JP4040355B2 - ヒンジ - Google Patents

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    • E05D7/12Hinges or pivots of special construction to allow easy detachment of the hinge from the wing or the frame
    • E05D7/123Hinges or pivots of special construction to allow easy detachment of the hinge from the wing or the frame specially adapted for cabinets or furniture
    • E05D7/125Hinges or pivots of special construction to allow easy detachment of the hinge from the wing or the frame specially adapted for cabinets or furniture the hinge having two or more pins
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05YINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES E05D AND E05F, RELATING TO CONSTRUCTION ELEMENTS, ELECTRIC CONTROL, POWER SUPPLY, POWER SIGNAL OR TRANSMISSION, USER INTERFACES, MOUNTING OR COUPLING, DETAILS, ACCESSORIES, AUXILIARY OPERATIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, APPLICATION THEREOF
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    • E05Y2900/20Application of doors, windows, wings or fittings thereof for furniture, e.g. cabinets

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Hinges (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、アームの他端部を基部の他端部にロックレバーによって連結するようにしたヒンジに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のヒンジとしては、例えば実公平6−29414号公報に記載のものがある。このヒンジは、基部とアームとを有している。基部の長手方向の一端部には、アームの一端部が連結機構を介して回動可能に、かつ基部の長手方向へ着脱可能に連結されている。一方、基部の他端部には、アーム側に向かって開放された係合凹部が形成されており、アームの他端部には、アームが基部に接近する方向へ所定の取付位置まで回動したときに係合凹部に嵌り込む係合部が形成されている。
【0003】
基部の他端部には、コイルばねによって一方向へ回動付勢されたロックレバーが回動可能に設けられている。このロックレバーの一端部には、係止部が設けられている。この係止部は、ロックレバーが所定の係止位置まで一方向へ回動したときに、取付位置に位置しているアームの他端部に係合して、アームの取付位置から他方向への回動を阻止する一方、ロックレバーが係止位置から他方向へ回動すると、アームの他端部から離間してアームの他方向への回動を許容する。
【0004】
上記構成のヒンジにおいて、アームを基部から取り外す場合には、まずロックアームを係止位置から他方向へ回動させる。次に、アームの他端部が基部の他端部から離間するようにアームを離間回動させ、係合部を係合凹部から脱出させる。その後、アームを基部の長手方向へ移動させて基部とアームとの連結機構による連結状態を解除する。これにより、アームを基部から取り外すことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のヒンジにおいては、アームを基部から取り外すときに、アームの他端部を基部から離間する方向へ移動させるとともに、アームを基部の長手方向へ移動させなければならず、2段階の移動操作が必要である。このため、アームの取り外しに手間がかかるという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、基部と、アームと、上記基部の一端部と上記アームの一端部との間に設けられ、上記アームの他端部が上記基部の他端部に対して接近離間するように上記基部の一端部に上記アームの一端部を回動可能に、かつ上記基部の長手方向へ着脱可能に連結する連結機構と、上記基部の他端部に回動可能に設けられたロックレバーと、このロックレバーを一方向へ回動付勢する回動付勢手段とを備え、上記アームの回動方向において互いに対向する上記基部及び上記アームの両他端部の一方には、他方に向かって開放された係合凹部が形成され、他方には上記アームが所定の取付位置まで接近回動したときに上記係合凹部にその開放部から入り込む係合部が設けられ、上記ロックレバーの一端部には、当該ロックレバーが上記回動付勢手段の付勢力によって所定の係止位置まで上記一方向へ回動したときに上記取付位置に位置する上記アームの他端部に係合して上記アームが上記取付位置から離間する方向へ回動するのを阻止し、かつ上記ロックレバーが上記係止位置から他方向へ回動したときには、上記アームの他端部から離間することにより、上記アームの他端部が離間回動して、上記係合部が上記係合凹部から脱出するのを許容する係止部が設けられたヒンジにおいて、上記ロックレバーの一端部には、上記ロックレバーが上記回動付勢手段の付勢力に抗して上記係止位置から上記他方向へ回動したときに、上記取付位置に位置する上記アームの他端部に当接して上記アームの他端部を上記基部の他端部から離間する方向へ回動させ、上記係合部を上記係合凹部から脱出させる押圧部が設けられていることを特徴としている。
【0007】
この場合、上記連結機構が、上記基部と上記アームとのいずれか一方の一端部に長手方向を当該一方の長手方向に向けて形成され、長手方向の一端部が開放された支持凹部と、他方の一端部に設けられ、上記支持凹部にその開放部から底部まで挿入され、上記支持凹部の底部において回動可能に支持されることにより、上記アームの一端部を上記基板の一端部に回動可能に連結する連結軸部とを有していることが望ましい。
上記係合凹部及び上記係合部の上記基部の長手方向における幅が互いにほぼ同一に設定され、上記係合部が上記係合凹部に入り込むことにより、上記アームが上記基部にその長手方向へ移動不能に連結されていることが望ましい。
上記係合凹部の開放側端部には、上記アームが上記取付位置まで接近回動したときに上記係合部が上記係合凹部まで入り込むのを許容する導入部が連設され、この導入部内を上記係合部が上記基部の長手方向を移動することができるよう、上記基部の長手方向における上記導入部の幅が上記係合部の同方向における幅より広く設定され、上記ロックレバーが上記回動付勢手段の付勢力に抗して上記係合位置から他方向へ回動したときに、上記係合部が上記係合凹部から上記導入部に脱出するまで上記押圧部が上記アームを上記取付位置から離間する方向へ回動させることが望ましい。
上記ロックレバーが上記回動付勢手段により上記係止位置からさらに上記一方向へ回動付勢されており、上記係止部が上記回動付勢手段の付勢力によって上記アームの他端部を上記基部の他端部に接近する方向へ押して、上記係合部を上記係合凹部の底部に押し付けていることが望ましい。
【0008】
また、上記基部と上記アームとのいずれか一方と上記ロックレバーとの間には、上記ロックレバーが上記係止位置から上記回動付勢手段の付勢力に抗して他方向へ回動するのを阻止するロック維持手段が設けられていることが望ましい。
上記ロック維持手段が、上記アームに一端部がロック位置と解除位置との間を回動可能に設けられた回動部材であって、上記ロック位置に回動したときには上記回動部材の他端部が上記係止位置に位置している上記ロックレバーに係合して上記ロックレバーの係止位置から他方向への回動を阻止し、上記解除位置に回動したときには上記回動部材の他端部が上記係止位置に位置している上記ロックレバーから離間して上記ロックレバーの係止位置から他方向への回動を許容するものであってもよく、あるいは上記ロック維持手段が、上記基部にその長手方向へロック位置と解除位置との間を直線移動可能に設けられた可動部材であって、上記ロック位置に移動しているときには上記係止位置に位置している上記ロックレバーに係合して上記ロックレバーの係止位置から他方向への回動を阻止し、上記解除位置に移動しているときには上記係止位置に位置している上記ロックレバーから離間して上記ロックレバーの上記係止位置から他方向への回動を許容するものであってもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図1〜図16を参照して説明する。
図1〜図12はこの発明の第1の実施の形態を示す図である。図1〜図7に示すように、この実施の形態のヒンジ1は、周知のものと同様に、基部2とアーム5とを備えている。基部2は、タンス等の躯体(図示せず)の側壁内面に長手方向を水平方向に向けて取り付けられる。アーム5は、基部2に着脱可能に取り付けられるとともに、躯体の開口部を開閉する扉に回動可能に連結される。
【0010】
基部2は、固定部材3と調節部材4とから構成されている。固定部材3は、一対の側板部31,31と、この一対の側板部31,31の上端部(以下、上下は図1〜図7における上下を意味するものとする。)間に掛け渡された天板部32と、側板部31,31の下端部から互いに離間するように突出する一対の取付板部33,33とによって構成されている。そして、固定部材3は、その長手方向を躯体の奥行き方向に向けた状態で取付板部33,33が躯体の側壁内面に固定されている。躯体の開口部側に位置する側板部31,31の一端部(図1〜図7において左端部。以下、先端部と称し、他端部を基端部と称する。)には、各側壁部31の先端面から基端側へ向かって延びる溝34が形成されている。天板部32の基端部には、基部2の長手方向と直交する方向に延びる多数の突条からなる波状面部35が形成されている。この波状面部35には、これを貫通するねじ孔36が形成されている。
【0011】
調節部材4は、一対の側板部41,41と、この一対の側板部41,41の上端部間に掛け渡された天板部42とによって断面「コ」字状に形成されており、その内部には下側の開放部から固定部材3の側板部31,31及び天板部32が挿入されている。天板部42の上記ねじ孔36と対向する箇所には、長孔43が形成されている。この長孔43には、固定ボルト101が挿通されており、固定ボルト101はねじ孔36に螺合されている。したがって、ボルト101を締め付けることにより、天板部42が天板部32に固定され、ひいては調節部材4が固定部材3に固定されている。しかも、天板42の下面の波状面部35と対向する箇所には、波状面部35を構成する突条と同様の多数の突条からなる波状面部(図示せず)が形成されており、この波状面部が波状面部35に当接させられることにより、調節部材4が固定部材3に基部2の長手方向へ移動不能に固定されている。ただし、基部2の長手方向における調節部材4の位置は、ボルト101を緩めることにより、長孔43の長さの範囲内において調節可能である。調節部材4の側板41と直交する方向(躯体の上下方向)への位置は、側板41,41の内面が側板31,31の外面に当接することによって規制されている。
【0012】
側板部41,41の先端部間には、補強軸102が掛け渡されている。この補強軸102により、側板部41,41の間隔が一定になっているように補強されている。補強軸102は、溝34に基部2の長手方向へ移動可能に挿入されている。したがって、補強軸102は、調節部材4をその長手方向(基部2の長手方向)へ位置調節する際に邪魔になることがない。一方、側板部41,41の後端部間には、軸線を側板部41と直交する方向に向けた支持軸103が掛け渡されている。そして、この支持軸103を介してロックレバー6が側板部41,41の後端部に回動可能に支持されている。このロックレバー6については後述する。
【0013】
アーム5は、一対の側板部51,51と、この一対の側板部51,51の上端部間に掛け渡された天板部52とによって断面「コ」字状に形成されており、その内部には基部2を構成する調節部材4の天板部42及び側板部41が下側の開放部から挿入可能になっている。アーム5の先端部と調節部材4の先端部とは、連結機構7を介して回動可能に連結されている。すなわち、調節部材4の側板部41,41の各先端部外面には、側板部41と直交する方向に突出する断面円形の突出軸部(連結軸部)44が互いの軸線を一致させて形成されている。二つの突出軸部44,44は、側板部41,41を貫通して設けられた一つの軸部材の両端部によって構成してもよい。一方、アーム5の側板部51の先端側には、アーム5の長手方向に延びる支持孔(支持凹部)53が形成されている。支持孔53の後端部は、開放溝54を介して側板部51の下面に開放されている。そして、図3に示すように、突出軸部44が開放溝54を通って支持孔53に挿入されることにより、アーム5の先端部が調節部材4(基部2)の先端部に回動可能に連結されており、アーム5が矢印方向へ回動すると、その後端部が基部2の後端部に対して接近し、アーム5が矢印と逆方向へ回動すると、その後端部が基部2から離間する。しかも、突出軸部44が支持孔53の先端側の端部に突き当たることにより、アーム5の先端部が調節部材4の先端部に対し、後方へ移動不能に、かつ天板部42,52と直交する方向(躯体の左右方向)へ移動不能に連結されている。
【0014】
アーム5の側板部51,51の後端部間には、断面円形の係合軸(係合部)8が掛け渡されている。係合軸8は、突出軸部44と平行に配置されている。調節部材4の側板部41,41の上面のうち、アーム5の回動方向において係合軸8と対向する箇所には、開放凹部(導入部)45が形成されている。この開放凹部45の底部には、係合凹部46が形成されている。開放凹部45及び係合凹部46は、突出軸部44を支持孔53の先端部に突き当てた状態でアーム5を図3の矢印方向(基板2に接近する方向)へ回動させると、係合軸8が開放凹部45を通って係合凹部46にその底面に突き当たるまで入り込むことができるように配置されている。係合凹部46は、基部2の長手方向における幅が係合軸8の外径とほぼ同一になっている。したがって、係合軸8が係合凹部46に入り込んだ状態においては、アーム5が基部2の長手方向へ移動不能になる。一方、開放凹部45は、基部2の長手方向における幅が係合凹部46から上方(天板42側)へ向かうにしたがって広がるよう、基部2の先端側に位置する側面が係合凹部46から上方へ離間するにしたがって基部2の前方へ向かうように傾斜している。したがって、基部2の長手方向における開放凹部45の幅は、係合軸8の外径より広くなっており、係合軸8は係合凹部46から抜け出て開放凹部45に入り込む、基部2の前方へ移動することができるようになっている。係合軸8が基部2の前方へ移動することができる分だけアーム5も基部2の前方へ移動可能であり、アーム5が基部2の前方へ移動すると、突出軸部44が支持孔53の後端側へ移動し、開放溝54を通って支持孔53から脱出することができるようになっている。開放凹部45は、基部2の基端側に位置する側面を基部2の先端側に位置する側面と逆向きに傾斜させることにより、テーパ状に形成してもよい。
【0015】
上記ロックレバー6は、図11に示すように、一対の側板部61,61と、この側板部61,61の上端部間に掛け渡された天板部62とを有しており、断面「コ」字状に形成されている。側板部61,61の先端側の下部が調節部材4の側板部41,41間に挿入されている。そして、前述したように、側板部61,61が突出軸部44の軸線と平行に配置された支持軸103を介して側板部41,41に回動可能に支持されている。支持軸103には、コイルばね(回動付勢手段)9が巻回装着されている。このコイルばね9により、ロックレバー6が図1〜図5の反時計方向(一方向)へ回動付勢されている。ロックレバー6の各側板部61の外面には、それと直交する方向(支持軸103と平行な方向)に突出する係止突起63が形成されている。図2(A)に示すように、各係止突起63(一方の係止突起63のみ図示)が調節部材4の側板41の基端面に突き当たることにより、ロックレバー6がそれ以上反時計方向へ回動不能になっている。以下、このときのロックレバー6の回動位置を待機位置と称する。
【0016】
ロックレバー6の各側板部61の先端側上部には、カム面64が形成されている。このカム面64は、ロックレバー6が待機位置に位置した状態においてアーム5をその後端部が基部2に接近するように回動させると、係合軸8が突き当たるように配置されている。しかも、カム面64は、それに係合軸8が突き当たった状態においてアーム5をさらに接近回動させると、ロックレバー6をコイルばね9の付勢力に抗して時計方向(他方向)へ回動させるように構成されている。したがって、アーム5を支持孔53の先端部に嵌合した突出軸部44を中心として図3の矢印方向へ回動させると、ロックレバー6が係合軸8によって自動的に時計方向へ回動させられる。そして、係合軸8が係合凹部46の底面に突き当たる直前まで達すると、係合軸8がカム面64を乗り越える。すると、ロックレバー6がコイルばね9の付勢力によって反時計方向へ回動させられるようになっている。
【0017】
ロックレバー6の各側板部61のカム面64から下側に続く部分には、水平方向後方へ延びる凹部65が形成されている。この凹部65を区画する面のうち上側の面が係止部66になっており、下側の面が押圧部67になっている。係止部66は、アーム5が接近回動して係合軸8がカム面64を乗り越えた後、ロックレバー6がコイルばね9によって反時計方向へ回動させられると、係合軸8の外周面の上部に突き当たり、これを下方へ押す。そして、係合軸8を係合凹部46の底部に突き当たらせる。したがって、アーム5は、ロックレバー6をコイルばね9の付勢力に抗して時計方向へ回動させない限り、基部2から上方へ離間する方向への移動することがない。勿論、係合軸8が係合凹部46に入り込むことにより、基部2の長手方向に対するアーム5の移動が阻止されている。しかも、アーム5の先端部は、突出軸部44が支持孔53に嵌り込むことにより、上下方向への移動が阻止されている。これにより、アーム5が基部2に取り付けられているのである。
【0018】
なお、係合軸8が係合凹部46の底面に突き当たったときのアーム5の回動位置が取付位置であり、係止部66が係合軸8を係合凹部46の底部に突き当たらせているときのロックレバー6の回動位置が係止位置である。ロックレバー6が係止位置に位置しているとき、係止突起63は調節部材4の側板41の基端面から後方へ若干離間している。したがって、ロックレバー6は、係止位置に位置しているとき、係合軸8を下方に付勢して係合凹部46の下面に押し付けている。これにより、アーム5が取付位置にガタなく維持されるようになっている。
【0019】
アーム5が取付位置に位置しているとき、ロックレバー6の天板部62の基端側の大部分がアーム5の天板部52から後方へ突出している。そして、この突出した天板部62を下方へ押すことにより、ロックレバー6をコイルばね9の付勢力に抗して時計方向へ回動させることができる。したがって、天板部62は、ロックレバー6を時計方向へ回動させるためのハンドルとしての機能を有している。ロックレバー6を係止位置から時計方向へ回動させると、図5に示すように、押圧部67が係合軸8の外周面の下部を上方へ向かって押し上げる。押圧部67は、少なくとも係合軸8の中心(軸線)が係合凹部46から上方へ突出するまで係合軸8を上方へ押圧移動することができるような寸法を有している。特に、この実施の形態では、係合軸8全体が係合凹部46から開放凹部45へ脱出させるのに十分な寸法(基部2の長手方向における長さ)を有している。
【0020】
アーム5が取付位置まで回動して基部2に取り付けられているときに、ロックレバー6が誤って時計方向へ回動させられると、アーム5が基部2から取り外し可能になる。アーム5が基部2から外れると、扉が躯体から脱落してしまう。このような事故を未然に防止するために、このヒンジ1においては、アーム5とロックレバー6との間には、ロック維持手段としてのロック維持部材(回動部材)10が用いられている。
【0021】
ロック維持部材10は、ロックレバー6を係止位置に維持するためのものであり、鋼等の剛性と弾性とを兼ね備えた断面円形の金属線により、全体として略U字状に形成されている。ロック維持部材10の両端部には、軸線を互いに一致させた軸部11,11が形成されている。各軸部11は、その軸線をアーム5の側板部51と直交する方向に向けた状態で、側板部51の長手方向における中間部でその上端より若干下側の部分を側板部51の外面側から内面側へ向かって回動可能に、かつ軸部11の軸線方向へ移動可能に貫通している。これにより、ロック維持部材10がアーム5に軸部11を中心として回動可能に連結されている。
【0022】
ロック維持部材10の中間部には、軸部11と平行に延びる係合軸部12が設けられている。アーム5の天板部52の後端部には、天板部52を横断する横断溝55が形成されている。この横断溝55の底部は、軸側板部51の上端より若干下側の箇所(側板部51の上下方向において軸部11とほぼ同一の箇所)に達している。横断溝55は、ロック維持部材10をその軸部11を中心として図1〜図5の時計方向へ回動させたとき、係合軸部12が横断溝55に入り込むように配置されている。係合軸部12が横断溝55の底部に突き当たるまで入り込んだときには、ロック維持部材10を側板部51と直交する方向から見ると、ロック維持部材10が天板部52とほぼ平行になっている。以下、このときのロック維持部材10の位置をロック維持位置という。
【0023】
ロックレバー6の側板部61の上端部には、係止凹部68が形成されている。この係止凹部68は、アーム5が取付位置に位置し、かつロックレバー6が係止位置に位置しているとき、横断溝55と対向するように配置されている。しかも、係合凹部68は、ロック維持部材10がロック維持位置側へ回動すると、係合軸部12が係合凹部68に入り込み、ロック維持位置の直前において係合軸部12が係合凹部68の底部に突き当たるように配置されている。係合軸部12が係止凹部68に入り込んだ状態で、ロックレバー6を時計方向へ回動させようとすると、基部2の基端側を向く係止凹部68の側面が係合軸部12に突き当たり、ロック維持部材10を基部2の基端側へ押圧移動させようとする。しかるに、ロック維持部材10は、軸部11がアーム5の側板部51を貫通することにより、基部2の基端側への移動が阻止されている。したがって、ロックレバー6は、ロック維持部材10によって時計方向への回動が阻止されている。
【0024】
また、このヒンジ1においては、ロック維持部材10が係合軸横断溝55から脱出してロック維持位置から容易に外れるのを防止することが考慮されている。そのために、各側板部51の軸部11が回動可能に設けられた箇所から上側に続く部分にはカム部56が形成されている。このカム部56は、天板部52と直交する方向から見たとき外側に突出する円弧状をなしており、カム部56,56の間隔は、カム部56の両端部(基部2の長手方向における両端部)で最も狭く、中央部で最も広くなっている。カム部56の中央部は、基部2の長手方向において軸部11と同一位置に位置させられている。したがって、カム部56は、ロック維持部材10が回動させられると、ロック維持部材10の軸部11、11に直交するようにして連設された部分(この部分は、側板部51とほぼ平行であるので、以下においては平行部という。)13の間隔をロック維持部材10の弾性力に抗して広狭に変化させる。この結果、ロック維持部材10は、平行部13がカム部56の中央部に位置しているときには、ロック維持部材10自体の弾性力によって平行部13をカム部56に単に押し付けるだけであるが、平行部13がロック維持部材10の回動に伴ってカム部56の中央部からいずれかの端部側へずれると、ロック維持部材10自体の弾性力がカム部56によって回動付勢力に変換され、その回動付勢力によってずれた側に回動させられる。しがたって、ロック維持部材10の係合軸部12が基部2の基端側へ向かうように平行部13がカム部56の中央部からずれると、ロック維持部材10はロック維持位置に向かって回動させられる。平行部13がカム部56の中央部から逆側にずれると、図2に示すように、係合軸部12が天板部52に突き当たったロック解除位置まで回動する。
【0025】
ここで、ロック維持部材10は、ロック維持位置に位置しているときには、平行部13が基部2の基端側におけるカム部56の端部に突き当たっており、ロック維持部材10自体の弾性力により係合軸部12が下方へ向かうように付勢されている。したがって、係合軸部12は、ロックレバー6の係止凹部68の底部にロック維持部材10の弾性力によって押し付けられる。それにより、ロック維持部材10は、係合軸部12が係止凹部68の底部に突き当たった状態に維持される。ロック維持部材10は、ロック解除位置に回動したときも、係合軸部12が天板部52に突き当たった状態に維持される。
【0026】
上記構成のヒンジにおいて、アーム5を基部2に取り付ける場合には、予め固定部材3に調節部材4を固定ボルト101によって固定しておく。勿論、調節部材4の固定部材3に対する長手方向の位置については適切に調節しておく。また、ロック維持部材10については、ロック解除位置に回動させておく。そして、図3に示すように、アーム5の側板部51,51の先端部間に調節部材4の側板部41,41及び天板部42の先端部を挿入し、突出軸部44を開放溝54から支持孔53の後端部に挿入する。次に、アーム5を基部2の基端側へ移動させ突出軸部44を支持孔53の先端側の端部に突き当てる。その後、アーム5を突出軸部44を中心として図3(B)の矢印方向(基部2に接近する方向)へ回動させる。アーム5を矢印方向へ適宜角度だけ回動させると、図4に示すように、係合軸8がロックレバー6のカム面64に突き当たる。アーム5を矢印方向へさらに回動させると、係合軸8はロックレバー6をコイルばね9の付勢力に抗して時計方向へ回動させつつ、開放凹部45から係合凹部46に入り込む。係合軸8が係合凹部46の底部に突き当たる直前まで達すると、係合軸8がカム面64を乗り越える。すると、ロックレバー6がコイルばね9により反時計方向へ回動させられ、その係止部66が係合軸8を下方へ押して係合凹部46の底部に押し付ける。これにより、図1に示すように、アーム5が基部2に取り付けられる。その後、ロック維持部材10をロック解除位置からロック維持位置まで回動させる。これにより、ロックレバー6が不慮の事故によって時計方向へ回動させられることが防止される。
【0027】
なお、アーム5を基部2に取り付けた状態において、基部2の長手方向おけるアーム5の位置を調節し、それによって扉の同方向への位置を調節することができるようにするために、アーム5の天板部52の固定ボルト101と対向する箇所には、窓孔57が形成されている。そして、この窓孔57からドライバー等のねじ回し工具を差し込んで固定ボルト101を緩めることにより、調節部材4をアー5が取り付けられたまま基部2の長手方向へ位置調節することができるようになっている。勿論、位置調節後、固定ボルト101を締め付けることにより、調節部材4が固定部材3に固定され、アーム5が基部2に位置固定される。
【0028】
アーム5を基部2から取り外す場合には、まずロック維持部材10をロック維持位置からロック解除位置まで回動させる。次に、ロックレバー6の天板部62を下方へ押し下げてロックレバー6をコイルばね9の付勢力に抗して時計方向へ回動させる。すると、図5に示すように、ロックレバー6の押圧部67が係合軸8の外周面の下部に突き当たり、これを上方へ持ち上げる。そして、係合軸8を係合凹部46から開放凹部45まで脱出させる。開放凹部45は、基部2の長手方向における幅が係合軸8の外径より広い。したがって、係合軸8が開放凹部45に入り込むと、係合軸8が基部2の長手方向へ移動可能になり、その結果アーム5が基部2の長手方向へ移動可能になる。そこで、アーム5を基部2の基端方側から前方側へ移動させ、係合軸8を支持孔53の後端部に移動させる。その後、アーム5全体を基部2から離間するように上方へ移動させることにより、アーム5を基部2から取り外すことができる。
【0029】
このように、このヒンジ1においては、アーム5を基部2から取り外す際にロックレバー6を時計方向へ回動させると、押圧部67が係合軸8を持ち上げて係合凹部46から自動的に脱出させるようになっている。したがって、係合軸8を係合凹部46から脱出させるために、アーム5の基端部を基部2から離間するように移動させる必要がほとんどなく、アーム5は前後方向へ移動させるだけで事足りる。したがって、アーム5を基部2から容易に取り外すことができる。
【0030】
次に、図13〜図15に示すこの発明の第2の実施の形態について説明する。なお、この実施の形態に関しては、上記の実施の形態と異なる構成についてのみ説明することとし、上記の実施の形態と同様な構成については同一符号を付してその説明を省略する。
【0031】
第2の実施の形態のヒンジ1′においては、上記実施の形態のロック維持部材10に代えて、他のロック維持部材(可動部材)10′が用いられている。このロック維持部材10′は、基部2にその長手方向へ移動可能に設けられている。すなわち、固定部材3及び調節部材4の天板部32,42には、ガイド孔37,47がそれぞれ形成されている。そして、ガイド孔37,47にロック維持部材10′が基部2の長手方向へ移動可能に支持されている。ロック維持部材10′は、図13に示すロック維持位置と、図14及び図15に示すロック解除位置との間を移動可能である。ロック維持部材10′は、基部2の先端側へ延びる弾性片15を有しており、この弾性片15の先端部下面には突起16が形成されている。この突起16は、ロック維持部材10′がロック維持位置に位置するとき及びロック解除位置に位置するときには、天板部42の上面に前後に離れて配置形成された二つの凹部のいずれかに嵌り込みようになっており、それによりロック維持部材10′がロック維持位置又はロック解除位置に節度をもって位置固定されるようになっている。
【0032】
ロック維持部材10′は、天板部32の下面にほぼ接する挿入部17を有している。この挿入部17は、図13に示すように、ロックレバー6を係止位置に回動させた状態においてロック維持部材10′をロック維持位置に移動させると、天板部32と押圧部67との間に入り込むようになっており、その厚さは天板部32と押圧部67との間隔とほぼ同一になっている。したがって、ロック維持部材10′をロック維持位置に移動させた状態においてロックレバー6をコイルばね(図示せず)の付勢力に抗して時計方向へ回動させようとすると、押圧部67が挿入部17を介して天板部32に突き当たる。これにより、ロックレバー6の時計方向への回動が阻止され、ロックレバー6が係止位置に維持される。
【0033】
また、このヒンジ1′においては、天板部32,42の後端部にガイド孔37,47が設けられるとともに、ロック維持部材10′が設けられたことに伴って、ねじ孔36及び長孔43が天板部32,43の先端側に配置されている。また、ロック維持部材10′を前後方向へ移動操作するために、アーム5の天板部52には操作孔58が形成されている。さらに、ロックレバー6は、側板部61,61と、その基端部間に掛け渡された背板部69とによって構成されており、背板部69の上端部は、斜め上後方へ向かって延びてハンドル部69aになっている。このハンドル部69aを下方へ押すことにより、ロックレバー6をコイルばね9の付勢力に抗して時計方向へ回動させることができるようになっている。
なお、コイルばね9が図示されていないが、ロックレバー9がコイルばねによって反時計方向(一方向)へ回動付勢されているのは、上記のヒンジ1と同様である。
【0034】
このヒンジ1′において、アーム5を基部2に取り付ける場合には、ロック維持部材10′をロック解除位置に位置させておく。そして、上記の実施の形態のヒンジ1と同様にしてアーム5を基部2に取り付ける。その後、ロック維持部材10′をロック維持位置まで移動させる。これにより、アーム5の基部2への取り付けが完了する。アーム5を基部2から取り外す場合には、ロック維持部材10′をロック維持位置からロック解除位置に移動させる。その後は、上記の実施の形態のヒンジ1と同様にしてアーム5を基部2から取り外すことができる。
【0035】
図16は、この発明の第3の実施の形態を示す図である。この図に示すヒンジ1″は、第1の実施の形態のヒンジ1を変形したものであり、ロック維持部材10をロック維持位置に位置させた状態でアーム5を基部2に取り付けることができるようになっている。すなわち、ロック維持部材10をロック維持位置に位置させた状態において、アーム5を取付位置側へ回動させると、係合軸8がロックレバー6のカム面64に突き当たり、ロックレバー6をコイルばね9の付勢力に抗して時計方向(他方向)へ回動させる。係合軸8がカム面64を下方へ乗り越えると、ロックレバー6がコイルばね9の付勢力によって反時計方向(一方向)へ回動させられる。ここまでは、上記ヒンジ1と同様である。
【0036】
しかし、このヒンジ1″においては、ロックレバー6がコイルばね9の付勢力によって反時計方向へ係止位置まで回動させられる途中にカム面64がロック部材10の係合軸部12に突き当たるように構成されている。カム面64は、ロックレバー6がコイルばね9によって係止位置側へさらに回動させられると、係合軸部12が上方へ移動するように、ロック維持部材10を軸部11を中心として回動させるか、ロック部材10を弾性変形させる。ロックレバー6が係止位置の直前まで一方向へ回動するとカム面64が係合軸部12から離間する一方、係合軸部12が係止凹部68と対向する。この結果、ロック維持部材10自体の弾性力により係止凹部68に入り込む。その後、ロックレバー6が係止位置まで回動する。一方、ロック維持部材10は、ロック維持位置の手前の位置まで回動すると、係合軸部12が係止凹部68の底面に突き当たることによって停止する。したがって、このヒンジ1″においては、アーム5を基部2に取り付けた後で、ロック維持部材10をロック解除位置からロック維持位置まで回動させる手間を省くことができる。ただし、アーム5を基部2から取り外すときには、ロック維持部材10をロック維持位置からロック解除位置に回動させる。これは、上記ヒンジ1と同様である。
【0037】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、基部2を固定部材3と調節部材4との二つの部材によって構成しているが、例えば固定部材3をそのまま基部2とすることも可能である。その場合には、固定部材3にロックレバー6が設けられる。また、上記の実施の形態においては、連結機構7を構成する突出軸部44及び支持孔53を、基部2の調節部材4とアーム5とにそれぞれ設けているが、突出軸部をアーム5に設け、支持孔を調節部材4に設けてもよい。
また、上記の実施の形態においては、ロックレバー6の係止部66及び押圧部67をアーム5の基端部に設けられた係合軸(係合部)8に突き当てるようにしているが、係止部66及び押圧部67については、係合軸8以外のアーム5の基端部に突き当てるようにしてもよい。
さらに、第3の実施の形態のヒンジ1″においては、アーム5を取付位置側へ回動させたときにロックレバー6をコイルばね9の付勢力に抗して回動させるためのカム面64をロック維持部材10をロック維持位置からロック解除位置側へ回動ないしは弾性変形させるためのカム面として兼用しているが、ロック維持部材10をロック維持位置からロック解除位置側へ回動ないしは弾性変形させるためのカム面をカム面64と別個に形成してもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、アームを基部から容易に取り外すことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を、アームを基部に取り付け、かつロック維持部材をロック解除阻止位置に回動させた状態で示す図であって、図1(A)はその正面図、図1(B)はその平面図、図1(C)はその正断面図である。
【図2】同実施の形態を、アームを基部に取り付ける前の状態で示す図であって、図2(A)はその正面図、図2(B)はその正断面図である。
【図3】同実施の形態を、アームの先端部を基部の先端部に回動可能に連結した状態で示す図であって、図3(A)はその正面図、図3(B)はその正断面図である。
【図4】同実施の形態を、係合軸をロックレバーに当接させた状態で示す図であって、図4(A)はその正面図、図4(B)はその正断面図である。
【図5】同実施の形態を、係合軸をロックレバーによって押し上げている状態で示す正断面図である。
【図6】同実施の形態を、アームを基部に取り付け、かつロック維持手段をロック解除許容位置に回動させた状態で示す斜視図である。
【図7】同実施の形態の分解斜視図である。
【図8】同実施の形態において用いられている基部の固定部材を示す図であって、図8(A)はその正面図、図8(B)は図8(A)のB−B断面図、図8(C)はその平面図、図8(D)はその斜視図である。
【図9】同実施の形態において用いられている基部の調節部材を示す図であって、図9(A)はその斜視図、図8(B)はその正面図、図8(C)はその側面図、図8(D)はその平面図である。
【図10】同実施の形態において用いられているアームを示す図であって、図10(A)はその斜視図、図10(B)はその正面図、図10(C)はその平面図、図10(D)はその側面図である。
【図11】同実施の形態において用いられているロックレバーを示す図であって、図11(A)はその斜視図、図11(B)はその正面図、図11(C)はその平面図、図11(D)はその側面図である。
【図12】同実施の形態において用いられているロック維持部材を示す図であって、図12(A)はその斜視図、図12(B)はその平面図、図12(C)はその正面図である。
【図13】この発明の第2の実施の形態を、アームを基部に取り付け、かつロック維持部材をロック解除阻止位置に移動させた状態で示す図であって、図13(A)はその正面図、図13(B)はその平面図、図13(C)はその正断面図である。
【図14】同実施の形態を、アームを基部に取り付ける前の状態で示す図であって、図14(A)はその正面図、図14(B)はその正断面図である。
【図15】同実施の形態を、アームの先端部を基部の先端部に回動可能に連結した状態で示す図であって、図15(A)はその正面図、図15(B)はその正断面図である。
【図16】この発明の第3の実施の形態を、アームを基部に取り付ける途中の状態で示す正断面図である。
【符号の説明】
1 ヒンジ
1′ ヒンジ
1″ ヒンジ
2 基部
5 アーム
6 ロックレバー
7 連結機構
8 係合軸(係合部)
9 コイルばね(回動付勢手段)
10 ロック維持部材(回動部材)
10′ ロック維持部材(可動部材)
44 突出軸部(連結軸部)
45 開放凹部(導入部)
46 係合凹部
53 支持孔(支持凹部)
66 係止部
67 押圧部

Claims (8)

  1. 基部と、アームと、上記基部の一端部と上記アームの一端部との間に設けられ、上記アームの他端部が上記基部の他端部に対して接近離間するように上記基部の一端部に上記アームの一端部を回動可能に、かつ上記基部の長手方向へ着脱可能に連結する連結機構と、上記基部の他端部に回動可能に設けられたロックレバーと、このロックレバーを一方向へ回動付勢する回動付勢手段とを備え、上記アームの回動方向において互いに対向する上記基部及び上記アームの両他端部の一方には、他方に向かって開放された係合凹部が形成され、他方には上記アームが所定の取付位置まで接近回動したときに上記係合凹部にその開放部から入り込む係合部が設けられ、上記ロックレバーの一端部には、当該ロックレバーが上記回動付勢手段の付勢力によって所定の係止位置まで上記一方向へ回動したときに上記取付位置に位置する上記アームの他端部に係合して上記アームが上記取付位置から離間する方向へ回動するのを阻止し、かつ上記ロックレバーが上記係止位置から他方向へ回動したときには、上記アームの他端部から離間することにより、上記アームの他端部が離間回動して、上記係合部が上記係合凹部から脱出するのを許容する係止部が設けられたヒンジにおいて、
    上記ロックレバーの一端部には、上記ロックレバーが上記回動付勢手段の付勢力に抗して上記係止位置から上記他方向へ回動したときに、上記取付位置に位置する上記アームの他端部に当接して上記アームの他端部を上記基部の他端部から離間する方向へ回動させ、上記係合部を上記係合凹部から脱出させる押圧部が設けられていることを特徴とするヒンジ。
  2. 上記連結機構が、上記基部と上記アームとのいずれか一方の一端部に長手方向を当該一方の長手方向に向けて形成され、長手方向の一端部が開放された支持凹部と、他方の一端部に設けられ、上記支持凹部にその開放部から底部まで挿入され、上記支持凹部の底部において回動可能に支持されることにより、上記アームの一端部を上記基板の一端部に回動可能に連結する連結軸部とを有していることを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
  3. 上記係合凹部及び上記係合部の上記基部の長手方向における幅が互いにほぼ同一に設定され、上記係合部が上記係合凹部に入り込むことにより、上記アームが上記基部にその長手方向へ移動不能に連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒンジ。
  4. 上記係合凹部の開放側端部には、上記アームが上記取付位置まで接近回動したときに上記係合部が上記係合凹部まで入り込むのを許容する導入部が連設され、この導入部内を上記係合部が上記基部の長手方向を移動することができるよう、上記基部の長手方向における上記導入部の幅が上記係合部の同方向における幅より広く設定され、上記ロックレバーが上記回動付勢手段の付勢力に抗して上記係合位置から他方向へ回動したときに、上記係合部が上記係合凹部から上記導入部に脱出するまで上記押圧部が上記アームを上記取付位置から離間する方向へ回動させることを特徴とする請求項3に記載のヒンジ。
  5. 上記ロックレバーが上記回動付勢手段により上記係止位置からさらに上記一方向へ回動付勢されており、上記係止部が上記回動付勢手段の付勢力によって上記アームの他端部を上記基部の他端部に接近する方向へ押して、上記係合部を上記係合凹部の底部に押し付けていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のヒンジ。
  6. 上記基部と上記アームとのいずれか一方と上記ロックレバーとの間には、上記ロックレバーが上記係止位置から上記回動付勢手段の付勢力に抗して他方向へ回動するのを阻止するロック維持手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のヒンジ。
  7. 上記ロック維持手段が、上記アームに一端部がロック位置と解除位置との間を回動可能に設けられた回動部材であり、この回動部材は、上記ロック位置に回動したときには上記回動部材の他端部が上記係止位置に位置している上記ロックレバーに係合して上記ロックレバーの係止位置から他方向への回動を阻止し、上記解除位置に回動したときには上記回動部材の他端部が上記係止位置に位置している上記ロックレバーから離間して上記ロックレバーの係止位置から他方向への回動を許容することを特徴とする請求項6に記載のヒンジ。
  8. 上記ロック維持手段が、上記基部にその長手方向へロック位置と解除位置との間を直線移動可能に設けられた可動部材であり、この可動部材は、上記ロック位置に移動しているときには上記係止位置に位置している上記ロックレバーに係合して上記ロックレバーの係止位置から他方向への回動を阻止し、上記解除位置に移動しているときには上記係止位置に位置している上記ロックレバーから離間して上記ロックレバーの上記係止位置から他方向への回動を許容することを特徴とする請求項6に記載のヒンジ。
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