JP4046883B2 - 体脂肪計及び健康管理システム - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、体脂肪計を携帯電話、モデムを有する携帯パソコン及び通信機能を有する電子手帳等の情報端末機に設け、この情報端末機の本来機能として備えた数値入力手段や表示手段を兼用した体脂肪計に関する。また、本発明は体脂肪計を携帯電話等の情報端末機に設け、この情報端末機の本来機能として備えた数値入力手段や表示手段を兼用するとともに、体脂肪計に関係する各種のデータを集計センターとの間で送受信する健康管理システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
体脂肪計は、最近自己の健康は自己で管理するという考え方から多くの家庭に普及してきている。この体脂肪計には体重計と一体的になっているもの、両手で握って測定するもの、さらには携行可能なカード型のものまで発表されてきている。しかしながら、これらの体脂肪計は体重計と一体的なものを除き体脂肪率測定の専用機であるため、体脂肪率測定時以外は使用せず、体脂肪率測定時以外の置き場に困っていた。まして屋外に携行するにもかなりの大きさがあり携行に邪魔になったり、カード型でも小さいゆえ携行を忘れたりすることがあった。また体重計と一体的なものは、家庭の脱衣所等において使用するため屋外で携行して使用できない。
【０００３】
さらに、前記体脂肪計は機械的電気的に単独で構成されており、専門機関で測定したデータの各種分析をするときは測定データを郵便等で送付するか測定データを記憶した体脂肪計そのもの専門機関に持ち込むことになる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の状況を鑑みてなされたもので、常に携行している携帯電話等の情報端末機に体脂肪計を設け、設置場所に困らず、いつでもどこでも脂肪率の測定ができる体脂肪計を提供するものである。
【０００５】
また上記の体脂肪計付き情報端末機の持つ通信機能を利用し、大規模な集計センターとの交信により体脂肪率測定に関係する種々のデータを専門的に分析でき、その分析結果を通信機能により情報端末機に再送信することにより情報端末機を持つ人に種々のデータをフィードバックできる健康管理システムを提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、携帯電話等の情報端末機の本体に設けられた少なくとも４個の電極と、両足の裏に接触する４個の電極を接続する接続手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機に設けられた数値入力手段と、前記情報端末機に設けられた表示手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段を備えたことを特徴とする。
また、情報端末機の本体に設けられた電極と、両足の裏に接触する電極を接続する接続手段と、前記電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機に設けられた数値入力手段と、前記情報端末機に設けられた表示手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とからなることを特徴とする。
【０００７】
さらに、本発明は、数値入力手段、表示手段、送信受信機能手段、記憶手段等を備えた携帯電話等の情報端末機に、少なくとも４個の電極と、両足の裏に接触する４個の電極を接続する接続手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とを備えるとともに、前記情報端末機からのデータに基づいて分析処理し、前記情報端末機に前記処理結果のデータを送信する集計センターを備え、前記情報端末機と前記集計センターとでデータ交信をすることを特徴とする。
さらに、数値入力手段、表示手段、送信受信機能手段、記憶手段等を備えた携帯電話等の情報端末機に、複数の電極と、両足の裏に接触する電極を接続する接続手段と、前記電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とを備えるとともに、前記情報端末機からのデータに基づいて分析処理し、前記情報端末機に前記処理結果のデータを送信する集計センターを備え、前記情報端末機と前記集計センターとでデータ交信をすることを特徴とする。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明は、携帯電話等の情報端末機の本体に設けられた少なくとも４個の電極と、両足の裏に接触する４個の電極を接続する接続手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機に設けられた数値入力手段と、前記情報端末機に設けられた表示手段と、情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段を備える。
また、本発明は、情報端末機の本体に設けられた電極と、両足の裏に接触する電極を接続する接続手段と、前記電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機に設けられた数値入力手段と、前記情報端末機に設けられた表示手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とを備える。
【０００９】
また、両手間の体脂肪率測定のために、前記電極は両手の各２本の指を接触させるために４個設ける。
【００１０】
また、両手間に加えて両足間、手足間の体脂肪率測定のために、前記電極として両足に接触させるために更に４個設けることが好ましい。
【００１１】
また、過去の体脂肪率データ確認及びその変化の経緯も知るために、前記情報端末機は電話番号等のデータを記憶する記憶手段に、前記制御手段により演算された体脂肪率のデータを記憶することが効果的である。
【００１２】
また、前記情報端末機のアラーム機能を用い、アラーム機能に設定された時刻に体脂肪率を測定演算できることが好ましい。
【００１３】
さらに、本発明は、数値入力手段、表示手段、送信受信機能手段、記憶手段等を備えた携帯電話等の情報端末機に、少なくとも４個の電極と、両足の裏に接触する４個の電極を接続する接続手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とを備えるとともに、前記情報端末機からのデータに基づいて分析処理し、前記情報端末機に前記処理結果のデータを送信する集計センターを備え、前記情報端末機と前記集計センターとでデータ交信をする。
さらに、本発明は、数値入力手段、表示手段、送信受信機能手段、記憶手段等を備えた携帯電話等の情報端末機に、複数の電極と、両足の裏に接触する電極を接続する接続手段と、前記電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とを備えるとともに、前記情報端末機からのデータに基づいて分析処理し、前記情報端末機に前記処理結果のデータを送信する集計センターを備え、前記情報端末機と前記集計センターとでデータ交信をする。
【００１４】
また、前記情報端末機の送信データは、前記制御手段により演算された体脂肪率データである。
【００１５】
また、前記情報端末機の送信データは、前記記憶手段に記憶された体脂肪率データである。
【００１６】
また、前記表示手段は前記情報端末機の受信機能を利用し、前記集計センターから送信された各種データを表示することが好ましい。
【００１７】
また、前記記憶手段は前記情報端末機の受信機能を利用し、前記集計センターから送信された各種データを記憶することが好ましい。
【００１８】
また、前記交信データは、体脂肪率の適正範囲状況を示すデータである。
【００１９】
また、前記集計センターからの送信データは、脂肪の減量データである。
【００２０】
また、前記集計センターからの送信データは、運動量データである。
【００２１】
また、前記集計センターからの送信データは、食事削減データである。
【００２２】
【実施例】
次に、図面を用いてこの発明の実施例を説明する。
Ａ：実施例の構成
図１に記載の実施例では、情報端末機として携帯電話機Ｔを用いた場合を例示しており、この携帯電話機Ｔは図３に示すように、電話局Ｋを介して健康管理データ分析の専門情報や多くのアドバイス情報を有する集計センターＳにデータを送信するとともに、集計センターＳからのデータを受信できる構成になっている。また、この携帯電話機Ｔは、他の人の携帯電話機Ｕとの間でも通常の電話と同様にデータの送受信ができる構成になっている。
【００２３】
この携帯電話機Ｔは、絶縁性プラスチック等からなる本体１の前面に通信先番号を入力する１０キーからなる数値入力手段２、この数値入力手段２により入力された番号や携帯電話としての通信状況等を表示するためのＬＣＤ等からなる表示手段３、電源スイッチ４、スピーカー５、マイク６、入力手段２のデータを消去するクリアキー７、この数値入力手段２により入力された番号等を記憶するためのメモリキー８が設けられている。また、この携帯電話機には、特に説明しないが一般の携帯電話機としての機能であるメモリした複数の通信先番号を表示させて、その中から選択して通信するための構成や着信時のブザー等の通報手段も設けてある。
【００２４】
この携帯電話機Ｔの本体１の前面四隅に右手２本の指及び左手２本の指に接触させるための導電性の電極Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄを設ける。また、本体１の前面に、通常の電話として使用する時と、体脂肪を測定するときの性別、身長、体重、年齢等の個人データを入力する時と、測定した体脂肪データをメモリする時等の機能選択用切替スイッチ９と、体脂肪関係データの表示をＢＭＩと体脂肪率とに切替える表示切替スイッチ１０と、測定したまたはメモリした体脂肪のデータを集計センターへ送信または集計センターからの受信データを表示またはメモリに取り込むための転送スイッチ１１とを設ける。
【００２５】
更に前記本体１の側面には両足の裏に接触する４電極を接続するためのコネクターＥ、Ｆを設ける。このコネクターE、Fのそれぞれにには、右または左の各足に接触させる２つの電極を有する外付けの電極体（図示しないが電極分離型体脂肪計に用いられているもの）が接続できるようにしている。なお、４電極または８電極による体脂肪測定については、既に公知であるので説明を省略する。
【００２６】
図２は、図１の携帯電話機の電気的構成を示すブロック図であり、周知の携帯電話機の構成については詳細な説明を省略する。操作部２０には、通常の携帯電話機に設けられてある数値入力手段２やクリアキー７、メモリキー８等の他、機能切替スイッチ９、表示切替スイッチ１０、転送スイッチ１１も含まれる。また、全体の制御を行う制御部２１には、左右の手及び左右の足に選択的に定電流を流すための定電流発生回路２２と、この定電流発生回路２２により印加された手足の電圧を検出する電圧検出回路２３を接続する。更に、メモリ２４は、通常の携帯電話機の通信先の番号をメモリするとともに体脂肪測定関係のデータや集計センターＳからの受信データを記憶する。無線部２５、音声処理部２６は、通常の携帯電話機のものと同じである。
【００２７】
なお、制御部２１には、集計センターＳからの受信データやメモリ２４に記憶されたデータを、音声処理部２６を介してスピーカー５により音声出力できるような公知の音声合成回路を含んでいる。さらに制御部２１には、表示手段３に現在時刻を表示できる時計機能と所定の時刻になるとブザーまたはスピーカー５から警報音を発生させるアラーム機能を備えた公知の時計・アラーム回路２７が接続されている。
【００２８】
Ｂ：実施例の動作
最初に携帯電話機Ｔで体脂肪測定する場合について、図４の概略のフローチャートを用いて説明する。なお、このフローチャートは各種処理の考え方の概略を記載したものであり、実際のフローチャートとは異なる点がある。まず電源スイッチ４がオンされると、ステップ１からステップ２に進み携帯電話機Ｔの動作の初期設定をする。このときは通常の電話機能が設定されるので、ステップ３にてＮｏと判断され、ステップ４に進む。このステップ４での処理は従来から周知の処理であるので説明を省略する。その後、ステップ５にて電源の状態が判断され、電源スイッチ４により電源がオフするまで、ステップ３からステップ５の処理が繰り返される。電源スイッチ４がオフされると、ステップ６にて携帯電話Ｔの全システムの電源がオフされる。
【００２９】
この携帯電話機Ｔの電源がオン状態で機能切替スイッチ９を押すと、ステップ３にてＹｅｓと判断されて、ステップ７の体脂肪測定モードに進む。ステップ７では、機能切替スイッチ９が１回押された状態で体脂肪を測定する状態であるため、Ｙｅｓと判断されステップ８に進み身長を入力するように制御部２１から表示手段３に信号が送られ、表示手段３に身長入力のための文字メッセージを表示する。この表示がなされたら、操作者は数値入力手段２から自分の身長を入力し、メモリキー８をオンする（ステップ９）とステップ１０に進み表示手段３に体重の入力を促す文字表示を行う。ステップ１１ではステップ９における身長入力と同様の操作により自分の体重を入力すると、ステップ１２にて体脂肪率測定のための文字メッセージを表示手段３に表示する。このメッセージは、操作者に電極Ａ、Ｂに右手の人差し指と親指を接触させ、電極Ｃ、Ｄに左手の人差し指と親指を接触させることを促し、体脂肪率測定を行うことを報知する。このメッセージ報知と共に、定電流回路２２からは電極Ａ、Ｃを介して左右の人差し指間に定電流が流れるようになる。そして電圧検出回路２３は、電極Ｂ、Ｄを介して左右の親指間の電圧を検出する。
【００３０】
この検出データは制御部２１に取り込まれ、検出電圧値÷定電流値＝抵抗値の式から操作者の左右親指間の電気抵抗値が演算できる。そしてステップ１３にて、身長及び体重からＢＭＩ（肥満度）と、既に入力した身長等のデータや測定した電気抵抗値から公知の計算式を用いて体脂肪率を演算し、ステップ１４にてメモリ２４に測定した日時、身長、体重、性別、年齢、電気抵抗値等と共に上記の演算値を記憶する。ステップ１５では携帯電話機前面の表示切替スイッチ１０がオンされているかどうかの状態を判断し、オンされてなければステップ１６に進み、表示手段３に演算した体脂肪率を表示する。上記表示切替スイッチ１０がオンされていれば、ステップ１７にて表示手段３に演算したＢＭＩを表示する。このように表示切替スイッチ１０により健康管理データである体脂肪率やＢＭＩを簡単に切替表示できる。
【００３１】
このステップ１６及びステップ１７における表示において、上記の説明では演算した体脂肪率とＢＭＩのみ表示するとしたが、このほかにステップ１４にてメモリした各種のデータも全てまたは選択的に同時に表示することが可能である。そしてステップ１８では、携帯電話機前面の転送スイッチ１１のオンオフ状態を判断し、オフであればステップ３に戻り、オンであればステップ１９に進み通常の電話機能を使用して、集計センターＳに電話をかけ、ステップ１４でメモリした各種データと共に、発信者の電話番号も送信し、送信後通話を切断してステップ３に戻る。発信者の電話番号を送信するのは、公知の発信者番号通知の機能を利用しており、送信データを受信した集計センターＳでこの電話番号に基づきコンピュータにて発信者の氏名等のデータを簡単に呼び出すことができ、各種データをデータベースの所定のエリアに記憶・各種のデータ分析が簡単にできるためである。この分析等については後述する。
【００３２】
次にステップ７の体脂肪測定モードにおいて、機能切替スイッチ９が再度オンされるとステップ７からステップ２０、２１に進みメモリデータ表示モードに入る。ステップ２１では、メモリ２４に記憶されている過去分の各種データを制御部２１に呼び出し、表示手段３にメモリしている測定日のデータを一覧表示する（ステップ２２）。発信者はこの一覧表示の中から入力手段２により特定の測定日を指定する（ステップ２３）。この指定がなされるとステップ１５乃至１７での処理と同様に体脂肪率やＢＭＩの表示を行い（ステップ２４乃至２６）、ステップ３に戻る。これにより、発信者は過去の測定した体脂肪率等のデータ及びデータの日時変化も見ることができる。さらにステップ２０のメモリデータ表示モードにおいて、機能切替スイッチ９をオンするとステップ２０からステップ２７に進み、通常の電話機能を使用して、集計センターＳに電話をかけ、集計センターＳで分析したデータを受信する。このとき集計センターＳではかかってきた通話より相手先電話番号を判断し、該当者のデータベースより必要なデータを送信する。
【００３３】
そしてステップ２８において、携帯電話Ｔは受信したデータを処理し、ステップ２９で文字情報として表示手段３に表示する。この表示した文字情報は、ステップ３０においてメモリキー８をオンすることでメモリ２４に保存できる。この保存データはフローチャートには記載しないものの、メモリキー８をオンし選択することにより再度表示手段３に表示することができる。これにより一般の発信者が、集計センターによる専門的分析に基づく各種のアドバイスを受けることができ、自己の健康状況の判断、なすべき運動量、食事の制限等の健康管理に役立てることができる。
また、集計センターＳ側からこの携帯電話Ｔに電話をかけてデータを送信する場合には、携帯電話Ｔで着信後、転送キー１１をオンすることでステップ２６からステップ２９の処理が行える。
【００３４】
さらに、図２の時計・アラーム回路２７では設定時刻がきたら、ブザーを鳴らし毎日所定の時刻に体脂肪測定をすることを報知でき、さらにアラーム時刻と体脂肪測定機能を結び付けておくことにより、所定時刻にブザーを鳴らすと共に表示手段３に体脂肪測定時刻であることを文字表示することもできる。これにより、毎日一定時刻での測定が要求される体脂肪測定において、測定忘れや測定時刻以外での測定を防止し、正確な継続測定ができるものである。
なお、表示手段３に文字表示する内容は、制御部２１に設けた音声合成回路により音声処理部２６を介してスピーカー５に音声出力することもできる。
さらに、携帯電話機Ｔから別の人の携帯電話機Ｕに上述の各種データを送るまたは受信するときは、前記の携帯電話機Ｔと集計センターＳとの間の各種データ送受信と同様に行うことにより可能である。
【００３５】
次に集計センターＳにおけるデータ分析処理について説明する。
集計センターでは、携帯電話機からの発信者毎に測定日時、身長、体重、性別、年齢、電気抵抗値、ＢＭＩ、体脂肪率等の各種データをデータベース化して蓄積しており、このデータに基づいて分析した発信者に対する各種アドバイス内容とそのアドバイス内容が何時発信者に伝えたかの日時も同様に蓄積している。そして発信者から携帯電話がかかると、始めに発信者電話番号を認識し、誰がデータを送ろうとしているかを判別する。判別後携帯電話から送信してくるデータを前記データベースに蓄積すると共に、そのデータに基づく分析の各種アドバイス内容を蓄積する。この蓄積された各種アドバイス内容は、携帯電話から送信されたデータを受信後すぐに送り返してもよく、また図３のステップ２７以降に示すように発信者からの要求があったときに送信してもよい。さらには、定期的または随時、集計センターＳ側から自発的または緊急に送信してもよい。
【００３６】
この各種アドバイス内容としては、脂肪率が適正範囲内にあるか否かのデータ、あと何Ｋｇの脂肪を減らせば適正範囲になるかのデータ等である。携帯電話機Ｔの表示手段３がビットマップ表示のできるような物であれば図５に示すようにＢＭＩと体脂肪率のバランスをマトリックスにし、発信者の現在の脂肪率が適正範囲内にあるか、どの位置に属するかを知らせることができる。また、前記減らすべき脂肪の量（Ｋｇ）は以下の式により求められる。
減らすべき脂肪量＝現在の体重×（現在の脂肪率−目標脂肪率）／(１００−目標脂肪率)
そして、減らすべき脂肪量が判明すれば、目標の脂肪率にするための運動量や間食カットの内容も以下の例に示すように、更なる運動量や間食カットのアドバイスもできる。
【００３７】
例えば、２０歳の女性で体重６０Ｋｇある人が２ヶ月間に２Ｋｇの脂肪を減らすことをあらかじめ集計センターＳに登録しておく場合を例に取ると以下のようになる。
一日の減らす脂肪量（Ｋｇ）＝２（Ｋｇ）／２（ヶ月）＝３３．３(ｇ／日)
１Ｋｇの脂肪の熱量は７２００Ｋｃａｌであることより、一日の消費エネルギーは
３３．３（ｇ）×７２００Ｋｃａｌ÷１０００＝２４０Ｋｃａｌ となる。
この消費エネルギーを厚生省で使用している運動による消費エネルギーと年齢係数との表を用いて計算すると、例えば普通速度の歩行を１日１時間１５分とか軽いジョギングを１日３４分行うことに置き換えができる。
また、食品成分表から前記の消費エネルギーに該当する日常摂取している食品のカット量に置き換える。例えば、１日ドーナツ１個とか中ジョッキのビール１．５杯に置き換える。
【００３８】
したがって、集計センターＳから携帯電話機Ｔには、以下に示すデータが送信され、表示手段３に表示され、メモリ２４に記憶することもできる。
「次の４つのうち、１つを実行してください。
普通速度の歩行を１日１時間１５分行う。
軽いジョギングを１日３４分行う。
１日ドーナツ１個を減らす。
中ジョッキのビール１．５杯を減らす。」
なお、上記のアドバイス内容は一例であり、このほかに上記の例の組合せや食品バランスを崩さないような食品カットアドバイス、食品とその食品からの削減状態(りんごの絵の半分が淡く表示される等)を示す絵表示等、種々のことが考えられる。
なお、前記の実施例では、情報端末機として携帯電話機を用いたものであるが、モデムを有する携帯パソコンや通信機能を有する電子手帳等の情報端末機でも同様にできる。
【００３９】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように、この発明の構成によれば、常に携行する情報端末機に体脂肪計を設けたので、単体の体脂肪計に比べて設置場所にも困らず、何時でも何処でも健康管理のための体脂肪率を測定できる。また電極として、両手、両足用に設けたことにより必要に応じて両手間、両足間、手足間の身体各部の電気抵抗、体脂肪率が測定でき、身体の何処の脂肪があるかの判定等ができる。さらに電話番号用のメモリに体脂肪率等のデータを記憶させることができるので、コスト的、機構的に大きくならずに過去のデータや種種のデータを記憶し、再表示ができる。さらにアラーム機能により、毎日一定時刻での測定が要求される体脂肪測定において、測定忘れや測定時刻以外での測定を防止し、正確な継続測定ができる。
【００４０】
さらに、常に携行する情報端末機に体脂肪計を設けるとともに、健康管理データ分析の専門情報や多くのアドバイス情報を有する集計センターＳにデータを送信するとともに、集計センターＳからのデータを受信できる構成になっているので、一般の発信者が、集計センターによる専門的分析に基づく各種のアドバイスを受けることができ、自己の健康状況の判断、なすべき運動量、食事の制限等の健康管理に役立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施例である体脂肪計付き携帯電話機の構成を示す図である。
【図２】図１の体脂肪計付き携帯電話機の電気的構成図を示すブロック図である。
【図３】図１の体脂肪計付き携帯電話機を用いた健康管理システムの構成図である。
【図４】図１の体脂肪計付き携帯電話機の概略フローチャートである。
【図５】ＢＭＩと体脂肪率のバランスを示す図である。
【符号の説明】
１ 本体
２ 数値入力手段
３ 表示手段
８ メモリキー
９ 機能切替スイッチ
１０ 表示切替スイッチ
１１ 転送スイッチ
２０ 操作部
２１ 制御部
２２ 定電流発生回路
２３ 電圧検出回路
２４ メモリ
２５ 無線部
２６ 音声処理部
２７ 時計・アラーム回路
Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ 電極
Ｅ、Ｆ コネクター
【発明の属する技術分野】
本発明は、体脂肪計を携帯電話、モデムを有する携帯パソコン及び通信機能を有する電子手帳等の情報端末機に設け、この情報端末機の本来機能として備えた数値入力手段や表示手段を兼用した体脂肪計に関する。また、本発明は体脂肪計を携帯電話等の情報端末機に設け、この情報端末機の本来機能として備えた数値入力手段や表示手段を兼用するとともに、体脂肪計に関係する各種のデータを集計センターとの間で送受信する健康管理システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
体脂肪計は、最近自己の健康は自己で管理するという考え方から多くの家庭に普及してきている。この体脂肪計には体重計と一体的になっているもの、両手で握って測定するもの、さらには携行可能なカード型のものまで発表されてきている。しかしながら、これらの体脂肪計は体重計と一体的なものを除き体脂肪率測定の専用機であるため、体脂肪率測定時以外は使用せず、体脂肪率測定時以外の置き場に困っていた。まして屋外に携行するにもかなりの大きさがあり携行に邪魔になったり、カード型でも小さいゆえ携行を忘れたりすることがあった。また体重計と一体的なものは、家庭の脱衣所等において使用するため屋外で携行して使用できない。
【０００３】
さらに、前記体脂肪計は機械的電気的に単独で構成されており、専門機関で測定したデータの各種分析をするときは測定データを郵便等で送付するか測定データを記憶した体脂肪計そのもの専門機関に持ち込むことになる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の状況を鑑みてなされたもので、常に携行している携帯電話等の情報端末機に体脂肪計を設け、設置場所に困らず、いつでもどこでも脂肪率の測定ができる体脂肪計を提供するものである。
【０００５】
また上記の体脂肪計付き情報端末機の持つ通信機能を利用し、大規模な集計センターとの交信により体脂肪率測定に関係する種々のデータを専門的に分析でき、その分析結果を通信機能により情報端末機に再送信することにより情報端末機を持つ人に種々のデータをフィードバックできる健康管理システムを提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、携帯電話等の情報端末機の本体に設けられた少なくとも４個の電極と、両足の裏に接触する４個の電極を接続する接続手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機に設けられた数値入力手段と、前記情報端末機に設けられた表示手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段を備えたことを特徴とする。
また、情報端末機の本体に設けられた電極と、両足の裏に接触する電極を接続する接続手段と、前記電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機に設けられた数値入力手段と、前記情報端末機に設けられた表示手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とからなることを特徴とする。
【０００７】
さらに、本発明は、数値入力手段、表示手段、送信受信機能手段、記憶手段等を備えた携帯電話等の情報端末機に、少なくとも４個の電極と、両足の裏に接触する４個の電極を接続する接続手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とを備えるとともに、前記情報端末機からのデータに基づいて分析処理し、前記情報端末機に前記処理結果のデータを送信する集計センターを備え、前記情報端末機と前記集計センターとでデータ交信をすることを特徴とする。
さらに、数値入力手段、表示手段、送信受信機能手段、記憶手段等を備えた携帯電話等の情報端末機に、複数の電極と、両足の裏に接触する電極を接続する接続手段と、前記電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とを備えるとともに、前記情報端末機からのデータに基づいて分析処理し、前記情報端末機に前記処理結果のデータを送信する集計センターを備え、前記情報端末機と前記集計センターとでデータ交信をすることを特徴とする。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明は、携帯電話等の情報端末機の本体に設けられた少なくとも４個の電極と、両足の裏に接触する４個の電極を接続する接続手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機に設けられた数値入力手段と、前記情報端末機に設けられた表示手段と、情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段を備える。
また、本発明は、情報端末機の本体に設けられた電極と、両足の裏に接触する電極を接続する接続手段と、前記電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機に設けられた数値入力手段と、前記情報端末機に設けられた表示手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とを備える。
【０００９】
また、両手間の体脂肪率測定のために、前記電極は両手の各２本の指を接触させるために４個設ける。
【００１０】
また、両手間に加えて両足間、手足間の体脂肪率測定のために、前記電極として両足に接触させるために更に４個設けることが好ましい。
【００１１】
また、過去の体脂肪率データ確認及びその変化の経緯も知るために、前記情報端末機は電話番号等のデータを記憶する記憶手段に、前記制御手段により演算された体脂肪率のデータを記憶することが効果的である。
【００１２】
また、前記情報端末機のアラーム機能を用い、アラーム機能に設定された時刻に体脂肪率を測定演算できることが好ましい。
【００１３】
さらに、本発明は、数値入力手段、表示手段、送信受信機能手段、記憶手段等を備えた携帯電話等の情報端末機に、少なくとも４個の電極と、両足の裏に接触する４個の電極を接続する接続手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とを備えるとともに、前記情報端末機からのデータに基づいて分析処理し、前記情報端末機に前記処理結果のデータを送信する集計センターを備え、前記情報端末機と前記集計センターとでデータ交信をする。
さらに、本発明は、数値入力手段、表示手段、送信受信機能手段、記憶手段等を備えた携帯電話等の情報端末機に、複数の電極と、両足の裏に接触する電極を接続する接続手段と、前記電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とを備えるとともに、前記情報端末機からのデータに基づいて分析処理し、前記情報端末機に前記処理結果のデータを送信する集計センターを備え、前記情報端末機と前記集計センターとでデータ交信をする。
【００１４】
また、前記情報端末機の送信データは、前記制御手段により演算された体脂肪率データである。
【００１５】
また、前記情報端末機の送信データは、前記記憶手段に記憶された体脂肪率データである。
【００１６】
また、前記表示手段は前記情報端末機の受信機能を利用し、前記集計センターから送信された各種データを表示することが好ましい。
【００１７】
また、前記記憶手段は前記情報端末機の受信機能を利用し、前記集計センターから送信された各種データを記憶することが好ましい。
【００１８】
また、前記交信データは、体脂肪率の適正範囲状況を示すデータである。
【００１９】
また、前記集計センターからの送信データは、脂肪の減量データである。
【００２０】
また、前記集計センターからの送信データは、運動量データである。
【００２１】
また、前記集計センターからの送信データは、食事削減データである。
【００２２】
【実施例】
次に、図面を用いてこの発明の実施例を説明する。
Ａ：実施例の構成
図１に記載の実施例では、情報端末機として携帯電話機Ｔを用いた場合を例示しており、この携帯電話機Ｔは図３に示すように、電話局Ｋを介して健康管理データ分析の専門情報や多くのアドバイス情報を有する集計センターＳにデータを送信するとともに、集計センターＳからのデータを受信できる構成になっている。また、この携帯電話機Ｔは、他の人の携帯電話機Ｕとの間でも通常の電話と同様にデータの送受信ができる構成になっている。
【００２３】
この携帯電話機Ｔは、絶縁性プラスチック等からなる本体１の前面に通信先番号を入力する１０キーからなる数値入力手段２、この数値入力手段２により入力された番号や携帯電話としての通信状況等を表示するためのＬＣＤ等からなる表示手段３、電源スイッチ４、スピーカー５、マイク６、入力手段２のデータを消去するクリアキー７、この数値入力手段２により入力された番号等を記憶するためのメモリキー８が設けられている。また、この携帯電話機には、特に説明しないが一般の携帯電話機としての機能であるメモリした複数の通信先番号を表示させて、その中から選択して通信するための構成や着信時のブザー等の通報手段も設けてある。
【００２４】
この携帯電話機Ｔの本体１の前面四隅に右手２本の指及び左手２本の指に接触させるための導電性の電極Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄを設ける。また、本体１の前面に、通常の電話として使用する時と、体脂肪を測定するときの性別、身長、体重、年齢等の個人データを入力する時と、測定した体脂肪データをメモリする時等の機能選択用切替スイッチ９と、体脂肪関係データの表示をＢＭＩと体脂肪率とに切替える表示切替スイッチ１０と、測定したまたはメモリした体脂肪のデータを集計センターへ送信または集計センターからの受信データを表示またはメモリに取り込むための転送スイッチ１１とを設ける。
【００２５】
更に前記本体１の側面には両足の裏に接触する４電極を接続するためのコネクターＥ、Ｆを設ける。このコネクターE、Fのそれぞれにには、右または左の各足に接触させる２つの電極を有する外付けの電極体（図示しないが電極分離型体脂肪計に用いられているもの）が接続できるようにしている。なお、４電極または８電極による体脂肪測定については、既に公知であるので説明を省略する。
【００２６】
図２は、図１の携帯電話機の電気的構成を示すブロック図であり、周知の携帯電話機の構成については詳細な説明を省略する。操作部２０には、通常の携帯電話機に設けられてある数値入力手段２やクリアキー７、メモリキー８等の他、機能切替スイッチ９、表示切替スイッチ１０、転送スイッチ１１も含まれる。また、全体の制御を行う制御部２１には、左右の手及び左右の足に選択的に定電流を流すための定電流発生回路２２と、この定電流発生回路２２により印加された手足の電圧を検出する電圧検出回路２３を接続する。更に、メモリ２４は、通常の携帯電話機の通信先の番号をメモリするとともに体脂肪測定関係のデータや集計センターＳからの受信データを記憶する。無線部２５、音声処理部２６は、通常の携帯電話機のものと同じである。
【００２７】
なお、制御部２１には、集計センターＳからの受信データやメモリ２４に記憶されたデータを、音声処理部２６を介してスピーカー５により音声出力できるような公知の音声合成回路を含んでいる。さらに制御部２１には、表示手段３に現在時刻を表示できる時計機能と所定の時刻になるとブザーまたはスピーカー５から警報音を発生させるアラーム機能を備えた公知の時計・アラーム回路２７が接続されている。
【００２８】
Ｂ：実施例の動作
最初に携帯電話機Ｔで体脂肪測定する場合について、図４の概略のフローチャートを用いて説明する。なお、このフローチャートは各種処理の考え方の概略を記載したものであり、実際のフローチャートとは異なる点がある。まず電源スイッチ４がオンされると、ステップ１からステップ２に進み携帯電話機Ｔの動作の初期設定をする。このときは通常の電話機能が設定されるので、ステップ３にてＮｏと判断され、ステップ４に進む。このステップ４での処理は従来から周知の処理であるので説明を省略する。その後、ステップ５にて電源の状態が判断され、電源スイッチ４により電源がオフするまで、ステップ３からステップ５の処理が繰り返される。電源スイッチ４がオフされると、ステップ６にて携帯電話Ｔの全システムの電源がオフされる。
【００２９】
この携帯電話機Ｔの電源がオン状態で機能切替スイッチ９を押すと、ステップ３にてＹｅｓと判断されて、ステップ７の体脂肪測定モードに進む。ステップ７では、機能切替スイッチ９が１回押された状態で体脂肪を測定する状態であるため、Ｙｅｓと判断されステップ８に進み身長を入力するように制御部２１から表示手段３に信号が送られ、表示手段３に身長入力のための文字メッセージを表示する。この表示がなされたら、操作者は数値入力手段２から自分の身長を入力し、メモリキー８をオンする（ステップ９）とステップ１０に進み表示手段３に体重の入力を促す文字表示を行う。ステップ１１ではステップ９における身長入力と同様の操作により自分の体重を入力すると、ステップ１２にて体脂肪率測定のための文字メッセージを表示手段３に表示する。このメッセージは、操作者に電極Ａ、Ｂに右手の人差し指と親指を接触させ、電極Ｃ、Ｄに左手の人差し指と親指を接触させることを促し、体脂肪率測定を行うことを報知する。このメッセージ報知と共に、定電流回路２２からは電極Ａ、Ｃを介して左右の人差し指間に定電流が流れるようになる。そして電圧検出回路２３は、電極Ｂ、Ｄを介して左右の親指間の電圧を検出する。
【００３０】
この検出データは制御部２１に取り込まれ、検出電圧値÷定電流値＝抵抗値の式から操作者の左右親指間の電気抵抗値が演算できる。そしてステップ１３にて、身長及び体重からＢＭＩ（肥満度）と、既に入力した身長等のデータや測定した電気抵抗値から公知の計算式を用いて体脂肪率を演算し、ステップ１４にてメモリ２４に測定した日時、身長、体重、性別、年齢、電気抵抗値等と共に上記の演算値を記憶する。ステップ１５では携帯電話機前面の表示切替スイッチ１０がオンされているかどうかの状態を判断し、オンされてなければステップ１６に進み、表示手段３に演算した体脂肪率を表示する。上記表示切替スイッチ１０がオンされていれば、ステップ１７にて表示手段３に演算したＢＭＩを表示する。このように表示切替スイッチ１０により健康管理データである体脂肪率やＢＭＩを簡単に切替表示できる。
【００３１】
このステップ１６及びステップ１７における表示において、上記の説明では演算した体脂肪率とＢＭＩのみ表示するとしたが、このほかにステップ１４にてメモリした各種のデータも全てまたは選択的に同時に表示することが可能である。そしてステップ１８では、携帯電話機前面の転送スイッチ１１のオンオフ状態を判断し、オフであればステップ３に戻り、オンであればステップ１９に進み通常の電話機能を使用して、集計センターＳに電話をかけ、ステップ１４でメモリした各種データと共に、発信者の電話番号も送信し、送信後通話を切断してステップ３に戻る。発信者の電話番号を送信するのは、公知の発信者番号通知の機能を利用しており、送信データを受信した集計センターＳでこの電話番号に基づきコンピュータにて発信者の氏名等のデータを簡単に呼び出すことができ、各種データをデータベースの所定のエリアに記憶・各種のデータ分析が簡単にできるためである。この分析等については後述する。
【００３２】
次にステップ７の体脂肪測定モードにおいて、機能切替スイッチ９が再度オンされるとステップ７からステップ２０、２１に進みメモリデータ表示モードに入る。ステップ２１では、メモリ２４に記憶されている過去分の各種データを制御部２１に呼び出し、表示手段３にメモリしている測定日のデータを一覧表示する（ステップ２２）。発信者はこの一覧表示の中から入力手段２により特定の測定日を指定する（ステップ２３）。この指定がなされるとステップ１５乃至１７での処理と同様に体脂肪率やＢＭＩの表示を行い（ステップ２４乃至２６）、ステップ３に戻る。これにより、発信者は過去の測定した体脂肪率等のデータ及びデータの日時変化も見ることができる。さらにステップ２０のメモリデータ表示モードにおいて、機能切替スイッチ９をオンするとステップ２０からステップ２７に進み、通常の電話機能を使用して、集計センターＳに電話をかけ、集計センターＳで分析したデータを受信する。このとき集計センターＳではかかってきた通話より相手先電話番号を判断し、該当者のデータベースより必要なデータを送信する。
【００３３】
そしてステップ２８において、携帯電話Ｔは受信したデータを処理し、ステップ２９で文字情報として表示手段３に表示する。この表示した文字情報は、ステップ３０においてメモリキー８をオンすることでメモリ２４に保存できる。この保存データはフローチャートには記載しないものの、メモリキー８をオンし選択することにより再度表示手段３に表示することができる。これにより一般の発信者が、集計センターによる専門的分析に基づく各種のアドバイスを受けることができ、自己の健康状況の判断、なすべき運動量、食事の制限等の健康管理に役立てることができる。
また、集計センターＳ側からこの携帯電話Ｔに電話をかけてデータを送信する場合には、携帯電話Ｔで着信後、転送キー１１をオンすることでステップ２６からステップ２９の処理が行える。
【００３４】
さらに、図２の時計・アラーム回路２７では設定時刻がきたら、ブザーを鳴らし毎日所定の時刻に体脂肪測定をすることを報知でき、さらにアラーム時刻と体脂肪測定機能を結び付けておくことにより、所定時刻にブザーを鳴らすと共に表示手段３に体脂肪測定時刻であることを文字表示することもできる。これにより、毎日一定時刻での測定が要求される体脂肪測定において、測定忘れや測定時刻以外での測定を防止し、正確な継続測定ができるものである。
なお、表示手段３に文字表示する内容は、制御部２１に設けた音声合成回路により音声処理部２６を介してスピーカー５に音声出力することもできる。
さらに、携帯電話機Ｔから別の人の携帯電話機Ｕに上述の各種データを送るまたは受信するときは、前記の携帯電話機Ｔと集計センターＳとの間の各種データ送受信と同様に行うことにより可能である。
【００３５】
次に集計センターＳにおけるデータ分析処理について説明する。
集計センターでは、携帯電話機からの発信者毎に測定日時、身長、体重、性別、年齢、電気抵抗値、ＢＭＩ、体脂肪率等の各種データをデータベース化して蓄積しており、このデータに基づいて分析した発信者に対する各種アドバイス内容とそのアドバイス内容が何時発信者に伝えたかの日時も同様に蓄積している。そして発信者から携帯電話がかかると、始めに発信者電話番号を認識し、誰がデータを送ろうとしているかを判別する。判別後携帯電話から送信してくるデータを前記データベースに蓄積すると共に、そのデータに基づく分析の各種アドバイス内容を蓄積する。この蓄積された各種アドバイス内容は、携帯電話から送信されたデータを受信後すぐに送り返してもよく、また図３のステップ２７以降に示すように発信者からの要求があったときに送信してもよい。さらには、定期的または随時、集計センターＳ側から自発的または緊急に送信してもよい。
【００３６】
この各種アドバイス内容としては、脂肪率が適正範囲内にあるか否かのデータ、あと何Ｋｇの脂肪を減らせば適正範囲になるかのデータ等である。携帯電話機Ｔの表示手段３がビットマップ表示のできるような物であれば図５に示すようにＢＭＩと体脂肪率のバランスをマトリックスにし、発信者の現在の脂肪率が適正範囲内にあるか、どの位置に属するかを知らせることができる。また、前記減らすべき脂肪の量（Ｋｇ）は以下の式により求められる。
減らすべき脂肪量＝現在の体重×（現在の脂肪率−目標脂肪率）／(１００−目標脂肪率)
そして、減らすべき脂肪量が判明すれば、目標の脂肪率にするための運動量や間食カットの内容も以下の例に示すように、更なる運動量や間食カットのアドバイスもできる。
【００３７】
例えば、２０歳の女性で体重６０Ｋｇある人が２ヶ月間に２Ｋｇの脂肪を減らすことをあらかじめ集計センターＳに登録しておく場合を例に取ると以下のようになる。
一日の減らす脂肪量（Ｋｇ）＝２（Ｋｇ）／２（ヶ月）＝３３．３(ｇ／日)
１Ｋｇの脂肪の熱量は７２００Ｋｃａｌであることより、一日の消費エネルギーは
３３．３（ｇ）×７２００Ｋｃａｌ÷１０００＝２４０Ｋｃａｌ となる。
この消費エネルギーを厚生省で使用している運動による消費エネルギーと年齢係数との表を用いて計算すると、例えば普通速度の歩行を１日１時間１５分とか軽いジョギングを１日３４分行うことに置き換えができる。
また、食品成分表から前記の消費エネルギーに該当する日常摂取している食品のカット量に置き換える。例えば、１日ドーナツ１個とか中ジョッキのビール１．５杯に置き換える。
【００３８】
したがって、集計センターＳから携帯電話機Ｔには、以下に示すデータが送信され、表示手段３に表示され、メモリ２４に記憶することもできる。
「次の４つのうち、１つを実行してください。
普通速度の歩行を１日１時間１５分行う。
軽いジョギングを１日３４分行う。
１日ドーナツ１個を減らす。
中ジョッキのビール１．５杯を減らす。」
なお、上記のアドバイス内容は一例であり、このほかに上記の例の組合せや食品バランスを崩さないような食品カットアドバイス、食品とその食品からの削減状態(りんごの絵の半分が淡く表示される等)を示す絵表示等、種々のことが考えられる。
なお、前記の実施例では、情報端末機として携帯電話機を用いたものであるが、モデムを有する携帯パソコンや通信機能を有する電子手帳等の情報端末機でも同様にできる。
【００３９】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように、この発明の構成によれば、常に携行する情報端末機に体脂肪計を設けたので、単体の体脂肪計に比べて設置場所にも困らず、何時でも何処でも健康管理のための体脂肪率を測定できる。また電極として、両手、両足用に設けたことにより必要に応じて両手間、両足間、手足間の身体各部の電気抵抗、体脂肪率が測定でき、身体の何処の脂肪があるかの判定等ができる。さらに電話番号用のメモリに体脂肪率等のデータを記憶させることができるので、コスト的、機構的に大きくならずに過去のデータや種種のデータを記憶し、再表示ができる。さらにアラーム機能により、毎日一定時刻での測定が要求される体脂肪測定において、測定忘れや測定時刻以外での測定を防止し、正確な継続測定ができる。
【００４０】
さらに、常に携行する情報端末機に体脂肪計を設けるとともに、健康管理データ分析の専門情報や多くのアドバイス情報を有する集計センターＳにデータを送信するとともに、集計センターＳからのデータを受信できる構成になっているので、一般の発信者が、集計センターによる専門的分析に基づく各種のアドバイスを受けることができ、自己の健康状況の判断、なすべき運動量、食事の制限等の健康管理に役立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施例である体脂肪計付き携帯電話機の構成を示す図である。
【図２】図１の体脂肪計付き携帯電話機の電気的構成図を示すブロック図である。
【図３】図１の体脂肪計付き携帯電話機を用いた健康管理システムの構成図である。
【図４】図１の体脂肪計付き携帯電話機の概略フローチャートである。
【図５】ＢＭＩと体脂肪率のバランスを示す図である。
【符号の説明】
１ 本体
２ 数値入力手段
３ 表示手段
８ メモリキー
９ 機能切替スイッチ
１０ 表示切替スイッチ
１１ 転送スイッチ
２０ 操作部
２１ 制御部
２２ 定電流発生回路
２３ 電圧検出回路
２４ メモリ
２５ 無線部
２６ 音声処理部
２７ 時計・アラーム回路
Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ 電極
Ｅ、Ｆ コネクター
Claims (15)
- 携帯電話等の情報端末機の本体に設けられた少なくとも４個の電極と、両足の裏に接触する４個の電極を接続する接続手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機に設けられた数値入力手段と、前記情報端末機に設けられた表示手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とからなる体脂肪計。
- 情報端末機の本体に設けられた電極と、両足の裏に接触する電極を接続する接続手段と、前記電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機に設けられた数値入力手段と、前記情報端末機に設けられた表示手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とからなる体脂肪計。
- 前記本体に両手の各２本の指を接触させるために４個の電極を設けたことを特徴とする請求項１または２に記載の体脂肪計。
- 前記情報端末機は電話番号等のデータを記憶する記憶手段を備え、前記制御手段により演算された体脂肪率のデータを記憶することを特徴とする請求項１から３のいずれか１項に記載の体脂肪計。
- 前記情報端末機のアラーム機能を用い、アラーム機能に設定された時刻に体脂肪率を測定演算できるようにしたことを特徴とする請求項１から４のいずれか１項に記載の体脂肪計。
- 数値入力手段、表示手段、送信受信機能手段、記憶手段等を備えた携帯電話等の情報端末機に、少なくとも４個の電極と、両足の裏に接触する４個の電極を接続する接続手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極のうち少なくとも２個の電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とを備えるとともに、前記情報端末機からのデータに基づいて分析処理し、前記情報端末機に前記処理結果のデータを送信する集計センターを備え、前記情報端末機と前記集計センターとでデータ交信をする健康管理システム。
- 数値入力手段、表示手段、送信受信機能手段、記憶手段等を備えた携帯電話等の情報端末機に、複数の電極と、両足の裏に接触する電極を接続する接続手段と、前記電極に定電流を流す定電流発生手段と、前記電極の電圧を検出する電圧検出手段と、前記情報端末機としての機能と体脂肪計の機能とを切替える切替手段と、この切替手段により体脂肪計の機能に切替えられたときに前記数値入力手段からの身長や体重等のデータおよび前記電圧検出手段からの検出データにより体脂肪率を演算し前記表示手段に演算結果を表示する制御手段とを備えるとともに、前記情報端末機からのデータに基づいて分析処理し、前記情報端末機に前記処理結果のデータを送信する集計センターを備え、前記情報端末機と前記集計センターとでデータ交信をする健康管理システム。
- 前記情報端末機の送信データが、前記制御手段により演算された体脂肪率データであることを特徴とする請求項６または７に記載の健康管理システム。
- 前記情報端末機の送信データが、前記記憶手段に記憶された体脂肪率データであることを特徴とする請求項６から８のいずれか１項に記載の健康管理システム。
- 前記情報端末機の受信機能を利用し、前記集計センターから送信された各種データを前記表示手段に表示することを特徴とする請求項６から９のいずれか１項に記載の健康管理システム。
- 前記情報端末機の受信機能を利用し、前記集計センターから送信された各種データを前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項６から１０のいずれか１項に記載の健康管理システム。
- 前記集計センターからの送信データが、体脂肪率の適正範囲状況データであることを特徴とする請求項６から１１のいずれか１項に記載の健康管理システム。
- 前記集計センターからの送信データが、脂肪の減量データであることを特徴とする請求項６から１２のいずれか１項に記載の健康管理システム。
- 前記集計センターからの送信データが、運動量データであることを特徴とする請求項６から１３のいずれか１項に記載の健康管理システム。
- 前記集計センターからの送信データが、食事削減データであることを特徴とする請求項６から１４のいずれか１項に記載の健康管理システム。
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