JP4053320B2 - 弾性表面波デバイスの電極形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾性表面波(SAW)デバイスの電極形成方法に関し、特にすだれ状電極(Inter Digital−Transducer;以下「IDT」という)及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
図5は従来のSAWデバイスのIDTの断面構造図である。
【0003】
図5の例では、LiTaO3 等の圧電基板1上にアルミニウム(Al)等の導電性膜2を形成し、フォトレジストをマスクにエッチング処理することによってIDTパターンを形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来用いられてきたAl膜をIDTに使用した場合、マイグレーションが原因で耐電力性(面積当たりの電力耐性)が弱いという問題があった。
【0005】
耐電力性を向上させる方法として、Alに他の金属を少量添加したり、図6に示すような積層構造等が提案されているが、SAWデバイスの小型化や高周波化(電極の線幅と厚さは高周波化するにつれて小さくなる)の要求が大きくなるにつれ、性能を満たすことが困難な状況となっている。
【0006】
図6は従来の3層構造を有するIDTの断面構造図である。
【0007】
図6の例では、基板1上に、順次、第1の導電性膜3、第2の導電性膜4、第3の導電性膜5を形成し、その上にレジスト膜を設け、該レジスト膜にフォトリソグラフィによってパターンを形成し、前記導電性膜3、4、5をドライエッチングしてIDTを形成する。
【0008】
耐電力性劣化のメカニズムからみると、劣化の原因は、パターン設計上の問題等もあるが、主に膜構造によるところが大きく、Al膜の場合には高電力印加に耐えられなかった膜応力によってボイド(隙間)やヒロック(突出部)が発生することにある。
【0009】
これは、弾性表面波によって生じる歪みが電極膜に応力を発生させ、その応力が電極膜の限界応力を越えるとAl原子が結晶粒界を移動し、電極内部にボイドができたり、電極表面にヒロックが発生することにある。
【0010】
特にヒロックがIDTパターンの側壁(サイド)に発生すると隣接電極間がショートして破壊に至る。
【0011】
前記図6の例においても、電極側壁のヒロック発生を抑制することができなかった。
【0012】
また、前記ドライエッチングにおいて、電極に含まれるAl以外の成分が、Ti、Pd、Si等のハロゲン化物の蒸気圧が高い物質である場合、残渣なくエッチングすることができる。しかし、Mg等のようにハロゲン化物の蒸気圧が低い金属を含む場合、ハロゲン化物が残渣として残りコロージョンを誘発したり、前記金属を高濃度に含む場合にはエッチング自体が進行しないという問題があった。これを解決するために、オーバーエッチングを行うと、基板もエッチングされるため、SAW素子の特性が悪化する問題が発生する。
【0013】
また、Al合金のドライエッチングでは、Al合金のエッチングレートの増大を目的としてCl2 ガスが使用され、更に、自然酸化膜を除去するために、還元性のBCl3 等のガスが加えられる。さらに、Cl2 ガスに添加ハロゲンを含むガスは、側壁保護膜の成分となって、サイドエッチを防止する。しかし、Al電極がハロゲン化物の蒸気圧が低い他の金属を含む場合、残渣が発生したり、エッチングが進まない。これは、塩素ラジカルが電極の表面に付着しても、純Alの電極と異なり、活性化エネルギーが高いため、エッチング反応が進行しないことによる。
【0014】
本発明の目的は、ハロゲン化物の蒸気圧が低い金属を含んでいるAl合金膜のエッチングにおいて、残渣を残さずに、ヒロックやボイドの発生を抑制し耐電力性が向上する弾性表面波デバイスの電極形成方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を達成するために以下の解決手段を採用する。
【0016】
弾性表面波デバイスの電極形成方法において、基板上に、AlとMgからなる合金膜を形成する工程と、前記合金膜をBCl 3 、Cl 2 、N 2 からなるガスで選択的にエッチングすることによって、弾性表面波デバイスの電極を形成する工程とを有し、前記弾性表面波デバイスの電極は、サイドウォールを有するように形成することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
【0018】
(第1実施例)
図1は本発明の第1実施例のIDT構造断面図である。
【0019】
図1では、LiTaO3 等の圧電基板31上に第1のメタル膜32をマグネトロンスパッタ法により成膜する。この時、第1メタル膜32はAlに3.5重量%のMgを添加したものとする。
【0020】
次に、前記第1メタル膜32上にレジスト膜を設け、フォトリソグラフィによりレジストパターンを形成し、その後、ECR(Electron Cyclotron Resonance)エッチング装置(マイクロ波エッチング装置)を用いて異方性のドライエッチングを行いIDTを形成する。
【0021】
図7は従来のECRエッチング装置の構成図である。
【0022】
前記ECRエッチング装置は、図7に示すようにマグネトロン200で発生したμ波が導波管201、導入窓202を経てエッチング室203に伝わり、そこで磁場制御コイル204により形成された磁場と電子サイクロトロン共鳴を起こし高密度プラズマを生成している。
【0023】
また、試料ホルダ205には高周波電源206が接続され、RFバイアスを独立して印加することができる。Alのドライエッチングは例えばBCl3 /Cl2 等のハロゲンガスを使用して行われる。ここで主エッチング種として寄与する化学種はClラジカルであり、自発的で極めて速やかなエッチング反応を進行させる。しかし、Clラジカルのみではエッチングが等方的に進行するので、通常はある程度の入射イオンエネルギーを与える条件下(ECRエッチング装置ではRFバイアスを印加)でイオンアシスト機構を働かせ、高異方性を達成している。
【0024】
しかしながら、電極中にMgのようにハロゲン化物の蒸気圧が低い金属を含む場合、従来のBCl3 /Cl2 ガスだけでは残渣が発生したり、エッチング自体が進行しないという問題があった。
【0025】
そこで、発明者は種々の実験を行った結果、BCl3 /Cl2 に少量のN2 を添加することで残渣の発生しない条件を見い出し本発明に至った。
【0026】
2 添加時のエッチング反応についての詳細は今のところ解明できていないが、N2 添加によりハロゲン分子の解離が促進され、エッチング速度が高まることが確認されている。(N2 添加により10〜30%、エッチング速度が向上する)
この時のエッチング条件は、反応ガスとなるBCl3 (塩化硼素)ガス、Cl2 (塩素)ガス、N2 (窒素)ガスが各30sccm、70sccm、10sccm、処理圧力8mTorr、マイクロ波パワー300mA、RFパワー30Wとした。
【0027】
続いて、同一装置内にあるアッシング処理室で不要になったレジストをO2 /CHF3 混合ガスによりアッシング除去し、その後純水で約1分間水洗処理を施し、最後にホットプレート上で100℃で1分間のベーキング処理を行った。
【0028】
前記条件でエッチングを行うと、第1メタル膜32の側壁に厚いサイドウォールポリマー膜33が形成される。
【0029】
このサイドウォールポリマー膜33は、種々の元素を含む重合膜であり、元素分析の結果、Al、Mg、C、O、B、N、Clの成分が検出されている。
【0030】
また、前記サイドウオールポリマー膜はサイドヒロックの発生を抑制し耐電力性を向上させる効果が高いことが耐電力の試験結果から判明した。
【0031】
サイドウォールポリマー膜33の幅はエッチング条件及ぴMgの添加量で変化するが、前記条件で約1.2μm幅、第1メタル膜厚が約4000Åのパターンを形成した場合、サイドウォールポリマー膜の幅は約0.03μmであった。
【0032】
上記の条件でエッチング処理を行った後、一般的なコロージョン耐性が見込める72時間大気中に放置したが、メタル電極の腐食等は観察されず、良好な結果が得られた。
【0033】
結果として、第1メタル膜32の側壁にサイドウォールポリマー膜33が形成されているため、第1メタル膜32のサイドヒロックが抑制されることになる。
【0034】
なお、前記第1実施例では第1メタル膜32に3.5重量%のMgを添加したAlを用いたが、Mg添加量が1重量%以上であれば、サイドウォールポリマー膜が形成されることが実験的に確認されており、耐電力性も向上する。また、Mgの添加量が15重量%以上であると、前記条件ではエッチングすることが困難となる。
【0035】
以上述べた条件を構成する各種変量とサイドウォールポリマー膜の幅の関係をそれぞれ以下に示す。同時に対応する図を図4の各図に示す。
【0036】
前記サイドウォールポリマー膜のサイドウォール幅は、図1に「SW」として示されるように、第1メタル膜の側壁と直角の方向の厚さをいう。
【0037】
図4は本発明のサイドウォールポリマー膜の各種特性である。内訳は、図4(a)はMg含有量vsサイドウォール幅の特性、図4(b)は圧力(mTorr)vsサイドウォール幅の特性、図4(c)はRfパワーvsサイドウォール幅の特性、図4(d)はN2 ガス流量vsサイドウォール幅の特性、図4(e)はマイクロ波パワーvsサイドウォール幅の特性である。
(1) Mg添加量(重量%)とサイドウォール幅の関係を下記の表1に示す。
【0038】
【表1】
Figure 0004053320
前記表1のデータおよび図4(a)の特性から、実用上、Mg添加量が1〜10重量%の範囲内であれば膜残りなくエッチングできて予定のサイドウォールポリマー膜が形成できるが、Mg添加量が10重量%を越え、特に15重量%を越えると、エッチングが完全にできずに余分のポリマー膜が残り、正しくサイドウォールポリマー膜の膜厚を測定できなくなる。このことから、Mg添加量は1〜10重量%の範囲内であることが望ましい。
(2)圧力(mTorr)とサイドウォール幅の関係を下記の表2に示す。
【0039】
【表2】
Figure 0004053320
前記表2のデータおよび図4(b)の特性から、5〜20mTorrの常用圧力範囲ではSW幅に大きな変動は見られない。
(3)Rfパワーとサイドウォール幅の関係を下記の表3に示す。
【0040】
【表3】
Figure 0004053320
表3のデータおよび図4(c)の特性から、Rfパワーが高いほどSW幅は大きくなるが、50W以上では変化しなくなる。
(4)N2 ガス流量とサイドウォール幅の関係を下記の表4に示す。
【0041】
【表4】
Figure 0004053320
表4のデータおよび図4(d)の特性から、N2 ガス流量は20sccm以上では膜残りが発生するため、エッチング不可となる。このため、BCl3 が30sccmで、Cl2 が70sccmの場合、N2 流量範囲は5〜15sccmが使用可能となる。
【0042】
但し、単位「sccm」は、standard cc/min、1atom(大気圧 1,013hPa)、25℃一定温度で規格化された流量である。
(5)マイクロ波パワーとサイドウォール幅の関係を下記の表5に示す。
【0043】
【表5】
Figure 0004053320
表5のデータおよび図4(e)の特性から、200〜400mAの常用範囲では、SW幅に大きな変動は見られない。
【0044】
以上のように、第1実施例によれば、第1メタル膜32の側壁にサイドウォールポリマー膜33が形成されているため、第1メタル膜32のサイドヒロックが抑制されて、耐電力性が大幅に向上する。
【0045】
具体的には、第1実施例の電極の耐電力寿命は、図5に示す従来の、厚さ4200ÅのAl(アルミニウム)0.5重量%Cuからなる導電性膜2に対し、1000倍以上になる。
【0046】
また、第1実施例の電極の耐電力寿命は、図6に示す従来の、Cr(150Å)からなる第1の導電性膜3/Al−0.5重量%Cu(3800Å)からなる第2の導電性膜4/Cr(150Å)からなる第3の導電性膜5で構成される層状導電性膜に対し、14倍以上になる。
【0047】
(第2実施例)
図2は本発明の第2実施例のIDT構造断面図である。
【0048】
第2実施例におけるIDTの各種特性は、第1実施例における表1〜表5の特性とする。
【0049】
図2では、圧電基板31上に第1メタル膜32をマグネトロンスパッタ法により成膜する。この第1メタル膜32は、基板側から、Cr膜を100Å、次にAl−3.5%Mg膜を約4000Åの2層を順に成膜する。
【0050】
次に、膜32上にレジストパターンを形成し、フォトリソグラフィによってパターンを形成した後、ECRエッチング装置を用いて異方性のドライエッチングを行いIDTを形成する。
【0051】
続いて、同一装置内にあるアッシング処理室で不要になったレジストをO2 /CHF3 混合ガスによりアッシング除去し、その後純水で約1分間水洗処理を施し、最後にホットプレート上で100℃1分間のベーキング処理を行った。
【0052】
この時、エッチングの第1ステップは、BCL3 、Cl2 、N2 ガスを各30cc、70cc、10cc、処理圧力8mTorr、マイクロ波パワー300mA、Rfパワー30Wで、Al−3.5%Mg膜をエッチングする。
【0053】
第2ステップでは、CL2 、O2 ガスを各90cc、10cc、処理圧力8mTorr、マイクロ波パワー300mA、Rfパワー0Wで、下層のCr膜をエッチングする。
【0054】
前記条件でエッチングを行うと、第1メタル膜32の側壁にサイドウォールポリマー膜33が形成される。サイドウォールポリマー膜33の幅はエッチング条件及びMgの添加量で変化するが、前記条件で約1.2μm幅、第1メタル膜厚が約4000Åのパターンを形成した場合、サイドウォールポリマー膜33の幅は約0.03μmであった。
【0055】
上記の条件でエッチング処理を行った後、72時間大気放置したが、メタル電極の腐食等は観察されず、良好な結果が得られた。
【0056】
上記膜構造ではエッチング速度がAlの約5%と遅いCr膜を最下層に用いることにより、第1ステップのエッチングで基板に損傷を与えることなくCr膜でエッチングを止めることが可能となる。下層Cr膜は第2のステップでRfパワーを印加せずにエッチングを行っているので、基板に入射するイオンエネルギーが少なく、基板への損傷を最小限にとどめることができる。
【0057】
なお、エッチングの基板31へのダメージを少なくするために、下層Cr膜のエッチングは硝酸第2セリウムアンモニウムの薬液を用いてウェットエッチングで行っても良い。
【0058】
以上のように、第2実施例によれば、第1メタル膜32の側壁にサイドウォールポリマー膜33が形成されているため、第1メタル膜32のサイドヒロックが抑制されて、耐電力性が大幅に向上する。
【0059】
また、第1メタル膜32の下層にCr膜を用いているので、Al合金のエッチングの際に生じる基板への損傷を抑えることができると共に、中間にCr膜を設けたので、Cr膜を介して基板とメタル膜との密着性が向上するという効果が得られる。
【0060】
(第3実施例)
図3は本発明の第3実施例のIDT構造断面図である。
【0061】
第3実施例におけるIDTの各種特性は、第1実施例における表1〜表5の特性とする。
【0062】
図3では、圧電基板31上に第1メタル膜32をマグネトロンスパッタリング法により成膜する。この時、第1メタル膜32は基板側から順にCr/Al−3.5%Mg/Cr/Al−3.5%Mgの4層を成膜する。各々の膜厚は100/1800/35/1800Åとする。
【0063】
次に、第1メタル膜32上にレジストを形成し、フォトリソグラフィによってパターンを形成した後、ECRエッチング装置を用いて異方性のドライエッチングを行いIDTを形成する。
【0064】
続いて、同一装置内にあるアッシング処理室で不要になったレジストをO2 /CHF3 混合ガスによりアッシング除去し、その後純水で約1分間水洗処理を施し、最後にホットプレート上で100℃1分間のベーキング処理を行った。
【0065】
この時、エッチングは第1ステップで第1メタル膜32の最下層であるCr膜を除く残り3層分の膜、すなわち、Al−3.5%Mg/Cr/Al−3.5%Mgの各膜を一括エッチングし、第2ステップで最下層のCr膜をエッチングする方法とする。
【0066】
まず、条件として、第1ステップでは、BCL3 、Cl2 、N2 ガスを各30cc、70cc、10cc、処理圧力8mTorr、マイクロ波パワー300mA、Rfパワー30Wとし、第2ステップではCl2 、O2 ガスが各90cc、10cc、処理圧力8mTorr、マイクロ波パワー300mA、Rfパワー0Wでエッチングした。
【0067】
前記条件でエッチングを行うと、第1メタル膜32の側壁にサイドウォールポリマー膜33が形成される。サイドウォールポリマー膜33の幅はエッチング条件及びMgの添加量で変化するが、前記条件で約1.2μm幅のパターンを形成した場合、サイドウォールポリマー膜の幅は約0.03μmであった。
【0068】
続いて、同一装置内にあるアッシング処理室で不要になったレジストを除去し、その後純水で約1分間水洗処理を施し、最後にホットプレート上で100℃1分間のベーキング処理を行った。
【0069】
上記の条件でエッチング処理を行った後、72時間大気放置したが、メタル電極の腐食等は観察されず、良好な結果が得られた。
【0070】
上記膜構造ではエッチング速度がAlの約5%と遅いCr膜を最下層に用いることにより、第1ステップのエッチングで基板に損傷を与えることなくCr膜でエッチングを止めることが可能となる。
【0071】
第2のステップで、下層Cr膜をRfパワーを印加せずにエッチングを行っているので、基板への損傷を最小限にとどめることができる。
【0072】
なお、下層Cr膜のエッチングは硝酸第2セリウムアンモニウムの薬液を用いてウェットエッチングで行っても良い。
【0073】
更に、第2実施例の上下のAl−3.5%Mg膜の中間に薄いCr膜を挟んでサンドイッチ構造としたので、Al原子の移動がMg膜により抑制されヒロックの発生を少なくすることができる。
【0074】
以上のように、第3実施例によれば、第1メタル膜32の側壁にサイドウォールポリマー膜33が形成されるため、第1メタル膜32のサイドヒロックが抑制されて、耐電力性が向上する。
【0075】
また、第1メタル膜32の下層膜にCr膜を用いているので、Al合金のエッチングの際に生じるエッチングによる基板への損傷を抑えることができると共に、Cr膜を介在したので、該Cr膜を介した基板とメタル膜との密着性を向上させるという効果が得られる。
【0076】
さらに、第2実施例の上下のAl−3.5%Mg膜の中間に薄いCr膜を挟んでサンドイッチ構造としたので、Al原子の移動が抑制されヒロックの発生を少なくすることが可能となり、耐電力性が更に向上する。
【0077】
【発明の効果】
本発明は、以下の効果を奏する。
(1)弾性表面波デバイスの電極形成方法において、基板上に、AlとMgからなる合金膜を形成する工程と、前記合金膜をBCl 3 、Cl 2 、N 2 からなるガスで選択的にエッチングすることによって、弾性表面波デバイスの電極を形成する工程とを有し、前記弾性表面波デバイスの電極は、サイドウォールを有するように形成することを特徴とするので、Alを使用した電極のヒロックおよびボイドの発生を抑制することができ、電極の耐電力性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のIDT構造断面図である。
【図2】本発明の第2実施例のIDT構造断面図である。
【図3】本発明の第3実施例のIDT構造断面図である。
【図4】本発明のサイドウォールポリマー膜の各種特性である。
【図5】図5は従来のSAWデバイスのIDTの断面構造図である。
【図6】従来の3層構造を有するIDTの断面構造図である。
【図7】従来のECRエッチング装置の構成図である。
【符号の説明】
31 圧電基板
32 第1メタル膜
33 サイドウォールポリマー膜

Claims (1)

  1. 基板上に、AlとMgからなる合金膜を形成する工程と、前記合金膜をBCl 3 、Cl 2 、N 2 からなるガスで選択的にエッチングすることによって、弾性表面波デバイスの電極を形成する工程とを有し、前記弾性表面波デバイスの電極は、サイドウォールを有するように形成することを特徴とする弾性表面波デバイスの電極形成方法。
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