JPH10316599A - 塩化ビニリデンの製造方法 - Google Patents

塩化ビニリデンの製造方法

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JPH10316599A
JPH10316599A JP12951397A JP12951397A JPH10316599A JP H10316599 A JPH10316599 A JP H10316599A JP 12951397 A JP12951397 A JP 12951397A JP 12951397 A JP12951397 A JP 12951397A JP H10316599 A JPH10316599 A JP H10316599A
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JP
Japan
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vinylidene chloride
reaction
aqueous phase
tce
hydroxide
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JP12951397A
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English (en)
Inventor
Koichi Kameyama
巧一 亀山
Fumio Muranaka
文男 村中
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然発火性物質であるモノクロロアセチレ
ン、ジクロロアセチレンの副生量を高度に抑制しつつ、
高効率で塩化ビニリデンを製造する方法の提供。 【解決手段】 1,1,2−トリクロロエタンと水酸化
アルカリとから塩化ビニリデンを製造するにあたり、混
合式連続流通反応装置で反応槽内液中の油相と水相の容
積比率を下記の範囲に保持して反応させる事を特徴とす
る塩化ビニリデンの製造方法。反応槽内液中の油相、水
相の容積をそれぞれVO 、VW とするとき、 1/20≦VO /VW ≦1/1

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、副生物の生成を抑
制して、塩化ビニリデンを安全且つ効率的に製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニリデンは、塩化ビニリデン樹脂
の原料およびその他の化学製品の原料として大量の需要
のある物質である。特に塩化ビニリデン樹脂は、その優
れたガスバリアー性、耐熱性および化学的特性のため、
フィルムその他の形態で広く用いられている樹脂であ
り、その需要は近年益々増大している。それに呼応して
その原料である塩化ビニリデンの需要も益々増大してい
る。
【0003】1,1,2−トリクロロエタン(以下、T
CEという)の脱塩化水素により塩化ビニリデンを製造
する方法において、脱塩化水素剤として消石灰を用いる
方法と水酸化アルカリを用いる方法とが知られている。
消石灰法では水相がスラリー系であるのに対し、水酸化
アルカリ法ではそれが均一系であるため、後者の方が装
置設計その他が容易であるという利点があるが、後者は
自然発火性物質であるモノクロロアセチレン(以下、M
CAという)、ジクロロアセチレン(以下、DCAとい
う)が副生しやすいという問題があった。
【0004】たとえば、ドイツ公開特許2225512
号公報には、水酸化アルカリ濃度と塩化ビニリデンの空
時収率の間に一定の関係を保つことを特徴とする製造方
法が開示されているが、この方法では、自然発火性物質
であるMCAの副生濃度が極めて高い水準にあり、安全
に工業生産することは困難である。一方特公昭62−5
2729号報には、塩化アルカリを含む水酸化アルカリ
を用いることにより、MCAの副生濃度を抑制し得るこ
とが記載されているが、塩化アルカリ濃度その他の要件
に関し臨界条件が明示されておらず、該明細書記載の内
容のみでは目標を達成し得ない場合がしばしば起こる。
実際に本発明者らは、塩化アルカリをある濃度以上含有
する水酸化アルカリを用いて該反応を実施したところ、
MCA、DCAの大量発生が認められた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、自然発火性
物質であるMCA、DCAの副生量を高度に抑制しつ
つ、TCEと水酸化アルカリとから高効率で塩化ビニリ
デンを製造する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述のように、従来の技
術では、自然発火性物質MCA、DCAの副生を安全な
水準にまで抑制した状態で、TCEと水酸化アルカリと
から塩化ビニリデンを効率よく製造することは困難であ
る。本発明者等は、前記課題を解決するために鋭意検討
を重ね、以下のような知見を得た。
【0007】TCEと水酸化アルカリ水溶液との反応に
おいて、TCEが水溶液への溶解度以上存在する2相反
応では、水酸化アルカリが多量に水中に存在するため反
応の場が水相となり、水相中でTCEの脱塩化水素が起
こり塩化ビニリデンを主成分とするジクロロエチレン類
が生成する。MCAについては、生成した塩化ビニリデ
ン主成分のジクロロエチレン類が更に水相で水酸化アル
カリによって脱塩化水素することにより生成する。
【0008】一方、DCAは、TCE中に不純物として
含まれているトリクロロエチレン及びテトラクロロエタ
ンが水相で脱塩化水素されることにより生成したトリク
ロロエチレンが、更に水相で水酸化アルカリによって脱
塩化水素することにより生成する。塩化ビニリデン、M
CA、DCAともに水相で発生するため、これらの生成
を制御するためには、水相中の水酸化アルカリ、TC
E、塩化ビニリデン、トリクロロエチレンの濃度を適宜
調整する必要がある。
【0009】そこで、本発明者等は、MCA、DCAの
生成挙動を解明すべく基礎検討を重ねた結果、次に挙げ
る有用な知見を得た。その第一は、反応で生成した塩化
ビニリデン、トリクロロエチレンは油相及び水相が存在
する2相系では圧倒的に油相に分配し、さらにトリクロ
ロエチレンは塩化ビニリデンよりも油相に分配しやすい
ことであり、第二は、塩化ビニリデンの沸点が約32℃
と低いため、2相系では油相の量更には温度を最適化す
ることにより、水相より発生した塩化ビニリデンを効率
よく油相へ抽出でき、更に塩化ビニリデンを系外へ抜く
ことが可能なことである。
【0010】本発明者等は、基礎検討で得られた知見を
踏まえ、最適な反応条件の検討を重ねた結果、反応液水
相に接触させるTCEを主成分とした油相の量をある範
囲に制御し、油相へ塩化ビニリデン、トリクロロエチレ
ンを分配させ、水相における塩化ビニリデン、トリクロ
ロエチレンの濃度を抑制し、その結果MCA、DCAの
副生を高度に抑制できることを発見した。
【0011】一方、塩化ビニリデンの収率を上げるため
に水相中の水酸化アルカリ濃度を上げれば、MCA、D
CAの生成量が増加する。その原因は、MCA、DCA
の生成速度よりも塩化ビニリデンの生成速度が速いの
で、TCEが水相中に存在する場合は水酸化アルカリは
塩化ビニリデンの生成に消費されるが、水相中の水酸化
アルカリ濃度が高い場合は、TCEが反応の場である水
相に溶解する速度よりもTCEが反応の場で消費される
速度が速くなり、水酸化アルカリがTCEに対し過剰に
存在する状態となる。このTCEに対し過剰に存在する
水酸化アルカリは、水相中に存在する塩化ビニリデン、
トリクロロエチレンと反応することとなり、その結果M
CA、DCAが生成しやすくなると推測される。
【0012】ところが、前述のように、反応槽中の油相
量と温度条件を適切に制御すれば、水相中の水酸化アル
カリ濃度をある程度上げても、水相の塩化ビニリデン、
トリクロロエチレンの濃度が抑えられているため、MC
A、DCAの副生を抑制しつつ高効率に塩化ビニリデン
を生成することが可能となる。また、水酸化アルカリ濃
度を低くすることによりMCA、DCAを抑制すること
も可能ではあるが、この場合は塩化ビニリデンの生成も
抑制されるため、高収率で塩化ビニリデンを得ることは
できない。
【0013】本発明者等は、上記の知見に基づきさらに
検討の結果、混合式連続流通式反応装置を用いて反応槽
内液中の油相と水相の容積比率、反応槽中に導入するT
CEと水酸化物イオンのモル流量比、反応槽内液中の水
相における水酸化物イオン濃度と反応温度の3項目を適
切な範囲で制御し反応を実施したところ、MCA、DC
Aの副生を高度に抑制しつつ、高効率で塩化ビニリデン
を製造することが可能である条件を見出し、本発明をな
すに至った。
【0014】即ち、本発明は下記の通りである。 1)1,1,2−トリクロロエタンと水酸化アルカリと
から塩化ビニリデンを製造するにあたり、混合式連続流
通反応装置で反応槽内液中の油相と水相の容積比率を下
記の範囲に保持して反応させる事を特徴とする塩化ビニ
リデンの製造方法。
【0015】反応槽内液中の油相、水相の容積をそれぞ
れVO 、VW とするとき、 1/20≦VO /VW ≦1/1 2)混合式連続流通反応装置で反応槽に導入する1,
1,2−トリクロロエタンと水酸化物イオンのモル流量
比を下記の範囲に保持する上記1記載の塩化ビニリデン
の製造方法。
【0016】反応槽に導入する1,1,2−トリクロロ
エタン、水酸化物イオンの単位時間当たりのモル流量を
それぞれFTCE 、FOHとするとき、 1.05≦FTCE /FOH≦5.0 3)混合式連続流通反応装置で反応槽内液中の水相にお
ける水酸化物イオン濃度と反応槽中の温度の条件がそれ
ぞれ下記の範囲にある上記1又は2記載の塩化ビニリデ
ンの製造方法。
【0017】反応槽内液中の水相における水酸化物イオ
ンのモル濃度をCOHmol/L、反応槽中の温度をT℃
とするとき、 50≦T≦60のとき、0<COH≦2.5 60<T≦80のとき、0<COH≦9.4−0.115
×T 80<T≦100のとき、0<COH≦0.2 以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】本発明においては、混合式連続流通反応装
置の反応槽中にてTCEと水酸化アルカリ水溶液を混
合、接触させることにより、TCEに水酸化アルカリを
作用させて脱塩化水素する。導入するTCEと水酸化ア
ルカリ水溶液の導入比率は、反応槽内液中の油相と水相
の容積比率を油相/水相=1/20〜1/1に保持でき
るように適宜設定することが重要である。反応槽内液中
の油相/水相の容積比率を1/1より大きくすると反応
槽中に滞留する油相の量が多くなり、反応の場である水
相の容積が小さくなって生産性が落ちるので好ましくな
い。また、1/20未満では、油相へ塩化ビニリデン、
トリクロロエチレン、テトラクロロエタンを抽出する効
果が小さくなり、MCA、DCAの生成が急激に増加す
るために好ましくない。反応槽内液中の油相と水相の容
積比率を油相/水相=1/20〜1/1に保持するため
に、TCEの系外留出を防止するためのパーシャルコン
デンサー等を設けても差し支えない。
【0019】反応槽に導入するTCEと水酸化物イオン
のモル流量比は、TCE/水酸化物イオン=1.05〜
5.0に制御することが好ましい。反応槽に導入するT
CEと水酸化物イオンのモル流量比が1.05より小さ
い場合は、反応槽内液中の油相/水相の容積比率が小さ
くなり、油相へ塩化ビニリデン、トリクロロエチレン、
テトラクロロエタンを抽出する効果が小さくなるために
MCA、DCAの生成が急激に増加する傾向がある。反
応槽に導入するTCEと水酸化物イオンのモル流量比が
5.0より大きい場合は、反応槽内液中の油相/水相の
容積比率が大きくなり、反応槽中に滞留する油相の量が
多くなるため反応の場である水相の容積が小さくなって
生産性が低下する傾向がある。
【0020】反応槽内液中の水相における水酸化物イオ
ン濃度は、反応槽中の温度によって最適な範囲に制御す
ることが好ましい。その制御範囲は、反応槽中の温度を
T℃、反応槽内液中の水相における水酸化物イオン濃度
をCOHmol/Lとすれば、50≦T≦60のとき、0
<COH≦2.5、60<T≦80のとき、0<COH
9.4−0.115×T、80<T≦100のとき、0
<COH≦0.2である。反応槽内液中の水酸化物イオン
の濃度が上限より大きい場合、MCA、DCAが増加す
る傾向がある。反応槽内液中にある水相の水酸化物イオ
ン濃度を常時検知するために、オンラインで自動滴定装
置、pH測定装置等により水酸化物イオン濃度検知し、
適宜水酸化アルカリ水溶液の濃度、導入量を調整するこ
とが好ましい。
【0021】反応温度は50℃〜100℃が好ましい。
反応温度を100℃より高くすると、反応槽内液中の水
酸化物イオンの濃度が低くてもMCA、DCAの生成が
増加する傾向がある。また、50℃より低い場合は十分
な塩化ビニリデンの反応量が得られない場合がある。反
応液の加熱方法は、混合式連続流通反応装置にジャケッ
ト部を設置すること等により外部加熱する方法や、スチ
ーム等を反応装置内部へ吹き込み直接加熱する方法等が
あり、いずれの方法で反応液を加熱しても差し支えな
い。
【0022】水酸化アルカリを局所的に高濃度にするこ
とは、MCA、DCAの生成を促進することになるの
で、水酸化アルカリを導入するに際し、十分に反応液が
混合されている部分に導入する。そのために、循環ライ
ンに導入する、循環ラインにスタティックミキサーを設
置して流入部に導入する等により、水酸化アルカリが局
所的に高濃度にならないようにすることが望ましい。T
CEと水酸化アルカリ水溶液は反応装置への導入速度を
調整しながら行うのが好ましい。通常は定量ポンプでT
CEと水酸化アルカリ水溶液の流量を調整して導入す
る。
【0023】導入するTCEには、通常のTCE製造時
に不純物として含まれることが考えられるジクロロエタ
ン、1,1,1−トリクロロエタン、テトラクロロエタ
ン、ペンタクロロエタン、ジクロロエチレン、トリクロ
ロエチレン等の有機塩素化合物が少量含まれていても差
し支えない。従って、一度反応に使用し、塩化ビニリデ
ン等を含むTCEを再び使用しても差し支えない。但
し、TCE中の塩化ビニリデン等のジクロロエチレン、
テトラクロロエタン、トリクロロエチレン等の含有量が
多い場合は、TCEと同様に脱塩化水素されMCA、D
CAが多く発生する恐れがあるため、TCEの純度は9
0%以上であることが好ましい。
【0024】導入する水酸化アルカリ水溶液の濃度は
0.2〜6.0mol/Lに調整するのが好ましく、更
に1.0〜4.4mol/Lが好ましい。導入する水酸
化アルカリ水溶液の濃度が6.0mol/Lより大きい
場合、反応槽中の水酸化アルカリ濃度が高くなり、MC
A、DCAの生成が顕著になる傾向がある。0.2mo
l/Lより低い場合はVDCの反応量が低くなる傾向が
ある。
【0025】使用可能な水酸化アルカリは、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等である。また、水酸化アルカ
リ水溶液中に塩化アルカリが含まれていても、本発明の
効果に差し支えない。従って、一度反応に使用した水酸
化アルカリ水溶液を再び使用しても差し支えない。但
し、反応槽中での塩化アルカリ濃度が上昇しすぎると、
塩析の影響でTCEが水相に溶解しにくくなり、VDC
の反応量が低くなる。また、反応槽中での塩化アルカリ
の濃度が上昇し、塩化アルカリの析出が起こることも考
えられ、その場合は反応装置の操作性が低下する。
【0026】反応槽中でのTCEと水酸化アルカリ水溶
液は、油−水の2液相で反応が進行するため、また、本
発明の効果を十分に得るためには、反応液に対し十分な
混合を行い、効率よくTCEと水酸化アルカリ水溶液を
接触させる必要がある。十分な混合を行うために、攪拌
機を使用したり、反応装置に循環ポンプを設置しても差
し支えない。
【0027】混合式連続流通反応装置を任意の数だけ直
列に、連続でつなげて反応を行っても差し支えない。ま
た、複数の混合式連続流通反応装置の反応温度条件をそ
れぞれ異なる温度で反応を行っても差し支えない。TC
Eの脱塩化水素により発生する塩化ビニリデンは反応系
外で凝縮させてタンクに捕集する。回収した塩化ビニリ
デンはそのままでは重合し易いので、重合禁止剤を添加
する。重合禁止剤は、例えばパラメトキシフェノール等
を5〜2000ppm、更に好ましくは10〜200p
pm添加する。
【0028】得られた塩化ビニリデンの純度は、反応系
式、反応装置の温度分布にも依存するが90重量%程度
であり、MCA、DCAの含有量も15ppm以下とす
ることができる。更に、得られた塩化ビニリデンを蒸留
搭で精留することにより、99.9重量%以上、MC
A、DCAの含有量も1ppm以下にすることも可能で
ある。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を更に
説明する。
【0030】
【実施例1】オーバーフロー管及びリフラックスコンデ
ンサーを装着した容積200ccの攪拌機付き連続流通
反応装置(滞留容積120cc)にTCE(純度95
%、テトラクロロエタン4%含有、以下すべて同じ組
成)を2.5g/分、3.2mol/Lの苛性ソーダ水
溶液を2.8g/分で導入し、反応温度を外部加熱によ
り75℃に加熱、リフラックスコンデンサーに約55℃
の温水を流入し、回転数600rpmで反応槽中を攪拌
しつつ反応を行った。リフラックスコンデンサーの搭頂
より留出する塩化ビニリデンガスは凝縮器で液化し、重
合禁止剤としてパラメトキシフェノールをあらかじめ添
加しておいた、外部冷却したタンクに捕集した。
【0031】定常状態下における反応槽内液中の油相/
水相容積比、反応槽内液中のTCE/水酸化物イオンの
モル比、反応槽内液中の水酸化アルカリ濃度、水酸化ア
ルカリ転化率、捕集した塩化ビニリデン中のMCA、D
CAの濃度、塩化ビニリデンの空時収率を表1に示す。
塩化ビニリデン中のMCA、DCAの濃度は、ガスクロ
マトグラフィー分析によるものである。
【0032】
【実施例2】実施例1のTCEの流量を2.0g/分に
代え、苛性ソーダ水溶液を苛性カリ水溶液に代え、2.
3mol/Lの濃度にて3.1g/分で導入すること以
外は、実施例1と同様な条件で反応を行った。結果を表
1に示す。
【0033】
【実施例3】実施例1のTCEの流量を2.9g/分に
代え、苛性ソーダ水溶液の濃度を4.3mol/Lにて
2.5g/分で導入すること以外は、実施例1と同様な
条件で反応を行った。結果を表1に示す。
【0034】
【実施例4】実施例1のTCEの流量を1.5g/分に
代え、苛性ソーダ水溶液の濃度を2.3mol/Lにて
3.5g/分で導入し、反応温度を60℃に代え、それ
以外は実施例1と同様な条件で反応を行った。結果を表
2に示す。
【0035】
【実施例5】実施例1のTCEの流量を3.6g/分に
代え、苛性ソーダ水溶液の濃度を4.3mol/Lにて
2.0g/分で導入し、反応温度を83℃に代え、それ
以外は実施例1と同様な条件で反応を行った。結果を表
2に示す。
【0036】
【比較例1】実施例1のTCEの流量を1.3g/分に
代え、苛性ソーダ水溶液の濃度を4.1mol/Lにて
3.8g/分で導入し、反応温度を90℃に代え、それ
以外は実施例1と同様な条件で反応を行った。結果を表
3に示す。
【0037】
【比較例2】実施例1のTCEの流量を0.7g/分に
代え、苛性ソーダ水溶液の濃度を2.3mol/Lにて
3.8g/分で導入し、反応温度を60℃に代え、それ
以外は実施例1と同様な条件で反応を行った。結果を表
3に示す。
【0038】
【比較例3】実施例1のTCEの流量を4.9g/分に
代え、苛性ソーダ水溶液の濃度を4.1mol/Lにて
0.7g/分で導入すること以外は、実施例1と同様な
条件で反応を行った。結果を表3に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、自然発火性物質MC
A、DCAの副生量を高度に抑制しつつ、TCEと水酸
化アルカリとから高効率で塩化ビニリデンを製造するこ
とができ、その工業的価値は極めて高い。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,1,2−トリクロロエタンと水酸化
    アルカリとから塩化ビニリデンを製造するにあたり、混
    合式連続流通反応装置で反応槽内液中の油相と水相の容
    積比率を下記の範囲に保持して反応させる事を特徴とす
    る塩化ビニリデンの製造方法。反応槽内液中の油相、水
    相の容積をそれぞれVO 、VW とするとき、 1/20≦VO /VW ≦1/1
  2. 【請求項2】 混合式連続流通反応装置で反応槽に導入
    する1,1,2−トリクロロエタンと水酸化物イオンの
    モル流量比を下記の範囲に保持する請求項1記載の塩化
    ビニリデンの製造方法。反応槽に導入する1,1,2−
    トリクロロエタン、水酸化物イオンの単位時間当たりの
    モル流量をそれぞれFTCE 、FOHとするとき、 1.05≦FTCE /FOH≦5.0
  3. 【請求項3】 混合式連続流通反応装置で反応槽内液中
    の水相における水酸化物イオン濃度と反応槽中の温度の
    条件がそれぞれ下記の範囲にある請求項1又は2記載の
    塩化ビニリデンの製造方法。反応槽内液中の水相におけ
    る水酸化物イオンのモル濃度をCOHmol/L、反応槽
    中の温度をT℃とするとき、 50≦T≦60のとき、0<COH≦2.5 60<T≦80のとき、0<COH≦9.4−0.115
    ×T 80<T≦100のとき、0<COH≦0.2
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