JP4048582B2 - カムシャフト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの吸排気弁を開閉させるためのカムを有するカムシャフトに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のカムシャフトとして、例えば特開平5−208224号公報に開示されたものが挙げられる。
ここで開示されるカムシャフトは、パイプ状の中空シャフトであって、複数のカムとジャーナル部とを結ぶ軸部の径寸法が、ジャーナル部よりも大径として形成されたものであり、これにより所定の剛性を確保しつつ軽量化を図るものである。
【0003】
尚、カムシャフトを軽量化する他の従来技術として、カムピースの幅寸法を一部薄くしたカムシャフト(特開平7−224611号公報参照)や、カムピースの肉厚を最小化したカムシャフト(特開平7−189616号公報参照)がそれぞれ開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来のカムシャフトにおいては、要求される剛性が高い位置の軸部に合わせて他の軸部の径寸法も設定されており、全ての軸部の径寸法を大きくせざるを得ないため、重量が増加してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、各軸部の径寸法をその位置で要求される剛性に基づいて設定することにより、軽量化を図ることができるカムシャフトを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係るカムシャフトは、シャフト全体を支持する複数のジャーナル部と、隣り合うジャーナル部間に2つずつ配置されてエンジンのバルブを開閉させるための複数のカムと、前記カム及びジャーナル部を連ねて形成するための複数の軸部と、クランクシャフトと動力伝達手段を介して連係される駆動端部と、を有し、前記軸部のうち、前記駆動端部に最も近いカムと次のカムとの間の軸部を、ねじり剛性と、前記駆動端部に作用するチェーン張力及びバルブ開閉時にカムに作用する反力に抗する曲げ剛性とに基づいた径寸法とし、前記駆動端部に最も近いカムと次のカムとの間の軸部より前記駆動端部側とは反対側にある他の軸部を、互いに同径であるが、前記駆動端部に最も近いカムと次のカムとの間の軸部の径寸法より小さい径寸法であって、ねじり剛性及びバルブ開閉時にカムに作用する反力に抗する曲げ剛性に基づいた径寸法としたものである。
【0006】
かかる構成によれば、クランクシャフトの回転に伴いスプロケットが回転すると共に、スプロケットの重量によって曲げ荷重が大きい駆動端部側の最近傍位置に位置する軸部、曲げ荷重が小さい他の軸部、カム及びジャーナル部が同時に回転し、エンジンの吸排気弁を開閉させる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態におけるカムシャフトは、例えば図1に示すように、DOHCエンジンに取付られる。
かかるDOHCエンジンは、シリンダヘッド1上方に互いに平行に配設された第1のカムシャフト2及び第2のカムシャフト5と、該第1のカムシャフト2にクランクシャフトの回転力を伝達する動力伝達手段としてのスプロケット4と、互いにかみ合って配設された第1のギヤ3及び第2のギヤ6とを含んで構成されている。
【0008】
第1のカムシャフト2は、その軸方向に一列に並んだ8個のバルブ9aの上方にそれぞれ位置するカム10aを有しており、第1のカムシャフト2の軸を中心に回転することによって、それぞれのバルブ9aの開閉動作を駆動している。
また、第1のカムシャフト2のスプロケット4側先端部側面には半月キー12a円弧部側を圧入可能な溝が形成されている。
【0009】
第1のギヤ3は、その内周面に半月キー12aの円弧部の反対側を圧入可能な溝が形成されており、この溝と第1のカムシャフト2側面に形成された溝とに半月キーが圧入されることにより、第1のギヤ3の第1のカムシャフト2に対する位置決めが行われている。
スプロケット4は、その外周面に一定ピッチの歯が形成され、無端チェーン13と係合可能な歯車部4aと、この歯車部4aから第1のカムシャフト2側に延びるボス部4bと、図中左右方向に貫通した貫通孔4cとを有する。また、貫通孔4cには、固定ボルト7が図中左側から挿通されており、固定ボルト7の先端部は、第1のカムシャフト2のスプロケット4側端部に達していて、そこで螺合され互いに固定されている。
【0010】
更に、バルブ9aの適正な開閉タイミングを得るためには、スプロケット4の第1のカムシャフト2に対する位置決めを行ない、クランクシャフト(図示せず)と所望のタイミングで第1のカムシャフト2を同期回転させる必要がある。
そこで、本発明においては、位置決め手段としての位置決めピン11によってスプロケット4の第1のカムシャフト2に対する位置決めが行われている。
【0011】
即ち、位置決めピン11は、スプロケット4のボス部4b側端面であって、適正なバルブタイミングを得る位置に形成されたピン固定穴に一部が圧入され、残りの部分が第1のギヤ3のスプロケット4側端面であって、適正な開閉タイミングを得る位置に形成されたピン固定穴に圧入され、これら両者を位置決めする。
第2のギヤ6は、第1のギヤと同様に半月キー12bによって位置決めがされていると共に、第1のギヤ3と直接又は間接にかみ合って配設されている。尚、符号8は、第2のギヤ6と第2のカムシャフト5とを結合するための固定ボルトである。
【0012】
第2のカムシャフト5は、第1のカムシャフト2と平行に配設され、第1のカムシャフト2と同様、8個のバルブ9bの上方にそれぞれカム10を有している。更に、第2のカムシャフト5の軸方向の寸法は、第1のカムシャフト2の軸方向の寸法と同じである。
ここで、本発明におけるカムシャフトは、第1のカムシャフト2及び第2のカムシャフト5が、図2で示すカムシャフトである。
【0013】
以下、第1のカムシャフト2について説明するが、第2のカムシャフト5についても同様である。
カムシャフト2は、図2に示すように、8個のカム10aと、5個のジャーナル部14と、これらを連ねる軸部15と、カムシャフト2の端部である駆動端部16とを含んで構成される。
【0014】
カム10aは、断面が同図(b)に示す形状に形成されており、その回転中心Cがカムシャフト2の中心軸Lと一致して配設されている。そして、回転中心Cを中心として回転することによって、エンジンのバルブ9a及び9bを開閉させる。
ジャーナル部14は、シリンダヘッド1上にエンジンオイルを介在させて接触しつつカムシャフト2の回転に伴って回転するもので、カムシャフト2を軸支するものである。
【0015】
軸部15a〜kは、上記したカム10aとジャーナル部14とを連ねるものであり、その径寸法はカム10a及びジャーナル部14より小さく形成されている。更に、軸部15a〜kのうち、駆動端部16側の最近傍位置に位置する軸部15aの径寸法は、その他の軸部15b〜kの径寸法より大きく形成されており、例えば軸部15aの径寸法が23.5mm、軸部15b〜kの径寸法が22mmとされている。
【0016】
駆動端部16は、図2(a)中、カムシャフト2の左端に位置する部位であり、図1で示される第1のギヤ3、及びスプロケット4が、半月キー12a及び固定ボルト7によってそれぞれ固定される。
次に、上記のような軸部15a〜kの径寸法の設定方法について説明する。
軸部15aは、スプロケット4等が配設される駆動端部16と近接しているため、多大な曲げ荷重がかかるので、この曲げ荷重と回転駆動によるねじりに抗する剛性を必要とする。
【0017】
一方、軸部15b〜kは、駆動端部16とは近接しておらず、曲げ荷重が微小であるため、回転駆動によるねじり、及びバルブ開閉時にカム10aに作用する反力に抗する剛性を必要とする。
よって、軸部15aの径寸法は、ねじり剛性及び曲げ剛性に基づいて決定され、他の軸部15b〜kの径寸法は、ねじり剛性及びバルブ開閉時にカム10aに作用する反力に抗する剛性に基づいて決定される。
【0018】
これにより、各軸部15a〜kの径寸法をその位置で要求される剛性に基づいて設定することができ、カムシャフト2の軽量化を図ることができる。
また、上記したDOHCエンジンは、カムシャフト2及び5の両方を、軸部の径寸法が異ならせているが、少なくとも一方に軸部の径寸法の異なるカムシャフトを用いてもよい。
【0019】
勿論、本発明のカムシャフトは、OHCに限るものではない。
【0020】
【発明の効果】
本発明に係る請求項1のカムシャフトによれば、スプロケットの重量によって曲げ荷重が大きい駆動端部側の最近傍位置に位置する軸部をねじり剛性及び曲げ剛性に基づいた大径とし、曲げ荷重が小さい他の軸部を主にねじり剛性に基づいた小径とすることができるので、各軸部の径寸法をその位置で要求される剛性に基づいて設定することができ、カムシャフト全体の軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカムシャフトを取り付けたDOHCエンジンの上面図
【図2】(a)本発明によるカムシャフトを示す側面図(b)本発明によるカムシャフトのカムを示す側面図
【符号の説明】
2, 5…カムシャフト
4…スプロケット
10a, 10b…カム
14…ジャーナル部
15a〜k…軸部
16…駆動端部
Claims (1)
- シャフト全体を支持する複数のジャーナル部と、隣り合うジャーナル部間に2つずつ配置されてエンジンのバルブを開閉させるための複数のカムと、前記カム及びジャーナル部を連ねて形成するための複数の軸部と、クランクシャフトと動力伝達手段を介して連係される駆動端部と、を有するカムシャフトにおいて、
前記軸部のうち、前記駆動端部に最も近いカムと次のカムとの間の軸部を、ねじり剛性と、前記駆動端部に作用するチェーン張力及びバルブ開閉時にカムに作用する反力に抗する曲げ剛性とに基づいた径寸法とし、前記駆動端部に最も近いカムと次のカムとの間の軸部より前記駆動端部側とは反対側にある他の軸部を、互いに同径であるが、前記駆動端部に最も近いカムと次のカムとの間の軸部の径寸法より小さい径寸法であって、ねじり剛性及びバルブ開閉時にカムに作用する反力に抗する曲げ剛性に基づいた径寸法としたことを特徴とするカムシャフト。
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Family Applications (1)
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JP26633697A Expired - Fee Related JP4048582B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | カムシャフト |
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Cited By (1)
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1997
- 1997-09-30 JP JP26633697A patent/JP4048582B2/ja not_active Expired - Fee Related
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