JP4042616B2 - ドラムヘッドとドラムおよび電子ドラム並びにドラムシステムと電子ドラムシステム - Google Patents

ドラムヘッドとドラムおよび電子ドラム並びにドラムシステムと電子ドラムシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は打楽器および電子打楽器に関し、特に演奏時に打撃を受ける面(打撃面)を有するドラムヘッドと、そのドラムヘッドを備えたドラムおよび電子ドラム、並びにその複数個のドラム又は電子ドラムによって構成されるドラムシステム、および電子ドラムシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、代表的な打楽器であるドラム(アコースティックドラム)は、通常、皮またはポリエステルフィルム等のプラスチックフィルムで形成されたドラムヘッドが取り着けられ、その演奏音(打撃音)が大きいため、演奏者であるユーザが自宅等で練習するときには、通常の演奏時に使用するドラムヘッド(以下「通常のドラムヘッド」と云う)に消音装置を取り付けたり、通常のドラムヘッドの代りに消音効果のあるトレーニングパッドなどの特別なドラムヘッドを用いたりして、周囲の迷惑にならないように打撃音を小さくしていた。
例えば、ドラムヘッドの打撃面に衝撃吸収部材で形成したミュートカバーを取り付ける方法が従来からある。この場合、打撃時にドラムヘッドに加わる衝撃をミュートカバーが減衰するため、ドラムヘッドの振動が抑えられてドラムの打撃音が小さくなる。なお、ドラムヘッドはドラムパッドとも称される。
【0003】
一方、ドラムを電子化した電子ドラムに関しては、打撃によるドラムヘッドの振動を振動センサ(ピックアップ)で検知し、それに応じた音質および音量の電子音を電子ドラムに接続した音源装置とアンプおよびスピーカを用いて出力するため、その音量はボリュームなどによって容易に調整できる。
しかし、このような電子ドラムでも、ドラムヘッドの打撃面を打撃すると「ボコボコ」または「バシバシ」などといった打撃音が発生してしまい、その音が周囲の迷惑になったり電子音の邪魔になったりする。よって、電子ドラムの場合もアコースティックドラムと同様に、消音効果のあるドラムヘッドを用いてその打撃音を小さくした方がよい。
【0004】
従来の消音効果があるドラムヘッドとしては、例えば打撃面の裏面に衝撃吸収部材を貼着したドラムヘッドがある。このドラムヘッドの場合、打撃時の振動のエネルギーを振動吸収部材が吸収してドラムヘッドの振動を抑えるので、その分ドラムの打撃音を小さくすることができる。
また、打撃面をメッシュなどの網状素材で形成したドラムヘッドが既に市販されている。このドラムヘッドの場合、打撃面が振動したときにメッシュの隙間から空気が逃げるため、打撃面をプラスティックフィルムで隙間なしに形成した通常のドラムヘッドと比較して周囲の空気に対する振動の伝播(音響放射)を減らすことができ、その分ドラムの打撃音を小さくすることができる。
【0005】
さらに、例えば特許文献1に見られるように、複数の開口部を有するパンチングシートで打撃面を有するヘッド部材を形成し、その裏側に振動吸収部材を配設したドラムヘッドもある。このドラムヘッドの場合、打撃時のヘッド部材の振動が振動吸収部材に吸収されるとともに、開口部付近の空気は殆ど振動しないため、周囲の空気に対する振動の伝播(音響放射)を少なくすることができる。したがって、ドラムの打撃音を一層小さくすることができる。
なお、これらのドラムヘッドは、電子ドラムとアコースティックドラムの双方に適用することができる。つまり、ドラムヘッドの打撃面の裏面側に振動センサ(ピックアップ)を配設すれば電子ドラム用のドラムヘッドとして使用することができ、振動センサを配設しなければアコースティックドラム用のトレーニングパッド(消音効果のあるドラムヘッド)として使用することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−142459号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したドラムヘッドにミュートカバーを取り付ける方法は、テンション(張力)を保持したドラムヘッドの打撃面が衝撃吸収材によって被覆されてしまうため、ユーザがそれを打撃したときに感じる打撃感がクッションを叩いている様な感覚となり、通常のドラムヘッドを打撃したときの打撃感と全く異なるものになってしまうという問題があった。
一方、上述した従来の消音効果があるドラムヘッドに関しても同様の問題がある。例えば、打撃面の裏面に衝撃吸収部材を貼着したドラムヘッドの場合、打撃時に衝撃吸収材が打撃面と一体となって振動するため、ドラムヘッド全体の振動特性が変化して打撃感が悪くなるという問題があった。しかも、この場合、ドラムヘッドの打撃面全体が振動するため周囲の空気に対する振動の伝播が大きく、満足な消音効果を得ることができないという問題もあった。
【0008】
また、打撃面をメッシュ状の素材で形成したドラムヘッドの場合、振動吸収材を使用しない分だけ打撃感を改善できるものの、メッシュを打棒(スティック)で叩いたときにスティックが大きく弾み易いため、その打撃感は通常のドラムヘッドを打撃したときの打撃感とは異なる。しかも、打棒がメッシュに接触したときに「シャカシャカ」といった擦音が発生してしまい、打撃音と同様に周囲の迷惑や演奏の邪魔になってしまうという問題があった。
そのうえ、このドラムヘッドは、複数枚のメッシュを一定の角度で重ね合わせた後に張設する必要があるため、製造に手間がかかりコスト高になってしまうという問題もあった。さらに、このドラムヘッドに振動センサを配設して電子ドラムに使用した際、振動センサの出力信号の大きさが、振動センサの配設位置付近を打撃したときのみ局所的に大きくなってしまうという問題があった。
【0009】
それに対し、上記特許文献1に記載されているような従来の打撃面を有するヘッド部材を複数の開口部を有するパンチングシートで形成したドラムヘッドは、打撃感も消音効果も比較的良好である。しかし、消音のために設ける打撃面の開口部によってドラムヘッドの張力に耐えるための強度が弱くなるという問題があった。つまり、消音効果を向上するために打撃面の開口部を増やすとドラムの耐久性が悪くなり、打撃面の開口部を減らすと消音効果が低減するといった問題があった。
【0010】
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、ドラム又は電子ドラムあるいはそのシステムにおいて、スティックによってドラムヘッドを打撃したときに発生する打撃音をなるべく小さくするとともに、その打撃感を通常のドラムヘッドの打撃感に近づけ、ユーザがドラムの様々な演奏法(スティックワーク)を練習するときに支障が無いようにし、しかもドラムヘッドの耐久性を損なうことなく、且つ安価に製造できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の目的を達成するため、弾性材からなり打撃面を形成するヘッド本体と補強板とからなるドラムヘッドにおいて、そのヘッド本体の周縁部には胴に嵌合する環状部を一体に形成しており、その弾性材からなるヘッド本体の打撃面と反対側の面に多数の弾性突起を形成し、その面の少なくとも所定の領域における弾性突起の各先端面に亘って、ヘッド本体より剛性の高い材料からなり、そのヘッド本体より小さい寸法の補強板を接着又は溶着して配設したものである。
このとき、弾性突起をヘッド本体の打撃面と反対側の面の略全領域に形成し、その略全領域の弾性突起の各先端面に亘って、補強板を一枚あるいは複数に分割して配設するとよい。
また、弾性突起の各先端面に亘って、ヘッド本体と同種の弾性材からなるシート(クッションシート)を介して補強板を接着すると一層よい。
【0012】
あるいは、弾性材からなり打撃面を形成するヘッド本体と補強板とからなるドラムヘッドにおいて、その弾性材からなるヘッド本体の打撃面側の面に多数の弾性突起を形成し、その面と反対側の面の少なくとも所定の領域に亘って、ヘッド本体より剛性の高い材料からなり、該ヘッド本体より小さい寸法の補強板を接着又は溶着して配設するようにしてもよい。
このとき、弾性突起をヘッド本体の打撃面の略全領域に形成し、打撃面と反対側の面補強板を一枚あるいは複数に分割して配設するとよい。さらに、上記ヘッド本体は、上記各弾性突起の先端面を覆うように弾性を有するシートを固定して設け、そのシートによって打撃面を形成することもできる。
また、これらのドラムヘッドにおけるヘッド本体の打撃面側の面上に、一方の面が平坦面で他方の面に弾性突起を形成した弾性材からなる副ヘッド本体を重ねて配設するとよい。さらにこのとき、ヘッド本体と副ヘッド本体との間に、副ヘッド本体より剛性の高い材料からなる副補強板を配設すると一層よい。
【0013】
さらに、これらのドラムヘッドの補強板は上記ヘッド本体の周縁部を除く領域に配設され、その補強板のヘッド本体側と反対側の面の少なくとも一部を覆ってヘッド本体の周縁部まで延設する弾性材からなる支持部材を設け、その支持部材の延設部をヘッド本体の周縁部に配設すると、胴に取り付けたときに補強板を確実に支持することができる。
そして、これらのドラムヘッドを打撃面を外側にして上記ヘッド本体の周縁部を円筒状の胴(シェル)の端縁部に嵌合させ、該ヘッド本体のの周縁部の外側に環状のリム(フープ)を嵌合させて、胴にドラムヘッドを固定すれば、上記の目的を達成するドラムを提供することができる。
【0014】
または、上述のドラムヘッド、胴、またはリムのいずれかに振動検出センサを取り付け、その振動検出センサによる振動検出信号を電子打撃音を発生する電子音源に入力させるようにすれば、上記の目的を達成する電子ドラムを提供することができる。
さらに、少なくとも一部にこのようなドラム又は電子ドラムを含む形状や大きさが異なるドラム又は電子ドラムを複数個組み合わせてセットにすることによって、この発明によるドラムシステム又は電子ドラムシステムを構成することができる。
【0015】
さらに、この発明によるドラムへッドおよびドラムあるいは電子ドラムのさらに好ましい構成例を記す。
上記ドラムヘッドは、ヘッド本体と弾性突起とを一体に成形すると製造が容易になり、コストを一層抑えることができる。そのヘッド本体と弾性突起は伸び率が100%以上1000%以下のエラストマ(ゴムのように高弾性を有するポリマであり、詳細は後述する)によって形成するとよい。
また、その弾性突起の形状は、円錐台又は円柱あるいは角錐台又は角柱のいずれかにするとよいが、円錐台状又は角錐台状にすると成形時の型抜きが容易になる。
【0016】
さらに、その弾性突起を、ヘッド本体の一方の面に略均等な間隔で直交配列又は同心配列するように形成するとよい。
ドラムヘッドの補強板は制振鋼鈑によって形成するとよいが、へッド本体より剛性の高い材料であれば、アルミニウムやチタン等の軽金属板や硬質のプラスチック板なども使用することができる。
また、ヘッド本体の周縁部に胴に嵌合する環状部を、内部に環状の補強部材を埋設して形成するとよい。
【0017】
このようなドラムヘッドを胴の一端部に取り付けたドラムまたは電子ドラムにおいて、その胴の内周面の複数箇所に胴の径方向に平行に延びる支持部を設けたブラケットを固着し、そのブラケットの支持部とドラムヘッドの補強板との間にクッション材を介装すると、補強板を裏面側から弾性的に支持することができ、耐久性を高めることができる。
また、前述したドラムヘッドを胴に取り付けた電子ドラムでは、振動検出センサをドラムヘッドの補強板に取り付けるとよい。
さらに、その補強板の裏面に略円板状のセンサボードを、その周縁部と補強板の裏面との間に振動吸収材を介装させて、センサボードの中心部がドラムパッドの中心部と略合致する位置に固着し、そのセンサボードの補強板と対向する面と反対側の面の中心部に振動検出センサを取り付けるようにすると、スティックでドラムヘッドの打撃面のどこを叩いても、その打撃力に応じた振動を上記振動検出センサによって略均一な感度で検出することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラム及び電子ドラム、さらにその複数のドラムによるドラムシステムと、複数の電子ドラムによる電子ドラムシステムに係る実施の形態を、それぞれ図面に基づいて順次説明する。
【0019】
〔ドラムヘッドとドラムの実施形態〕
第1の実施形態
まず、この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラム(アコースティックドラム)の第1の実施形態を図1によって説明する。図1はそのドラムの径方向に沿う縦断面図である。
このドラムは、胴(シェル)1とドラムヘッド2とリム(フープ)3とからなり、円筒状の胴1の一端縁部1aに、その開放面を塞ぐようにドラムヘッド2を被せて嵌め込んでいる。そのドラムヘッド2の嵌合部の外側に環状のリム3を嵌め込み、胴の外周に等角度間隔で設けられているラグ11に、リム3の透孔に挿入したチューニングボルト(アジャスティングボルト)12をねじ込んで締め付けることによって、リム3をドラムヘッド2と共に胴1に固定している。
なお、このドラムを構成している胴1、リム3、およびラグ11とチューニングボルト12はこの発明に特有のものではなく、従来のドラムに用いられているものを適宜使用できるため、それらの詳細な説明は省略する。
【0020】
次に、この発明によるドラムヘッド2について詳細に説明する。なお、ドラムヘッドとはドラムおよび電子ドラムの打撃面を形成する部分であり、ドラムパッド又は単にパッドとも呼ばれる。
図1に示すドラムヘッド2は、略円板状のヘッド本体21と略円板状の補強板25とからなる。
ヘッド本体21はエラストマなどの弾性材からなり、その上面は平坦な円形の打撃面22を形成し、その打撃面22と反対側の略全面に高さが揃った多数の弾性突起23を一体に形成している。なお、この弾性突起23については詳細を後述する。
【0021】
さらに、ヘッド本体21の周縁部21aは強度を持たせるために厚さが厚く形成されており、その外側に全周に亘って後方に延びて胴1に嵌合する環状部24を一体に形成している。この環状部24の内部には金属リング等の環状の補強部材26を埋設して、所定の形状を保持するようにしている。この補強部材26は、ドラムヘッド2の耐久性を高めるため設けた方が望ましいが、この発明に必須のものではなく、補強部材26を埋設しなくでもドラムヘッド2が打撃に対して充分な強度を持つ場合(ドラムの径寸法が小さい場合など)は省略してもよい。また、環状部24の形状はドラムの種類や形寸法などに応じて異なる。
このヘッド本体22の厚肉の周縁部21aと弾性突起23の形成領域との間にわずかな幅の環状の薄肉部21bを設けている。
【0022】
ここで、ヘッド本体を形成する弾性材として用いるエラストマについて説明する。エラストマは、常温ではゴム状の弾力性を有する高分子物質をいい、天然ゴム、合成ゴム、低重合プラスチックスなどの誘導体を含む。金属の弾性限度内での伸び率は0.2%にも達しないが、エラストマの伸び率は100〜1000%もあり、応力がなくなると元の原子配列に戻る。
さらに、熱可塑性エラストマは、常温ではゴムと同様に弾性体としてふるまうが、高温では可塑化されて流動性を示すため、通常のプラスチックと同様な成形方法によって成形することができる。
【0023】
ヘッド本体21を形成するエラストマとしては、天然ゴム、合成ゴム等、振動ダンピングの効果があり、良好な打感が得られるものであれば何でもよいが、ブルーミング(経年劣化による変色)を防ぐために、エチレンプロピレンゴム(EPDM)と補強充填剤などの複数種類のエラストマを混合した材料を使用するのが望ましい。このとき、合成したエラストマの伸び率が、ドラムの径寸法や弾性突起23の形状および配置、補強板の剛性などに応じて最適な値になるように、混合するエラストマの種類や配合の割合を調整するとよい。
【0024】
一方、補強板25は、ヘッド本体21より剛性の高い板材で、ヘッド本体21より小さい径寸法の略円形に形成したものである。この補強板25は、図示の例では全ての弾性突起23の各先端面に亘って接着剤で接着して配設している。あるいは、各弾性突起23の先端部を加熱して軟化させ、補強板25に溶着させるようにしてもよい。
この補強板25の材料としては、充分な剛性(特に曲げ剛性)とある程度のダンピング特性が必要であり、鉄板等の制振鋼板を用いるのが最適であるが、アルミニウム、チタン、マンガン等の軽金属板、あるいはステンレス板などを用いてもよい。さらには、硬質のプラスチック板などを用いてもよいが、その場合はプラスチックの板厚を制振鋼板などよりも厚くし、リブ等を設けて剛性を高め、打撃に充分耐えるだけの強度と剛性を得る必要がある。
【0025】
図2は、図1に示したドラムのドラムヘッドをスティックで打撃したときの状態を示す縦断面図である。図3は、図2に示したスティックによるドラムヘッドの打撃部分を拡大して示す部分的な断面図である。
なお、図2で、実線はスティック4で打撃した瞬間のヘッド本体21の状態を示し、仮想線はスティックで打撃する前の打撃面22および補強板25の位置を示す。
ドラムヘッド2は、ヘッド本体21より剛性の高い補強板25を弾性突起23の各先端面に亘って配設しているため、スティック(打棒)4で打撃面22を打撃したときに、打撃面22の打撃を受けた位置(以下、「打撃位置」と云う)の近傍にある弾性突起23は大きく変形する(図3に詳細を示す)が、打撃位置から離れたところの弾性突起23は殆ど変形しない。
【0026】
また、スティック4で打撃面22を打撃した瞬間、その衝撃を受けてヘッド本体21はその環状の薄肉部21bより内側の部分全体が補強板25と共に若干下方へ移動する。このとき、補強板25を配設している箇所であれば、打撃面22の何処を打撃してもドラムヘッド2は全体が一体のように移動し、移動後の補強板25と打撃面22の位置は、一点鎖線で示す移動前(打撃を受ける前)の補強板25と打撃面22の位置と略平行になっている。
なお、図2では、補強板25と打撃面22が平行移動する状態を判り易く図示するため、移動距離を大きく強調して示している。しかし実際には、局所的な弾性突起23の変形および補強板25によるドラムヘッド2の一体的移動が打撃の衝撃を緩和するため、ヘッド本体21と補強板25の下降量は極めて小さい。
【0027】
そして、以上の変形が発生した次の瞬間、打撃した部分とその近傍の大きく変形していた弾性突起23が復元を開始すると共に、ヘッド本体の弾性復元力によってその打撃面22を含むヘッド本体21の下降した部分が補強板25と共に上方向へ移動する。こうして、打撃面22はスティックを撥ね返す動きをする。
その後、これらは減衰しながら上下方向への移動を繰り返し、次第に一点鎖線で示す打撃を受ける前の位置に戻る。この様な動きは、皮やフィルムを張ったアコースティックドラムのドラムヘッドを打撃したときの動きに近似している。このときの打撃面22全体の上下方向の移動すなわち振動が空気に伝播し、音響放射するが、その振動周波数が可聴周波数の下限に近いかそれより低いため、音としてはあまり聞こえない。
【0028】
ヘッド本体21のスティックで直接打撃された部分とその近傍は可聴周波数内の周波数で振動するが、図3に明示するようにその打撃部の弾性突起23が変形して打撃エネルギーの一部を吸収しつつ打撃力を受けとめる。このとき、変形した弾性突起23の周囲には空間があって隣設した弾性突起に打撃力を伝え難いため、振動の発生は局所的であり、ヘッド本体21の弾性突起23が変形したごく狭い範囲だけに限られ全体には広がらない。そのため振動面に接して動かされる空気が少ないので、発生する打撃音は小さいものとなる。
【0029】
また、打撃面22をエラストマなどの弾性材で形成しているため、メッシュを打撃したときに発生するような擦音を発生せず、耐久性も高い。
しかも、図3に示すように、ヘッド本体21の打撃を受けた部分の弾性突起23が変形するため、打撃時に打撃面22でスティックが必要以上に撥ね返ることがない。さらに、補強板25によりドラムヘッド2に適度な剛性と適度な慣性が付与されるので、その打撃感は従来の消音効果を有すドラムヘッドよりもリアルになり、通常のアコースティックドラムを打撃したときの感覚に近い自然な打撃感を得ることができる。
さらに、ヘッド本体21を形成するエラストマの伸び率、補強板25の材質、弾性突起23の形状および配置を変更することにより、打撃面22を打撃したときの打撃感を調整することができるため、ドラムヘッド2の打撃感を、ユーザの好みまたは演奏法(スティックワーク)に合わせて製作することもできる。
【0030】
図4は、図1乃至図3に示したドラムヘッドを構成するヘッド本体の一部を上下逆にして弾性突起の立体的な形状を示す部分拡大斜視図である。この例では、ヘッド本体21の下面に多数の円錐台状の弾性突起を一体に形成している。しかし、弾性突起23の形状はこれに限るものではない。
例えば、この弾性突起23を図5に示すように円柱状に形成したり、図6に示すように角錐台状に形成したり、図7に示すように角柱状に形成してもよい。
また、図8に示すように、ヘッド本体21の一方の面側に所定のピッチで平行な多数の縦溝27aと横溝27bを互いに直交させて形成することによって、その両溝間の島状の残部を弾性突起23とするようにしてもよい。
【0031】
このように、弾性突起23の形状や大きさは任意であるが、成形型を用いてヘッド本体21に一体に成形する場合は、図4に示した円錐台状や、図6に示した角錐台状にすると、型抜きが容易である。また、変形し易さと耐久性の面でも好ましい。
さらに、図1および図2に示した例では、ヘッド本体21の打撃面22と反対側の面の全域に亘って同じ形状および大きさの弾性突起23を均一な密度で形成しているが、これに限らず異なる形状や大きさの弾性突起23を複数種類混ぜて設けるようにしてもよい。例えば、ヘッド本体21の中心領域には平面形状の大きい弾性突起を設け、外周に近い領域には平面形状がそれより小さい弾性突起を設けるようにしてもよい。また、全体的に平面形状が大きな弾性突起を散在させ、その隙間に平面形状が小さな弾性突起を設けるようにしてもよい。
【0032】
図9は図1に示したヘッド本体の弾性突起を形成した面側の一部(約1/4)を示す平面図である。この例では同じ大きさの弾性突起23を直交する縦方向と横方向に等ピッチで整列させて形成している。
図10は弾性突起の異なる配置例を示す図9と同様な平面図である。この例では径の大きい弾性突起23aと径の小さい弾性突起23bを、それぞれヘッド本体21の中心に対して同心円上に配置している。
【0033】
弾性突起の配列ピッチは均等に限らずランダムにしてもよいが、略均一な消音効果と打撃感が得られるように、弾性突起の大小にかかわらず、なるべく隣接する弾性突起の間隔が略均等になり、あまり間隔が広くなり過ぎないようにするのが望ましい。
また、この実施形態においては多数の弾性突起を設けたが、弾性突起の周囲に空間があって力を伝え難い構造であって、打撃の際の変形が局所的であれば、弾性突起を多数設ける必要はない。例えば、ドラムヘッドの中央部から螺旋状に外周へ向かう1つの弾性突起を設けることも可能である。
【0034】
また、図1乃至図2に示した例では、ヘッド本体21の打撃面22と反対側の面の略全面に形成した多数の弾性突起23の全ての先端面に接着する1枚の略円形状の補強板25を配設しているが、ヘッド本体21の中心領域と周辺領域のように領域を分けて、その領域ごとに別の補強板を配設するようにしてもよい。
例えば、中心領域には円板状の補強板を配設し、その外側の領域にはドーナツ状の補強板を配設するようにしてもよい。そして、その各領域で弾性突起の大きさ(太さや長さ)や配置密度を変えたり、補強板の材質や厚さを変えたりしてもよい。
【0035】
なお、図1および図2に示したドラムは、胴1の一方の端面にのみドラムヘッド2を取り付けているが、胴の両方の端面にドラムヘッド2を取り付けてもよいことは勿論である。さらに、図1および図2に示したドラムは、円形のドラムにこの発明を適用したものであるが、それに限るものではない。非円形(例えば多角形状など)のドラムに適用しても同等の効果を得られることは勿論である。
以下に述べる他の実施形態においても同様である。
【0036】
第2の実施形態
次に、この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第2の実施形態を図11によって説明する。
図11はその第2の実施形態を示すドラムの図1と同様な縦断面図であり、図1と同じ部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は省略する。以下の他の実施形態についても同様である。
【0037】
この実施形態において前述した第1の実施形態と異なる点について説明すると、胴1の内周面の複数箇所に好ましくは内周方向に等角度間隔で同じ高さ位置に、逆L字形のブラケット30を取り付けている。その各ブラケット30は胴1の径方向に平行に延びる支持部30aと胴1の内周面に沿って延びる取付部30bとからなり、その取付部30bをボルト31とナット32で胴1に固着する。そして、各ブラケット30の支持部30aとドラムヘッド2の補強板25との間にスポンジ又は軟質樹脂あるいはゴム等のクッション材33を固定して介装する。
【0038】
このようにすると、補強板25を裏面側からクッション材33によって弾性的に確実に支持することができるので、長期の使用によっても補強板25が脱落する恐れがなく、耐久性を高めることができる。また、この場合にはヘッド本体21の各弾性突起23と補強板25とは接着等によって固着しなくてもよく、補強板25を各弾性突起23の先端面に接して位置ずれしないように配設すればよい。
【0039】
第3の実施形態
次に、この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第3の実施形態を図12によって説明する。
図12はその第3の実施形態を示すドラムの図1と同様な縦断面図であり、第1の実施形態と異なるのは、ドラムヘッド2のヘッド本体21の下面すなわち各弾性突起23の先端面に亘って、クッションシート28を接着し、そのクッションシートに補強板25を接着した点だけである。
【0040】
そのクッションシート28は、ヘッド本体21と同質の弾性材からなるシートであり、ヘッド本体21との接着面積が少なくても強固に接着することができる。
そして、補強板25とクッションシート28は異質の材料からなるが、接着面積が充分大きくなるので強固に接着することができる。
したがって、ヘッド本体21と補強板25との接着強度が高くなり、前述した第2の実施形態のように補強板25を下側から支持しなくても、充分な耐久性を得ることができ、長期間使用しても補強板が脱落する恐れはなくなる。さらに、このクッションシート28を設けることにより、打撃時の反撥性が向上し、消音性も一層改善される。
【0041】
第4の実施形態
次に、この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第4の実施形態を図13によって説明する。
図13はその第4の実施形態を示すドラムの図1と同様な縦断面図である。この第4の実施形態のドラムにおけるドラムヘッド20は、そのヘッド本体21の構成がこれまで説明した各実施形態のものとかなり相違しているが、便宜上図1乃至図12と対応する部分には同一の符号を付している。
【0042】
このヘッド本体21は、これまで説明した各実施形態のヘッド本体21と同様にエラストマ等の弾性材によって形成されているが、その打撃面側の面に多数の弾性突起を一体に形成している。すなわち、図示の例ではヘッド本体21の上側に多数の同じ太さと高さの弾性突起が、打撃領域全体に均一なピッチで上向きに形成されている。そして、その全ての弾性突起の各先端面を含む打撃面全体を覆うようにフレキシブルシート29を接着あるいは溶着等によって固定し、そのフレキシブルシート29によって打撃面を形成している。このフレキシブルシート29はヘッド本体21と同質の弾性材のシートであるが、スティックにより繰り返し打撃されるので、充分な耐久性があり、打撃感を損なわない合成ゴムなどを使用する。
【0043】
このヘッド本体21の打撃面と反対側の面(図13では下面)は平坦に形成されており、そこにヘッド本体21より小さい寸法の補強板25を接着又は溶着して配設している。ここで、ヘッド本体21の下面に補強板25を接着する場合も、充分な接着面積があるため接着強度が向上し、長期間使用しても補強板が脱落するような恐れはない。なお、補強板25をヘッド本体21の下面の略全域に亘って配設しているが、中心部付近など所定の領域にのみ配設してもよいし、複数の領域に分けて配設してもよいことは前述した各実施形態の場合と同様である。
【0044】
また、図11に示した第2の実施形態と同様に、補強板25をクッション材などを介して下側から支持するようにした場合には、ヘッド本体21と補強板25は必ずしも固着しなくてもよい。
ヘッド本体21の上面のフレキシブルシート29は、前述のように打撃面を形成するために設けているが、必須のものではなく、多数の弾性突起23をスティックの先端部が入り込まないような間隔で形成すれば、フレキシブルシート29を省略して各弾性突起23の先端面を直接打撃面とすることもできる。
ヘッド本体21のその他の構成及び材質、弾性突起の形状や配置などは、第1の実施形態の場合と同じである。
【0045】
第5の実施形態
次に、この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第5の実施形態を図14によって説明する。
図14はその第5の実施形態を示すドラムの一部を示す図1と同様な縦断面図である。このドラムで第1の実施形態と異なるのは、補強板25の下面側をエラストマによるシート状の弾性を有する支持部材35で覆うようにし、その周縁部35cをヘッド本体21の周縁部21aの下面と重なる位置まで延設して、ヘッド本体21の周縁部21aに接着している点である。
なお、この支持部材35の周縁部35cをヘッド本体21の周縁部21aの下面に仮止めした状態で、このドラムヘッド2を図示のように胴1の端縁部1aに嵌合させてリム3とチューニングボルト12とラグ11によって固定すると、支持部材35の周縁部35cはヘッド本体21の周縁部21aと胴1の端縁部1aとによって強固に挟持される。
【0046】
この支持部材35は、補強板25の全体を覆う必要はないので、開孔35aを中央部あるいはその他にも形成してもよい。また、周縁部35cが上方に屈曲する外周部付近の所々に空気孔35bを形成して、打撃時の弾性突起23の変形を妨げないように、ヘッド本体21と支持部材35とに囲まれた空間内の空気を流出入させるようにするとよい。
このようにしても、補強板25をヘッド本体21に対して接着等によって強固に固着しなくても、確実に配設して支持することができ、耐久性が向上する。
さらに、ヘッド本体21と支持部材35の2つのエラストマ部材を接着するので、その各部材の硬度を異ならせることができる。例えば、へッド本体21のエラストマは打撃感を重視した硬度に、支持部材35のエラストマは強度を重視した硬度にすることができる。
【0047】
第6の実施形態
次に、この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第6の実施形態を図15によって説明する。
図15はその第6の実施形態を示すドラムの一部を示す図13と同様な縦断面図である。このドラムで図13に示した第4の実施形態と異なるのは、前述の第5の実施形態の場合と同様に、補強板25の下面側をエラストマによるシート状の弾性を有する支持部材36で覆うようにし、その周縁部36cをヘッド本体21の周縁部21aの下面と重なる位置まで延設して、ヘッド本体21の周縁部21aに接着している点である。この支持部材36も、補強板25の全体を覆う必要はないので、中央部等に開孔を形成してもよい。また、周縁部36cをヘッド本体21の周縁部21aに必ずしも接着しなくてもよい。
なお、リム3の周縁部に合成樹脂又は合成ゴム等からなるリムカバー37を装着しているが、これはこの発明に特有のものではない。
この実施形態による効果は第5の実施形態の場合と同様である。
【0048】
第7の実施形態
次に、この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第7の実施形態を図16によって説明する。
図16はその第7の実施形態を示すドラムの一部を示す径方向に沿う縦断面図である。このドラムで第1の実施形態と異なるのは、ヘッド本体21の打撃面上に副ヘッド本体34を重ねて配設している点である。
【0049】
その副ヘッド本体34は、エラストマ等の弾性材からなり、第1の実施形態のヘッド本体21と同様に、一方の面が平坦面38であり、他方の面の略全面に高さの揃った多数の弾性突起39を一体に形成している。なお、この副ヘッド本体34には、ヘッド本体21に形成したような周縁部21aや環状部24にあたる部位はなく、全体的に略均一の厚さ(肉厚および弾性突起39の高さが一定)である。
図示の例では、副ヘッド本体34の下側の面の略全面に亘って等間隔に、円錐台状の小型の弾性突起39を形成しているが、前述した弾性突起23の場合と同様に、弾性突起39の配置および形状や大きさはこれに限るものではない。
【0050】
そして、この副ヘッド本体34は、弾性突起39の各先端面をヘッド本体21の打撃面側の面22′に接着または溶着する。つまり、弾性突起39を下向きにした状態で固定する。
この例では、副ヘッド本体34の平坦面38が打撃面となる。そして、ヘッド本体21上に副ヘッド本体34を重ねて配設しているため、耐久性が向上する。さらに、ヘッド本体21と副ヘッド本体34を異なる硬度の弾性材で形成したり、弾性突起を異なる形状にしたりすることもできる。よって、例えばヘッド本体21を強度を重視して形成し、副ヘッド本体34を打撃感を重視して形成することもできる。
【0051】
なお、第4の実施形態として図13によって説明したような打撃面側の面に上向きの弾性突起23を形成したヘッド本体21上にも、同様にして副ヘッド本体34を重ねて配設することができる。
この場合、副ヘッド本体34は、弾性突起39を形成した面を上向きにし、その反対側の平坦面38にヘッド本体21の各弾性突起23の先端面を接着または溶着してヘッド本体21に固定する。したがって、この場合のドラムの打撃面は、副ヘッド本体34の弾性突起39が形成された面になる。
このとき、副ヘッド本体34の全ての弾性突起39の各先端面を含む打撃面全体を覆うようにフレキシブルシートを固定し、そのフレキシブルシートによって打撃面を形成するようにしてもよい。
【0052】
第8の実施形態
図17は、第8の実施形態のドラムの一部を示す図16と同様な縦断面図である。このドラムで第7の実施形態と異なるのは、ヘッド本体21と副ヘッド本体34との間に副補強板25′を配設している点である。
この副補強板25′は、第1の実施形態の補強板25と同様に、ヘッド本体21および副ヘッド本体34よりも剛性が高い板材で形成されており、その上側の面に副ヘッド本体34の各弾性突起39の先端面を接着または溶着し、その下側の面をヘッド本体21の打撃面側の面22′に接着または溶着している。この場合も、副ヘッド本体34の平坦面38が打撃面となる。
なお、図示の例では、副ヘッド本体34の全ての弾性突起39の各先端面に亘って1枚の略円形状の副補強板25′を固着しているが、これに限るものではなく、前述した補強板25の場合と同様に、副ヘッド本体34の中心領域と周辺領域のように複数の領域に分け、その各領域ごとに別の副補強板を配設するようにしてもよい。
【0053】
このように、ヘッド本体21上に副補強板25′を介して副ヘッド本体34を重ねて配設すれば、より一層耐久性が向上する。さらに、2枚の補強板25,25′を、異なる剛性およびダンピング特性を持つ部材で各々形成することもできる。
なお、第4の実施形態として図13によって説明したような打撃面側の面に上向きの弾性突起23を形成したヘッド本体21上にも、同様にして副補強板25′および副ヘッド本体34を重ねて配設することができる。この場合は、副補強板25′の上側の面に副ヘッド本体34の各弾性突起39の先端面を接着または溶着し、下側の面にヘッド本体21の各弾性突起23の先端面を接着または溶着すればよい。あるいは、このとき副ヘッド本体34の弾性突起39を形成した面を上向きにして打撃面とし、副補強板25′の上側の面に副ヘッド本体34の平坦面38を接着または溶着するようにしてもよい。
【0054】
〔電子ドラムの実施形態〕
次に、この発明による電子ドラムの実施形態について、図18乃至図21によって説明する。
図18はこの発明による電子ドラムの一実施形態を示す径方向に沿う縦断面を電子打撃音を発生させる装置のブロック図と共に示す図である。図19はそのドラムヘッドの補強板への振動検出センサ取付部を拡大して示す縦断面図である。
この電子ドラムのドラムヘッド2およびそれを用いたドラムとしての構成は、図1に示した第1の実施形態のものと同じである。但し、リム3の周縁部にリムカバー37を装着している。
【0055】
そして、この電子ドラムでは、ドラムヘッド2の中央部の補強板25の下面に振動検出センサ40を取り付け、その振動検出センサ40による振動検出信号を信号線45を通してA/D変換器46でデジタル信号に変換して音源装置47に入力させる。この音源装置47には、電子打撃音(ドラムヘッドを打撃したときに発生する音と同様な音を電子音で生成する)の信号を発生する電子音源を備えている。その音源装置で、振動検出センサ40からの振動検出信号の発生タイミングでその信号の大きさに応じた電子打撃音の信号を発生させ、それをアンプ等のサウンドシステム48で増幅し、スピーカ49によって音響に変換して打撃音を発生する。その音色や音量は任意に調整できる。
【0056】
振動検出センサ40のドラムヘッドへの取り付け構造は、振動検出センサ40を補強板25の下面に直接粘着テープ等によって貼り付けるか、クッション材を介して貼り付けて取り付けてもよいが、図19に明示するような取付構造にするとなおよい。
すなわち、補強板25の裏面に略円板状のセンサボード41を、その周縁部と補強板25の裏面との間に振動吸収材42を介装させて、センサボード41の中心部がドラムヘッド2の中心部と略合致する位置に固着する。そして、そのセンサボード41の補強板25と対向する面と反対側の面の中心部に振動検出センサ40を取り付ける。
【0057】
このように振動吸収材を介装することによって、スティックでドラムヘッド2の打撃面22のどこを叩いても、その打撃力に応じた振動を振動検出センサ40によって略均一な感度で検出することができる。
振動吸収材42はリング状に設けてもよいが、センサボード41の外周に沿って適宜の間隔で複数個設けるだけでもよい。振動検出センサ40としては例えば圧電素子を用いることができるが、振動を検出できるものであれば何でもよい。
図19における43は引出線、44は信号線45を接続するためのコネクタである。振動検出センサ40を補強板25の中心部に取り付けたが、ヘッド本体の振動を検出できればどのような位置に設けてもよい。
【0058】
図18に示した例では、リム3をスティックで打撃するリムショットも検出できるように、別の振動検出センサ50を胴1の内周面に、センサボード51とその外周に沿って介装した振動吸収材52を介して取り付けている。
その振動検出センサ50による振動検出信号を信号線55を通してA/D変換器56でデジタル信号に変換して音源装置47に入力させ、リムショット音と同様な電子打撃音の信号を発生させ、サウンドシステム48で増幅してスピーカ49によって音響に変換して発音させる。
【0059】
また、図18に示した例では、リム3にセンサホルダ61を取り付け、その内側とドラムヘッド2のヘッド本体21の周縁部21aとの間に振動吸収材62を介装して振動検出センサ60を取り付けている。
その振動検出センサ60による振動検出信号を信号線65を通してA/D変換器66でデジタル信号に変換して音源装置47に入力させている。この振動検出センサ60によれば、ドラムヘッド2の打撃によるヘッド本体21の振動も、リムショットによるリム3の振動も検出することができる。
この図18では、説明の都合上3個の振動検出センサ40,50,60を設けて、その各振動検出信号をそれぞれA/D変換器46,56,66でデジタル信号に変換して音源装置47に入力させるようにしているが、これらを全て設ける必要はなく、信号線45のみを実線で示すように、振動検出センサ40を設けるだけでもよい。あるいは、ドラムヘッド2に振動検出センサ40を、胴1に振動検出センサ50を設けるか、両方に兼用の振動検出センサ60を設けるだけでもよい。
【0060】
振動検出センサ40を、前述したドラムの第2乃至第4および第7,第8の実施形態のいずれのドラムヘッドの補強板25にも直接あるいは振動吸収材を介して、例えば図19に示したように取り付けて、電子ドラムを構成することができる。
また、図14に示したドラムの第5の実施形態のドラムヘッド2に振動センサ40を取りつける場合は、図20に示すように、補強板25の裏面に配設した弾性を有する支持部材35を振動吸収材として利用し、その中央部の開孔35aの中心に中心を略一致させるようにしてセンサボード41を支持部材35に接着し、そのセンサボード41の補強板25と対向する面と反対側の面の中央部に圧電素子等の振動検出センサ40を粘着テープ等によって取りつければよい。
あるいは、第1乃至第4および第7,第8の実施形態のドラムヘッドに取り付けた場合と同様に、補強板25の中央部(開孔35aから露出している部分)に直接あるいは振動吸収材を介してセンサボード41を取り付けてもよい。
【0061】
また、図15に示した第6の実施形態のドラムヘッド2に振動センサ40を取りつける場合も、図21に示すように、補強板25の裏面に接着した弾性を有する支持部材36を振動吸収材として利用し、その支持部材36の裏面に振動検出センサ40を取りつけたセンサボード41を接着すればよい。
このようにすれば、打撃面22の略全面で同じように打撃を検出することができ、その検出感度にムラがないため、打撃面22の中央部と周辺部とを同じ力で打撃した場合の振動検出センサ40の検出結果は略等しく、スピーカ49からほぼ同じ音量の打撃音が発生する。
このようにして、前述したドラムの実施形態の全てを振動検出センサを取り付けることによって、電子ドラムの実施形態とすることができる。しかし、振動検出センサの種類や取り付け構造は上述したものに限るものではない。
【0062】
この電子ドラムにおいても、スティックでドラムヘッドを打撃したときに発生する打撃音や擦音を充分小さくすることができ、練習の際に近所に迷惑をかけたり、演奏の際に電子打撃音以外の雑音が発生したりするのを防止することができる。また、打撃感も通常のドラムの打撃感に近いものとなる。
これらの各実施形態において、補強板25は均一な厚さでなくてもよく、例えばドラムヘッド2の振動検出センサ40の真上を打撃したときに大きな出力にならないように、センサ取付部とその近傍の厚さを他の部分より厚くして、均一なセンサ出力が得られるようにしたり、領域によって厚さを変えて打撃感を異ならせるようなこともできる。
【0063】
〔ドラムシステムの実施形態〕
次に、ドラムシステムの実施形態について図22によって説明する。
前述した各実施形態のドラムのどれでも、異なる実施形態のものでも、その形状又は大きさが異なる複数個のドラムを組み合わせてドラムシステムを構成することができる。勿論同じ形状及び大きさのドラムを複数個含んでもよい。
図22はそのドラムシステムの一例を示す概略平面図であり、1個のバスドラムBD、3個のタムタムドラムTD1,TD2,TD3、および2個のスネアドラムSD1,SD2で構成されている。これらの各ドラムはいずれも、もしくは少なくとも1個は前述したいずれかの実施形態のドラムヘッドを備えている。なお、バスドラムBDは、スティックに変えてペダル操作によって回動するピータによってドラムヘッドを打撃される。
このようなドラムシステムによれば、近所に迷惑をかけることなく、しかも実際の演奏時と同様な打撃感で本格的な練習を行うことができる。
【0064】
〔電子ドラムシステムの実施形態〕
次に、電子ドラムシステムの実施形態について図23によって説明する。
前述した図18に示した電子ドラムあるいはドラムの各実施形態のドラムヘッドに振動検出センサを取り付けた形状又は大きさが異なる電子ドラムを少なくとも1個以上含む複数個の電子ドラムを、適宜に組み合わせて電子ドラムシステムを構成することができる。勿論同じ形状及び大きさの電子ドラムを複数個含んでもよい。
図23はそのドラムシステムの一例を示す概略平面図であり、バスドラムに相当するキックドラム(キックパッド)KD、スネアドラムと同様な形状の5個の電子ドラムPD1〜PD5を設けており、その電子ドラムPD1は図示していないスネアスタンドで支持し、他の4個の電子ドラムPD2〜PD5は湾曲したラックスタンド10に取り付けている。この例ではさらに、4個の電子シンバル(電子ハイハットも含む)CY1〜CY4もラックスタンド10に取り付けて設けている。
【0065】
そして、ラックスタンド10の端部に、図18に示したA/D変換器46と音源装置47を10系統分以上備えた音源ユニットSUを取り付けている。この音源ユニットSUでは、各電子ドラムおよび電子シンバルの打撃に応じて発生する打撃音の音質や音量を任意に調整することができる。
これらのキックドラムKDおよび電子ドラムPD1〜PD5は全て、もしくは少なくともいずれか1個は、前述したこの発明によるドラムヘッドを備えた電子ドラムである。なお、これらのキックドラムKD、電子ドラムPD1〜PD5、および電子シンバルCY1〜CY4と音源ユニットSUとをそれぞれ接続する信号線と、サウンドシステムおよびスピーカは図示を省略している。
【0066】
このような電子ドラムシステムによれば、近所に迷惑をかけることなく、しかも実際の演奏時と同様な打撃感で本格的な練習を行うことができる。
なお、上述した全ての実施形態においては、この発明をドラムに適用した場合のみについて説明したが、この発明はドラム以外の打楽器にも適用することができ、同様の効果が得られる。例えば、電子シンバルCY1〜CY4に使用するシンバルヘッドはドラムヘッドとほぼ同様な打撃体であるので、電子シンバルCY1〜CY4にもこの発明を適用することができる。つまり、この発明は打楽器全般の消音構造として用いることができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明によるドラムヘッドとそれを使用したドラム又は電子ドラムあるいはそのシステムにおいて、スティックによってドラムヘッドを打撃したときに発生する打撃音を充分小さくすることができ、しかもその打撃感が通常の皮又はプラスティックフィルムを張設したドラムヘッドの打撃感に近いものとなるので、ユーザがドラムの様々な演奏法(スティックワーク)の練習を近所に迷惑をかけることなく効果的に行うことができる。しかも、ドラムヘッドの耐久性があり、且つ多数の弾性突起を有するヘッド本体を一体成形することができるので、安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第1の実施形態を示す径方向に沿う縦断面図である。
【図2】同じく、そのドラムのドラムヘッドをスティックで打撃したときの状態を示す縦断面図である
【図3】同じく、図2に示したスティックによるドラムヘッドの打撃部分を拡大して示す部分的な断面図である。
【図4】図1乃至図3に示したドラムヘッドを構成するヘッド本体の一部を上下逆にして弾性突起の立体的な形状(円錐台状)を示す部分拡大斜視図である。
【図5】弾性突起が円柱状の例を示す図4と同様な部分拡大斜視図である。
【図6】弾性突起が角錐台状の例を示す図4と同様な部分拡大斜視図である。
【図7】弾性突起が角柱状の例を示す図4と同様な部分拡大斜視図である。
【図8】弾性突起が直交する溝によって形成された例を示す図4と同様な部分拡大斜視図である。
【図9】図1に示したヘッド本体の弾性突起を形成した面側の一部を示す平面図である。
【図10】同じくその弾性突起の異なる配置例を示す図9と同様な平面図である。
【図11】この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第2の実施形態を示す径方向に沿う縦断面図である。
【図12】この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第3の実施形態を示す径方向に沿う縦断面図である。
【図13】この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第4の実施形態を示す径方向に沿う縦断面図である。
【図14】この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第5の実施形態の一部を示す径方向に沿う縦断面図である。
【図15】この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第6の実施形態の一部を示す径方向に沿う縦断面図である。
【図16】この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第7の実施形態の一部を示す径方向に沿う縦断面図である。
【図17】この発明によるドラムヘッドとそれを用いたドラムの第8の実施形態の一部を示す図16と同様な縦断面図である。
【図18】この発明による電子ドラムの一実施形態を示す径方向に沿う縦断面を電子打撃音を発生させる装置のブロック図と共に示す図である。
【図19】図16におけるドラムへッドの補強板への振動検出センサ取付部を拡大してして示す縦断面図である。
【図20】図14に示したドラムへッドの下面に振動検出センサを取り付ける場合の振動検出センサ取付部を拡大してして示す縦断面図である。
【図21】図15に示したドラムへッドの下面に振動検出センサを取り付ける場合の振動検出センサ取付部を拡大してして示す縦断面図である。
【図22】この発明によるドラムシステムの一実施形態を示す概略平面図である。
【図23】この発明による電子ドラムシステムの一実施形態を示す概略平面図である。
【符号の説明】
1…胴(シェル)、1a…胴の端縁部、2,20…ドラムヘッド、3…リム(フープ)、4…スティック(打棒)、10…ラックスタンド、11…ラグ、12…チューニングボルト(アジャスティングボルト)、21…ヘッド本体、21a…周縁部、21b…薄肉部、22…打撃面、22′…打撃面側の面、23,23a,23b,39…弾性突起、24…環状部、25…補強板、25′…副補強板、26…補強部材、27a…縦溝,27b…横溝、28…クッションシート、29…フレキシブルシート、30…ブラケット、30a…支持部、30b…取付部、31…ボルト、32…ナット、33…クッション材、34…副ヘッド本体、35,36…支持部材,35a…開孔、35b…空気孔、37…リムカバー、38…平坦面、40,50,60…振動検出センサ、41.51…センサボード、42,52,62…振動吸収材、43…引出線、44…コネクタ、45,55,65…信号線、46,56,66…A/D変換器、47…音源装置、48…サウンドシステム、49…スピーカ、61…センサホルダ

Claims (13)

  1. 弾性材からなり打撃面を形成するヘッド本体と補強板とからなるドラムヘッドにおいて、
    前記ヘッド本体の周縁部には胴に嵌合する環状部を一体に形成しており、
    前記弾性材からなるヘッド本体の前記打撃面と反対側の面に多数の弾性突起を形成し、該面の少なくとも所定の領域における前記弾性突起の各先端面に亘って、前記ヘッド本体より剛性の高い材料からなり、前記ヘッド本体より小さい寸法の補強板を接着又は溶着して配設していることを特徴とするドラムヘッド。
  2. 請求項1記載のドラムヘッドにおいて、前記弾性突起が前記ヘッド本体の前記打撃面と反対側の面の略全領域に形成され、前記補強板がその略全領域の前記弾性突起の各先端面に亘って一枚あるいは複数に分割されて配設されていることを特徴とするドラムヘッド。
  3. 請求項1又は2記載のドラムヘッドにおいて、前記ヘッド本体の前記打撃面と反対側の面の前記弾性突起の各先端面に亘って、該ヘッド本体と同種の弾性材からなるシートを介して前記補強板が接着により配設されていることを特徴とするドラムヘッド。
  4. 弾性材からなり打撃面を形成するヘッド本体と補強板とからなるドラムヘッドにおいて、
    前記ヘッド本体の周縁部には胴に嵌合する環状部を一体に形成しており、
    該弾性材からなるヘッド本体の前記打撃面側の面に多数の弾性突起を形成し、該面と反対側の面の少なくとも所定の領域に亘って、前記ヘッド本体より剛性の高い材料からなり、前記ヘッド本体より小さい寸法の補強板を接着又は溶着して配設していることを特徴とするドラムヘッド。
  5. 請求項4記載のドラムヘッドにおいて、前記弾性突起が前記ヘッド本体の打撃面側の面の略全領域に形成され、前記補強板が該面と反対側の面一枚あるいは複数に分割されて接着又は溶着して配設されていることを特徴とするドラムヘッド。
  6. 請求項4又は5記載のドラムヘッドにおいて、前記ヘッド本体は、前記弾性突起の先端面を覆うように弾性を有するシートを固定して設け、該シートによって打撃面を形成したことを特徴とするドラムヘッド。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のドラムヘッドにおいて、前記ヘッド本体の前記打撃面側の面上に、一方の面が平坦面で他方の面に弾性突起を形成した弾性材からなる副ヘッド本体を重ねて配設したことを特徴とするドラムヘッド。
  8. 請求項7記載のドラムヘッドにおいて、前記ヘッド本体と前記副ヘッド本体との間に該副ヘッド本体より剛性の高い材料からなる副補強板を配設してなることを特徴とするドラムヘッド。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載のドラムヘッドにおいて、前記補強板は前記ヘッド本体の周縁部を除く領域に配設され、該補強板の前記ヘッド本体側と反対側の面の少なくとも一部を覆い、前記ヘッド本体の周縁部まで延設する弾性材からなる支持部材を設け、該支持部材の延設部を前記ヘッド本体の周縁部に配設したことを特徴とするドラムヘッド。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載のドラムヘッドと、円筒状の胴と、環状のリムとからなり、
    前記ドラムヘッドを打撃面を外側にして前記ヘッド本体の周縁部を前記胴の端縁部に嵌合させ、該ヘッド本体の周縁部の外側に前記リム嵌合させて、前記胴に前記ドラムヘッドを固定してなることを特徴とするドラム。
  11. 請求項10記載のドラムにおける前記ドラムヘッド、前記胴、または前記リムのいずれかに振動検出センサを取り付け、該振動検出センサによる振動検出信号を電子打撃音を発生する電子音源に入力させるようにしたことを特徴とする電子ドラム。
  12. 形状又は大きさが異なる複数個のドラムによって構成したドラムシステムであって、その複数個のドラムの少なくとも1個は請求項10記載のドラムであることを特徴とするドラムシステム。
  13. 形状又は大きさが異なる複数個の電子ドラムによって構成した電子ドラムシステムであって、その複数個の電子ドラムの少なくとも1個は請求項11記載の電子ドラムであることを特徴とする電子ドラムシステム。
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