JP2528361B2 - 内燃機関のカムシャフト駆動装置 - Google Patents

内燃機関のカムシャフト駆動装置

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JP2528361B2
JP2528361B2 JP1165303A JP16530389A JP2528361B2 JP 2528361 B2 JP2528361 B2 JP 2528361B2 JP 1165303 A JP1165303 A JP 1165303A JP 16530389 A JP16530389 A JP 16530389A JP 2528361 B2 JP2528361 B2 JP 2528361B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B2275/00Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
    • F02B2275/18DOHC [Double overhead camshaft]

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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は内燃機関のカムシャフト駆動装置に関し、特
にカムシャフトの軸受装置の改良に関するものである。
<従来の技術> 従来、内燃機関のカムシャフト駆動装置としては、例
えば第5図に示すようなものがある(実開昭61−194749
号公報等参照)。
一般に、DOHC型内燃機関70においては吸気用カムシャ
フト72及び排気用カムシャフト73を有し、端部のタイミ
ングプーリー74,75が図示しないタイミングベルトを介
してクランクプーリー(図示せず)に連係され、それに
よって回転するようになっている。
ここで、以下の説明においては吸気用カムシャフト72
に関してのみ説明し、排気用カムシャフト73に関しては
同一符号を付して説明を省略する。
上記吸気用カムシャフト72には各シリンダ76,77,78に
対応して3組のカム部79a,79b,80a,80b,81a,81bが形成
されている。この3組のカム部79a,79b,80a,80b,81a,81
bのクランクシャフト軸方向の両側及び各組の間には軸
受部82A,82B,82C,82Dが配設されている。尚、上記軸受
部82(82A〜82D)は、取付ネジ83A,83B,83C,83Dにより
シリンダヘッド71に固定される図示しない上側部材と該
シリンダヘッド71と一体に形成された下側部材84A,84B,
84C,84Dとからなって、シリンダ間に位置する所謂ラジ
アル軸受部と、前記軸受部82Aのタイミングプーリー74
側に形成されるスラスト受段付部85a,85bとよりなる。
更に、シリンダヘッド71を図示しないシリンダブロッ
クに固定するヘッドボルトを締付けたり緩めたりするた
めの、該ヘッドボルトに臨むボルト脱着孔86A,86B,86C,
86Dが、カムシャフト72の下方の位置の、前記下側部材8
4A,84B,84C,84Dの底面に穿設されている。
<発明が解決しようとする課題> ところで、かかる従来の内燃機関のカムシャフト駆動
装置にあっては、前述した各軸受部において最もタイミ
ングプーリー74に近い軸受部(以下先端軸受部と称す
る)82Aは、タイミングプーリー74側にスラスト受段付
部85a,85bを形成しているため、他の軸受部82B,82C,82D
に較べてその軸方向長さLaが短く、一方夫々の軸受部82
A,82B,82C,82Dの各下側部材84A,84B,84C,84Dに関しては
全て半円筒状の同一断面形状となっているため、もって
ラジアル軸受としての受圧面積は先端軸受部82Aが他の
軸受部82B,82C,82Dに較べて最も小さいこととなる。更
に、カムシャフト72の端部に軸支されたタイミングプー
リー74をタイミングベルトを介してクランクプーリーに
よって回転するようにしているため、タイミングプーリ
ー74はタイミングベルトに与えられるテンション等に伴
う引張力Fも受けることとなる。ここで、該引張力Fは
シリンダヘッド71からシリンダブロックの方向に作用
し、該タイミングプーリー74に最も近い先端軸受部82A
に最も大きな力が作用することとなる。
従って、受圧面積が他の軸受部82B,82C,82Dに較べて
最も小さい先端軸受部82Aに、最も大きな引張力Fが作
用することとなり、もって焼付等の損傷が発生し易い惧
れがある。
更に、先端軸受部82Aにおいては、タイミングプーリ
ー74側にスラスト受段付部85a,85bが形成されているた
め、該タイミングプーリー74は支持点から離れた所に取
付けられていることとなり、所謂オーバーハングが大き
くなって、前記引張力Fに起因する曲げモーメントMが
大きくなり、該曲げモーメントMによってカムシャフト
72が撓む惧れがある。従って先端軸受部82Aの更に先端
側のスラスト受段付部85a,85bと、カムシャフト72に形
成した段部87a,87bとの間で偏当たりが生じて、該スラ
スト受部で偏摩耗を起こし、やはり焼付等が発生し易
い。
更に、ボルト脱着孔86Aが、カムシャフト72の下方の
位置の前記下側部材84Aの底面に穿設されており、先端
軸受部82Aは軸方向長さLaが短く該ボルト脱着孔86Aが前
記スラスト受段付部85bに掛かっているため、前記スラ
スト受段付部85bはスラスト荷重を受ける受圧部が切欠
かれて、受圧面積の低下や潤滑が十分なされないことに
より十分なスラスト荷重受性能が発揮されない惧れがあ
る。
そこで、本発明はかかる従来の実情に鑑みなされたも
ので、巻掛伝動装置が設けられる側に最も近い軸受装置
において、軸受装置の幅及びボルト脱着孔との位置関係
を改良すると共に、スラスト受部を設けて、ラジアル荷
重受性能及びスラスト荷重受性能を向上させて、焼付等
の損傷が発生することの無い内燃機関のカムシャフト駆
動装置を提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段> このため、本発明は、一端部に設けられた巻掛伝動装
置により回転駆動され吸気弁及び排気弁を夫々開閉駆動
するカムシャフトと、前記カムシャフトを軸支する複数
の軸受装置と、を備えると共に、シリンダヘッドをシリ
ンダブロックに取付けるヘッドボルトを臨むボルト脱着
孔を前記軸受装置に設けてなる内燃機関のカムシャフト
駆動装置において、 巻掛伝動装置が設けられる側に最も近い軸受装置にあ
っては、シリンダヘッド上面に設けられて該軸受装置を
構成する下側部材を該部材の軸方向幅を気筒間の他の軸
受装置における幅よりも幅広に、かつ前記ボルト脱着孔
を納めて形成すると共に、 幅方向両端面にカムシャフトの鍔部と係合するスラス
ト受部を設けて、該スラスト受部間における巻掛伝動装
置側の一部を、例えば軸受装置の上側部材に軸支される
部分以外は前記カムシャフトを細径とすることで実質的
な軸受部とする構成とした。
<作用> かかる構成によると、巻掛伝動装置が設けられる側に
最も近い軸受装置(以下先端軸受装置と称する)の下側
部材の幅を他の軸受装置における幅よりも幅広としたの
で、もってラジアル軸受としての受圧面積は先端軸受装
置が他の軸受装置に較べて最も大きくなり、前記巻掛伝
動装置により最も大きな引張力が作用しても、該引張力
を確実に受けることができる。
また、先端軸受装置の幅方向両端面にカムシャフトの
鍔部と係合してカムシャフトによる軸方向荷重を受ける
スラスト受部が設けられるので、該スラスト受部にはラ
ジアル荷重による偏荷重が作用せず偏摩耗や焼付等の発
生を防止できる。
更に前記スラスト受部間における巻掛伝動装置側の一
部を、例えば軸受装置の上側部材に軸支される部分以外
は前記カムシャフトを細径とすることで実質的な軸受部
とすることにより、前記引張力に起因する曲げモーメン
トの作用する点と支持点とが位置的に近くなり、もって
該曲げモーメントを小さくすることができ、カムシャフ
トの撓みを小さく抑えることができると共に、前記実質
的な軸受部以外においては軸受作用を行わないので余分
な摩擦抵抗を低減することができ、また飛散油等により
潤滑が行われ易くなる。
更に、前記下側部材がボルト脱着孔を納めて形成され
るので、該スラスト受部はボルト脱着孔により切欠かれ
ることは無く、スラスト荷重を受ける面積も十分確保さ
れることになる。
<実施例> 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本実施例においても従来例と同様にDOHC型内燃機関1
を例にとって説明する。該内燃機関1においては吸気用
カムシャフト2及び排気用カムシャフト3を有し、端部
のタイミングスプロケット4,5がタイミングチェーン6
を介してクランクスプロケット(図示せず)に連係さ
れ、それによって回転するようになっている。
ここで、以下の説明においては第5図に示した従来例
と異なる部分についてのみ、さらには吸気用カムシャフ
ト2に関してのみ説明し、排気用カムシャフト3に関し
ては同一符号を付して説明を省略する。
上記吸気用カムシャフト2には各シリンダ7〜10に対
応して4組のカム部11,12,13,14が形成されている。こ
の4組のカム部11,12,13,14のクランクシャフト軸方向
の両側及び各組の間には軸受装置15,16,17,18,19が配設
されている。ここで、本実施例に係る構成として、タイ
ミングスプロケット4に最も近い軸受装置15の下側部材
21の幅L15を他の軸受装置16,17,18,19における幅Lより
も幅広とした。
更に該軸受装置15の下側部材21に設けられて、シリン
ダヘッド22を図示しないシリンダブロックに取付けるた
めにヘッドボルト23に臨んでいるボルト脱着孔24(直径
φD)は、該ボルト脱着孔24全体を該下側部材21に納め
て設けられ、またその中心をタイミングスプロケット4
と反対側にcだけ偏心して設けられている(第3図参
照)。
また、下側部材21の幅方向両端面にはカムシャフト2
の鍔部37,38と係合することにより、軸方向荷重を受け
るスラスト受部25及び26が設けられている。
更に本実施例においては、軸受装置15,16,17,18,19を
構成する上側部材31,32,33,34,35は下側部材21,27,28,2
9,30よりも軸方向に幅狭に構成されており、軸受装置15
に関しては、上側部材31が下側部材21に較べてタイミン
グスプロケット4側に偏心して設けられている。
一方、前記軸受装置15,16,17,18,19によって軸支され
るカムシャフト2のジャーナル部にあっては、上側部材
31,32,33,34,35に軸支される部分は直径φd1とし、それ
以外はφd1>φd2なる直径φd2として、カムシャフト2
における軸受装置15,16,17,18,19によって軸支される面
積を小さくしている。
即ち、軸受装置15,16,17,18,19にあっては、夫々上側
部材31,32,33,34,35に軸支される直径φd1のカムシャフ
ト2のジャーナル部が実質的な軸受部を構成する。
次に作用を説明する。尚、以下の説明においても吸気
用カムシャフト2に関してのみ説明し、排気用カムシャ
フト3に関しては説明を省略する。
図示しないクランクスプロケットに連係されるタイミ
ングチェーン6により、タイミングスプロケット4を介
して吸気用カムシャフト2が回転されるが、該回転によ
り吸気用カムシャフト2はシリンダヘッド22からシリン
ダブロックの方向に作用する引張力Fを受けることにな
る(第3図において矢印で図示)。
ところで、本実施例においては、軸受装置15の幅L15
を他の軸受装置16,17,18,19における幅Lよりも幅広と
したので、もってラジアル軸受としての受圧面積は前記
引張力Fを主に支えることとなる軸受装置15において、
他の軸受装置16,17,18,19に較べて最も大きくなり、も
って受圧能力が最も高くなり、前記引張力Fが作用して
も該引張力Fを確実に受けることができる。
また、軸受装置15の下側部材21が、ボルト脱着孔24に
対してタイミングスプロケット4側にcだけ偏心して設
けられることとなり、もって該軸受装置15がより該タイ
ミングスプロケット4に近づいて設けられることとな
る。従って前記引張力Fに起因する曲げモーメントMの
作用する点(タイミングスプロケット4のチェーン摺動
面)と実質的な軸受部である支持点(軸受装置15の下側
部材21)とは近くに位置することとなり、もって該曲げ
モーメントMは小さくなり、カムシャフト2の撓みを小
さく抑えることができる。そして、下側部材21の幅方向
両端面にはスラスト受部25及び26が設けられているの
で、カムシャフト2の鍔部37,38と係合することにより
軸方向荷重を受けて、該スラスト受部25及び26にはラジ
アル荷重が掛かることは無くもって偏荷重が作用するこ
とは無く、偏摩耗や焼付等の発生を防止できる。
更に、ボルト脱着孔24全体を該下側部材21に納めて設
けているので、前記スラスト受部25及び26においてはカ
ムシャフト2に形成した鍔部37,38が完全に摺動するこ
ととなり、スラスト荷重を受ける面積も十分確保され
る。
更に上側部材31,32,33,34,35が下側部材21,27,28,29,
30よりも軸方向に幅狭に構成されており、前記カムシャ
フト2のジャーナル部にあっては、上側部材31,32,33,3
4,35に軸支される部分以外は直径φd2として、カムシャ
フト2における軸受装置15,16,17,18,19によって軸支さ
れる面積を小さくする構成としたので、実質的な軸受部
以外の余分な摩擦抵抗を低減することができると共に、
カムシャフト2の細径の部分は動弁室内に露出すること
となり、飛散油等により潤滑が行われ易くなるという効
果もある。
尚、実質的な軸受部以外の余分な摩擦抵抗を低減する
ためには、カムシャフト2のジャーナル部の直径は一律
φd1とし、上側部材31,32,33,34,35が該カムシャフト2
を軸支していない部分の下側部材21,27,28,29,30を削っ
てもよい。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明によれば、巻掛伝動装置
が設けられる側に最も近い軸受装置において、軸受装置
の幅を他の軸受装置における幅よりも幅広としたので、
ラジアル荷重受性能が向上して偏摩耗や焼付等の発生を
防止できるという効果がある。
また、スラスト受部はラジアル荷重が掛かること無
く、確実にスラスト荷重を受けることが可能となるの
で、偏摩耗や焼付等の発生を防止できる。
更に、実質的な軸受部以外においては軸受作用を行わ
ないので余分な摩耗抵抗を低減することができ、また潤
滑性能の向上が図れるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る一実施例を示す内燃機関のカムシ
ャフト駆動装置を示す平面図、第2図は第1図における
A−A断面図、第3図は第1図におけるB−B断面図、
第4図は同上駆動装置の斜視図、第5図は従来の駆動装
置を示す平面図である。 1……内燃機関、2……吸気用カムシャフト、3……排
気用カムシャフト、4,5……タイミングスプロケット、
6……タイミングチェーン、15,16,17,18,19……軸受装
置、21,27,28,29,30……下側部材、25,26……スラスト
受部、31,32,33,34,35……上側部材、37,38……鍔部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端部に設けられた巻掛伝動装置により回
    転駆動され吸気弁及び排気弁を夫々開閉駆動するカムシ
    ャフトと、前記カムシャフトを軸支する複数の軸受装置
    と、を備えると共に、シリンダヘッドをシリンダブロッ
    クに取付けるヘッドボルトを臨むボルト脱着孔を前記軸
    受装置に設けてなる内燃機関のカムシャフト駆動装置に
    おいて、 巻掛伝動装置が設けられる側に最も近い軸受装置にあっ
    ては、シリンダヘッド上面に設けられて該軸受装置を構
    成する下側部材を該部材の軸方向幅を気筒間の他の軸受
    装置における幅よりも幅広に、かつ前記ボルト脱着孔を
    納めて形成すると共に、 幅方向両端面にカムシャフトの鍔部と係合するスラスト
    受部を設けて、該スラスト受部間における巻掛伝動装置
    側の一部を実質的な軸受部としたことを特徴とする内燃
    機関のカムシャフト駆動装置。
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