JP4055259B2 - 原盤の製造方法、情報記録媒体成型用のスタンパー及び情報 記録媒体 - Google Patents

原盤の製造方法、情報記録媒体成型用のスタンパー及び情報 記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク等を形成するために用いられる原盤の製造方法、この原盤より成型される情報記録媒体用のスタンパー及び情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、再生専用型光ディスクと記録再生型光ディスクとがあり、ユーザが書き込みのできる記録再生型光ディスクとしては、追記型ディスク、書換可能型ディスク等が知られている。また、再生専用型光ディスクと追記型光ディスク或いは書換型光ディスクとが一枚のディスクの同一面上に形成された、いわゆるパーシャルROM型光ディスクが存在する。このようなユーザ書き込みのできる情報記録媒体は、その多くが記録再生領域のみならず、再生専用領域記録を併せ持っている。ディスクを構成する基板表面には両領域とも微細な凹凸が形成されており、記録再生領域には案内溝が、再生専用領域にはピットが形成されている。ここで、光ディスクを形成するための従来の製造方法について説明する。図5は光ディスクの従来の製造方法を示す工程図である。
【0003】
まず、適切なガラス円盤等よりなる基板1を用意し(S1)、これを研磨、洗浄した後(S2、S3)、この表面に記録材料であるフォトレジスト2を塗布する(S4)。塗布後のフォトレジスト2は、ベーキングし、検査が行われる。
次に、レーザカッティング装置等を用いて、基板1上のフォトレジスト2にレーザ光を選択的に照射して記録をする。再生専用領域への記録時には記録する信号によりレーザ光を変調(例えば点滅)させてピット用の凹部を記録し、記録再生領域への記録時にはある一定の強度のレーザ光を連続的に照射して案内溝用の凹部を記録する(S5)。記録再生領域にアドレス情報などの再生専用ピットを記録する場合には、再生専用領域の記録と同じようにアドレス情報の部分ではレーザ光を変調する。
【0004】
そして、記録後の基板1上のフォトレジスト2を現像することにより、ピット用の凹部3及び案内溝用の凹部4が形成される(S6)。これにより原盤5が形成されることになる。尚、この案内溝用の凹部4は溝状に延びているのは勿論である。
次に、現像により作られた原盤5のレジスト面に導電性電極を形成し(S7)、次に電鋳法で導電性金属を堆積させて(S8)、これを剥がすことによりスタンパー6を形成する(S9)。形成したスタンパー6は検査が行われ、不良品は廃棄される。
【0005】
次に、このスタンパー6を用いて、射出成型法や2P法などにより、光ディスク用基板7が大量に複製される(S10)。この時、ピット用凹部3に対応してピット8が形成され、また、案内溝用の凹部4に対応して同心円状或いは螺旋状の案内溝9が形成される。複製された光ディスク用の基板7のピット8や案内溝9の形成面に記録膜10がスパッター法や真空蒸着法で膜付けされる(S11)。更に、この上に保護膜11を塗布したり(S12)、2枚の光ディスク用の基板7を貼り合わせる(S13)。そして、必要に応じてラベル印刷が行われ、光ディスクDが完成する。
【0006】
ところで、上記した製造方法の光ディスクでは、ピット8の深さと案内溝9の深さは同じであるが、再生原理上、記録再生領域に形成されている案内溝の深さの最適値と、再生専用領域に記録されているピットの深さの最適値とは異なっているので両者が同じ深さであることは好ましくない。記録再生或いは再生に用いるレーザ光の波長をλとすると、ピットの深さは信号出力が大きく出るλ/4の近辺、案内溝の深さは多くの場合にはトラッキング信号が大きく出るλ/8の近辺が最適である。また、DVD−RAMなどに代表されるランドグルーブ記録の場合、案内溝の深さはλ/6の近辺、DVD−RWなどに代表されるDPD再生型グルーブ記録の場合、案内溝の深さはλ/16の近辺で形成されることが多く、ディスクの種類によってピットや案内溝の深さは異なってくる。
【0007】
このような要請に応えるべく、案内溝の深さとピットの深さを変えたディスクの製造方法に関しては、特開昭60−170045号公報が提案されている。この先願では、感光特性の異なる2種類の感光材料を重ねて塗布し、それぞれの感光材料に適した露光条件で露光して、ピットと案内溝を形成するようになっている。
また、公知資料として、光学第23巻6号(1994年6月)の第371頁〜第3 72頁に記されている[ドライエッチングによる光磁気ディスク]がある。この公知資料では、基板上にポジ型フォトレジストを塗布し、レーザカッティング法でピットと案内溝(公知資料では、グルーブと記している)に対応した露光、現像を行うようになっている。そして、ピット部分は十分に露光して完全に現像され基板が露出し、案内溝はピットに比べて不十分な露光状態にし完全には現像されず、ある程度の膜厚のフォトレジストが残った状態にする。続いて、エッチング、アッシング、エッチング、アッシングからなる2段階ドライエッチングプロセスで深さの異なったピットと案内溝を形成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術には、次のような不都合がある。特開昭60−170045号公報の技術では、2層に塗布した感光材料の中間にスパッター法や真空蒸着法でSiO2 などの中間層を付着させているが、ゴミなどにより一般にこの様な中間層にピンホールが生じてしまう。このピンホールから中間層の上に塗布する感光材料の溶剤が下地の感光材料層にしみ込み、下地の感光材料層を犯してしまう。また、中間層をエッチングで除去しているが、中間層が除去された下地の感光材料表面は、エッチングにより面荒れを起こし、再生された信号のS/Nが悪くなる。更に、一般にフォトレジストなどの感光材料感度は、用いる環境の温度、保存期間等により変化し、感度の異なる2種類の感光材料の感度差を利用して深さをコントロールする方法は、条件管理が面倒である。
【0009】
また、公知資料[ドライエッチングによる光磁気ディスク]では案内溝を形成するために、不十分な露光をしてフォトレジストを残しているが、この様な露光でフォトレジストに形成された案内溝の幅や深さは一般にばらつき易い。公知資料では、このばらつきをアッシングで解消しているが、アッシングでは一般にフォトレジストに生じた幅のばらつきが解消されない。また、エッチングで形成されたピットや案内溝は、表面が荒れている。更に、ピット部分からは反射光が小さいので荒れはあまり大きな影響を与えないが、案内溝に情報を記録再生する場合は面荒れの影響が大きく再生S/Nが悪くなる。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものであり、その目的は光ディスクの再生専用領域のピットの深さと記録再生領域の案内溝の深さを異ならせて、それぞれ最適化することができる原盤の製造方法、情報記録媒体成型用のスタンパー及び情報記録媒体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、情報を記録再生するための所定の深さの案内溝を有する記録再生領域と、前記案内溝とは深さの異なるピットにより表されるデータが予め記録されている再生専用領域とを備えた情報記録媒体を製造するための原盤の製造方法において、基板上に第1フォトレジストを塗布し、前記再生専用領域のピットに対応する前記第1フォトレジストの部分を露光した後、現像を行って第1フォトレジストパターンを形成する第1工程と、前記第1フォトレジストパターンから露出した前記基板のエッチングを行った後、前記第1フォトレジストパターンを除去して前記ピットを形成する第2工程と、前記ピットが形成された前記基板上に前記案内溝の深さと同じ厚さの第2フォトレジストを塗布する第3工程と、前記記録再生領域の前記案内溝に対応する前記第2フォトレジストの部分及び前記再生専用領域全体を露光した後、現像を行って第2フォトレジストパターンを形成して、前記案内溝を形成すると共に、前記再生専用領域のピットを露出させる第4工程と、を備えたことを特徴とする原盤の製造方法である。
これにより、それぞれ深さの異なる最適化された凹部を形成することができる。従って、この原盤を用いて光ディスクを製造すると、ピットと案内溝のそれぞれの深さが最適化された光ディスクを製造することができる。
【0012】
また、記録再生領域を形成するための工程において、エッチング工程や剥離工程をなくすことが可能となる。
以上のように形成した原盤を用いて、情報記録媒体成型用のスタンパーを製造してもよいし、或いはこの原盤から直接、情報記録媒体を製造するようにしてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る原盤の製造方法、情報記録媒体成型用のスタンパー及び情報記録媒体の一実施例について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る情報記録媒体の平面図、図2は図1に示す情報記録媒体の記録再生領域と再生専用領域を示す拡大図、図3及び図4は本発明の情報記録媒体の製造方法を示す工程図である。
図示するように、情報記録媒体としての光ディスクDは、略全面の多くの部分を占める記録再生領域15と、この記録再生領域15と中心孔17との間に僅かな幅で形成されるリング状の再生専用領域16とにより主に構成される。記録再生領域15には、同心円状、或いは螺旋状に案内溝18が形成されており(図2(A)参照)、また、再生専用領域16にはピット19が形成されている。案内溝18の深さL1及びピット19の深さL2はそれぞれ最適化されており、例えば深さL1はλ/8に、深さL2はλ/4にそれぞれ設定されて、深さL2の方が深さL1よりも大きくなっている。尚、ここでλは記録再生用のレーザ光の波長である。
【0014】
次に、図3及び図4に示すフローチャートを用いて原盤を製造し、更にこれを用いて光ディスクを製造するまでの工程について説明する。
先に説明した図5に示す工程と図3及び図4に示す工程の相異は、図3及び図4に示す本発明方法では現像後にエッチングを行なって基板の一部を削り取ることと、再生専用領域に対応する部分の形成工程と記録再生領域に対応する部分の形成工程を別工程で行なう点にある。すなわち、ここでは、大きく分類すると、第1工程として再生専用領域に対応する部分を形成するための工程を行ない、これに続く第2工程として記録再生領域に対応する部分を形成するための工程を行なう。そして、2つの工程が終了した後に、この原盤を用いて光ディスクを製造する工程を行なうことになる。
【0015】
まず、第1工程において再生専用領域(ピット)に対応する部分の形成を行なう工程について説明する。
図5に示したと同じように、適切なガラス円盤等よりなる基板21を用意し(S21)、これを研磨、洗浄した後(S22、S23)、この表面に記録材料であるフォトレジスト22を塗布する(S24)。塗布後のフォトレジスト22は、ベーキングし、検査が行われる。
【0016】
次に、レーザカッティング装置等を用いて、基板21上のフォトレジスト22にレーザ光を選択的に照射して記録をする。ここでは、再生専用領域(ピット)に対応する部分のみを形成するために記録する信号によりレーザ光を変調(例えば点滅)させて、ピット用の凹部に対応させて照射する。
そして、記録後の基板21上のフォトレジスト22を現像することにより、ピットに対応する部分をパターン化する(S26)。
次に、残ったフォトレジスト22をマスクとして、基板21の表面をエッチングする(S27)。エッチングは湿式エッチング、乾式エッチングのいずれでもよいが、ここでは後者の例で説明する。平行平板型エッチング装置内に、上記基板21をセットし、装置内を高真空に排気する。続いてエッチングガス、例えばCHF3 、CF4 、Arなどを一定流量で流し、続いて平行平板電極に高周波電力を印加し、プラズマを生成する。この操作によってエッチングが開始され、適切な条件を選択することにより、時間に比例してエッチングが行われる。
【0017】
そして所定の時間後直ちに電力印加を中止することによって所望のピット深さL2に対応するピット用の凹部23を形成することができる。例えばCF4 ガスを用い、30sccmの流量で、200Wの高周波電力(周波数は13.56MHz)を印加する場合は、毎分60nmのエッチング速度が再現性良く得られるので、所望の深さに対応したエッチング時間を算出することができる。
このようにしてエッチングを行った後、アッシングなど公知の方法にてレジストを全面除去する(S28)。これにより、再生専用領域(ピット)に対応する部分を形成する第1工程を終了する。
【0018】
次に、第2工程において記録再生領域(案内溝)に対応する部分の形成を行なう工程について説明する。
上記第1工程に続いて、上記のようにしてピット用の凹部23の形成された基板21を軽く研磨、洗浄した後(S29、S30)、この表面に記録材料であるフォトレジスト24を塗布する(S31)。研磨は表面に化学的に付着した汚れを落とす程度に軽く行い、ほとんど厚みの減少がない様にする。塗布後のフォトレジスト24は、ベーキングし、検査が行われる。
次に、レーザカッティング装置等を用いて、基板21上のフォトレジスト24にレーザ光を選択的に照射して記録再生領域に対応する部分の記録をする(S32)。記録再生領域に対応する部分の記録時にはある一定の強度のレーザ光を連続的に照射して案内溝に対応するパターンを記録する。記録再生領域に対応する部分にアドレス情報などの再生専用ピットを記録する場合には、再生専用領域の記録と同じようにアドレス情報の部分ではレーザ光を変調する。
【0019】
再生専用領域に対応する部分の記録も記録再生領域に対応する部分の記録も、スパイラル状または同心円状に記録するが、この二つの記録のスパイラルまたは同心円のセンタがほぼ一致する必要がある。このため、レーザカッティング装置に基板21を設置する時には、基板21の偏芯をできるだけ少なくするように設置する必要がある。2つのセンターが10μm以下に設置することは可能であり、この値以下であれば問題がない。また、記録再生領域に対応する部分の記録が、再生専用領域に対応する部分の記録と重複しないように、記録再生領域に対応する部分の記録開始位置を再生専用領域に対応する部分の終了位置よりも10μm程ずらすことが必要である。
そして、記録後の基板21上のフォトレジスト24を現像することにより、案内溝やアドレス部分に対応する部分をパターン化する(S33)。
【0020】
次に、残ったフォトレジスト24をマスクとして、基板21の表面をエッチングする(S34)。エッチング条件を再生専用領域に対応する部分の形成の時と同じ方法でコントロールすることにより、形成すべき案内溝の深さL1に対応した所望の深さにすることができる。
残ったフォトレジスト24をアッシング等で取り除き、ピット用の凹部23及び案内溝用の凹部25の形成された原盤26が完成する。これにより、記録再生領域(案内溝)に対応する部分を形成する第2工程を終了する。ここで、ピット用凹部23の深さL2は例えばλ/4に設定され、案内溝用の凹部の深さL1は例えばλ/8に設定され、両者の深さは異なっている。
【0021】
次に、引き続いて、ピット用の凹部23及び案内溝用の凹部25の形成された原盤26の表面に導電性電極を真空成膜法(スパッター法など)或いは無電解メッキ(銀鏡法など)で塗布し(S36)、その後、電鋳法で導電性金属を堆積させて(S37)、これを剥がすことによりスタンパー27を形成する(S38)。このように、導電性電極が形成された原盤26から直接スタンパー27を製作しても良いが、導電性電極が形成された原盤26から、電鋳法でまずマスターを作り、このマスターからマザーを作り、更にこのマザーからスタンパーを製作しても良い。この場合には、多数のスタンパーを取ることが可能である。
【0022】
次に、図5に示したと同様にこのスタンパー27を用いて、射出成型法や2P法などにより、光ディスク用基板28が大量に複製される(S39)。この時、ピット用の凹部23に対応してピット19が形成され、また、案内溝用の凹部25に対応して案内溝18が形成される。複製された光ディスク用基板28のピット19や案内溝18の形成面に記録膜29がスピンコート法や真空成膜法(スパッター法や真空蒸着法)で膜付けされる(S40)。記録膜29の材料は追記型ディスクの場合には例えば色素が、光磁気ディスクの場合には例えば希土類・遷移金属合金が、相変化ディスクの場合には例えばカルコゲナイト系材料が選ばれる。更に、この上に保護膜31を塗布したり(S41)、或いは2枚の光ディスク用基板28を接着層を介して貼り合わせる(S42)。そして、必要に応じてラベル印刷が行われ、光ディスクDが完成する。
【0023】
以上の説明では、再生専用領域に対応する部分を先に形成し、その後に記録再生領域に対応する部分を形成するように説明したが、再生専用領域に対応する部分も記録再生領域に対応する部分もエッチングを用いて形成する場合には、どちらを先に形成しても良い。
このように形成することにより、再生専用領域のピット19の深さL2と記録再生領域の案内溝18の深さL1を共に最適化した状態で、精度良く形成することが可能となる。
【0024】
尚、上記実施例では、第2工程(S32〜S35)において塗布したフォトレジスト24をS35において完全に剥離しているが、このフォトレジスト24を剥離することなく原盤26の一部として用いるようにしてもよい。これを実現するためには、S32においてフォトレジスト24の厚みを案内溝の深さ相当の厚みに塗布する。S43に示すように、再生専用領域のピット用の凹部23のフォトレジストを記録再生領域の凹部の形成のための現像時に取り除くために、記録再生領域の案内溝用の凹部25の記録時に、再生専用領域全体に露光する。この手段には再生専用領域に対応する部分に相当する領域を開口したフォトマスクを介して光を照射するか、カッティング用レーザ光を用いて掃引露光する。こうすることにより記録再生領域の案内溝用の凹部25の現像時に、再生専用領域のピット用の凹部23のフォトレジストを取り除くことができ、フォトレジストで埋まっていた再生専用領域のピット用の凹部23が、再度現れる。これでピットおよび案内溝の形成されたガラス原盤が完成することになる。
【0025】
この場合には、S34に対応するエッチング工程とS35に対応するレジスト剥離工程を省略することができるので、その分、工程数を少なくすることができる。また、このようにエッチングが省略されているので、これを用いて光ディスクを形成した時に、ノイズを少なくすることができる。
【0026】
尚、上述のように、記録再生領域に対応する部分の現像工程(S43)から直接電極を形成した場合では、現像後エッチング、フォトレジスト剥離後に電極形成した場合(S34,S35)と、表面の形が多少異なるが、図4ではその記載を省略してある。
また、本発明は上記記載内容に限定されるものではなく、発明の趣旨に乗っ取った各種応用が可能である。例えば図1で記載したような内外周で2つの領域を形成する以外に、異なる角度領域で2つの領域を形成しても良いし、また、トラック毎に記録再生領域(案内溝など)と再生専用領域(アドレスピットなど)を交互に配置してもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の原盤の製造方法、情報記録媒体成型用のスタンパー及び情報記録媒体によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
本発明によれば、記録再生領域に対応する凹部と再生専用領域に対応する凹部を別工程で形成するようにしたので、それぞれの深さが最適化された原盤を提供することができる。
また、深さの浅い案内溝を形成するための記録再生領域に対応する部分を形成する際に、エッチング工程とフォトレジスト剥離工程とを省略できるので、その分、工程数が少なくなってコストの削減を図って安価な原盤を提供できる。また、この原盤を用いて製造した情報記録媒体は、ノイズを少なくすることができる。
また、上記各原盤を用いて情報記録媒体を作ることにより、或いは各原盤を用いてスタンパーを作り、このスタンパーより情報記録媒体を作ることにより、再生専用領域のピット深さと記録再生領域の案内溝の深さを共に最適化した光情報記録媒体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報記録媒体の平面図である。
【図2】図1に示す情報記録媒体の記録再生領域と再生専用領域を示す拡大図である。
【図3】本発明の情報記録媒体の製造方法を示す工程図である。
【図4】本発明の情報記録媒体の製造方法を示す工程図である。
【図5】光ディスクの従来の製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
15…記録再生領域、16…再生専用領域、18…案内溝、19…ピット、21…基板、22,24…フォトレジスト、23…ピット用の凹部、25…案内溝用の凹部、26,30…原盤、27…スタンパー、28…光ディスク用基板、29…記録膜、D…光ディスク(情報記録媒体)。

Claims (4)

  1. 情報を記録再生するための所定の深さの案内溝を有する記録再生領域と、前記案内溝とは深さの異なるピットにより表されるデータが予め記録されている再生専用領域とを備えた情報記録媒体を製造するための原盤の製造方法において、
    基板上に第1フォトレジストを塗布し、前記再生専用領域のピットに対応する前記第1フォトレジストの部分を露光した後、現像を行って第1フォトレジストパターンを形成する第1工程と、
    前記第1フォトレジストパターンから露出した前記基板のエッチングを行った後、前記第1フォトレジストパターンを除去して前記ピットを形成する第2工程と、
    前記ピットが形成された前記基板上に前記案内溝の深さと同じ厚さの第2フォトレジストを塗布する第3工程と、
    前記記録再生領域の前記案内溝に対応する前記第2フォトレジストの部分及び前記再生専用領域全体を露光した後、現像を行って第2フォトレジストパターンを形成して、前記案内溝を形成すると共に、前記再生専用領域のピットを露出させる第4工程と、
    を備えたことを特徴とする原盤の製造方法。
  2. 請求項1に記載の原盤の製造方法により作製された原盤を用いて製造されたことを特徴とする情報記録媒体成型用のスタンパー。
  3. 請求項1に記載の原盤の製造方法により作製された原盤を用いて製造されたことを特徴とする情報記録媒体。
  4. 請求項2に記載のスタンパーを用いて製造されたことを特徴とする情報記録媒体。
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