JP7312988B2 - 炊飯器および洗米機 - Google Patents

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Description

本開示は、洗米機能を有する炊飯器および洗米機に関する。
特許文献1は、計量した米を炊飯釜に入れてコントロールパネルを操作することにより、自動で給排水、洗米、および炊飯を行う自動炊飯器を開示している。特許文献1の自動炊飯器は、炊飯釜を収容する炊飯釜本体の蓋から回転軸が下方へ突設されており、その回転軸の先端に攪拌部材が設けられている。特許文献1の炊飯釜における攪拌部材は、屈曲した棒形状であり、炊飯釜本体の蓋が閉じられたとき炊飯釜の内部に配置される。この炊飯釜の底部には、給排水装置と連通するパイプが設けられており、パイプを通して炊飯釜への給水と、炊飯釜からの排水が行われる。この炊飯器においては、炊飯釜へ所定量の水が供給されて、攪拌部材が一定時間回転して洗米し、その後排水する洗米動作が数度繰り返えされる。洗米動作後、炊飯に必要な水が供給されて炊飯動作が行われる。特許文献1における攪拌部材は、炊飯動作中、炊飯釜内に配置されており、炊飯動作の終了後に取り外して洗浄する構成である。
特開昭63-288112号公報
本開示は、容器内に給水して容器内の米を攪拌し、攪拌後に排水する洗米を複数回繰り返す洗米動作を効率高く洗うことができる炊飯器、および洗米機を提供するものである。
本開示に係る一態様の炊飯器は、
米および水を収容する容器と、
前記容器の内部で回転し、前記容器の内部の水を排水する洗米・排水ユニットと、
を備えた炊飯器であって、
前記洗米・排水ユニットは、
前記容器の内部で回転して米および水を攪拌する攪拌羽根と、
前記攪拌羽根と少なくとも一部が一体に構成され、前記容器の内部に排水口が配置されて前記容器の内部の水を排水する排水管と、
前記排水管の排水口を覆うように設けられた排水フィルタと、
を含み、
前記排水フィルタは、複数の貫通口であるフィルタ開口と、前記フィルタ開口を挟んで形成された複数のフィルタ突起と、を有する。
また、本開示に係る一態様の洗米機は、
米および水を収容する容器と、
前記容器の内部で回転し、前記容器の内部の水を排水する洗米・排水ユニットと、
を備えた洗米機であって、
前記洗米・排水ユニットは、
前記容器の内部で回転して米および水を攪拌する攪拌羽根と、
前記攪拌羽根と少なくとも一部が一体に構成され、前記容器の内部に排水口が配置されて前記容器の内部の水を排水する排水管と、
前記排水管の排水口を覆うように設けられた排水フィルタと、
を含み、
前記排水フィルタは、複数の貫通口であるフィルタ開口と、前記フィルタ開口を挟んで形成された複数のフィルタ突起と、を有する。
本開示によれば、容器内の米に対して給排水を効率高く行って、所望の洗米動作を行うことができる。
実施の形態1の炊飯器(初期状態)の概略構成を模式的に示す縦断面図 実施の形態1の炊飯器(洗米時状態)の概略構成を模式的に示す縦断面図 実施の形態1における洗米・排水ユニットを模式的に記載した斜視図 実施の形態1における容器と洗米・排水ユニットを模式的に示す縦断面図 実施の形態1における排水フィルタを示す斜視図 実施の形態1における洗米・排水ユニットを模式的に示す縦断面図 実施の形態1における洗米・排水ユニットの排水管の横断面図 実施の形態1における洗米・排水ユニットの攪拌羽根の平面図 洗米時に排水フィルタにより米粒がせき止められた状態を模式的に示す図 実施の形態2の炊飯器における洗米・排水ユニットを模式的に示す縦断面図 他の実施の形態としての変形例の排水フィルタを示す斜視図 他の実施の形態としての別の変形例の排水フィルタを示す斜視図 他の実施の形態としてのさらに別の変形例の排水フィルタを示す斜視図 他の実施の形態としてのさらに別の変形例である排水フィルタを示す斜視図
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、給排水、洗米、および炊飯を行う自動炊飯器において、米および水を収容した容器の底部にパイプを設けて、このパイプを通して洗米時の給排水を行う構成であった。このような構成では、洗米時において容器底部に設けたパイプにより排水を行うため、米の攪拌時においては容器底部のパイプを通して洗米時に生じる米糠などの粉体を透過して、洗米すべき米粒を容器内に残す必要がある。
上記のように細かい粉体を透過して、大きな米粒を容器内に残すためには、所望の網目を有するフィルタなどを用いることが一般的である。しかしながら、洗米時に生じる米糠、でんぷん粉、および小さな割れ米などの粉体は、一般的なフィルタでは、その網目に詰まりやすく、給水および排水を複数回繰り返す洗米動作においては、効率的で所望の洗米を行うことが難しい構成であった。また、このようなフィルタは直ぐに目詰まりするため、常にフィルタの洗浄を心がける必要があった。これらの課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで本開示は、炊飯器および洗米機において、容器内に給水して容器内の米を攪拌し、攪拌後に排水する洗米動作を効率高く行うために、洗米時に生じる米糠、でんぷん粉、および小さな割れ米等の細かな粉体を透過し、ご飯を炊くために必要な米粒は洗米後に容器内に残すことができ、且つ目詰まりの発生を大幅に抑制することができる排水フィルタを設けた炊飯器および洗米機を提供するものである。
先ず始めに、本開示の炊飯器および洗米機における各種態様を例示する。
本開示に係る第1の態様の炊飯器は、
米および水を収容する容器と、
前記容器の内部で回転し、前記容器の内部の水を排水する洗米・排水ユニットと、を備えた炊飯器であって、
前記洗米・排水ユニットは、
前記容器の内部で回転して米および水を攪拌する攪拌羽根と、
前記攪拌羽根と少なくとも一部が一体に構成され、前記容器の内部に排水口が配置されて前記容器の内部の水を排水する排水管と、
前記排水管の排水口を覆うように設けられた排水フィルタと、を含み、
前記排水フィルタは、複数の貫通口であるフィルタ開口と、前記フィルタ開口を挟んで形成された複数のフィルタ突起と、を有する。
本開示に係る第2の態様の炊飯器は、前記の第1の態様において、前記フィルタ突起が、前記フィルタ開口から所定の高さを有し、曲面で構成されてもよい。
本開示に係る第3の態様の炊飯器は、前記の第1または第2の態様において、前記フィルタ開口が、縦長形状を有して並設され、前記フィルタ突起が、前記フィルタ開口の長手方向に並行に延設され、前記フィルタ開口の両側に隣接して形成されてもよい。
本開示に係る第4の態様の炊飯器は、前記の第1または第2の態様において、前記フィルタ突起が、縦長形状を有して並設され、前記フィルタ突起の長手方向に沿って複数の前記フィルタ開口が縦一列に配設されてもよい。
本開示に係る第5の態様の炊飯器は、前記の第1または第2の態様において、前記フィルタ突起が、前記フィルタ開口の両側に隣接して形成され、複数の前記フィルタ突起および複数の前記フィルタ開口がそれぞれ縦一列に配設されてもよい。
本開示に係る第6の態様の炊飯器は、前記の第1または第2の態様において、前記排水フィルタが、前記攪拌羽根を介して前記排水管に装着されるよう構成されてもよい。
本開示に係る第7の態様の炊飯器は、前記の第1から第5の態様におけるいずれかの態様において、前記排水管が、前記容器の内部の水を排水する内側管と、前記攪拌羽根と一体に構成された外側管と、を含み、
前記排水フィルタが、前記内側管に装着されることにより、前記攪拌羽根を伴う前記外側管が回転可能に保持されるよう構成されてもよい。
本開示に係る第8の態様の炊飯器は、前記の第1から第6の態様におけるいずれかの態様において、隣り合う前記複数のフィルタ突起間の間隔は、米の短径よりも短いものでもよい。
本開示に係る第9の態様の炊飯器は、前記の第1から第7の態様におけるいずれかの態様において、前記複数のフィルタ突起により、米は堰き止められるよう構成されてもよい。
本開示に係る第10の態様の洗米機は、
米および水を収容する容器と、
前記容器の内部で回転し、前記容器の内部の水を排水する洗米・排水ユニットと、
を備えた洗米機であって、
前記洗米・排水ユニットは、
前記容器の内部で回転して米および水を攪拌する攪拌羽根と、
前記攪拌羽根と少なくとも一部が一体に構成され、前記容器の内部に排水口が配置されて前記容器の内部の水を排水する排水管と、
前記排水管の排水口を覆うように設けられた排水フィルタと、を含み、
前記排水フィルタは、複数の貫通口であるフィルタ開口と、前記フィルタ開口を挟んで形成された複数のフィルタ突起と、を有する。
本開示に係る第11の態様の洗米機は、前記の第10の態様における前記フィルタ突起が、前記フィルタ開口から所定の高さを有し、曲面で構成されてもよい。
本開示に係る第12の態様の洗米機は、前記の第10または第11の態様における前記フィルタ開口が、縦長形状を有して並設され、前記フィルタ突起が、前記フィルタ開口の長手方向に並行に延設され、前記フィルタ開口の両側に隣接して形成されてもよい。
本開示に係る第13の態様の洗米機は、前記の第10または第11の態様における前記フィルタ突起が、縦長形状を有して並設され、前記フィルタ突起の長手方向に沿って複数の前記フィルタ開口が縦一列に配設されてもよい。
本開示に係る第14の態様の洗米機は、前記の第10または第11の態様における前記フィルタ突起が、前記フィルタ開口の両側に隣接して形成され、複数の前記フィルタ突起および複数の前記フィルタ開口がそれぞれ縦一列に配設されてもよい。
本開示に係る第15の態様の洗米機は、前記の第10から第14の態様におけるいずれかの態様において、前記排水フィルタが、前記攪拌羽根を介して前記排水管に装着されるよう構成されてもよい。
本開示に係る第16の態様の洗米機は、前記の第10から第14の態様におけるいずれかの態様において、前記排水管が、前記容器の内部の水を排水する内側管と、前記攪拌羽根と一体に構成された外側管と、を含み、
前記排水フィルタが、前記内側管に装着されることにより、前記攪拌羽根を伴う前記外側管が回転可能に保持されるよう構成されてもよい。
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
以下、本開示の炊飯器の具体的な実施の形態として加熱源が誘導加熱である炊飯器について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本開示の炊飯器は、以下の実施の形態に記載した炊飯器の構成に限定されるものではなく、以下の実施の形態において説明する技術的特徴を有する技術的思想と同等の技術に基づく炊飯器の構成を含むものである。
また、以下の実施の形態において示す数値、形状、構成、ステップ(工程、モード)、およびステップの順序などは、一例を示すものであり、発明を本開示の内容に限定するものではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。なお、図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。
(実施の形態1)
以下、添付の図面の図1~図9を用いて、実施の形態1の炊飯器について説明する。実施の形態1の炊飯器は、炊飯機構と共に米びつを備えた洗米機構を有する構成であり、給水、米計量、給米、洗米、および炊飯がシーケンスとして自動的に行われる全自動炊飯器である。
[1-1.全体構成]
図1及び図2は、実施の形態1の炊飯器の概略構成を模式的に示す縦断面図である。図1に示す炊飯器は、給水および給米が行われていない初期状態を示している。図2は、洗米のための給水および給米が行われたときの状態を模式的に示している。
図1および図2において、実施の形態1の炊飯器は、内鍋3を収容可能な炊飯器本体1と、炊飯器本体1の上部に開閉可能に設けられた蓋部2とを備えている。図1および図2に示す炊飯器において、左側が炊飯器の蓋部2が開く正面側であり、右側が炊飯器の背面側である。実施の形態1において、炊飯器本体1と蓋部2とにより筐体が構成され、筐体の内部に容器である内鍋3が収容される構成である。
炊飯器本体1には、内鍋3を収容する外釜4を備える収容部5が設けられている。外釜4は、上面が開口し、有底の略円筒の形状を有している。収容部5には、内鍋3を加熱するための加熱源6が配設されている。加熱源6としては、例えば、誘導加熱方式の場合、内鍋3を収容する外釜4の外側(側面外側および/または底面外側)に誘導加熱用コイルが配設される。
外釜4の底面には、外釜4に収容された内鍋3の底部が当接する鍋底温度センサ7が配設されている。鍋底温度センサ7は、例えば、弾性部材であるバネ等で鉛直上向きに付勢された構成を有する。内鍋3が外釜4に収容されたとき、内鍋3の底部が鍋底温度センサ7を押圧して、内鍋3が外釜4に収容されたことを検知する。
炊飯器本体1の上部には蓋部2が開閉自在に取り付けられている。蓋部2は、炊飯器本体1の背面側に設けた弾性部材、例えば、バネにより開放方向に付勢された蓋ヒンジ8を介して回動自在に支持されている。炊飯器本体1の正面側には、回動自在に軸支されたフックボタン9(蓋部開放スイッチ)が配設されており、フックボタン9が蓋部2の一部と係合して、蓋部2が閉状態を維持する構成である。
蓋部2の正面側には、ユーザが当該炊飯器に対する炊飯動作の開始、および炊飯動作における各種設定などを行うための操作、および炊飯器における各種情報を表示する操作表示部10が設けられている。なお、操作表示部10は入力インタフェースであり、入力インタフェースとしては様々な実施の形態が考えられる。例えば、機械式の操作部材類で入力インタフェースを構成してもよい。また、ディスプレイの上方に設置された透明板状の操作部材で入力インタフェースを構成してもよい。このような透明板状の操作部材は、接触式のものを用いることもできるし、非接触式のものを用いることもできる。
蓋部2の下面には、蓋部2が閉じられたときに内鍋3を閉塞する内蓋11が着脱自在に取り付けられている。内鍋3と内蓋11との間は内蓋シール12によってシールされている。このように、蓋部2の下面には内蓋11が装着されているため、蓋部2が炊飯器本体1を閉じたとき、フックボタン9が蓋部2と係合し、収容部5の内部の内鍋3は蓋部2の内蓋11により閉塞された状態となる。
蓋部2においては、炊飯中および保温中に内鍋3の内部で発生する蒸気を排出するために、内蓋11に貫通孔である内蓋蒸気口13が形成されている。内蓋蒸気口13は、蓋部2の内部において蒸気の通路となる蒸気経路14と、炊飯器の外に排出する蒸気口15とに連通している。内蓋11の内蓋蒸気口13と蓋部2の蒸気経路14との間は蒸気口シール16によりシールされている。
蓋部2には有底筒形状の米びつ17が配設されている。米びつ17には所定量の米18を保管することができる。米びつ17の上部には米びつ蓋19が設けられている。米びつ蓋19は、米びつ17の上部の開口を開閉可能に構成されている。米びつ17に米18を補充する場合には、米びつ蓋19を開状態として米びつ17の上面開口を開放する。
米びつ17の下部には米計量部20と米搬送部21とを介して給米経路22が接続されている。内蓋11には貫通孔である内蓋給米口23が形成されている。内蓋給米口23と給米経路22との間は給米口シール24によりシールされている。米計量部20において所定量計量された米18は、米搬送部21を駆動することにより、内鍋3の内部に供給される。
本実施の形態においては、蓋部2を回動して収容部5の上部を開放する構成で説明するが、蓋部2の構成要素が多く、蓋部2が重量物で構成されているため、蓋部2を開方向に回動した開放時において転倒等が生じる可能性がある。このため、蓋部2を安全、且つ確実に開状態とするために、炊飯器本体1と蓋部2との重量バランスを考慮した構成、および/または蓋部2を回動して収容部5の上部のみを開放する機構などを設けてもよい。
本実施の形態においては、炊飯器本体1の上部に設けた蓋部2の全体が蓋ヒンジ8により回動して、収容部5の上部を開放する構成であるが、本開示としては、蓋部2の一部のみが回動して、収容部5の上部のみを開放する構成としてもよい。例えば、収容部5を炊飯器本体1から手前側(正面側)に水平に引き出す構成として、収容部5が炊飯器本体1から引き出されたとき、蓋部2の一部(手前側部分)のみが持ち上がり、収容部5の外釜4の上面開口が確実に開放される構成としてもよい。蓋部2の一部(手前側部分)が持ち上がるときには、蓋部2における重量物である、背面側の米びつ17などの重量物はそのままの位置に維持される構成としてもよい。
[1-2.洗米時の給排水構成]
本実施の形態の炊飯器は、炊飯機構を備えると共に米びつ17を備えており、米びつ17から内鍋3への「給米」、内鍋3における給排水を伴う「洗米」、および水量調整後に設定された加熱シーケンスに基づく「炊飯」の各動作を順次自動的に行う構成である。以下、本実施の形態の炊飯器における洗米時の給排水構成について説明する。
図1および図2に示すように、内蓋11の略中心部には貫通孔が形成されており、この貫通孔に排水管25が貫設されている。排水管25の下端には排水フィルタ26Aが配設されている。排水管25の下端開口である排水口を覆うように設けられた排水フィルタ26Aは、洗米時において、米粒の大きさ以下の米糠、でんぷん粉、および小さな割れ米等の細かな粉体や汚れを透過して、これらを排水管25に排出する構成である。
排水管25は排水経路コネクタ27を介して排水経路28に接続されている。排水経路28には、排水するための排水ポンプ29が設けられている。排水経路28を通る洗米後の水は、排水ポンプ29の駆動により排水口30から当該炊飯器の外部に排水される。なお、排水口30は、外部排水経路(図示せず)に接続されて、洗米後の水を外部の台所の流し台等に排水する構成としてもよい。
前述のように、内蓋11を貫通する排水管25の下端には排水フィルタ26Aが設けられている。また、排水管25の下部には水平方向に延びる棒状の攪拌羽根31が設けられている。攪拌羽根31は排水管25の下部から両側に延設された構成である。攪拌羽根31の長手方向(水平方向)の長さとしては、攪拌羽根31の両先端(延設端部)が内鍋3の内面に近接した位置となるように設定される。従って、排水フィルタ26Aは、攪拌羽根31の略中央部分において下方に突出するように設けられている。排水フィルタ26Aの下面は、実質的に平坦面に構成されており、水平面と平行となるよう配置される。排水フィルタ26Aの下面は、洗米時の排水時の水位線となる。
なお、攪拌羽根31の底面が平坦面となるように、排水フィルタ26が攪拌羽根31の凹部に嵌め込まれるように構成してもよい。このように構成することにより、後述するように、攪拌羽根31を低速度で回転させて洗米後の米表面を平坦にならす場合に更に都合のよい構成となる。
炊飯器本体1の収容部5を覆うように設けられた蓋部2の下面において、排水管25の外面と接する部分にはオイルシール35が設けられており、蓋部2の内部への炊飯蒸気漏れが防止されている。同様に、蓋部2の内部において、排水管25と排水経路コネクタ27との接続部分にオイルシール35が設けられており、排水経路コネクタ27における排水漏れが防止されている。
本実施の形態の炊飯器においては、排水管25および攪拌羽根31が一体に構成されている。ここで、排水管25および攪拌羽根31が一体に構成されているとは、排水管25および攪拌羽根31が一体として同時に動作することを意味するものであり、1つの部材で構成されることを特定するものではない。即ち、排水管25および攪拌羽根31のそれぞれを別部材で構成して互いに固定する構成としてもよい。排水管25および攪拌羽根31は、炊飯器本体1の収容部5に収容された内鍋3の内部を上下に移動可能な構成を有すると共に、排水管25を回転軸として回転する構成を有する。
本実施の形態において、排水管25と排水フィルタ26Aと攪拌羽根31とを洗米・排水ユニット34と呼称する。
本実施の形態の炊飯器においては、洗米・排水ユニット34を回転させる攪拌羽根回転駆動部32、および洗米・排水ユニット34を上下に移動させる攪拌羽根上下駆動部33が蓋部2の内部に設けられている。攪拌羽根上下駆動部33は、攪拌羽根31を内鍋3の内部で回転面に対して平行な状態を維持したまま上下に移動させる構成である。攪拌羽根回転駆動部32および攪拌羽根上下駆動部33は、シーケンスに応じて個別に駆動制御される、若しくは同時に駆動制御されるよう構成されている。
攪拌羽根回転駆動部32および攪拌羽根上下駆動部33は、複数のギアにより構成されており、ギア駆動源としてモータが用いられている。ギア駆動源であるモータの回転駆動により回転駆動ギアおよび/または上下駆動ギアが回転して、洗米・排水ユニット34が回転および/または上下に移動する。
蓋部2の内部においては、洗米・排水ユニット34を上下方向(鉛直方向)に移動するために、鉛直方向に延びる上下駆動ガイド36および上下駆動ギア37が蓋部2に固定されている。攪拌羽根回転駆動部32および攪拌羽根上下駆動部33は、一体に構成されており、攪拌羽根上下駆動部33が上下駆動ギア37に係合して上下に移動する構成である。また、攪拌羽根回転駆動部32は、上下駆動ガイド36に案内されており、攪拌羽根上下駆動部33を長手方向に延びる攪拌羽根31を内鍋3の内部で平行な状態で上下に移動させることが可能である。
内蓋11には内鍋3に給水するための内蓋給水口38が貫通孔として設けられている。内蓋給水口38は、蓋部2の内部に配設された給水経路39に繋がっている。内蓋給水口38と給水経路39との間は給水口シール40によりシールされている。給水経路39は給水弁41を介して、炊飯器本体1の外部に突出する給水口42に繋がっている。
給水口42は外部給水経路(図示せず)を介して水道設備(図示せず)に接続されて、給水弁41の駆動制御により内鍋3に所望量の水を供給することが可能となる。即ち、給水弁41を駆動して経路を開放することにより内鍋3の内部に給水することが可能であり、反対に給水弁41を駆動して経路を閉塞することにより内鍋3への給水を止めることができる。
本実施の形態においては、排水管25に繋がる排水経路28、内蓋給水口38に繋がる給水経路39、内蓋給米口23に繋がる給米経路22は、排水管25の上下動作や、蓋部2の開閉動作に対応できるように構成されており、例えば、柔軟性、もしくは伸縮自在な素材および/または構成となっている。
本実施の形態の炊飯器における駆動部分は、炊飯器本体1に設けた制御部43に格納されたプログラム、シーケンスによって制御が実行される。本実施の形態における制御部43は、本開示における炊飯器を制御できるものであればよい。制御部43としては様々な態様で実現可能である。例えば、コントローラとしてプロセッサを用いてもよい。コントローラとしてプロセッサを用いれば、プログラムを格納している記憶媒体からプログラムをプロセッサに読み込ませ、プロセッサによりプログラムを実行することで、各種処理を実行することが可能となる。このため、記憶媒体に格納されたプログラムを変更することで処理内容を変更できるので、制御内容の変更の自由度を高めることができる。
[1-3.洗米・排水ユニットの構成]
次に、洗米・排水ユニット34における攪拌羽根31の構成について説明する。図3は、内鍋3の内部において回転し、上下に移動する洗米・排水ユニット34を模式的に記載した斜視図である。図4は、内鍋3の内部に配置された洗米・排水ユニット34を模式的に示す縦断面図である。
図3に示すように、攪拌羽根31は、鉛直方向に延びる排水管25の中心軸が回転の中心となる回転軸Aを持つ回転体である。従って、攪拌羽根31は、水平面である回転平面B内で回転する構成である。即ち、攪拌羽根31は、水平方向に延びる攪拌羽根31の中心が回転の中心となり、水平方向を維持した状態で内鍋3の内部の下方位置で回転する(図4参照)。
上記のように、攪拌羽根31は、容器である内鍋3の内部の中心で鉛直方向に延びる回転軸Aを回転中心とする構成を有している。攪拌羽根31は、回転軸Aから水平方向に延設された棒形状を有しており、攪拌羽根31の回転方向Cの前方側の面が上向きの傾斜面Dにより構成されている。また、攪拌羽根31における回転軸A側の基端部31aと内鍋3の側面側の延設端部31bとの回転方向に平行な各断面は同じ形状であり、攪拌羽根31の基端部31aと延設端部31bが実質的に同じ太さに形成されている(図4参照)。上記のように構成された攪拌羽根31は、洗米時においては内鍋3の下方位置に配置されて、排水管25の回転動作により攪拌羽根31が回転して、洗米動作が行われる。
なお、攪拌羽根31の形状としては、延設端部31bに向かうほど太くなる構成でもよい。これは、洗米中の内鍋3の内部の米18は、鍋外側にいくほど米量が多くなるため、鍋外側にいくほど攪拌羽根31を太くすることにより、米18の動きをより大きくすることが可能であり、洗米度(汚れ落ち度合い)をより向上させることが可能となる。逆に、延設端部31bに向かうほど攪拌羽根31が細くなる構成でもよい。これは、鍋外側にいくほど攪拌羽根31を細くすることにより、洗米時に攪拌羽根31を駆動するトルクを小さくすることができる。
図4に示すように、排水管25の下端であり、攪拌羽根31の中央部分の下面には排水フィルタ26Aが設けられており、洗米時の排水に含まれる米糠、でんぷん粉、および小さな割れ米などの粉体や汚れを透過させると共に、炊飯に必要な米粒をせき止めて内鍋3の内部に保持するよう構成されている。
図5は、本実施の形態における排水フィルタ26Aの下面(内鍋3の釜底に対応する面)を示す斜視図である。図5に示す排水フィルタ26Aは、攪拌羽根31の下面の中央部分から表出する部分を示している。後述するように、本実施の形態においては、排水フィルタ26Aが排水管25の下端部分の開口である排水口を覆うように固定手段、例えば、ネジ止めにより装着される。この固定手段においては、攪拌羽根31を間に介在させて排水フィルタ26Aを排水管25に固定する構成である。このため、排水フィルタ26Aの排水管25に対する装着忘れを確実に防止することができる構成である。このときのネジ止めの回転方向としては、排水管25の回転方向の逆となるよう構成して、回転時における排水フィルタ26Aの装着外れが防止されている。
なお、固定手段としては、排水フィルタ26Aが排水管25の内部と係合するように、例えば、排水フィルタ26Aにフックを突設し、そのフックが排水管25の内部の孔に係止される構成としてもよい。この構成においては、フックの端部を排水管25の外部から内側へ押圧して取り外すことが可能となる。
図5に示すように、本実施の形態における排水フィルタ26Aは、その本体となる平坦面を有するフィルタ台部26cの表面(図4に示す排水フィルタ26Aの装着状態では下面)には、複数の縦長の貫通口であるフィルタ開口26bが並行に形成されている。これらのフィルタ開口26bが排水孔となる。フィルタ開口26bにおける長手方向に直交する幅としては、洗米すべき米粒の大きさ(長さ、幅、厚み)より小さな値に設定されており、例えば、米18を排出せず、水と共に糠汚れ、食味に大きく影響を与える米粉(粉々に粉砕された米)を排出するためには、0.2mm以上、2.0mm以下であることが好ましい。また、米18を排出せず、水と共に糠汚れ、割れ米を排出するためには、1.0mm以上、2.0mm以下が好ましい。
また、フィルタ台部26cの表面には、フィルタ開口26bの長手方向の縁に沿って細長いフィルタ突起26aが形成されている。即ち、フィルタ開口26bを挟んで両側に隣接して縦長のフィルタ突起26aが形成された構成である。並行に配設され隣接するフィルタ突起26aの間隔としては、例えば、同様に、例えば、米18を排出せず、水と共に糠汚れ、食味に大きく影響を与える米粉(粉々に粉砕された米)を排出するためには、0.2mm以上、2.0mm以下であることが好ましい。また、米18を排出せず、水と共に糠汚れ、割れ米を排出するためには、1.0mm以上、2.0mm以下が好ましい。また、隣接するフィルタ突起26a間の間隔は、米18の短径よりも短いことが好ましい。これにより、複数のフィルタ突起26aにより、米18はフィルタ26Aで堰き止められる。したがって、米18を排出せず、汚れや米粉を排出できる。
フィルタ突起26aは、フィルタ台部26cの表面(フィルタ開口26b)から所定の高さを有している。フィルタ台部26cの表面からのフィルタ突起26aの高さとしては、例えば、同様に、1.0mm以上2.0mm以下の高さに設定される。フィルタ突起26aの高さとしては、側面側フィルタからの排水流路を十分に確保するために1.0mm以上が好ましく、釜底の水まで効率よく排水するため2.0mm以下であることが好ましい。これは、フィルタ突起26aの高さ分だけ、釜底の水が排水されないためである。上記のフィルタ開口26bおよびフィルタ開口26bに関する具体的な数値は、例示であり、炊飯すべき米種に応じて変更できるように、排水フィルタ26Aを取り替えるように構成してもよい。
また、フィルタ突起26aの長手方向の長さは、隣接するフィルタ開口26bの長手方向の長さより長く形成されており、その長手方向の両端部分(26aa)が曲面にて形成されている。さらに、本実施の形態における排水フィルタ26Aにおいては、フィルタ台部26cの裏面(図4に示す排水フィルタ26Aの装着状態では上面)に排水管25に固定手段として、例えば、ネジ止めのための雄ネジ26e(図6参照)を形成してもよい。
上記のように、本実施の形態における排水フィルタ26Aのフィルタ開口26bは、縦長形状を有して並設され、フィルタ突起26aが、フィルタ開口26bの長手方向に並行に延設され、フィルタ開口26bの両側に隣接して形成されている。
図6は、本実施の形態における洗米・排水ユニット34の縦断面を模式的に示している。図7は、排水管25の横断面図であり、攪拌羽根31に装着するときの回り止めとなるキー25aを示している。図8は、攪拌羽根31の平面図であり、排水管25のキー25aが係止されるキー溝31cを示している。
図6に示すように、排水管25の下端部分において、その外周にはキー25aが突設されており、その内周には雌ネジ25bが形成されている。排水管25の雌ネジ25bに対して、攪拌羽根31を介して排水フィルタ26Aの雄ネジ26eをネジ止めすることにより、排水フィルタ26Aが洗米・排水ユニット34に装着され、且つ攪拌羽根31が所定位置に確実に固定される。即ち、排水フィルタ26Aは、攪拌羽根31を介して排水管25に装着されるため、排水フィルタ26Aが装着されることにより攪拌羽根31は確実に洗米・排水ユニット34に装着されることになる。このため、排水フィルタ26Aが洗米・排水ユニット34に装着されることなく洗米動作を開始することが防止される構成となる。
上記のように構成され、排水フィルタ26Aが洗米・排水ユニット34に装着された状態で洗米動作を行うことにより、洗米すべき米粒は排水フィルタ26Aによりせき止められる。前述のように、排水フィルタ26Aには、細長いフィルタ開口26bに沿って細長いフィルタ突起26aが設けられている。即ち、フィルタ開口26bの両側に隣接して高さを有するフィルタ突起26aが形成されている。また、フィルタ開口26bの幅およびフィルタ開口26bを挟む両側のフィルタ突起26aの間の距離は、洗米すべき米粒の大きさより小さく設定されている。
図9は、洗米時において、排水フィルタ26Aにより米粒180がせき止められた状態を模式的に示している。図9に示すように、洗米時において、排水管25により洗米後の水が排水されるとき、洗米された米粒180は並設され隣接するフィルタ突起26aによりせき止めされる。このとき、米粒180の大きさより小さい米糠、でんぷん粉、および小さな割れ米等の細かな粉体や汚れは、並設されたフィルタ突起26aの間を通過し、フィルタ開口26bから排水管25に流れ出る。図9に示すように、洗米された米粒180が並設されたフィルタ突起26aに接触して、よりせき止められたとしても、排水フィルタ26Aにおいてはフィルタ突起26aがフィルタ台部26cから高さを有しているため、フィルタ開口26bに対しては並設されたフィルタ突起26aにおける長手方向の端部26aaの間から排水管25へ水が流入可能となる。即ち、排水フィルタ26Aは、フィルタ突起26aにおける内鍋3の釜底に対向する面が正面側フィルタとなり、内鍋3の側面に対向する面が側面側フィルタとなる。
洗米・排水ユニット34において排水を行うとき、排水管25からの吸入は主として排水フィルタ26Aにおける正面側フィルタに集中する。このため、排水フィルタ26Aの正面側フィルタには米粒180がせき止められやすく、側面側フィルタには米粒180がせき止められにくい構成である。また、本実施の形態においては、側面側フィルタを構成する隣接するフィルタ突起26aの端部26aaの間が米粒180の大きさより小さく、それぞれの端部26aaが曲面に形成されているため、特に、米粒180が側面側フィルタにせき止められることが抑制される構成となっている。
[1-4.洗米時の動作]
本実施の形態の炊飯器においては、給水、米計量、および給米を行った後、洗米動作が行われる。炊飯器では洗米動作に先立ってすすぎが行われる。なお、洗米・排水ユニット34は、初期の段階においては攪拌羽根31が内蓋11の内面側の近くの上方位置に配置されている(図1参照)。洗米・排水ユニット34は、給米が行われる前の段階において、排水管25が下方位置に移動して、排水管25の下部の攪拌羽根31が内鍋3の底面の近傍の下方位置に配設される(図2参照)。
すすぎは、内鍋3に水と米が所定量供給されると直ぐに内鍋3から排水される。このとき排水された水には、米18の表面に付着した汚れが付着されているため、汚れた水を内鍋3内の米18が吸収することを防ぐためである。なお、すすぎ動作において、内鍋3に給米が行われているとき、若しくは給米が行われた後直ぐに、攪拌羽根31により内鍋3の内部を水と共に攪拌するように構成してもよい。即ち、給米と同時に攪拌羽根回転駆動部32が駆動されて攪拌羽根31により攪拌するように構成し、水流により米18に付いた汚れ等を落とす構成としてもよい。このように、米18を多少攪拌して汚れを落としてから直ぐに排水することにより、洗米度(汚れ落ち度合い)がより高くなる。
すすぎの排水が完了した後、洗米のための所定量の水が内鍋3に供給される。洗米のための所定量の水が内鍋3に供給されると、洗米・排水ユニット34が駆動されて、攪拌羽根31が回転する。この洗米時の攪拌羽根31の回転速度としては、低速度、例えば、30~120rpmの範囲内で行われる。回転速度が30rpmより小さいと汚れが十分に落ちず、120rpmより大きいと多くの米割れば発生する。なお、このとき、米の種類に応じて回転速度を変えてもよい。攪拌羽根31の低速度の回転により、米18が上下に移動して米同士が擦れることにより、所望の洗米が行われる。この洗米動作のあと、汚れた水を排水する排水動作が行われる。このように、洗米動作および排水動作を所定回数繰り返すことにより洗米が行われる。
上記のように洗米・排水ユニット34により洗米が所定回数行われた後、洗米・排水ユニット34の排水管25が上方へ移動して初期位置に配置される。このとき、内鍋3の底面近傍の位置(下方位置)に配置されていた攪拌羽根31は、洗米後の米18の中から上方へ移動して初期位置である内蓋11の近傍(上方位置)に配置される。なお、攪拌羽根31が上方に移動するとき、低速度(例えば、30~120rpm)で回転しつつ、攪拌羽根31などに乗っている米粒180を振り落とすよう構成してもよい。また、攪拌羽根31を低速度(例えば、30~120rpm)で回転させて洗米後の米表面を平坦にならす動作を行ってもよい。
[1-5.効果等]
上記のように構成された洗米・排水ユニット34を用いた本実施の形態の炊飯器は、容器である内鍋3の内部に給水して容器内の米を攪拌し、攪拌後に排水する洗米動作を効率高く行うことができる。本実施の形態における排水フィルタ26Aを用いることにより、洗米時に生じる米糠、でんぷん粉、および小さな割れ米等の細かな粉体を確実に透過するとともに、ご飯を炊くために必要な米粒180を洗米後に確実に容器内に残すことができる。更に、本実施の形態における排水フィルタ26Aは、目詰まりの発生を大幅に抑制することができるため、洗米時における所望の洗米処理を確実に行うことができる。
本実施の形態の炊飯器における攪拌羽根31は、一方向に回転する構成で説明したが、本開示はこの構成に限定されるものではない。例えば、攪拌羽根31の回転方向Cとしては、2方向、即ち、回転面Bにおける時計回りと反時計回りとの両方向に回転する構成とすることも可能である。その場合には、攪拌羽根31としては、回転面Bにおける2方向に対応できるように、傾斜面Dが両方の回転方向Cに対して上向きとなるように両側に形成される。
上記のように構成された本実施の形態の炊飯器では、容器である内鍋3の内部における攪拌羽根31の回転方向Cへの回転により、攪拌羽根31と同じ高さに存在する米粒180が、傾斜面Dに沿って上方へ移動する。その結果、傾斜面Dに沿って移動する米粒180に連動して、攪拌羽根31の高さより上方に存在する米粒180も移動する。したがって、攪拌羽根31の回転に伴い、容器(内鍋3)内の米全体は鉛直方向の上下に移動すると共に、一部の米は回転方向Cへも移動する。このように米が移動することにより、米粒180と米粒180、米粒180と攪拌羽根31、または米粒180と容器(内鍋3)の内面が、擦り合わされることになる。この結果、容器内の米は、米の糠成分を除去することが可能となり、所望の洗米を行うことが可能となる。
また、本実施の形態の炊飯器における洗米は、攪拌羽根31を低速度でゆっくり回転しても米全体を連動して動かすことができるため、米18に加わる負荷が軽減され、結果として、米粒180が割れる等の問題を無くすことができる。また、攪拌羽根31と同じ高さに存在する米粒180が傾斜面Dに沿って移動する構成であるため、米粒180と攪拌羽根31との接触時における米粒180に加わる負荷が小さく、攪拌羽根31を回転方向Cへ移動させるトルクを小さくすることができる。
なお、本実施の形態における攪拌羽根31は、洗米終了後において容器(内鍋3)の内部を洗米位置である下方位置から上昇して初期位置である上方位置に戻るとき、容器内部を回転しつつ上昇するよう構成してもよい。このように構成することにより、攪拌羽根31が上昇するときに攪拌羽根31の上に乗っている可能性がある米粒を振り落とすことができる。したがって、本実施の形態においては、攪拌羽根31に米粒が乗ったままの状態で炊飯が行われることが防止される構成となる。
また、攪拌羽根31が洗米終了後に容器内部を上昇するとき、洗米後の米18の表面位置で上方への移動を停止して、その位置で回転し、洗米後の表面をなだらかにならす動作を行ってもよい。このように、攪拌羽根31の下面を利用して洗米後の表面をならすことにより、炊飯による米を更においしく炊き上げることが可能となる。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2の炊飯器について説明する。実施の形態2の炊飯器は、実施の形態1の炊飯器と同様に給水、米計量、給米、洗米、および炊飯がシーケンスとして自動的に行われる全自動炊飯器である。実施の形態2の炊飯器において実施の形態1の炊飯器と異なる点は、洗米・排水ユニットの構成である。
[2-1.洗米・排水ユニットの構成]
図10は、実施の形態2の炊飯器における洗米・排水ユニット340の縦断面を模式的に示す図である。実施の形態2の炊飯器における洗米・排水ユニット340は、実施の形態1における洗米・排水ユニット34と同様に、内蓋11を上下に貫通する排水管250と、水平方向に延びる棒状に形成された攪拌羽根310と、排水フィルタ26Aと、を備える。
図10に示すように、本実施の形態における洗米・排水ユニット340の排水管250は、二重管構造であり、外側管250aおよび内側管250bと、を有する。排水管250および攪拌羽根310は、前述の実施の形態1の構成と同様に、炊飯器本体1の収容部5に収容された内鍋3の内部を上下に移動可能な構成を有すると共に、攪拌羽根310は外側管250aの鉛直方向に延びる中心軸を回転軸として回転する構成を有する(図1および図2参照)。外側管250aは、攪拌羽根310と一体に構成されている。ここで、外側管250aおよび攪拌羽根310が一体に構成されているとは、外側管250aおよび攪拌羽根310が一体として同時に動作することを意味するものであり、1つの部材で構成されることを特定するものではない。即ち、外側管250aおよび攪拌羽根310のそれぞれを別部材で構成して互いに固定する構成としてもよい。
図10に示すように、排水フィルタ26Aは、内側管250bの下端部分の排水口を覆うように固定手段、例えば、ネジ止めされることにより装着される。また、排水フィルタ26Aを内側管250bの下端部分にネジ止めすることにより、外側管250aと攪拌羽根310が内側管250bと排水フィルタ26aとにより回転可能に保持される構成となっている。
本実施の形態においては、洗米・排水ユニット340の外側管250aを回転の軸として攪拌羽根310が回転する構成である。したがって、実施の形態1と同様に蓋部2の内部に設けられている攪拌羽根回転駆動部32により外側管250aが回転駆動される構成である。なお、蓋部2の内部に設けられている攪拌羽根上下駆動部33は、外側管250aと共に内側管250bを上下に駆動して、洗米・排水ユニット340を上下に移動する構成である。攪拌羽根上下駆動部33は、実施の形態1と同様に、攪拌羽根310を内鍋3の内部で回転面に対して平行な状態を維持したまま上下に移動させる構成である。攪拌羽根回転駆動部32および攪拌羽根上下駆動部33は、シーケンスに応じて個別に駆動制御される、若しくは同時に駆動制御される。
上記のように構成された洗米・排水ユニット340においては、排水管250が外側管250aと内側管250bとによる二重管構造である。外側管250aと内側管250bと間には僅かな隙間が形成されている。図10においては、外側管250aと内側管250bと間の隙間を誇張して描いている。また、本実施の形態においては、内側管250bの下端部分に形成された雌ネジ250baに排水フィルタ26Aの雄ネジ26eをネジ止めすることにより、外側管250aと攪拌羽根310の一体構成物が装着される。図10に示すように、外側管250aと攪拌羽根310の一体構成物は、内側管250bの上部に形成された段差250bbと、排水フィルタ26Aの裏面(図10においては上面)との間に保持される状態となる。このため、外側管250aと攪拌羽根310の一体構成物が回転駆動されても、内側管250bおよび排水フィルタ26Aが同時に回転駆動されることはない。即ち、内側管250bおよび排水フィルタ26Aは、外側管250aと攪拌羽根310の一体構成物を遊動可能に保持した状態である。
洗米・排水ユニット340は、上記のように構成されているため、排水フィルタ26Aを内側管250bから取り外すことにより、外側管250aと攪拌羽根310の一体構成物を取り外すことが可能となり、炊飯動作終了後において、洗米・排水ユニット340を分解洗浄することが可能となる。
本実施の形態における洗米・排水ユニット340は、排水管250が二重管構造であり、洗米動作においては、外側管250aと攪拌羽根310の一体構成物が、内側管250bと排水フィルタ26Aに対して上下左右に多少振動する構成である。このため、外側管250aと内側管250bとの間、および排水フィルタ26Aと攪拌羽根310との間に汚れが入ることが考えられるが、洗米時における振動および水流により流れ出ることが期待できる構造である。なお、これらの汚れに対しては、前述のように、炊飯動作終了後において、洗米・排水ユニット340を分解洗浄することにより対応することができる。
[2-2.効果等]
上記のように構成された洗米・排水ユニット340を用いた本実施の形態の炊飯器は、容器である内鍋3の内部に給水して容器内の米を攪拌し、攪拌後に排水する洗米動作を効率高く行うことができる。本実施の形態における洗米・排水ユニット340においては、外側管250aと攪拌羽根310の一体構成物を回転駆動する構成であり、内側管250bが回転しない構造を有している。このため、蓋部2の内部の排水構造に回動部分が無くなり、排水構造を簡略化することが可能となる。更に、本実施の形態の炊飯器は、洗米・排水ユニット340は、簡単に分解掃除できる構造を有しており、取り扱いの容易な構造を有する。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1、2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これらに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、前記実施の形態1、2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
実施の形態1、2においては、炊飯器の内部に設けられる洗米・排水ユニットの一例として、排水管の構造が一重管構造と二重管構造の構成について説明した。他の実施の形態の例示としては、こられの排水管に対して固定される排水フィルタの変形例について説明する。
図11は、他の実施の形態としての変形例の排水フィルタ26Bの下面(内鍋3の釜底に対応する面)を示す斜視図である。図11に示す排水フィルタ26Bは、攪拌羽根31、310(図6、図10参照)の下面の中央部分から表出する部分を示している。排水フィルタ26Bが排水管25、250の下端部分の開口を覆うように、例えば、ネジ止め、フック止め(係合止め)などの固定手段により装着され、且つこの固定手段により排水管25、250と攪拌羽根31、310を固定する構成となっている。
図11に示すように、排水フィルタ26Bにおいて、実施の形態1における排水フィルタ26Aとの違いは、フィルタ台部26cの表面(図4に示す装着状態では下面)に複数の縦長の溝であるフィルタ開口26bが短く形成されている点である。この排水フィルタ26Bにおいては、縦長のフィルタ突起26aに沿って複数のフィルタ開口26bが縦一列に形成されている。この結果、排水フィルタ26Bとしての剛性を排水フィルタ26Aに比べてより高い構成となる。図11に示す排水フィルタ26Bにおいて、フィルタ突起26aは、縦長形状を有して並設され、フィルタ突起26aの長手方向に沿って複数のフィルタ開口26bが縦一列に配設されている。このように構成された排水フィルタ26Bにおいては、排水孔であるフィルタ開口26bの開口形状がたわむことがなく、所定の形状を確実に維持することが可能となる。
図12は、他の実施の形態としての別の変形例の排水フィルタ26Cの下面(内鍋3の釜底に対応する面)を示す斜視図である。図12に示す排水フィルタ26Cは、攪拌羽根31、310(図6、図10参照)の下面の中央部分から表出する部分を示している。排水フィルタ26Cにおいても、他の実施の形態と同様に排水管25、250の下端部分の開口を覆うように、例えば、ネジ止め、フック止め(係合止め)などの固定手段により装着され、且つこの固定手段により排水管25、250と攪拌羽根31、310を固定する構成となっている。図12に示す排水フィルタ26Cにおいては、フィルタ突起26aが、フィルタ開口26bの両側に隣接して形成され、複数のフィルタ突起26aおよび複数のフィルタ開口26bがそれぞれ縦一列に配設されている。
図12に示す排水フィルタ26Cは、図11に示した排水フィルタ26Bと同様に、複数の縦に短いフィルタ開口26bが縦一列に形成されており、それらのフィルタ開口26bの両側に縦に短いフィルタ突起26aが形成されている。図12に示す排水フィルタ26Cにおいては、フィルタ突起26aが、短いフィルタ開口26bと同様の縦に短い長さを有して、フィルタ開口26bの両側に形成されている。この結果、フィルタ台部26cの表面には、多くの縦長のフィルタ突起26aが所定の高さを有して、フィルタ開口26bを挟むように形成されているため、排水孔となるフィルタ開口26bに対して隣接するフィルタ突起26aの曲面の端部26aaの間から洗米時の水が流れ込むことになる(図9参照)。従って、洗米時の排水フィルタ26Cにおける目詰まりの発生を抑制できる構成となる。
図13は、他の実施の形態としてのさらに別の変形例の排水フィルタ26Dの下面(内鍋3の釜底に対応する面)を示す斜視図である。図13に示す排水フィルタ26Dは、攪拌羽根31、310(図6、図10参照)の下面の中央部分から表出する部分を示している。排水フィルタ26Dにおいても、他の実施の形態と同様に排水管25、250の下端部分の開口を覆うように、例えば、ネジ止め、フック止め(係合止め)などの固定手段により装着され、且つこの固定手段により排水管25、250と攪拌羽根31、310を固定する構成となっている。
図13に示す排水フィルタ26Dは、排水孔となるフィルタ開口26bが孔形状であり、複数の丸孔により構成されている。なお、フィルタ開口26bの孔形状としては、丸孔に特定されるものではなく、長孔、楕円、または矩形孔などで構成してもよい。これらのフィルタ開口26bの四方に複数の突起であるフィルタ突起26aが形成されている。図13に示すフィルタ突起26aは丸形状の突起であるが、フィルタ開口26bの四方に隙間を有して形成されればよく、フィルタ突起26aの形状としては特定されるものではない。なお、フィルタ突起26aおよびフィルタ開口26bの形状としては、洗米時の米割れ、排水時の水の流れ、排水効率を考慮して、曲面で構成されることが好ましい。
図13に示す排水フィルタ26Dは、フィルタ台部26cの表面に多数のフィルタ突起26aが所定の高さを有して、フィルタ開口26bの四方に形成されているため、排水孔となるフィルタ開口26bに対して隣接するフィルタ突起26aの間の多くの隙間から洗米時の水が流れ込むことになる。従って、洗米時の排水フィルタ26Cにおける目詰まりの発生を抑制できる構成となる。
図14は、他の実施の形態としてのさらに別の変形例である排水フィルタ26Eの下面(内鍋3の釜底に対応する面)を示す斜視図である。図14に示す排水フィルタ26Eは、攪拌羽根31、310(図6、図10参照)の下面の中央部分から表出する部分を示している。排水フィルタ26Eにおいても、他の実施の形態と同様に排水管25、250の下端部分の開口を覆うように、例えば、ネジ止め、フック止め(係合止め)などの固定手段により装着され、且つこの固定手段により排水管25、250と攪拌羽根31、310を固定する構成となっている。
図14に示す排水フィルタ26Eは、図11に示した排水フィルタ26Bの比較例である。図14に示すように、排水フィルタ26Eは、排水フィルタ26Bと同様に、フィルタ台部26cの表面に複数の縦長の溝であるフィルタ開口26bが短く形成されている。排水フィルタ26Eにおいては、縦一列に形成されたフィルタ開口26bの両側のフィルタ突起26aが矩形状に形成されている。即ち、図14に示すように、フィルタ突起26aが略直方体形状である。このように形成されたフィルタ突起26aにおいても、フィルタ突起26aの端部26aaの間から洗米時の水が流れ込むことになり、排水フィルタ26Eにおける目詰まりの発生を抑制できる構成となる。図14に示す排水フィルタ26Eにおけるフィルタ突起26aが矩形状であり、角を有する形状であるため、洗米時、排水時等に米粒が角に接触して米割りになるおそれがある。このため、図14に示す排水フィルタ26Eの構成においては、角部分を曲面構成とすることが好ましい。
なお、各実施の形態において説明したフィルタ突起26aとしては、フィルタ台部26cの表面から所定の高さとしては、洗米する米粒の大きさ(長さ、幅、厚み)に応じて選択することも可能である。各実施の形態においては、通常は、フィルタ台部26cの表面からのフィルタ突起26aの高さとしては、洗米すべき米粒の大きさより小さな値に設定され、例えば、1.0mm以上2.0mm以下の高さに設定される。フィルタ突起26aの高さとしては、側面側フィルタからの排水流路を十分に確保するために1.0mm以上が好ましく、釜底の水まで効率よく排水するため2.0mm以下であることが好ましい。これは、フィルタ突起26aの高さ分だけ、釜底の水が排水されないためである。
実施の形態1、2、およびその他の実施形態では、炊飯器の一例として、全自動炊飯器の内部に備えられる洗米・排水ユニットについて説明した。本開示としては、炊飯の前段階において、攪拌羽根が米を攪拌して排水して、洗米する構成を備えたものであればよい。したがって、本開示の洗米・排水ユニットとしては、炊飯器の内部の構成として含まれなくともよく、洗米を目的として使用する機器、または洗米のみを目的として使用する洗米機であっても適用することが可能である。従って、実施の形態1、2、およびその他の実施形態において説明した洗米機能を持つ構成が洗米機としての構成となる。本開示の洗米・排水ユニットの攪拌羽根は低回転数の回転によっても効率的な洗米が可能であるため、手動により攪拌羽根を回転して使用して、排水する洗米機であっても適用可能である。
本発明をある程度の詳細さをもって各実施の形態において説明したが、これらの構成は例示であり、これらの実施の形態の開示内容は構成の細部において変化してしかるべきものである。本発明においては、各実施の形態における要素の置換、組合せ、および順序の変更は請求された本発明の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。
なお、前述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、洗米機能を備える炊飯器および洗米機に適用することが可能であり、排水時の目詰まりが抑制され洗米性能の高い洗米機構となり、市場価値を有する機器を提供できる。
1 炊飯器本体
2 蓋部
3 内鍋
4 外釜
5 収容部
6 加熱源
7 鍋底温度センサ
8 蓋ヒンジ
9 フックボタン(蓋部開放スイッチ)
10 操作表示部
11 内蓋
12 内蓋シール
13 内蓋蒸気口
14 蒸気経路
15 蒸気口
16 蒸気口シール
17 米びつ
18 米
19 米びつ蓋
20 米計量部
21 米搬送部
22 給米経路
23 内蓋給米口
24 給米口シール
25、250 排水管
25a キー
25b 雌ネジ
26A、26B、26C、26D、26E 排水フィルタ
26a フィルタ突起
26aa 端部
26b フィルタ開口
26c フィルタ台部
26d リブ
26e 雄ネジ
27 排水経路コネクタ
28 排水経路
29 排水ポンプ
30 排水口
31、310 攪拌羽根
31a 基端部
31b 延設端部
31c キー溝
32 攪拌羽根回転駆動部
33 攪拌羽根上下駆動部
34、340 洗米・排水ユニット
35 オイルシール
36 上下駆動ガイド
37 上下駆動ギア
38 内蓋給水口
39 給水経路
40 給水口シール
41 給水弁
42 給水口
43 制御部
180 米粒
250a 外側管
250b 内側管
A 回転軸
B 回転面
C 回転方向
D 傾斜面

Claims (16)

  1. 米および水を収容する容器と、
    前記容器の内部で回転し、前記容器の内部の水を排水する洗米・排水ユニットと、
    を備えた炊飯器であって、
    前記洗米・排水ユニットは、
    前記容器の内部で回転して米および水を攪拌する攪拌羽根と、
    前記攪拌羽根と少なくとも一部が一体に構成され、前記容器の内部に排水口が配置されて前記容器の内部の水を排水する排水管と、
    前記排水管の排水口を覆うように設けられた排水フィルタと、
    を含み、
    前記排水フィルタは、複数の貫通口であるフィルタ開口と、前記フィルタ開口を挟んで形成された複数のフィルタ突起と、を有する炊飯器。
  2. 前記フィルタ突起は、前記フィルタ開口から所定の高さを有し、曲面で構成された、請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記フィルタ開口は、縦長形状を有して並設され、前記フィルタ突起は、前記フィルタ開口の長手方向に並行に延設され、前記フィルタ開口の両側に隣接して形成された、請求項1または2に記載の炊飯器。
  4. 前記フィルタ突起は、縦長形状を有して並設され、前記フィルタ突起の長手方向に沿って複数の前記フィルタ開口が縦一列に配設された、請求項1または2に記載の炊飯器。
  5. 前記フィルタ突起は、前記フィルタ開口の両側に隣接して形成され、複数の前記フィルタ突起および複数の前記フィルタ開口がそれぞれ縦一列に配設された、請求項1または2に記載の炊飯器。
  6. 前記排水フィルタが、前記攪拌羽根を介して前記排水管に装着されるよう構成された、請求項1から5のいずれか一項に記載の炊飯器。
  7. 前記排水管は、前記容器の内部の水を排水する内側管と、前記攪拌羽根と一体に構成された外側管と、を含み、
    前記排水フィルタが、前記内側管に装着されることにより、前記攪拌羽根を伴う前記外側管が回転可能に保持されるよう構成された、請求項1から5のいずれか一項に記載の炊飯器。
  8. 隣り合う前記複数のフィルタ突起間の間隔は、米の短径よりも短い、請求項1から6のいずれか一項に記載の炊飯器。
  9. 前記複数のフィルタ突起により、米は堰き止められるよう構成された、請求項1から7のいずれか一項に記載の炊飯器。
  10. 米および水を収容する容器と、
    前記容器の内部で回転し、前記容器の内部の水を排水する洗米・排水ユニットと、
    を備えた洗米機であって、
    前記洗米・排水ユニットは、
    前記容器の内部で回転して米および水を攪拌する攪拌羽根と、
    前記攪拌羽根と少なくとも一部が一体に構成され、前記容器の内部に排水口が配置されて前記容器の内部の水を排水する排水管と、
    前記排水管の排水口を覆うように設けられた排水フィルタと、
    を含み、
    前記排水フィルタは、複数の貫通口であるフィルタ開口と、前記フィルタ開口を挟んで形成された複数のフィルタ突起と、を有する洗米機。
  11. 前記フィルタ突起は、前記フィルタ開口から所定の高さを有し、曲面で構成された、請求項10に記載の洗米機。
  12. 前記フィルタ開口は、縦長形状を有して並設され、前記フィルタ突起は、前記フィルタ開口の長手方向に並行に延設され、前記フィルタ開口の両側に隣接して形成された、請求項10または11に記載の洗米機。
  13. 前記フィルタ突起は、縦長形状を有して並設され、前記フィルタ突起の長手方向に沿って複数の前記フィルタ開口が縦一列に配設された、請求項10または11に記載の洗米機。
  14. 前記フィルタ突起は、前記フィルタ開口の両側に隣接して形成され、複数の前記フィルタ突起および複数の前記フィルタ開口がそれぞれ縦一列に配設された、請求項10または11に記載の洗米機。
  15. 前記排水フィルタが、前記攪拌羽根を介して前記排水管に装着されるよう構成された、請求項10から14のいずれか一項に記載の洗米機。
  16. 前記排水管は、前記容器の内部の水を排水する内側管と、前記攪拌羽根と一体に構成された外側管と、を含み、
    前記排水フィルタが、前記内側管に装着されることにより、前記攪拌羽根を伴う前記外側管が回転可能に保持されるよう構成された、請求項10から14のいずれか一項に記載の洗米機。
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