JP4043802B2 - 1,1,2−トリクロロエタンの製造方法及び装置 - Google Patents

1,1,2−トリクロロエタンの製造方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩化ビニルと塩素とを反応させて、高い生産能力で、高収率で連続的に1,1,2−トリクロロエタンを製造することができる1,1,2−トリクロロエタンの製造方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガスバリヤー性に優れたポリ塩化ビニリデン系樹脂を製造するための製造原料として用いられる塩化ビニリデンモノマーは、一般に塩化ビニルに塩素を付加させることにより1,1,2−トリクロロエタンを製造し、この1,1,2−トリクロロエタンに消石灰乳液を接触させて1,1,2−トリクロロエタンの脱塩酸反応を行うことによって製造されることが知られている(実用プラスチック事典編集委員会編集 株式会社産業調査会事典出版センター発行 「実用プラスチック事典 材料編」 第81〜94頁参照)。
【0003】
従来の1,1,2−トリクロロエタンの一般的な製造方法としては、攪拌機と冷却ジャケットを有した鋼製の槽型反応器(塩素付加反応器)にあらかじめ、1,1,2−トリクロロエタンを張り込んでおき、この中に塩化ビニルと塩素ガスとをやや塩素ガスリッチ(例えば1/1.05:モル比)で、同時に吹き込み、塩化ビニルに塩素を付加して1,1,2−トリクロロエタンを得る。この反応は反応器の器壁の鉄と塩素との反応で生成した塩化鉄が触媒となり進行する。
しかし、上記従来の一般的な製造方法においては、槽型反応器を用いて一定温度下で反応を行っているために、▲1▼反応速度を向上しようとして高温で反応を行うと、高塩素化物の副生成物の生成量が多くなる。一方、副生成物の生成量を抑えて1,1,2−トリクロロエタンの純度を向上させるためには、低温で滞留時間を長くしなければならないので、1,1,2−トリクロロエタンの生産能力が低下するという問題があった。
【0004】
また、塩化ビニルへの塩素の付加反応は大きな発熱を伴う反応であるので冷却が必要となるが、槽型反応器を冷却する冷却ジャケットによる冷却効率は小さいために、▲2▼製造装置が大型になり、▲3▼エネルギーの有効活用ができないという問題があった。
さらに、従来の一般的な製造方法では、反応器の器壁の鉄と塩素との反応で生成した塩化鉄を触媒とするため、▲4▼触媒量のコントロールが困難なうえに反応器の腐食が起こるという問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、これらの問題点を解決することを目的とし、副生成物の生成を抑制して、塩化ビニルと塩素との▲1▼反応速度を大きくすることができ、▲2▼製造装置を減容化でき、また、▲3▼エネルギーを有効活用できる1,1,2−トリクロロエタンの製造方法及び装置を提供することを目的とするものである。
更には、▲4▼触媒濃度のコントロールが容易で、反応槽の腐食の問題のない1,1,2−トリクロロエタンの製造方法及び装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、付加反応帯域、冷却帯域、及び、循環器からなる循環型反応器を用いることにより、▲1▼反応速度を大きくすることができ、▲2▼製造装置を減容化でき、また、▲3▼エネルギーを有効活用できるとの知見に基づき本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
すなわち、本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法は、塩化ビニルと塩素とを反応させることにより1,1,2−トリクロロエタンを製造する方法において、前記反応を、触媒を含有する1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液を、反応塔と冷却器との間を循環させ、該反応塔の循環液中に塩化ビニルと塩素とを供給して、塩化ビニルと塩素とを反応させることにより1,1,2−トリクロロエタンを生成させ、該冷却器で塩化ビニルと塩素との反応で生成した反応熱を除去して、前記循環液の一部を抜き出すことにより生成した1,1,2−トリクロロエタンを分離・回収すること、を特徴とするものである。
【0008】
また、本発明のもう一つの発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置は、下記の(A)〜(D)から構成されること、を特徴とするものである。
(A):1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液の供給口部及び排出口部、塩化ビニルの供給部、及び、塩素の供給部が備えられている、1,1,2−トリクロロエタンを生成するための反応塔
(B):循環液を冷却するための冷却器
(C):循環液を反応塔(A)と冷却器(B)の間を循環させる循環器
(D):循環液の一部を抜き出す循環液抜き出し部
【0009】
【発明の実施の形態】
[I] 原材料
(1) 塩化ビニル
本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法において用いられる塩化ビニルとしては、1,2−ジクロロエタン(EDC)の熱分解による脱塩化水素反応により製造したものを用いるのが普通である。
【0010】
(2) 塩 素
本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法において用いられる塩素としては、通常の塩素ガスであり、工業的には隔膜法又はイオン交換膜法等により食塩水溶液を電気分解して得られた塩素ガスを用いるのが普通である。
【0011】
(3) 触 媒
本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法において用いられる触媒としては、塩化鉄(FeCl)、塩化アルミニウム(AlCl、塩化アンチモン(SbCl 等が用いられる。
【0012】
[II] 1,1,2−トリクロロエタンの製造装置(循環型反応器)
(1) 反応塔(A)
本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置1の循環型反応器1aにおける反応塔(A)としては、図1に示すように、縦型中空筒状体であり、下方部に触媒を含有する1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液を供給するための循環液供給口部(a1)を設け、上方部に該循環液を排出するための循環液排出口部(a2)を設け、該循環液供給口部(a1)の上方側に位置して塩化ビニル供給部(a3)を設け、同じく、該循環液供給口部(a1)の上方側に位置して塩素供給部(a4)を設けて、塩化ビニル供給部(a3)と塩素供給部(a4)の上部に塩化ビニルと塩素が反応して1,1,2−トリクロロエタンを生成するための反応部(a5)となるスペースが形成されている。
【0013】
この反応塔(A)を用いて1,1,2−トリクロロエタンを製造するには、反応塔(A)の下方部に設けられた循環液供給口部(a1)から触媒を含有する1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液を、例えばポンプ等の循環器を用いて供給する。
そして、上記塩化ビニル供給部(a3)及び塩素供給部(a4)からそれぞれ塩化ビニル及び塩素を上記1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液中に供給して、上記反応部(a5)で塩化ビニルと塩素を反応させて1,1,2−トリクロロエタンを生成させる。
ここで生成した1,1,2−トリクロロエタンは、反応塔(A)の下方から循環液として供給した1,1,2−トリクロロエタンと共に反応塔(A)の上方部の循環液排出口部(a2)より排出する。
このような反応塔(A)とすることにより塩素化の反応速度を大きくすることができる。
【0014】
また、塩化ビニル及び塩素をガス状で供給する場合には、上記塩化ビニル供給部(a3)及び塩素供給部(a4)には、塩化ビニルガス及び塩素ガスを1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液中に微細な気泡として均一に供給できる様に、例えば、微細な細孔を多数有するパイプ等を設置して、それぞれに塩化ビニルガス供給ライン、塩素ガス供給ラインと接続する。
反応塔(A)においては、塩化ビニル及び塩素を溶解した1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液は、反応部(a5)の下方から上方に向かって流動する。従って、反応部(a5)においては、未反応の塩化ビニルと塩素の濃度は下方から上方に向かって順次低くなっている。
それ故、本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置における反応塔(A)は、反応部(a5)は下方部から上方部に向かって温度が高くなる温度勾配を持たせることが好ましい。このような温度勾配を持たせることにより、反応原料の塩化ビニル及び塩素の濃度が小さくなる反応塔の上方領域において反応温度が高くなり、塩化ビニルと塩素との反応速度をさらに大きくすることが可能となる。
【0015】
塩化ビニルへの塩素の付加反応が発熱反応であるため、この反応熱を利用して反応塔(A)において、下部から上部に向かって温度が高くなるように温度勾配を持たせることが可能となる。
この様な反応塔(A)の温度勾配は、反応塔(A)に供給する触媒を含有する1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液の温度、反応塔(A)の領域ごとの冷却や保温、或いは、積極的な加熱により最適な状態に設定することができる。
【0016】
反応塔(A)は、内壁が塩素と反応し難い材質であることが、触媒量のコントロール、腐食の観点から好ましい。前記材質しては、オーステナイト系ステンレス鋼(JIS規格SUS304、SUS304L、SUS316、SUS316L)、フェライト系ステンレス鋼(JIS規格SUS430)、マルテンサイト系ステンレス鋼(JIS規格SUS410)、二相ステンレス鋼(JIS規格SUS329J1、SUS329J3L、SUS329J4L)が挙げられるが、SUS304、SUS304L、SUS329J1を用いることが好ましい。
触媒は、塩化ビニルへの塩素の付加反応の触媒として作用するものであり、塩化鉄(FeCl)、塩化アルミニウム(AlCl)、塩化アンチモン(SbCl 等が使用されるが、これらの中でも塩化鉄(FeCl)が好適に使用することができる。
【0017】
(2) 冷却器(B)
本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置1の循環型反応器1aにおける冷却器(B)は、図1に示す通り、反応塔(A)を経由した際に生じた塩化ビニルと塩素の付加反応熱が含まれている1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液を冷却するものであり、シェル−チューブ型、スパイラル型、プレート型等の伝熱面積の大きい構造のものが好適である。
冷却用媒体としては、水、塩化カルシウム水溶液、塩化ビニル、アンモニア、エチレングリコール等の液体、及び気体が使用される。
冷却は多段階で行うこともでき、各冷却器の部分部分で異なる冷却用媒体を使用してもよい。例えば、冷却器(B)の一部分を液体塩化ビニルで冷却して、反応塔(A)に供給する塩化ビニルガスを製造するための気化装置を兼ねることも可能である。
このような構成とすることにより、液体塩化ビニルの気化装置を別途設置する必要がなくなり、装置のコンパクト化、省エネルギー化を達成することができる。
【0018】
(3) 循環器(C)
本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置1の循環型反応器1aにおける循環器(C)は、冷却器(B)で冷却された、1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液を反応塔(A)の下方の循環液供給口部(a1)に供給して、循環液を冷却器(B)から反応塔(A)へ循環させるものである。
循環器(C)としては、ターボ型ポンプ、往復型ポンプ、回転型ポンプ等の各種ポンプが採用されるが、これらの中でもターボ型ポンプに属する軸流ポンプが好適に用いられる。
【0019】
(4) 循環液抜き出し部(D)
本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置における循環液抜き出し部(D)としては、循環液の一部を抜き出すことにより、生成した1,1,2−トリクロロエタンを分離・回収するためのものであることから、単に、1,1,2−トリクロロエタンの製造装置1中の循環液の一部を抜き出すために該製造装置の適当な部位に循環液抜き出し用の口部を形成したものでも良い。
【0020】
1,1,2−トリクロロエタン回収装置
また、上記循環液抜き出し用の口部以外に、循環液抜き出し部(D)としては、オーバーフローを利用する装置、液面レベルを利用する装置等の各種の回収装置を設けた1,1,2−トリクロロエタンの回収装置を形成することもできる。
例えば、上記液面レベルを利用する装置としては、循環液が最も高くなる位置にクッションタンクを設け、このクッションタンクの循環液レベルと抜き出しポンプを連動させて、クッションタンク内の液面レベルが一定になるように抜き出し量を調節するようにした装置等を挙げることができる。
このクッションタンクを設ける装置の態様においては、例えば、配管の一部或いは後述する触媒自製化槽等をクッションタンクとして利用することも可能である。
この1,1,2−トリクロロエタン回収装置によって、反応塔(A)にて塩化ビニルと塩素との反応で生成する1,1,2−トリクロロエタンの量とほぼ同量の1,1,2−トリクロロエタンが循環液中から抜き出される。
【0021】
(5) 触媒供給槽(E)
本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置における触媒供給槽(E)としては、1,1,2−トリクロロエタンを分離・回収するために抜き出されて、又は失活して失われる1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液中に溶解又は分散している触媒を補給するものである。
触媒供給槽(E)により供給される触媒としては、塩化ビニルへの塩素の付加反応による1,1,2−トリクロロエタン製造用触媒として作用する、例えば、塩化鉄(FeCl)、塩化アルミニウム(AlCl)、塩化アンチモン等である。
従って、触媒供給槽(E)は、1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液中に、これら1,1,2−トリクロロエタン製造用触媒を調製したり、注入するための槽である。
触媒供給槽(E)は、反応塔(A)に循環される前の1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液中に触媒を含有させれば良いことから、循環液に触媒を注入する付帯設備として形成することもできるが、別装置による触媒の製造を省略化するために、循環液が循環するサイクル中に組み込むことが好ましく、特に冷却器(C)の上流側に設置することが好ましい。
【0022】
触媒自製化装置
上記触媒供給槽(E)は、別装置による触媒の製造を省略するために、図1に示す通り、1,1,2−トリクロロエタンの製造装置1中の循環液の循環サイクル中に触媒を自製化することができる触媒調製槽(F)を組み込むことにより、1,1,2−トリクロロエタンの製造装置の減容化、エネルギー効率を向上させることができるので好ましい。
上記触媒調製槽(F)は、図1に示す通り、反応塔(A)と冷却器(B)の間の、反応器(A)及び冷却器(B)よりも高い位置に配置されており、その構造は内部に触媒の原料となる金属材(f1)を収容した収容部(f)と、該金属の収容部の最上部より下側に位置する前記1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液の流入部(f2)及び流出部(f3)を備えたものである。
【0023】
触媒調製槽(F)の内部では触媒の原料となる金属材と循環液とが接触して、循環液中に存在する塩素と金属材とが反応して、金属の塩化物である触媒を自製することができる。
触媒調製槽(F)は、内部に収容されている触媒の原料金属材である鉄、アルミニウム、アンチモン等と、1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液との接触面積が任意に調整できる構造となっている。
このような触媒調製槽(F)を備える触媒供給槽(E)の一例を以下に記載する。
触媒調製槽(F)は、中空筒体とし、反応塔(A)及び冷却器(B)の上部に設置して、内部に触媒の原料となる金属のパイプをほぼ水平になるように中空塔体と平行に積載した収容部(f)を有する。
【0024】
図1における触媒調製槽(F)のK―K断面部を図2に示す。
反応塔(A)の下流側と触媒調製槽(F)の循環液の流入口(f2)とを接続し、又、触媒調製槽(F)の循環液流出口(f3)と冷却器(B)の上流側とを接続し、触媒調製槽(F)内を循環液が金属パイプと接触しながら流れるように形成されている。
触媒調製槽(F)内の循環液面の高さは、循環液からの循環液の抜き出し量により変化させることができるので、金属パイプと循環液との接触面積を調整することができる。
このような構造とすることにより、触媒供給槽と前記1,1,2−トリクロロエタン回収装置とを兼用した構成とすることができる。
触媒調製槽(F)内で自製されて循環液中に溶出する触媒の溶出速度は、循環液と金属パイプの接触面積、循環液中の塩素濃度及び水分含量、触媒調製槽(F)の温度等により変化するが、循環液中の塩素濃度及び水分含量、触媒調製槽(F)の温度等をほぼ一定とし、循環液と金属パイプの接触面積を変化させることにより、循環液中の触媒濃度を制御することが好ましい。
【0025】
本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置1の循環型反応器1aを構成する機器・装置、例えば、反応塔(A)、冷却器(B)、循環器(C)、循環液抜き出し部(D)、触媒調製槽(F)、配管等においては、循環液と接触する装置部材は塩素により腐食され難い材質にすることが好ましく、オーステナイト系ステンレス鋼(JIS規格SUS304、SUS304L、SUS316、SUS316L)、フェライト系ステンレス鋼(JIS規格SUS430)、マルテンサイト系ステンレス鋼(JIS規格SUS410)、二相ステンレス鋼(JIS規格SUS329J1、SUS329J3L、SUS329J4L)が挙げられるが、SUS304、SUS304L、SUS329J1を用いることが好ましい。
【0026】
本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法に用いられる製造装置においては、反応塔(A)を用いることにより反応速度を大にすることができ、反応塔(A)の反応部(a5)は下側部から上側部に向かって温度が高くなる温度勾配となるために、反応原料の塩化ビニル及び塩素の濃度が小さくなる反応塔の上方領域において反応温度が高くなり、塩化ビニルと塩素との反応速度をさらに大きくすることが可能となる。
また、反応を行う反応塔(A)と冷却を行う冷却器(B)とに分離することにより、伝熱面積の大きな冷却器の採用を可能とし、冷却能力の大きな装置とすることができるため、塩化ビニルと塩素の反応による反応熱の除去が容易で、反応装置をコンパクト化することができるとの効果を奏する。
【0027】
本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置1の他の実施態様として、上記1,1,2−トリクロロエタンの製造装置1の循環型反応器1aに、更に第2反応塔1bを付加する態様を挙げることができる。
上記1,1,2−トリクロロエタンの製造装置では、一般に塩素過剰の条件で反応が行われるので、製造される1,1,2−トリクロロエタン中には未反応の塩素が存在している。
従って、1,1,2−トリクロロエタン回収装置を介して抜き出された1,1,2−トリクロロエタンに更に塩化ビニルを添加し第2反応塔1bに供給して再度塩化ビニルと塩素を反応させることにより、1,1,2−トリクロロエタン中の残存塩素量の低減及び反応率の向上を図ることができる。
【0028】
[III] 1,1,2−トリクロロエタンの製造
本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法としては、上述の循環型反応器1aを備えた1,1,2−トリクロロエタンの製造装置1を用いて、塩化ビニルと塩素を反応させて、1,1,2−トリクロロエタンを製造する方法である。
本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法においては、上記1,1,2−トリクロロエタンの製造装置1の反応塔(A)内に、一般に触媒を10〜1000mg/リットル、好ましくは50〜500mg/リットルの濃度で含有する1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液を、反応塔(A)内の滞留時間が10〜50秒となるように供給されることにより行われる。
触媒量が少なすぎる場合又は滞留時間が短い場合には、塩化ビニルと塩素との反応率が小さくなる傾向がある。また、触媒量が多すぎる場合又は滞留時間が長い場合は、高塩素化物等の副生物の生成が多くなる傾向がある。
【0029】
反応塔(A)に供給された1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液中には塩化ビニルと塩素が供給されて、塩化ビニルと塩素が反応して1,1,2−トリクロロエタンが生成される。
この反応によって生成した塩化ビニルと塩素との反応熱により反応塔(A)内の温度は、下方部から上方部に向かって徐々に高くなる温度勾配となる。
反応塔(A)の上方部の最高温度は30〜70℃、好ましくは40〜60℃の温度で制御することが好ましい。
【0030】
反応塔(A)に供給される触媒を含有する1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液は、反応塔(A)の上方部での最高温度が所定の設定値になるように、冷却器(B)で冷却されてから供給される。
反応塔(A)の反応温度が高すぎると、高塩素化物等の副生物が増加し、反応温度が低すぎると塩化ビニルと塩素との反応率が低くなる。
反応塔(A)に供給される塩化ビニルガス及び塩素ガスは塩化ビニル/塩素のモル比で1/1.005〜1/1.10であることが好ましい。塩化ビニル/塩素のモル比が大きすぎると未反応塩化ビニルの量が多くなり、また、触媒を自製する触媒調製槽を有する製造装置を用いて実施する場合は、循環液中の塩素濃度が低くなり、触媒の調製速度が小さくなり過ぎるので好ましくない。また塩化ビニル/塩素のモル比が小さ過ぎると高塩素化物等の副生物の生成が多くなり、未反応塩素の量が多くなる。
【0031】
第2反応塔
本発明の循環型反応器に第2反応塔1bを付加した1,1,2−トリクロロエタンの製造装置を用いて、1,1,2−トリクロロエタンを製造する場合について説明する。
上述の第2反応塔1bを備えていない1,1,2−トリクロロエタンの製造装置を用いた1,1,2−トリクロロエタンの製造方法においては、一般に塩素が過剰の状態で反応が行われるので、生成される1,1,2−トリクロロエタン中には未反応の塩素が比較的多量に残存していることになる。
従って、図1に示すような、液面レベルコントロール型の1,1,2−トリクロロエタン回収装置(D1)を介して抜き出された1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液に、更に塩化ビニルを添加した後に垂直型の第2反応塔1bに供給して塩化ビニルと塩素を反応させて、1,1,2−トリクロロエタン中の残存塩素量の低減化及び反応率の向上を図ることができる。
新たに添加する塩化ビニルの量は、新たに添加する塩化ビニルと最初に供給された塩化ビニルの合計量が、最初に供給された塩素の量と、モル比でほぼ1/1となるようにすることが好ましい。
【0032】
第2反応塔1bでの塩化ビニルと塩素の反応は、反応温度が一般に40〜80℃、好ましくは50〜70℃、滞留時間が一般に1〜10分、好ましくは2〜6分で行うことが好ましい。
第2反応塔1bへは、触媒を供給しても良いが、1,1,2−トリクロロエタン回収装置を介して抜き出された1,1,2−トリクロロエタン中に既に触媒が存在するため、触媒を新たに供給しなくとも十分に塩化ビニルと塩素の反応を進行させることができる。
【0033】
【実施例】
以下に示す実施例及び比較例によって、本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
図1に示す如き、下記仕様の如き反応塔(A)、冷却塔(B)、循環器(C)及び1,1,2−トリクロロエタン回収装置と触媒調製槽(F)とを兼用した触媒供給槽(E)から構成される1,1,2−トリクロロエタンの製造装置を用いて、下記の反応条件下で塩化ビニルと塩素とを反応させることにより1,1,2−トリクロロエタンを製造した。
【0034】
(1) 1,1,2−トリクロロエタンの製造装置
反応塔(A)
下部にキリ孔を多数有するパイプからなる塩化ビニル供給部(a3)及び塩素供給部(a4)を有する内壁がSUS304の円筒体。
冷却器(B)
循環液との接触部分が二相ステンレス鋼SUS329J1のシェル−チューブ型熱交換器。
循環器(C)
吐出流量400〜800m/時間、揚程8mの軸流ポンプ。
触媒調製槽(F)
内部に多数の鉄パイプを積層して収容した内壁SUS304の中空円筒体。
上記各機器の容積を合算した概算装置容積は約22mである。
【0035】
(2) 反応条件
循環器(C)によって、1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液を、循環器(C)−反応塔(A)−触媒調製槽(F)−冷却器(B)−循環器(C)の経路で循環させた。
塩化ビニルガスを塩化ビニル供給部(a3)から600m/時間(標準状態換算)、塩素ガスを塩素供給部(a4)から605m/時間(標準状態換算)で供給した。
反応塔(A)の上部の温度は50℃で、この温度を維持するよう循環液は水を冷却媒体とする冷却器(B)により冷却された。
触媒濃度は、触媒調製槽(F)中の循環液の液面の高さを循環液からの1,1,2−トリクロロエタンの抜き出し量を調整することにより変化させた。循環液からの1,1,2−トリクロロエタンの抜き出しは触媒調製槽(F)の下部に設けた循環液抜き出し部(D)から2,600リットル/時間の流量で行った。
抜き出した1,1,2−トリクロロエタンはガスクロマトグラフィーにより分析したところ、表1に示す値(純度)の1,1,2−トリクロロエタンを含有していた。
【0036】
比較例1
反応装置として、内壁鋼製でジャケット及び攪拌機付の内容積37mの槽型反応器を使用した。
槽型反応器に1,1,2−トリクロロエタン(純度96%)を27m(オーバーフロー30m)張り込んだ後、常圧で、塩化ビニルガスを200m/時間(標準状態換算)、塩素ガスを202m/時間(標準状態換算)の流量でそれぞれ供給した。
攪拌機の回転数を90rpmとした攪拌混合下に温度を30℃に保ちながら塩化ビニルと塩素を反応させ連続的に1,1,2−トリクロロエタンを製造した。
生成した1,1,2−トリクロロエタンは850リットル/時間の流量で槽型反応器からオーバーフローした。
反応時の反応混合物中の塩化第二鉄の濃度は20ppmであった。
得られた1,1,2−トリクロロエタンはガスクロマトグラフィーにより分析したところ、表1に示す値(純度)の1,1,2−トリクロロエタンを含有していた。
【0037】
【表1】
Figure 0004043802
【0038】
表1に示されるように、生成する1,1,2−トリクロロエタンの純度を同じ程度に保った場合、本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法及び装置によって製造した1,1,2−トリクロロエタン量は、従来の槽型反応器を用いる方法によって製造した1,1,2−トリクロロエタン量に比べて、装置容積当たりの生成1,1,2−トリクロロエタン量が極めて大きいことが判る。
【0039】
【発明の効果】
このような本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法及び装置は、触媒調製槽や反応熱の除去のための冷却器を有する循環型反応器を備えていることから、高い生産能力で、高収率で、連続生産が可能であることから、工業的に極めて有用な製造方法及び装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置の概略図である。
【図2】図2は、図1の触媒自製化槽のK−K断面図である。
【符号の説明】
1 1,1,2−トリクロロエタンの製造装置
1a 循環型反応器
1b 第2反応塔
(A) 反応塔
(a1) 循環液を供給するための供給口部
(a2) 循環液を排出するための排出口部
(a3) 塩化ビニル供給部
(a4) 塩素供給部
(a5) 反応部
(B) 冷却器
(C) 循環器
(D) 循環液抜き出し部
(E) 触媒供給槽
(F) 触媒調製槽
(f) 金属を収容した収容部
(f1) 金属材
(f2) 循環液の流入部
(f3) 循環液の流出部

Claims (14)

  1. 塩化ビニルと塩素とを反応させることにより1,1,2−トリクロロエタンを製造する方法において、前記反応を、触媒を含有する1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液を、反応塔と冷却器との間を循環させ(ここで、上記の反応塔と上記の冷却器との間には、循環液に浸漬された触媒の原料となる金属材が収納されている触媒調製槽が設けられている)、該反応塔の循環液中に塩化ビニルと塩素とを供給して、塩化ビニルと塩素とを反応させることにより1,1,2−トリクロロエタンを生成させ、該冷却器で塩化ビニルと塩素との反応で生成した反応熱を除去して、前記循環液の一部を抜き出すことにより生成した1,1,2−トリクロロエタンを分離・回収することを特徴とする、1,1,2−トリクロロエタンの製造方法。
  2. 反応塔中の循環液の最高温度を30〜70℃に保持しながら反応を行う、請求項1に記載の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法。
  3. 反応塔の循環液中に塩化ビニルと塩素とを塩素リッチの状態で供給して、該循環液中に過剰の塩素を残存させる、請求項1又は2に記載の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法。
  4. 触媒調製槽内の循環液の液面の高さを制御して循環液と触媒の原料となる金属材との接触面積を調整し、循環液中の触媒濃度を調節して反応の制御を行う、請求項1〜3のいずれかに記載の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法。
  5. 触媒調製槽内の循環液の液面の高さの制御を、触媒調製槽より抜き出す循環液の量によって行う、請求項1〜4のいずれかに記載の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法。
  6. 抜き出した循環液に塩化ビニルを添加して、抜き出した循環液中に残存している塩素と塩化ビニルとを反応させる、請求項1〜5のいずれかに記載の1,1,2−トリクロロエタンの製造方法。
  7. 下記の(A)〜(E)から構成される1,1,2−トリクロロエタンの製造装置。
    (A):1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液の供給口部及び排出口部、塩化ビニルの供給部、及び、塩素の供給部が備えられている、1,1,2−トリクロロエタンを生成するための反応塔
    (B):循環液を冷却するための冷却器
    (C):循環液を反応塔(A)と冷却器(B)の間を循環させる循環器
    (D):循環液の一部を抜き出す循環液抜き出し部
    (E):循環液中に触媒を調製し供給するための触媒供給槽
  8. 循環液が循環するサイクル中に触媒を自製化する触媒調製槽(F)を設けた、請求項7に記載の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置。
  9. 循環液の一部を抜き出す循環液抜き出し部(D)に、液面レベルを利用した1,1,2−トリクロロエタン回収装置を設けた、請求項7又は8に記載の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置。
  10. 循環器(C)は、1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液を、反応塔(A)の下方部から上方部へ、更に冷却器(B)の上方部から下方部へ循環させる、請求項に記載の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置。
  11. 1,1,2−トリクロロエタンを生成するための反応塔(A)が、触媒を含有する1,1,2−トリクロロエタンを主成分とする循環液を供給するための循環液供給口部(a1)を下方部に位置して形成し、該循環液を排出するための循環液排出口部(a2)を上方部に位置して形成すると共に、塩化ビニル供給部(a3)を上記循環液供給口部(a1)の上方部に位置して形成し、塩素供給部(a4)を上記循環液供給口部(a1)の上方部に位置して形成することによって、塩化ビニル供給部(a3)と塩素供給部(a4)の上方部に塩化ビニルと塩素が反応する反応部(a5)が形成されている、請求項7〜10のいずれかに記載の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置。
  12. 触媒供給槽(E)が、内部に触媒の原料となる金属材(f1)が収容されて、該金属材の最上端部より下側に循環液の流入部(f2)及び流出部(f3)とが形成されている触媒調製槽(F)からなり、該触媒調製槽(F)が反応塔(A)と冷却器(B)の上方側に位置して配置されており、前記触媒調製槽(F)の循環液の流入部(f2)が反応塔(A)の下流側と接続し、循環液の流出部(f3)が冷却器(B)の上流側と接続することにより、前記触媒調製槽(F)を循環液が循環するサイクル中に組み込んだ循環型1,1,2−トリクロロエタンの製造装置を形成して、上記金属材が循環液中の塩素と反応して触媒を自製化する、請求項7〜11のいずれかに記載の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置。
  13. 循環液の一部を抜き出すことにより得られた抜き出し液に、塩化ビニルを添加して、該抜き出し液中の残存塩素と塩化ビニルを反応させることにより1,1,2−トリクロロエタンを生成させるための第2反応塔1bが配置されている、請求項7〜12のいずれかに記載の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置。
  14. 冷却器(B)の冷却媒体として、塩化ビニルを用い、それによって生じたガス化した塩化ビニルを反応塔(A)に供給する、請求項7〜13のいずれかに記載の1,1,2−トリクロロエタンの製造装置。
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