JP4063156B2 - 複合構造物作製装置および作製方法 - Google Patents

複合構造物作製装置および作製方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脆性材料の微粒子をガス中に分散させたエアロゾルを基板に吹き付け、微粒子の構成材料からなる構造物を基板上に形成させる複合構造物作製方法および作製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
基材表面に脆性材料を主体とする構造物を形成させる方法として、エアロゾルデポジション法と呼ばれる手法が認知されている。これは脆性材料などの微粒子をガス中に分散させたエアロゾルをノズルから基材に向けて噴射し、金属やガラス、セラミックスやプラスチックなどの基材に微粒子を衝突させ、この衝突の衝撃により脆性材料微粒子を変形あるいは破砕させてこれらを接合させ、基材上に微粒子の構成材料からなる構造物をダイレクトで形成させることを特徴としており、特に加熱手段を必要としない常温で構造物が形成可能なプロセスにて、焼成体同等の機械的強度を保有する構造物を得ることができる。この方法に用いられる装置は、基本的にエアロゾルを発生させるエアロゾル発生器と、エアロゾルを基材に向けて噴射するノズルとからなり、ノズルの開口よりも大きな面積で構造物を作製する場合には、基材とノズルを相対的に移動・揺動させる位置制御手段を有し、減圧下で作製を行う場合には構造物を形成させるチャンバーと真空ポンプを有し、またエアロゾルを発生させるためのガス発生源を有することが一般的である。
【0003】
エアロゾルデポジション法のプロセス温度は常温であり、微粒子材料の融点より十分に低い温度、すなわち数百℃以下で構造物形成が行われるところにひとつの特徴がある。
【0004】
また、使用される微粒子はセラミックスや半導体などの脆性材料を主体とし、異種の脆性材料微粒子を混合させたり、複合させて用いることが可能であり、また一部金属材料や有機物材料などを脆性材料微粒子に混合させたり、脆性材料微粒子表面にコーティングさせて用いることも可能である。これらの場合でも構造物形成の主となるものは脆性材料である。
【0005】
この手法によって形成される構造物において、結晶性の脆性材料微粒子を原料として用いる場合、その構造物の脆性材料部分は、その結晶子サイズが原料微粒子のそれに比べて小さい多結晶体であり、その結晶は実質的に結晶配向性がない場合が多く、脆性材料結晶同士の界面にはガラス層からなる粒界層が実質的に存在しないと言え、さらに構造物の一部は基材表面に食い込むアンカー層を形成することが多いという特徴がある。
【0006】
この方法により形成される構造物は、微粒子同士が圧力によりパッキングされ、物理的な付着で形態を保っている状態のいわゆる圧粉体とは明らかに異なり、十分な強度を保有している。
【0007】
この構造物形成において、脆性材料微粒子が破砕・変形を起していることは、原料として用いる脆性材料微粒子および形成された脆性材料構造物の結晶子サイズをX線回折法で測定することにより判断できる。すなわちエアロゾルデポジション法で形成される構造物の結晶子サイズは、原料微粒子の結晶子サイズよりも小さくなっていることに大きな特徴がある。微粒子が破砕や変形をすることで形成されるずれ面や破面には、もともと内部に存在し別の原子と結合していた原子が剥き出しの状態となった新生面が形成される。この表面エネルギーが高い活性な新生面が、隣接した脆性材料表面や同じく隣接した脆性材料の新生面あるいは基板表面と接合することにより構造物が形成されるものと考えられる。また微粒子の表面に水酸基が程よく存在する場合では、微粒子の衝突時に微粒子同士や微粒子と構造物との間に生じる局部のずり応力により、メカノケミカルな酸塩基脱水反応が起き、これら同士が接合するということも考えられる。外部からの連続した機械的衝撃力の付加は、これらの現象を継続的に発生させ、微粒子の変形、破砕などの繰り返しにより接合の進展、緻密化が行われ、脆性材料構造物が成長するものと考えられる。
【0008】
このような複合構造物を形成させるためのエアロゾルデポジション法による装置として、エアロゾルを発生させるエアロゾル発生器と、エアロゾルを噴射するノズルと、エアロゾル中の脆性材料微粒子の凝集を解砕する解砕器からなる複合構造物作製装置が提案されており、その解砕器の構造として、エアロゾルを導入する導入部と、エアロゾルを導出する導出部と、エアロゾルを衝突させる衝撃板とを備え、エアロゾルを衝撃板に衝突させて、粗大な凝集状態にある超微粒子を解砕することで、構造物の形成能力を向上させる工夫の提案がなされている。(特許文献1参照)(特許文献1では超微粒子ビーム堆積法と呼んでいるが同じ方法である。)
【0009】
【特許文献1】
特許第3348154号
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
エアロゾルデポジション法においては、通常一次粒径がサブミクロンの脆性材料微粒子を用いるが、このような微細な粒子は静電気や水分、あるいはファンデルワールス力によって凝集し、数十から数百μmの二次粒子を形成している場合が多い。このような微粒子粉体を用いてエアロゾル発生器でエアロゾルを発生させた場合、当然二次粒子が多く含まれ、このようなエアロゾルをノズルから噴射させると、質量が大きいために一次粒子ほど十分に加速されずに基板への衝突し、構造物の形成に与らないばかりか、二次粒子が基板表面に付着して以後の構造物形成を阻害するという弊害を起こす。また二次粒子の衝突がせっかく形成された構造物を破壊することも考えられる。このような障害を避けて良好な構造物形成を行わせるために、二次粒子を解きほぐし、一次粒子あるいはそれに準じる粒径まで解砕された粒子が多く存在するエアロゾルへ変換する解砕器を、エアロゾル発生器とノズルの間に設置することが有効である。凝集粒を除去する分級器をエアロゾル発生器とノズルの間に設置することも有効な手段であるが、エアロゾル中の微粒子の濃度を落とすため、構造物形成効率が下がることが懸念される。
【0011】
従来技術にあるように固体にエアロゾルを衝突させて解砕させる方法は、ほとんどすべての脆性材料微粒子に衝撃を加えることができるために、解砕効率が高く有効な手段であると言えるが、特許文献1の衝突式解砕器を複合構造物作製装置で採用した場合、長時間の構造物形成により、衝突板の表面に粉体が堆積して解砕の効率を低下させたり、この堆積物により衝突後の微粒子の跳ね返り方向が変化して、悪くすれば衝突後のエアロゾル中の微粒子が解砕器の導出口に向かわず、解砕器の内壁に衝突して付着し堆積し、エアロゾルの濃度の低下を引き起こしたり、さらに悪くはこのような堆積物がある瞬間に崩壊して粗大な凝集物としてエアロゾル中に混入し、ノズルより噴射されて構造物にアタックして、形成中の構造物に欠陥を生じさせるなどの弊害を発生させる。
【0012】
またエアロゾルの衝突板への衝突速度は、衝突板表面で構造物の形成が起こらない速度であるよう調整するが、実際には極微小量の構造物形成が衝突板表面にて起こることがあり、その場合も形成された構造物によりエアロゾルの衝突後の反射角度が変化して、上述のような不具合が発生することもある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこでこのような問題を解決するために、本発明においては、脆性材料の微粒子をガス中に分散させたエアロゾルを基材に向けてノズルより噴射して、前記エアロゾルを前記基板表面に衝突させ、この衝突の衝撃によって前記微粒子を破砕・変形させて接合させ、前記微粒子の構成材料からなる構造物を前記基材上に形成させる複合構造物の作製方法であって、前記脆性材料の微粒子の凝集粒を含むエアロゾルを回転する解砕具に衝突させて、その凝集を解砕して前記脆性材料の微粒子の一次粒子に富むエアロゾルに変換したのち、このエアロゾルをノズルに搬送し、構造物の形成を行うことを特徴とする複合構造物の作製方法を提案するものであり、これを達成する手段として、その一態様としては、脆性材料を主体とする微粒子をガス中に分散させたエアロゾルを、基材に向けてノズルより噴射して衝突させ、この衝撃によって微粒子の構成材料からなる構造物を、基材上に形成させる複合構造物作製装置であって、エアロゾルを発生させるエアロゾル発生器と、エアロゾルに含まれる微粒子の凝集を解砕する解砕器と、解砕されたエアロゾルを基材に向けて噴射するノズルを有し、解砕器が、解砕器内にエアロゾルを導入するひとつ以上の開口を有する導入口と、この導入口から導入されたエアロゾルを衝突させて解砕する回転運動を伴うひとつ以上の解砕具と、解砕されたエアロゾルを導出するひとつ以上の導出口からなることを特徴とする複合構造物作製装置を提供する。
【0014】
この解砕具の一態様として、解砕具が円筒状であり、円筒の軸を中心として回転し、導入口から導入されるエアロゾルを解砕具の円筒外側面に衝突させてエアロゾルを解砕することを特徴とする複合構造物作製装置を提供する。
【0015】
またこの解砕具の別の一態様として、解砕具が円盤状であり、円盤の軸を中心として回転し、導入口から導入されるエアロゾルを解砕具の円盤表面に衝突させてエアロゾルを解砕することを特徴とする複合構造物作製装置を提供する。
【0016】
ここでまず、本件で使用する語句の説明を以下に行う。
本発明において微粒子とは、一次粒子が緻密質粒子である場合は、粒度分布測定や走査型電子顕微鏡で同定される平均粒径が5μm以下であるものを言う。また一次粒子が衝撃によって破砕しやすい多孔質粒子である場合は、平均粒径が50μm以下であるものを言う。
【0017】
本発明においてエアロゾルとは、ヘリウム、窒素、アルゴン、酸素、乾燥空気、これらの混合ガスなどのガス中に前述の微粒子を分散させたものであり、一次粒子が分散している状態が望ましいが、通常はこの一次粒子が凝集した凝集粒を含む。エアロゾルのガス圧力と温度は任意であるが、ガス中の微粒子の濃度は、ガス圧を1気圧、温度を20℃と換算した場合に、ノズルから噴射される時点において0.0003mL/L〜0.06mL/Lの範囲内であることが構造物の形成にとって望ましい。
【0018】
本発明においてノズルとは、エアロゾルが通過する空間を持つノズル本体と、エアロゾルを導入するための導入開口と、エアロゾルを噴射させるための導出開口を有する硬質の構成部であり、所望の構造物形態を獲得するために、ノズル本体の空間形状と、導出開口の形状に工夫を持たせて、エアロゾルを整流して噴出状態を制御するものである。
【0019】
本発明における複合構造物作製方法、作製装置によると、導入口から噴射されたエアロゾルは回転する解砕具の表面で次々と衝突位置を変化させながら解砕されることとなる。したがって例えエアロゾル中の微粒子が解砕具の衝突部に堆積するような不具合があった場合でも、次の時間には、堆積部とは異なる解砕具表面にエアロゾルが衝突するため、解砕効率が落ちたり、堆積物によりエアロゾルの反射角度が変化したりなどの不具合がない。解砕具は一周する間に、たとえばブラシなどで解砕具表面をクリーニングし、解砕具の表面に付着した微粒子を拭い落とすようにするならば、長時間に亘って安定的に解砕を行うことが可能となる。
【0020】
衝突面は回転に際しても、常に同じ方向を向いていることが好適であり、エアロゾルの噴射方向が一定ならば、エアロゾルの衝突後の反射方向も経時的に安定し、その方向を導出口へ向ければ、エアロゾルを効率よく解砕器外へ導出することができる。解砕具のエアロゾル衝突面の法線方向がエアロゾルの噴射方向に対して傾いていると、エアロゾルは衝突後、衝突面の接線に沿って進む傾向が強くなるため、その方向の延長線上に導出口を設ければ、微粒子の多くを解砕器外へと誘導することができ、好適である。衝突面の法線角度は噴射方向に対して110〜150°などとするとよい。また衝突面を傾斜されるとともに導入口の開口の形状をスリット状にすることは、反射方向を揃えるのに有効な手段である。
【0021】
解砕具が円筒形状の場合は、解砕具の円筒外側面のエアロゾルが衝突する外周位置に、窪んだ、あるいは膨らんだネックを有するようにすることが提案できる。
【0022】
たとえば、エアロゾル導出口が円管状となっており、エアロゾル導入口がエアロゾル導出口の内径より十分大きな長辺をもつスリット状などの場合、衝突面を凹状に設計することで、衝突後のエアロゾルの向きをエアロゾル導出口の口径の中心に向けて集まるようにすることができ、微粒子の有効利用が可能となる。逆にエアロゾル導出口がエアロゾル導入口より大きな場合は、衝突面を凸状にすることで、衝突後のエアロゾルを分散させることができ、エアロゾル導出口付近におけるエアロゾル中の微粒子の空間濃度分布を制御することが容易となる。このような衝突面の形状の工夫は、円盤状の解砕具を使用する場合にも適用することができる。
【0023】
またエアロゾル導入口からのエアロゾルの導入の他に、反射後のエアロゾルの流れを取り囲むようにガスを流すべくガス導入口を解砕器に設けてやれば、このガスバリヤーにより解砕器内壁に微粒子が付着することを防ぐことができ、好適である。このような解砕器内壁への付着防止策として、たとえば解砕器に振動を与えてやったり、解砕器を加熱したり、解砕器内面を鏡面加工するなどの工夫が効果的である。
【0024】
衝突し、解砕された微粒子が再凝集することを防ぐための工夫として、前述したガス導入口から導入するガスや、エアロゾル中のガスをイオン化して微粒子の表面電荷を制御することが有効である。
【0025】
また解砕具の一態様として、解砕具のエアロゾル衝突部分が、セラミック材質または高硬度皮膜で形成されていることを特徴とする複合構造物作製装置を提供する。
【0026】
これは、衝突部表面へ微粒子が付着したり、固着して構造物化したりなどの不具合を解消するために好適である。また前述したようにブラシにて衝突部表面をクリーニングする際に、その効果を向上させることもできる。セラミック材質の場合は、HIP処理にて焼結させたような、高密度の材質を使用して、表面を鏡面まで研磨したものを用いると、粉体の固着が極めて少なくなり好適である。また高硬度皮膜などでは、炭化物などを用いることが好適である。
【0027】
本発明の複合構造物作製装置の一態様として、導出口がノズルを兼ねることを特徴とする複合構造物作製装置を提供する。
【0028】
通常解砕器の導出後は、円管状のエアロゾル搬送管を通じてノズルへと搬送し、噴射させる。このような場合、接続部が存在するために、ここに粉体が付着するなどの懸念が存在する。解砕を行ったエアロゾルが、その後の行程で装置内壁に付着、凝集し、構造物形成に不具合をきたすという不具合を起こさないためには、解砕器の導出部にノズルの機能を持たせることが好適である。本発明におけるノズルとは前述したとおりであるが、ここでは通常のノズルを解砕器のエアロゾル導出口に一致させ、エアロゾル導出口にある程度の大きさを持たせて、エアロゾルが通過する空間を持つノズル本体と、エアロゾルを導入するための導入開口と、エアロゾルを噴射させるための導出開口を有するようにして、内部形状に工夫を持たせて整流し、導出開口をスリット状などとすることで、ノズルの形態を保有させる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。まず本発明の場となるエアロゾルデポジション法における複合構造物作製装置の一態様について説明する。
【0030】
図1は複合構造物作製装置10を示したものであり、窒素ガスボンベ101の先にガス搬送管102を介してエアロゾル発生器103が設置され、その下流側にエアロゾル搬送管104を介して解砕器105が配設され、エアロゾル搬送管106を解して構造物形成室107内に例えば10mm×0.4mmの噴射開口をもつノズル108に接続されている。エアロゾル発生器103内には脆性材料微粒子例えば酸化アルミニウム微粒子粉体が充填されている。ノズル108の開口の先には、基材108はXYステージ109に保持された基材110が配置されている。構造物形成室107は真空ポンプ111と接続されている。
【0031】
以下にエアロゾルデポジション法に基づく複合構造物作製装置10の作用を述べる。窒素ガスボンベ101を開栓し、ガスをエアロゾル発生器103内に送り込み、同時にエアロゾル発生器103を運転させて脆性材料微粒子と窒素ガスが適当比で混合されたエアロゾルを発生させる。また真空ポンプ111を稼動させ、エアロゾル発生器103と構造物形成室107の間に差圧を生じさせる。エアロゾルはこの差圧に乗って下流側の解砕器105内に導入され、含まれる凝集粒が解砕され、一次粒子が多く存在するエアロゾルへと変換される。このエアロゾルをエアロゾル搬送管106を通して加速させ、ノズル108より基材110に向けて噴射する。基材110はXYステージ109により揺動され、エアロゾル衝突位置を変化させつつ、微粒子の衝突により基材110上に膜状の脆性材料構造物が形成されていく。
【0032】
次に本発明に基づく解砕器2について説明する。図2は上述した複合構造物作製装置の要素部である解砕器2の一態様を示した断面模式図である。解砕器2は、容器21内にエアロゾル導入口22が設置され、その先に円筒型の解砕具23が図示しないモータによって軸回転が可能な状態で配置される。エアロゾル導入口22の開口は、解砕具23の円筒軸方向が長辺となるスリット状となっており、スリット幅は1mm以下などと狭い。解砕具23は金属製であり、エアロゾルが衝突する円筒側面は炭化チタンの高硬度被膜が形成されている。解砕具23の上方にはエアロゾル導出口24が配置される。解砕具23に接するようにブラシ25が設置されている。解砕具23からエアロゾル導出口24にかけての空間に、ガス導入口26a、26bが配置され、エアロゾル導出口27の外周部には超音波振動装置27が設置される。
【0033】
解砕器2の作用と効果について述べる。エアロゾル発生器にて発生させた比較的凝集粒が多く存在するエアロゾルをエアロゾル導入口22にて加速させて、解砕具23の円筒側面に衝突させる。図中の太い矢印はエアロゾルの進行方向を示している。解砕具23は図の矢印のように時計周り方向に回転する。従って導入される次々と位置を変化させるエアロゾルは解砕具23の円筒側面に、常に衝突面を変えながら衝突する。円筒側面には、多少エアロゾル中の微粒子が付着することがあるが、付着粉はブラシ25にてこすり落とされ、容器21の底に蓄積される。解砕具23に衝突して凝集粒が解砕され、一次粒子に富むエアロゾルに変換される。エアロゾル導入口22から導入されるエアロゾルは解砕具23の円筒側面に斜めに衝突するため、エアロゾルの大部分は円筒側面の接線方向に沿って反射するものの、ある程度の拡散幅を持っているため、エアロゾル導出口24の内壁に衝突し付着することが考えられるが、これを防ぐためにガス導入口26a、26bからガスを導入し、エアロゾル導出口24の内面にカーテン状のガス膜を形成させて付着を防いだり、あるいは超音波振動装置27を運転させてエアロゾル導出口24を振動させ、付着が進行しないように工夫することが好適である。ガス導入口26a、26bからの小さな矢印は、ここから導入されるガスの流れを示している。さらに、導入するガスをあらかじめイオン化させておくことで、解砕された微粒子の表面電荷を中和して、エアロゾル中で再凝集が起こらないような工夫を施すとよい。このようにして一次粒子に富んだエアロゾルに変換され導出されたエアロゾルは、図示しないノズルへと導かれ、従って効率よく、また欠陥が少ない状態で長時間に亘って不具合なく構造物を形成させることが可能となる。
【0034】
図3、図4には、解砕具23として使用できる円筒側面の形状を示す。図3では円筒側面がエアロゾル導入口22の開口の長辺長さに相当する長さで窪みが形成されている。このような形状の解砕具を用いる場合は、エアロゾル導出口24が比較的口径の小さな円管などを利用する場合であり、このくぼみに衝突したエアロゾルは、円管の中心に集まるように反射するため、容器21の内壁への微粒子の付着を低減させ、効率よく微粒子を導出させることができる。一方図4では、円筒側面がエアロゾル導入口22の開口の長辺長さに相当する長さで、膨らみが形成されている。このような形状の解砕具を用いる場合は、エアロゾル導出口24の開口が長方形や長円形などで、エアロゾル導入口22の長辺の長さよりもエアロゾル導出口24の開口の長辺長さが長い場合に仕様できる。さらに言えば、エアロゾル導入口22が解砕具23の円筒軸方向に複数設置され、エアロゾル導出口24が単一であり、複数のエアロゾル導入口22の開口の長辺合計長さよりもエアロゾル導出口24の開口の長辺の長さが大きいような場合が考えられる。この膨らみに衝突したエアロゾルは、扇状に拡散しながら反射されるが、複数の導入開口からの反射エアロゾルが隣同士で混じり合いながら円筒軸方向での濃度分布を平均化しつつエアロゾル導出口24に向けて導出させることができる。
【0035】
次に本発明に基づく解砕器3について説明する。図5は上述した複合構造物作製装置の要素部である解砕器3の一態様を示した断面模式図である。解砕器3は、上方がすぼんだ形の円筒形の容器301内にエアロゾル導入口302が設置され、その先に円盤型の解砕具303が回転モータ304によって軸回転が可能な状態で配置される。解砕具303の円盤は緻密質のセラミックス製である。解砕具303の上方にはエアロゾル導出口305が配置される。解砕具303に接するようにブラシ306が設置されており、その直下に粉体受け皿307が設置される。容器301の下方には、回転モータ308によって回転可能な攪拌羽根309が配置され、容器301の底部にはガス導入口310が設けられる。また容器301の外周部には超音波振動装置311が設置される。
【0036】
解砕器3の作用と効果について述べる。エアロゾル発生器にて発生させた比較的凝集粒が多く存在するエアロゾルをエアロゾル導入口302にて加速させて、解砕具303の円盤表面に衝突させる。図中の太い矢印はエアロゾルの進行方向を示している。解砕具303は図の矢印のように回転する。従って導入されるエアロゾルは次々と位置を変化させる解砕具303の円盤表面に、常に衝突面を変えながら衝突する。円盤表面には、多少エアロゾル中の微粒子が付着することがあるが、付着粉はブラシ306にてこすり落とされて、粉体受け皿307に回収される。解砕具303に衝突して凝集粒が解砕され、一次粒子に富むエアロゾルに変換され、容器301の上方に向かって飛散する。衝突位置とエアロゾル導出口305の間には適当な距離が設けられており、この間の空間に重力分級効果を持たせ、解砕が十分でなかった場合でも、比較的重量が大きい凝集粒は導出されることなく容器301の下方へと落下する工夫がなされている。またガス導入口310から導入されるガスと、攪拌羽根309の回転により、容器301内で上昇気流を発生させ、エアロゾル中の一次粒子の搬送を助ける。このガスは予めイオン化させて、解砕されたエアロゾル中の一次粒子が再凝集することを防ぐことが望ましい。図中の小さな矢印はガス導入口から導入されたガスの流れを示している。このようにして一次粒子に富んだエアロゾルに変換されたエアロゾルは、図示しないノズルへと導かれ、従って効率よく、また欠陥が少ない状態で長時間に亘って不具合なく構造物を形成させることが可能となる。
【0037】
次に本発明に基づく解砕器4について説明する。図6は上述した複合構造物作製装置の要素部である解砕器4の一態様を示した断面模式図である。解砕器4は容器41内にエアロゾル導入口42が設置され、その先に円筒型の解砕具43が図示しないモータによって軸回転が可能な状態で配置される。また解砕具43に接するようにブラシ44が配置される。解砕具43の上方には重力分級空間45を介してノズル46が設置される。すなわち解砕器のエアロゾル導出部がノズルのエアロゾル導入開口と同じであり、解砕器とノズルが一体となった構造である。その先にはステージ51にホールドされた基板52が配置される。解砕具43からノズル4にかけての空間に、ガス導入口47a、47bが配置され、重力分級空間45の外周部には加熱ヒータ48が密着される。
【0038】
以上の構成からなる解砕器4の作用と効果について述べる。エアロゾル発生器にて発生させた比較的凝集粒が多く存在するエアロゾルをエアロゾル導入口42にて加速させて、解砕具43の円筒側面に衝突させる。図中の太い矢印はエアロゾルの進行方向を示している。解砕具43は図の矢印のように時計回り方向に回転し、エアロゾルは解砕具43の円筒側面に衝突して解砕されて、一次粒子に富むエアロゾルに変換される。円筒側面には、多少エアロゾル中の微粒子が付着することがあるが、付着粉はブラシ44にてこすり落とされ、容器41の底に蓄積される。エアロゾル導入口42から導入されるエアロゾルは解砕具43の円筒側面に斜めに衝突するため、エアロゾルの大部分は円筒側面の接線方向に沿って反射するものの、ある程度の拡散幅を持っているため、重力分級空間45の内壁に衝突し付着することが考えられるが、これを防ぐためにガス導入口47a、47bからガスを導入し、重力分級空間45の内面にカーテン状のガス膜を形成させて付着を防いだり、あるいは加熱ヒータ48により重力分級空間45の内壁の温度を上昇させて熱障壁をつくり。エアロゾル中の粉体の付着が進行しないように工夫することが好適である。ガス導入口26a、26bからの小さな矢印は、ここから導入されるガスの流れを示している。このようにして一次粒子に富んだエアロゾルに変換されたエアロゾルは、ノズル46へと導かれてその開口より噴射し、効率よく、また欠陥が少ない状態で基板52上に構造物を形成させる。ステージ51の運動により、構造物の形成面積は任意である。
【0039】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、エアロゾルデポジション法によって複合構造物を形成させる複合構造物作製装置において、解砕器を使用し、解砕器には回転する解砕具を設けて、これにエアロゾルを衝突させて凝集粒を解砕させ、さらに解砕具の形状や材質に工夫を持たせ、また解砕具をクリーニングするブラシなどを設けることで、一次粒子に富んだエアロゾルを、効率よく、長時間に亘って不具合なく発生させることができ、ひいては複合構造物の形成効率を向上させ、また欠陥の発生を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エアロゾルデポジション法で用いる複合構造物作製装置を示す模式図
【図2】 複合構造物作製装置に使用する解砕器を示す断面模式図
【図3】 解砕器に用いられる解砕具の模式図
【図4】 解砕器に用いられる解砕具の模式図
【図5】 複合構造物作製装置に使用する解砕器を示す断面模式図
【図6】 複合構造物作製装置に使用する解砕器を示す断面模式図
【符号の説明】
10・・・複合構造物作製装置
101・・・窒素ガスボンベ
102・・・ガス搬送管
103・・・エアロゾル発生器
104・・・エアロゾル搬送管
105・・・解砕器
106・・・エアロゾル搬送管
107・・・構造物形成室
108・・・ノズル
109・・・ステージ
110・・・基材
111・・・真空ポンプ
2・・・解砕器
21・・・容器
22・・・エアロゾル導入口
23・・・解砕具
24・・・エアロゾル導出口
25・・・ブラシ
26a、26b・・・ガス導入口
27・・・超音波振動装置

Claims (7)

  1. 脆性材料の微粒子をガス中に分散させたエアロゾルを基材に向けてノズルより噴射して、前記エアロゾルを前記基板表面に衝突させ、この衝突の衝撃によって前記微粒子を破砕・変形させて接合させ、前記微粒子の構成材料からなる構造物を前記基材上に形成させる複合構造物作製装置であって、エアロゾルを発生させるエアロゾル発生器と、エアロゾルに含まれる微粒子の凝集を解砕する解砕器と、解砕されたエアロゾルを基材に向けて噴射するノズルを有し、前記解砕器が、前記解砕器内にエアロゾルを導入するためのひとつ以上の開口を有する導入口と、該導入口から導入されたエアロゾルを衝突させて解砕する回転運動を伴うひとつ以上の解砕具と、解砕されたエアロゾルを導出するひとつ以上の導出口からなることを特徴とする複合構造物作製装置。
  2. 前記解砕具が円筒状であり、円筒の軸を中心として回転し、前記導入口から導入されるエアロゾルを前記解砕具の円筒外側面に衝突させてエアロゾルを解砕することを特徴とする請求項1に記載の複合構造物作製装置。
  3. 前記解砕具の円筒外側面のエアロゾルが衝突する外周位置に、窪んだ、あるいは膨らんだネックを有することを特徴とする請求項1または2に記載の複合構造物作製装置。
  4. 前記解砕具が円盤状であり、円盤の軸を中心として回転し、前記導入口から導入されるエアロゾルを前記解砕具の円盤表面に衝突させてエアロゾルを解砕することを特徴とする請求項1に記載の複合構造物作製装置。
  5. 前記解砕具のエアロゾル衝突部分が、セラミック材質または炭化物の皮膜で形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の複合構造物作製装置。
  6. 前記導出口がノズルを兼ねることを特徴とする請求項1に記載の複合構造物作製装置。
  7. 脆性材料の微粒子をガス中に分散させたエアロゾルを基材に向けてノズルより噴射して、前記エアロゾルを前記基板表面に衝突させ、この衝突の衝撃によって前記微粒子を破砕・変形させて接合させ、前記微粒子の構成材料からなる構造物を前記基材上に形成させる複合構造物の作製方法であって、前記脆性材料の微粒子の凝集粒を含むエアロゾルを、回転する解砕具に衝突させて、その凝集を解砕して前記脆性材料の微粒子の一次粒子に富むエアロゾルに変換したのち、該一次粒子に富むエアロゾルをノズルに搬送し、構造物の形成を行うことを特徴とする複合構造物の作製方法。
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