JP2019532977A - 2,3,3,3−テトラフルオロプロペン中の3,3,3−トリフルオロプロピンを減少させる方法 - Google Patents

2,3,3,3−テトラフルオロプロペン中の3,3,3−トリフルオロプロピンを減少させる方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)中の3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)のようなフッ素化アルキン不純物の濃度を減少させる方法であって、かかる混合物を、フッ素化アルキン不純物の濃度を減少させる(幾つかの実施態様においてはこの濃度を少なくとも約50%減少させることを含む)のに有効な条件下で水酸化ナトリウム(NaOH)のような苛性物質と接触させることを含む上記方法に関する。【選択図】図1

Description

[0001]本発明は、苛性物質を用いて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)中のフッ素化アルキン不純物を減少させる方法を提供する。一態様においては、水酸化ナトリウム(NaOH)のような苛性物質を用いて、TFPY(3,3,3−トリフルオロプロピン)不純物のレベルを100ppm未満のレベルに減少させる。
[0002]2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)などのテトラフルオロプロペンのようなヒドロフルオロオレフィン(HFO)は、有効な冷媒、熱伝達媒体、噴射剤、起泡剤、発泡剤、気体状誘電剤、滅菌剤キャリア、重合媒体、粒状物除去流体、キャリア流体、バフ研磨剤、置換乾燥剤、及び動力サイクル作動流体であることが知られている。クロロフルオロカーボン(CFC)及びヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)(これらは両方とも地球のオゾン層を損傷する可能性がある)とは異なり、HFOはオゾン層を脅威にさらさない。HFO−1234yfはまた、低い毒性を有する低地球温暖化化合物であることも示されており、したがって可動型空調における冷媒に関する益々厳しくなっている要求を満足することができる。したがって、HFO−1234yfを含む組成物は、上述の用途の多くにおいて用いるように開発されている材料の1つである。
[0003]HFO−1234yfに関する1つの製造方法は、出発原材料として1,1,2,3−テトラクロロプロペン(1230xa)を用いる。このプロセスは次の3つの工程を含む。
工程(1):固体触媒を充填した蒸気相反応器内において、1230xa+3HF→2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1233xf)+3HCl;
工程(2):液体触媒を充填した液相反応器内において、1233xf+HF→2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb);及び
工程(3):蒸気相反応器内において、244bb→1234yf+HCl。
[0004]工程(3)において、最終生成物の2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(1234yf)は、通常はフッ素化アルキンのようなフッ素化有機副生成物で汚染されている。これらのフッ素化アルキンとしては、3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)のようなフッ素化プロピンが挙げられる。TFPY及び1234yfの両方ともに比較的低い沸点を有する軽質成分であるということのために、伝統的な精製方法、例えば蒸留を用いると1234yfの大きな収率損失がもたらされる。TFPYは毒性で可燃性であり;したがって、改良された方法を用いて1234yf中のTFPYの量を減少させることが望ましい。
[0005]一態様においては、本発明は、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)中のフッ素化アルキン不純物の濃度を減少させる方法であって;2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)、及び式:RC≡CH(式中、Rはペルフッ素化直鎖C〜Cアルキルである)を有する少なくとも1種類のフッ素化アルキン不純物を含む混合物を、アルキン不純物の濃度を減少させるのに有効な条件下で苛性物質と接触させることを含む上記方法に関する。有効な条件としては、それによって苛性物質がアルキン不純物の少なくとも一部と反応生成物を形成し、HFO−1234yfが実質的に未反応で維持されるものが挙げられる。ここで用いる実質的に未反応とは、HFO−1234yfの少なくとも90重量%が苛性物質と反応しないことを意味する。次に、HFO−1234yfから反応生成物を除去してアルキン不純物の濃度を減少させることができる。1つの実施態様においては、フッ素化アルキン不純物はTFPYである。本発明において使用できる苛性物質としては、限定なしに、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属酸化物、及びこれらの組合せが挙げられる。好ましい実施態様においては、苛性物質は水酸化ナトリウム(NaOH)である。フッ素化アルキン不純物の濃度を少なくとも約20%(wt/wt)減少させ;他の態様においては、フッ素化アルキン不純物の濃度を少なくとも約50%(wt/wt)減少させる。
[0006]好ましい態様においては、本発明は、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)中の3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)の濃度を減少させる方法であって、(a)2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)及び第1の濃度の3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)を含む第1の組成物を用意すること;(b)第1の組成物を、苛性物質をTFPYの少なくとも一部と反応させるのに有効な条件下で苛性物質と接触させること;及び、(c)1234yf及び第2の濃度のTFPYを含む第2の組成物を回収すること、ここで第2の濃度は第1の濃度よりも低い;を含む上記方法に関する。1つの実施態様においては、TFPYの第1の濃度は300重量ppmより高く、TFPYの第2の濃度は300ppm以下、他の実施態様においては200ppm以下、好ましくは100ppm以下である。
[0007]図は、25℃において苛性物質として4%(w/w)のNaOHを用いた本発明の一態様における時間経過に伴うTFPYの濃度の減少をグラフで示す。
[0008]米国特許8058486の全ての内容を本明細書中に包含する。下記に記載する操作は、連続、半連続、又はバッチプロセス、或いはこれらの任意の組合せで行うことができる。
[0009]一態様においては、本発明は、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)中のフッ素化アルキン不純物の濃度を減少させる方法であって、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)、及び式:RC≡CH(式中、Rはペルフッ素化直鎖C〜Cアルキルである)を有する少なくとも1種類のフッ素化アルキン不純物を含む混合物を、アルキン不純物の濃度を減少させるのに有効な条件下で苛性物質と接触させることを含む上記方法を提供する。この条件は、苛性物質とアルキン不純物の間の反応生成物が形成される一方で、HFO−1234yfが実質的に未反応で実質的に元のままで維持されるようなものである。この反応生成物を除去して、増加した純度のHFO−1234yfを更に単離することができる。「反応生成物」という用語には、限定なしに、本明細書に記載するように苛性物質とアルキン不純物との接触によって形成される単一及び複数の生成物、例えば限定なしに、NaOHのような苛性物質とTFPYのようなアルキンとの接触によって形成される1種類又は複数の分解生成物又は他の生成物が含まれる。本明細書において用いる「直鎖ペルフッ素化アルキル基」という用語は、アルキル基の炭素原子上の全ての水素がフッ素によって置換されている直鎖アルキル基を意味する。直鎖ペルフッ素化アルキル基の例としては、−CF、−CFCF、及び−CFCFCFが挙げられる。好ましい実施態様においては、ペルフッ素化アルキル基は−CFであり、即ちフッ素化アルキン不純物は3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)である。
[0010]限定なしに、1つの実施態様においては、混合物中のフッ素化アルキン不純物の出発濃度は約400ppmより高いが、400ppmより低い濃度などの他の出発濃度が包含される。接触は、例えばHFO−1234yf及びフッ素化アルキン不純物から構成される組成物に苛性物質を直接加えることなどの当該技術において公知の方法によって行うことができ;他の接触方法としては、蒸気形態のHFO−1234yf及びフッ素化アルキン不純物を含む組成物を、苛性物質を充填した反応容器又は反応器に通すことを含む。フッ素化アルキン不純物の減少した濃度を有するHFO−1234yfは、通常の方法、例えばHFO−1234yf及びフッ素化アルキン不純物を含む組成物中に苛性物質を直接加える場合には相分離;並びに、HFO−1234yf及びフッ素化アルキン不純物から構成される組成物を、混合蒸気として苛性物質に通す場合には圧縮又は凝縮を用いることによって回収することができる。場合によっては、次に蒸留のような他の精製手段を適用して、HFO−1234yfの純度を更に増加させることができる。
[0011]苛性物質には、例えば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属酸化物、及びこれらの組合せを含ませることができる。限定なしに、好適なアルカリ金属水酸化物の例としては、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化セシウム(CsOH)、水酸化ルビジウム(RbOH)、及びこれらの組合せが挙げられる。アルカリ土類金属水酸化物の非限定的な例としては、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、水酸化カルシウム(Ca(OH))、水酸化ストロンチウム(Sr(OH))、水酸化バリウム(Ba(OH))、及びこれらの組合せが挙げられる。アルカリ土類金属酸化物の代表的な非限定的な例は、酸化カルシウム(CaO)である。好ましい態様においては、苛性物質はNaOHである。
[0012]1つの実施態様においては、有効な条件としては、限定なしに、苛性物質を50重量%未満で水溶液中に存在させること;一態様においては、苛性物質を0.1重量%〜約20重量%間で水溶液中に存在させること;他の態様においては、苛性物質を約1重量%〜約10重量%の間で水溶液中に存在させること;更なる態様においては、苛性物質を約2重量%〜約5重量%の間で水溶液中に存在させること;更により好ましくは、苛性物質を約4重量%の間で水溶液中に存在させること;が挙げられる。限定なしに、接触工程のために好適な温度としては、約0℃〜約100℃の間;一態様においては約10℃〜約80℃の間;更なる態様においては約20℃〜約60℃の間;の温度が挙げられる。接触工程のために好適な圧力としては、約0.1psig〜約1000psigの間;他の態様においては約5psig〜約500psigの間;更なる態様においては約10psig〜約100psigの間;の圧力が挙げられる。1つの実施態様においては、苛性物質とアルキン不純物との間の反応生成物は、当該技術において公知の技術によって、例えば相分離(場合によっては続いて蒸留)によってHFO−1234yfから除去することができる。
[0013]一態様においては、本発明を実施することにより、混合物中のフッ素化アルキン不純物の濃度が少なくとも約20%減少し;好ましくは混合物中のフッ素化アルキン不純物の濃度が少なくとも約30%減少し;より好ましくは混合物中のフッ素化アルキン不純物の濃度が少なくとも約40%減少し;更により好ましくは混合物中のフッ素化アルキン不純物の濃度が少なくとも約50%減少する。
[0014]他の態様においては、本発明を実施することにより、フッ素化アルキン不純物の濃度が約300ppm以下のレベルに減少し;一態様においてはフッ素化アルキン不純物の濃度が約200ppm以下のレベルに減少し;他の態様においてはフッ素化アルキン不純物の濃度が約100ppm以下のレベルに減少する。
[0015]他の態様においては、本発明は、3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)及び2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)から構成される組成物中の3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)の濃度を減少させる方法であって、(a)2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)、及び第1の濃度の3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)のようなフッ素化アルキン不純物を含む第1の組成物を用意することを含み;ここで限定なしに、フッ素化アルキン不純物の代表例としてTFPYの第1の濃度は300ppmより高いが、より低い濃度が包含される上記方法に関する。本方法は、(b)第1の組成物を、苛性物質とTFPYの少なくとも一部を反応させるのに有効な条件下で苛性物質と接触させることを更に含み;ここで、苛性物質は上記に記載した通りであり、例えば下記に記載する重量%で水溶液の形態で用意される。1つの実施態様においては、苛性物質はNaOHを含む。他の態様においては、NaOHは、約0.1重量%〜約20重量%のNaOHの水溶液として用意され;更に他の態様においては、NaOHは約1重量%〜約10重量%のNaOHの水溶液として用意され;他の更なる態様においては、NaOHは約2重量%〜約5重量%のNaOHの水溶液として用意され;更に他の態様においては、NaOHは約4重量%のNaOHの水溶液として用意される。本方法は、(c)1234yf及び第2の濃度のTFPYを含む第2の組成物を回収することを更に含み、第2の濃度は第1の濃度よりも低く;限定なしに、TFPYの第1の濃度が300ppmより高い実施態様においては、TFPYの第2の濃度は300ppm以下;好ましくは約200ppm以下;より好ましくは約100ppm以下である。
[0016]本発明方法は、例えば2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(1234yf)のような化合物を製造するより大きなプロセスの一部として用いることができる。例えば、本発明方法は、上記に記載した1234yfを製造する3工程プロセスに関する工程(3)に関連させることができる。この点に関する好ましい態様においては、工程(3)に関し;工程(2)において製造されたHCFC−244bbを、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させるのに有効な条件下で脱ハロゲン化水素化する。好ましくは、脱ハロゲン化水素化工程は、気相又は蒸気相接触反応を含む。HCFC−244bbの接触転化は、HCFC−244bbを脱塩化水素化して2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させるのに有効な条件下で行う。好ましくは、HCFC−244bbの脱塩化水素化は、蒸気相中、より好ましくは固定床反応器内において蒸気相中で行う。脱ハロゲン化水素化反応は任意の好適な反応容器又は反応器内で行うことができるが、これは好ましくは、ニッケル及びその合金、例えばハステロイ、インコネル、インコロイ、及びモネル、或いはフルオロポリマーでライニングされている容器のような塩化水素の腐食作用(かかる物質が脱ハロゲン化水素化条件下で形成される範囲内)に対して抵抗性である材料から構成しなければならず、脱ハロゲン化水素化触媒を充填した単一又は複数のチューブを用いることができる。
[0017]触媒としては、バルク又は担持形態の金属ハロゲン化物、ハロゲン化金属酸化物、中性(又はゼロの酸化状態)の金属若しくは金属合金、或いは活性炭を挙げることができる。金属ハロゲン化物又は金属酸化物触媒を用いる場合には、好ましくは一価、二価、及び三価金属のハロゲン化物、酸化物、並びにこれらの混合物/組み合わせ、より好ましくは一価及び二価金属のハロゲン化物、及びこれらの混合物/組み合わせを用いる。構成成分の金属としては、Cr3+、Fe3+、Mg2+、Ca2+、Ni2+、Zn2+、Pd2+、Li、Na、K、及びCsが挙げられるが、これらに限定されない。構成成分のハロゲンとしては、F、Cl、Br、及びIが挙げられるが、これらに限定されない。有用な一価又は二価金属のハロゲン化物の例としては、LiF、NaF、KF、CsF、MgF、CaF、LiCl、NaCl、KCl、及びCsClが挙げられるが、これらに限定されない。ハロゲン化処理としては、従来技術において公知の任意のもの、特にハロゲン化源物質としてHF、F、HCl、Cl、HBr、Br、HI、及びIを用いるものを挙げることができる。
[0018]中性、即ち0価の金属、金属合金、及びこれらの混合物を用いる場合には、有用な金属としては、Pd、Pt、Rh、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Cr、Mn、及び合金又は混合物としての上記の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。触媒は担持又は非担持であってよい。金属合金の有用な例としては、SS316、モネル400、インコネル825、インコネル600、及びインコネル625が挙げられるが、これらに限定されない。
[0019]HCFC−244bbは、純粋な形態、部分精製形態で、或いは先の工程からの反応器流出流の一部としてのいずれかで反応器中に導入することができる。HCFC−244bbは、場合によっては、窒素、アルゴンなどのような不活性ガス希釈剤と共に供給することができる。本発明の一態様においては、HCFC−244bbは、反応器に導入する前に予め気化するか又は予め加熱する。或いは、HCFC−244bbは反応器の内部で気化する。有用な反応温度は、約100℃〜約700℃の範囲であってよい。好ましい温度は約150℃〜約600℃の範囲であってよく、より好ましい温度は約200℃〜約550℃の範囲であってよい。反応は、大気圧、大気圧以上の圧力、又は真空下で行うことができる。真空圧は、約5torr(0.0966psia)〜約760torr(14.69psia)であってよい。HCFC−244bbと触媒との接触時間は約0.5秒〜約120秒の範囲であってよいが、より長いか又はより短い時間を用いることができる。
[0020]ここに記載する脱フッ化水素化の態様においては、HCFC−244bbの転化率は、少なくとも約10%、より好ましくは少なくとも約20%、更により好ましくは少なくとも約30%である。好ましくは、かかる態様において、HFO−1234yfへの選択率は少なくとも約70%、より好ましくは少なくとも約85%、より好ましくは少なくとも約95%である。
[0021]一態様においては、プロセス流は、触媒の床を通して下向き又は上向き、或いは水平方向であってよい。また、触媒を、長期間の使用の後に反応器内に配置されている状態で周期的に再生することが有利である場合もある。触媒の再生は、当該技術において公知の任意の手段によって、例えばO又は塩素のような酸化剤を用いて行うことができる。例えば、空気又は窒素で希釈した空気を、約100℃〜約400℃、他の態様においては約200℃〜約375℃の温度において、反応器の寸法に応じて約0.5時間〜約3日間、触媒の上に通すことによって触媒を再生することができる。触媒の再生にはまた、Hのような還元剤を用いることを含めることもできる。他の還元剤としては、限定なしに、NH(アンモニア)、CO(一酸化炭素)、CH(メタン)が挙げられ;これらの混合物(水素との混合物を含む)を用いることもできる。
[0022]一般に、多段階反応器配列において存在する可能性がある任意の中間体流出物を含む脱ハロゲン化水素化反応工程からの流出流は、処理して所望の分離度及び/又は他の処理度を達成することができる。例えば反応器流出流がHFO−1234yfを含む態様においては、流出流は一般に、HCl及び未反応のHCFC−244bbも含む。反応生成物のこれらの成分の一部又は実質的に全部を、中和及び蒸留のような当該技術において公知の任意の分離又は精製法を用いて回収することができる。本発明を実施することによって、TFPYのようなアルキン不純物の濃度を減少させることができる。未反応のHCFC−244bbは、全部又は部分的に再循環して、所望のCFCF=CH(HFO−1234yf)の全収率を向上させることができると予測される。場合によっては、次に脱塩化水素化反応の結果物から塩化水素を回収する。塩化水素の回収は通常の蒸留によって行い、それを留出物から除去する。
[0023]或いは、HClは水又は苛性スクラバーを用いることによって回収又は除去することができる。水抽出剤を用いる場合には、HClは水溶液として除去される。苛性スクラバーを用いる場合には、HClは水溶液中の塩化物塩として系から除去される。
[0024]本発明の別の態様においては、HCFC−244bbの脱ハロゲン化水素化はまた、それを、KOH、NaOH、Ca(OH)、及びCaO(しかしながらこれらに限定されない)を含む強苛性溶液と昇温温度において反応させることによって行うこともできる。これは、米国特許公開2011/0270000に記載されている。この場合には、苛性溶液の濃度は約2重量%〜約100重量%、他の態様においては約5重量%〜約90重量%、更に、更なる態様においては約10重量%〜約80重量%である。苛性物質とHCFC−244bbとのモル比は、好ましくは、約1:1〜約2:1、より好ましくは約1.1:1〜約1.5:1、最も好ましくは約1.2:1〜約1.4:1の範囲である。反応は、約20℃〜約100℃、他の態様においては約30℃〜約90℃、更なる態様においては約40℃〜約80℃の温度で行うことができる。上記のように、反応は、大気圧、大気圧以上の圧力、又は真空下で行うことができる。真空圧は約5torr(14.80psig)〜約760torr(29.40psig)であってよい。更に、場合によってはAliquat 336のような溶媒又は相間移動触媒を用いて、苛性溶液中に有機化合物を溶解させるのを助けることができる。この随意的な工程は、かかる目的に関して当該技術において周知である溶媒を用いて行うことができる。その後、抽出及び好ましくは蒸留のような当該技術において公知の任意の手段によって、未反応の出発物質及び副生成物を含む反応生成物混合物からHFO−1234yfを回収することができる。HFO−1234yfと任意の副生成物の混合物を蒸留カラムに通す。例えば、蒸留は、好ましくは、標準的な蒸留カラムにおいて、大気圧、大気圧以上の圧力、又は真空で行うことができる。好ましくは、圧力は約300psig未満、好ましくは約200psig未満、最も好ましくは150psig未満である。蒸留カラムの圧力によって蒸留運転温度が固有に定まる。好ましくは、このセクションにおいて記載するかかる脱フッ化水素化の態様においては、HCFC−244bbの転化率は、少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約75%、更により好ましくは少なくとも約90%である。好ましくは、かかる態様においては、HFO−1234yfへの選択率は、少なくとも約70%、より好ましくは少なくとも約85%、より好ましくは少なくとも約95%である。
[0025]反対に示していない限りにおいて、全てのパーセント及びppmは重量基準である。
[0026]更に、本明細書において用いる「苛性」及び「苛性物質」という用語は同義であり、互換的に用いられる。
[0027]以下の非限定的な実施例は本発明を示すように働く。
[0028]以下の記載は例のみの目的であり、本発明の範囲を限定しない。
実施例1:
[0029]TFA(トリフルオロ酢酸)/DOインサートを、NMRチューブの内部に配置した。インサートをちょうど覆うのに十分な約1.0gのDI水を加えた。DI水の正確な重量を記録した。次に、NMRチューブを約25℃の温度浴内で約2分間平衡化させた。その後、3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)ガスの純粋な試料を、PEEK微細チューブを用いて液体中にゆっくりとバブリングして、水を飽和させ、水の上方のヘッドスペースを飽和させた。直ちにNMRチューブをしっかりとキャップして、ガスが漏洩するのを阻止した。TFPYの当初濃度(時間t=0における)を、25℃において19F−NMR分析によって求めた。溶解ガスの濃度を、較正TFA/DOインサートに対して計算した。次に、44%NaOH溶液の試料を調製し、約0.1gの試料を試料中に注入して混合した。これにより、約4重量%のNaOH溶液が形成された。注入時間を記録し、試料を1時間の間、5〜6分毎に19F−NMRによって分析した。4%(w/w)NaOH溶液中のTFPYの濃度を測定してプロットした。これを図に示す。図は、25℃における時間の関数としての4%NaOH溶液のTFPY濃度をグラフで示す。図において示されるように、3,3,3−トリフルオロプロピンの濃度は時間と共に減少した。これはTFPYとNaOHの間の反応が起こっていることを示している。
比較例1:
[0030]3,3,3−トリフルオロプロピンの代わりに、比較例1においては2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を用いた。実施例1において記載したものと同じ手順にしたがうと、4%(w/w)NaOH中のHFO−1234yfの濃度は一定に維持されたことが分かった。これはHFO−1234yfとNaOHの間に反応が起こっていないことを示している。
実施例2:
[0031]室温において1LのTedlarガスに3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)ガスを充填し、2.11gの4%NaOH溶液を、隔膜を通してバッグ中に注入した。バッグを時々回転させながら、液体を4日間反応させた。シリンジを用いて液体をバッグから注意深く引抜き、較正TFA(トリフルオロ酢酸)/DOインサートを用いて19F−NMRによって分析した。結果は、反応が進行するにつれて、−51.0ppmにおけるピーク(TFPYに帰属していた)が減少する一方で、−119.9ppmにおけるピーク(Fに帰属していた)が増加したことを示した。これはTFPYの一部が反応して消失し、反応生成物の1つとしてフッ化物が形成されたことを示している。また、積分によってTFPYからフッ化物への転化が定量的であったことも示された。液体をバッグに注入して戻した後に反応時間を6日間に延ばして反応が確実に完了するようにすることによって、4%(w/w)NaOH溶液中のTFPYの反応容量は4%(w/w)NaOH溶液の量の約1.7%〜1.8%(w/w)であると求められた。
実施例3:
[0032]1234yfとTFPYの750gの混合物(0.5%のTFPY)を、室温及び1気圧において、ガススパージャーを介して200mLの4%(w/w)NaOH水溶液に通し、テールガスを液体窒素トラップ中に回収する。回収された物質をGC及びGCMSによって分析した。結果は、1234yf中のTFPYの濃度が約260ppmに減少し、1234yfの回収率は99%であったことを示す。
[0033]他の実験において、4%(w/w)のKOH水溶液を用いた他は同じ手順を用いたところ、同様の結果が得られる。
実施例4:
[0034]1234yfとTFPYの750gの混合物(0.5%のTFPY)を、室温及び1気圧において、ガススパージャーを介して210mLの4%(w/w)NaOH水溶液に通し、テールガスを液体窒素トラップ中に回収した。回収された物質をGC及びGCMSによって分析した。結果は、1234yf中のTFPYの濃度が約20ppm(w/w)に減少し、1234yfの回収率は99%であることを示す。
[0035]他の実験において、4%(w/w)のKOH水溶液を用いた他は同じ手順を用いたところ、同様の結果が得られる。
実施例5:
[0036]1234yfとTFPYの175gの混合物(0.5%(w/w)のTFPY)を、室温及び1気圧において、ガススパージャーを介して200mL%(w/w)NaOH水溶液に通し、テールガスを液体窒素トラップ中に回収した。回収された物質をGC及びGCMSによって分析した。結果は、1234yf中のTFPYの濃度が約75ppm(w/w)に減少し、1234yfの回収率は99%であったことを示す。
[0037]他の実験において、1%(w/w)のKOH水溶液を用いた他は同じ手順を用いたところ、同様の結果が得られる。
実施例6:
[0038]1234yfとTFPYの2000gの混合物(0.5%(w/w)のTFPY)を、室温において、ガススパージャーを介して205mLの10%(w/w)NaOH水溶液に通し、テールガスを液体窒素トラップ中に回収する。回収された物質をGC及びGCMSによって分析した。結果は、1234yf中のTFPYの濃度が約165ppm(w/w)に減少し、1234yfの回収率は98%であったことを示す。
[0039]他の実験において、10%(w/w)のKOH水溶液を用いた他は同じ手順を用いたところ、同様の結果が得られた。
[0039]他の実験において、10%(w/w)のKOH水溶液を用いた他は同じ手順を用いたところ、同様の結果が得られた。
本発明は以下の態様を含む。
[1]
2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)中のフッ素化アルキン不純物の濃度を減少させる方法であって、HFO−1234yf、及び式:RC≡CH(式中、Rはペルフッ素化直鎖C〜Cアルキルである)を有する少なくとも1種類のフッ素化アルキン不純物を含む混合物を、苛性物質と前記アルキン不純物の少なくとも一部の間の少なくとも1種類の反応生成物を形成し、前記HFO−1234yfを実質的に未反応で維持するのに有効な条件下で苛性物質と接触させることを含む上記方法。
[2]
前記フッ素化アルキン不純物の減少した濃度を有する前記HFO−1234yfを回収することを更に含む、[1]に記載の方法。
[3]
Rが−CFである、[1]に記載の方法。
[4]
前記苛性物質が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属酸化物、及びこれらの組合せからなる群から選択される、[1]に記載の方法。
[5]
前記アルカリ金属水酸化物が、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化セシウム(CsOH)、水酸化ルビジウム(RbOH)、及びこれらの組合せからなる群から選択される、[4]に記載の方法。
[6]
前記アルカリ土類金属水酸化物が、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、水酸化カルシウム(Ca(OH))、水酸化ストロンチウム(Sr(OH))、水酸化バリウム(Ba(OH))、及びこれらの組合せからなる群から選択される、[4]に記載の方法。
[7]
前記アルカリ土類金属酸化物が酸化カルシウム(CaO)である、[4]に記載の方法。
[8]
前記苛性物質を約50重量%未満の前記苛性物質で水溶液中に存在させる、[1]に記載の方法。
[9]
前記苛性物質を約0.1重量%〜約20重量%の間の前記苛性物質で水溶液中に存在させる、[8]に記載の方法。
[10]
前記苛性物質を約1重量%〜約10重量%の間の前記苛性物質で水溶液中に存在させる、[9]に記載の方法。
[11]
前記苛性物質を約2重量%〜約5重量%の間の前記苛性物質で水溶液中に存在させる、[10]に記載の方法。
[12]
前記苛性物質がNaOHである、[11]に記載の方法。
[13]
前記フッ素化アルキン不純物の濃度を少なくとも約20%減少させる、[1]に記載の方法。
[14]
前記フッ素化アルキン不純物の濃度を少なくとも約30%減少させる、[13]に記載の方法。
[15]
前記フッ素化アルキン不純物の濃度を少なくとも約40%減少させる、[14]に記載の方法。
[16]
前記フッ素化アルキン不純物の濃度を少なくとも約50%減少させる、[15]に記載の方法。
[17]
2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)中の3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)の濃度を減少させる方法であって、
(a)2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)及び第1の濃度の3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)を含む第1の組成物を用意すること;
(b)前記第1の組成物を、苛性物質とTFPYの少なくとも一部を反応させるのに有効な条件下で苛性物質と接触させること;及び
(c)1234yf及び第2の濃度のTFPYを含む第2の組成物を回収すること、ここで前記第2の濃度は前記第1の濃度よりも低い;
を含む上記方法。
[18]
TFPYの第1の濃度が300ppmより高い、[17]に記載の方法。
[19]
TFPYの前記第2の濃度が300ppm以下である、[17]に記載の方法。
[20]
TFPYの前記第2の濃度が約200ppm以下である、[19]に記載の方法。
[21]
TFPYの前記第2の濃度が約100ppm以下である、[20]に記載の方法。
[22]
前記苛性物質がNaOHを含む、[17]に記載の方法。
[23]
前記NaOHを約0.1重量%〜約20重量%のNaOHの水溶液として用意する、[22]に記載の方法。
[24]
前記NaOHを約1重量%〜約10重量%のNaOHの水溶液として用意する、[23]に記載の方法。
[25]
前記NaOHを約2重量%〜約5重量%のNaOHの水溶液として用意する、[24]に記載の方法。
[26]
前記NaOHを約4重量%のNaOHの水溶液として用意する、[24]に記載の方法。

Claims (26)

  1. 2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)中のフッ素化アルキン不純物の濃度を減少させる方法であって、HFO−1234yf、及び式:RC≡CH(式中、Rはペルフッ素化直鎖C〜Cアルキルである)を有する少なくとも1種類のフッ素化アルキン不純物を含む混合物を、苛性物質と前記アルキン不純物の少なくとも一部の間の少なくとも1種類の反応生成物を形成し、前記HFO−1234yfを実質的に未反応で維持するのに有効な条件下で苛性物質と接触させることを含む上記方法。
  2. 前記フッ素化アルキン不純物の減少した濃度を有する前記HFO−1234yfを回収することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. Rが−CFである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記苛性物質が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属酸化物、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記アルカリ金属水酸化物が、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化セシウム(CsOH)、水酸化ルビジウム(RbOH)、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記アルカリ土類金属水酸化物が、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、水酸化カルシウム(Ca(OH))、水酸化ストロンチウム(Sr(OH))、水酸化バリウム(Ba(OH))、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
  7. 前記アルカリ土類金属酸化物が酸化カルシウム(CaO)である、請求項4に記載の方法。
  8. 前記苛性物質を約50重量%未満の前記苛性物質で水溶液中に存在させる、請求項1に記載の方法。
  9. 前記苛性物質を約0.1重量%〜約20重量%の間の前記苛性物質で水溶液中に存在させる、請求項8に記載の方法。
  10. 前記苛性物質を約1重量%〜約10重量%の間の前記苛性物質で水溶液中に存在させる、請求項9に記載の方法。
  11. 前記苛性物質を約2重量%〜約5重量%の間の前記苛性物質で水溶液中に存在させる、請求項10に記載の方法。
  12. 前記苛性物質がNaOHである、請求項11に記載の方法。
  13. 前記フッ素化アルキン不純物の濃度を少なくとも約20%減少させる、請求項1に記載の方法。
  14. 前記フッ素化アルキン不純物の濃度を少なくとも約30%減少させる、請求項13に記載の方法。
  15. 前記フッ素化アルキン不純物の濃度を少なくとも約40%減少させる、請求項14に記載の方法。
  16. 前記フッ素化アルキン不純物の濃度を少なくとも約50%減少させる、請求項15に記載の方法。
  17. 2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)中の3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)の濃度を減少させる方法であって、
    (a)2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)及び第1の濃度の3,3,3−トリフルオロプロピン(TFPY)を含む第1の組成物を用意すること;
    (b)前記第1の組成物を、苛性物質とTFPYの少なくとも一部を反応させるのに有効な条件下で苛性物質と接触させること;及び
    (c)1234yf及び第2の濃度のTFPYを含む第2の組成物を回収すること、ここで前記第2の濃度は前記第1の濃度よりも低い;
    を含む上記方法。
  18. TFPYの第1の濃度が300ppmより高い、請求項17に記載の方法。
  19. TFPYの前記第2の濃度が300ppm以下である、請求項17に記載の方法。
  20. TFPYの前記第2の濃度が約200ppm以下である、請求項19に記載の方法。
  21. TFPYの前記第2の濃度が約100ppm以下である、請求項20に記載の方法。
  22. 前記苛性物質がNaOHを含む、請求項17に記載の方法。
  23. 前記NaOHを約0.1重量%〜約20重量%のNaOHの水溶液として用意する、請求項22に記載の方法。
  24. 前記NaOHを約1重量%〜約10重量%のNaOHの水溶液として用意する、請求項23に記載の方法。
  25. 前記NaOHを約2重量%〜約5重量%のNaOHの水溶液として用意する、請求項24に記載の方法。
  26. 前記NaOHを約4重量%のNaOHの水溶液として用意する、請求項24に記載の方法。
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