JP4058256B2 - 反射防止フィルム及び反射防止処理された物体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転写用反射防止フィルム、転写により反射防止処理された物体及び転写により反射防止処理された物体を製造する方法に関する。
また、本発明は、反射防止機能の他に帯電防止機能をも有する転写用反射防止フィルム、転写により反射防止処理及び帯電防止処理された物体、及び転写により反射防止処理及び帯電防止処理された物体を製造する方法にも関する。
【0002】
本発明において、対象となる物体には、均一厚みの塗布層を形成しにくい板材のような可撓性に乏しい物体ないしは支持体、ガラスやセラミックスのような物体等が含まれる。例えば、CRT、LCD、リアプロジェクター用スクリーン、エレクトロルミネッセンスディスプレーに代表される表示素子の表面は、反射防止処理が求められており、本発明における対象物体の具体例として挙げられる。
【0003】
【従来の技術】
従来より、CRT表面等への反射防止処理は、スパッタリング、スピンコート等によって行われているが、これらは枚葉式で行われるため生産性に乏しい。このため、CRT表面等へ直接的に反射防止処理するのではなく、可撓性フィルムを支持体として用いて、ロールトゥロールで効率よく反射防止フィルムを連続生産し、反射防止フィルムを用いてCRT表面等への反射防止処理が行われるようになってきている。
【0004】
特開平7−225302号公報には、反射防止フィルムを対象物表面にラミネートすることが開示されている。しかしながら、同号公報によれば、対象物表面には、反射防止フィルムの支持体フィルムが存在し、その支持体上に反射防止層が存在する。支持体フィルムの存在によって、表面の硬度低下、ヘイズの上昇、光線透過率の低下、表面被覆の全膜厚の増加といった弊害が生じる。これらの弊害は、CRTに代表される表示素子の表面においては、重要な問題である。
【0005】
特開2000−338306号公報には、離型性を有するベースフィルム面上に、低屈折率層としてのシロキサン系樹脂層と、その上の高屈折率層としての金属酸化物含有層と、さらにその上の接着層とを有する反射防止制電板用転写材が開示されている。しかし反射防止性能において不十分である。
【0006】
特開2001−167637号公報には、マトリックスと内部に空洞を有する空洞粒子等を含む透明被膜付基材が開示されているが、高温での焼成を要するため樹脂フィルム等への適用は困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような背景から、板材のように可撓性に乏しい物体に均一厚みの反射防止層を簡便に形成でき、可視光領域の光の反射防止効果に優れる転写用反射防止フィルムの開発が望まれる。
【0008】
そこで、本発明の目的は、均一厚みの反射防止層を転写により板材のように可撓性に乏しい物体表面に付与でき、可視光領域の光の反射防止効果に優れる転写用反射防止フィルム、前記転写用反射防止フィルムを用いて反射防止処理された物体、及び前記転写用反射防止フィルムを用いて反射防止処理された物体を製造する方法を提供することにある。
【0009】
特に、本発明の目的は、均一厚みの反射防止層を転写により表示素子表面に付与でき、可視光領域の光の反射防止効果に優れ、且つ転写後の高い硬度を有する転写用反射防止フィルム、前記転写用反射防止フィルムを用いて反射防止処理された表示素子、及び前記転写用反射防止フィルムを用いて反射防止処理された表示素子を製造する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は内部に細孔や空洞を有する微粒子は屈折率の低い微粒子であることに着目し鋭意検討した結果、低屈折率層用の材料として、内部に細孔や空洞を有する微粒子を用い、これを密に充填することによって、屈折率のより低い低屈折率層が得られることを見いだし、本発明に到達した。
【0011】
本発明は、支持体上に、1層又は2層以上からなる反射防止層を有し、前記反射防止層上に、紫外線硬化性モノマー成分を含む紫外線硬化性接着剤層を有し、
前記反射防止層を構成する層の内の少なくとも1層は、シリカを主成分とする無機化合物微粒子を含む層であり、前記無機化合物微粒子は、多孔質粒子又は内部に空洞を有する中空粒子であり、
前記接着剤が前記無機化合物微粒子を含む層中に含浸され、
前記支持体は前記反射防止層から剥離可能である転写用反射防止フィルムてある。多孔質粒子又は内部に空洞を有する中空粒子は、内部に屈折率=1の空気を含むため、この無機化合物微粒子含有層の屈折率は小さくなる。
【0012】
本発明は、前記無機化合物微粒子は、表面被覆層を有する多孔質粒子又は表面被覆層を有する中空粒子である、前記の転写用反射防止フィルムである。多孔質粒子又は中空粒子が表面被覆層を有すると、前記多孔質粒子の細孔部分又は前記中空粒子の内部空洞には、粒子の外部から新たな気体又は液体の進入がほとんど起こらず、多孔質又は中空の環境が保持される。そのため、無機化合物微粒子含有層の屈折率は小さい。前記無機化合物微粒子は球状であることが好ましい。
【0013】
本発明は、前記無機化合物微粒子の屈折率が1.40以下である、前記の転写用反射防止フィルムである。
【0014】
本発明は、前記無機化合物微粒子は、架橋可能な官能基を有する化合物で表面処理されている、前記の転写用反射防止フィルムである。
【0015】
本発明は、前記無機化合物微粒子において、前記架橋可能な官能基を有する化合物の架橋可能な官能基は、不飽和二重結合、又はエポキシ基である、前記の転写用反射防止フィルムである。
本発明は、前記接着剤中の紫外線硬化性モノマー成分は、紫外線照射によって前記無機化合物微粒子表面の前記架橋可能な官能基と架橋反応するものである、前記の転写用反射防止フィルムである。
【0016】
本発明は、前記反射防止層は、低屈折率層としての前記無機化合物微粒子を含む層と、この層よりも高い屈折率を有する高屈折率層とを少なくとも含み、前記低屈折率層と前記高屈折率層とは、支持体上にこの順で塗布によって形成されたものである、前記の転写用反射防止フィルムである。
【0018】
本発明は、前記高屈折率層は、架橋可能な官能基を有する化合物で表面処理された金属酸化物微粒子を含有する、前記の転写用反射防止フィルムである。前記金属酸化物微粒子において、前記架橋可能な官能基を有する化合物の架橋可能な官能基は、例えば、不飽和二重結合、又はエポキシ基である。
【0019】
本発明は、前記高屈折率層は、導電性微粒子を含む、前記の転写用反射防止フィルムである。
【0020】
本発明は、前記反射防止層は、塗布された後、圧縮されて形成されたものである、前記の転写用反射防止フィルムである。
【0021】
また、本発明は、前記の転写用反射防止フィルムの反射防止層が、接着剤層を介して転写により表面に設けられている、反射防止処理された物体である。
本発明は、前記の転写用反射防止フィルムの反射防止層が、接着剤層を介して転写により表面に設けられている、反射防止処理された表示素子である。
【0022】
さらに、本発明は、前記の転写用反射防止フィルムの反射防止層を支持体から、前記反射防止フィルムに設けられた紫外線硬化性接着剤層を介して、反射防止処理すべき前記対象物体上に転写し、その後、紫外線照射によって前記接着剤層を硬化させ、対象物体上に反射防止層を形成することを特徴とする、反射防止処理された物体を製造する方法である。
【0024】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明を説明する。図1は、本発明の転写用反射防止フィルムの層構成例を示す断面図である。図2は、本発明の転写用反射防止フィルムの他の層構成例を示す断面図である。図3は、本発明の転写用反射防止フィルムの反射防止層が転写により表面に設けられた反射防止処理された物体の層構成例を示す断面図である。図4は、本発明の転写用反射防止フィルムの反射防止層が転写により表面に設けられた反射防止処理された物体の他の層構成例を示す断面図である。なお、上記の転写とは、支持体上の反射防止層を接着剤層を介して他の物体へ貼り付けることを意味する。
【0025】
図1の本発明の転写用反射防止フィルムにおいて、支持体(1) 上に反射防止層(2) が設けられ、反射防止層(2) 上に紫外線硬化性接着剤層(3) 設けられている。反射防止層(2) は、シリカを主成分とする無機化合物微粒子を含む層(2A)のみから構成され、前記無機化合物微粒子は、表面被覆層を有する多孔質粒子又は中空粒子である。支持体(1) から対象物体表面へ反射防止層(2) を転写する際、支持体(1) は反射防止層(2) から剥離可能である。
【0026】
支持体(1) から対象物体表面へ反射防止層(2) が転写された場合、支持体(1) が剥離され、屈折率の低い層(2A)が対象物体表面の最も外側に位置し、反射防止効果が得られる。
【0027】
図2の本発明の転写用反射防止フィルムにおいて、支持体(1) 上に反射防止層(2) が設けられ、反射防止層(2) 上に紫外線硬化性接着剤層(3) 設けられている。反射防止層(2) は、低屈折率層としてのシリカを主成分とする無機化合物微粒子を含む層(2A)と、この低屈折率層(2A)の屈折率よりも高く且つ接着剤層(3) の屈折率よりも高い屈折率を有する高屈折率層(2B)とから構成され、前記無機化合物微粒子は、表面被覆層を有する多孔質粒子又は中空粒子である。支持体(1) から対象物体表面へ反射防止層(2) を転写する際、支持体(1) は反射防止層(2) から剥離可能である。
【0028】
屈折率が高いか低いかは、高屈折率層と低屈折率層の屈折率を比べた場合の相対的なものである。このような反射防止層(2) の層構成とすることによって、支持体(1) から対象物体表面へ反射防止層(2) が転写された場合、支持体(1) が剥離され、低屈折率層(2A)が対象物体表面の最も外側に位置し、図1の場合に比べてさらに反射防止効果が向上する。
【0029】
図2においては、反射防止層(2) が低屈折率層(2A)と高屈折率層(2B)の2層から構成されている例を示した。本発明には、反射防止層(2) が低屈折率層(2A)と高屈折率層(2B)との間に、低屈折率層(2A)の屈折率よりは高く、且つ高屈折率層(2B)の屈折率よりは低い屈折率を有する中屈折率層を有する場合も含まれる。また、本発明には、反射防止層(2) が、図2に示された低屈折率層(2A)上の高屈折率層(2B)の上にさらに、この高屈折率層(2B)の屈折率よりは低い屈折率を有する中屈折率層ないしは低屈折率層を有する場合も含まれる。
【0030】
支持体(1) として、特に限定されることなく、可撓性樹脂フィルムが好適である。樹脂フィルムは軽量であり、取扱いも容易である。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリルフィルム、ノルボルネンフィルム(JSR(株)製、アートンなど)等が挙げられる。
樹脂フィルムの他に、支持体として、布、紙等を用いることもできる。
【0031】
層(2A)は、シリカを主成分とする無機化合物微粒子を含む。この無機化合物微粒子は、多孔質粒子又は内部に空洞を有する中空粒子であり、表面被覆層を有する多孔質粒子又は表面被覆層を有する中空粒子であることが好ましい。多孔質粒子に表面被覆層が形成されていると、その細孔部分には、粒子の外部から気体又は液体の進入が起こらない。また、中空粒子に表面被覆層が形成されていると、その空洞部分には、粒子の外部から気体又は液体の進入が起こらない。従って、粒子の細孔部分又は空洞部分が空気(屈折率=1)で満たされたままであるので、より低い屈折率が得られる。又、粒子の形状はほぼ球状であることが好ましい。粒子が球状であり且つ表面被膜層が形成されていると、層(2A)に外部から力が加わった場合でも力が分散して集中しないため、結果として傷などに強い層となる。
【0032】
前記無機化合物微粒子がシリカを主成分とするので、層(2A)は硬い膜となり、支持体(1) から対象物体表面へ反射防止層(2) が転写された場合、層(2A)が対象物体表面の最も外側に位置し、反射防止効果と共に、耐スクラッチ性、耐摩耗性効果が得られる。また、前記無機化合物微粒子がシリカを主成分とするので、層(2A)はPETのような樹脂フィルムとは密着性が低く、対象物体表面への転写において、支持体(1) と層(2A)とを容易に剥離することができる。
【0033】
前記無機化合物微粒子におけるシリカ以外の成分としては、Al2 3 、B2 3 、TiO2 、ZrO2 、SnO2 、CeO2 、P2 3 、Sb2 3 、MoO3 、ZnO3 、WO3 等が挙げられる。このような無機化合物微粒子については、特開2001−167637号公報に開示がある。
【0034】
前記無機化合物微粒子の屈折率は1.40以下であることが好ましく、1.35以下であることがより好ましい。また、層(2A)中の前記無機化合物微粒子の充填度は50体積%以上であることが好ましい。ここで充填度とは、後述のように接着剤が含浸された後の層(2A)中に含まれる前記無機化合物微粒子が占有する体積率である。このように無機化合物微粒子を用いることにより、層(2A)すなわち低屈折率層の屈折率が、例えば、1.25以上1.50未満にできる。前記無機化合物微粒子の平均粒径は100nm以下であり、10〜30nmであることが好ましい。
【0035】
また、層(2A)の物理的な膜厚は、好ましくは0.05μm以上0.5μm未満、更に好ましくは0.07μm以上0.2μm以下である。
【0036】
前記無機化合物微粒子は、架橋可能な官能基を有する化合物で表面処理されていることが好ましい。前記架橋可能な官能基を有する化合物の架橋可能な官能基は、特に限定されることなく、ビニル基、アクリル基、メタクリル基などの不飽和二重結合、又はエポキシ基である。これらを複数有していても良い。
【0037】
ビニル基、(メタ)アクリル基などの不飽和二重結合を有する化合物としては、例えば、このような不飽和二重結合を有するシランカップリング剤が挙げられる。より具体的には、例えば、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジ−β−メトキシエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス−β−メトキシエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
【0038】
このようなシランカップリング剤による前記無機化合物微粒子の表面処理は、例えば、メタノール等のアルコール中、室温で両者を攪拌して行うことができる。シランカップリング剤のアルコキシ基が加水分解し、前記無機化合物微粒子表面の水酸残基とSiとの結合が形成されると考えられる。
【0039】
また、(メタ)アクリル基などの不飽和二重結合を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸やそのエステル化合物が挙げられる。より具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0040】
このような(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリレートによる前記無機化合物微粒子の表面処理は、例えば、メタノール等のアルコール中、室温で両者を攪拌して行うことができる。前記無機化合物微粒子表面の水酸残基に(メタ)アクリロイル基が導入されると考えられる。また、前記無機化合物微粒子に(メタ)アクリル酸クロライドなどの酸ハロゲン化物を作用させても、前記無機化合物微粒子表面に(メタ)アクリロイル基が導入されると考えられる。
【0041】
前記無機化合物微粒子が表面処理され、微粒子表面に架橋可能な官能基が存在すると、微粒子の表面同士が架橋すれば、層(2A)中にバインダーが含まれなくても膜を形成することが可能となる。層(2A)中にバインダーが含まれていると、微粒子の表面とこのバインダーとの架橋が起こり、より高い硬度の膜が形成される。
【0042】
また、前記無機化合物微粒子が表面処理され、微粒子表面に架橋可能な官能基が存在すると、接着剤層(3) に紫外線硬化性接着剤が用いられているので、(図2のフィルムの場合には高屈折率層(2B)を通して、)層(2A)中に含浸してくる紫外線硬化性接着剤に含まれる主として紫外線硬化性モノマー成分が、紫外線照射によって前記架橋可能な官能基と架橋反応を起こす。従って、接着剤層(3) /高屈折率層(2B)/層(2A)の各層間の密着性が向上し、膜の硬度も高くなる。
【0043】
架橋可能な官能基が、ビニル基、アクリル基、メタクリル基などの不飽和二重結合であれば、紫外線硬化性アクリル系接着剤に含まれるアクリル系モノマー成分が前記不飽和二重結合とラジカル反応により架橋する。
【0044】
架橋可能な官能基がエポキシ基であれば、紫外線硬化性エポキシ系接着剤成分とカチオン重合により結合する。
【0045】
層(2A)は、前記シリカを主成分とする無機化合物微粒子(以下、シリカ微粒子とも記す)を有機溶剤などの溶剤に分散した液を、支持体(1) 上に塗布し、乾燥することにより設ける。この際、少量のバインダー樹脂を用いても、用いなくても良いが、用いる場合は少量であることが好ましい。バインダー樹脂が多いと層(2A)中におけるシリカ微粒子の充填度が低くなるため好ましくない。
【0046】
層(2A)用の分散液の塗布は、グラビア、リバースロール等のロールコーター、メイヤーバー、スリットダイコーター等公知の方法で行うとよい。
【0047】
また、塗布、乾燥後、層(2A)を圧縮することも好ましい。一般的にシリカ微粒子は凝集力が強く、層(2A)用の分散液がバインダー樹脂を含まない場合には、上記のように充填度が高くなる一方、塗布後の乾燥において溶剤が蒸発した直後に、膜全面にわたる微細なクラックの発生がよく起こる。シリカ微粒子を表面処理することにより凝集力が弱まり、クラックの発生は起こりにくくなるが、凝集力が弱いため微粒子が密に詰まりにくくなる。そこで圧縮を行うことによって、クラックの発生もなく且つ微粒子が密に詰まった膜が得られる。表面処理によってシリカ微粒子の凝集力を調整することも好ましい。
圧縮は層(2A)上に、高屈折率層(2B)を塗布、乾燥した後に行ってもよい。圧縮は、ロールプレス機を用いて行うことができる。
【0048】
高屈折率層(2b)の屈折率は、例えば、1.6以上2.5以下である。高屈折率層(2b)の物理的な膜厚は、2μm以下であり、好ましくは0.05μm以上0.5μm未満、更に好ましくは0.06μm以上0.2μm以下である。
【0049】
高屈折率層(2b)は、金属酸化物の微粒子を含有する。金属酸化物微粒子としては、例えば、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の高屈折率を有する微粒子や、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、錫ドープ酸化インジウム(ITO)等の高屈折率を有する導電性微粒子が挙げられる。高屈折率とは、例えば、1.60以上の屈折率である。これら微粒子の平均粒径は10〜30nmであることが好ましい。又、これらの材料を複数用いて屈折率を調整しても良い。
【0050】
前記金属酸化物の微粒子は、架橋可能な官能基を有する化合物で表面処理されていることが好ましい。前記架橋可能な官能基を有する化合物の架橋可能な官能基は、特に限定されることなく、ビニル基、アクリル基、メタクリル基などの不飽和二重結合、又はエポキシ基である。
【0051】
前記金属酸化物微粒子の表面処理は、シリカを主成分とする無機化合物微粒子の表面処理の場合と同様に行うことができる。
【0052】
金属酸化物微粒子が表面処理され、微粒子表面に架橋可能な官能基が存在すると、シリカを主成分とする無機化合物微粒子においても説明したのと同様に、接着剤層(3) に紫外線硬化性接着剤が用いられているので、高屈折率層(2B)中に含浸してくる紫外線硬化性接着剤に含まれる主として紫外線硬化性モノマー成分が、紫外線照射によって前記架橋可能な官能基と架橋反応を起こす。従って、接着剤層(3) /高屈折率層(2B)/低屈折率層(2A)の各層間の密着性が向上し、膜の硬度も高くなる。
【0053】
高屈折率層(2B)は、前記金属酸化物微粒子を有機溶剤などの溶剤に分散した液を、低屈折率層(2A)上に塗布し、乾燥することにより設ける。この際、バインダー樹脂を用いても良いが、用いない方が好ましい。バインダー樹脂を用いる場合には、バインダー樹脂の量は少量であることが好ましい。表面処理された金属酸化物微粒子の表面がバインダー樹脂により覆われてしまう程に大量にバインダー樹脂を用いると、高屈折率層(2B)中に含浸してくる接着剤成分と前記微粒子表面の架橋可能な官能基との架橋反応が起こりにくくなるため好ましくない。さらに、高屈折率層(2B)中に含まれるモノマーが含浸時に低屈折率層(2A)まで達しない場合もあり、層間密着力が低下することもあるため好ましくない。
【0054】
また、塗布、乾燥後、高屈折率層(2B)を圧縮することも好ましい。例えば、金属酸化物微粒子としてATO等の導電性微粒子を用いた場合に、圧縮することにより、高屈折率層(2B)の導電性が向上される。
【0055】
本発明の転写用反射防止フィルムにおいて、図1及び図2に示すように、反射防止層(2) 上に紫外線硬化性接着剤層(3) 塗布形成されていることが好ましい。また、剥離フィルム上に紫外線硬化性接着剤層(3) 塗布形成し、これを接着剤層(3) が反射防止層(2) に接するようにラミネートしてもよい。
接着剤層を形成しておくことによって、この接着剤層を介して、対象物体上に反射防止層(2) を転写することが容易になる。本発明において、もちろん、反射防止フィルムに接着剤層(3) を形成しておき、さらに転写対象物体上にも予め紫外線硬化性接着剤層を設けておくことも好ましい。
【0056】
本発明において、反射防止フィルムの接着剤層(3) や転写対象物体上に予め設けておく接着剤層には、紫外線硬化性モノマー成分を含む紫外線硬化性接着剤を用いる。反射防止フィルムの反射防止層(2) と転写対象物体の表面の双方に対して親和性があり、両者を強力に接着できる接着剤であれば、特に限定されることなく、公知の種々の接着剤を用いることができる。例えば、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤等が挙げられる。紫外線硬化性接着剤は硬化反応性、硬度、コストの面で好ましい。接着剤層(3) の厚みは1〜100μm、好ましくは5〜20μmである。
【0057】
反射防止フィルムの接着剤層(3) に用いる接着剤としては、接着剤溶液を塗布し乾燥しただけでタック感があり、しかも流動性のない接着剤層が得られ、転写対象物体上に貼り付けた後に接着剤層を紫外線硬化することによって非常に硬い硬化層が得られるような接着剤が好ましい。転写対象物体上に貼り付けた後の接着剤層の軟化や劣化は好ましくない。タック感があることで転写対象物体への貼り付けが容易となる。又、流動性がないことで、接着剤層を設けた後貼り付けまでの間、接着剤層を保護するためのフィルムを付与することが可能となる。
【0058】
そこで、このような性質を満たす接着剤についても本発明者は検討し、本発明の反射防止フィルムの接着剤層に用いる接着剤として、次の紫外線硬化性アクリル系接着剤組成物が好適であることを見出した。
1.ガラス転移温度Tgが30℃以上のアクリル系樹脂成分(P)と、硬化性アクリル系モノマー成分(M)とを、重量比率P/M=8/2〜2/8で含む接着剤組成物。
2.前記アクリル系樹脂成分(P)が常温で固体であり、硬化性アクリル系モノマー成分(M)が常温で液体である、前記1の接着剤組成物。
3.さらに、光重合開始剤を含む、前記1又は2の接着剤組成物。
【0059】
アクリル系成分としては、例えばアクリル樹脂103Bや1BR−305(大成化工(株)製)が挙げられる。硬化性アクリル系モノマー成分としては、例えば、KAYARAD GPO-303 、KAYARAD TMPTA 、KAYARAD THE-330 (いずれも日本化薬(株)製)等の3官能以上のアクリル系モノマーが挙げられる。光重合開始剤としては、種々のものを用いることができ、例えば、 KAYACURE DETX-S(日本化薬(株)製)が挙げられる。また、硬化性アクリル系モノマー成分と光重合開始剤成分を含むものとして、SD−318(大日本インキ化学工業製)が挙げられる。
【0060】
転写硬化後の接着剤層(3) の屈折率は、反射防止層(2) に高屈折率層(2B)が存在しない場合は特に、転写対象物体の屈折率に近いことが好ましい。転写対象物体と接着剤層(3) の屈折率の差が大きいと、両者間の界面で新たに反射光が生じることがある。
【0061】
さらに接着剤層には、顔料、色素等を分散あるいは溶解して添加してもよい。顔料としてはシリカ等の公知の耐すり傷性の材料や彩色のための無機材料から選択すればよい。
【0062】
反射防止フィルムの接着剤層(3) を設けた場合には、接着剤層上に剥離フィルムを付与し、使用時まで接着剤層面を保護してもよい。
【0063】
本発明は、上述の転写用反射防止フィルムの反射防止層(2) が、接着剤層を介して転写により表面に設けられている反射防止処理された物体にも関する。本発明の反射防止処理された物体の層構成例を図3及び図4に示す。
【0064】
図3は、図1の転写用反射防止フィルムを用いた例であり、対象物体(4) 表面に接着剤層(3C)を介して反射防止層(2) が付与された層構成例を示す断面図である。図4は、図2の転写用反射防止フィルムを用いた例であり、対象物体(4) 表面に接着剤層(3C)を介して反射防止層(2) が付与された層構成例を示す断面図である。これら接着剤層(3C)は、硬化されたものであり、転写用反射防止フィルムの紫外線硬化性接着剤層(3) 、及び設けられている場合には対象物体(4) 上に予め形成された紫外線硬化性接着剤層に由来する。
【0065】
対象となる物体(4) には、特に限定されることなく、種々のものが含まれる。例えば、均一厚みの塗布層を形成しにくい板材のような可撓性に乏しい物体ないしは支持体、ガラスやセラミックスのような物体等が含まれる。例えば、CRT表面は、反射防止、ハードコート等の処理が求められており、CRTは本発明における対象物体の具体例として挙げられる。
【0066】
本発明の反射防止処理された物体を得るには、上述の転写用反射防止フィルムの反射防止層(2) を支持体(1) から対象物体(4) 上に転写する。すなわち、反射防止フィルムを対象物体面に、支持体(1) が外側となるように反射防止フィルムの紫外線硬化性接着剤層(3) 、及び設けられている場合には対象物体上の紫外線硬化性接着剤層を介して、貼り付ける。その後、紫外線を照射して接着剤層を硬化させる。次に反射防止フィルムの支持体(1) を剥離する。
露光光線としては、紫外線が有効である。露光時間は、用いた紫外線硬化性接着剤組成物の感光特性や、光線の種類により、適宜選択される。
【0067】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0068】
[実施例1]
図1に示すように、支持体(1) 上に低屈折率層(2A)及び紫外線硬化性接着剤層(3) をこの順で有する転写用反射防止フィルムを作製した。
【0069】
(低屈折率層の形成)
内部に微細な空孔を有する中空シリカのエタノール分散液(触媒化成工業(株) 製、固形分濃度15.6重量%)80重量部にエタノール420重量部を加え、低屈折率層塗布液とした。この塗布液を75μm厚のPETフィルム(1) 上に塗布、乾燥し、100℃、1時間で熱処理し、0.09μm厚の低屈折率層(2A)を形成した。
【0070】
(接着剤層の形成)
アクリル樹脂UVHC−1101(GE東芝シリコーン(株)製)100重量部に、アクリル樹脂1BR−305(大成化工(株)製、固形分濃度39.5重量%)71重量部と、メチルエチルケトン(MEK)245重量部とを加えて、接着剤層塗布液とした。この塗布液を前記低屈折率層(2A)上に塗布、乾燥して、10μm厚の接着剤層(3) を形成した。接着剤層を指で触ったところ、タック感があった。以上のようにして転写用反射防止フィルムを得た。
【0071】
(ポリカーボネート板への反射防止層の付与)
転写対象物体として、ポリカーボネート板を用いた。
得られた反射防止フィルムを接着剤層(3) が表面処理されたポリカーボネート板(4) の一方の面に接するようにラミネーターにて貼り付けた。紫外線を照射して接着剤層(3) を硬化させた(3C)。支持体PETフィルム(1) を剥がした。接着剤層(3C)は非常に強固であった。このようにして、図3に示すように、ポリカーボネート板(4) 上に接着剤層(3) を介して、反射防止層(2A)が付与された。
【0072】
[比較例1]
(低屈折率層の形成)
シリコーン系ハードコート液KP−854(信越化学工業(株)製)100重量部にエタノール400重量部を加え、低屈折率層塗布液とした。この塗布液を75μm厚のPETフィルム上に塗布、乾燥し、100℃、1時間で硬化させ、0.09μm厚の低屈折率層を形成した。
【0073】
低屈折率層上に、実施例1と同様にして接着剤層を形成し、転写用反射防止フィルムを得た。この反射防止フィルムを用いて、実施例1と同様にして、ポリカーボネート板上に接着剤層を介して、反射防止層を付与した。
【0074】
[実施例2]
図2に示すように、支持体(1) 上に低屈折率層(2A)、高屈折率層(2B)及び紫外線硬化性接着剤層(3) をこの順で有する転写用反射防止フィルムを作製した。
【0075】
(低屈折率層の形成)
実施例1と同様にしてPETフィルム(1) 上に低屈折率層(2A)を形成した。
【0076】
(高屈折率層の形成)
ビニル基を含むシランカップリング剤で表面処理した平均一次粒径約10nmのアンチモンドープ酸化錫(ATO)超微粒子のエタノール分散液(触媒化成工業(株)製、固形分濃度20重量%)100重量部に、エタノール300重量部を加え、高屈折率層塗布液とした。得られた塗布液を前記低屈折率層(2A)上に塗布、乾燥し、0.09μm厚の高屈折率層(2B)を形成した。
この支持体(1) 上に低屈折率層(2A)及び高屈折率層(2B)が積層されたフィルムを、ダイヤモンドライクカーボンで表面被覆された一対の金属ロール間に挟み、線圧1666N/cmの圧力、5m/分の送り速度で圧縮した。
【0077】
(接着剤層の形成)
高屈折率層(2B)上に、実施例1と同様にして接着剤層(3) を形成し、転写用反射防止フィルムを得た。
【0078】
(ポリカーボネート板への反射防止層の付与)
得られた反射防止フィルムを用いて、実施例1と同様にして、ポリカーボネート板(4) 上に接着剤層(3) を介して、反射防止層(2:2A,2B) を付与した(図4)。
【0079】
[比較例2]
比較例1と同様にしてPETフィルム上に低屈折率層を形成した。低屈折率層上に、実施例2と同様にして高屈折率層を形成した。高屈折率層上に、実施例1と同様にして接着剤層を形成し、転写用反射防止フィルムを得た。この反射防止フィルムを用いて、実施例1と同様にして、ポリカーボネート板上に接着剤層を介して、反射防止層を付与した。
【0080】
実施例及び比較例で得られた各サンプルについて、反射防止効果の評価を行った。
(反射防止効果の評価)
分光光度計V−570(日本分光製)に積分球(日本分光製)を組み合わせて、反射率を測定し、反射率が最低になる値を記録した。
【0081】
測定結果を表1に示す。表1より、低屈折率層材料として中空シリカを用いた実施例1及び2では、中空シリカを用いなかった比較例1及び2それぞれに比較して、ポリカーボネート板表面の反射率が非常に低減された。
【0082】
【表1】
Figure 0004058256
【0083】
(表面電気抵抗値の測定)
実施例2及び比較例2で得られた各サンプルについて、超高電気抵抗測定器(ULTRA HIGH RESISTANCE METER) R8340(アドバンテスト製)に、自作の端子を取付け、1/2インチ四方の抵抗値を測定した。両サンプル共に、帯電防止機能を満足する表面電気抵抗値(108 Ω/□)が得られた。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、均一厚みの反射防止層を転写により板材のように可撓性に乏しい物体表面に付与でき、可視光領域の光の反射防止効果に優れる転写用反射防止フィルム、前記転写用反射防止フィルムを用いて反射防止処理された物体、及び前記転写用反射防止フィルムを用いて反射防止処理された物体を製造する方法が提供される。
【0085】
特に、本発明によれば、均一厚みの反射防止層を転写により表示素子表面に付与でき、可視光領域の光の反射防止効果に優れる転写用反射防止フィルム、前記転写用反射防止フィルムを用いて反射防止処理された表示素子、及び前記転写用反射防止フィルムを用いて反射防止処理された表示素子を製造する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の転写用反射防止フィルムの層構成例を示す断面図である。
【図2】 本発明の転写用反射防止フィルムの他の層構成例を示す断面図である。
【図3】 本発明の転写用反射防止フィルムの反射防止層が転写により表面に設けられた反射防止処理された物体の層構成例を示す断面図である。
【図4】 本発明の転写用反射防止フィルムの反射防止層が転写により表面に設けられた反射防止処理された物体の他の層構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
(1) :支持体
(2) :反射防止層
(2A):低屈折率層
(2B):高屈折率層
(3) :接着剤層
(3C):硬化した接着剤層

Claims (14)

  1. 支持体上に、1層又は2層以上からなる反射防止層を有し、前記反射防止層上に、紫外線硬化性モノマー成分を含む紫外線硬化性接着剤層を有し、
    前記反射防止層を構成する層の内の少なくとも1層は、シリカを主成分とする無機化合物微粒子を含む層であり、前記無機化合物微粒子は、多孔質粒子又は内部に空洞を有する中空粒子であり、
    前記接着剤が前記無機化合物微粒子を含む層中に含浸され、
    前記支持体は前記反射防止層から剥離可能である転写用反射防止フィルム。
  2. 前記無機化合物微粒子は、表面被覆層を有する多孔質粒子又は表面被覆層を有する中空粒子である、請求項1に記載の転写用反射防止フィルム。
  3. 前記無機化合物微粒子の屈折率が1.40以下である、請求項1又は2に記載の転写用反射防止フィルム。
  4. 前記無機化合物微粒子は、架橋可能な官能基を有する化合物で表面処理されている、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の転写用反射防止フィルム。
  5. 前記架橋可能な官能基を有する化合物の架橋可能な官能基は、不飽和二重結合、又はエポキシ基である、請求項4に記載の転写用反射防止フィルム。
  6. 前記接着剤中の紫外線硬化性モノマー成分は、紫外線照射によって前記無機化合物微粒子表面の前記架橋可能な官能基と架橋反応するものである、請求項4又は5に記載の転写用反射防止フィルム。
  7. 前記反射防止層は、低屈折率層としての前記無機化合物微粒子を含む層と、この層よりも高い屈折率を有する高屈折率層とを少なくとも含み、
    前記低屈折率層と前記高屈折率層とは、支持体上にこの順で塗布によって形成されたものである、請求項1〜のうちのいずれか1項に記載の転写用反射防止フィルム。
  8. 前記高屈折率層は、架橋可能な官能基を有する化合物で表面処理された金属酸化物微粒子を含有する、請求項に記載の転写用反射防止フィルム。
  9. 前記架橋可能な官能基を有する化合物の架橋可能な官能基は、不飽和二重結合、又はエポキシ基である、請求項8に記載の転写用反射防止フィルム。
  10. 前記高屈折率層は、導電性微粒子を含む、請求項7〜9のうちのいずれか1項に記載の転写用反射防止フィルム。
  11. 前記反射防止層は、塗布された後、圧縮されて形成されたものである、請求項1〜10のうちのいずれか1項に記載の転写用反射防止フィルム。
  12. 請求項1〜11のうちのいずれか1項に記載の転写用反射防止フィルムの反射防止層が、接着剤層を介して転写により表面に設けられている、反射防止処理された物体。
  13. 物体が表示素子である、請求項12に記載の反射防止処理された物体。
  14. 請求項1〜11のうちのいずれか1項に記載の転写用反射防止フィルムの反射防止層を支持体から、前記反射防止フィルムに設けられた紫外線硬化性接着剤層を介して、反射防止処理すべき前記対象物体上に転写し、その後、紫外線照射によって前記接着剤層を硬化させ、対象物体上に反射防止層を形成することを特徴とする、反射防止処理された物体を製造する方法。
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