JPH06150392A - 光ディスク原盤の製造方法 - Google Patents

光ディスク原盤の製造方法

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JPH06150392A
JPH06150392A JP30074292A JP30074292A JPH06150392A JP H06150392 A JPH06150392 A JP H06150392A JP 30074292 A JP30074292 A JP 30074292A JP 30074292 A JP30074292 A JP 30074292A JP H06150392 A JPH06150392 A JP H06150392A
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substrate
etching
pit
disk
manufacturing
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Application number
JP30074292A
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English (en)
Inventor
Toshinori Kishi
俊法 貴志
Michiyoshi Nagashima
道芳 永島
Fumiaki Ueno
文章 植野
Kenji Takamoto
健治 高本
Hisaki Miyamoto
寿樹 宮本
Shinya Abe
伸也 阿部
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微小な信号ピットを持つ光ディスク原盤を製
造すること、および隣接するトラックで交互に信号ピッ
ト深さが異なる信号ピットを持つ高密度な光ディスク原
盤を製造することを目的とする。 【構成】 フォトレジスト1を塗布したディスク基板2
に、レーザ光により信号を記録し、現像した後ディスク
基板2をエッチングすることにより微小ピットを形成す
る。また前記工程のエッチング時にエッチ量を変更して
エッチングし、前記工程を複数回繰り返すことにより、
ピット深さの異なる複数の信号ピット列10、11を同
一ディスク基板2上に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度光ディスク原盤
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の再生専用の光ディスク原盤の製造
方法を図6を用いて説明する。
【0003】従来の再生専用の光ディスク原盤は、鏡面
研磨されたガラスディスク基板2上に、フォトレジスト
1をスピンコート法等にて塗布する工程(同図
(a))、前記ディスクを回転させながらレンズにより
集光されたレーザ光を記録信号に応じてON、OFFさ
せて基板上に照射し、フォトレジストを露光して露光部
3を形成する工程(同図(b))、現像により露光部を
溶解する工程(同図(c))によって製造されていた。
なお製造された光ディスク原盤は、ニッケル(Ni)等
による複製(スタンパ12)を作成し(同図(d))、
そのスタンパ12を金型としインジェクション装置にて
再生用ディスクを大量に複製されていた。上記従来の方
法において、フォトレジストの塗布厚は、信号ピットの
深さそのものとなるため、塗布厚は変更することはでき
ない。
【0004】また、従来の光ディスク原盤では、形成さ
れ得る信号ピットの深さは、光ディスク原盤上の全領域
において一定であり、再生レーザ波長およびレンズの開
口(NA)によって決定される分解能により、再生可能
なピット長およびトラック幅が制限されていた。このた
め、光ディスクの記憶容量をより高密度にすることが困
難であり、これを解決する方式がいくつか提案されてい
る。特開昭54−136303によれば、隣接するトラ
ックで深さの異なるピット列を、スパイラル状あるいは
同心円状に形成されたディスクによって、トラック幅を
小さくすることが可能となる方式が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光ディスク原盤の製造方法では、前記したようにフォト
レジストの塗布厚は、必ずλ/4n(再生用レーザ光の
波長をλ、再生用ディスクにおけるピット形成部材料の
屈折率をnとする)内外にする必要があり、フォトレジ
ストの厚みは常に一定値であり、以下に述べるような問
題がある。
【0006】一般に、フォトリソグラフィプロセスによ
って得られるパターン形状は、フォトレジスト上に照射
された光の積分量と、前記光の積分量に対する現像時の
残膜率から求めることができる。図7(a)はレーザ露
光時の、レーザ光とディスク基板との相対移動方向と垂
直方向の積分光量の分布を示したものである。
【0007】通常、光ディスク原盤製造の露光工程にて
使用するレーザ光強度の面内分布は正規分布をしてお
り、その場合には記録信号ピットの幅方向の積分光量分
布も正規分布となる。これらの積分光量に対し、図7
(b)に示すような現像時の残膜率を乗じることによ
り、図7(c)に示すようなピット幅方向のピット断面
形状が得られる。
【0008】図7(c)より分かるように、ピット断面
形状は、ピット底部のピット幅に対してピット頂部の幅
が広いくさび形となっている。フォトレジスト厚が一定
の場合、ピット幅を細くするには、レーザ強度を小さく
することにより可能であるが、ピット底部の幅がピット
頂部の幅に比較して急激に細くなり、ピット側壁がだれ
るため、再生信号品質が劣化してしまう。
【0009】すなわち、一定膜厚にてフォトレジスト塗
布しなくてはならない限り、良好な再生信号品質を有す
るピット形状を形成するためには、一定以上の光強度で
記録しなければならず、そのためピット形状の微小化に
おいては限界があるという問題があった。
【0010】また、特開昭54−136303号公報に
あるような、異なるピット深さを持つ光ディスクは、そ
の原盤を製造することが困難であった。
【0011】本発明は上記従来技術の課題に鑑み、高密
度な光ディスク原盤の製造方法を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第1の方法は、フォトレジストを、形成すべ
きピット深さをディスク基板材料エッチレートのフォト
レジストのエッチレートに対する割合(選択比)で除し
た値より厚い膜厚にて塗布する工程と、レーザ光を基板
上に照射し露光する工程と、露光部を現像し基板表面を
露出させる工程と、露光部をエッチングし基板露出部を
エッチングする工程と、基板上に残存するフォトレジス
トを除去する工程からなる。
【0013】なお好ましくは、前記エッチング工程にお
ける被エッチング材料のエッチレートと比較して、十分
に低いエッチレートを持つ材料よりなるディスク状の基
材上に、被エッチング材料を、所望ピット深さと等しい
厚みにて成膜したものをディスク基板とするのが良い。
【0014】また上記目的を達成するための第2の手段
は、2種類以上のピット深さを有する光ディスク原盤の
製造方法において、 ディスク基板にフォトレジストを塗布する工程 ディスク基板を回転させながら、レーザ光をディスク上
の半径方向に移動させることにより、ピット列をスパイ
ラル状あるいは同心円状に露光する工程 露光部を現像し基板表面を露出させる工程 基板露出部を所望深さまでエッチングする工程 基板上に残存するフォトレジストを除去する工程 を1サイクルとし、各サイクル内のエッチング工程それ
ぞれにおいて、エッチ量を変化させながら前記サイクル
を複数回繰り返すことにより、繰り返しサイクル数と同
じ種類数の異なる深さを持つピット列を形成するもので
ある。
【0015】
【作用】上記手段によれば、次のような作用が得られ
る。
【0016】前記したように、露光、現像工程によって
フォトレジストに形成されたピットの断面形状はくさび
形になっている。露出した基板をエッチングすることに
より前記ピットのピット底部が、エッチングされたピッ
トの頂部となる。すなわち、エッチングによって基板に
形成されたピットは、フォトレジストに形成されたピッ
トに比べ小さくなる。
【0017】また、前記エッチング工程における被エッ
チング材料のエッチレートと比較して、十分に低いエッ
チレートを持つ材料よりなるディスク状の基材上に、被
エッチング材料を、所望ピット深さと等しいの厚みにて
成膜したものをディスク基板とすることで、エッチング
時に、ディスク基材のエッチレートが低いため基材表面
がストッパとなり、それ以上のエッチングを防ぐ。その
ためピット底面が平滑な信号ピットを形成することがで
きる。
【0018】また一方、フォトレジスト塗布、露光、現
像、エッチング、フォトレジスト除去という上記したサ
イクルを複数回繰り返し、その各エッチング工程におい
て、エッチング量を任意に設定することにより、基板上
に任意の深さを持った複数のピット列を形成することが
できる。本手段によれば、基板上への各ピット列の形成
を独立に行うため、それぞれのエッチング工程で、エッ
チング時間をコントロールすることにより、それぞれの
ピット深さを精確に制御して形成することができる。
【0019】
【実施例】以下具体的な例をもって本発明を詳述する。
【0020】(実施例1)実施例の1として、ディスク
基板2として銅を用い、エッチング工程をイオン源によ
る異方性エッチングを行う場合について説明する。本実
施例において再生レーザの波長を670nm、再生用デ
ィスクの基材の屈折率を約1.5である。
【0021】図1は実施例の1における光ディスク原盤
の製造方法の工程を示したものである。
【0022】まず銅ディスク基板2上に、フォトレジス
ト1(AZ1350,シプレイ社製)をスピンコート法
にて40nm程度の膜厚に塗布する(図1(a))。こ
の膜厚は所望ピット深さすなわちλ/4n=112nm
を、フォトレジスト1の銅に対する選択比3で割った値
37.3nmに現像による膜減り量10nmを加えた値
より約3nm厚い設定にしている。なお、3.3nm厚
めに塗布するのは、フォトレジスト1およびディスク基
材のエッチレートのばらつき、特に選択比が小さくなる
方向へのばらつきを考慮した余裕分であり、その余裕分
は小さければ小さいほどよい。通常の光ディスク原盤の
製造工程においては、最大でも50nm余分に塗布すれ
ば十分である。
【0023】これを通常の光ディスク原盤の製造方法と
同様に信号ピットを露光し(図1(b))、現像によっ
て基板表面を露出させる(図1(c))。
【0024】上記ディスク基板2を図2に示したイオン
エッチング装置の基板支持台8上に設置し、イオン源5
からイオンビーム7を照射し、112nmの深さでディ
スク基板2の露出した領域をエッチングする。エッチン
グの条件は、導入気体をアルゴン(Ar)とし、ビーム
電圧300V、ディスク基板2表面電流密度0.3mA
/cm2とする。本実施例の装置構成の場合、この条件
での銅のエッチレートは16.2nm/minであるの
で、6.9分エッチングすることにより、ピット深さ1
12nmとなる(図1(d))。
【0025】エッチングすることにより図1cに示した
ピット底部が、エッチングされたピットの頂部となる。
またエッチングされた銅が、フォトレジスト1の側壁に
付着し横方向へのエッチングを妨げるために、基板に形
成されたピット底部の幅は、ピット頂部の幅より狭く形
成される。また、側壁の傾きはフォトレジスト1の露光
形状によらないため、露光の可能な限り小さいピット
を、側壁がだれることなく形成することができる。
【0026】エッチングされたディスク基板2上には、
マスク材として用いたフォトレジスト1が残存している
ために、図2の装置のイオン源内に酸素を導入し、今度
は酸素イオンビームを照射することにより、フォトレジ
スト1を灰化し除去する(図1(e))。
【0027】以上の工程を行うことで、従来の光ディス
ク原盤の製造方法にて形成し得る最小ピットより小さい
ピットを持つ光ディスク原盤を作製することができる。
【0028】なお、ピット幅方向に幅が小さくなると同
時に、ピット長さ方向へも長さが減少し、ピット長さと
ピット間長さの比(デューティ)が変化することが予想
される。これによって再生時に高次(特に2次)の周波
数成分が現れ、再生信号に影響を与える場合は、あらか
じめ、エッチングされた後のピット長さとピット間とが
長さ等しくなるように、レーザのON、OFFの際にレ
ーザONの時間を長めに設定して露光してやれば良い。
【0029】また、残存フォトレジスト1の除去は、酸
素プラズマを基板に接触させ灰化させる方法の他に、オ
ゾンによる方法や、一般に市販されているフォトレジス
ト1リムーバ等を用いても良い。
【0030】以上、本方法によればフォトレジスト1の
膜厚を薄くすることが可能であり、露光レーザ光強度の
調整により、微小な信号ピットを形成することが可能と
なり、また形成されたピット形状も側壁がなまることな
く良好な再生信号品質を有する光ディスク原盤を作製す
ることができる。
【0031】(実施例2)次に実施例の2として、ディ
スク基板2として、ガラスディスク基材上に銅の膜をス
パッタ法により形成したものを用いた場合について説明
する。
【0032】図3aに示したように、ガラスディスク基
材上にRFスパッタ法にて、所望ピット深さと等しい膜
厚だけ膜形成を行う。
【0033】以下実施例の1に示したものと同様の工程
を行うと、図3(f)に示す様な断面形状を持つ光ディ
スク原盤が作製できる。
【0034】すなわちスパッタした層の厚みを、所望ピ
ット深さと等しくすることで、エッチング時に、ディス
ク基材の表面がストッパとなり、ピット底面が平滑な信
号ピットを形成することができる。
【0035】また、エッチング速度の遅い領域があるこ
とも考慮して、所望深さを丁度エッチングするように設
定したエッチング時間の、10%以下の時間にて過剰に
エッチングを行うことにより、設定エッチング時間で完
全にエッチングされなかった部分も、ディスク基材表面
までエッチングし、ピット底部が平滑な信号ピットを形
成することができる。
【0036】本実施例においては、被エッチング材料9
を形成するディスク基材のエッチレートが、被エッチン
グ材料に比べてより低いものを用いることにより、エッ
チング速度の大きい部分が、所望ピット深さより過剰に
エッチングされるのを防ぐ効果が高くなる。また、ディ
スク基材と被エッチング材料との間にエッチレートの低
い物質からなる膜、例えばニッケル(Ni)、クロム
(Cr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タング
ステン(W)、酸化珪素(SiO2)、炭素膜(C)等
を形成しておいても同様の効果が得られる。
【0037】なお膜の形成方法に関して、本実施例では
RFスパッタ法を用いて形成したが、蒸着法、DCスパ
ッタ法、イオンビームスパッタ法等、薄膜形成すること
が可能であれば、本質的には同様である。また、基材と
被エッチング材との付着強度を強めるために、膜形成時
にAr等のイオンビーム照射によってディスク基材を活
性化してやるのも効果的である。
【0038】(実施例3)次に実施例の3として、実施
例の1と同様に銅基板を用い、該基板上にピット深さλ
/4nおよびλ/8nの2種類のピット列を持ち、また
各ピット列のトラックピッチは1.1μm、2種類のピ
ット列間のトラックピッチは0.55μmであるディス
ク原盤の製造方法を説明する。本実施例においても、再
生レーザの波長および再生用ディスクの基材の屈折率を
実施例の1と同様の場合は、λ/4nおよびλ/8n
は、それぞれ112、56nmとなる。
【0039】図4は実施例の3における光ディスク原盤
の製造方法の工程を示したものである。図4においてa
からeは深さ112nmのピット列を作製する工程、f
からjは深さ56nmのピット列を形成する工程を示し
たものである。
【0040】図4(a)から(e)の深さ112nmの
ピット列を作製する工程は、実施例の1に示したものと
同様である。本実施例の場合の露光工程においては、デ
ィスクが1回転するごとの、照射レーザ光の半径方向の
送りピッチは1.1μmとした。
【0041】次にピット列の記録されたディスク基板2
に、再度フォトレジスト1を塗布する。このときの膜厚
は32nm程度とする(図4(f))。露光時には図4
(a)から(e)で形成した深さ112nmのピット列
によってトラッキングをかけ、前記ピット列から0.5
5μmの距離離れたところに、新たにピット列を露光す
る(図4(g))。露光を終えたディスク基板2を現像
し(図4(h))、エッチング工程で、実施例の1で述
べたものと同様のイオン源エッチング装置によって、
3.45分エッチングし、深さ56nmのピット列を形
成する(図4(i))。最後に残存するフォトレジスト
1を除去し(図4(j))、光ディスク原盤が完成す
る。
【0042】本実施例においては、2種類の深さを持つ
光ディスク原盤の製造例を示したが、それ以上の種類の
深さをもつディスク原盤を製造する場合にも、本実施例
の2回目の工程(fからi)を次々に繰り返すことで同
様に製造することができる。
【0043】また、本実施例の場合2回目以降のピット
列の記録の際に、それ以前の工程で形成されたピット列
との位置の制御を、それ以前の工程で形成されたピット
列の少なくとも1列にトラッキングをかけることによっ
て行ったが、レーザ初期位置、送りピッチ、および偏心
等の機械的揺らぎを、精度高く制御できる場合には、レ
ーザ露光時の照射位置制御を以下に示す方法によっても
同様の効果が得られる。
【0044】いま、k種類のピット深さをもつ光ディス
ク原盤を製造するとする。n回目サイクルと(n+1)
サイクルとのピット列間距離をLnとしたときに、(n
+1)回目サイクルにおけるレーザ光による露光開始位
置を、n回目サイクルの露光開始位置値からLnだけ径
方向へシフトさせ、かつ各サイクルにおけるディスク1
回転ごとのレーザ光のディスク径方向への移動距離が、
(L1+L2+…+Lk)となるよう移動させる。これ
によって製造されたディスク原盤は図5に示すような表
面形状を持つ。
【0045】なお実施例の2において示したのと同様の
方法、すなわち所望ピット深さの中で最大の値と等しく
成膜することにより、最も深いピットに関しては実施例
の2と同様に、ピット底面が平滑な信号ピットを形成す
ることができる。
【0046】以上実施例1、2、3によって本発明を説
明した。なお実施例1、2、3においてディスク基板2
として銅を用いたが、エッチング方法が存在するのであ
れば、いかなる材料でも原理的には同様の効果を得るこ
とができる。例えば、エッチレートの高い金属、すなわ
ち金、銀、白金、パラジウム等のいずれかを含む材料の
場合であれば、本実施例と同様の物理的エッチング法に
てエッチングすることにより、またガラス基板、Si基
板、GaAs基板等を用いる場合には、エッチング工程
を反応性エッチング(RIE法)によって行えば良い。
【0047】また、エッチング方法に関して、エッチン
グ方法の種類によらず、エッチング工程を行うことのみ
で微小ピットの形成は可能であるが、ピット幅方向にエ
ッチングされにくい、より高い異方性をもつエッチング
方法によって行うほど、微小ピット形成の効果は高くな
る。
【0048】また、被エッチング材料として、露光の際
に用いるレーザ光波長に対する表面反射率が90%以下
の物質を用いれば、フォトレジスト1への入射光と被エ
ッチング材表面からの反射光との干渉による、定在波効
果を低減できるため照射パワーを増加させる必要がなく
なるため、より小さいピットを形成することができる。
【0049】これと同様に被エッチング材の表面に、反
射率の低い物質からなる膜を数nm程度形成しておいて
も良い。ただしこの場合、膜物質のエッチレートが高く
なくてはならない。
【0050】
【発明の効果】本発明の第1の方法の効果は、フォトレ
ジストを、形成すべきピット深さを形成すべきピット深
さをディスク基板材料エッチレートのフォトレジストの
エッチレートに対する割合(選択比)で除した値より厚
い膜厚にて塗布する工程と、レーザ光を基板上に照射し
露光する工程と、露光部を現像し基板表面を露出させる
工程と、露光部をエッチングし基板露出部をエッチング
する工程と、基板上に残存するフォトレジストを除去す
る工程によって、より小さい信号ピットが形成された光
ディスク原盤を製造することが可能となる。
【0051】また本発明の第2の方法によれば、繰り返
しサイクル数と同じ種類数の異なる深さを持つピット列
を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の工程図
【図2】本発明の第1の実施例において用いるエッチン
グ装置の模式図
【図3】本発明の第2の実施例の工程図
【図4】本発明の第3の実施例の工程図
【図5】本発明の第3の実施例におけるディスク原盤の
表面形状図
【図6】従来例の光ディスク原盤の製造方法を示した工
程図
【図7】従来例の光ディスク原盤の露光現像工程によっ
て形成されるピットの説明図
【符号の説明】
1 フォトレジスト 2 ディスク基板 3 露光部 5 イオン源 7 イオンビーム 8 基板支持台 9 被エッチング材 10、11 信号ピット 12 スタンパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高本 健治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 宮本 寿樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 阿部 伸也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ディスク原盤の製造方法において、フォ
    トレジストを、形成すべきピット深さをディスク基板材
    料エッチレートのフォトレジストのエッチレートに対す
    る割合(選択比)で除した値より厚い膜厚にて塗布する
    工程と、レーザ光を基板上に照射し露光する工程と、露
    光部を現像し基板表面を露出させる工程と、露出した基
    板表面部をエッチングし基板上に信号ピットを形成する
    工程と、該基板上に残存するフォトレジストを除去する
    工程からなる光ディスク原盤の製造方法。
  2. 【請求項2】2種類以上のピット深さを有する光ディス
    ク原盤の製造方法において、 ディスク基板にフォトレジストを塗布する工程 ディスク基板を回転させながら、レーザ光をディスク上
    の半径方向に移動させることにより、ピット列をスパイ
    ラル状あるいは同心円状に露光する工程 露光部を現像し基板表面を露出させる工程 基板露出部を所望深さまでエッチングする工程 基板上に残存するフォトレジストを除去する工程 を1サイクルとし、 各サイクル内のエッチング工程それぞれにおいて、エッ
    チ量を変化させながら前記サイクルを複数回繰り返すこ
    とにより、繰り返しサイクル数と同じ種類数の異なる深
    さを持つピット列を形成することを特徴とする光ディス
    ク原盤の製造方法。
  3. 【請求項3】2回目以降のサイクルにおける露光工程に
    おいて、それ以前のサイクルによって形成されたピット
    列の少なくとも1列にトラッキングをかけながら露光す
    る請求項2記載の光ディスク原盤の製造方法。
  4. 【請求項4】k種類のピット深さを有する光ディスク原
    盤を製造する場合において、n回目サイクルと(n+
    1)サイクルとのピット列間距離をLnとしたときに、
    (n+1)回目サイクルにおけるレーザ光による露光開
    始位置を、n回目サイクルの露光開始位置からLnだけ
    径方向へシフトさせ、かつ各サイクルにおけるディスク
    1回転ごとのレーザ光のディスク径方向への移動距離
    が、(L1+L2+…+Lk)となるよう移動させる請
    求項2記載の光ディスク原盤の製造方法。
  5. 【請求項5】サイクルの繰り返し回数を2回とし、再生
    用レーザ光の波長をλ、再生用ディスクにおける再生用
    ディスク基材の屈折率をnとしたとき、略λ/4nおよ
    び略λ/8nの深さを有するピット列を形成する請求項
    2記載の光ディスク原盤の製造方法。
  6. 【請求項6】ディスク状の基材上に被エッチング材料を
    成膜したものをディスク基板とする請求項1または2記
    載の光ディスク原盤の製造方法。
  7. 【請求項7】エッチング工程における被エッチング材料
    のエッチレートと比較して、十分に低いエッチレートを
    持つ材料よりなるディスク状の基材上に、被エッチング
    材料を、所望ピット深さと等しいの厚みにて成膜したも
    のをディスク基板とする請求項1記載の光ディスク原盤
    の製造方法。
  8. 【請求項8】エッチング工程における被エッチング材料
    のエッチレートと比較して、十分に低いエッチレートを
    持つ材料よりなるディスク状の基材上に、被エッチング
    材料を、所望ピット深さの最大値の厚みと等しい膜厚に
    て成膜したものをディスク基板とする請求項2記載の光
    ディスク原盤の製造方法。
  9. 【請求項9】形成すべきピット深さをディスク基板材料
    エッチレートのフォトレジストのエッチレートに対する
    割合(選択比)で除した値に、現像工程時における未露
    光部の膜減り量を加えた厚みを最低塗布膜厚とし、該最
    低塗布膜厚より大きくとも50nm厚い膜厚にてフォト
    レジストを塗布する請求項1または2記載の光ディスク
    原盤の製造方法。
  10. 【請求項10】エッチング工程を、異方性エッチングに
    よって行う請求項1または2記載の光ディスク原盤の製
    造方法。
  11. 【請求項11】ディスク状の基材および被エッチング材
    料として、露光の際に用いるレーザ光波長に対する表面
    反射率が90%以下であるものを用いる請求項1または
    2記載の光ディスク原盤の製造方法。
  12. 【請求項12】被エッチング材料として、少なくとも
    金、銀、銅、白金、パラジウムのいずれかをを含むもの
    を用いる請求項1または2記載の光ディスク原盤の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002101738A1 (fr) * 2001-06-11 2002-12-19 Sony Corporation Procede de fabrication d'un disque-maitre destine a la fabrication de support d'enregistrement optique presentant des depressions regulieres et des saillies, matrice de pressage et support d'enregistrement optique
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US7297472B2 (en) 2002-03-11 2007-11-20 Tdk Corporation Processing method for photoresist master, production method for recording medium-use mater, production method for recording medium, photoresist master, recording medium-use master and recording medium

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