JP4036571B2 - 基体の部分的メッキ方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂やその他の材料から構成される基体を部分的にメッキする方法に関し、特に、プリント基板、リードフレームインサート成形回路部品等の電子・電気部品を製造するための上記基体への部分的メッキ方法に関する。
【0002】
【技術背景】
従来から、合成樹脂基体(成形品)を部分的にメッキする方法として、
(1)成形品を表面粗化(例えばエッチング)し、PdやPt等を基礎とするメッキするための触媒を付与した後、メッキすべき部分を残してシルク印刷法やディスペンサー塗布法等によりレジストを塗布し、次いでメッキし、レジストを除去する方法、
(2)上記触媒付与後の成形品を金型にインサートし、この金型内にプラスチックやゴム等(電気絶縁材料)を注入(射出)して、成形品のメッキすべき部分以外の部分を被覆し、次いでメッキし、必要に応じて被覆材を除去する方法、
等が知られている(株式会社シーエムシー発行「プラスチック成形加工の複合化技術」P260〜275、特開平7−316825号公報、特開昭63−4092号公報、特許第2592243号公報等)。
【0003】
しかし、上記(1)の方法では、レジスト塗布後に熱乾燥等によるレジストの硬化工程が必要である。また、メッキ後のレジストの除去に際して塩化メチレン等の有機溶剤の使用を余儀なくされ、この塩化メチレン等の有機溶剤は、クロロフルオロカーボン(CFC)等と同様にオゾン層破壊の原因物質とされ、廃棄量が増大すれば、皮膚ガンや白内障の増加、あるいは植物やプランクトン等の生態系の破壊が懸念される。
上記(2)の方法では、被覆材の密着性が低いため、被覆材の境界面にメッキ液が入り込み、寸法精度が低い。また、必要に応じて被覆材を除去する場合は、上記のレジストと同様の懸念がある。
しかも、上記(1)、(2)の方法とも、成形品の全面に、メッキ用の触媒が付与されているため、メッキ後、すなわち回路成形後の電気的な表面抵抗値が低い。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、レジストの塗布・硬化・除去工程がなく、従って有機溶剤による環境問題の懸念もないし、工程を短縮することもできる合成樹脂あるいは他の材料製の基体へのメッキ方法であって、しかも寸法精度が高く、かつ電気的表面抵抗値の高い、高品質の電子・電気部品とすることができる、基体への部分的メッキ方法を提供することを目的とする。
【0005】
【発明の概要】
本発明は、上記目的を、メッキしたい部分以外の部分を水溶性高分子材料又は加水分解性高分子材料を被覆材として使用することにより達成しようとするものである。
すなわち、本発明は、メッキ用触媒を用いて基体を部分的にメッキする方法であって、メッキ用触媒の付与前又は付与後に、メッキ施工面又はメッキ施工面以外の部分に水溶性高分子材料及び加水分解性高分子材料から選ばれる被覆材で部分的に被覆する基体の部分的メッキ方法に関し、
〔1〕(1)基体の表面を粗化する工程、
(2)粗化面をポリ乳酸又は、ポリ乳酸を主体とする脂肪族ポリエステルとの混合体又は共重合体で部分的に被覆する工程、
(3)被覆面以外の表面にメッキ用触媒を付与する工程、
(4)被覆材を除去する工程、
(5)触媒付与面にメッキする工程、
をこの順で経るか、
〔2〕(1)基体の表面を粗化する工程、
(2)粗化面を水溶性高分子材料及び加水分解性高分子材料からなる群から選ばれる被覆材で、厚さ10〜1000μmに、部分的に被覆する工程、
(3)被覆面以外の表面にメッキ用触媒を付与すると同時に被覆材を除去する工程、
(4)触媒付与面にメッキする工程、
をこの順で経るか、
〔3〕(1)基体の表面を、該基体を型の一部とする射出成形法により、水溶性高分子材料及び加水分解性高分子材料からなる群から選ばれる被覆材で部分的に被覆する工程、
(2)被覆面以外の表面を粗化する工程、
(3)粗化面にメッキ用触媒を付与する工程、
(4)被覆材を除去する工程、
(5)触媒付与面にメッキする工程、
をこの順で経るか、
〔4〕(1)基体の表面を粗化する工程、
(2)メッキ用触媒を付与する工程、
(3)基体を型の一部とする射出成形法により、水溶性高分子材料及び加水分解性高分子材料からなる群から選ばれる被覆材で部分的に被覆する工程、
(4)被覆面以外の表面をメッキする工程、
(5)被覆材を除去する工程、
をこの順で経るか、あるいは、
〔5〕(1)基体の表面を粗化する工程、
(2)メッキ用触媒を付与する工程、
(3)メッキする工程、
(4)基体を型の一部とする射出成形法により、水溶性高分子材料及び加水分解性高分子材料からなる群から選ばれる被覆材で部分的に被覆する工程、
(5)被覆面以外の面のメッキ材を除去する工程、
(6)被覆材を除去する工程、
をこの順で経ることを特徴とする。
【0006】
また、上記〔3〕の場合に、被覆材の厚さが10〜1000μmで、(3)のメッキ用触媒の付与工程と(4)の被覆材の除去工程とを同時に行うこともできる。
更に、上記〔1〕,〔3〕の場合には(3)のメッキ用触媒の付与工程後に予備メッキ工程を加えることもでき、上記〔2〕の場合には(3)のメッキ用触媒を付与すると同時に被覆材を除去後に予備メッキ工程を加えることもできる。
そして、上記〔4〕の場合には、(5)の被覆材の除去工程後に、後メッキ工程を設けることもできる。
【0007】
以上の本発明によれば、水溶性高分子材料又は加水分解性高分子材料を被覆材として使用するため、該被覆材の除去を、有機溶剤を使用することなく、水溶性高分子材料では水を使用することで、また加水分解性高分子材料ではアルカリ水溶液や酸液を使用することで行うことができる。
これらの高分子材料として生分解性のものを使用すれば、土中や水中の微生物により水と二酸化炭素に容易に分解されるため、環境問題の懸念がなく、基体から除去後の廃棄処理が極めて簡単である。
【0008】
また、水溶性高分子材料又は加水分解性高分子材料は、従来この種の被覆材として使用されていたプラスチックやゴム等に比して、射出成形した場合の転写性(型の形状通りに成形される性質)に優れる上、固化速度が緩慢であるため、基体(一般に被覆材とは異なる材料を使用)との界面密着性が高まり、寸法精度の高いメッキが可能となり、高品質の部分メッキ品を得ることができる。
【0009】
しかも、この水溶性高分子材料又は加水分解性高分子材料は、最終的にはメッキ製品から除去されるため、これらの高分子材料による被覆形状は、最終製品の形状や寸法に左右されず、専らメッキ操作に好都合な設計とすることができ、最終製品の軽薄短小化に寄与する。すなわち、メッキ工程時の被覆材の形状や寸法によって最終製品の形状や寸法が制約されないため、基体を自由に被覆することができ、これにより基体上への立体的なパターンでの回路電極の形成が可能となって、回路電極、延いては該回路電極を装備する各種電子・電気部品の設計の自由度が増し、これら電子・電気部品の小型化・軽量化を一層進めることができる。
【0010】
更に、本発明では、メッキが施されていない部分には、メッキ用触媒が残らないため、メッキ後の言い換えれば回路成形後の電気的な表面抵抗値が高くなり、製品の電気的特性を向上させることができる。
【0011】
〔基体〕
本発明方法における基体としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の合成樹脂の他、セラミック、ガラス等の無機材料から構成される基材が使用できる。
好ましくは、芳香族系液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルポリスルホン、ポリアリールスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエステル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、ポリアミド、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂、ノルボルネン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等である。
より好ましくは、耐熱性及び熱膨張係数が広い温度条件において金属に近く、しかも金属膜と同等の伸縮性を有して、サーマルサイクルテストにおいて金属膜と同等の優れた特性を有するポリエステル系液晶ポリマーである。
これらの基体は、フィラーとして、ガラス繊維、ピロリン酸カルシウム、ワラストナイト、炭酸カルシウム、チタン酸バリウム、炭素繊維、石英繊維、硫酸バリウム等を加えたものであってもよい。
基体は、平板状のものであっても、各種の形状に成形したもの(成形品)であってもよい。
【0012】
〔被覆材〕
また、被覆材としては、前記の水溶性又は加水分解性の高分子材料であり、上記の基体の上で一定形状に成形し得る材料が使用でき、特に生分解性の材料が環境問題を回避する上で好ましい。
具体的には、化1の式1で表されるポリビニルアルコール、式2で示される変性ポリビニルアルコール、式3で示されるポリ乳酸の他、デンプン、微生物発酵脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリエステル−ジカルボン酸とジグリコールとの縮合物、脂肪族カプロラクトン系樹脂、セルロースアセテート系樹脂等であり、特に好ましくは、加水分解性のポリ乳酸又は、ポリ乳酸を主体とする脂肪族ポリエステルとの混合体又は共重合体(ランダム共重合体、ブロック共重合体)である。
すなわち、ポリ乳酸は、▲1▼加水分解性でかつ生分解性であること、▲2▼ポリビニルアルコールや変性ポリビニルアルコール等の水溶性高分子材料の場合にメッキ用触媒付与工程で生じる該材料への該触媒の吸着や該材料の膨潤等の不具合が、生じないため、より高精度でのメッキを行うことができること、▲3▼メッキ用触媒付与工程を長くしても、上記の水溶性高分子材料のような不具合(触媒の吸着や膨潤等)が生じないため、メッキ用触媒の付与を正確かつ確実に行うことができること、▲4▼メッキ用触媒が付着したとしても、後述する被覆材の除去工程で該触媒が容易に除去されること等の利点を有する。
【0013】
【化1】
【0014】
また、上記のポリ乳酸は単独で使用してもよいし、あるいはポリ乳酸を主成分とし、これに脂肪族ポリエステル(ポリヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸又は脂肪族多価アルコールと脂肪族多価塩基酸とからなる脂肪族ポリエステル、ヒドロキシカルボン酸や脂肪族多価アルコールから選ばれる2種以上のモノマー成分と、脂肪族多価塩基酸から選ばれる2種以上のモノマー成分とかさなるランダム共重合体やブロック共重合体等)の単独又は2種以上を、混合したものや、ランダム共重合又はブロック共重合させたものであってもよいし、また必要に応じてアルカリ分解促進剤、有機及び無機充填剤、可塑剤、湿潤剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤等の汎用の合成樹脂に使用できる添加剤を混合したものであってもよい。
この脂肪族ポリエステルの混合量又は共重合量は、混合体又は共重合体の全量に対して1〜10wt%程度、アルカリ分解促進剤の混合量は混合体全量に対して1〜100wt%程度、好ましくは5〜80wt%、より好ましくは10〜60wt%であり、その他の添加剤の混合量は混合体全量に対して1〜5%程度が適している。
【0015】
なお、上記のポリ乳酸の重量平均分子量は、1万〜40万程度が好ましく、脂肪族ポリエステルは、ポリ乳酸と混合させる場合の重量平均分子量は、1万〜50万程度、好ましくは3万〜40万程度、より好ましくは5万〜30万程度が適しており、またポリ乳酸と共重合させる場合はその共重合体の重量平均分子量が、1万〜50万程度、好ましくは3万〜40万程度、より好ましくは5万〜30万程度が適している。
また、上記のヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、L−乳酸、D−乳酸、D/L−乳酸、3−ヒドロキシブチリックアシッド、4−ヒドロキシブチリックアシッド、3−ヒドロキシバレリックアシッド、5−ヒドロキシバレリックアシッド、6−ヒドロキシカプロン酸等が挙げられ、これらの1種以上が使用できる。
脂肪族多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ベンゼンジメタノール等が挙げられ、これらの1種以上が使用できる。
脂肪族多価塩基酸としては、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、フェニルコハク酸、1,4−フェニレンジ酢酸等が挙げられ、これらの1種以上が使用できる。
アルカリ分解促進剤としては、デンプン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール、ポリアミノ酸等の親水性高分子化合物、無水コハク酸、ポリコハク酸イミド等のアルカリ加水分解性化合物等が挙げられ、これらの1種以上が使用できる。中でも、ポリ乳酸や脂肪族ポリエステルへの分散性や相溶性、あるいはブリードアウトのし難さ等から、ポリアルキレングリコール、特にポリエチレングリコールが好ましい。
【0016】
以上の被覆材で基体を部分的に被覆するには、射出、押出、圧縮、鋳造、トランスファー、その他の種々の成形方法により被覆形状を成形する手法が挙げられるが、好ましくは基体を型の一部とする射出成形法により被覆材の射出と同時に基体表面の所望箇所を被覆する手法である。
【0017】
上記被覆材を除去するには、水溶性高分子材料の場合は水を用いて行い、加水分解性高分子材料の場合はアルカリ水溶液や酸液(各種の無機酸の液)を用いて行う。
場合によっては、後述するメッキ用触媒の付与工程において、メッキ用触媒の付与と同時に被覆材の除去を行うことができる。
被覆材が水溶性高分子材料の場合、高分子材料の種類にもよるが、一般には、25〜95℃程度の温水中に2〜35時間浸漬して除去するのが好ましい。
被覆材が加水分解性高分子材料、特にポリ乳酸の場合は、濃度2〜15wt%程度で温度25〜70℃程度のカ性アルカリ(NaOH、KOH等)水溶液中に1〜120分程度浸漬して除去するのが好ましい。なお、カ性アルカリ水溶液が高温、高濃度程、被覆材ばかりか、メッキ用触媒をも脱落することがあるため、この程度の範囲で除去工程を行うことが好ましい。
【0018】
〔基体表面の粗化〕
上記の基体の表面を粗化する方法としては、例えば、公知のエッチング方法が適用できる。
エッチング方法には、湿式と乾式とがあり、基体に使用されている材料の種類等により、適宜の方式のエッチング方法を採用すればよい。
乾式法は、例えば、プラズマを照射したり、気体を使用する等して行うことができる。
湿式法は、例えば、NaOH、KOH等のアルカリ金属水酸化物の水溶液、アルコール性ナトリウム、アルコール性カリウム等のアルカリ金属アルコラートの水溶液、あるいはジメチルホルムアミド等の有機溶剤を用い、これらのエッチング液を基体表面に塗布したり、これらの液中に基体を浸漬させる等して接触させて行うことができる。
このうち、NaOH、KOH等の水溶液を用いる方法は、濃度35〜50wt%程度、温度70〜95℃程度の条件とすることが好ましい。
また、アルカリ金属アルコラートの水溶液や、ジメチルホルムアミド等の有機溶剤を用いる方法は、水溶性又は加水分解性の高分子材料で被覆した後に粗化する場合に好適である。
なお、有機溶剤を使用する場合は、基体を膨潤するのみで、粗化まで至らないことがある。この場合は、有機溶剤での処理の後に、酸あるいはアルカリ処理を施せばよい。また、被覆工程後に、粗化を行う場合は、粗化工程で被覆材が完全には除去されないような条件とすることが必要であるが、ある程度除去されても問題ない。
【0019】
なお、湿式法においては、上記のエッチング液と基体とを接触させた後に、塩酸やフッ酸等の酸溶液を用いて処理することが好ましい。この酸処理は、アルカリ性のエッチング液を単に中和するために行うのではなく、基体中に含まれるフィラーであって、かつ基体の表面近傍に存在しているフィラーの一部を除去し、基体表面の粗化効果をより一層高めるために行われる。
従って、この酸処理の条件(pH、温度、時間等)は、上記のフィラーが溶解する程度の条件とすることが好ましい。
【0020】
〔メッキ用触媒〕
本発明におけるメッキ用触媒(以下、単に触媒と記すこともある)としては、公知のものが使用でき、中でもPdやPtを含むものが好ましく、これらは、例えば、塩化物等の無機塩として使用される。
メッキ用触媒の付与は、上記の無機塩を基体に付着させた後、アクセレータ処理により上記の触媒金属を析出させることで行われる。
無機塩を基体に付着させるには、無機塩の溶液と基体とを接触させればよく、例えば、無機塩の溶液中に基体を浸漬したり、この水溶液を基体に塗布する等して行われる。
具体的な条件は、基体の材料、メッキの材料、メッキ用触媒の材料、無機塩の付着方法等により種々異なり一概には決められないが、メッキ用触媒の塩として塩化パラジウムを使用し、浸漬法を採用する場合を例にとれば、一例として次のようなものが挙げられる。
【0021】
触媒塩溶液組成
PdCl2・2H2O:0.1〜0.3g/dm3
SnCl2・2H2O:10〜20g/dm3
HCl :150〜250cm3/dm3
浸漬条件
温度:20〜45℃
時間:1〜10分
【0022】
なお、メッキ用触媒塩溶液の溶媒としては、上記の塩酸以外に、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の、上記した水溶性又は加水分解性高分子材料からなる被覆材を完全には溶出させない(一部は溶出してもよい)有機溶剤を用いることもできる。
【0023】
上記のようなメッキ用触媒塩の付着の後、水洗し、アクセレータ処理してメッキ用触媒(金属)を基体上に析出させる。
アクセレータ処理は、一般には、アクセレータ(促進液)と触媒塩付与後の基体とを、浸漬あるいは塗布等により接触させることにより行う。
この促進液としては、硫酸、塩酸、水酸化ナトリウム、アンモニア等の無機溶液が用いられる。
上記組成の触媒塩溶液を用い、上記条件での浸漬で触媒塩が付与されている場合は、水洗により、基体表面に付着しているSn2+−Pd2+の錯体が加水分解され、Sn2+はSn(OH)Clとなって沈殿し、続いて行うアクセレータ処理により、金属Pdが基体上で生成する。この金属Pdがメッキ用触媒として作用する。
【0024】
なお、上記のアクセレータ処理の際に水溶性又は加水分解性の高分子材料からなる被覆材が溶出することもあるため、被覆材を除去した後に、アクセレータ処理を行ってもよい。
もちろん、被覆材が完全に溶出する前に、アクセレータ処理を終了することもできる。
【0025】
水溶性又は加水分解性の高分子材料による被覆材の厚さが10〜1000μm程度、好ましくは10〜500μm程度と薄い場合には、メッキ用触媒塩の付着、水洗、アクセレータ処理と言う一連の操作からなるメッキ用触媒の付与工程において、被覆材が完全に溶出することもあり、メッキ用触媒の付与と同時に、被覆材の除去を行うことができる。
この場合、アクセレータ処理を、促進剤の温度を40〜80℃程度とし、該促進剤との接触時間を30〜120分間程度とすることが好ましい。
また、基体の粗面化後に、基体を型の一部とする射出成形法により被覆材を設ける場合にあっては、基体と型とを密に接触させると、基体に設けた凹凸(粗面)が消失する懸念があるため、基体と型との間に微小な隙間を空けて射出成形型を構成し、この微小な隙間(本来的には被覆材を必要としない部分)にも被覆材を成形(すなわち、バリを形成)することがある。この微小な隙間の被覆材(バリ)は、極めて薄いため、上記のメッキ用触媒の付与工程中において、被覆材が完全に溶出させることができる。
以上のように、メッキ用触媒の付与工程と被覆材の除去工程とを同時に行うことは、工程面での効果のみならず、基体の粗面化面の保護、延いては高精度でのメッキ施工と言った効果をも得ることができる。
【0026】
〔メッキ〕
本発明におけるメッキ方法は、公知のメタライジング方法(無電解メッキ方法や電気メッキ方法)が採用できる。
メッキ金属としては、銅、ニッケル、金、その他各種の金属が挙げられる。
メッキ工程は、多数回に分けて行うこともできるし、1回で一度に行うこともでき。
なお、触媒付与工程の後に、予備メッキ工程を設けることもできる。予備メッキも、公知のメタライジング法で行うことができ、好ましくは無電解メッキ法であり、メッキ金属も、上記のいわゆる本メッキ工程での金属と同様のものが使用できる。この予備メッキ工程を設けることにより、本メッキ工程でのメッキ品質を一層良好なものとすることができる。
また、後メッキ工程を設けることもできる。後メッキ工程も、公知のメタライジング法で行うことができ、好ましくは無電解メッキ法であり、メッキ金属は、本メッキ工程での金属と同種であってもよいが、異種のものであってもよい。
【0027】
〔メッキ材の除去〕
メッキ材の除去は、上記のようなメッキ金属を除去することができる手法であれば、どのような方法によってもよいが、一般には、塩化第二鉄、塩化第二銅などの無機塩の溶液と、メッキ施工面とを、浸漬あるいは塗布等により接触させることにより行われる。
【0028】
【実施例】
実施例1
〔基体の成形工程〕
芳香族系ポリエステル(液晶ポリマー《米国セラニース社製商品名“ベクトラC810”を使用》)により、1次金型を用いて、図1(A)(斜視図),(B)((A)の一部切欠図)に示す形状の基体1を成形した。
この基体1は、50×30×5(mm)の外形寸法を有し、図示するように、天面の対角線上の位置に、2個の貫通孔(Through Hole)2,2を有している。
この基体1を、60℃に加熱した脱脂液(奥野製薬社製商品名“エースクリーンA220”50g/リットル《以下、リットルをLと、ミリリットルをmLと記す》水溶液)に10分間浸漬した後、水洗して脱脂した。
【0029】
〔基体表面の粗化工程〕
メチルアルコール1Lに金属Na350〜500g(本例では430g)を溶解したアルカリ溶液を90℃に加熱し、この加熱溶液中に、上記脱脂後の基体1を浸漬し、30〜80分間(本例では40分間)保持して、基体1の表面を粗化した。
なお、メチルアルコールに変えてエチルアルコール(金属Na430g)を使用した場合も、同様の条件で粗化することができた。
また、メチルアルコールに変えてイソプロピルアルコール(金属Na430g)を使用した場合は、このアルカリ溶液を60℃に加熱し、上記脱脂後の基体1を浸漬し、10分間保持の後、クロム酸混液(CrO322wt%と濃硫酸54wt%の混合溶液)を60℃に加熱した中に入れることにより、粗化することができた。
更に、水1LにNaOH350〜500g(本例では400g)を溶解したアルカリ溶液を使用した場合は、上記のメチルアルコールを使用した場合と同様の条件で粗化することができた。
【0030】
〔基体の被覆工程〕
表面粗化後の基体1をセットし5〜30℃(本例では10℃)に保持した2次金型内に、150〜260℃(本例では190℃)に加熱した被覆材3としての水溶性高分子材(ポリビニルアルコール《以下、PVA》《クラレ社製商品名“ポバール”を使用》)を、射出圧200〜1200kg/cm2(本例では350kg/cm2)で射出し、図2(斜視図)に示す態様の部分被覆3成形品を得た。この成形品の被覆材3の厚さは、1mmと、0.5mmとした。
【0031】
〔メッキ用触媒の付与工程および被覆材の除去工程〕
メチルアルコールに、メッキ用触媒塩としての塩化第一スズと塩化パラジウムとの混合塩酸液(荏原ユージライト社製商品名“エニレックスCT−8”)を20mL/Lの割合で添加し、これを30℃に保持し、この溶液中に、上記の部分的被覆成形品を3〜5分間(本例では4分間)浸漬した後、水洗し、60℃に加温した塩酸(50mL/L)中に60分間浸漬(アクセレータ処理)し、部分被覆成形品の被覆材3以外の部分にメッキ用触媒を付与すると共に、被覆材3の溶解除去を行った。被覆材3の厚さが1mm、0.5mmの何れの場合も、メッキ用触媒の付与と被覆材3の除去とが同時に良好に行われた。
【0032】
〔メッキ工程〕
被覆材3除去後の基体1に、表1に示す組成の銅メッキ浴を使用し、表2に示すメッキ条件で、厚さ0.3〜20.0μm(本例では10μm)となるように、無電解銅メッキを施し、図3に示す態様のものを得た。
また、無電解銅メッキを0.5μm厚さとなるように施した後、電気銅メッキを0.5μm厚さとなるように施した場合も、同様の態様のものを得た。
なお、図3中、符号4で示す部分が銅メッキが施された部分であり、図3に示すように、この銅メッキ4は、メッキ用触媒付与面のみ、すなわち図2に示した被覆材3で覆われていた部分以外の部分と、貫通孔2内の表面に施されていた。
【0033】
【表1】
銅メッキ浴組成
CuSO4・5H2O:0.04モル/L
HCHO :0.1モル/L
NaOH :0.2モル/L
EDTA・4Na :0.08モル/L
α,α′−ジピリジル:5〜10ppm
PEG−1000 :50〜100ppm
【0034】
【表2】
メッキ条件
浴温度 :60〜70℃
エア攪拌:0.1L/L・分
浴 :0〜1dm2/L
【0035】
比較例1
〔基体の成形工程〕
実施例1と同様にして図4に示す形状の基体11を成形した。12は貫通孔を示し、11′は基体11の凹部を示す。
【0036】
〔基体表面の粗化工程〕
この基体11を実施例1と同様にして粗化した。
【0037】
〔メッキ用触媒の付与工程〕
濃度が150mL/Lの濃硫酸中に、メッキ用触媒塩として実施例1と同様の荏原ユージライト社製商品名“エニレックスCT−8”を20mL/Lの割合で混合し、30℃に保持した溶液中に、表面粗化した1次成形品11を3分間浸漬した後、水洗し、濃度が80mL/Lの硫酸からなるアクセレータ液を50℃に保持し、この液中に4分間浸漬し、水洗して、基体11の全面にメッキ用触媒を付与した。
【0038】
〔基体の被覆工程〕
メッキ用触媒付与後の基体11を2次金型内にセットし、基体11と同じ樹脂により、図5に示す態様の部分的被覆成形品(図4の凹部11′に基体11と同じ樹脂による被覆材13が成形されたもの)を得た。
【0039】
〔メッキ工程〕
この部分的被覆成形品に、実施例1と同様にして無電解銅メッキを施した。
この銅メッキは、基体11と被覆材13の密着が不良であるため、この界面のメッキ用触媒付与面が覗いている部分にも、施されていることが視認できた。
【0040】
実施例2
〔基体の成形工程〕
実施例1と同様にして実施例1と同様の基体1を成形した。
【0041】
〔基体表面の粗化工程〕
この基体1を実施例1と同様にして粗化した。
【0042】
〔基体の被覆工程〕
表面粗化後の基体1をセットし5〜30℃(本例では10℃)に保持した2次金型内に、150〜260℃(本例では190℃)に加熱した被覆材3としての加水分解性高分子材(ポリ乳酸樹脂《三井化学社製商品名“LACEA”を使用》)を、射出圧200〜1200kg/cm2(本例では350kg/cm2)で射出し、図2(斜視図)に示す態様の部分被覆3成形品を得た。この成形品の被覆材3の厚さは1.5mmであった。
【0043】
〔メッキ用触媒の付与工程〕
水に、メッキ用触媒塩として実施例1と同様の荏原ユージライト社製商品名“エニレックスCT−8”を20mL/Lの割合で添加し、更にHClを150mL/Lの割合で添加し、これを30℃に保持し、この溶液中に、上記の部分的被覆成形品を3〜5分間(本例では4分間)浸漬した後、水洗し、30℃に加温した塩酸(5〜10%、本例では8%)中に4分間浸漬(アクセレータ処理)し、部分被覆成形品の被覆材3以外の部分にメッキ用触媒を付与した。
【0044】
〔被覆材の除去工程〕
メッキ用触媒を付与した後の基体1を、濃度7wt%で30℃のNaOH水溶液中に40分間浸漬して、被覆材3を除去した。
【0045】
なお、ポリ乳酸による被覆材3の厚さを実施例1と同じ1mmと、0.5mmとした場合は、いずれの場合も、上記のメッキ用触媒の付与工程において、メッキ用触媒の付与と同時に被覆材3の除去を行うことができた。
【0046】
〔メッキ工程〕
この部分的被覆成形品に、実施例1と同様にして無電解銅メッキを施した。
また、実施例1と同様にして、無電解銅メッキを施した後、電気銅メッキを施した。
いずれの場合も、実施例1と同様に、メッキ用触媒付与面のみ、すなわち図2に示した被覆材3で覆われていた部分以外の部分と、貫通孔2内の表面に、銅メッキ4が施されていた。
【0047】
実施例3
〔基体の成形工程〕
実施例1と同様にして実施例1と同様の基体1を成形した。
【0048】
〔基体の被覆工程〕
この基体1をセットし、実施例2と同様にして加水分解性樹脂を射出し、実施例1と同様の部分的被覆成形品を得た。
【0049】
〔基体表面の粗化工程〕
上記の部分的被覆成形品を、35〜60℃(本例では50℃)に加温した濃度60〜80%(本例では50%)のジメチルホルムアミド溶液に5〜120分間(本例では60分間)浸漬して、被覆材3以外の部分すなわち基体1の表面を膨潤させた後、水洗し、次いで70〜75℃(本例では70℃)に加熱した濃硫酸(600cm3・dm3)・89%リン酸(100cm3・dm3)・クロム酸(30g・dm3)に30〜120分間(本例では70分間)浸漬して、この膨潤部分を粗化した。
【0050】
〔メッキ用触媒の付与工程〕
エチルアルコールに、メッキ用触媒塩としての塩化パラジウム(奥野製薬社製)を30mL/Lの割合で添加した溶液を、50〜90℃(本例では60℃)に加熱し、この溶液中に、上記の表面粗化後の成形品を15〜100分間(本例では60分間)浸漬した後、水洗して、上記の表面粗化部分、すなわち被覆材3以外の部分にメッキ用触媒を付与した。
【0051】
〔被覆材の除去工程〕
触媒付与後の成形品を、20〜80℃(本例では50℃)の5〜20%(本例では5%苛性ソーダ溶液に40〜80分間(本例では60分間)浸漬し、被覆材3を加水分解して除去した。
【0052】
〔メッキ工程〕
実施例1と同様にして無電解銅メッキ4を施した。
この銅メッキ4は、実施例1の場合と同様に、被覆材3で覆われていた部分以外の部分と、貫通孔2内の表面に施されていた。
【0053】
実施例4
〔基体の成形工程〕
実施例1と同様にして実施例1と同様の基体1を成形した。
【0054】
〔基体表面の粗化工程〕
実施例1と同様にして基体1の全面を粗化した。
【0055】
〔メッキ用触媒の付与工程〕
実施例1同様にして基体1の全面にメッキ用触媒を付与した。
【0056】
〔メッキ工程〕
実施例1と同様にして、厚さ5μmの無電解銅メッキを施した。
【0057】
〔被覆工程〕
メッキを施した後の基体に、実施例2で用いたものと同じ加水分解性樹脂により、実施例1と同様にして、部分的被覆(メッキを残す部分への被覆)成形品を得た。
【0058】
〔メッキ材の除去工程〕
塩化第二鉄又は塩化第二銅(28〜42wt%《本例では40wt%》)溶液中に、被覆工程後の成形品を浸漬して、被覆されていない部分のメッキ材を除去した。
【0059】
〔被覆材の除去工程〕
実施例2と同様にして被覆材を加水分解して除去した。
【0060】
実施例5
〔基体の成形工程〕
実施例1と同様にして実施例1と同様の基体1を成形した。
【0061】
〔基体表面の粗化工程〕
実施例1同様にして基体1の全面を粗化した。
【0062】
〔メッキ用触媒の付与工程〕
実施例1同様にして基体1の全面にメッキ用触媒を付与した。
【0063】
〔基体の被覆工程〕
実施例2で用いたものと同じ加水分解性樹脂により、実施例1と同様の部分的被覆成形品を得た。
【0064】
〔メッキ工程〕
実施例1と同様にして、厚さ1〜5μmの無電解銅メッキを施した。
【0065】
〔被覆材の除去工程〕
60〜90℃の4〜25%苛性ソーダ溶液に1〜3時間浸漬し、被覆材を加水分解して除去した。
【0066】
〔後メッキ工程〕
無電解銅メッキが施された成形品の全面に、再度、実施例1と同様にして、厚さ1〜20μmの無電解銅メッキを施した。
【0067】
実施例6
被覆材としてPVAを使用すること、メッキを塩化アルミニウムと水酸化リチウムアルミニウムをテトラヒドロフラン溶液中で処理して厚さ0.5〜2.5μm(本例では2μm)のアルミニウムメッキを得ること以外は、実施例4を繰り返した。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のレジストの塗布・硬化・除去工程を省略することができ、従って有機溶剤による環境問題の懸念もないし、工程を短縮することもできる。
また、寸法精度が高く、かつ電気的表面抵抗値の高い、高品質の電子・電気部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いた基体の形状の一例を示す図で、(A)が斜視図、(B)が(A)の一部切欠図である。
【図2】図1の基体に被覆材を施した状態の一例を示す斜視図である。
【図3】図1のものに無電解メッキを施した状態の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明の比較例で用いた基体の一例を示す図である。
【図5】図4の基体に被覆材を施した状態の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,11 基体
2,12 孔
3,13 被覆材
4 メッキ
Claims (7)
- (1)基体の表面を粗化する工程、
(2)粗化面をポリ乳酸又は、ポリ乳酸を主体とする脂肪族ポリエステルとの混合体又は共重合体で部分的に被覆する工程、
(3)被覆面以外の表面にメッキ用触媒を付与する工程、
(4)被覆材を除去する工程、
(5)触媒付与面にメッキする工程、
をこの順で経ることを特徴とする基体の部分的メッキ方法。 - (1)基体の表面を粗化する工程、
(2)粗化面を水溶性高分子材料及び加水分解性高分子材料からなる群から選ばれる被覆材で、厚さ10〜1000μmに、部分的に被覆する工程、
(3)被覆面以外の表面にメッキ用触媒を付与すると同時に被覆材を除去する工程、
(4)触媒付与面にメッキする工程、
をこの順で経ることを特徴とする基体の部分的メッキ方法。 - (1)基体の表面を、該基体を型の一部とする射出成形法により、水溶性高分子材料及び加水分解性高分子材料からなる群から選ばれる被覆材で部分的に被覆する工程、
(2)被覆面以外の表面を粗化する工程、
(3)粗化面にメッキ用触媒を付与する工程、
(4)被覆材を除去する工程、
(5)触媒付与面にメッキする工程、
をこの順で経ることを特徴とする基体の部分的メッキ方法。 - 被覆材の厚さが10〜1000μmで、メッキ用触媒の付与工程と被覆材の除去工程とを同時に行うことを特徴とする請求項3記載の基体の部分的メッキ方法。
- (1)基体の表面を粗化する工程、
(2)メッキ用触媒を付与する工程、
(3)基体を型の一部とする射出成形法により、水溶性高分子材料及び加水分解性高分子材料からなる群から選ばれる被覆材で部分的に被覆する工程、
(4)被覆面以外の表面をメッキする工程、
(5)被覆材を除去する工程、
をこの順で経ることを特徴とする基体の部分的メッキ方法。 - (1)基体の表面を粗化する工程、
(2)メッキ用触媒を付与する工程、
(3)メッキする工程、
(4)基体を型の一部とする射出成形法により、水溶性高分子材料及び加水分解性高分子材料からなる群から選ばれる被覆材で部分的に被覆する工程、
(5)被覆面以外の面のメッキ材を除去する工程、
(6)被覆材を除去する工程、
をこの順で経ることを特徴とする基体の部分的メッキ方法。 - 被覆材が、ポリ乳酸又は、ポリ乳酸を主体とする脂肪族ポリエステルとの混合体又は共重合体であることを特徴とする請求項2〜6の何れかに記載の基体の部分的メッキ方法。
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