JP4061035B2 - プラスチックケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチックケースに関し、詳しくは、化粧品等の小物を収納した状態で展示販売するのに適したプラスチックケースに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から、化粧品等の小物をプラスチックケース内に収納して展示販売することが行われている。しかし、従来のプラスチックケースは、そのほとんどが断面正方形あるいは断面長方形の角筒状ケース本体を有するものであって、全体形状も直方体や立方体となっていた。このため、陳列棚に陳列して展示販売する際にも平面的で画一的な感じになり、商品を積極的にアピールする効果が十分ではなかった。
【0003】
そこで本発明は、展示販売する際のディスプレイ効果の向上によって商品の販売促進を図れる形状のプラスチックケースを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のプラスチックケースは、プラスチックシートを筒体形成用の折曲げ線に沿って折曲げ形成した筒状のケース本体と、該ケース本体の側面板開口端から延出してケース本体の両側開口をそれぞれ閉塞する一対の蓋板とを有するプラスチックケースにおいて、前記ケース本体を、断面が四角形状の角筒体の一つの角部を面取りした断面五角形状に形成し、該面取り部に位置する三つの側面板と、面取り部に対向する二つの側面板との筒体形成用の折曲げ線の1つに沿って、折畳み用の折曲げ線を介して折畳み調整片を設け、前記折畳み用の折曲げ線の位置は、面取り部に対向する二つの側面板の幅寸法から前記折畳み調整片の幅寸法を差し引いた幅寸法と、面取り部に位置する三つの側面板と前記折畳み調整片の幅寸法の和とが等しくなる位置に設定されていることを特徴としている。
【0005】
【発明の実施の形態】
図1は本発明のプラスチックケースの一形態例を示す展開図、図2は組立て後のプラスチックケースの蓋を開いた状態を示す斜視図、図3は組立て後のプラスチックケースの平面図、図4は組立て前のケース本体を平面状に折畳んだ状態を示す正面図である。
【0006】
このプラスチックケースは、所定形状に打ち抜かれ、所定位置に折曲げ線を設けた一枚のプラスチックシート1を、前記折曲げ線に沿って所定方向に折曲げるとともに、糊代片を接着することによって箱状に組立てられるものである。
【0007】
前記プラスチックシート1には、筒体形成用の折曲げ線21〜25により、物品収納部となる五角形断面の角筒状ケース本体10を形成するための5枚の側面板11〜15と、糊代片16とが区画形成されており、3枚の側面板11,12,14の両開口端には、折曲げ線26,27,28を介して、ケース本体10の両端開口を閉塞する蓋部材である蓋板17及び内蓋板18,19がそれぞれ区画形成されている。また、蓋板17の先端には、折曲げ線27aを介して差込み片17aが設けられており、側面板15の側面板14側には、折曲げ線24aを介して折畳み調整片15aが設けられている。
【0008】
前記折曲げ線21〜25は、長方形状のプラスチックシート1の基板部を直角に横切る方向に互いに平行に設けられており、各折曲げ線の形成位置は、ケース本体10を組立てたときに隣接する一対の側面板11,15の幅寸法に対して、他の側面板12,13,14の幅寸法が狭くなるように設定されている。
【0009】
このような位置に折曲げ線21〜25を設けたプラスチックシート1を折曲げ線21〜25に沿って折曲げてケース本体10を組立てるとき、糊代片16を介して接合された一対の幅広の側面板11,15を折曲げ線25に沿って直角に折曲げた状態とし、この側面板11,15の他縁にそれぞれ連なる二つの側面板12,14を、折曲げ線21,24に沿って側面板11,15に対して直角方向に折曲げるともに、折曲げ線22,23を折曲げていくと、二つの側面板12,14の間に位置する側面板13が斜めに配置された状態となる。すなわち、断面が四角形状の角筒体の一つの角部を直線で面取りしたように斜めに側面板13が配置され、これによって5枚の側面板11〜15からなる断面五角形状のケース本体10が形成される。
【0010】
前記二つの幅広の側面板11,15の幅寸法は、同一乃至同程度に設定されており、これに連なる二つの側面板12,14の幅寸法は、側面板11,15の幅寸法よりも5〜50%、好ましくは20〜40%短く設定され、この側面板12,14の間に位置する側面板13は、側面板12,14の端縁間を平面で結ぶ幅寸法に設定されている。
【0011】
したがって、糊代片16を接着してケース本体10を角筒状に組立てた際の断面形状は、側面板11,15の幅寸法に対応した正方形又は長方形の一つの角部を側面板11,15の幅寸法に対して5〜50%、好ましくは20〜40%の切取り寸法で斜めに面取りした形状の五角形状となり、この面取り部分に、側面板11,15の幅寸法に対して10〜80%、好ましくは30〜50%の幅寸法を有する側面板13が位置することになる。
【0012】
この斜めに配置される側面板13の幅寸法は、ケース本体10の大きさや収納する物品の形状等によって任意に設定することができるが、視覚効果を高めるためには、20mm以上の幅寸法にすることが好ましい。また、側面板13の幅寸法が両側の側面板12,14の幅寸法より大きくなると、ケース本体10の断面形状が三角形に近くなり、ケース本体10の収納効率が低下してしまうので、通常、側面板13の幅寸法は、側面板12,14の幅寸法以下にしておくことが好ましい。
【0013】
さらに、側面板13の角度は任意であり、ケース本体10の基本形状が上述のような断面正方形ではなく、長方形状の場合等、各側面板の幅寸法をそれぞれ適当に設定することにより、側面板12,14に対する側面板13の交差角度を任意に設定することができるが、視覚効果を考慮すると45度付近が最適である。
【0014】
前記折曲げ線24a及び折畳み調整片15aは、糊代片16を接着した状態で組立て前のケース本体10を平面状に折畳むときのために設けられている。折曲げ線24aの位置は、糊代片16を介して接着された側面板11の幅寸法と、側面板15の折曲げ線25から折曲げ線24aまでの幅寸法との和に、側面板12,13,14及び折畳み調整片15aの幅寸法の和が等しくなる位置に設定されている。
【0015】
したがって、図4に示すように、折曲げ線21と折曲げ線24aとを折曲げ、側面板15の調整片15aを側面板14と面一になるようにして折畳むことにより、側面板11,15と、側面板12,13,14及び折畳み調整片15aとが重なり合った状態となり、組立て前のケース本体10を平面状に折畳むことができる。
【0016】
なお、このような折曲げ線24a及び折畳み調整片15aは、任意の側面板部分に設けることができるが、上述の位置に設けることによって折畳み調整片15aの幅寸法を最小にすることができる。
【0017】
本形態例では、前記蓋板17は、ケース本体10の断面形状に対応した五角形で、ケース本体10の両端開口を閉塞できる形状に形成されており、一枚の蓋板17で開口全体を開閉可能に閉塞するようにしており、内蓋板18,19は、開口の半分程度を覆う形状に形成しているが、これらの蓋板(内蓋板を含む)の形状や、蓋板を設ける側面板は任意に設定することができる。例えば、複数の側面板から適当な長さ及び形状の蓋板を延出させて互いに接着するようにしてもよく、複数の側面板から延出した蓋板を互いに係合させるようにしてもよい。
【0018】
このような断面五角形状のケース本体10を有するプラスチックケースは、物品(商品)を収納して陳列棚等に陳列する際に、面取り部分に斜めに配置した側面板13が前面に位置するように、側面板12又は側面板14を正面に向けて陳列することにより、ケース本体10の幅寸法に対して幅狭の側面板12又は側面板14と側面板13とにより立体感を現出させることができ、ディスプレイ効果を大幅に向上させることができる。したがって、商品の注目度を高めて販売促進に貢献することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプラスチックケースによれば、陳列棚等に陳列したときに立体感を現出してディスプレイ効果を向上させることができるので、商品を積極的にアピールして商品の販売促進に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプラスチックケースの一形態例を示す展開図である。
【図2】 組立て後のプラスチックケースの蓋を開いた状態を示す斜視図である。
【図3】 組立て後のプラスチックケースの平面図である。
【図4】 組立て前のケース本体を平面状に折畳んだ状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1…プラスチックシート、10…ケース本体、11〜15…側面板、15a…折畳み調整片、16…糊代片、17…蓋板、18,19…内蓋板、21〜28…折曲げ線
Claims (1)
- プラスチックシートを筒体形成用の折曲げ線に沿って折曲げ形成した筒状のケース本体と、該ケース本体の側面板開口端から延出してケース本体の両側開口をそれぞれ閉塞する一対の蓋板とを有するプラスチックケースにおいて、前記ケース本体を、断面が四角形状の角筒体の一つの角部を面取りした断面五角形状に形成し、該面取り部に位置する三つの側面板と、面取り部に対向する二つの側面板との筒体形成用の折曲げ線の1つに沿って、折畳み用の折曲げ線を介して折畳み調整片を設け、前記折畳み用の折曲げ線の位置は、面取り部に対向する二つの側面板の幅寸法から前記折畳み調整片の幅寸法を差し引いた幅寸法と、面取り部に位置する三つの側面板と前記折畳み調整片の幅寸法の和とが等しくなる位置に設定されていることを特徴とするプラスチックケース。
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