JP5587911B2 - 積層電極の加工方法 - Google Patents

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Description

この発明は、複数の導電膜が積層されてなる積層電極を加工する方法に関し、例えば、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)に用いられる磁気抵抗素子の下部電極を加工する方法に関する。
従来から、トンネル磁気抵抗効果を有した多層膜構造の素子、いわゆる磁気抵抗素子が知られている。磁気抵抗素子は、ハードディスクへのデータの書き込みや書き込んだデータのハードディスクからの読み出しを行う磁気抵抗効果ヘッド、あるいは、磁気を利用した記憶素子である磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)の記憶媒体等として用いられている。
特許文献1に記載されている磁気抵抗素子の製造方法ではまず、該素子の下部電極となる金属膜が形成される。次いで、この金属膜上に、2つのフリー磁性層に非磁性層が挟まれた3層構造のフリー磁性層積層体、非磁性層、2つの固定磁性層に非磁性層が挟まれた3層構造の固定磁性層積層体、及び反強磁性層がこの順に積層される。すなわち、下部電極上に多層膜構造体が形成される。そして、こうした多層膜構造体の上面にレジストが塗布され、該レジストは所望とする磁気抵抗素子の形状に応じてパターニングされる。その後、このパターニングされたレジストに従って、上記多層膜構造体がイオンミリングにより下向きに順次エッチングされる。
特開2003−101097号公報
ところで、上述のような工程を経て磁気抵抗素子が形成された後、磁気抵抗素子の下層と電気的に接続された積層構造の下部電極が所定の形状に加工されることがある。図5(a)(b)を参照して、下部電極の加工工程を説明する。図5(a)に示されるように、支持基板SS上に下部電極Eと磁気抵抗素子MRが形成され、磁気抵抗素子MRの全体と、その磁気抵抗素子MRが積層された下部電極Eの上面の全体とにレジストPRが塗布される。そのレジストPRが所定の形状にパターニングされる。次いで、このレジストPRの上方から異方性エッチングを行う。このエッチングは、磁気抵抗素子MRと同様にイオンミリングにより下部電極Eを構成する上層電極膜Eu、中間層電極膜Em、下層電極膜Ebの順に実施される。
ここで、イオンミリングによるエッチングとは、例えばアルゴン等の不活性ガスをエッチング対象物に衝突させることにより、その対象物を物理的に削ることで所望の形状を得るものである。そのため、エッチング対象物の構成材料の如何を問わずエッチングが可能ではある。
しかしながら、イオンミリングとはこのように、物理的にエッチング対象物を削る方法であることから、下部電極Eのエッチング時には、イオンミリングにより削られた下部電極Eの金属材料が、金属粒子として放出される。この金属粒子は、下部電極Eの上面に、特に磁気抵抗素子MRの全体を覆うレジストPRの側壁に付着する。レジストPRに付着する金属粒子の量は、イオンミリングの進行により増大し、図5(b)に示されるように、磁気抵抗素子MRを覆うレジストPRの大部分が膜状の金属付着物Erによって覆われてしまう。
こうした金属付着物Erは、イオンミリングの完了に伴いレジストPRを除去した後でも、下部電極Eに接続された状態で残存する。つまり、イオンミリングの残渣が下部電極Eに付着した状態となる。そのため、磁気抵抗素子MRと下部電極Eとを覆う態様で二酸化ケイ素等の絶縁膜を形成し、この絶縁膜を介して磁気抵抗素子MRの上層と電気的に接続される上部電極を形成しても、金属付着物Erすなわち残渣によって上部電極と下部電極Eとが電気的に接続される虞がある。すなわち、上部電極と下部電極とを短絡させる上記残渣は、磁気抵抗素子の製造にかかる歩留りを悪化させることがある。
なおこのように、エッチング対象物由来の残渣が当該エッチング対象物上に付着する問題は、上述のような磁気抵抗ランダムアクセスメモリが備える下部電極をイオンミリングによってエッチングする場合に限らず、他の半導体装置等が有する電極をイオンミリングによってエッチングした場合であっても、概ね共通してみられるものである。
この発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属材料からなる積層電極をエッチング加工する際に、該電極の形成材料に由来する残渣の発生を抑制することの可能な積層電極の加工方法を提供することにある。
本発明の一局面は、Ta、Ti、Mo、Ga、及びWからなる群から選択された金属、該金属の酸化物、及び該金属の窒化物のいずれか1つからなる下層電極膜と、Ru及びCrからなる群から選択されたいずれか1つからなる中間層電極膜と、前記下層電極膜と同じ構成材料からなる上層電極膜とがこの順に積層されてなる積層電極に対し、前記上層電
極膜上に形成されたレジストをマスクにする反応性イオンエッチングによって前記上層電極膜から順に各電極膜を加工する積層電極の加工方法を提供する。前記上層電極膜をエッチングする工程と前記下層電極膜をエッチングする工程とでは、CF、C、C、C、C、C、C、Cl、BCl、SiCl、HBr、HIからなる群から選択される少なくとも1つのハロゲン系ガス、及びN、Ne、Ar、Xeからなる群から選択される少なくとも1つの不活性ガスと前記ハロゲン系ガスとの混合ガスのいずれか1つをエッチングガスとして用い、前記中間層電極膜をエッチングする工程では、少なくとも酸素ガスを含むガスをエッチングガスとして用い、前記中間層電極膜をエッチングする工程は、前記レジストにマスクされていない前記下層電極膜上に前記中間層電極膜の一部を残存させて終了し、前記下層電極膜をエッチングする工程は、前記下層電極膜上に残存する前記中間層電極膜の前記一部と共に前記下層電極膜をエッチングする。
上記方法によれば、エッチングガスから生成されたイオンが電極膜を構成する金属元素と反応し、揮発性の高い金属化合物を生成する。この金属化合物は、対応する金属そのものよりもレジストに対する付着性が弱い。したがって、積層電極のエッチングに由来する残渣を抑制することができるようになる。
一例では、前記中間層電極膜がRuからなり、前記中間層電極膜をエッチングする工程では、酸素ガスと、CF、C、C、C、C、C、C、Cl、BCl、SiCl、HBrからなる群から選択される少なくとも1つのハロゲン系ガスとの混合ガス、及び酸素ガスと前記ハロゲン系ガスとN、Ne、Ar、Xeからなる群から選択される少なくとも1つの不活性ガスとの混合ガスのいずれか1つをエッチングガスとして用いる。
一例では、前記中間層電極膜がCrからなり、前記中間層電極膜をエッチングする工程では、酸素ガスと、CF、C、C、C、C、C、C、Cl、BCl、SiClからなる群から選択される少なくとも1つのハロゲン系ガスとの混合ガス、及び酸素ガスと前記ハロゲン系ガスとN、Ne、Ar、Xeからなる群から選択される少なくとも1つの不活性ガスとの混合ガスのいずれか1つをエッチングガスとして用いる。
積層電極の加工に用いられるレジストは一般に、有機物からなるものであることから、中間層電極膜のエッチング処理時にエッチングガスとして用いられる酸素ガスと反応してレジストもエッチングされる。一方、上記ハロゲン系ガスを用いた中間層電極膜のエッチング処理では、レジストに対するエッチング選択比が酸素ガスを用いた処理よりも大きくなる。そのため、中間層電極膜のエッチング工程では、酸素ガスとハロゲン系ガスとの混合ガス、あるいは酸素ガスとハロゲン系ガスと不活性ガスとの混合ガスを用いることで、中間層電極膜のエッチング量に対するレジストのエッチング量をより低減することができる。つまり、積層電極に対するエッチング処理の影響を抑制することが可能となる。
一例では、前記中間層電極膜をエッチングする工程では、前記下層電極膜の一部が露出したときにエッチングを終了し、前記下層電極膜をエッチングする工程では、前記下層電極膜上に残存する前記中間層電極膜の一部と共に前記下層電極膜をエッチングする。
レジストは、エッチング後の電極形状を制御するために用いられるものであって、一般に有機材料からなるものである。そのため、酸素ガスを用いる中間層電極膜のエッチングにおいては、酸素ガスを用いないエッチングである上層電極膜や下層電極膜のエッチングと比較して、レジストのエッチングが大幅に進行してしまう。そして中間層電極膜のエッチング時間が長くなると、こうした酸素によってレジストのエッチング量が多くなってしまい、中間層電極膜のエッチングに続いて実行される下層電極膜のエッチングにおいてレジストの形状不良を招く虞がある。
そこで、下層電極膜の一部が露出したときに中間層電極膜のエッチングを終了することにより、レジストが酸素ガスに曝される時間を短縮させることが可能となる。この際、エッチングされるべき中間層電極膜のうち、その一部が下層電極膜上に残存することとなるが、こうした少量の中間層電極膜は、下層電極膜のエッチング工程においてハロゲン系ガスのエッチングによって除去可能である。それゆえ、レジストの形状不良を抑えつつ、且つエッチング後における積層電極の形状不良も抑えることが可能となる。
一例では、前記中間層電極膜をエッチングする工程を0.1Pa以上且つ10Pa以下の圧力で行う。
中間層電極膜のエッチング工程では、その条件によってはレジストのエッチングレートが中間層電極膜のエッチングレート以上になる虞がある。つまり、中間層電極膜のエッチング選択比が1以下であれば、中間層電極膜よりもレジストのエッチングが進行してしまい、中間層電極膜のエッチング終了以前にレジストのほとんどがエッチングされて、該積層電極を所望の形状とすることができない可能性がある。
ここで本願発明者らは、中間層電極膜をエッチングする工程を0.1Pa以上且つ10Pa以下に設定した圧力で行うことにより、レジストに対する中間層電極膜のエッチング選択比を1に近づけ、該中間層電極膜のドライエッチング時におけるレジストに対する中間層電極膜の選択性を向上させた。つまり、上記方法によれば、中間層電極膜のエッチング時におけるレジストのエッチングを抑制することができるようになる。
一例では、前記レジストは、前記上層電極膜上に形成された磁気抵抗素子の全体を覆い、前記積層電極は、前記磁気抵抗素子の下部電極である。
上記方法によるように、当該加工方法は、磁気抵抗素子の下部電極を加工する方法として採用することができる。そのため、下部電極の加工時に、該下部電極を構成する材料の残渣が抑制可能となれば、下部電極とこれの上面に載置された磁気抵抗素子とが意図しない態様で電気的に接続されることや、下部電極と上部電極とが短絡することを抑制可能ともなり、ひいては、磁気抵抗素子を有したデバイスの製造にかかる歩留りの悪化を抑制できるようになる。
積層電極を加工するためのプラズマエッチング装置の概略図。 上記プラズマエッチング装置において反応性イオンエッチングされる処理基板の部分破断平面図。 図2の基板の3-3線に沿った断面図。 (a)(b)(c)(d)実施の形態に係る積層電極の加工方法を示す断面図。 (a)(b)従来の積層電極の加工方法を示す断面図。
以下、本発明に係る積層電極の加工方法をプラズマエッチング装置にて実施される反応性イオンエッチングに適用した一実施の形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、反応性イオンエッチングが実施されるプラズマエッチング装置の概略構成を示している。図1に示されるように、プラズマエッチング装置10が有するチャンバ本体11の上側開口には、該チャンバ本体11の内部空間であるプラズマ生成空間11aを密封する石英板12が取付けられて、これらチャンバ本体11と石英板12とによって真空チャンバを構成している。プラズマ生成空間11aは、図示しない真空ポンプ等からなる排気部により所定の圧力に減圧されるようになっている。また、チャンバ本体11には、エッチング処理時に、該チャンバ本体11の温度を温調水の供給等によって調整するチャンバ温調機構11bが接続されている。
上記プラズマ生成空間11aには、プラズマエッチング処理の対象物である処理基板Sを支持するための基板ステージ13が配設されている。この基板ステージ13はバイアス用マッチング回路20を介してバイアス用高周波電源21に電気的に接続されている。このバイアス用高周波電源21から出力される高周波電力は、負荷側からの反射波が小さくなるように上記バイアス用マッチング回路20によりインピーダンス整合されて、上記基板ステージ13を介して処理基板Sに印加される。また、基板ステージ13のウェハ載置面には、該処理基板Sの外周を囲うリング状の保護部材14が配設されている。この保護部材14は、例えば塩素系やヨウ素系のプラズマに対して高い耐性を有するグラッシーカーボンにより構成され、上記プラズマ生成空間11aに生成されたプラズマから基板ステージ13の外周部を保護する機能を有している。さらに、基板ステージ13には、これに載置される処理基板Sの温度を所定温度に調整するステージ温調機構22が接続されている。このプラズマエッチング装置10内にてエッチング処理が実施される際には、その処理条件に応じて、このステージ温調機構22によって供給される温調水等を介して上記処理基板Sの温度を調整することができる。
図2及び図3を参照して、処理基板Sの構造を説明する。処理基板Sの支持基体である支持基板SSには、能動素子や受動素子が内設されてなる複数の素子領域Cが仮想分割されている。こうした支持基板SSの上面には、複数の素子領域Cの全体に広がるように三層の金属膜が積層された下部電極Eが形成されている。また、各素子領域Cには、上記下部電極Eにおける最上層に、周知の構造を有する磁気トンネル接合素子MTJが1つずつ設けられている。各磁気トンネル接合素子MTJの全体がレジストPRによって覆われている。各レジストPRは、対応する素子領域Cの一部も覆う。より正確には、素子領域Cの下部電極Eにおける最上層の金属膜のうち、上記プラズマエッチング装置10(図1)によりエッチングする部位以外の領域がレジストPRによって覆われている。
図3を参照して、処理基板Sの断面構造を説明する。支持基板SSには、三層の金属膜からなる下部電極Eが積層されている。図示した例では、該下部電極Eは、最下層すなわち下層電極膜Ebと、中間層すなわち中間層電極膜Emと、最上層すなわち上層電極膜Euとからなる。下層電極膜Ebは、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ガリウム(Ga)、及びタングステン(W)からなる群から選択される金属からなる金属膜、あるいはこれら金属の窒化物若しくは酸化物からなる群から選択される金属化合物からなる金属化合物膜である。中間層電極膜Emは、ルテニウム(Ru)あるいはクロム(Cr)からなる。上層電極膜Euは、下層電極膜Ebと同様の構成材料からなる。これら3層の金属膜はそれぞれ、2nm〜30nmの厚さである。上層電極膜Euと下層電極膜Ebの厚みは同じであり、中間層電極膜Emは上層電極膜Euと下層電極膜Ebよりも薄くなるように構成されている。上層電極膜Euと下層電極膜Ebを構成する金属は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、及びヨウ素(I)のうちの1つあるいは複数のハロゲン元素に対する反応性を有する。中間層電極膜Emを構成する金属は、酸素に対する反応性を有している。なお、下層電極膜Ebは、支持基板SSとの密着性を高める機能と、中間層電極膜Emの結晶配向性を向上する機能とを有している。また、中間層電極膜Emは、下部電極E全体の電気抵抗を低下させる機能と、上層電極膜Euの結晶配向性と平坦性を向上させる機能とを有する。そして、上層電極膜Euは、磁気トンネル接合素子MTJの平坦性と結晶配向性を向上させる機能と、中間層電極膜Emとの密着性を向上させる機能とを有する。
こうした下部電極Eにおける上層電極膜Euの上面には、磁気トンネル接合素子MTJが形成される。この磁気トンネル接合素子MTJは、周知の多層構造からなる素子である。磁気トンネル接合素子MTJを形成するための複数の層が下部電極Eの上面に積層され、エッチングあるいはミリングにより所定の形状にパターニングされることで磁気トンネル接合素子MTJが形成される。磁気トンネル接合素子MTJは、レジストPRにより覆われている。このレジストPRは、下部電極Eの全体に塗布された後、該下部電極Eの最終形状に合わせてパターニングされたものである。レジストPRは下部電極Eを所定の形状にエッチングするエッチングマスクとして機能する。また、該レジストPRは、磁気トンネル接合素子MTJのデザインルールに合わせて適宜選択されるものであって、例えばフェノール系樹脂やイミド系樹脂等の耐熱性樹脂材料からなる。
こうした構成を有する処理基板Sは、上記プラズマエッチング装置10(図1)でのエッチング処理の他、これに続く工程、例えば磁気トンネル接合素子MTJを介して上記下部電極Eに接続される上部電極を形成する工程等を経ることにより、上記素子領域Cのそれぞれに、磁気を利用した記憶素子である磁気抵抗素子が形成され、複数の素子領域Cからなるランダムアクセスメモリ、いわゆるMRAMが構築されることになる。
他方、図1に示される石英板12の上方には、二重巻の高周波ループアンテナ30が配設されており、この高周波ループアンテナ30と石英板12との間には、高周波ループアンテナ30と同軸のループ状の永久磁石31が石英板12の表面と平行に配設されている。該高周波ループアンテナ30は、放電用マッチング回路40を介して放電用高周波電源41に電気的に接続されている。この放電用高周波電源41から出力される高周波電力は、上記バイアス用高周波電源21から出力される高周波電力と同様、負荷側からの反射波が小さくなるように放電用マッチング回路40によってインピーダンス整合され、高周波ループアンテナ30に印加される。高周波ループアンテナ30は、高周波電場をプラズマ生成空間11aに印加する。この高周波電場により生起された誘導電場により、プラズマ生成空間11a内のエッチングガスのプラズマが生成する。このとき、上記永久磁石31は、高周波ループアンテナ30に流れる電流と略直交する方向の静磁場をプラズマ生成空間11aに形成する。また、上記石英板12と永久磁石31との間には、石英板12と略同径の平面状電極32が石英板12の表面と平行に配設されている。この平面状電極32は、可変コンデンサ42及び前記放電用マッチング回路40を介して前記放電用高周波電源41に電気的に接続されている。こうした平面状電極32は、上記石英板12の内表面上に一様な電界を形成する機能を有しており、例えば線状金属材料により構成されている。
上記チャンバ本体11には、ハロゲン系ガス供給部50、不活性ガス供給部51、及び酸素ガス供給部52が接続されている。これらハロゲン系ガス供給部50、不活性ガス供給部51、及び酸素ガス供給部52は、制御されたタイミングで、プラズマ生成空間11aにハロゲン系ガス、不活性ガス、及び酸素ガスをそれぞれ供給する。ハロゲン系ガス、不活性ガス、及び酸素ガスはプラズマエッチング処理のエッチングガスである。
なお、上記ハロゲン系ガス供給部50から供給されるハロゲン系ガスは、単独で、あるいは不活性ガス供給部51から供給される不活性ガスと混合されて、上層電極膜Euと下層電極膜Ebのエッチング工程で用いられる。一例では、上層電極膜Euと下層電極膜Ebのエッチング工程では、酸素ガス供給部52は酸素ガスの供給を停止する。
上記酸素ガス供給部52から供給される酸素ガスは、ハロゲン系ガス供給部50から供給されるハロゲン系ガスと混合されて、中間層電極膜Emのエッチング工程で用いられる。中間層電極膜Emのエッチング工程では、酸素ガスとハロゲン系ガスと上記不活性ガス供給部51から供給される不活性ガスとをエッチングガスとして用いるようにしてもよい。
ちなみに、上記ハロゲン系ガスとしては、上層電極膜Euと下層電極膜Ebの構成材料である金属材料、つまりタンタル、チタン、モリブデン、ガリウム、及びタングステンからなる群から選択される1つ、と反応して揮発性のハロゲン化金属を生成するガスが採用される。
好ましいハロゲン系ガスを列記する。例えば、フッ素(F)の化合物としては、四フッ化炭素(CF)、四フッ化エチレン(C)、六フッ化エタン(C)、六フッ化プロペン(C)、八フッ化プロパン(C)、六フッ化ブタジエン(C)、八フッ化シクロブタン(C)、及び八フッ化シクロペンテン(C)が挙げられる。また、塩素(Cl)の化合物としては、単体の塩素(Cl)、三塩化ホウ素(BCl)、四塩化ケイ素(SiCl)が、そして、臭素(Br)の化合物としては臭化水素(HBr)が、さらに、ヨウ素(I)の化合物としてはヨウ化水素(HI)が挙げられる。1つまたは複数のハロゲン系ガスがハロゲン系ガス供給部50から供給される。また、上記不活性ガスとしては窒素(N)ガス、ネオン(Ne)ガス、アルゴン(Ar)ガス、及びキセノン(Xe)ガスが挙げられる。1つまたは複数の不活性ガスが不活性ガス供給部51から供給される。
当該プラズマエッチング装置10には、プラズマエッチング処理を制御する制御部60が設けられている。制御部60は、上記基板ステージ13、バイアス用マッチング回路20、バイアス用高周波電源21、放電用マッチング回路40、及び放電用高周波電源41、及び可変コンデンサ42と接続されており、プラズマエッチング処理の条件に基づく各種制御信号を各部へ供給する。
例えば制御部60は、該制御部60の記憶領域に格納されたプラズマエッチング処理条件を参照する。そして、この処理条件に応じた温度制御信号を基板ステージ13のステージ温調機構22に供給して、処理基板Sの温度を制御する。
制御部60は、処理条件に応じたバイアス用高周波電力制御信号をバイアス用高周波電源21に供給して、処理基板Sに印加するバイアス用高周波電力を制御する。
制御部60は、処理条件に基づいて、放電用高周波電力制御信号を放電用高周波電源41に供給し、放電用高周波電源41から高周波ループアンテナ30に放電用高周波電力を印加する。この放電用高周波電力の周波数は例えば13.56MHzに制御される。
上層電極膜Euと下層電極膜Ebのエッチング工程では、制御部60は、ハロゲン系ガス単独を、あるいは、ハロゲン系ガスと不活性ガスとの混合ガスを、処理条件に従い、上層電極膜Euと下層電極膜Ebの金属材料に適合した流量で供給するための流量制御信号をハロゲン系ガス供給部50に、あるいはハロゲン系ガス供給部50と不活性ガス供給部51とに供給する。こうして上層電極膜Euと下層電極膜Ebのエッチング工程では、ハロゲン系ガス供給部50から、あるいはハロゲン系ガス供給部50と不活性ガス供給部51とから至適流量のガスが供給される。中間層電極膜Emのエッチング工程では、制御部60は、酸素ガス単独を、あるいは、酸素ガスとハロゲン系ガスとの混合ガスを、あるいは酸素ガス、ハロゲン系ガス、及び不活性ガスの混合ガスを、処理条件に従い、中間層電極膜Emの金属材料に適合した流量で供給するための流量制御信号を酸素ガス供給部52に、あるいは酸素ガス供給部52とハロゲン系ガス供給部50とに、あるいは、酸素ガス供給部52、ハロゲン系ガス供給部50、及び不活性ガス供給部51に供給する。こうして中間層電極膜Emのエッチング工程では、酸素ガス供給部52に、あるいは酸素ガス供給部52とハロゲン系ガス供給部50とに、またあるいは酸素ガス供給部52、ハロゲン系ガス供給部50、及び不活性ガス供給部51から至適流量のガスが供給される。
制御部60は、上記可変コンデンサ42の静電容量を10pF〜100pFの範囲内における最適な値に調整し、上記石英板12の内表面にエッチング時の反応生成物が膜状に付着することを抑制する。なお、こうした機能を発現する構成であれば、この可変コンデンサ42を可変チョークに変更することもできる。
こうした制御部60の制御下でプラズマエッチング装置10はまず、各種エッチング処理の条件に応じてエッチングガスをプラズマ生成空間11aに供給し、次いで、上記条件に応じて放電用の高周波電力を上記高周波ループアンテナ30に印加し、高周波電力に応じた高周波磁場をプラズマ生成空間11aに形成する。この高周波磁場により生起される誘導電場がプラズマ生成空間11aに供給されたエッチングガスをプラズマ化する。その後、上記バイアス用高周波電源21が高周波電力を処理基板Sに印加すると、この高周波電力に応じたバイアス電圧が処理基板Sに印加され、プラズマ生成空間11aに形成されたプラズマ中の活性種、いわゆるエッチャントにより、下部電極Eの各層の所定の領域が処理基板Sの厚さ方向にエッチングされる。
次に、図4、及び表1、表2を参照して、下部電極E(図2、図3)のエッチングについて詳述する。図4は、処理基板Sにおける単一の素子領域Cのみを代表として示す。
まず、処理基板Sがプラズマエッチング装置10のプラズマ生成空間11aに、図示しない搬出・搬入口から搬入され、上記基板ステージ13上に載置される。チャンバ温調機構11bにより、チャンバ本体11の温度は100℃〜150℃に維持されている。基板ステージ13の温度はステージ温調機構22により20℃〜100℃、例えば20℃に維持されている。これらチャンバ本体11及び基板ステージ13は、下部電極Eのエッチング処理の開始時から終了時まで上記温度に維持される。
次いで、上記ハロゲン系ガス供給部50から1またはそれ以上のハロゲン系ガスがプラズマ生成空間11aに供給され、上記不活性ガス供給部51から1またはそれ以上の不活性ガスがプラズマ生成空間11aに供給される。ハロゲン系ガスと不活性ガスの各流量は、2sccm〜100sccmに調量されている。その後、プラズマ生成空間11aの内圧が0.1Pa〜10Paに調圧される。
その後、上記放電用高周波電源41から高周波ループアンテナ30に例えば800Wの電力が印加される。これにより、特にハロゲン系ガスに由来するプラズマがプラズマ生成空間11aに誘起される。
その後、上記バイアス用高周波電源21から基板ステージ13に例えば50Wの電力が印加されることにより、この基板ステージ13上に載置された処理基板Sにバイアス電力が印加される。このように、処理基板Sにバイアス電力が印加されると、図4(a)に示されるように、電離したイオンや乖離した活性種、あるいは分子を含むハロゲン系ガスGAが処理基板S側に引き込まれ、下部電極Eの上層電極膜EuのうちレジストPRによって覆われていない表面領域をエッチングする。このエッチングされる上層電極膜Euを構成する金属とハロゲン系ガスGAとが反応し、表1に示すハロゲン化金属が生成され、プラズマ生成空間11aに放出される。例えば、上層電極膜Euを構成する金属元素がTaであって、ハロゲン系ガスGAがCFである場合には、揮発性を有した五フッ化タンタル([TaF)が生成する。例えば、上層電極膜Euを構成する金属元素がTiであって、ハロゲン系ガスGAがCFである場合には、揮発性を有した三フッ化チタン(TiF)や四フッ化チタン(TiF)が生成する。
これらハロゲン化金属は、対応する金属の単体と比較して揮発性が高いため処理基板Sに付着し難い。また、上層電極膜Euのエッチング工程では、磁気トンネル接合素子MTJを覆うレジストPRもわずかにエッチングされる。しかし、レジストPRに対する上層電極膜Euの金属材料のエッチング選択比は2.5と高い。そのため、イオンミリングのように材料の如何を問わずほぼ同一のエッチング選択比を示す方法と比較して、反応性イオンエッチングは、上層電極膜Euのエッチング量に対するレジストPRのエッチング量を低減させることができる。つまり、反応性イオンエッチングは、レジストPRによって磁気トンネル接合素子MTJが覆われた状態を維持して、磁気トンネル接合素子MTJがエッチングされることを確実に抑制することができる。なお、不活性ガスは、主にプラズマ生成空間11a内の圧力を調圧する目的やプラズマ生成空間11aに生成するプラズマの安定化を図る目的で上記ハロゲン系ガスGAと同時にプラズマ生成空間11aに供給されている。
また、上記条件にてエッチング処理を実施すると、上層電極膜Euのエッチングレートは約5nm/sec〜約15nm/secである。上層電極膜Euの厚さが例えば30nmであり、エッチングレートが5nm/secであれば、上層電極膜Euのエッチングは6秒で完了すると推定できる。なお、本実施の形態においては、エッチング時間によって各層のエッチング量を制御する。上層電極膜Euのエッチング工程は、上述の除算により得られる推定エッチング完了時間に時間的マージン(オーバーエッチング時間ともいう)を加算したより長い時間が上層電極膜Euのエッチング時間として設定される。例えば、膜厚をエッチングレートで除算した推定エッチング完了時間が6秒である場合には、上層電極膜Euのエッチング時間は、この推定エッチング完了時間よりも長い7秒に設定されている。時間的マージンは、処理基板S面内でのエッチングレートや膜厚の不均一性や誤差等により、上層電極膜Euの一部分がエッチング後に残らないように予め実験等により決められる。すなわち上層電極膜Euをオーバーエッチングするように上層電極膜Euのエッチング時間は決められる。このエッチング時間が経過した時点で、上層電極膜Euのエッチングは終了する。
次に、プラズマ生成空間11aには、上記酸素ガス供給部52から酸素ガスが供給される。この酸素ガスの流量は、上記ハロゲン系ガスGA及び不活性ガスと同様、2sccm〜100sccmに調量されている。このとき、プラズマ生成空間11aへの不活性ガスの供給を停止してもよい。その後、プラズマ生成空間11aの内圧が0.1Pa〜10Paに調圧される。
高周波ループアンテナ30と処理基板Sとには上層電極膜Euのエッチング処理時と同様の条件での電力の印加が継続されているため、少なくとも酸素ガスとハロゲン系ガスとがプラズマ生成空間11aに供給されると、図4(b)に示されるように、酸素ガスGBとハロゲン系ガスGAとが処理基板S側に引き込まれ、中間層電極膜Emのうち上層電極膜Eu及びレジストPRによって覆われていない表面領域がエッチングされる。このエッチング時には、上記酸素ガスGB及びハロゲン系ガスGAが中間層電極膜Emを構成する金属材料と反応し、表2に示されるように、中間層電極膜Emを構成する金属元素とハロゲン系ガスあるいは酸素ガスとに基づく化合物が生成される。例えば、中間層電極膜Emを構成する金属元素がRuであって、ハロゲン系ガスがCFである場合には、揮発性を有した三フッ化ルテニウム(RuF)や六フッ化ルテニウム(RuF)、さらには二酸化ルテニウム(RuO)や四酸化ルテニウム(RuO)がプラズマ生成空間11aで生成されることとなる。また例えば、中間層電極膜Emを構成する金属元素がCrであって、ハロゲン系ガスがCFである場合には、揮発性を有した二フッ化クロム(CrF)や五フッ化クロム(CrF)、さらには三酸化クロム(CrO)がプラズマ生成空間11aで生成されることとなる。
この表2に示されるように、酸素ガスGBとハロゲン系ガスGAとによる中間層電極膜Emのエッチングにより、各種ハロゲン化金属及び金属酸化物が生成され、プラズマ生成空間11aに放出される。しかしながら、これらハロゲン化金属及び金属酸化物は、対応する金属の単体と比較して揮発性が高いため処理基板Sに付着し難い。
ここで、上記磁気トンネル接合素子MTJを覆うレジストPRは有機物であることから、レジストPRは中間層電極膜Emのエッチング処理時にエッチングガスとして供給された酸素ガスと反応し、エッチングされ得る。本願発明者らは、レジストPRがエッチングされる速度の圧力依存性と、中間層電極膜Emがエッチングされる速度の圧力依存性とを測定し、0.1Pa〜10Paの圧力範囲であれば、中間層電極膜Emの構成材料やレジストPRの構成材料に拘わらず、中間層電極膜Emのエッチング速度がレジストPRのエッチング速度よりも高くなることを見出した。そこで、この中間層電極膜Emのエッチング工程では、プラズマ生成空間11aの内圧を0.1Pa〜10Paに調整することで、レジストPRに対する中間層電極膜Emのエッチング選択比をより高くし、レジストPRの除去を最少化させる。
また、中間層電極膜Emに対するエッチングガスとして、酸素ガスGBよりもレジストPRに対するエッチング選択比が大きいハロゲン系ガスGAも用いるようにしていることから、中間層電極膜Emのエッチング量に対するレジストPRのエッチング量をより低減することができ、ひいては、磁気トンネル接合素子MTJに対する影響を抑制することが可能となる。しかしながら、ルテニウム及びクロムはいずれも、エッチングガス以外の条件を同一とした場合、ハロゲン系ガスGAを用いたときのエッチングレートよりも酸素ガスGBを用いたときのエッチングレートの方が大きく、約10倍である。そのため、中間層電極膜Emのエッチング工程のエッチングガスは、そのエッチング時間の長期化を抑制するためにも、ハロゲン系ガスGA単独よりも、ハロゲン系ガスGAと酸素ガスGBとの混合ガスであることが好ましい。
また、上記条件にて中間層電極膜Emのエッチング処理を実施するとそのエッチングレートは約1nm/sec〜5nm/secである。中間層電極膜Emの厚さが例えば10nmであり、エッチングレートが2nm/secであれば、中間層電極膜Emのエッチングは5秒で完了すると推定できる。上記上層電極膜Euに対するエッチング処理と同様、エッチング時間によって中間層電極膜Emのエッチング量を制御する。しかし、中間層電極膜Emのエッチング時間は、上述の推定エッチング完了時間と同じ時間に設定されている。例えば、膜厚をエッチングレートで除算して得られる推定エッチング完了時間が5秒である場合には、この推定エッチング完了時間が中間層電極膜Emのエッチング時間として設定されている。つまり、推定エッチング完了時間に時間的マージンは加算されない。従って、中間層電極膜Emのエッチング時間が経過した時点では、下層電極膜Ebの一部または全部が露出され、中間層電極膜Emが部分的に処理基板Sに残り得る。こうして、酸素ガスによってレジストPRがエッチングされる量を可能な限り少なくする。
こうして、中間層電極膜Emのエッチング処理時間が経過すると、上記上層電極膜Euのエッチング処理時と同様の条件で下層電極膜Ebのエッチングが行われる。すなわち、ハロゲン系ガス供給部50からのハロゲン系ガスGAと、不活性ガス供給部51からの不活性ガスとがプラズマ生成空間11aに供給される。これにより、上層電極膜に対するエッチング処理と同様、処理基板S側にハロゲン系ガスGAが引き込まれることにより、図4(c)に記載のように、下層電極膜Ebがエッチングされる。このエッチングにより、表1に示される揮発性のハロゲン化金属が生成し、そのハロゲン化金属がプラズマ生成空間11aに放出される。
なお、中間層電極膜Emに対するエッチング処理から下層電極膜Ebに対するエッチング処理への切り替え時には、上述の上層電極膜Euに対するエッチング処理から中間層電極膜Emに対するエッチング処理への切り替え時と同様、プラズマ生成空間11aに供給されるガス種、及びその内圧の変更を実施するのみでもよい。しかしながら、中間層電極膜Emのエッチング時にエッチングガスとして用いられた酸素ガスが、下層電極膜Ebのエッチング時にも残存していると、処理基板S側に引き込まれた酸素と下層電極膜Ebの金属とが反応して、金属酸化物が生成される。
こうした金属酸化物の揮発性は、対応する金属の単体の揮発性より高いものの、ハロゲン化金属の揮発性よりは低い。故に、該金属酸化物は、処理基板Sに付着する可能性があり、下部電極Eに対する一連のエッチング処理が完了した後にいわゆるエッチングの残渣として処理基板S上に残り得る。この残渣が完成したMRAMの内部に不純物として残留すると、該MRAMの機能を損なう虞もある。
そこで、このような金属酸化物の残渣を抑制するために、中間層電極膜Emに対するエッチング処理から下層電極膜Ebに対するエッチング処理への切り替え時には、中間層電極膜Emのエッチング時間の経過時から、エッチング処理時にエッチングガスとして使用した酸素ガスが、プラズマ生成空間11aから完全に排気されるまで、処理基板Sへの電力の供給を停止する、さらには高周波ループアンテナ30への電力の供給を停止するようにしてもよい。つまり、上記バイアス用高周波電源21から基板ステージ13への高周波電力の供給を停止する、さらには放電用高周波電源41から高周波ループアンテナ30への高周波電力の供給を停止するようにしてもよい。これにより、下層電極膜Ebが酸素ガスにより酸化されることを抑制し、ひいては、上記残渣の発生を抑制することができるようにもなる。
また、上記上層電極膜Euに対するエッチング処理と同条件にて該下層電極膜Ebのエッチング処理を実施すると、エッチングレートとエッチングされる厚さは、上層電極膜Euと下層電極膜Ebとで等しくなる。そのため、本来であれば、上層電極膜Euのエッチング処理と同様に、例えば下層電極膜Ebの膜厚が30nmであって、エッチングレートが10nm/secであれば、下層電極膜Ebのエッチング時間は推定エッチング完了時間に時間的マージン(オーバーエッチング時間)を加算した4秒に設定すれば、該下層電極膜Ebも完全にエッチングされるはずである。しかしながら上述のように、下層電極膜Ebに対するエッチング処理の開始時には、該下層電極膜Eb上にエッチングされていない中間層電極膜Emが残存している可能性がある。しかも、中間層電極膜Emのルテニウムあるいはクロムについては、下層電極膜Ebのエッチングガスとして用いられるハロゲン系ガスGAに対するエッチングレートは酸素ガスに対するエッチングレートの約10%(2nm/sec×0.10)と非常に小さい。そのため、残存する中間層電極膜Emの厚さが、その初期の厚さのわずか10%程度(例えば3nm)であっても、その残存する中間層電極膜Emをハロゲン系ガスGAによって完全に除去するには15秒程度要することになる。そこで、この下層電極膜Ebに対するエッチング処理のエッチング時間は、上記上層電極膜Euのエッチング時間の5倍である20秒に設定される。これにより、中間層電極膜Emのエッチングが完全になされていなくとも、この残存する中間層電極膜Em含め、下層電極膜Ebのエッチングを完了することができる。
こうして、上層電極膜Eu、中間層電極膜Em、及び下層電極膜Ebをそれぞれ、反応性イオンエッチング処理によってエッチングすることにより、図4(d)に示されるように、磁気トンネル接合素子MTJを覆うレジストPRへのエッチングに由来する残渣の付着を伴うことなく、下部電極Eを所望の形状に加工することができる。
このように、下部電極Eの三層の金属膜(上層電極膜Eu、中間層電極膜Em、下層電極膜Eb)は、いわゆる反応性ドライエッチングによりエッチングされる。これら金属膜を構成する金属は、対応するエッチングガスと反応し、揮発性の金属化合物を生成する。こうして生成された金属化合物はいずれも、上記金属膜を構成する金属の単体、あるいはその酸化物や窒化物よりも高い揮発性を有することから、上記金属膜上や処理基板Sに付着しにくい。すなわち、下部電極Eのエッチングに由来する残渣を抑制することができるようになる。
以上説明したように、本実施の形態に係る積層電極の加工方法によれば、以下に列挙する効果が得られるようになる。
(1)三層の金属膜からなる下部電極Eのエッチング処理に際し、上層電極膜Eu、中間層電極膜Em、及び下層電極膜Ebを、これら金属膜との反応性を有する各種ガスを用いたドライエッチング、いわゆる反応性ドライエッチングによりエッチングするようにした。これにより、これら上層電極膜Eu、中間層電極膜Em、及び下層電極膜Ebのいずれをエッチングした場合であっても、上記各種ガスとこれら金属膜を構成する金属との反応が進行し、これらの化合物が生成されるようになる。こうして生成された金属化合物はいずれも、上記金属膜を構成する金属の単体、あるいはその酸化物や窒化物そのものよりも揮発性が高いことから、上記金属膜上や処理基板Sに付着する可能性が低くなる。すなわち、下部電極Eのエッチングに由来する残渣を抑制することができるようになる。
(2)中間層電極膜Emに対するエッチング処理時には、プラズマ生成空間11aの内圧を0.1〜10Paとした。これにより、レジストPRに対する中間層電極膜Emのエッチング選択比をより高くすることが可能となる。
(3)中間層電極膜Emのエッチング処理を実施する際には、ハロゲン系ガスGAと酸素ガスGBとの混合ガスをエッチングガスとして用いるようにした。これにより、そのエッチング時間の長期化を抑制することができる。
(4)中間層電極膜Emに対するエッチング処理から下層電極膜Ebに対するエッチング処理への切り替え時には、中間層電極膜Emのエッチング時間の経過時から、エッチング処理時にエッチングガスとして使用した酸素ガスが、プラズマ生成空間11aから完全に排気されるまで、処理基板Sへの電力の供給を停止するようにした。これにより、下層電極膜Ebが酸素ガスにより酸化されることを抑制し、ひいては、処理基板Sへの金属酸化物の付着、換言すればエッチング残渣の発生を抑制することができるようにもなる。
(5)中間層電極膜Emに対するエッチング時間として、中間層電極膜Emの膜厚をエッチングレートで除算した時間を設定し、且つ下層電極膜Ebに対するエッチング時間として、上層電極膜Euのエッチング時間の10倍を設定するようにした。これにより、中間層電極膜Emの一部が下層電極膜Eb層上に残存する状態から、この残存する中間層電極膜Emも含め、下層電極膜Ebのエッチングを完了することができる。そのため、エッチングされるべき中間層電極膜Emの全てが中間層電極膜Em用のエッチングによって取り除かれるという態様と比較して、レジストPRが酸素ガスに曝される時間を短縮させることが可能となる。しがたって、レジストPRの形状不良を抑えつつ、且つエッチング後における積層電極の形状不良も抑えることが可能となる。
なお、上記実施の形態は以下のように適宜変更して実施することもできる。
・上記プラズマエッチング装置10は、永久磁石31と平面状電極32とを有していなくともよい。また、プラズマエッチング装置10は、その高周波ループアンテナ30がチャンバ本体11の側壁に巻回されて且つ、永久磁石31が高周波ループアンテナ30の外側に設けられるようにしてもよい。なお、こうしたプラズマエッチング装置にあっても、永久磁石を有しないようにしてもよい。
・上記各種温度、正確にはエッチング処理時の処理基板Sの温度、及びチャンバ本体11の温度、エッチング処理時に高周波ループアンテナ30に印加される高周波電力、及び処理基板Sに印加される高周波電力は、上記範囲に限らず、処理基板Sを構成する各種素子の熱的及び電気的耐性に応じて適宜選択されるものである。
・レジストPRに対する上層電極膜Eu及び下層電極膜Ebのエッチング選択比、及びレジストPRに対する中間層電極膜Emのエッチング選択比が小さくとも、これを補うかたちでレジストPRの膜厚が十分に厚く構成される処理基板Sに対しては、ハロゲン系ガス、不活性ガス、及び酸素ガス等の各種ガスの圧力が上記範囲と異なる範囲に設定される構成であってもよい。
・下部電極Eを構成する上層電極膜Euと下層電極膜Ebとの2つの金属膜は同一の厚さに形成されるものとし、中間層電極膜Emは、これら2層よりも薄い膜厚を有するようにした。これに限らず、これら上層電極膜Eu、下層電極膜Eb、及び中間層電極膜Emとを同一の膜厚としてもよい。
・中間層電極膜Emに対するエッチング処理から下層電極膜Ebに対するエッチング処理への切り替え時には、中間層電極膜Emのエッチング時間の経過時から、エッチング処理時にエッチングガスとして使用した酸素ガスが、プラズマ生成空間11aから完全に排気されるまで、処理基板Sへの電力の供給を停止する、さらには高周波ループアンテナ30への電力の供給を停止するようにした。これに限らず、上層電極膜Euに対するエッチング処理から中間層電極膜Emに対するエッチング処理への切り替え時と同様、プラズマ生成空間11aに供給されるガス種、及びその内圧の変更を実施するのみでもよい。
・下部電極Eが有する三層の金属膜は全て単一の真空チャンバ内にてエッチング処理されるようにした。これに限らず、上層電極膜Euと下層電極膜Ebのエッチングと中間層電極膜Emのエッチングとを別の真空チャンバ内にて行ってもよい。この場合、上記プラズマエッチング装置10を、上層電極膜Euと下層電極膜Ebのエッチング処理が実施される真空チャンバと、中間層電極膜Emのエッチング処理が実施される真空チャンバとの2つの真空チャンバを備える装置、いわゆるマルチチャンバ装置としてもよい。また、上記プラズマエッチング装置10のように、単一の真空チャンバを備える装置を2つ用いることによって、上層電極膜Euと下層電極膜Ebのエッチング処理と中間層電極膜Emのエッチング処理とを別の真空チャンバにて実施するようにしてもよい。
・中間層電極膜Emのエッチング処理に際し、レジストPRに対する中間層電極膜Emのエッチング選択比を十分に高くすることができる、あるいは、レジストPRの厚さを、たとえレジストPRがエッチングされたとしても、これにより覆われた磁気トンネル接合素子MTJに影響しない程度に厚くすることが可能である等の場合には、上層電極膜Euのエッチング時と同様、中間層電極膜Emのエッチングレートとその層厚とから算出される推定エッチング完了時間以上のエッチング時間として設定するようにしてもよい。これにより下層電極膜Ebエッチング時にはその上層である中間層電極膜Emが確実にエッチングされることになるため、該下層電極膜Ebのエッチング時間は上層電極膜のエッチング時間と等しい長さにて実施することができるようになる。
・有機物からなるいわゆる有機系のレジストPRを用いるようにした。これに限らず、無機物からなるいわゆる無機系のレジストを用いるようにしてもよい。これにより、レジストが酸素ガスによってエッチングされ難くなるため、中間層電極膜Emのエッチング時間を、そのエッチングレートと層厚とから算出される推定エッチング完了時間よりも長い時間に設定し、中間層電極膜Emが確実にエッチングされるようにすることができる。
・上記下部電極Eには、トンネル磁気抵抗効果を用いた磁気抵抗素子である磁気トンネル接合素子MTJが接続される構造とした。これに限らず、磁気抵抗効果を用いない磁気抵抗素子が下部電極Eに接続された構造としてもよい。
・上記反応性イオンエッチング処理の方法は、MRAMの下部電極の加工に限らず、上記下部電極Eと同様の構成を有する他の積層電極の加工に用いるようにしてもよい。

Claims (8)

  1. Ta、Ti、Mo、Ga、及びWからなる群から選択された金属、該金属の酸化物、及び該金属の窒化物のいずれか1つからなる下層電極膜と、Ru及びCrからなる群から選択されたいずれか1つからなる中間層電極膜と、前記下層電極膜と同じ構成材料からなる上層電極膜とがこの順に積層されてなる積層電極に対し、前記上層電極膜上に形成されたレジストをマスクにする反応性イオンエッチングによって前記上層電極膜から順に各電極膜を加工する積層電極の加工方法であって、
    前記上層電極膜をエッチングする工程と前記下層電極膜をエッチングする工程とでは酸素ガスの供給を停止し、CF、C、C、C、C、C、C、Cl、BCl、SiCl、HBr、HIからなる群から選択される少なくとも1つのハロゲン系ガス、及びN、Ne、Ar、Xeからなる群から選択される少なくとも1つの不活性ガスと前記ハロゲン系ガスとの混合ガスのいずれか1つをエッチングガスとして用い、
    前記中間層電極膜をエッチングする工程では、少なくとも酸素ガスを含むガスをエッチングガスとして用い
    前記中間層電極膜をエッチングする工程は、前記レジストにマスクされていない前記下層電極膜上に前記中間層電極膜の一部を残存させて終了し、
    前記下層電極膜をエッチングする工程は、前記下層電極膜上に残存する前記中間層電極膜の前記一部と共に前記下層電極膜をエッチングする
    ことを特徴とする積層電極の加工方法。
  2. 請求項1に記載の積層電極の加工方法において、
    前記中間層電極膜がRuからなり、
    前記中間層電極膜をエッチングする工程では、酸素ガスと、CF、C、C、C、C、C、C、Cl、BCl、SiCl、HBrからなる群から選択される少なくとも1つのハロゲン系ガスとの混合ガス、及び酸素ガスと前記ハロゲン系ガスとN、Ne、Ar、Xeからなる群から選択される少なくとも1
    つの不活性ガスとの混合ガスのいずれか1つをエッチングガスとして用いる
    ことを特徴とする積層電極の加工方法。
  3. 請求項1に記載の積層電極の加工方法において、
    前記中間層電極膜がCrからなり、
    前記中間層電極膜をエッチングする工程では、酸素ガスと、CF、C、C、C、C、C、C、Cl、BCl、SiClからなる群から選択される少なくとも1つのハロゲン系ガスとの混合ガス、及び酸素ガスと前記ハロゲン系ガスとN、Ne、Ar、Xeからなる群から選択される少なくとも1つの不活性ガスとの混合ガスのいずれか1つをエッチングガスとして用いる
    ことを特徴とする積層電極の加工方法。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の積層電極の加工方法において、
    前記中間層電極膜をエッチングする工程を0.1Pa以上且つ10Pa以下の圧力で行う
    ことを特徴とする積層電極の加工方法。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載の積層電極の加工方法において、
    前記レジストは、前記上層電極膜上に形成された磁気抵抗素子の全体を覆い、
    前記積層電極は、前記磁気抵抗素子の下部電極である
    ことを特徴とする積層電極の加工方法。
  6. 請求項に記載の積層電極の加工方法において、
    前記上層電極膜をエッチングする工程と前記下層電極膜をエッチングする工程の各工程は、N、Ne、Ar、Xeからなる群から選択される少なくとも1つの不活性ガスとを前記チャンバに供給することを更に含む積層電極の加工方法。
  7. 請求項に記載の積層電極の加工方法において、
    前記上層電極膜をエッチングする工程と前記下層電極膜をエッチングする工程のエッチング条件は、エッチング時間を除き同じである積層電極の加工方法。
  8. 請求項に記載の積層電極の加工方法において、
    前記上層電極膜をエッチングする工程は、前記上層電極膜の厚みを前記上層電極膜のエッチングレートで除算して得られる推定エッチング完了時間に時間的マージンを加算したエッチング時間だけ実施され、
    前記中間電極膜をエッチングする工程は、前記中間電極膜の厚みを前記中間電極膜のエッチングレートで除算して得られる推定エッチング完了時間と同じエッチング時間だけ実施され、
    前記下層電極膜をエッチングする工程は、前記上層電極膜のエッチング時間よりも長い時間だけ実施される積層電極の加工方法。
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