JPH11280542A - 4サイクルエンジンのシリンダヘッド構造 - Google Patents

4サイクルエンジンのシリンダヘッド構造

Info

Publication number
JPH11280542A
JPH11280542A JP10003498A JP10003498A JPH11280542A JP H11280542 A JPH11280542 A JP H11280542A JP 10003498 A JP10003498 A JP 10003498A JP 10003498 A JP10003498 A JP 10003498A JP H11280542 A JPH11280542 A JP H11280542A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder head
cam
cam carrier
camshaft
intake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10003498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4036402B2 (ja
Inventor
Hirohisa Takahashi
広尚 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP10003498A priority Critical patent/JP4036402B2/ja
Publication of JPH11280542A publication Critical patent/JPH11280542A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4036402B2 publication Critical patent/JP4036402B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリンダヘッドとは別体の部材であるカムキ
ャリアをシリンダヘッドのカム軸支承部分としたような
4サイクルエンジンにおいて、該カムキャリアの倒れを
防ぐことにより、振動騒音の増大を抑えたり、従来通り
の信頼性を確保できるようにする。 【解決手段】 シリンダヘッド1の端部でバルブ駆動用
のカム軸5を支承するカム軸支承部分がシリンダヘッド
1とは別体の部材であるカムキャリア13として形成さ
れているような4サイクルエンジンにおいて、カムキャ
リア13の上面側とシリンダヘッド1の上面側を繋ぐよ
うに、両者の上面にわたってステー(チェーンガイド5
0)を取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダヘッドの
端部でバルブ駆動用のカム軸を支承するカム軸支承部分
がシリンダヘッドとは別体の部材であるカムキャリアと
して形成されているような4サイクルエンジンにおける
シリンダヘッドの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】DOHC型式のバルブシステムを有する
4サイクルエンジン、すなわち、クランク軸の回転によ
りカムチェーンを介して駆動されるバルブ駆動用のカム
軸が、吸気バルブの上方と排気バルブの上方にそれぞれ
設けられている4サイクルエンジンでは、エンジンの運
転状態に応じて吸・排気バルブの少なくとも何れか一方
の開閉タイミングを変化させるために、オイルコントロ
ールバルブによる油圧の制御によってカムスプロケット
とカム軸の位相角度を変えるような可変バルブタイミン
グ装置(VVT)を、吸気側と排気側の少なくとも何れ
か一方のカム軸に対して付設するということが従来から
行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な可変バルブタイミング装置を備えた4サイクルエンジ
ンでは、可変バルブタイミング装置の近傍に位置するシ
リンダヘッドのカム軸支承部分に対して、可変バルブタ
イミング装置にオイルを供給するためのオイルコントロ
ールバルブを取り付けようとすると、該カム軸支承部分
が幅広なものとなって、エンジン全体が前後方向(カム
軸の軸線方向)で長くなってしまう。
【0004】すなわち、エンジンの前端部に位置するカ
ム軸支承部分が、シリンダヘッドの一部として一体的に
形成された部分であることにより、該カム軸支承部分か
ら離れたエンジンの前端部近傍でシリンダヘッドをシリ
ンダブロックに連結するためのヘッドボルトに対して、
エンジンの前端部に位置するカム軸支承部分の幅(前後
方向の長さ)が拡がった分だけ、該ヘッドボルトと可変
バルブタイミング装置の間の距離が長くなって、エンジ
ン全体が前後方向で長くなってしまう。
【0005】なお、エンジンの前端部に位置してオイル
コントロールバルブが取り付けられたカム軸支承部分
を、平面視でヘッドボルトの取付位置とオーバーラップ
させるように、即ち、該カム軸支承部分にヘッドボルト
を貫通させるようにすると、ヘッドボルトと可変バルブ
タイミング装置の間の距離は長くならないが、ヘッドボ
ルトを強く締め付けることで該カム軸支承部分の変形を
招くこととなるため、シリンダヘッドとシリンダブロッ
クを固く連結させるためのヘッドボルトの締め付け性を
確保することができない。
【0006】そのような問題に対して、オイルコントロ
ールバルブやそれに関連するオイル通路が設けられたカ
ム軸支承部分を、シリンダヘッドとは別体の部材である
カムキャリアとして形成すると共に、シリンダヘッドを
シリンダブロックに連結させた状態のヘッドボルトと平
面視でオーバーラップするように、該カムキャリアをヘ
ッドボルトの上からシリンダヘッドに連結することで、
ヘッドボルトの締め付け性を確保すると共に、エンジン
全体が前後方向で長くならないようにするということが
本出願人により検討されている。
【0007】しかしながら、シリンダヘッドの端部に位
置するカム軸支承部分を、シリンダヘッドとは別体の部
材であるカムキャリアとしてシリンダヘッドに連結した
場合、該カムキャリアが支承するカム軸がカムチェーン
の張力やバルブスプリングの反力を受けることによっ
て、カムキャリアがカム軸方向に倒れやすくなり、カム
キャリアの倒れが起きることによって、振動騒音が増大
したり信頼性の低下を招くというような問題が生じるこ
ととなる。
【0008】本発明は、上記のような問題の解消を課題
とするものであり、具体的には、シリンダヘッドとは別
体の部材であるカムキャリアをシリンダヘッドのカム軸
支承部分としたような4サイクルエンジンにおいて、該
カムキャリアの倒れを防ぐことにより、振動騒音の増大
を抑えたり、従来通りの信頼性を確保できるようにする
ことを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
課題を解決するために、上記の請求項1に記載したよう
に、シリンダヘッドの端部でバルブ駆動用のカム軸を支
承するカム軸支承部分がシリンダヘッドとは別体の部材
であるカムキャリアとして形成されているような4サイ
クルエンジンにおいて、カムキャリアの上面側とシリン
ダヘッドの上面側を繋ぐように、両者の上面にわたって
ステーが取り付けられていることを特徴とするものであ
る。
【0010】また、上記の請求項1に記載された4サイ
クルエンジンのシリンダヘッド構造において、上記の請
求項2に記載したように、カムキャリアの上面側とシリ
ンダヘッドの上面側を繋ぐステーが、吸気カム軸と排気
カム軸の間でカムチェーンを案内するチェーンガイドの
取付用基部であることを特徴とするものである。
【0011】さらに、上記の請求項1又は2に記載され
た4サイクルエンジンのシリンダヘッド構造において、
上記の請求項3に記載したように、シリンダヘッドとは
別体のカムキャリアにより支承されているバルブ駆動用
のカム軸に対して、吸気側と排気側の少なくとも何れか
一方に、可変バルブタイミング装置が付設されているこ
とを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の4サイクルエンジ
ンのシリンダヘッド構造の実施形態について、図面に基
づいて説明する。
【0013】図1は、本発明の一実施形態に係る4バル
ブ多気筒エンジンについて、ヘッドカバーを外して吸・
排気バルブと点火プラグを除いた状態のエンジン前端部
付近を上面視したものであり、図2は、図1に示したも
のからカムキャップやチェーンガイドを除くと共に、可
変バルブタイミング装置と各カム軸をシリンダヘッド上
面に沿った断面で示したものである。
【0014】各気筒の燃焼室毎に2個の吸気バルブと2
個の排気バルブが設けられる4バルブ多気筒エンジンの
シリンダヘッド1には、各気筒の燃焼室天板部の部分毎
に、中央に点火プラグ装着用の円筒状の孔2が形成され
ていると共に、その両側に、吸気バルブ装着用の円筒状
の孔3と排気バルブ装着用の円筒状の孔4がそれぞれ2
個ずつ形成されている。
【0015】シリンダヘッド1に形成された各吸気バル
ブ装着用孔3,3の上方には、吸気バルブを駆動するた
めの吸気カム軸5が、また、各排気バルブ装着用孔4,
4の上方には、排気バルブを駆動するための排気カム軸
6が、それぞれ気筒の配列方向(クランク軸の軸線方
向)と平行して、互いに間隔をおいて並列的に配置され
ている。
【0016】それらの各カム軸5,6をそれぞれ支承す
るために、各気筒の部分毎に、点火プラグ装着用孔2の
両側、即ち、各吸気バルブ装着用孔3,3の間と、各排
気バルブ装着用孔4,4の間のそれぞれに、図2に示す
ように、上面にジャーナル軸受部の下半部を形成したカ
ム軸支承部分7,7が、シリンダヘッド1の一部分とし
てそれぞれ一体的に形成されている。
【0017】点火プラグ装着用孔2の両側のそれぞれの
カム軸支承部分7,7には、図1に示すように、それぞ
れのカムキャップ8,8が、カムキャップ8に貫通した
ボルトをカム軸支承部分7に開けられたネジ孔に螺合し
て締め付けることで、それぞれ一体的に連結されてお
り、各カム軸5,6は、カム軸支承部分7の上面に形成
されたジャーナル軸受下半部とカムキャップ8の下面に
形成されたジャーナル軸受上半部とで挟持されること
で、それぞれ回転可能に支持されている。
【0018】排気カム軸6の前端部分については、シリ
ンダヘッド1の前端部に一体的に形成されたカム軸支承
部分9と、その上に連結されるカムキャップ10とによ
り、回転可能に支持されており、排気カム軸6の前端に
は、カムスプロケット11がボルト12によって一体的
に固着されている。
【0019】吸気カム軸5の前端部分については、シリ
ンダヘッド1の前端部に一体的に連結されたカム軸支承
部分13と、その上に連結されるカムキャップ14とに
より、回転可能に保持されており、吸気カム軸5の前端
には、外周面にカムスプロケット15を形成した可変バ
ルブタイミング装置20が、ボルト16によって一体的
に取り付けられている。
【0020】可変バルブタイミング装置20の外周面に
形成されたカムスプロケット15と、排気カム軸6の前
端部分に固着されたカムスプロケット11には、図示し
ていない駆動スプロケットとに渡って、無端状のカムチ
ェーン17が巻装されており、クランク軸の回転により
駆動スプロケットを介してカムチェーン17が循環移動
するのに連れて、可変バルブタイミング装置20を介し
て吸気カム軸5が、また、カムスプロケット11を介し
て排気カム軸6が、それぞれ回転駆動されることとな
り、各カム軸5,6の回転駆動に応じて、エンジンの各
吸気バルブと各排気バルブが所定のタイミングで開閉さ
れることとなる。
【0021】なお、図6に示すように、可変バルブタイ
ミング装置20の領域を含むシリンダヘッド1の上方
は、ヘッドカバー18によって覆われており、ヘッドカ
バー18よりも下方で、カムチェーン17が配設されて
いるエンジンの前面側は、シリンダヘッド1からシリン
ダブロック(図示せず)の領域にかけて、チェーンカバ
ー19によって覆われている。
【0022】吸気カム軸5の前端部分に付設されている
可変バルブタイミング装置20は、従来から知られた構
造のものであって、図2に示すように、該装置20のカ
バー部材21とボス部材22が、ボルト16により吸気
カム軸5の前端に一体的に固着されており、ボス部材2
2に対して相対回動可能なようにハウジング部材23が
設けられていて、このハウジング部材23の外周面にカ
ムプロケット15が一体的に形成されている。
【0023】ハウジング部材23の内部には、ボス部材
22を囲むようなピストン部材24が、ボス部材22の
外周面とスプライン係合され、且つ、ハウジング部材2
3の内周面とヘリカルギア噛合された状態で、カム軸5
の軸線方向に移動可能なように設けられており、ボス部
材22に対して回転不能に摺動し、且つ、ハウジング部
材23に対して相対的に螺旋移動するピストン部材24
は、ボス部材22との間に設けられたコイルスプリング
25によってカバー部材21の側に付勢されている。
【0024】ハウジング部材23内の空間部は、ピスト
ン部材24により二つの油室26,27に区画されてお
り、一方の油室26には、吸気カム軸5からボス部材2
2を通るオイル通路28が連通され、他方の油室27に
は、吸気カム軸5からボス部材22を通るオイル通路2
9が連通されていて、後述するオイルコントロールバル
ブ30によって、各オイル通路28,29の何れか一方
にオイルが送り込まれ、他方からオイルが送り出され
る。
【0025】上記のような構造の可変バルブタイミング
装置20によれば、各オイル通路28,29により、油
室26と油室27の何れか一方にオイルが供給され他方
からオイルが排出されるのに応じて、ピストン部材24
がボス部材22に沿って摺動され、カム軸5の軸線方向
に移動するピストン部材24により、ハウジング部材2
3が回動されることで、ボス部材22に対してハウジン
グ部材23が相対的に回動されることとなる。
【0026】その結果、可変バルブタイミング装置20
のハウジング部材23に一体形成されたカムプロケット
15と、ボス部材22と一体的に固着された吸気カム軸
5との位相角度が変えられ、そのように吸気カム軸5と
カムプロケット15の位相角度が変えられることによっ
て、吸気カム軸5の回転駆動によって開閉される吸気バ
ルブの開閉タイミングが、エンジンの運転状態に応じて
進角又は遅角するように変化される。
【0027】ところで、上記のような可変バルブタイミ
ング装置20が吸気カム軸5の前端に付設された本実施
形態の4サイクルエンジンでは、単なるカムスプロケッ
ト11が固着された排気カム軸6の前端部分を支承する
カム軸支承部分9が、シリンダヘッド1の一部分として
一体的に形成されているのに対して、可変バルブタイミ
ング装置20が付設された吸気カム軸5の前端部分を支
承するカム軸支承部分13は、シリンダヘッド1とは別
体の部材であるカムキャリアとして形成され、シリンダ
ヘッド1に対して一体的に連結されている。
【0028】図3および図4は、可変バルブタイミング
装置20が付設された吸気カム軸5の前端部分を支承す
るカムキャリア13自体の構造を示すもので、図3は前
面視したものであり、図4は上面視したものである。
【0029】吸気カム軸5のカム軸支承部分となるカム
キャリア13には、吸気カム軸5の前端ジャーナル部を
支持するジャーナル軸受部(下半部)31が上面に形成
され、また、その下方にオイルコントロールバルブ30
のバルブ部分を取り付けるためのバルブ取付部32が形
成されていると共に、カムキャリア13をシリンダヘッ
ド1に位置決めするためのピン孔33と、カムキャップ
14をカムキャリア13に位置決めするためのピン孔3
4,34と、カムキャップ14との共締めでカムキャリ
ア13をシリンダヘッド1に連結するためのボルト貫通
孔35,35がそれぞれ形成されている。
【0030】また、ジャーナル軸受部31とバルブ取付
部32の間には、ジャーナル軸受部31に形成された環
状溝36を介して吸気カム軸5のオイル通路28と連通
するオイル通路37と、ジャーナル軸受部31に形成さ
れた環状溝38を介して吸気カム軸5のオイル通路29
と連通するオイル通路39と、ジャーナル軸受部31に
潤滑のためのオイルを供給するためのオイル通路40と
がそれぞれ形成されている。
【0031】さらに、図1および図7に示すような状態
でカムチェーン17を案内するチェーンガイド50をカ
ムキャリア13の上面側とシリンダヘッド1の上面側と
に渡ってを取り付けるために、チェーンガイド取付用の
ボルト孔41がカムキャリア13の上面側に形成されて
いる。
【0032】上記のようなカムキャリア13をシリンダ
ヘッド1に一体的に連結したエンジンの前端部につい
て、図5は、各部材の連結状態を前面視したものであ
り、図6は、各部材の連結状態を側面視したものであ
り、図7は、カムキャリアとチェーンガイドの連結状態
を図1のA−A線に沿った断面で示すものであり、図8
は、オイルコントロールバルブやオイルフィルターや各
オイル通路の配置状態を前面視したものである。
【0033】図5に示すように、カムスプロケット11
が固着された排気カム軸6の前端部分を支承するカム軸
支承部分9が、シリンダヘッド1の一部分として一体的
に形成されているのに対して、可変バルブタイミング装
置20が付設された吸気カム軸5の前端部分を支承する
カムキャリア13は、シリンダヘッド1とは別体の部材
として形成されており、ピン孔33に挿入されるピンに
よりシリンダヘッド1に位置決めされ、各ピン孔34,
34に挿入されるピンによりカムキャップ14を位置決
めした状態で、各ボルト貫通孔35,35を貫通するボ
ルト45によるカムキャップ14との共締めによって、
シリンダヘッド1に対して一体的に連結されている。
【0034】そのようにシリンダヘッド1に連結される
カムキャリア13は、図1および図6に示すように、シ
リンダヘッド1をシリンダブロック(図示せず)に連結
するためのヘッドボルト46に対して、平面視でオーバ
ーラップするように配置されていて、シリンダヘッド1
をシリンダブロックに連結するためにヘッドボルト46
が締め付けられた後で、ボルト45により、カムキャッ
プ14と共締めされて、シリンダヘッド1に連結される
こととなる。
【0035】それにより、可変バルブタイミング装置2
0のオイルコントロールバルブ30が取り付けられたカ
ムキャリア13に影響を与えることなく、シリンダヘッ
ド1をシリンダブロックに連結するためのヘッドボルト
46を強く締め付けることができるため、シリンダヘッ
ド1とシリンダブロックを固く連結させるためのヘッド
ボルト46の締め付け性を確保することができる。
【0036】また、カムキャリア13にオイルコントロ
ールバルブ30を取り付けることでカムキャリア13が
幅広なものとなっても、ヘッドボルト46と可変バルブ
タイミング装置20の間の距離が長くなることがなく、
エンジン全体が前後方向で長くなってしまうことはな
い。
【0037】なお、本実施形態の4サイクルエンジンで
は、可変バルブタイミング装置20のオイルコントロー
ルバルブ30は、図8に示すように、ECUからの信号
によってバルブ部分を作動させるための本体部分がシリ
ンダヘッド1の外側に露出するように、シリンダヘッド
1の壁部を貫通して、そのバルブ部分がカムキャリア1
3のバルブ取付部32に取り付けられた状態で、ボルト
54によりシリンダヘッド1に対して固定されており、
オイルコントロールバルブ30の差し込み部は、シリン
ダヘッド1の壁部において通常のOリング部材55によ
ってシールされている。
【0038】それにより、ヘッドカバー18を外したり
することなく、オイルコントロールバルブ30の整備を
簡単に行なうことができ、しかも、オイルコントロール
バルブ30の差し込み部を、特別なシール部品を必要と
することなく、汎用のOリング部材55によって簡単に
シールすることができる。
【0039】しかも、カムキャリア10に取り付けられ
るオイルコントロールバルブ30が、シリンダヘッド1
に対して固定されていることで、シリンダヘッド1に固
定されたカムキャリア13に対してオイルコントロール
バルブ30が相対的に振動させられるようなことがな
い。
【0040】そのように設置されたオイルコントロール
バルブ30に対して、本実施形態の4サイクルエンジン
では、シリンダブロック側から供給されたオイルを濾過
してオイルコントロールバルブ30に供給するためのオ
イルフィルター56が、シリンダヘッド1のカムキャリ
ア13よりも下方の部分で、シリンダヘッド1の外側に
一部が露出するように取り付けられており、それによっ
て、オイルフィルター56の整備を簡単に行なうことが
できるようになっている。
【0041】上記のように各部品が配設された本実施形
態の4サイクルエンジンにおいて、ボルト45によりシ
リンダヘッド1に連結されているカムキャリア13と、
シリンダヘッド1とに対して、更に、図1および図7に
示すように、カムチェーン17を案内するチェーンガイ
ド50が、カムキャリア13の上面側とシリンダヘッド
1の上面側とを繋ぐように、その取付用基部によってボ
ルト51,52でそれぞれ固着されており、それによっ
て、カムキャリア13が前側に倒れないように、カムキ
ャリア13とシリンダヘッド1の連結状態が補強されて
いる。
【0042】上記のようにチェーンガイド50がカムキ
ャリア13の上面側とシリンダヘッド1の上面側とを繋
ぐように取り付けられている本実施形態の4サイクルエ
ンジンのシリンダヘッド構造によれば、吸気バルブ(図
示せず)のバルブスプリング反力やカムチェーン17の
張力が吸気カム軸5を介してカムキャリア13に作用し
ても、チェーンガイド50の取付用基部を介して、カム
キャリア13の上面側がシリンダヘッド1に対して連結
されていることにより、カムキャリア13が倒れるよう
なことがなく、そのようにカムキャリア13の倒れを防
止することで、カムキャリア13の倒れに起因する振動
騒音の増大や信頼性の低下を防止することができる。
【0043】また、カムチェーン17を案内するための
チェーンガイド50が、カムキャリア13の倒れを防止
するためのステーとなっていることで、新たに部品を追
加することなく、カムキャリア13の倒れを防止するこ
とができる。
【0044】以上、本発明の4サイクルエンジンのシリ
ンダヘッド構造の一実施形態について説明したが、本発
明は、上記のような実施形態に限られるものではなく、
例えば、他のバルブ数のエンジンに対しても適用可能で
あり、また、可変バルブタイミング装置についても、吸
気カム軸にのみ付設したエンジンだけでなく、排気カム
軸にのみ付設したエンジンや、吸気カム軸と排気カム軸
の両方にそれぞれ付設したエンジンに対しても適用可能
なものである。
【0045】図9は、吸気3バルブ・排気2バルブの5
バルブで、吸気カム軸と排気カム軸の両方にそれぞれ可
変バルブタイミング装置を付設したエンジンについて、
ヘッドカバーを外して吸・排気バルブ,点火プラグ,カ
ムキャップ,チェーンガイド等を除いた状態のエンジン
前端部付近を上面視したものであり、図10は、図9に
示したエンジンの吸気側における各吸気バルブの軸線と
オイルコントロールバルブ30の軸線を側面視したもの
である。
【0046】吸気カム軸5と排気カム軸6の両方にそれ
ぞれ可変バルブタイミング装置20,20を付設したエ
ンジンでは、図9に示すように、吸気カム軸5と排気カ
ム軸6の両方の前端部分を支承するような一つのカムキ
ャリア13を、シリンダヘッド1とは別体の部材として
形成して、これをシリンダヘッド1の前端部に連結する
こととなり、このカムキャリア13の長手方向中央付近
の上面側とシリンダヘッド1の上面側とを繋ぐようにス
テー(チェーンガイド50)を固着することで、カムキ
ャリア13の倒れが防止されることとなる。
【0047】なお、図9に示すような、吸気3バルブ・
排気2バルブの5バルブエンジンでは、一気筒に吸気バ
ルブが3個設けられている吸気側において、図10に示
すように、両側の吸気バルブの軸線B1,B3を、下方
で中央の吸気バルブの軸線B2に近づくように傾けると
共に、吸気側のオイルコントロールバルブ30の軸線C
を、下方に行くに従って近傍の吸気バルブの軸線B1か
ら離れるように傾けることによって、オイルコントロー
ルバルブ30をシリンダヘッド1のリフター保持部分と
干渉させることなく、また、シリンダヘッド1の壁部に
おけるオイルコントロールバルブ30の取付位置をチェ
ーン室の側に近づけ過ぎることなく、エンジンの前後方
向の長さをできるだけ長くならないようにしている。
【0048】さらに、本発明の4サイクルエンジンのシ
リンダヘッド構造については、例えば、カムキャリアの
上面側とシリンダヘッドの上面側とを繋ぐステーは、チ
ェーンガイド50に限らず、他のステー部品を使用して
実施することも可能であり、また、可変バルブタイミン
グ装置を付設した4サイクルエンジンに限ることなく、
カム軸の前端部分を支承するカム軸支承部分がシリンダ
ヘッドとは別体のカムキャリアとして形成されている4
サイクルエンジンであれば実施可能なものであり、ま
た、カム軸の前端部分を支承するカム軸支承部分のみを
シリンダヘッドとは別体のカムキャリアとするのではな
く、全てのカム軸支承部分をシリンダヘッドとは別体の
カムキャリアとして、それらを梯子状に連結して一つの
部材とし、該部材における前端部のカムキャリアの上面
側とシリンダヘッドの上面側とをステーで繋ぐことによ
って実施することも可能である等、適宜設計変更可能な
ものであることはいうまでもない。
【0049】
【発明の効果】以上説明したような本発明の4サイクル
エンジンのシリンダヘッド構造によれば、シリンダヘッ
ドとは別体の部材であるカムキャリアをシリンダヘッド
のカム軸支承部分としたときに、該カムキャリアの倒れ
を防ぐことによって、振動騒音の増大を抑えたり、従来
通りの信頼性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の4サイクルエンジンのシリンダヘッド
構造の一実施形態に係る4バルブ多気筒エンジンについ
て、ヘッドカバーを外して吸・排気バルブと点火プラグ
を除いた状態のエンジン前端部付近を示す上面図。
【図2】図1に示したエンジン部分から更にカムキャッ
プやチェーンガイドを除いて、可変バルブタイミング装
置と各カム軸をシリンダヘッド上面に沿った断面として
示す一部断面上面図。
【図3】図1に示したエンジン部分で可変バルブタイミ
ング装置が付設された吸気カム軸の前端部分を支承して
いるカムキャリアについて、該カムキャリア自体の構造
を示す前面図。
【図4】図3に示したカムキャリアの上面図。
【図5】図1に示したエンジン部分における各部材の連
結状態を示す前面説明図。
【図6】図5に示した各部材の連結状態についての側面
説明図。
【図7】カムキャリアの上面側とシリンダヘッドの上面
側を繋ぐようなチェーンガイドの取付状態を示す、図1
のA−A線に沿った断面図。
【図8】オイルフィルターやオイルコントロールバルブ
の配置状態と、シリンダブロック側から供給されるオイ
ルの各カム軸に至るオイル通路をそれぞれ示す、図1に
示したエンジン部分についての前面説明図。
【図9】本発明の他の実施形態に係る5バルブ多気筒エ
ンジンについて、ヘッドカバーを外して吸・排気バル
ブ,点火プラグ,カムキャップ,チェーンガイド等を除
いた状態のエンジン前端部付近を示す上面図。
【図10】図9に示したエンジン部分の吸気側における
各吸気バルブの軸線とオイルコントロールバルブの軸線
を示す側面説明図。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド 5 吸気カム軸 6 排気カム軸 13 カムキャリア 17 カムチェーン 50 チェーンガイド(ステー)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドの端部でバルブ駆動用の
    カム軸を支承するカム軸支承部分がシリンダヘッドとは
    別体の部材であるカムキャリアとして形成されているよ
    うな4サイクルエンジンにおいて、カムキャリアの上面
    側とシリンダヘッドの上面側を繋ぐように、両者の上面
    にわたってステーが取り付けられていることを特徴とす
    る4サイクルエンジンのシリンダヘッド構造。
  2. 【請求項2】 カムキャリアの上面側とシリンダヘッド
    の上面側を繋ぐステーが、吸気カム軸と排気カム軸の間
    でカムチェーンを案内するチェーンガイドの取付用基部
    であることを特徴とする請求項1に記載の4サイクルエ
    ンジンのシリンダヘッド構造。
  3. 【請求項3】 シリンダヘッドとは別体のカムキャリア
    により支承されているバルブ駆動用のカム軸に対して、
    吸気側と排気側の少なくとも何れか一方に、可変バルブ
    タイミング装置が付設されていることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の4サイクルエンジンのシリンダヘッ
    ド構造。
JP10003498A 1998-03-27 1998-03-27 4サイクルエンジンのシリンダヘッド構造 Expired - Fee Related JP4036402B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10003498A JP4036402B2 (ja) 1998-03-27 1998-03-27 4サイクルエンジンのシリンダヘッド構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10003498A JP4036402B2 (ja) 1998-03-27 1998-03-27 4サイクルエンジンのシリンダヘッド構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11280542A true JPH11280542A (ja) 1999-10-12
JP4036402B2 JP4036402B2 (ja) 2008-01-23

Family

ID=14263254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10003498A Expired - Fee Related JP4036402B2 (ja) 1998-03-27 1998-03-27 4サイクルエンジンのシリンダヘッド構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4036402B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008019781A (ja) * 2006-07-12 2008-01-31 Toyota Motor Corp 内燃機関
JP2008215323A (ja) * 2007-03-08 2008-09-18 Suzuki Motor Corp 可変バルブタイミング機構付エンジン

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11692503B2 (en) 2020-12-07 2023-07-04 Ford Global Technologies, Llc Methods and systems for an engine with removable camshaft carrier

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008019781A (ja) * 2006-07-12 2008-01-31 Toyota Motor Corp 内燃機関
JP2008215323A (ja) * 2007-03-08 2008-09-18 Suzuki Motor Corp 可変バルブタイミング機構付エンジン

Also Published As

Publication number Publication date
JP4036402B2 (ja) 2008-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4036401B2 (ja) 可変バルブタイミング装置を備えた4サイクルエンジン
JP3847428B2 (ja) 内燃エンジンのシリンダヘッド構造
EP1156191B1 (en) Internal combustion engine with a cam angle sensor means
EP1134402B1 (en) Cylinder head structure
KR920008916B1 (ko) Dohc엔진의 캠축 축받이구조
JPH0522041B2 (ja)
US4970999A (en) Cylinder head for overhead camshaft engine
KR20020094565A (ko) 엔진의 캠샤프트 고정장치
US4951623A (en) Double overhead camshaft engine
JP4036402B2 (ja) 4サイクルエンジンのシリンダヘッド構造
EP1403497B1 (en) Camshaft bearing structure for over-head camshaft type internal combustion engine
JP3327322B2 (ja) バルブタイミング可変装置を備えた4サイクルエンジン
US4966106A (en) Camshaft driving arrangement for double overhead camshaft engine
JP3272245B2 (ja) 4サイクルエンジンのチェーンカバー構造
JPH08270410A (ja) 内燃機関の補機駆動装置
JP3591744B2 (ja) Dohc型エンジンのカムキャップ構造
KR200167146Y1 (ko) 캠샤프트의 밸브 타이밍 조절장치
JP3856082B2 (ja) エンジンのオイル通路構造
JPH07127478A (ja) 4サイクルエンジンのタイミングチェーンケース構造
JP2896709B2 (ja) エンジンの動弁装置
JP2896710B2 (ja) エンジンの動弁装置
JPH0932574A (ja) 内燃機関のチェーンガイド
JP3070270B2 (ja) タイミングチエンカバーの取付構造
JPH06146822A (ja) エンジンのシリンダヘッド構造
JP2841673B2 (ja) 内燃機関のウォータポンプ取付構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070809

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071029

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071029

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees