白度の掛けすぎによる米割れや、欠けを防止できる。更に、精米器は精米ロールや精白筒が無いため、小型化でき重量も約3キログラム程度とすることができるため、台所の狭い場所に置くことができ卓上型とすることができる。
【0035】
図9(a)および(b)に本発明の卓上精米器の変形態様を示す。すなわち精米かご5の頂部の径が底部の径より大きくして、精米深さを低減させて、精米における消費動力を少なくし、かつ効率良い砕米率の低いものとする。
図9(a)では精米かご5の径が2段階で変化するもの図9(b)では、連続的に変化するものを示している。
具体的には5〜6合の卓上精米器の場合精米かご5の底部の内径は約110〜130mmであり、頂部(玄米投入口)の内径は約140〜160mmである。
以上の精米かごの形状により、精米かごに入れた玄米の上面と精米羽根との間の距離、すなわち、精米深さが大きくなり精米羽根の回転力を増大しなければならず、米粒に掛かる撹拌力が大きくなることによる砕米の増加や、逆に精米深さを小さくし、精米かごの内径を大きくして、精米羽根の長さを長くした場合に生じる精米羽根先端部の米粒を撹拌する速度が速くなることによる砕米の増加の問題を解消できる。よって低消費動力で精米羽根の回転数を高めずに効率良くかつ低砕米率(砕米率 = 砕米重量/精白米の重量 X 100(%))で精米することができる。ここで、精白米とは精白度100%、即ち、糠を完全に削り落とした状態の米をいう。
【0036】
本発明の卓上精米器を使用して、胚芽米コースを選定して胚芽米を精米可能である。胚芽を残した精米方法は、精米時間を短縮しても可能であるが、このようにすると糠を充分取り切れない。
本発明の卓上精米器により得られる胚芽米は糠を充分取り除き白米に近い状態で得られる。
【0037】
また、本発明の他の例によれば精米羽根のピッチ角度αを20〜50°範囲に設定し、又羽根の一部においてほぼ垂直となるようにして米粒の撹拌力と対流作用を向上させている。このような精米羽根と径が変化する精米かごとの組合せ構成により精米羽根の回転数を適度に調節し易くなり、玄米に良好(ソフト)な撹拌力を与えながら効率の良い精米が可能となる。精米後に胚芽が残っている米粒と胚芽が除去されてしまった米粒を分けて米粒全量に対して胚芽の残っている米粒の比率、つまり胚芽残存率は60%以上であり、更に限られた銘柄の胚芽好適米に精米する場合には、市販の胚芽米と同等の80%の胚芽残存率が得られる。
【0038】
図10(a),(b),(c)は、精米羽根組立体の他の変形例を示すものであり、図10(a)は精米かご5の底面と平行に配置した帯板片の先端部分を上方に折り曲げた精米羽根を有するものである。帯板片の中間部をさらに図示のように上下に折り曲げても良いし、折曲げずに平らに延在させても良い。
尚帯板片の先端部分は片方を上方に曲げ、もう片方を下方に曲げて構成しても良い。
図10(b)は、精米かご5の底面に対して、直交する方向に配置した帯板片とし、先端部を鉤形とした精米羽根を有するものである。
図10(c)は、精米かご5の底面に対して直交する方向に配置した帯板片とし、同底面に対し平行に略S字形状に屈曲したものである。
尚、本発明の卓上精米器に用いられる精米羽根組立体の何れの例においても、精米羽根は、例えばPP樹脂等で精米羽根組立体と一体で成形しても良く、もちろん別体で構成しても良い。
【0039】
次ぎに、上記のような構成による本発明の卓上精米器の制御回路及びその精米/洗米動作について説明する。
図11は制御回路ボックス8内の制御回路(制御部)80の構成例を示すブロック図である。該制御回路80は、マイコン81と、モータ10を駆動制御するモータ駆動回路88と、ヒータを駆動制御するヒータ駆動回路62有する。尚、電磁誘導加熱式の炊飯器においては、ヒータ駆動回路62の代わりにインバータ制御回路156,インバータ回路158を設けても良い。マイコン81は、操作パネル7、速度センサ86、温度センサ66、モータ駆動回路88、ヒータ駆動回路62、スイッチ120、122に接続された入出力(I/O)回路82と、CPU83と、メモリ(ROM,RAM)84と、これらを接続するバス85を有する。操作パネル7のボタン70,73,75及びレバー71は操作されると、操作に対応した信号がマイコン81に与えられる。また、ボタン73により合数が設定されるとその設定量を示す信号がマイコン81に与えられて、メモリ84に一時的にストアされると共に、マイコン81から操作パネル7に信号が出力され該設定量が合数表示LED72に表示される。また、洗米コース選択ボタン75が1回押されるとそれを示す信号がマイコン81に与えられると共に、マイコン81から操作パネル7に信号が出力され洗米コースが選択されたことを示す無洗米表示LED76が点灯し、2回押されるとそれを示す信号がマイコン81に与えられると共に、マイコン81から操作パネル7に信号が出力され精米/洗米コースが選択されたことを示す無洗米表示LED77が点灯する。
【0040】
なお、モータ10の回転速度を検出する速度センサ86はモータを検出速度に基づくクローズドループで制御する場合には設け、オープンループで制御する場合には設けなくて良い。以下に説明する処理動作はメモリ(ROM)84内のプログラムにより実行される。
本発明の洗米機能付き卓上精米器は、運転コースとして精米コース(精米動作のみ)、洗米コース(洗米動作のみ)、及び精米/洗米コース(精米動作を行った後に自動的に洗米コースを行う)を有し、精米コースとして更に分搗きコースと胚芽コースを有する。
【0041】
先ず、本発明の卓上精米器による各種運転コース処理について、ユーザによる操作パネル7を用いた処理操作を図12(a)を参照して説明する。
まず、ユーザは電源コード27の電源プラグ28をコンセントに差込み(ステップ160)、精米、または洗米を行う米を所望の合数だけ精米かごに入れ(ステップ162)、蓋3を閉める(ステップ164)。すると、図示しないマイクロスイッチ等のスイッチ122がオンし、電源が制御回路ボックス8内の制御回路(制御部)80等(図11)に供給される。この状態では、洗米コース表示のLED,即ち無洗米表示LED76、77は点灯していない(ステップ170)。また、合数表示LED72は“1”が点滅している(ステップ166)。なお、合数表示LED72は初期状態では“0”が点滅し、合数選択ボタン73が押される度に1づつ増加するようにしても良い。
【0042】
次ぎに、ユーザは精米または洗米量、即ち、合数を合数選択ボタン73を用いて選択する(ステップ168)。ここで、精米または洗米量が1合であれば合数選択ボタン73を操作する必要はなく、“1”を点滅させたままとする。2合であれば、合数選択ボタン73を1回押して“2”を点滅させる。3合であれば、合数選択ボタン73を2回押して“3”を点滅させ、4合であれば、合数選択ボタン73を3回押して“4”を点滅させ、5合であれば、合数選択ボタン73を4回押して“5”を点滅させる。
なお、合数選択ボタン73で設定された精米または洗米量はスタートストップボタン70を押す際に確定され、その値はマイコン81に入力され、メモリ84に一時記憶される。
【0043】
次ぎに、精米コースまたは洗米コースの選択を行う(ステップ172)。
精米を行う場合で玄米を胚芽米にする場合、即ち、胚芽米コースを選択する場合には、精米調整レバー71を左端の“胚芽コース”領域に移動する。一方、分搗きコースを選択する場合には、精米調整レバー71を“分搗き調整”領域に移動し、所望の分搗きの値、または白米に合わせる。いずれの場合も洗米コース選択ボタン74は押す必要が無く、従って、無洗米表示LED76、77は点灯しないままである。
洗米を行う場合で、白米を洗米する場合には、洗米コース選択ボタン75を1回押す。すると、無洗米表示LED76が点滅する。一方、玄米を精米すると共に洗米する場合には、洗米コース選択ボタン75を2回押す。すると、無洗米表示LED77が点滅する。いずれの場合も精米調整レバー71を操作する必要は無い。
なお、ステップ168とステップ172の操作順は逆として、ステップ172を先に行っても良い。
【0044】
次ぎに、スタート/ストップボタン70を押して精米または洗米動作を開始させる(ステップ174)。このとき、ボタン73,75及びレバー71の設定情報、即ち精米度(精白度)、合数が確定された設定情報としてマイコン81に読み込まれ、該確定設定情報に基づき精米または洗米動作が行われる(ステップ176)と共に、これら設定情報がメモリ84に一時記憶される。従って、これ以後、ボタン73,75またはレバー71を操作してもその入力情報はマイコンにおいて無効とされる。また、合数表示LED72は点滅状態から常時点灯状態に変わる。同様に、洗米コースを選択した場合には無洗米表示LED76が、精米/洗米コースを選択した場合には無洗米表示LED77が点滅状態から常時点灯状態に変わる。所定の精米または洗米動作が終了すると、モータの駆動が停止され精米器の精米羽根の回転が停止する(ステップ180)。そこで、蓋3を開けると(ステップ182)、図示しないマイクロスイッチがオフされ制御回路(制御部)80等への電源が遮断され、全てのLED72,76,77の表示が消える(ステップ184)。次ぎに、精米羽根を取り外して精米かごを取り出す(ステップ186)。なお、精米羽根をそのままとして精米かごと一緒に取り出しても良い。最後に電源コードのプラグをコンセントから抜く。こうして、精米または洗米動作を終了する。
【0045】
次ぎに、精米または洗米動作開始後(ステップ174以後)、故意に、精米または洗米動作の設定条件を変更する場合について説明する。図中、点線で示す処理がそのような場合を示す。先ず、設定条件を変更するために、精米または洗米動作処理を停止させるべくスタート/ストップボタン70を押す(ステップ178)。すると、精米器の精米羽根の回転が停止する(ステップ180)。次ぎに、変更したい精米または洗米動作の設定条件に従ってボタン73,75またはレバー71を再度設定する(ステップ190)。なお、蓋3を開けない限りは現在の設定条件はマイコンに保持されているので、変更したい条件のみ再度、条件設定すれば良い。従って、合数を変更したい場合には合数選択ボタン73で合数を再度設定し、精米コースの変更(胚芽コースまたは分搗きコースへの変更)や分搗きの程度を変更したい場合には精米調整レバー71で再度設定し、洗米コースを変更(洗米コースまたは精米/洗米コースへの変更)したい場合には洗米コース選択ボタン75で再度設定を行い、設定条件の変更を完了したら再度スタート/ストップボタン70を押して、変更された条件での精米または洗米を行う。
【0046】
なお、このように条件を再設定して再精米を行う場合には、ユーザは既に行った精米の程度に応じて再精米の条件,即ち、分搗きの程度を設定するようにすれば良い。または、再精米または再洗米を開始後、蓋3の透明な窓2を介して精米または洗米の状態を見て、適当なタイミングでスタート/ストップボタン70を押して終了させれば良い。
一方、このように条件を再設定して再精米または再洗米を行う場合には、マイコンにおいて、既に行った精米または洗米の動作時間および設定条件(即ち、精米羽根の回転数、駆動時間)、及び新たに設定された再精米または再洗米の設定条件(合数及び/または分搗きの程度等)に基づき、再精米または再洗米の動作時間、精米羽根の回転数等を回答を改めて算出し、それに従って再精米または再洗米動作を行うようにしても良い。
蓋3を開けた後に再度、精米または洗米を行う場合には(ステップ192)、蓋3を開けることで今までの設定情報が全てリセットされるため、ステップ164の処理から行う。
【0047】
次ぎに、本発明の卓上精米器の制御回路による各種運転コース処理について図12(b)のフローチャートを参照して説明する。
先ず、電源コード27の電源プラグ28がコンセントに差込まれ(ステップ200)、精米、または洗米を行う米が所望の合数だけ精米かごに投入され(ステップ202)、蓋3が閉められると(ステップ204)、マイクロスイッチ等のスイッチ122がオンし、電源が制御回路ボックス8内の制御回路(制御部)80等(図11)に供給される。この状態では、洗米コース表示のLED,即ち無洗米表示LED76、77は点灯しないが、合数表示LED72は“1”が点滅される(ステップ206)。次ぎに、合数選択ボタン72が押されたかどうかチェックし(ステップ208)、押されると押された回数に対応する数字を合数表示LED72に点滅表示させ、また無洗米表示LED76、77は消灯状態を維持する(ステップ210)。
【0048】
次ぎに、洗米コース選択ボタン75がオンされているかどうかチェックし(ステップ212)、オンされていなければ、ステップ214に進み、精米コースに移行する。ステップ214では、精米調整レバー71の設定位置情報から胚芽米コースが選択されているか、分搗きコースが選択されているか判断し、更に分搗きコースが選択されている場合には分搗きの設定値、または白米かを判定する(ステップ214)。
ここで、精米調整レバー71は、洗米コース選択ボタン75により洗米コースと精米/洗米コースのいずれかが選択された状態(即ち、無洗米LED76,77のいずれかが点灯している状態)では無効化され(即ち、マイコンは精米調整レバー71の出力を受け付けず)、胚芽コースと分搗きコースのいずれも選択不可能とされるものである。従って、洗米と精米を誤って操作するという誤動作が防止できる。更に、この場合、洗米コース選択ボタン75により洗米コースと精米/洗米コースのいずれかが選択された場合に選択されたコースを識別可能に表示する無洗米LED76,77のいずれかが点灯するので、ユーザはこれらLEDの表示で洗米コースと精米/洗米コースのいずれも選択されていないことを視認の上で精米調整レバー71により胚芽コースと分搗きコースのいずれかを選択して精米動作を実行できるため、ユーザの誤操作を防止できる。
一方、洗米コース選択ボタン75がオンされていればステップ222に進み、該ボタン75の押された回数が1回であれば洗米コースと判断してステップ224に進み無洗米表示LED76を緑に点滅させる。洗米コース選択ボタン75の押された回数が2回であれば精米/洗米コースと判断してステップ232に進み無洗米表示LED77を黄に点滅させる。
なお、上記ステップ208−210の処理はステップ212−214の処理後,ステップ222−224の処理後,ステップ232の処理後としても良い。
【0049】
ステップ214において胚芽コースと判断された場合の処理を説明する。胚芽コースにおいては、先ず、ステップ216においてスタート/ストップボタン70が押されたかどうかチェックし、押されると、合数表示LED72を点灯状態とし無洗米表示LED76、77は点灯しないままとする(ステップ218)。次いで、ステップ220において、ボタン73により設定されメモリ84にストアされている合数をメモリ84から読み出し、この設定合数に対応する精米時間、モータへの駆動信号のPWM比(または精米羽根の回転数)を読み出す。胚芽コースにおいては、例えば、図13(a)に示すように、メモリ84内にマップとして、精米量(合数)毎のPWM比及び精米時間を予め設定しておく。一般に、胚芽コースにおいては、分搗きコースに比べて回転数は遅く、精米時間を長く設定する。
【0050】
次ぎに、上記読み出された精米時間の間、上記読み出されたPWM比(精米羽根の回転数)で精米を行うべくモータ駆動回路88に制御信号を与えて精米動作を行う。即ち、読み出されたPWM比(精米羽根の回転数)を指示する制御信号を該読み出された精米時間だけモータ駆動回路88に与えて制御を行う。
胚芽コースの精米動作が終了すると、モータの駆動が停止され精米羽根の回転が停止する(ステップ250)。そこで、蓋3を開けると(ステップ252)、マイクロスイッチ122がオフされ制御回路(制御部)80等への電源が遮断され、全てのLED72,76,77の表示が消える(ステップ254)。次ぎに、精米羽根を取り外して精米かごを取り出す(ステップ256)。最後に電源コードのプラグをコンセントから抜く。こうして、精米動作を終了する。
【0051】
ステップ214において分搗きコースと判断された場合においては、同様に、ステップ216においてスタート/ストップボタン70が押されたかどうかチェックし、押されると、合数表示LED72を点灯状態とし無洗米表示LED76、77は点灯しないままとする(ステップ218)。次いで、ステップ220において、ボタン73により設定されメモリ84にストアされている合数をメモリ84から読み出すと共に、レバー71により設定されメモリ84にストアされている分搗きの値(精白度)をメモリ84から読み出し、これら設定値に対応する精米時間、モータへの駆動信号のPWM比(または精米羽根の回転数)を読み出す。分搗きコースにおいては、例えば、図13(b)に示すように、メモリ84内にマップとして、精米量毎のPWM比及び精米時間(図中、“最小精米時間”は例えば精白度20%に相当し、“最大精米時間”は例えば精白度100%に相当するとする)を予め設定しておく。
【0052】
次ぎに、上記読み出された精米時間の間、上記読み出されたPWM比(精米羽根の回転数)で精米を行うべくモータ駆動回路88に制御信号を与えて精米動作を行う。このようにして分搗きコースが終了する。終了後の動作(ステップ250−256)は上記の胚芽コースと同様である。
このように精米終了後、精米かごに精米後の米を収容したままの状態で、精米コースに引き続いて洗米を行いたい場合には、蓋3を開けずに、ボタン75を1回押して洗米コースを選択し、その後、スタート/ストップボタン70を押す。すると、後述する方法で洗米コースを実行する。この場合、既に、合数(精米量)がステップ208において設定されているのでその値に基づき洗米を実行すれば良い。また、上記したように蓋3を開けた後に洗米を設定する場合には、ボタン73による合数の設定及びボタン75を1回押した後にスタート/ストップボタン70を押すようにする。
【0053】
次ぎに洗米コースについて説明する。洗米コースは、精白米(精白度100%の米)を洗米するものである。先ず、ステップ226においてスタート/ストップボタン70が押されたかどうかチェックし、押されると、合数表示LED72及び無洗米表示LED76(緑)を点灯状態とし、無洗米表示LED77(黄)は点灯しないままとする(ステップ228)。
次いで、ステップ230において、ボタン73により設定されメモリ84にストアされている合数をメモリ84から読み出し、この設定合数(精米量)に対応する洗米時間、精米羽根の回転数を読み出す。例えば、図15に示すように、メモリ84内にマップとして、洗米コースにおける洗米量毎の精米羽根の回転数(又はPWM比)を予め設定しておく。なお、図14は、精米コース及び洗米コースにおける精米量(洗米量)毎の精米羽根の回転数(又はPWM比)、モータの駆動時間(精米羽根の回転時間)を設定したものである。なお、図14においては、精米時間(精米羽根の回転時間)、精米時の精米羽根の回転数、洗米時間(精米羽根の回転時間)、洗米時の精米羽根の回転数はそれぞれある範囲に規定されているが、実際の制御回路においてはこれらの範囲内の所定値にそれぞれ設定される。精米時間、洗米時間については()内に好ましい設定値を記載した。
次ぎに、上記読み出された精米時間、精米羽根の回転数で洗米を行うべくモータ駆動回路88に制御信号を与えて洗米動作を行う。洗米動作終了後の動作(ステップ250−256)は上記の胚芽コースと同様である。
なお、米の洗米状態が蓋3の透明な窓2を介して見ることができるため、洗米中の適当な時点でスタート/ストップボタン70を押して洗米を停止することもできる。
【0054】
次ぎに精米/洗米コースについて説明する。精米/洗米コースは玄米を精白米(精白度100%の米)に精米する精米コースを実行後、自動的に洗米コースを実行するものである。
従って、先ず、ステップ234においてスタート/ストップボタン70が押されたかどうかチェックし、押されると、合数表示LED72及び無洗米表示LED77(黄)を点灯状態とし、無洗米表示LED76(緑)は点灯しないままとする(ステップ236)。次いで、ステップ238において、ボタン73により設定されメモリ84にストアされている合数をメモリ84から読み出し、この設定合数(精米量)に対応する精米時間、モータへの駆動信号のPWM比(または精米羽根の回転数)を読み出す。例えば、図13(b)に示すマップにおいては、精米量に対応するPWM比及び最大精米時間である。また、図14においては、精米量に対応する精米羽根の回転数及び精米時間である。
次ぎに、上記読み出された精米時間の間、上記読み出されたPWM比(精米羽根の回転数)で精米を行うべくモータ駆動回路88に制御信号を与えて精米動作を行う(ステップ238)。
精米動作終了後は、設定合数(洗米量)に対応する洗米動作を行う(ステップ240)。即ち、メモリ84から洗米量に対応する洗米時間、精米羽根の回転数を読み出す。従って、図14に示すメモリ84内のマップから、洗米量に対応する精米羽根の回転数(又はPWM比)及び洗米時間を読み出す。次ぎに、読み出された精米時間、精米羽根の回転数で洗米を行うべくモータ駆動回路88に制御信号を与えて洗米動作を行う。洗米動作終了後の動作(ステップ250−256)は上記の胚芽コースと同様である。
【0055】
なお、ある量(例えば、3合)の精白米を洗米コースで洗米する場合(上記ステップ224−230)の回転数と、それと同一量(例えば、3合)の玄米を精米+洗米コースで連続して精米、洗米する場合(上記ステップ232−240)の洗米コースにおける回転数とは異なるようにして良い。即ち、精米+洗米コースでは例えば、3合の玄米でも精白後は約5−10%重量が減少するため、実際は3合より5−10%重量が減った量の精白米を洗米することになる。従って、所定量、例えば、精米量3合を設定して精米+洗米コースを行った場合の洗米コースにおいては、洗米量3合を設定して洗米コースだけを行う場合に比べて回転数を減少及び/又は駆動時間を減少するようにして良い。また、精白米でなく分付き米を洗米する場合も分付きの程度により同様に、洗米コースだけを行う場合に比べて回転数を減少及び/又は駆動時間を減少するようにして良い。
【0056】
なお、精米または洗米動作開始後(ステップ216、226または234以後)、故意に、精米または洗米動作の設定条件を変更する場合について説明する。図中、点線で示す処理がそのような場合を示す。図12(a)で説明した様に、先ず、設定条件を変更するために、精米または洗米動作処理を停止させるべくスタート/ストップボタン70を押す。すると、精米器の精米羽根の回転が停止する。次ぎに、変更したい精米または洗米動作の設定条件に従ってボタン73,75またはレバー71を再度設定する。なお、蓋3を開けない限りは現在の設定条件はマイコンに保持されているので、変更したい条件のみ再度、条件設定すれば良い。従って、合数を変更したい場合には合数選択ボタン73で合数を再度設定し、精米コースの変更(胚芽コースまたは分搗きコースへの変更)や分搗きの程度を変更したい場合には精米調整レバー71で再度設定し、洗米コースを変更(洗米コースまたは精米/洗米コースへの変更)したい場合には洗米コース選択ボタン75で再度設定を行い、設定条件の変更を完了したら再度スタート/ストップボタン70を押して、変更された条件での精米または洗米を行う。
【0057】
また、精米後、更に精白度をあげるべく精米を必要と判断した場合には、再度、精米調整レバー71と、スタート/ストップボタン70を操作して再精米し、適当な時間経過後に再度スタート/ストップボタン70をオンして精米動作を停止するようにして所望の精白度にすれば良い。同様に、洗米後に再度洗米を指示する際には、洗米コース選択ボタン75により洗米コースを選択し、スタート/ストップボタン70をオンして再洗米し、適当な時間経過後に再度スタート/ストップボタン70をオンして洗米動作を停止するようにすれば良い。なお、いずれの場合も、一旦蓋3を開けた場合には、更に合数選択ボタン73で合数を選択する必要がある。
【0058】
また、本発明においては、オープンループによる制御を行うようにして良い。この場合、クローズドループに比べて精米羽根の回転の立ち上がりが滑らかになるため米を痛めることが無く、米の割れや欠け率、即ち、砕米率を減少できる。特に、精米(洗米)量が多いほど立ち上がりが遅くなるためそのような効果は大きい。従って、べとべとしない食味の良い米飯を得ることができる。また、オープンループは、クローズドループのように回転センサ等を必要としないため、クローズドループに比べてコストを押さえられる。
また、本発明において、蓋3に通気孔を設けて精米かご内の米の熱を放散させるようにしても良い。
【0059】
なお、精米または洗米後においては、糠の油分、静電気等により糠が精米かごの金網から十分に削り落とされずに、精米かご5の外側に一部付着してしまうことがある。従って、精米かごを反転して精米かご内の米を炊飯釜に向けて排出しようとして精米かごを叩く等した場合には、糠までも米と一緒に炊飯釜に落ちる可能性がある。そこで、精米または洗米後において、精米かごを短時間回転させて精米かご5の外側に付着している糠をふるい落とすようにしても良い。精米かごを回転させる方法としては、例えば、精米かごの上部をフリーな状態としておき、精米かごの下方にクラッチ機構等を取り付け、精米または洗米時においては精米羽根のみを回転させ、精米または洗米終了後の脱糠時には切替レバー等でクラッチ機構を切り換えて精米かごと精米羽根を回転させるようにすれば良い。勿論、脱糠時には精米羽根をその軸部(ボス)を持って取りだし、その後切替レバー等でクラッチ機構を切り換えて精米かごのみを回転させるようにしても良い。
【0060】
次ぎに、マイコン81によるこの卓上精米器50の炊飯コース処理を図23から図27を参照して説明する。
炊飯運転コース処理を説明する図24のフローチャートにおいて、先ず、電源コード27の電源プラグ28がコンセントに差込まれ(ステップ300)、精米または洗米後の所望の合数の米及びそれに対応する量の水が炊飯釜35に投入され、図23に示す様に該炊飯釜35が加熱釜30内に設置する(ステップ302)。更に、蓋3が閉められると(ステップ304)、マイクロスイッチ等のスイッチ122がオンし、電源が制御回路ボックス8内の制御回路(制御部)80等(図11)に供給される。先ほど、炊飯釜35が加熱釜30内に設置されたことによりスイッチ120(図3)がオンされるため、炊飯釜35が加熱釜30内に設置されたことを示す信号がスイッチ120からマイコン81に送られ、炊飯コースであることがマイコンに認識される。
なお、炊飯釜35が加熱釜30内に設置されるまでは蓋3が閉じられても炊飯コース処理の次ぎのステップには進まない。また、炊飯釜35以外の容器、例えば、糠ボックス6が加熱釜30内に設置されても、スイッチ120(図3)がオンされないため、同様に炊飯コース処理の次ぎのステップには進まない。従って、炊飯釜35以外の容器、例えば、糠ボックス6が加熱釜30内に設置された状態で、誤って炊飯ボタン100、スタートボタン70が押されても、炊飯コース処理は実行されなため、糠ボックス6等が加熱されてしまい、糠等が焦げて容器に付着したり、臭いを発生したり火災等が発生するという事態が防止される。
【0061】
なお、蓋3を開けるとマイクロスイッチがオフされて制御回路80等への電源は遮断される。また、精米または洗米動作を終了後、引き続き炊飯動作を行う場合には電源が継続して投入されていても良く、その場合にはステップ302から処理が始まる。
次いで、精米調整レバー71により炊飯を行う米の精白度を設定する(ステップ305)。なお、精米、洗米コース終了後に引き続きその米で炊飯を行う場合には精米調整レバー71の位置はそのままとする。
次いで、精米、洗米時のステップ206から210と同様にして合数選択ボタン73により合数(炊飯量)を設定する(ステップ306)。なお、精米または洗米動作を終了後、その米で引き続き炊飯動作を行う場合には設定不要であり、精米、洗米時に設定され記憶されたメモリ84内の合数がそのまま使用される。精米時や洗米時に記憶された精米度(精白度)や合数は、電源プラグが抜かれない限りリセットされず、炊飯動作開始まで保持されている。
【0062】
次いで、炊飯ボタン100がオンされたかどうかチェックし(ステップ307)、オンされれば炊飯LED100aが点滅し、ステップ305において精米調整レバー71により設定された精白度、または精米調整レバー71により設定されていない場合にはメモリ84にストアされている精白度を読み込む。同様に、ステップ306においてボタン73により設定された合数を、またはボタン73により設定されていない場合にはメモリ84にストアされている精米、洗米時の合数をメモリ84から読み出し、この設定精白度及び合数に対応する適切な炊飯条件、例えば、ヒータ60への供給電力パターン又は炊飯温度(センサ120の検出温度)パターンをメモリ84から読み出す。
なお、設定精白度及び合数に応じた適切な炊飯条件、例えば、炊飯温度パターンとしては、設定精白度及び合数に応じて炊飯温度、時間等を制御するように、ここでは、種々の設定精白度値及び合数値に応じた炊飯温度パターン(例えば、精白度および合数に応じた加熱釜の温度の時間に対する変化パターン、即ち、精白度および合数をパラメータとする加熱釜の温度の時間に対する変化パターン)を、例えば図28のような種々のパラメータとしてメモリ84に予め記憶しておくものとする。なお、図28に示したパラメータは更に、各合数値毎に細分化される。
なお、炊飯温度(センサ120の検出温度)パターンの代わりに、精白度、合数に応じたヒータ60への供給電力パターンをメモリ84内にマップとして予め設定しておくようにしても良い。
【0063】
なお、適切な炊飯条件の一例としての炊飯温度パターンとしては、図27に示す様に、所定時間の炊飯後に一旦ヒータへの給電を停止し、その後、再び一定時間炊飯を行う、いわゆる2度炊きの炊飯温度パターンと、図26に示す様に、いわゆるマイコンジャーにおいて所定時間の炊飯後に一旦ヒータへの給電を停止し、その後、再び幾度か炊飯を行う、いわゆる2度炊きコントロールを行う炊飯温度パターンがある。また、図25は一般的な電気炊飯器における温度、時間、火力の関係の一例を示す図である。本発明においては、炊飯の方法としてこれら公知の通常の方法で行って差支えない。
【0064】
次いで、スタートストップボタン70がオンされたかどうかチェックし(ステップ309)、オンされれば、ステップ310において設定された精白度、合数に対応するヒータ60への供給電力パターン、または炊飯温度(センサ120の検出温度)パターンに従って炊飯動作が行われると共に炊飯LED100aが点灯する(ステップ310)。なお、ヒータ60への供給電力パターンに従って制御が行われる場合にも、炊飯温度パターンに沿うよう、センサ120の検出温度によるフィードバック制御が行われるようにして良い。
炊飯動作が終了すると、ヒータ60への給電が停止され炊飯LED100aが消灯する。
なお、その後、自動的に保温動作(即ち、炊飯釜の温度を所定値に保つようにヒータへ給電する動作)に移行するようにして良く、その場合には、保温動作中であることを示す保温LED100bが点灯する(ステップ312)。
【0065】
炊飯動作が終了後または、保温動作中に蓋3を開けると(ステップ314)、マイクロスイッチ122がオフされるが、この段階では制御回路(制御部)80等への電源は遮断されず給電され続け、保温動作も継続される。一方、炊飯釜を取り出すとスイッチ120がオフされ(ステップ316)、制御回路(制御部)80等への電源は遮断され、ヒータ60への給電も停止されて保温動作を終了するようにして良い。なお、この代わりに、電源コードのプラグをコンセントから抜くまで制御回路(制御部)80等への給電を継続するようにしても良い。
尚、炊飯動作への移行はタイマーを使っても良く、その場合図示しないタイマー設定ボタンを操作パネル7に設け、タイマー設定ボタンにより設定された時間に応じたタイマ機能をマイコン81内のCPU83に設ける。その場合、炊飯ボタン100をオンした後(ステップ307)、該タイマー設定ボタンを押して炊飯までの時間を設定し(ステップ308)、その後スタートストップボタン70を押すと(ステップ309)、該設定された時間経過後に炊飯動作が開始されるようにして良い。
【0066】
次ぎに、加熱釜30が熱い状態(例えば、約80℃から100℃の範囲以上、好ましくは90℃以上)において、炊飯釜35以外の容器、例えば、糠ボックス6が加熱釜30内に誤まって挿入されることを防止するための糠ボックス誤挿入防止部材110、140について図29から図32を参照して説明する。糠ボックス誤挿入防止部材は、加熱釜が所定温度以上となった時に、それに応答して該部材の形状が変化し、それにより糠ボックス6が加熱釜30内に挿入されることを妨げるものである。以下にその例を説明する。
図29は糠ボックス誤挿入防止部材の一例であり、加熱釜30の底部、例えば加熱釜30の底部開口部周辺に該開口部を中心として複数箇所(例えば、4ヶ所)に設けられた糠ボックス誤挿入防止部材110である。該部材110は、加熱釜30の開口30aにその先端が挿入されたT字状の樹脂等の非磁性体からなるピン112(ピンは例えば円柱状であり、T字状部は円形で良い)と、ピン112の他端側及びT字状部を収容する例えば樹脂製のケース111と、ケース111の内部でピン112のT字状部の内側に固着され内部にピンを貫通させた円盤状の磁石116と、ケース111の内部側突起111aと加熱釜30の間で内部側突起111aに隣接して配置され内部にピンを貫通させた円盤状の強磁性体118と、強磁性体118と加熱釜30の間で内部にピンを貫通させた円盤状の磁石117と、ケース111の内部で磁石116と強磁性体118との間に配置されたバネ114とを備える。バネ114はその両端がそれぞれ磁石116と強磁性体118に結合されている。磁石116と強磁性体118とはそれらの間で反発力が働くようにそれらの対向面の磁極は同一磁極、例えば、N極とされ、磁石117と強磁性体118とはそれらの間で吸引力が働くようにそれらの対向面の磁極は逆とされている。従って、通常の室温においては、強磁性体118はその磁石としての性質により磁石116との間で反発力が働き、ピン112と磁石116の自重と共に、バネ114を伸長させ図29に示すようにピン112の先端部が加熱釜30の内側の面とほぼ同一の面となる。このように、常温においては、ピン112の先端部が加熱釜30の内側の面とほぼ同一の面となるようにピン112と磁石116の重さ、バネ114の反発力、強磁性体118と磁石116の磁力等が設定されている。
【0067】
他方、炊飯直後のように加熱釜30が熱い状態(例えば、約80℃から100℃の範囲以上、好ましくは90℃以上)においては、強磁性体118の温度がそのキュリー点を越え強磁性体118はその磁石としての性質を失うため、バネ114の復元力によりピン112はピン112と磁石116の自重に打ち勝って上方に引っ張られ、その結果、図30に示すように、ピン112の先端は加熱釜30の内側の面から突出する。
従って、この状態で糠ボックス6が加熱釜30内に誤まって挿入されると、糠ボックス6が浮き上がるため、ユーザは加熱釜30がまだ熱いことを認識でき、糠ボックス6を加熱釜30から外すことができる。こうして、加熱釜30が高温時に糠ボックス6が誤って加熱釜30に収容され、米、糠が焦げて糠ボックス6や加熱釜30に付着したり臭ったりするのを防止することができる。
このように、高温時においては、糠ボックス6が設置された際にはその自重に抗して、ピン112の先端部が加熱釜30の内側の面から突出するように、また炊飯釜35(例えば、少なくとも、炊飯釜35内に一合の米と水が入った状態において)が設置された際にはその自重によりピン112の先端部が加熱釜30の内側の面まで降下するように、ピン112と磁石116の重さ、バネ114の反発力、強磁性体118と磁石116の磁力等が設定されている。
【0068】
糠ボックス誤挿入防止部材の他の例を図31、図32を参照して説明する。図31(a)は、常温時における該糠ボックス誤挿入防止部材140の平面図、図31(b)は同じく常温時における該糠ボックス誤挿入防止部材140が加熱釜30に収容されている状態を示す断面図である。また、図32(a)は、高温時における該糠ボックス誤挿入防止部材140の平面図、図32(b)は同じく高温時における該糠ボックス誤挿入防止部材140が加熱釜30に収容されている状態を示す断面図である。糠ボックス誤挿入防止部材140は二方向性形状記憶合金で形成され、リング状部140aと、該リング状部から内側に突出した複数、例えば、4個の舌状部140aとで構成され、加熱釜30の底部開口部30dに同心円状に配置されている。
【0069】
糠ボックス誤挿入防止部材140は常温時においてはマルテンサイト状態となり、図31(a)、図31(b)に示すように、舌状部140aが下側に反り返り、従ってその開口部140cの直径は最大値Dとなる。この状態では、図3に示すように糠ボックス6に固定された駆動軸23aと軸受(ベアリング)25等が該開口部140cを貫通可能であるため、糠ボックス6を加熱釜30内に設置できる。
他方、加熱釜30が加熱された状態ではオーステナイト状態となり、図32(a)、図32(b)に示すように、舌状部140aが水平方向に延び、従ってその開口部140cの直径は最小値dとなる。この状態では、糠ボックス6に固定された駆動軸23aと軸受25等が開口部140cを貫通できないため、糠ボックス6を加熱釜30内に設置不可能となる。こうして、糠ボックス誤挿入防止部材140も糠ボックス誤挿入防止部材110と同様の効果を発揮できる。
なお、糠ボックス6は樹脂製であると、加熱釜30が高温時に誤って加熱釜30内に設置されると溶けて破損する等の恐れがあるので、代わりにステンレス製としても良い。
【0070】
次に本発明の別な実施例について図33,図34を用いて説明する。本実施例においては、本発明の卓上精米器を電磁誘導加熱式の炊飯器に適用したものである。図33、図34はそれぞれ本実施例の卓上精米器の炊飯時、精米/洗米時における要部断面図で、150は耐熱性樹脂等で形成され炊飯時の外釜として兼用される精米/洗米時の糠ボックス収容ケース、160は外釜の底部に例えば螺旋状に配設された誘導加熱コイル、162は耐熱性樹脂等で形成された誘導加熱コイル160の固定部材であり、誘導加熱コイルを覆うように外釜底部に接着剤等で固着されている。152は例えばアルミニウム層の外側面にフェライト系ステンレス層を重ね合わせたクラッド材料からなる内釜で、内側面をフッ素樹脂等でコーティングしている。誘導加熱コイル160は、内釜152と非接触状態で外釜150に一体的にモールド敷設しても良く、その他の構成は図3等と同じである。
また、図3と同様に、内釜が外釜に収容されたことを検知する検知手段(スイッチ120)が設けられており、炊飯釜(内釜)以外の容器、例えば、糠ボックスが外釜内に設置されても、炊飯コース処理動作は実行されない。
炊飯時には内釜152に所定の米、水を入れ図24のステップ302〜309の手順に基づいて炊飯動作を開始すると、マイコン81によりインバータ制御回路156が作動され、インバータ回路158より誘導加熱コイル160に高周波電流が供給される。すると誘導加熱コイル160に発生する交番磁界によりこれと対向する内釜152のステンレス層にうず電流が発生して発熱する。発生した熱は内釜152の底面から外側面へと移動し内釜全体が熱くなって米と水を加熱する、所謂誘導加熱式の炊飯を行うものである。尚、精米、洗米時の動作は前述の実施例と同じである。
この実施例の場合、ヒータコイル60を使う場合に較べて通電オフ後の予熱が小さく炊飯直後等の外釜温度は低くなるので、前述した実施例のように糠ボックス誤挿入防止部材110,140は設けなくても良い。また、外釜兼糠ボックス収容ケース150が誘導加熱コイル160と内釜152の空間部の作用をするので、一般炊飯器のように誘導加熱コイルの固定のための支持部材/保護部材や、空間部の確保を特に意識した構成とする必要がない。
【0071】
【発明の効果】
以上のように、本発明による炊飯機能付き卓上精米器においては、(1)精米または洗米を行った後に同一の機械で連続的にそのまま炊飯を行うことができ、大変便利であると共に精米器の他に炊飯器を購入する必要が無く、別々に購入した場合に比べて全体のコストが安くなると共に設置場所を節約できる。
(2)従来の精米器の糠ボックス収容ケースを加熱釜と兼用するようにし、精米、洗米時には精米かご、糠ボックスを糠ボックス収容ケースに収容して精米、洗米を行い、炊飯時には炊飯釜を糠ボックス収容ケースに収容して炊飯を行うというように、極めて簡単な構成の変更により、従来の精米/洗米器及び炊飯器と大差無い寸法で、極めて構成の簡単なかつ安価な炊飯機能付卓上精米器を提供できる。
(3)同一の機械で、精米または洗米と炊飯を行うようにしたため、精米の際に設定した精白度、合数データをそのまま使用して炊飯を行うことができ、改めて炊飯時にこれらデータを設定する手間を省き誤操作を防止することができる。また、精米器と炊飯器とを通信手段を介して結ぶという必要も無く、極めて廉価な構成にできる。
【0072】
(4)精米かごの中空突出部の内部空間は六角軸組立体等(第2の従動軸)により塞がれ、糠ボックスの中空突出部の中空部も回転盤、回転軸等(第1の従動軸)により塞がれるため、精米後において、精米かごや糠ボックスを取り外す際にも、これらを傾けても米や糠が漏れることが防げる。従って、糠が加熱釜内にこぼれて、炊飯時に糠等が焦げて容器に付着したり、臭いを発生したり火災等が発生するという恐れが防止される。
(5)加熱釜の高温時において糠ボックスが誤って加熱釜内に設置されるのを防止する糠ボックス誤挿入防止部材が設けられているため、糠ボックスが加熱されてしまい、糠等が焦げて容器に付着したり、臭いを発生したり火災等が発生するという事態が防止され、安全性が確保される。
(6)炊飯釜が加熱釜内に設置されたことを検知する検知手段(スイッチ)を設けたため、炊飯釜以外の容器、例えば、糠ボックスが加熱釜内に設置されても、炊飯コース処理動作は実行されない。従って、炊飯釜以外の容器、例えば、糠ボックスが加熱釜内に設置された状態で、誤って炊飯ボタン、スタートボタンが押されても、炊飯コース処理は実行されないため、糠ボックス等が加熱されてしまい、糠等が焦げて容器に付着したり、臭いを発生したり火災等が発生するという事態が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1(a)】本発明による炊飯機能付き卓上精米器の実施例の全体の外観を示す上面図である。
【図1(b)】操作パネルの各種操作ボタン等及びその機能を示す拡大図である。
【図2】本発明による炊飯機能付き卓上精米器の実施例の全体の外観を示す斜視図である。
【図3】図1(a)、図2の卓上精米器の図2の線III−IIIに沿った断面図である。
【図4】図1(a)、図2の卓上精米器の要部の分解斜視図である。
【図5】(a)は、図1(a)、図2の卓上精米器の糠ボックスの側断面図である。(b)は、図1(a)、図2の卓上精米器の精米かごおよびそれに収容された精米羽根組立体の側断面図である。
【図6】図1(a)、図2の卓上精米器における精米羽根組立体の羽根の角度を説明するための図である。
【図7】図1(a)、図2の卓上精米器における精米かごの金網の構成例を示す図である。
【図8】図1(a)、図2の卓上精米器の精米動作を説明する精米器の要部断面図である。
【図9】(a)および(b)は本発明の変形態様の異なる精米かごをそれぞれ示す側面図である。
【図10】(a)、(b)および(c)は本発明の卓上精米器に用いられる精米羽根組立体の変形例を示す斜視図である。
【図11】図1(a)の卓上精米器における制御回路ボックス内の制御回路の構成例を示すブロック図である。
【図12(a)】本発明の卓上精米器におけるユーザによる操作パネルを用いた各種運転コースの処理操作を説明する流れ図である。
【図12(b)】本発明の卓上精米器における制御回路による精米、洗米運転コースの処理動作のフローチャートを示す図である。
【図13(a)】本発明における、胚芽コースでの精米量毎のPWM比及び精米時間を設定したマップの例を示す図である。
【図13(b)】本発明における、分づきコースでの精米量毎のPWM比及び最大、最小精米時間を設定したマップの例を示す図である。
【図14】本発明における、通常の精米コースでの精米量毎のPWM比及び精米時間を設定したマップの例を示す図である。
【図15】図3に示す駆動軸と従動軸(六角軸組立体)との結合を他の形態で行うようにした場合の、図1(a)、図2の卓上精米器の図2の線III−IIIに沿った断面図である。
【図16】本発明における卓上精米器において、加熱釜に何も設置していない状態を示す断面図である。
【図17】本発明における卓上精米器において、精米時において、加熱釜に糠ボックスを設置した状態を示す断面図である。
【図18】本発明における卓上精米器において、精米時において、更に精米かごを設置した状態を示す断面図である。
【図19】本発明における卓上精米器において、精米時において、精米かごに精米羽根組立体を設置した状態を示す断面図である。
【図20】本発明における卓上精米器において、精米時において、精米かごに玄米を投入し精米羽根組立体を回転している状態を示す断面図である。
【図21】本発明における卓上精米器において、精米または洗米終了後において、精米かごを外した状態を示す断面図である。
【図22】本発明における卓上精米器において、精米または洗米終了後において、糠ボックスを外した状態を示す断面図である。
【図23】本発明における卓上精米器において、炊飯時において、米を入れた炊飯釜を加熱釜に収容した状態を示す断面図である。
【図24】本発明の卓上精米器における制御回路による炊飯運転コースの処理動作のフローチャートを示す図である。
【図25】本発明の卓上精米器における制御回路による炊飯運転コースにおける炊飯温度、時間、火力の関係の一例を示す図である。
【図26】本発明の卓上精米器における制御回路による炊飯運転コースにおける炊飯温度と時間との関係の一例を示す図である。
【図27】本発明の卓上精米器における制御回路による炊飯運転コースにおける炊飯温度と時間との関係の他の例を示す図である。
【図28】本発明の卓上精米器における制御回路による炊飯運転コースにおける精白度毎の種々のパラメータ値の例を示す図である。
【図29】本発明の卓上精米器における糠ボックス誤挿入防止部材の一例であり、常温における状態を示す断面図である。
【図30】図29に示す糠ボックス誤挿入防止部材の高温における状態を示す断面図である。
【図31(a)】本発明の卓上精米器における糠ボックス誤挿入防止部材の他の例であり、常温における状態を示す平面図である。
【図31(b)】図31(a)に示す糠ボックス誤挿入防止部材の常温における状態を示す断面図である。
【図32(a)】図31(a)、図31(b)に示す糠ボックス誤挿入防止部材の、高温における状態を示す平面図である。
【図32(b)】図32(a)に示す糠ボックス誤挿入防止部材の高温における状態を示す断面図である。
【図33】本発明における炊飯機能付き卓上精米器の他の実施例の炊飯時における要部構成断面図である。
【図34】本発明における炊飯機能付き卓上精米器の他の実施例の精米/洗米時における要部構成断面図である。
【符号の説明】
5 精米かご
6 糠ボックス
7 操作パネル
8 制御回路ボックス
9b、90c、92c ボス
9、50、91、92 精米羽根組立体
10 モータ
11 本体ケース
23a、23b 駆動軸
30 加熱釜
35 炊飯釜
50 卓上精米器
70 スタート/ストップボタン
71 精米調整レバー
72 合数表示LED
73 合数選択ボタン
75 洗米コース選択ボタン
76、77 無洗米表示LED
80 制御回路
100 炊飯ボタン
110,140 糠ボックス誤挿入防止部材
120,122 スイッチ
150 外釜/糠ボックス収容ケース
152 内釜
160 誘導加熱コイル
Claims (9)
- 本体ケースと、該本体ケースに内蔵されたモータと、該モータにより回転する駆動軸と、該駆動軸に着脱自在に配置されて該駆動軸と共に回転する精米羽根組立体と、前記精米羽根組立体を着脱自在に収容する精米かごと、前記精米かごを着脱自在に収容する糠ボックスと、炊飯釜と、前記本体ケースに固定され前記糠ボックスまたは前記炊飯釜を着脱自在に収容する糠ボックス収容ケースとを備え、前記精米かごの側周部は金網で構成され、精米時には米を前記精米かご内に入れて駆動軸を回転させることで前記精米羽根組立体の回転により米が撹拌され、米はその遠心力により前記精米かごの金網の網目に擦り付けられて糠が削り落とされ、削り落とされた糠は遠心力により網目から外側に飛ばされ前記糠ボックス内に落とされるようにされ、前記糠ボックス収容ケースは発熱体を含む加熱釜として兼用され、炊飯時には前記炊飯釜を収容し前記発熱体により前記炊飯釜を加熱して炊飯を行うようにされた、炊飯機能付き卓上精米器。
- 本体ケースと、該本体ケースに内蔵されたモータと、該モータにより回転する駆動軸と、該駆動軸に着脱自在に配置されて該駆動軸と共に回転する精米羽根組立体と、前記精米羽根組立体を着脱自在に収容する精米かごと、前記精米かごを着脱自在に収容する糠ボックスと、内釜と、前記本体ケースに固定され前記糠ボックスまたは前記内釜を着脱自在に収容する糠ボックス収容ケースとを備え、前記精米かごの側周部は金網で構成され、精米時には米を前記精米かご内に入れて駆動軸を回転させることで前記精米羽根組立体の回転により米が撹拌され、米はその遠心力により前記精米かごの金網の網目に擦り付けられて糠が削り落とされ、削り落とされた糠は遠心力により網目から外側に飛ばされ前記糠ボックス内に落とされるようにされ、前記糠ボックス収容ケースは誘導加熱コイルを含む外釜として兼用され、炊飯時には前記内釜を収容し前記誘導加熱コイルに電流を流すことにより前記内釜を誘導加熱して炊飯を行うようにされた、炊飯機能付き卓上精米器。
- 請求項1または2に記載の炊飯機能付き卓上精米器において、更に、精米処理及び炊飯処理を行う制御部を備え、該制御部は精米処理を行う際に設定した精白度および精米する米の量を記憶し、炊飯処理においては該記憶された精白度および精米する米の量に応じた適正な炊飯条件で炊飯を行う、炊飯機能付き卓上精米器。
- 請求項3に記載の炊飯機能付き卓上精米器において、前記適正な炊飯条件は、該記憶された精白度および精米する米の量に応じた前記糠ボックス収容ケースの温度の時間に対する変化パターンである、炊飯機能付き卓上精米器。
- 請求項1に記載の炊飯機能付き卓上精米器において、前記加熱釜には、該加熱釜が所定温度以上の時に前記糠ボックスが前記加熱釜内に収容されるのを防止する糠ボックス誤挿入防止部材が設けられている、炊飯機能付き卓上精米器。
- 請求項5に記載の炊飯機能付き卓上精米器において、前記糠ボックス誤挿入防止部材は、前記加熱釜が所定温度以上となるとそれに応答してその形状が変化し、前記糠ボックスが前記加熱釜内に収容されるのを妨げる、炊飯機能付き卓上精米器。
- 請求項1に記載の炊飯機能付き卓上精米器において、更に、精米処理及び炊飯処理を行う制御部と、前記炊飯釜が前記加熱釜に収容されたことを検知する検知手段とを備え、該制御部は前記検知手段により前記炊飯釜が前記加熱釜に収容されたことを検知されるまでは前記発熱体を加熱しない、炊飯機能付き卓上精米器。
- 請求項2に記載の炊飯機能付き卓上精米器において、更に、精米処理及び炊飯処理を行う制御部と、前記内釜が前記外釜に収容されたことを検知する検知手段とを備え、該制御部は前記検知手段により前記内釜が前記外釜に収容されたことを検知されるまでは誘導加熱を行わない、炊飯機能付き卓上精米器。
- 請求項1または2に記載の炊飯機能付き卓上精米器において、前記糠ボックスは前記モータの駆動軸に第1のカップリングを介して結合された第1の従動軸を通す第1の底部開口を有し、前記精米かごは前記第一の従動軸に第2のカップリングを介して結合された第2の従動軸を通す第2の底部開口を有し、前記精米羽根組立体は前記第2の従動軸に着脱自在に嵌合されて前記第2の従動軸と共に回転し、前記第1の従動軸は前記糠ボックスと一体化されて前記第1の底部開口を塞ぎ、前記第2の従動軸は前記精米かごと一体化されて前記第2の底部開口を塞ぐ、炊飯機能付き卓上精米器。
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