JP4047747B2 - モータ駆動装置およびモータ駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術の分野】
本発明は、駆動力発生手段および駆動力発生手段により駆動される駆動対象の騒音や振動を低減するモータ駆動装置およびモータ駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
モータのような回転機のトルクもしくはリニアモータのようなアクチュエータの推力で、外部から駆動対象を駆動することが広く行われている。このようなモータ駆動装置では、トルクもしくは推力にリップル成分があると、装置全体に振動が発生し、駆動対象に所定の動きを付与することが困難になる。
【0003】
たとえば、エレベータシステムではモータで駆動されるシステム全体に上下動が発生し、トルクリップルの周期でのりかごが上下に加振されて乗り心地が損なわれることになる。また、電気自動車にあっては、トルクリップルの周期で騒音が発生したり、車体が振動して乗り心地を著しく悪化させる。さらに、リニアサーボモータの推力リップルは速度むらや位置誤差の要因となるため、たとえばNC装置においては加工精度を悪化させる原因となっている。
【0004】
トルクリップルや推力リップルには、減速機を含むモータ本体に起因するものと回転子の回転検出センサや可動子の位置検出センサに起因するものがある。
【0005】
後者の回転検出センサに起因するトルクリップルは、モータトルクリップルとして現れるため、一般には顕在化しないことが多い。
【0006】
しかし、回転検出センサの出力値に検出対象の回転角に起因するリップルが含まれると、リップルの振幅が検出対象の角速度に比例して大きくなるため、モータのトルクや回転速度を制御する際に角速度フィードバックゲインを大きくできないという問題が生じ、制御性が悪化するばかりでなく装置のコストの上昇を招いていた。
【0007】
かかる問題を解決するため、例えば、検出回転角をθ、検出回転角を時間微分してえられる角速度をω、モータ位置回転当りの回転角リップルの周期をn、調整ゲインをG、調整位相をΨとして補正値−Gsin(nθ+Ψ)を演算し、リップルを含む角速度ωに補正値を加えてリップルを除去する方法が提案されている。
【0008】
一方、前者はモータ固定子と回転子もしくは可動子の工作精度、回転子軸受けもしくは可動子支持機構の偏心、モータ内部の磁界の高調波および減速機の組立て精度等様々な原因に起因している。
【0009】
トルクリップルの低減方法は従来から種々検討されており、たとえば、特許文献1では、減速機の発生するトルクリップルに着目してトルクリップル調整ゲインをA、減速機の回転角をθ、初期位相をα1として補正信号(Tcomp=Asin(θ+α1)を演算し、モータの回転周期に同期させてフィードフォワード的に目標トルク指令に加算してトルクリップルを打ち消す方法を開示している。
【0010】
また、特許文献2では、トルクリップルがモータの回転角と相関性を持つことからこの相関関係を記憶装置に記憶させモータ回転角に基づいてこれと対応するトルクリップルデータを読み出し、トルク司令値からリップル分を差し引いたものを新たなトルク司令値とする方法を開示している。
【0011】
さらに、リニアモータにあっては、可動子の位置で固定子と可動子の電気角が求まるため、回転機と同様の方法で推力リップルの低減が図られていた。
【0012】
しかし、上述した方法であっても、それぞれの補償パラメータが個々のモータに依存する場合が多く、多数のモータでトルクリップルの除去を行うためには多大な時間を要し、コストの上昇を招いていた。
【0013】
【特許文献1】
特開平7−129251号公報
【0014】
【特許文献2】
特開平11−299277号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
このように、トルクリップルや推力リップルの原因は個々のモータで様々であり、従来のモータ駆動装置にあっては、それぞれの要因およびそれらの強度に対応して補償パラメータを調整しなければならず、トルクリップルや推力リップルを低減するために多大なコストと時間を要していた。
【0016】
このため、あえてトルクリップルや推力リップルの低減は実施せず、モータの取付け方法や固定方法、あるいは防音・除振・防振機構等の機械手段でトルクリップルや推力リップルの駆動対象への影響を抑制していた。
【0017】
しかし、上述した方法であっても機械的手段の追加が必要であり、結局、コストの上昇を招くという問題があった。
【0018】
また、前記機械的手段がトルクリップルや推力リップルで加振されると装置の寿命が短縮されるばかりでなく故障発生頻度が上昇する。このため信頼性の悪化を招くことになっていた。
【0019】
本発明はかかる事情に基づきなされたもので、その目的とするところはモータ駆動装置において駆動対象に生じるトルクリップルもしくは推力リップルに起因した振動・騒音を抑制し、装置の機能を満足するとともにコストの低減化および信頼性の向上が図れるモータ駆動装置およびモータ駆動方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るモータ駆動装置は、駆動対象を駆動するとともに交番磁極と可動部を有する駆動力発生手段と、
前記駆動力発生手段が発生すべき推力指令もしくはトルク指令に基づいて前記駆動力発生手段を電流で駆動する駆動手段と、
前記駆動対象もしくは前記駆動力発生手段の発生する振動を検出する振動検出手段と、
前記交番磁極と前記可動部の電気角を検出する電気角検出手段と、
前記電気角検出手段の出力に関する一次関数を演算するとともに当該一次関数の切片を調整可能に設定する位相調整部を備えた電気角一次関数演算部、前記電気角一次関数演算部の出力値に関する正弦値あるいは余弦値を演算する三角関数演算部および前記三角関数演算部の演算結果を入力し振幅ゲインを乗じて前記三角関数演算部出力の振幅を調整する振幅調整部を備えたトルク補正手段と、
前記トルク補正手段の出力に基づいて前記駆動力発生手段を励磁するトルク補正駆動手段と
を備えたモータ駆動装置において、
前記振動検出手段の出力信号を時間微分もしくは時間積分して位相シフト信号を生成し、前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記位相シフト信号をサンプリングし、所定の時刻から一周期前までの前記位相シフト信号サンプリング値の総和に加算するとともに加算結果に所定の位相調整ゲインを乗じた周期的位相偏差積分値を前記位相調整部の位相調整値とし、当該位相調整値が所定の範囲内に収束するように前記位相調整ゲインを調整する調整手段を
具備したことを特徴とする。
【0021】
また、本発明のモータ駆動方法は、駆動対象を駆動するとともに交番磁極と可動部を有する駆動力発生手段と、
前記駆動力発生手段が発生すべき推力指令もしくはトルク指令に基づいて前記駆動力発生手段を電流で駆動する駆動手段と、
前記駆動対象もしくは前記駆動力発生手段の発生する振動を検出する振動検出手段と、
前記交番磁極と前記可動部の電気角を検出する電気角検出手段と、
前記電気角検出手段の出力に関する一次関数を演算するとともに当該一次関数の切片を調整可能に設定する位相調整部を備えた電気角一次関数演算部、前記電気角一次関数演算部の出力値に関する正弦値あるいは余弦値を演算する三角関数演算部および前記三角関数演算部の演算結果を入力し振幅ゲインを乗じて前記三角関数演算部出力の振幅を調整する振幅調整部を備えたトルク補正手段と、
前記トルク補正手段の出力に基づいて前記駆動力発生手段を励磁するトルク補正駆動手段と
を備えているモータ駆動装置の駆動方法において、
前記振動検出手段の出力信号を時間微分もしくは時間積分して位相シフト信号を生成し、前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記位相シフト信号をサンプリングし、所定の時刻から一周期前までの前記位相シフト信号サンプリング値の総和に加算するとともに加算結果に所定の位相調整ゲインを乗じた周期的位相偏差積分値を前記位相調整部の位相調整値とし、当該位相調整値が所定の範囲内に収束するように前記位相調整ゲインを調整することを特徴とする。
【0022】
本発明は、トルクリップルもしくは推力リップルが発生するモータ駆動装置において、これらリップルに起因して駆動対象で生じている振動を効果的に抑制するものである。
【0023】
そして、トルクリップルもしくは推力リップルを抑制するトルク補償パラメータに自動調整機能を付加することで、駆動対象もしくはモータ本体に生じている振動や騒音を装置の運転中に容易かつ効果的に低減するものである。
【0024】
モータには直流機、誘導機そして同期機など様々な種類があるが、例えばトルクリップルが問題となり易い同期機では、モータ本体に起因するトルクリップルもしくは推力リップルは大別して次のように分類できる。
【0025】
▲1▼コギング力のように、振幅が一定で電気角のsin関数で記述できるもの.▲2▼駆動電流の歪による高調波トルクのように、電気角のsin関数で振幅がモータ駆動電流もしくはトルク指令値に比例するもの。
【0026】
▲3▼電機子反作用を受けたトルクのように、振幅が電気角の時間変化率(電気角速度)とモータ駆動電流もしくはトルク指令値の積に比例する電気角のsin関数で記述できるもの。この場合、sin関数の位相が電気角速度に比例して変化する。
【0027】
▲4▼リラクタンス力を受けたトルクのように、振幅がモータ駆動電流もしくはトルク指令値の二乗に比例するもの。
【0028】
いま、振幅A、基準回転座標との位相差φのトルクリップルTrは、回転子回転角をθ、磁極対数をnとして下式となる。
【0029】
【数1】
ここで、nθが振動源の電気角である。振動源の電気角は振動測定時のモータ回転角とモータ極対数からnを特定することができる。
【0030】
このトルクリップルTrに下式の補正トルクリップルTcを加える場合を考える。
【0031】
【数2】
すると、補正後の合成トルクリップルTmは次式となる。
【0032】
【数3】
ただし、
【数4】
である。
【0033】
このとき、[数3]でΨ=Φとなるとき、Tmは次式となる。
【0034】
【数5】
つまり、Ψ=Φであれば補正トルクリップルTcとTmは図4に示すように同位相となる。したがって、Tcの位相Φを変化させるアルゴリズムとして、Tcの角度nθ+Φが、2nπ+π/2となるときにTmの時間微分値もしくは時間積分値をサンプリングし、ゼロからの偏差をe1(n)、適当なゲインをαとしてΦを次式で定義する。
【0035】
【数6】
すると、TcとTmが同位相のとき、Φの増減分がゼロとなる。さらに、Tcの角度nθ+φが2nπ+3π/2となるときにTmの時間微分値もしくは時間積分値をサンプリングし、ゼロからの偏差をe2(n)、適当なゲインをαとしてΦは
【数7】
と定義されればよく、結局、ゼロから2πの角度nθ+Φの変化に対しΦは次式で定義することができる。
【0036】
【数8】
[数8]でΨ=Φが成り立つようにΦが固定されると、Tcの角度nθ+Φが2nπから2nπ+πに変化する場合では、nθ+Φ=2nπおよびnθ+Φ=2nπ+πとなるときの時刻をそれぞれt(2nπ),t(2nπ+π)、これらの時刻におけるTmのサンプリング平均値をTmAV1(n)、適当なゲインをβ、T1(n)をT1(n)=t(2nπ+π)−t(2nπ)として、Bを次式で定義する。
【0037】
【数9】
このように定義すると、Ψ=Φが成り立つとき、Tmの電気角半周期分の時間平均値とTmAV1(n)とが等しくなるときにBの増減分がゼロとなる。さらに、Tcの角度nθ+Φが2nπ+πから2nπ+2πに変化する場合では、nθ+Φ=2nπ+πおよびnθ+Φ=2nπ+2πとなるときの時刻をそれぞれt(2nπ+π)およびt(2nπ+2π)、これらの時刻におけるTmのサンプリング平均値をTmAV2(n)、適当なゲインをβ、T2(n)=t(2nπ+2π)−t(2nπ+π)して、Bを
【数10】
とすれば、電気角の残りの半周期分についてTmの時間平均値とTmAV2(n)とが等しくなる。結局、ゼロから2πの角度nθ+Φの変化に対しBは次式で定義される。
【0038】
【数11】
Bをこのように定義すると、BはB=−Aに収束するとともにTmの振幅が図5に示すようにゼロとなる。
【0039】
トルクリップルはその原因に応じて、例えば上述の▲1▼から▲3▼ように様々な形態をとる。しかし、上述の場合でも、aを所定の定数として振幅Aが、
▲1▼の場合はA=a、
▲2▼の場合はA=aI(Iはモータ駆動電流もしくはトルク指令値)、
▲3▼の場合はA=aωI(ωは電気角速度)、
▲4▼の場合はA=aI2、
と記述できるので、補正トルクリップルの振幅Bもその初期値をbとして、
▲1▼の場合はB=b、
▲2▼の場合はB=bI(Iはモータ駆動電流もしくはトルク指令値)、
▲3▼の場合はB=bωI、
▲4▼の場合はB=bI2、
と設定してやれば、上述の議論は一般性を失うことなく、如何なる原因に基づくトルクリップルの抑制においても有効となる。
【0040】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1乃至図3には第1の実施の形態におけるモータ駆動装置が全体として1で示されている。
【0041】
モータ駆動装置1には、駆動対象である負荷3がつながれ、前記負荷3を所定の速度で動かすべきトルク指令を出力する速度制御装置5の出力信号が入力されている。
【0042】
モータ駆動装置1は、動力発生手段としての回転電動機11と、前記回転電動機11を三相交流電流で駆動する駆動手段としての駆動装置13と、転電動機11に生じる振動を検出する振動検出手段としての加速度センサ15と、転電動機11の電気角を回転角として検出するための電気角検出手段としてのレゾルバ17と、記駆動装置13の出力電流が流れる動力線周囲に発生する磁界から当該出力電流を検出する駆動電流検出手段としての磁界型電流センサ18と、後述するトルク補正手段19と、前記トルク補正手段19の出力に基づいて前記回転電動機11を励磁するトルク補正駆動手段21とを備えている。
【0043】
本実施の形態におけるトルク補正手段19は、レゾルバ17の出力する回転角に基づいて回転電動機11の電気角に関する一次関数を演算するとともに当該一次関数の切片を調整可能に設定する位相調整部22を備えた電気角一次関数演算部23と、前記電気角一次関数演算部23の出力値に関する正弦値を演算する正弦演算部25と、前記正弦演算部25の演算結果に振幅ゲインを乗じることにより前記正弦演算部25の出力振幅を調整する振幅調整部27とで構成されている。
【0044】
速度制御装置5は、回転電動機11の角速度が追従すべき角速度目標パターンを出力する角速度目標パターン発生器31、角速度目標パターン発生器31およびレゾルバ17の出力に基づいて前記回転電動機11の回転速度を目標パターンに追従させるためのトルク指令値を演算するトルク指令演算部33とを備えている。
【0045】
駆動装置13は、三相交流電源35からの電力を直流電力に変換するためのコンバータ37、前記速度制御装置5の出力値と等しいトルクを前記回転電動機11が発生するようにコンバータ37の直流電力から三相交流電力を供給するインバータ39を備えている。ここで、インバータ39は、回転電動機11が所定のトルクを発生させる三相交流電流で励磁されるように前記速度制御装置5のトルク指令信号および前記レゾルバ17の出力する回転角検出信号に基づいてサイリスタ点弧角を制御する点弧角制御部41および点弧角制御部41の出力によりに前記回転電動機11に三相交流電流を供給するサイリスタ部43を備えている。
【0046】
また、トルク補正駆動手段21は、前記振幅調整部27の出力に基づいて前記回転電動機11を励磁する前記電流型パワーアンプ45と、前記駆動装置13の出力電流から電流型パワーアンプ45の出力電流を減じる電流減算手段47とで構成されている。ここで、電流型パワーアンプ45には前記コンバータ37から直流電力が供給されている。
【0047】
さらに、本実施の形態におけるモータ駆動装置1および前記速度制御装置5の動作用電力は、制御用電源49から供給されている。
【0048】
なお、以下のブロック図において、矢印線は信号経路を、また棒線は回転電動機11およびモータ駆動装置1周辺の電力経路を示している。
【0049】
図2には、前記位相調整部22が位相自動調整手段22’として示されている。
【0050】
位相自動調整手段22’は、電気角一次関数演算部23の出力が導入され当該電気角一次関数の絶対値を演算する絶対値演算部50と、絶対値演算部50の出力を2πで割った時の余りを出力する2π除算余り演算器52と、前記加速度センサ15の出力信号を所定の低周波領域で微分して位相を90度進ませる振動位相シフト手段としての擬似微分器54と、擬似微分器54の出力を導入し前記2π除算余り演算器52の出力がπ/2になったときに入力信号をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持するπ/2サンプルホルダ56と、前記擬似微分器54の出力を導入し前記2π除算余り演算器52の出力が3π/2になるときに入力信号をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持する3π/2サンプルホルダ58と、π/2サンプルホルダ56の出力値から3π/2サンプルホルダ58の出力値を減じる減算器60と、前記2π除算余り演算器52の出力が3π/2になったときに減算器60の出力値をサンプリングし前回までのサンプル値の総和に加算するとともに演算結果に所定の位相調整ゲインを乗じる周期的位相偏差積分手段62と、周期的位相偏差積分手段62の出力を導入して所定のゲインを乗じる位相ゲイン乗算手段としての位相ゲイン乗算器63と、電気角一次関数演算部23の出力が導入され当該電気角一次関数の正負の符号を位相ゲイン乗算器63の出力に乗じる正逆転調整部64と、前記磁界型電流センサ18の出力が導入され当該駆動電流検出値が正の場合はゼロを負の場合はπを前記正逆転調整部64の出力値に加える電流正負調整部66とを備えている。
【0051】
ここで、周期的位相偏差積分手段62は、前記2π除算余り演算器52の出力が3π/2になったときに入力信号をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持する第2の3π/2サンプルホルダ68と、前記減算器60の出力値と第2の3π/2サンプルホルダ68の出力値とを加算して加算結果を前記3π/2サンプルホルダ68に出力する加算器69とで構成されており、当該3π/2サンプルホルダ68の出力が周期的位相偏差積分手段62の出力となっている。
【0052】
振幅調整部27は、図3に示すように、電気角一次関数演算部23の出力が導入され当該電気角一次関数の絶対値を演算する第2の絶対値演算部72と、磁界型電流センサ18の出力が導入され当該センサ出力値の絶対値を演算する第3の絶対値演算部74と、前記絶対値演算部72の演算結果を2πで割った時の余りを出力する第2の2π除算余り演算器76と、前記2π除算余り演算器76の出力がゼロになったときに前記加速度センサ15の出力値をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持する2πサンプルホルダ82と、前記2π除算余り演算器76の出力がπになるときに前記加速度センサ15の出力値をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持するπサンプルホルダ80と、前記2π除算余り演算器76の出力が2πになるときに前記加速度センサ15の出力値をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持する2πサンプルホルダ82と、0πサンプルホルダ78の出力値とπサンプルホルダ80の出力値との平均値を演算する平均値演算部84と、πサンプルホルダ80の出力値と2πサンプルホルダ82の出力値との平均値を演算する第2の平均値演算部86と、前記加速度センサ15の出力を前記2π除算余り演算器76の出力がゼロからπに変化する間で時間積分して積分結果の時間平均値を演算する0〜π時間積分平均値演算部88と、前記加速度センサ15の出力を前記2π除算余り演算器76の出力がπから2πに変化する間で時間積分して積分結果の時間平均値を演算するπ〜2π時間積分平均値演算部90と、前記0〜π時間積分平均値演算部88の出力から前記平均値演算部84の出力を減じる減算器92と、前記π〜2π時間積分平均値演算部90の出力から前記平均値演算部86の出力を減じる減算器94と、前記2π除算余り演算器76の出力がπになったときに減算器92の出力値をサンプリングし前回までのサンプル値の総和に加算する周期的振幅偏差積分手段96と、前記2π除算余り演算器76の出力が2πになった(ゼロになる直前)ときに減算器94の出力値をサンプリングし前回までのサンプル値の総和に加算する周期的振幅偏差積分手段98と、前記周期的振幅偏差積分手段96と前記周期的振幅偏差積分手段98との和を演算する加算器100と、加算器100の出力を導入して所定のゲインを乗じる振幅ゲイン乗算手段としての振幅ゲイン乗算器102と、電気角一次関数演算部23の出力が導入され当該電気角一次関数の正負の符号を振幅ゲイン乗算器63の出力に乗じる第2の正逆転調整部104と、前記絶対値演算部74の出力と前記正弦演算部25の出力および前記正逆転調整部104の出力を乗算する電流ゲイン乗算部としての乗算器106とを備えている。
【0053】
ここで、図1中の前記電気角一次関数演算部23は、レゾルバ17の出力する回転角に回転電動機11の極対数を乗じて電気角を演算する極対数乗算部108と、極対数乗算部108の出力に一次関数の傾きとして所定のゲインを乗じる傾き乗算部110と、傾き乗算部110の出力と前記位相調整部22の出力とを加算するとともに演算結果が電気角一次関数演算部23の出力となる加算器112とで構成されている。
【0054】
また、図3中の0〜π時間積分平均値演算部88は、前記加速度センサ15の出力を前記2π除算余り演算器76の出力がゼロからπに変化する間で時間積分する0〜π時間積分演算部114と、前記2π除算余り演算器76の出力がゼロからπに変化する間の時間を計測し前記0〜π時間積分演算部114の演算結果を計測結果で除すことにより前記0〜π時間積分演算部114の出力値の時間平均を演算する時間平均演算部116とで構成されており、当該時間平均演算部116の出力が0〜π時間積分平均値演算部88の出力となっている。
【0055】
π〜2π時間積分平均値演算部90は、前記加速度センサ15の出力を前記2π除算余り演算器76の出力がπから2πに変化する間で時間積分するπ〜2π時間積分演算部118と、前記2π除算余り演算器76の出力がπから2πに変化する間の時間を計測し前記π〜2π時間積分演算部118の演算結果を計測結果で除すことにより前記π〜2π時間積分演算部118の出力値の時間平均を演算する時間平均演算部120とで構成されており、当該時間平均演算部120の出力がπ〜2π時間積分平均値演算部90の出力となっている。
【0056】
周期的振幅偏差積分手段96は、前記2π除算余り演算器76の出力がπになったときに入力信号をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持する第2のπサンプルホルダ122と、前記減算器92の出力値と第2のπサンプルホルダ122の出力値とを加算して加算結果を前記πサンプルホルダ122に出力する加算器124とで構成されており、当該πサンプルホルダ122の出力が周期的振幅偏差積分手段96の出力となっている。
【0057】
周期的振幅偏差積分手段98は、前記2π除算余り演算器76の出力が2πになった(ゼロになる直前)ときに入力信号をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持する第2の2πサンプルホルダ126と、前記減算器94の出力値と第2の2πサンプルホルダ126の出力値とを加算して加算結果を前記2πサンプルホルダ126に出力する加算器128とで構成されており、当該2πサンプルホルダ126の出力が周期的振幅偏差積分手段98の出力となっている。
【0058】
次に、以上のように構成された本実施の形態に係るモータ駆動装置の動作について説明する。
【0059】
装置が待機状態すなわち三相交流電源35および単相交流電源49が投入されるとともにモータ駆動装置1および速度制御装置5が稼動状態であるが角速度目標パターン発生器31がゼロを出力している場合には、回転電動機11は角速度ゼロの状態を維持している。また、装置の最初の起動時には振幅調整部27および位相調整部22には例えばゼロが設定されている。
【0060】
やがて、角速度目標パターン発生器31がたとえば図6のような台形パターンを発生し目標角速度が増加を始めるとトルク指令演算部33においてレゾルバ17から出力される現在の回転電動機11の角速度と角速度目標パターン発生器31の角速度目標値に基づいて回転電動機11が発生すべきトルク指令値が演算され、演算結果が駆動装置13に出力される。
【0061】
すると点弧角制御部41では回転電動機11が指令値どおりのトルクを発生するようにサイリスタ部43に対する点弧角が制御され、インバータ37から電流減算手段47を介して励磁電流が出力され、回転電動機11は指令値どおりのトルクを発生する。
【0062】
そして、回転電動機11のトルクにより駆動対象19が回転を開始する。回転電動機11の回転はレゾルバ17で検出され、再び角速度信号に変換されてトルク指令演算部33にフィードバックされ、かくして駆動対象19の回転速度(角速度)は図6の実際値のように目標値に追従する。
【0063】
この時、回転電動機11が、例えば上述したように、振幅がモータ駆動電流に比例する電気角のsin関数で記述できるトルクリップルを発生する場合には、回転電動機11の出力トルクは図7(a)の指令値にたいして図7(b)のようになり、トルクリップルに起因して回転電動機11に振動や騒音が発生し、駆動対象19の動作精度を悪化させたり、破損を招くなどして信頼性を著しく損なうことになる。
【0064】
しかし、本発明に係わるモータ駆動装置1にあってはサイリスタ部43の出力に電流減算手段47および電流型パワーアンプ45を介してトルク補正手段19の出力が減算され、回転電動機11のトルクリップルが相殺される。すなわち、レゾルバ17の出力が極対数乗算部108に導入されて回転電動機11の極対数が乗算されるとともに、傾き乗算部110で当該トルクリップルの電気角に対する高調波周期から求まる所定のゲインが乗算され、結果として傾き乗算部110からは回転電動機11の電気角に比例した値が出力される。そして、位相調整部22の出力と傾き乗算部110の出力が加算器112で加算されて電気角に関する一次関数が計算される。加算器112の出力は正弦演算部25に導入され、当該一次関数に関する正弦値が演算され、振幅調整部27で回転電動機11のトルクリップルを打消すための励磁電流に比例した振幅値が正弦演算部25の出力に乗算される。この段階で、トルク補正手段19は回転電動機11に[数2]の補正トルクリップルを発生させるための励磁電流信号を出力する。
【0065】
一方、回転電動機11には加速度センサ15が所定の方法で取付けられており、加速度センサ15の出力は、電気角一次関数演算部23の出力および磁界型電流センサ18の出力とともに位相調整部22および振幅調整部27に導入されている。位相調整部22は位相自動調整手段22′で構成されている。位相自動調整手段22′では、電気角一次関数演算部23の出力が絶対値演算部50および正逆転調整部64に導入されている。絶対値演算部50では電気角一次関数演算部23の出力の絶対値が計算され、2π除算余り演算器52で電気角一次関数演算部23の出力を2πで除した余りが計算される。この出力値はπ/2サンプルホルダ56、3π/2サンプルホルダ58,68に導入され、それぞれのサンプリングホルダにおいてサンプリングタイミングの検出に使用されている。
【0066】
また、加速度センサ15の出力は擬似微分器54に入力され、擬似微分器54の出力、つまり、回転電動機11の当該トルクリップルに起因する振動の微分値が被サンプリング信号としてπ/2サンプルホルダ56および3π/2サンプルホルダ58に導入されることになる。π/2サンプルホルダ56および3π/2サンプルホルダ58の出力は減算器60を介して周期的位相偏差積分手段62に導入され、ここで減算器60の出力が3π/2サンプルホルダ68にサンプリングされるごとに積算される。周期的位相偏差積分手段62の出力には位相ゲイン乗算器63で位相自動調整手段22′の出力値を収束させる所定のゲインが乗ぜられるとともに正逆転調整部64で電気角一次関数演算部23の出力の正負に基づく所定の符号、電流正負調整部66で磁界型電流センサ18の正負に基づく所定の符号がそれぞれ付加されて、結局、位相自動調整手段22′では[数8]に基づいた位相差Φが出力されることになる。そして、回転電動機11の回転に伴って位相差Φが[数1]のトルクリップルの位相差Ψに近づくにつれ[数8]のΦの増加分がゼロに収束し、ついにはΦ=Ψとなって位相自動調整手段22′の出力値が安定化する。このとき、前記加速度センサ15では[数5]のトルクリップルに起因した振動が検出されていることは言うまでもない。
【0067】
このように回転電動機11のトルクリップルを除去するための補正トルクリップルTcの位相差Φが収束すると、振幅調整部27において[数2]のBがB=Aとなるように自動調整され、電流減算手段47においてB=−Aとなりトルクリップルが相殺される。
【0068】
すなわち、電気角一次関数演算部23の出力が絶対値演算部72および正逆転調整部104に導入されている。絶対値演算部72では電気角一次関数演算部23の出力の絶対値が計算され、2π除算余り演算器76で電気角一次関数演算部23の出力を2πで除した余りが計算される。この出力値は0πサンプルホルダ78、πサンプルホルダ80,122および2πサンプルホルダ82,126に導入され、それぞれのサンプリングホルダにおいてサンプリングタイミングの検出に使用されている。また、加速度センサ15の出力が0πサンプルホルダ78,πサンプルホルダ80,2πサンプルホルダ82,0〜π時間積分平均値演算部88および0〜2π時間積分平均値演算部90に導入されることになる。0πサンプルホルダ78およびπサンプルホルダ80の出力は平均値演算部84でそれらの平均値TmAV1が演算される。そして、0〜π時間積分平均値演算部88では0〜π時間積分演算部114および時間平均演算部116により加速度センサ15の出力の電気角0〜2π(rad)間の時間積分平均値が演算され、減算器92で平均値演算部84の出力が減算されて[数9]右辺のΣ内の値が演算されることになる。減算器92の出力は周期的振幅偏差積分手段96中のπサンプルホルダ122および加算器124の作用により[数9]のΣを演算する。一方、πサンプルホルダ80および2πサンプルホルダ82の出力は平均値演算部86でそれらの平均値TmAV2が演算される。そして、0〜2π時間積分平均値演算部90ではπ〜2π時間積分演算部118および時間平均演算部120により加速度センサ15の出力の電気角π〜2π(rad)間の時間積分平均値が演算され、減算器94で平均値演算部120の出力が減算されて[数10]右辺のΣ内の値が演算されることになる。減算器94の出力は周期的振幅偏差積分手段98中の2πサンプルホルダ126および加算器128の作用により[数10]のΣを演算する。周期的振幅偏差積分手段96,98の出力は加算器100で加算され、振幅ゲイン乗算器102で振幅調整部27の出力値を収束させる所定のゲインが乗ぜられるとともに正逆転調整部104で電気角一次関数演算部23の出力の正負に基づく所定の符号、乗算器106で磁界型電流センサ18の絶対値が掛け合わされ、結局、[数11]に基づいた振幅Bが演算されることになる。そして、回転電動機11の回転に伴って振幅Bが[数1]のトルクリップルの振幅Aに近づくにつれ[数11]のBの増加分がゼロに収束し、ついにはB=AとなってトルクリップルTrが相殺される。これにより、図7(b)の回転電動機11の出力トルクは回転電動機11の回転が増すにつれてトルクリップル分が相殺され、図7(c)のように滑らかになる。これにより、駆動対象19の動作精度を悪化させたり、装置の破損を招くことも無い。
【0069】
本実施の形態に係わるモータ駆動装置では、位相ゲイン乗算器63および振幅ゲイン乗算器102には本装置の稼動当初に所定の初期値、例えばゼロが設定されることになる。しかし、これらのゲイン値は本発明に係わるモータ駆動装置の初期調整時に位相ゲイン乗算器63においては位相調整部22の出力が、振幅ゲイン乗算器102において振幅調整部の出力が所定の範囲内で収束するような値に変更されることは言うまでもない。
【0070】
上述のように本実施の形態によれば、回転電動機11に生じるトルクリップルを振動検出手段で検出するとともに回転電動機11の電気角のsin関数で定義される補正トルクリップルの振幅および位相を振動検出手段の検出値およびその微分値に基づいてそれぞれ自動調整すると、回転電動機11に生じるトルクリップルを相殺できる。このため、駆動対象もしくはモータ本体に生じている振動や騒音を装置の運転中に容易かつ効果的に低減することができ、装置の機能を満足するとともにコストの低減化および信頼性の向上が図れるモータ駆動装置を提供できる。
【0071】
なお、上記の第1の実施の形態では、振動位相シフト手段として擬似微分器54が使用されているが、これは振動位相シフト手段として微分器の使用を何ら限定するものでなく、入力信号に対して略90度の進みあるいは遅れが得られればハイパスフィルタ付き積分器を用いても差し支えない。
【0072】
また、駆動電流検出手段として磁界型電流センサ18を用いているがこれは駆動電流検出手段を何ら限定するものでなく、例えば抵抗器両端の電圧降下で電流を検出しても良い。
【0073】
さらに、電気角検出手段としてレゾルバ17を使用しているが、これは電気角検出手段をなんら限定するものでなく、例えば、パルスジェネレータを使用して何ら差し支えない。
【0074】
加えて、モータ駆動装置1は回転電動機11を備えているが、これはモータの種類を何ら限定するものでなく、リニアモータであってなんら差し支えない。
【0075】
また、本実施の形態では振動検出手段として回転電動機11に取付けた加速度センサ15を用いているが、これは回転検出手段を何ら限定するものでなく、例えば、マイクロホンで回転電動機11の振動で生じる音波を検出し、間接的に回転電動機11の振動を検出しても良い。
【0076】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を図8乃至図10に基づいて説明する。
【0077】
第1の実施の形態では、回転電動機11が電気角のsin関数でその振幅がモータ駆動電流に比例するトルクリップルを相殺するためトルク補正手段が駆動電流検出手段として磁界型電流センサ18を備えていたが、これは回転電動機11が発生するトルクリップルの形態や駆動電流検出手段の有無を何ら制限するものでなく、たとえば、振幅が一定で電気角のsin関数で記述できるコギング力に起因したトルクリップルに対しては本発明のモータ駆動装置は本第2の実施の形態をとっても良い。なお、以下の説明においては第1の実施の形態と同一個所には同一番号を付して説明は省略するとともに同一機能の個所にも同一番号を設定し、差異がある場合にはアルファベットの付加で区別する。
【0078】
図8乃至図10には第2の実施形態のモータ駆動装置が全体1Aとして示されている。モータ駆動装置1Aではトルクリップルの振幅が、振幅一定なため、振幅調整部27Aでは第1の実施の形態のように磁界型電流センサ18の値を絶対値演算部74を介して乗算器106に導入する必要がない。さらに、トルクリップルの位相差についてもモータ駆動電流やトルク指令値が影響することがない。
【0079】
このため、磁界型電流センサ18が省略でき、本実施の形態ではトルク補正手段19Aには加速度センサ15およびレゾルバ17の出力が導入されている。位相自動調整手段22A′では図9に示す前記電流正負調整部66が省略されており、正逆転調整部64の出力が位相調整部22Aの出力となっている。また、振幅調整部27Aでは、図10に示すように、正逆転調整部104の出力が当該出力値と正弦演算部62の出力値の積を演算する乗算器130に導入されており、乗算器130の演算結果が振幅調整部27Aの出力値となっている。そして、トルク補正手段19Aから出力される補正トルクリップルは回転電動機11が発生するトルクリップルと等しい波形に収束する。ここで、前記乗算器106が乗算器130に置換えられていることはいうまでもない。
【0080】
上述のように本実施の形態によれば、磁界型電流センサ18を省略することができる上に、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0081】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態を図11乃至図13に基づいて説明する。
【0082】
本発明のモータ駆動装置1Bは振幅および位相が電気角の時間変化率(電気角速度)ωに比例して変化するトルクリップルを相殺する。すなわち、モータ駆動装置1Bは本発明の第1の実施の形態に係わるモータ駆動装置1の構成に加え、レゾルバ17の回転角検出信号を微分して角速度を得る擬似微分器140を備えており、この擬似微分器140の出力がトルク補正手段19B中の振幅調整部27Bおよび位相調整部22Bに導入されている。位相自動調整手段22B′では図12に示すように前記電流正負調整部66に加えて、擬似微分器140の出力が導入され当該擬似微分器140の出力値が正の場合はゼロを負の場合はπを前記電流正負調整部66の出力値に加える角速度正負調整部142を備えており、この角速度正負調整部142の出力が位相調整部22Bの出力となっている。また、振幅調整部27Bは図13に示すように、出力が絶対値演算部74に導入される乗算器144を備えており、当該乗算器144では磁界型電流センサ18の出力と擬似微分器140の出力が導入されてそれらの積が演算されている。
【0083】
さらに、本発明にかかわる上述の2つの実施の形態では電流型パワーアンプ45と電流減算手段47を備えたトルク補正駆動手段21が駆動装置13と回転電動機11の間に介在していたが、これはトルク補正駆動手段21の構成や取付け個所を何ら限定するものでなく、例えばトルク指令演算部33の出力値からトルク補正手段19Bの出力値を減算する減算器146でトルク補正駆動手段21Bを構成して何ら差し支えない。トルク補正駆動手段をこのように構成すると装置の簡素化を図ることができる。
【0084】
本実施の形態のモータ駆動装置1Bにおいては、回転電動機11の角速度および駆動電流検出値が振幅調整部27Bに導入されているため、比例定数をaとして、
【数12】
のように記述される回転電動機11のトルクリップルTrに対して、[数11]の作用で振幅調整部27Bの出力値がaωIに収束する。そして、ωに比例して変化する位相差Ψに対して、[数8]の作用で[数2]のΦがΨの変化に追従する。したがって、トルクリップルTrの変動にトルク補正手段19Bの出力が対応して変化し、結果としてトルクリップルTrが相殺される。
【0085】
上述のように本実施の形態によれば、装置の簡素化を図ることができる上に、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0086】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態を図14および15に基づいて説明する。
【0087】
本実施の形態のモータ駆動装置1Cは駆動対象としてリニア同期モータ11Cを備えている。そして、リニア同期モータ11Cの推力に重畳する推力リップルの振幅がモータ駆動電流もしくは推力指令値の二乗に比例するものを相殺する。
【0088】
本実施の形態のモータ駆動装置1Cは、上述の3つの実施の形態とは異なり、三相交流電源35に接続されたコンバータ37およびインバータ39で構成されている駆動装置13の替りに直流電源150に接続された三つの高出力オペアンプ(パワーアンプ)152a〜152cおよびトルク指令演算部33からのトルク指令値に基づいてリニア同期モータ11Cに指令値に一致した推力を発生させるための三相励磁電圧を演算し高出力オペアンプ152a〜152cのそれぞれに各相の励磁電圧値を入力する駆動励磁電圧演算手段154で構成した駆動装置13Cを備えている。このような駆動装置を用いると、低回転数時にサイリスタのon/offに起因して生じるサイリスタ部43の出力電流脈動を防止できるだけでなく、トルク指令値に比例するモータ駆動電流が遅れなく発生するため、トルク指令演算部33の出力値を前記駆動電流検出手段の検出値の代わりに使用することが容易となる。このため、磁界型電流センサ18に替えてトルク指令演算部33の出力がトルク補正手段19C中の振幅調整部27Cに導入されている。本実施の形態の形態ではリニア同期モータ11Cの推力リップルTrが、
【数13】
となるため、振幅の符号がモータ駆動電流の値で反転することがない。したがって、位相調整部22Cは本発明の第2の実施の形態と同様の位相自動調整手段22A′を備えている。また、振幅調整部27Cは図15に示すように、トルク補正駆動手段21Bの出力を導入し、これを二乗して出力する二乗演算器156を備えている。そして、乗算器106には二乗演算器156の出力が導入されている。
【0089】
本実施の形態のモータ駆動装置1Cにおいては、振動検出手段としてのマイクロホン158でリニア同期モータ11Cの振動を検出するとともに、電気角検出手段として光学リニアセンサでリニア同期モータ11Cの図示しない可動子の同固定子に対する相対位置を検出している。さらに、リニア同期モータ11Cの駆動電流に比例するトルク補正駆動手段21Bの出力値が振幅調整部27Cに導入されている。このため、[数13]で記述されるリニア同期モータ11Cの推力リップルTrに対して、[数11]の作用で振幅調整部27Cの出力値がaI2に収束する。そして、[数8]の作用で[数2]のΦがΨの値に収束し、推力リップルTrが相殺される。
【0090】
上述のように本実施の形態によれば、別構成にして第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0091】
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態を図16に基づいて説明する。
【0092】
上述の実施の形態ではトルク補正手段がトルクリップルあるいは推力リップルの種類ごとに構成されていたが、これはモータ駆動装置の構成を何ら限定するものでなく、相殺したいトルクリップルに応じて特許請求の範囲内で装置の構成を変更してなんら差し支えない。例えば、上記4つの実施の形態のすべてのトルクリップルを相殺するには、複数のトルク補正手段を図16のように設けて良い。すなわち、モータ駆動装置1Dがトルク補正手段19〜19Cを備え、加算器160を介してこれらトルク補正手段19〜19Cの出力の総和をトルク補正駆動手段21に導入して何ら差し支えない。
【0093】
上述のように本実施の形態によれば、別構成にして第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0094】
また、上記各実施の形態では、トルク補正手段はアナログ演算的に説明されているがこれは、アナログ、デジタルの演算方式を何ら限定するものではなくデジタル演算方式を適用してもよい。
【0095】
このほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0096】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、モータ本体に起因する様々な要因のトルクリップルを要因に応じて簡便に相殺することができるので、振動・騒音を抑制して装置の機能を満足するとともに調整作業の簡素化でコストの低減を図ることができ、また、駆動対象に余計な振動が発生せず破損しにくくなるため、装置の信頼性向上を図ることが可能なモータ駆動装置およびモータ駆動方法を提供てきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における全体的な構成を示すブロック図。
【図2】上記の実施の形態における位相自動調整手段の構成を示すブロック図。
【図3】上記の実施の形態における振幅調整部の構成を示すブロック図。
【図4】上記の実施の形態における位相および振幅の自動調節の原理を説明するためのトルクリップルと時間との関係を示すパターン図。
【図5】上記の実施の形態における位相および振幅の自動調節の原理を説明するためのトルクリップルと時間との関係を示すパターン図。
【図6】上記の実施の形態における角速度と時間との関係を示すパターン図。
【図7】上記の実施の形態におけるトルク指令値と時間およびトルク出力と時間との関係を示すパターン図。
【図8】本発明の第2の実施の形態における全体的な構成を示すブロック図。
【図9】上記の実施の形態における位相自動調整手段の構成を示すブロック図。
【図10】上記の実施の形態における振幅調整部の構成を示すブロック図。
【図11】本発明の第3の実施の形態における全体的な構成を示すブロック図。
【図12】上記の実施の形態における位相自動調整手段の構成を示すブロック図。
【図13】上記の実施の形態における振幅調整部の構成を示すブロック図。
【図14】本発明の第4の実施の形態における全体的な構成を示すブロック図。
【図15】上記の実施の形態における振幅調整部の構成を示すブロック図。
【図16】本発明の第5の実施の形態における全体的な構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C,1D…モータ駆動装置、3…負荷、5…速度制御装置、11…回転電動機、11C…リニア同期モータ、13,13C…駆動装置、15…加速度センサ、15C…マイクロホン、17…レゾルバ、17C…光学リニアセンサ、18…磁界型電流センサ、19,19A,19B,19C…トルク補正手段、21…トルク補正駆動手段、22,22A,22B,22C…位相調整部
22′,22A′,22B′…位相自動調整手段、23…電気角一次関数演算部25…正弦演算部、27,27A,27B,27C…振幅調整部、31…角速度目標パターン発生器、33…トルク指令演算部、35…三相交流電源、37…コンバータ、39…インバータ、41…点弧角制御部、43…サイリスタ部、45…電流型パワーアンプ、47…電流減算手段、49…制御用電源、50,72,74…絶対値演算部、52,76…2π除算余り演算器、54,140…擬似微分器、56…π/2サンプルホルダ、58,68…3π/2サンプルホルダ、60,92,94,146…減算器、62…周期的位相偏差積分手段、63…位相ゲイン乗算器、64,104…正逆転調整部、66…電流正負調整部、69,100,112,124,128,160…加算器、78…0πサンプルホルダ、80,122…πサンプルホルダ、82,126…2πサンプルホルダ、84,86…平均値演算部、88…0〜π時間積分平均値演算部、90…π〜2π時間積分平均値演算部、96,98…周期的振幅偏差積分手段、102…振幅ゲイン乗算器、106,130,144…乗算器、108…極対数乗算部、110…傾き乗算部、114…0〜π時間積分演算部、116,120…時間平均演算部、118…π〜2π時間積分演算部、150…直流電源、152a,152b,152c…電動機ユニット、154…駆動励磁電圧演算手段、156…二乗演算器、158…マイクロホン
Claims (22)
- 駆動対象を駆動するとともに交番磁極と可動部を有する駆動力発生手段と、
前記駆動力発生手段が発生すべき推力指令もしくはトルク指令に基づいて前記駆動力発生手段を電流で駆動する駆動手段と、
前記駆動対象もしくは前記駆動力発生手段の発生する振動を検出する振動検出手段と、
前記交番磁極と前記可動部の電気角を検出する電気角検出手段と、
前記電気角検出手段の出力に関する一次関数を演算するとともに当該一次関数の切片を調整可能に設定する位相調整部を備えた電気角一次関数演算部と、前記電気角一次関数演算部の出力値に関する正弦値あるいは余弦値を演算する三角関数演算部と、前記三角関数演算部の演算結果を入力し振幅ゲインを乗じて前記三角関数演算部出力の振幅を調整する振幅調整部とを備えたトルク補正手段と、
前記トルク補正手段の出力に基づいて前記駆動力発生手段を励磁するトルク補正駆動手段と
を備えたモータ駆動装置において、
前記振動検出手段の出力信号を時間微分もしくは時間積分して位相シフト信号を生成し、前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記位相シフト信号をサンプリングし、所定の時刻から一周期前までの前記位相シフト信号サンプリング値の総和に加算するとともに加算結果に所定の位相調整ゲインを乗じた周期的位相偏差積分値を前記位相調整部の位相調整値とし、当該位相調整値が所定の範囲内に収束するように前記位相調整ゲインを調整する位相自動調整手段を
具備したことを特徴とするモータ駆動装置。 - 前記位相自動調整手段は、
前記振動検出手段の出力信号を時間微分もしくは時間積分する振動位相シフト手段と、
前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記振動位相シフト手段の出力値をサンプリングするシフト振動サンプリング手段と、
前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記シフト振動サンプリング手段の出力値を所定時刻から一周期前までの当該シフト振動サンプリング手段出力値の総和に加算する周期的位相偏差積分手段と、
前記周期的位相偏差積分手段の演算結果に所定のゲインを乗じる位相ゲイン乗算手段とを備え、
前記位相ゲイン乗算手段の演算結果を前記位相調整部の位相調整値として出力することを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。 - 前記振幅調整部は、前記三角関数演算部の演算結果に前記駆動装置の駆動電流値に基づくゲインを乗じる電流ゲイン乗算部を備えていることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- 前記電流ゲイン乗算部は、前記推力指令もしくはトルク指令の値をゲインとして入力信号に乗じるとともに乗算結果を出力することを特徴とする請求項3記載のモータ駆動装置。
- 前記駆動装置の出力電流値を検出する駆動電流検出手段を更に備えるとともに、前記電流ゲイン乗算部が、当該駆動電流検出手段の出力値をゲインとして入力信号に乗じるとともに乗算結果を出力することを特徴とする請求項3記載のモータ駆動装置。
- 前記振幅調整部が、
前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記振動検出手段の出力値をサンプリングする振動サンプリング手段と、
前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に一周期前の前記振動サンプリング手段出力値との平均値を出力する振動サンプル値平均演算手段と、
前記振動検出手段の出力信号を時間積分して出力する振動積分手段と
前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記振動積分手段出力値の時間平均値を演算する振動時間平均演算手段と、
前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記振動サンプル値平均演算手段と前記振動時間平均演算手段との差を演算する振幅偏差比較部と、
前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記振幅偏差比較部の出力値を所定時刻から一周期前までの当該振幅偏差比較部出力値の総和に加算する周期的振幅偏差積分手段と、
前記周期的振幅偏差積分手段の演算結果に所定のゲインを乗じる振幅ゲイン乗算手段と、
を備え、前記振幅ゲイン乗算手段の出力値を前記振幅ゲインとして入力信号に乗じることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。 - 前記周期的位相偏差積分手段が、前記シフト振動サンプリング手段の出力値を時間積分する積分器であることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- 前記周期的振幅偏差積分手段が、前記振幅偏差比較部の出力値を時間積分する積分器であることを特徴とする請求項6記載のモータ駆動装置。
- 前記電気角の時間変化を出力する電気角速度検出手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- 前記位相調整部が、前記電気角速度検出手段の出力値を前記周期的位相偏差積分手段の出力値に乗じる電気角速度位相乗算器を備えていることを特徴とする請求項9記載のモータ駆動装置。
- 前記振幅調整部が、前記電気角速度検出手段の出力値を前記周期的振幅偏差積分手段の出力値に乗じる電気角速度振幅乗算器を備えていることを特徴とする請求項9記載のモータ駆動装置。
- 前記電気角検出手段がレゾルバを備えていることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置
- 前記電気角検出手段がエンコーダを備えていることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- 前記電気角速度検出手段が発電機を備えていることを特徴とする請求項9記載のモータ駆動装置。
- 前記振動検出手段が加速度センサを備えていることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- 前記振動検出手段がマイクロホンを備えていることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- 前記トルク補正駆動手段がパワーアンプを備えていることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- 前記トルク補正駆動手段が変圧器を備えていることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- 駆動対象を駆動するとともに交番磁極と可動部を有する駆動力発生手段と、
前記駆動力発生手段が発生すべき推力指令もしくはトルク指令に基づいて前記駆動力発生手段を電流で駆動する駆動手段と、
前記駆動対象もしくは前記駆動力発生手段の発生する振動を検出する振動検出手段と、
前記交番磁極と前記可動部の電気角を検出する電気角検出手段と、
前記電気角検出手段の出力に関する一次関数を演算するとともに当該一次関数の切片を調整可能に設定する位相調整部を備えた電気角一次関数演算部、前記電気角一次関数演算部の出力値に関する正弦値あるいは余弦値を演算する三角関数演算部および前記三角関数演算部の演算結果を入力し振幅ゲインを乗じて前記三角関数演算部出力の振幅を調整する振幅調整部を備えたトルク補正手段と、
前記トルク補正手段の出力に基づいて前記駆動力発生手段を励磁するトルク補正駆動手段と
を備えているモータ駆動装置の駆動方法において、
前記振動検出手段の出力信号を時間微分もしくは時間積分して位相シフト信号を生成し、前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記位相シフト信号をサンプリングし、所定の時刻から一周期前までの前記位相シフト信号サンプリング値の総和に加算するとともに加算結果に所定の位相調整ゲインを乗じた周期的位相偏差積分値を前記位相調整部の位相調整値とし、当該位相調整値が所定の範囲内に収束するように前記位相調整ゲインを調整することを特徴とするモータ駆動方法。 - 前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に、前記振動検出手段の出力値をサンプリングし、一周期前のサンプリング値との第1の平均値を計算するとともに、前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記振動検出手段出力の時間積分に関する時間時間平均である第2の平均値を計算し、前記第1の平均値と前記第2の平均値との差を前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に所定の時刻から一周期前までの前記第1の平均値と前記第2の平均値との差の総和に加算するとともに加算結果に所定の振幅調整ゲインを乗じた周期的振幅偏差積分値を前記振幅調整部の前記振幅ゲインとし、当該振幅ゲインが所定の範囲内に収束するように前記振幅調整ゲインを調整することを特徴とする請求項19記載のモータ駆動方法。
- 前記振動検出手段の出力信号を時間微分もしくは時間積分して位相シフト信号を生成し、前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記位相シフト信号をサンプリングし、前記位相シフト信号サンプリング値の時間積分を計算するとともに当該時間積分値に所定の位相調整ゲインを乗じた周期的位相偏差積分値を前記位相調整部の位相調整値とし、当該位相調整値が所定の範囲内に収束するように前記位相調整ゲインを調整する請求項19記載のモータ駆動方法。
- 前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に、前記振動検出手段の出力値をサンプリングし、一周期前のサンプリング値との第1の平均値を計算するとともに、前記電気角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記振動検出手段出力の時間積分に関する時間時間平均である第2の平均値を計算し、前記第1の平均値と前記第2の平均値との差を時間積分するとともに当該時間積分値に所定の振幅調整ゲインを乗じた周期的振幅偏差積分値を前記振幅調整部の前記振幅ゲインとし、当該振幅ゲインが所定の範囲内に収束するように前記振幅調整ゲインを調整することを特徴とする請求項19記載のモータ駆動方法。
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