本発明の第1の実施形態に係る記録媒体情報読取装置(画像読取装置)を有する画像形成装置10について説明する。なお、本文中では、「上流側」としたときは、記録媒体である原稿の送り込み方向を表し、「下流側」としたときは原稿の送り出し方向を表す。
図1及び図2に示すように、画像形成装置10には、原稿載置面12が形成されている。この原稿載置面12上には、カセット14が原稿搬送方向に対してスライド可能に設けられている。
カセット14は略矩形箱状とされており、記録媒体情報読取装置を構成する置き部としての原稿載置トレイ16が収容されている。原稿載置トレイ16の上流側端部の幅方向両端面には、ピン19(図3参照)が突設されており、カセット14の側壁14Bの上下方向に沿って形成された長孔23に、回動可能且つ上下方向(長孔23の長手方向)に沿って移動可能に係合されている。
また、カセット14内の下流側端部及び上流側端部には、それぞれ原稿載置トレイ16を装置本体に対して昇降可能に構成するための昇降装置200、202が設けられている。
図3に示すように、カセット14の下流側に設けられた昇降装置200は、カセット14(図2参照)の側壁14Bに回転可能に支持されたシャフト204を有している。シャフト204の一方の端部には、ギア206が取り付けられている。ギア206には、モータ208の軸208Aに取り付けられたギア210が噛合しており、モータ208が駆動すると、ギア210、206を介して、シャフト204が回動するようになっている。
シャフト204には、所定の間隔で2枚の支持板214の一端が取り付けられている。支持板214の他端には、ロール218の両端が支持されており、シャフト204の回動によって支持板214が一端を中心に回動すると、ロール218が昇降するようになっている。
このロール218は、原稿載置トレイ16の裏面の下流側を支持しており、モータ208の駆動によってロール218が昇降すると、原稿載置トレイ16の下流側端部が昇降する構成となっている。
また、モータ208の回転軸208Aには、トルクリミッタ212が設けられている。これにより、回転軸208Aの回転トルクが所定値(制限値)より大きくなると、回転軸208Aとトルクリミッタ212の間で滑りが生じて、モータ208の回転駆動力の伝達が制限されるようになっている。
つまり、原稿載置トレイ16が上昇して、原稿載置トレイ16にセットされた原稿が、原稿載置トレイ16の上方に設けられた後述する原稿排出トレイ36に設けられたカバー51及び透明ガラス50(図2参照)にぶつかると、トルクリミッタ212が作動して、モータ208の駆動力がギア210に伝達されないようになっている。したがって、原稿載置トレイ16の上昇が、所定の位置(原稿が適当な圧力で原稿載置トレイ16と原稿排出トレイ36の間に挟まれる位置)で停止されるようになっている。
また、カセット14の上流側に設けられた昇降装置202は、下流側の昇降装置200と同じ構成となっており、カセット14(図2参照)の側壁14Bに回転可能に支持されたシャフト220を有している。シャフト220の一方の端部には、ギア222が取り付けられている。ギア222には、モータ224の軸224Aに取り付けられたギア226が噛合しており、モータ224が駆動すると、ギア226、222を介して、シャフト220が回動するようになっている。
シャフト220には、所定の間隔で2枚の支持板230の一端が取り付けられている。支持板230の他端には、ロール234の両端が支持されており、シャフト220の回動によって支持板230が一端を中心に回動すると、ロール234が昇降するようになっている。
このロール234は、原稿載置トレイ16の裏面の上流側を支持している。このような構成により、モータ224の駆動によってロール234が昇降すると、原稿載置トレイ16の上流側端部が昇降する構成となっている。このとき、原稿載置トレイ16の上流側端部に設けられたピン19が、カセット14の側壁14Bに形成された長孔23に沿って移動するので、原稿載置トレイ16の上流側端部は、垂直方向に移動する
また、モータ224の回転軸224Aには、トルクリミッタ228が設けられている。これにより、回転軸224Aの回転トルクが所定値(制限値)より大きくなると、回転軸224Aとトルクリミッタ228の間で滑りが生じて、モータ224の回転駆動力の伝達が制限されるようになっている。
図4(A)に示すように、原稿載置トレイ16上に原稿が載置されていない状態(初期状態)では、昇降装置200のロール218をカセット14の底部14A近傍に位置させ、昇降装置202のロール234をカセット14の底部14Aから深さ方向の略中央に位置させている。これにより、原稿載置トレイ16は上流側に向かって上り傾斜の状態で、カセット14内に収容されている。
図4(B)に示すように、下流側の昇降装置200のみを駆動させると、原稿載置トレイ16は上流側端部を中心として、下流側端部が上昇する。そして、原稿載置トレイ16が水平状態となったタイミングで、下流側の昇降装置200と共に上流側の昇降装置202も駆動させると、図4(C)に示すように、原稿載置トレイ16は、水平状態を保ちながら、上昇する構成となっている。
一方、図5及び図6には、カセット14に収容された原稿載置トレイ16が図示されている。
原稿載置トレイ16の幅方向の両側には、矩形状の開口30が形成されている。この開口30の側壁30Aには、奥方向に溝32が形成されている。溝32には、サイドガイド20のスライド片21から突設された凸部29がスライド可能に係合している。
スライド片21の両端部には、支持片31が突設されている。支持片31には、断面形状がL字状とされた押さえ片25の突き当て部25Aが、ピン24を介して回動可能に連結されている。
押さえ片25は、ピン24に巻き回されたスプリング27によって、原稿載置トレイ16側へ付勢されている。また、スライド片21に設けられた図示しないストッパーに押さえ片25が当たり、スライド片21と押さえ片25が直線状に位置している。
上記構成のサイドガイド20を、原稿載置トレイ16にセットされた原稿の端部に当接するように、スライドさせることで、原稿の幅方向の両端部はサイドガイド20によって挟み込まれて、位置決めされるようになっている。
また、図7(B)に示すように、後述する排出部である原稿排出トレイ36に設けられたカバー51が押さえ片25に当接すると、ストッパーは機能せず(押さえ片25がストッパーに当たらない)、押さえ片25はピン24を中心に回動して下側に傾倒する構成となっている。
また、図5及び図6に示すように、開口30の奥には、複数のサイドガイドセンサ22が取り付けられたガイド載置板18が、サイドガイド20が乗り上げる位置に設けられている。サイドガイドセンサ22は、赤外線発光部(LED)と受光素子を有し、赤外線発光部から発光された赤外光がサイドガイド20で反射され、反射光が受光素子で受光されることで、サイドガイド20が有りと検知される。このサイドガイドセンサ22が、幅方向に沿って複数設けられており、赤外線発光部から発光された赤外光が受光された部分のサイドガイドセンサ22から、サイドガイド20の位置が検出されるようになっている。
また、図5に示すように、原稿載置トレイ16の上流側近傍には、後端センサ26が設けられている。後端センサ26は、原稿搬送方向に沿って複数設けられており、原稿載置トレイ16にセットされた原稿の後端(上流側端部)位置を検出する。
さらに、原稿載置トレイ16の下流側端部には、先端センサ28が設けられている。先端センサ28によって原稿の先端(下流側端部)が検出されると、画像形成装置10本体(図2参照)に設けられた機械制御基板15へ信号が送られて、原稿載置トレイ16に原稿がセットされたことが検知されるようになっている。
先端センサ28によって、原稿載置トレイ16にセットされたことが検知されると、サイドガイドセンサ22によってサイドガイド20の位置が検出され、後端センサ26によって原稿の後端位置が検出されて、機械制御基板15へ信号が送られる。これにより、原稿載置トレイ16にセットされた原稿のサイズが検知されるようになっている。
一方、図2に示すように、原稿載置面12から立設する壁部38には、装填口40が形成されている。この装填口40には、カセット14が装填或いは引き出せるようになっている。
装填口40内には、ストッパー33が設けられており、カセット14を装填したとき、このストッパー33にカセット14が当接して、カセット14にセットされた原稿の画像を、後述するCISヘッド48で読み取る場合の、カセット14の位置決めがされる。
また、原稿載置面12の上流側端部には、ストッパー35が設けられており、カセット14を装填口40から引き出したとき、このストッパー35にカセット14が当接して、カセット14にセットされた原稿の画像を、後述するCISヘッド52で読み取る場合の、カセット14の位置決めがされる。
装填口40内には、原稿載置トレイ16にセットされた原稿の最上部に接触して、この最上部の原稿を送り出す(給紙する)原稿給紙ロール42が設けられている。また、原稿給紙ロール42の搬送方向下流側には、フィードロール43が配設されている。原稿給紙ロール42及びフィードロール43は、共に図示しない駆動モータから駆動力が伝達されて回転するようになっている。
フィードロール43の下側には、分離ロール45が配置されている。分離ロール45は、図示しない駆動モータの駆動によって、フィードロール43の回転方向と逆方向に回転するようになっている。これにより、フィードロール43と分離ロール45のニップ部に原稿が重送されて送り込まれると、分離ロール45はフィードロール43の回転方向と逆方向に回転して、フィードロール43に当接した以外のシートPを、カセット14(原稿載置トレイ16)に押し戻すようになっている。
また、フィードロール43と分離ロール45の下流側には、複数の搬送ロール46が搬送路44に沿って設けられている。搬送路44は、略U字状とされており、この搬送路44に送り込まれた原稿は、搬送ロール46によって搬送されて、後述する原稿排出トレイ36へ送り込まれるようになっている。
搬送路44の下方には、移動原稿を読み取る移動媒体情報読取装置としてのCISヘッド48が設けられている。CISヘッド48は、CIS(Contact Image Sensor:密着型画像読取センサ)方式で原稿の画像を読み取るものであり、原稿の幅とほぼ同じサイズもしくは、原稿の幅よりも若干大きいサイズとされている。
また、CISヘッド48は、図示しない露光部と検出部とを有して構成され、CISヘッド48の上方を通過する原稿の下方から、露光部で光を照射して、原稿で反射された光を検出部で検出することで、原稿に形成された画像を読み取る構成になっている。つまり、CISヘッド48は光が出射される面を上向きにした状態で設けられており、原稿は原稿面を下向きにした状態で、CISヘッド48の上方を搬送されながら、画像が読み取られるようになっている。そして、CISヘッド48で読み取られた原稿の画像データは、画像形成装置10本体に設けられた画像制御基板17に送られて、所定の画像処理が施される。
一方、カセット14の上方には、搬送路44を搬送された原稿が排出される原稿排出トレイ36が設けられている。原稿排出トレイ36は、原稿排出方向の上流側端部が、壁部38に回転移動可能に支持されており、下流側端部がカセット14に対して開閉可能とされている。つまり、原稿排出トレイ36は、カセット14(原稿載置トレイ16)に載置される原稿をカバーする役目も兼用しており、カセット14に対して開閉可能な構成となっている。
原稿排出トレイ36の下面(原稿が排出される側と反対側の面)には、箱状のカバー51が取り付けられており、カバー51内には静止媒体情報読取装置としてのCISヘッド52が配設されている。
図8に示すように、CISヘッド52は、原稿の幅とほぼ同じサイズもしくは、原稿の幅よりも若干大きいサイズとされ、長手方向の両端面に突出された凸部55が、カバー51の側壁51Aに形成された溝53に、スライド可能に係合されている。
CISヘッド52は、移動機構244によって、原稿搬送方向に沿って移動されるようになっている。移動機構244は、CISヘッド52の底面が取り付けられたタイミングベルト246を有している。タイミングベルト246は、原稿搬送方向に沿って設けられた2つのプーリー248、250に噛合されている。
プーリー248には、モータ252の軸252Aが連結されており、モータ252の回転駆動によってプーリー248が回転すると、タイミングベルト246が回転移動して、プーリー250が従動回転するようになっている。
このような構成により、モータ252の回転駆動によって、タイミングベルト246が回転移動すると、CISヘッド52は原稿搬送方向に沿って移動されるようになっている。
図2に示すように、カバー51の底面51Bには、開口部57が形成されている。開口部57には、透明ガラス50が取り付けられており、カバー51内に塵や埃が入り込まないようにされている。
また、画像形成装置10本体には、ストッパー13が設けられている。原稿排出トレイ36を閉じたとき、ストッパー13に原稿排出トレイ36が当接すると、CISヘッド52の光の出射面が水平になった状態で、原稿排出トレイ36がカセット14に対して閉じられる。
このような構成により、原稿排出トレイ36を閉じると、原稿載置トレイ16に原稿面を上向きにしてセットされた原稿の上方にCISヘッド52が位置される。この状態で、CISヘッド52が原稿排出方向に沿って走査(移動)して、原稿の画像が読み取られる。そして、CISヘッド52で読み取られた画像データは、画像制御基板17に送られて所定の画像処理が施される。
次に、記録媒体情報読取装置の動作について説明する。
まず、シート状の原稿P1を読み取る場合について説明する。
図9(A)に示すように、カセット14を装填口40内に装填する。これにより、記録媒体情報読取装置はシート原稿読取モードとなる。このとき、原稿載置トレイ16は上流側に向かって上り傾斜となるように、カセット14に収容されている。
そして、シート状の原稿P1を、原稿面を下向きにし、先端部(下流側端部)をカセット14の側壁14Bに当接させるようにして、原稿載置トレイ16にセットする。このとき、原稿載置トレイ16の下流側端部に設けられた先端センサ28によって原稿P1が検出され、原稿載置トレイ16に原稿P1がセットされたことが検知される。
そして、サイドガイド20をスライドさせて、原稿P1の幅方向の端部に当接させる。このとき、サイドガイドセンサ22及び後端センサ26によって、原稿P1のサイズが検知される。
原稿P1のサイズが検知されると、図9(B)に示すように、機械制御基板15からの信号によって昇降装置200が駆動され、原稿載置トレイ16の下流側端部が上昇する。
そして、原稿P1の先端(下流側端部)が原稿給紙ロール42に当接すると、原稿載置トレイ16に掛かる負荷が所定値よりも大きくなり、トルクリミッタ212(図3参照)が作動する。これにより、モータ208の駆動力がギア210に伝達されなくなり、昇降装置200の駆動が停止されて、原稿載置トレイ16の下流側端部の上昇がストップする。そして、画像形成装置10に設けられた操作画面54(図1参照)に、原稿読取可能と表示される。
操作画面54に表示された原稿読取可能の指示に従って、ユーザーが画像形成装置10に設けられたスタートボタンを押す。これにより、原稿載置トレイ16にセットされた原稿P1が、原稿給紙ロール42によって一枚ずつ繰り出され、搬送路44に送り込まれる。そして、原稿面を下向きにした状態で、CISヘッド48の上方に搬送されて、CISヘッド48で原稿の画像が読み取られる。
原稿P1は、CISヘッド48で画像が読み取られた後、搬送路44を搬送されて、原稿面を上向きにした状態で、原稿排出トレイ36上に排出される。
次に、ブック状の原稿P2を読み取る場合について説明する。
図10(A)に示すように、カセット14を装填口40から引き出す。これにより、記録媒体情報読取装置はブック原稿読取モードとなる。このとき、原稿載置トレイ16は上流側に向かって上り傾斜となるように、カセット14に収容されている。
そして、図10(B)に示すように、原稿載置トレイ16にブック状の原稿P2(以下、「ブックP2」とする)を、下流側端部をカセット14の側壁14Bに当接させるようにして、原稿面を上向きにセットする。
このとき、原稿載置トレイ16の下流側端部に設けられた先端センサ28によってブックP2が検出され、原稿載置トレイ16にブックP2がセットされたことが検知される。
そして、サイドガイド20をスライドさせて、ブックP2の幅方向の端部に当接させる。このとき、サイドガイドセンサ22及び後端センサ26によって、ブックP2のサイズが検知される。
そして、図11(A)に示すように、原稿排出トレイ36を閉じて、CISヘッド52の光が出射される面を水平にする。
原稿排出トレイ36が閉じられると、機械制御基板15からの信号によって昇降装置200が駆動され、原稿載置トレイ16が水平となるまで原稿載置トレイ16の下流側端部が上昇する。なお、昇降装置200のみを駆動させて、原稿載置トレイ16が水平になったときの原稿載置トレイ16の位置を、初期の水平位置とする。
原稿載置トレイ16が水平となると、図11(B)に示すように、機械制御基板15からの信号によって、昇降装置200、202が駆動され、原稿載置トレイ16は水平の姿勢を保ったまま上昇する。
原稿載置トレイ16の上昇に伴って、原稿載置トレイ16にセットされたブックP2が上昇され、原稿排出トレイ36の透明ガラス50に所定の圧力で押し付けられる。
このとき、原稿載置トレイ16に掛かる負荷が所定値よりも大きくなり、トルクリミッタ212、228(図3参照)が作動する。これにより、モータ208、224の駆動力がギア210、226に伝達されなくなり、昇降装置200、202の駆動が停止されて、原稿載置トレイ16の上昇がストップする。したがって、原稿載置トレイ16のブックP2は、透明ガラス50との間で、所定値以上の力で挟まれない。
また、このとき、図7(B)に示すように、原稿載置トレイ16の幅方向の両端に設けられたサイドガイド20は、押さえ片25の先端部が透明ガラス50に当接して、スプリング27の付勢力と反対方向に傾倒するので、サイドガイド20によって原稿載置トレイ16の上昇が阻止されることはない。
原稿載置トレイ16の上昇が停止すると、画像形成装置10に設けられた操作画面54(図1参照)に、原稿読取可能と表示される。
操作画面54に表示された原稿読取可能の指示に従って、ユーザーが画像形成装置10に設けられたスタートボタンを押す。これにより、CISヘッド52が原稿搬送方向に沿って走査(移動)して、原稿載置トレイ16にセットされたブックP2の画像が読み取られる。
CISヘッド52によるブックP2の画像の読み取りが終了すると、操作画面54に原稿読取可能と表示される。このとき、昇降装置200、202が駆動して、図12(A)に示すように、原稿載置トレイ16が初期の水平位置まで下降する。
そして、原稿排出トレイ36を開放し、ブックP2のページをめくり、図12(B)に示すように、原稿排出トレイ36を閉じると、昇降装置200、202が駆動して、原稿載置トレイ16が水平の姿勢で上昇する。
原稿載置トレイ16の上昇が停止すると、操作画面54(図1参照)に原稿読取可能と表示され、再び原稿読取操作を行うことが可能となる。
このように、原稿面を上向きにしてブックP2を原稿載置トレイ16にセットできるので、ブックP2に記録された画像を何ページも読み取るとき、原稿載置トレイ16にブックP2をセットしたままの状態でページだけをめくればよい。つまり、次のページを読み取る度に、原稿載置トレイ16からブックP2を持ち上げてページをめくる必要がない。
また、シート状の原稿P1の画像は、固定された状態にあるCISヘッド48で読み取られるので、CISヘッド52を反転させる必要がない。このため、原稿の読み取り精度が不安定になったり、装置の構成が複雑とならない。
さらに、CISヘッド52は、原稿P1又はブックP2の上方から光を照射して、画像を読み取る構成となっているため、原稿P1又はブックP2の画像読取時に、ユーザーの視野に光源が入らない。また、光が出射される面が下向きとなるようにCISヘッド52が設置されているため、光源にゴミが入りにくい。
また、原稿排出トレイ36にCISヘッド52を設けることで、これらを一体化していない場合と比較して、画像形成装置10を小型化することができる。
さらに、原稿排出トレイ36を、カセット14(画像形成装置10本体)に対して開閉可能(移動可能)としていることで、原稿載置トレイ16に原稿をセットする際に原稿排出トレイ36を開放すれば、原稿排出トレイ36上に容易に原稿を置くことができる。
なお、本実施形態では、記録媒体情報読取装置がブック原稿読取モード時において、原稿載置トレイ16にセットする原稿は、ブック状の原稿として説明したが、図13に示すように、原稿載置トレイ16にシート状の原稿P3をセットしてもよい。このとき、シート状の原稿P3は、原稿面を上向きにした状態で原稿載置トレイ16にセットされるので、複数のシート状の原稿P3を原稿載置トレイ16に並べたときに、画像の位置の確認が容易に行える。このため、読み取り間違いが少なくなる。
また、本実施形態では、カセット14が装填口40内に装填されると、記録媒体情報読取装置がシート原稿読取モードとなり、原稿載置トレイ16上に原稿面を下向きにしてセットされたシート状の原稿の画像を、CISヘッド48で読み取り、カセット14が装填口40から引き出されると、記録媒体情報読取装置がブック原稿読取モードとなって、原稿載置トレイ16上に原稿面を上向きにしたブック状の原稿の画像を、CISヘッド52で読み取る構成としているが、両面に画像が記録されたシート状の原稿を原稿載置トレイ16上にセットして、この原稿の両面に記録された画像を、それぞれCISヘッド42とCISヘッド52で読み取ることもできる。
たとえば、原稿載置トレイ16上にセットされたシート状原稿の一方の面(下面)に記録された画像を読み取るときは、カセット14を装填口40内に装填した状態とする。これにより、原稿はCISヘッド48の上方に搬送され、CISヘッド48で一方の面に記録された画像が読み取られる。また、原稿の他方の面(上面)に記録された画像を読み取るときは、カセット14を装填口40から引き出した状態とする。これにより、CISヘッド52で他方の面に記録された画像が読み取られる。
また、一定速度で搬送(移動)しながら画像を読み取るのに適さない原稿の場合、カセット14を装填口40から引き出した状態で、原稿面を上向きにして原稿載置トレイ16上に原稿をセットすれば、CISヘッド52で原稿に記録された画像を読み取ることができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る記録媒体情報読取装置について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図14に示すように、記録媒体情報読取装置が搭載される画像形成装置60には、原稿載置面62が形成されている。原稿載置面62は、原稿搬送方向の上流側から下流側に向かって下り傾斜とされており、この原稿載置面62には、記録媒体情報読取装置を構成する置き部としての原稿載置トレイ64が上流側端部を画像形成装置60本体に回動可能に支持されて、下流側端部が原稿載置面62に対して接離可能とされた状態で設けられている。
原稿載置面62と原稿載置トレイ64の間には、図示は省略するが第1実施形態と同様にして、昇降装置が設けられている。
一方、原稿載置面62の下流側には、壁部66が立設されており、この壁部66上の上流側には、分離ロール67が設けられ、分離ロール67の下流側には、複数の搬送ロール68が設けられている。また、壁部66内には、記録媒体情報読取装置としてのCISヘッド70が光が出射される面を上向きにした状態で設けられている。
壁部66の上方には、搬送ロール68及びCISヘッド70を覆うようにして、カバー72が設けられている。カバー72は、下流側端部が画像形成装置60本体に回動可能に支持されており、原稿載置面62(壁部66)に対して開閉可能とされている。
カバー72は、略コ字状とされた搬送路カバー74と、搬送路カバー74の一方の端部から延設され、カバー72を閉じたときに原稿載置面62側を覆う平板状の排出トレイ76とで構成されている。
搬送路カバー74の内側(壁部66に対向する面側)には、複数の搬送ロール78が設けられており、カバー72を閉じたとき、壁部66に設けられた複数の搬送ロール68と、カバー72の内側に設けられた複数の搬送ロール78とで、略U字状の搬送路80が形成される。
また、排出トレイ76の内側(壁部66及び原稿載置面62に対向する側)には、原稿給紙ロール82が設けられており、原稿給紙ロール82の下流側には、フィードロール69が設けられている。
カバー72を閉じたとき、原稿給紙ロール82は原稿載置面62の上方に位置され、フィードロール69は分離ロール67の上方に位置される。これにより、原稿載置面62上の原稿載置トレイ64にセットされた原稿が、原稿給紙ロール82によって一枚ずつ繰り出され、フィードロール69と分離ロール67のニップ部に原稿が重送されて送り込まれると、分離ロール67はフィードロール69の回転方向と逆方向に回転して、フィードロール69に当接した以外の原稿を、原稿載置トレイ64に押し戻すようになっている。このとき、フィードロール69に当接した原稿は、搬送路80に送り込まれる。
搬送路カバー74の排出トレイ76との連結部近傍には、開口部84が形成されている。搬送路80を搬送される原稿は、開口部84近傍の搬送ロール78によって、開口部84から排出トレイ76の表面(原稿給紙ロール82が設けられた側と反対側の面)に排出されるようになっている。
一方、原稿載置面62の上方には、記録媒体情報読取装置としての読取装置86が設けられている。読取装置86は、原稿載置面62上の原稿載置トレイ64にセットされた原稿に、透明ガラス85を介して光を照射する光源88を有しており、原稿からの反射光像を、フルレートミラー90及びハーフレートミラー92、94及び結像レンズ96からなる縮小光学系を介してCCD等からなる画像読取素子98上に走査露光して、画像読取素子98によって原稿の反射光を読み取る構成とされている。
この読取装置86は、図の奥側が画像形成装置60本体に回動可能に支持されており、原稿載置トレイ64に原稿をセットする際には、読取装置86は開放されるようになっている。
次に、上記構成の記録媒体情報読取装置の動作について説明する。
まず、シート状の原稿P1を読み取る場合について説明する。
図15(A)に示すように、カバー72と読取装置86を開放させた状態で、原稿載置トレイ64に原稿面を下向きにして原稿P1をセットする。このとき、原稿載置トレイ64の下流側端部に設けられた先端センサ59によって原稿P1が検出され、原稿載置トレイ64に原稿P1がセットされたことが検知される。
そして、サイドガイド63をスライドさせて、原稿P1の幅方向の端部に当接させる。このとき、サイドガイドセンサ(図示省略)及び後端センサ65によって、原稿P1のサイズが検知される。
そして、図15(B)に示すように、カバー72と読取装置86を閉じる。カバー72を閉じることによって、記録媒体情報読取装置はシート原稿読取モードとなる。このとき、カバー72に設けられた原稿給紙ロール82が、原稿P1の先端上に位置される。
カバー72が閉じられると、機械制御基板15(図2参照)からの信号によって昇降装置が駆動され、原稿載置トレイ64の下流側端部が上昇して、原稿P1の先端(下流側端部)が原稿給紙ロール42に当接する。
原稿給紙ロール42に原稿P1が当接すると、原稿載置トレイ64の下流側端部の上昇がストップし、操作画面54(図1参照)に、原稿読取可能と表示される。
操作画面54に表示された原稿読取可能の指示に従って、ユーザーが画像形成装置60に設けられたスタートボタンを押す。これにより、原稿給紙ロール82によって原稿載置トレイ64にセットされた原稿P1が一枚ずつ繰り出され、搬送路80に送り込まれる。
そして、原稿P1は原稿面を下向きにした状態でCISヘッド70の下方に搬送されて画像が読み取られ、カバー72の排出トレイ76に排出される。
次に、ブック状の原稿P2を読み取る場合について説明する。
図16(A)に示すように、カバー72と読取装置86を開放させた状態で、原稿載置トレイ64にブック状の原稿P2を原稿面を上向きにしてセットする。
そして、図16(B)に示すように、カバー72は開放したままの状態にし、読取装置86を閉じる。カバー72が開放されていることによって、記録媒体情報読取装置はブック原稿読取モードとなる。
読取装置86が閉じられると、機械制御基板15(図2参照)からの信号によって昇降装置が駆動され、原稿載置トレイ64が水平となり、原稿載置トレイ64にセットされたブックP2は、所定の圧力で原稿載置トレイ64と透明ガラス85の間に挟まれて、読取装置86によって画像が読み取られる。
このように、原稿載置面62から原稿載置トレイ64を引き出さずに、カバー72の開閉によってシート原稿読取モードとブック原稿読取モードを切り替えることができる。
ところで、従来の画像形成装置では、プラテンガラスの下に読取部が設けられて、プラテンガラス上に原稿面を下に向けた状態で原稿をセットして、カバーを閉じて原稿を読み取る構成となっている。このとき、カバーを閉じる直前に、画像形成装置本体側に設けられたセンサによって、プラテンガラス面上にセットされた原稿のサイズを検知している。このため、原稿のサイズを検知するタイミングを、カバーに設けたセンサによって検出している。
これに対して、本願の構成においては、原稿のサイズは原稿載置トレイ64に設けられたサイドガイドセンサ22(図5参照)、後端センサ26及び先端センサ28で検知されるようになっているため、読取装置86(従来技術のカバーに相当)を閉じるタイミングを検出する必要がない。このため、読取装置86を閉じるタイミングを検出するためのセンサを必要としない。
なお、本実施形態では、原稿載置トレイ64にセットされたブックP2を読み取る記録媒体情報読取装置として、光源88から照射された原稿からの反射光像を、縮小光学系を介して画像読取素子98で読み取る構成の読取装置86を用いて説明したが、図2に示すように、CISヘッド52でブックP2を読み取る構成としてもよい。
また、本実施形態では、カバー72を閉じると、記録媒体情報読取装置がシート原稿読取モードとなり、原稿載置トレイ64上に原稿面を下向きにしてセットされたシート状の原稿の画像を、CISヘッド70で読み取り、カバー72を開放すると、記録媒体情報読取装置がブック原稿読取モードとなって、原稿載置トレイ64上に原稿面を上向きにしたブック状の原稿の画像を、読取装置86で読み取る構成としているが、両面に画像が記録されたシート状の原稿を原稿載置トレイ64上にセットして、この原稿の両面に記録された画像を、それぞれCISヘッド70と読取装置86で読み取ることもできる。
さらに、一定速度で搬送(移動)しながら画像を読み取るのに適さない原稿の場合、カバー72を閉じた状態で、原稿面を上向きにして原稿載置トレイ64上に原稿をセットすれば、読取装置86で原稿に記録された画像を読み取ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る記録媒体情報読取装置について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図17に示すように、画像形成装置150の原稿載置面12には、原稿載置トレイ16が収納されたカセット14が原稿搬送方向に沿ってスライド可能に設けられている。
原稿載置面12の上方には、原稿排出トレイ152が設けられている。原稿排出トレイ152は、下流側端部が画像形成装置150本体に回動可能に支持されており、原稿載置面12に対して開閉可能とされている。
カセット14の下流側には、原稿排出トレイ152の下流側端部を取り囲むようにして、略U字状の搬送路154が設けられている。これにより、原稿載置トレイ16にセットされた原稿は、搬送路154の上流側に設けられた原稿給紙ロール158によって一枚ずつ繰り出され、フィードロール157と分離ロール159のニップ部を介して搬送路154に送り込まれ、原稿排出トレイ152の上面に排出される構成となっている。
また、原稿排出トレイ152内には、原稿搬送方向に沿って移動可能な状態で記録媒体情報読取装置としてのCISヘッド156が設けられている。
CISヘッド156は、シート原稿読取モード時には、図18に示すように、原稿排出トレイ152の下流側端部に移動され、固定した状態でCISヘッド156の下方に搬送される原稿から画像を読み取るようになっている。また、ブック原稿読取モード時には、図19(B)に示すように、CISヘッド156は原稿排出トレイ152の略中央部に移動され、走査しながら原稿載置トレイ16の原稿を読み取るようになっている。
次に、上記構成の記録媒体情報読取装置の動作について説明する。
まず、シート状の原稿P1を読み取る場合について説明する。
図18に示すように、カセット14を下流側に押し込む。これにより、記録媒体情報読取装置はシート原稿読取モードとなり、CISヘッド156が原稿排出トレイ152の下流側端部に移動する。
そして、原稿載置トレイ16に、先端部をカセット14の側壁14Bに当接させるようにして、シート状の原稿P1をセットする。このとき、先端センサ28によって、原稿載置トレイ16に原稿P1がセットされたことが検知され、サイドガイドセンサ22及び後端センサ26によって、原稿P1のサイズが検知される。
そして、ユーザーによってスタートボタンが押されると、原稿給紙ロール158によって原稿が一枚ずつ繰り出され、搬送路154に送り込まれる。
このとき、CISヘッド156は、原稿排出トレイ152の下流側端部(搬送路154側)に移動されており、このCISヘッド156の下方に、原稿面を上向きにした状態で搬送された原稿P1の画像が、CISヘッド156によって読み取られる。そして、原稿P1は搬送路154を搬送されて、原稿排出トレイ152上に排出される。
次に、ブック状の原稿P2を読み取る場合について説明する。
図19(A)に示すように、原稿載置トレイ16を上流側に引き出す。これにより、記録媒体情報読取装置はブック原稿読取モードとなり、CISヘッド156は原稿排出トレイ152の略中央部へ移動する。
そして、下流側端部をカセット14の側壁14Bに当接させるようにして、原稿面を上向きにしたブックP2を原稿載置トレイ16にセットすると、先端センサ28によって、原稿載置トレイ16に原稿P1がセットされたことが検知され、サイドガイドセンサ22及び後端センサ26によって、原稿P1のサイズが検知される。
そして、図19(B)に示すように、原稿排出トレイ152を閉じて、CISヘッド156の光が出射される面を水平にする。
原稿排出トレイ152が閉じられると、昇降装置200、202によって原稿載置トレイ16の下流側端部が上昇して、原稿載置トレイ16が水平となり、CISヘッド156が走査してブックP2の画像が読み取られる。
次に、本発明の第4の実施形態に係る記録媒体情報読取装置について説明する。なお、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図20に示すように、画像形成装置160本体の上方に設けられたカバー72の上方には、原稿載置面62とカバー72を覆うようにして、読取装置162が開閉可能な状態で設けられている。
読取装置162内には、原稿搬送方向に沿って移動可能な状態で記録媒体情報読取装置としてのCISヘッド164が設けられている。
CISヘッド164は、シート原稿読取モード時には、図21(B)に示すように、読取装置162の下流側端部(カバー72側)に移動され、固定された状態で搬送路80を搬送されてCISヘッド70で表面の画像が読み取られた原稿の裏面の画像を読み取るようになっている。
また、ブック原稿読取モード時には、図22(B)に示すように、CISヘッド164は読取装置162の略中央部(原稿載置面62側)に移動され、原稿載置トレイ16上の原稿を走査して読み取るようになっている。
次に、上記構成の記録媒体情報読取装置の動作について説明する。
まず、シート状の原稿P1を読み取る場合について説明する。
図21(A)に示すように、カバー72と読取装置162を開放させた状態で、原稿載置トレイ16上に原稿P1をセットする。そして、図21(B)に示すように、カバー72と読取装置162を閉じる。カバー72を閉じることによって、シート原稿読取モードとなり、CISヘッド164が読取装置162の下流側端部(カバー72側)に移動する。
カバー72が閉じられると、原稿載置トレイ16の下流側端部が上昇して、原稿P1の先端(下流側端部)が原稿給紙ロール42に当接する。
そして、ユーザーによってスタートボタンが押されると、原稿給紙ロール82によって原稿が一枚ずつ繰り出され、搬送路80に送り込まれ、CISヘッド70の下方に搬送された原稿P1の一方の面(表面)の画像がCISヘッド70で読み取られる。
この原稿は、さらに搬送路80を搬送され、読取装置162に設けられたCISヘッド164で、他方の面(裏面)の画像が読み取られ、カバー72の排出トレイ76に排出される。
次に、ブック状の原稿P2を読み取る場合について説明する。
図22(A)に示すように、カバー72と読取装置162を開放させた状態で、原稿載置トレイ16上にブック状の原稿P2を原稿面を上向きにしてセットする。
そして、図22(B)に示すように、カバー72は開放したままの状態にし、読取装置162を閉じる。カバー72が開放されていることによって、ブック原稿読取モードとなり、CISヘッド164が読取装置162の略中央部(原稿載置面62側)に移動する。
読取装置162が閉じられると、原稿載置トレイ16が水平となり、原稿載置トレイ16にセットされたブックP2は、所定の圧力で原稿載置トレイ16と透明ガラス161の間に挟まれて、CISヘッド164によって、ブックP2の画像が読み取られる。
このように、シート状の原稿の他方の面の画像を読み取るCISヘッド164で、ブック状の原稿を原稿面を上向きにした状態で画像を読み取ることができる。
次に、本発明の第5の実施形態に係る記録媒体情報読取装置について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図23(A)に示すように、画像形成装置10本体の原稿載置面12には、原稿載置トレイ16が収納されたカセット14が設けられている。
原稿載置面12の上方には、下流側端部が画像形成装置10本体に回動可能に支持されて、原稿載置面12に対して開閉可能とされた原稿排出トレイ172が設けられている。
原稿排出トレイ172の上面には、原稿載置トレイ176が収納された原稿収容部174が設けられている。原稿載置トレイ176の下流側端部には、先端センサ178が設けられており、この先端センサ178によって原稿の先端(下流側端部)が検出されると、原稿載置トレイ176に原稿がセットされたことが検知されるようになっている。
また、原稿載置トレイ176の上流側近傍には、後端センサ180が設けられており、原稿載置トレイ176にセットされた原稿の後端(上流側端部)位置と、原稿載置トレイ176の幅方向の両端部に設けられたサイドガイド194の位置から、原稿載置トレイ176にセットされた原稿のサイズが検知されるようになっている。
原稿収容部174の下流側上方には、原稿載置トレイ176にセットされた原稿を給紙する原稿給紙ロール188が設けられており、原稿給紙ロール188の下流側にはフィードロール196と分離ロール195が設けられている。
フィードロール196と分離ロール195のニップ部からカセット14にかけて、略U字状の搬送路182が設けられており、この搬送路182には複数の搬送ロール198が設けられている。
また、搬送路182には、光が出射される面を下向きにした状態で、記録媒体情報読取装置としてのCISヘッド184が設けられている。
このような構成により、原稿面を下向きにして原稿載置トレイ176にセットされた原稿が、原稿給紙ロール188によって一枚ずつ繰り出され、搬送路182に送り込まれる。そして、原稿面を上向きにした状態でCISヘッド184の下方を搬送されながら、CISヘッド184で画像が読み取られて、カセット14に排出されるようになっている。
一方、原稿排出トレイ172の下面(カセット14が設けられた側と反対側の面)には、箱状のカバー190が取り付けられており、カバー190内には記録媒体情報読取装置としてのCISヘッド186が配設されている。このCISヘッド186によって、カセット14の原稿載置トレイ16にセットされた原稿が、透明ガラス192を介して読み取られるようになっている。
次に、上記構成の記録媒体情報読取装置の動作について説明する。
まず、シート状の原稿P1を読み取る場合について説明する。
図23(A)に示すように、原稿排出トレイ172を開放させた状態で、原稿面を下向きにして、原稿載置トレイ176にシート状の原稿P1をセットする。
そして、操作画面54(図1参照)でシート原稿読取モードを選択し、スタートボタンを押すと、原稿給紙ロール188によって原稿が一枚ずつ繰り出され、搬送路182に送り込まれる。
搬送路182に送り込まれた原稿P1は、原稿面を上向きにした状態でCISヘッド184の下方を搬送され、CISヘッド184によって画像が読み取られて、カセット14の原稿載置トレイ16に排出される。
次に、ブック状の原稿P2を読み取る場合について説明する。
図23(A)に示すように、原稿面を上向きにして、カセット14の原稿載置トレイ16にブックP2をセットする。
そして、原稿排出トレイ172が閉じられると、原稿載置トレイ16が水平となり、原稿載置トレイ16にセットされたブックP2は、所定の圧力で原稿載置トレイ16と透明ガラス192の間に挟まれる。
そして、操作画面54(図1参照)でブック原稿読取モードを選択し、スタートボタンを押すと、CISヘッド186が原稿搬送方向に沿って走査して、原稿載置トレイ16にセットされたブックP2の画像が読み取られる。
なお、本実施形態では、原稿排出トレイ172に設けられたCISヘッド186を走査して、原稿載置トレイ16にセットされたブックP2を読み取る構成としたが、図14に示すように、光源88から照射された原稿からの反射光像を、縮小光学系を介して画像読取素子98で読み取る構成の読取装置86を用いて、ブックP2を読み取る構成としてもよい。