JP4036493B2 - 遊技用装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機を含む遊技用装置に関し、詳しくは、遊技機での遊技終了時に遊技結果を特定可能な情報が記録された記録媒体を発行可能な記録媒体処理手段を含む遊技用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技用装置として従来から一般的に知られているものに、たとえば、有価価値を特定可能な情報が記録された遊技者所有の記録媒体を利用して遊技が可能となる遊技機を含む遊技用装置があった。
【0003】
また、この種の従来の遊技用装置において、遊技者の利便性を考慮して遊技を途中で中断することが可能な中断操作手段を設けることが提案されている。この中断操作手段を操作することにより、当該遊技者が遊技に利用していた記録媒体以外の記録媒体を利用した遊技ができない状態で遊技を中断することが可能となる。これにより、たとえば、遊技者は自分の気に入った遊技機を確保しつつ、食事などのために遊技機を離れることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、遊技機の遊技中断状態をあまりに長時間にわたり許容することは、遊技機の稼働率の低下に繋がり、遊技場経営を悪化させる要因となる。
【0005】
かかる不都合を防止するべく、遊技場の係員などの操作に基づいて遊技機の遊技中断状態を解除する操作解除手段を設けることが考えられる。しかしながら、遊技場の係員などが一々各遊技機を見回って相当の時間が経過しても遊技者が戻ってこない遊技機をチェックし、中断解除操作を行なうのは非常に手間である。また、長時間たっても遊技者が戻ってこない遊技機であるか否かのチェックは人の目により行なわれるため、すべての遊技機をチェックするのに限界があり、中断状態を解除すべき遊技機がそのまま放置されてしまうおそれもある。このことは、遊技機の稼働率を特に重視するような遊技場にとっては好ましくないことである。
【0006】
そこで、遊技状態が中断されてから一定時間経過すれば自動的に中断状態が解除されるように構成することが考えられる。しかしながら、このように構成した場合には、遊技中断許容時間に対してたった数秒遅れて遊技機に遊技者が戻ってきた場合であっても中断状態が解除されてしまうことになり他の遊技者の遊技を許容してしまうことになるため、遊技者に不快感を与えることになる。特に遊技者へのサービスを売り物にして遊技を提供している遊技場にとって、このような事態はあってはならないことである。
【0007】
本発明は係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技が中断状態で放置されている遊技機に関し、その中断状態解除方法について遊技場のニーズに応えることのできる遊技用装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、遊技機での遊技終了時に遊技結果を特定可能な情報が記録された記録媒体を発行可能な記録媒体処理手段を含む遊技用装置であって、
中断操作されることにより前記記録媒体処理手段で処理され遊技者に排出される記録媒体以外による遊技ができない状態で遊技を中断するための中断操作手段と、
前記中断操作手段の操作に基づいて遊技中断時間の計時動作を開始する中断時間計時手段と、
前記中断時間計時手段で所定時間が計時されたことを条件に前記中断操作手段の操作によって遊技が中断されている遊技機の遊技中断状態を自動的に解除する自動解除手段と、
遊技場の係員が所有する、遊技機の遊技中断状態を延長する時間がそれぞれ異なる複数種類の中断時間延長記録媒体のいずれかを受付ける受付手段と、
前記自動解除手段により遊技機の遊技中断状態が自動的に解除される前に、前記受付手段が複数種類の中断時間延長記録媒体のいずれかを受付けた場合、前記所定時間が計時されてから、受付けた中断時間延長記録媒体に対応する時間分、遊技機の遊技中断状態を延長する中断時間延長手段とを含むことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記中断時間計時手段で所定時間が計時された際にその旨を報知する報知手段を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記報知手段は、前記中断時間計時手段で計時中の中断時間を表示するための中断時間表示手段を含むことを特徴とする。
【0011】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば、中断操作手段の働きにより、中断操作されることにより前記記録媒体処理手段で処理され遊技者に排出される記録媒体以外による遊技ができない状態で遊技を中断する操作が行なわれる。中断時間計時手段の働きにより、前記中断操作手段の操作に基づいて遊技中断時間の計時動作が開始される。自動解除手段の働きにより、前記中断時間計時手段で所定時間が計時されたことを条件に前記中断操作手段の操作によって遊技が中断されている遊技機の遊技中断状態が自動的に解除される。受付手段の働きにより、遊技場の係員が所有する、遊技機の遊技中断状態を延長する時間がそれぞれ異なる複数種類の中断時間延長記録媒体のいずれかが受付けられる。中断時間延長手段の働きにより、前記自動解除手段により遊技機の遊技中断状態が自動的に解除される前に、前記受付手段が複数種類の中断時間延長記録媒体のいずれかが受付られた場合、前記所定時間が計時されてから、受付けた中断時間延長記録媒体に対応する時間分、遊技機の遊技中断状態が延長される。
【0012】
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、報知手段の働きにより、前記中断時間計時手段で所定時間が計時された際にその旨が報知される。
【0013】
請求項3に記載の本発明によれば、請求項2に記載の発明の作用に加えて、中断時間表示手段の働きにより、前記中断時間計時手段で計時中の中断時間が表示される。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を以下に詳細に説明する。なお、以下の説明において、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を例に挙げて説明するが、本発明に係る遊技機はパチンコ遊技機に限られるものではなく、コイン遊技機やスロットマシン、画像表示式遊技機などにも適用可能である。
【0015】
まず、図1〜図11を用いて、第1実施形態の説明を行なう。
図1は、遊技機49およびこれと対応して設けられたカードユニット50の全体正面図である。遊技機49の内部には、遊技に使用されるパチンコ玉が封入されており、この封入玉が遊技機49内部で循環して繰返し遊技に使用されるように構成されている。つまり、遊技機49は、玉封入式のパチンコ遊技機である。
【0016】
また、図2は遊技機49の前面板3に対して突出する態様で設けられた操作部45の平面図である。操作部45の上面部分には、図2に示すように、変換スイッチ63,返却精算スイッチ64,中断スイッチ100,確認スイッチ101といった各操作スイッチと、残高表示部43,持点表示部62といった表示部とが設けられている。残高表示部43および持点表示部62は、たとえば、液晶表示装置で構成されている。
【0017】
図1に示すカードユニット50は、各遊技機49に対応してその側面に遊技機ごとに設けられている。たとえば図1においては、遊技機49の図面に向かって左側面にカードユニット50が設けられている。遊技機49とカードユニット50との対応関係は、カードユニット50の連結方向指示器20の点灯状態により表わされる。
【0018】
カードユニット50には、カード挿入・排出口22が設けられている。このカード挿入・排出口22には、遊技者所有の記録媒体の一例となる遊技カード103(図6(A)参照)や中断解除カード104(図6(B)参照)などが挿入される。
【0019】
遊技機49で遊技を行ないたい遊技者は、自己が所有する遊技カード103を遊技に先立ってカード挿入・排出口22に挿入しなければならない。利用可ランプ18が点灯しており、カードユニット50が利用可能状態にあることを確認したうえで遊技者が自己の遊技カード103をカード挿入・排出口22に挿入すればカード挿入表示ランプ21が点灯表示する。遊技カード103がカード挿入・排出口22に挿入されれば、その記録情報がカードリーダライタ23により読取られる。遊技カード103の記録情報として、各遊技カード103を識別するためのカード番号、遊技者がこれまでに遊技の結果として得ている持点(得点)数、カード残高、後述する中断情報などが記録されている。
【0020】
カードユニット50は、これらの記録情報に基づいて所定の照合処理を行ない、遊技を許容するか否かを判断する。遊技を許容する場合には、残高表示部43に遊技カード103のカード残高が表示される(図4(A)参照)。
【0021】
そして、遊技者が変換スイッチ63を押圧操作すれば、カード残高が所定値以上であることを条件に予め定められたカード残高数(たとえば500円分)が引落されて所定数の引落持点(たとえば125点)が遊技者に付与される。その引落持点は、持点表示部62に加算更新表示される。また、残高表示部43では、引落された残高数分だけカード残高が減算更新表示される。さらに、引落処理の発生した旨を表わす引落情報が通信部17から遊技場に設けられたホールコンピュータ(図示省略)へ送信される。
【0022】
持点表示部62に持点の存在する状態で、遊技者が打球操作ハンドル7を操作すれば、遊技機49内に封入されているパチンコ玉がハンマー38により1発ずつ遊技領域8内に打込まれる。打込まれたパチンコ玉は発射玉検出器52により1つずつ検出され、検出のあるごとに持点表示部62の持点数が1つずつ減算更新される。
【0023】
発射勢いが弱すぎて遊技領域8にまで到達しなかったパチンコ玉はファール玉入口55より回収され、遊技盤の裏面に設けられたファール玉検出器54(図3参照)で検出される。ファール玉が検出されるごとに持点表示部62の持点数が1つずつ加算更新される。これにより、遊技者は打玉が遊技領域8にまで達する機会を得ることなく減算更新された持点を有効に再度使用することができる。
【0024】
遊技領域8に打込まれた打玉が始動口9に入賞すれば可変表示装置10で図柄の可変表示が開始される。そして、可変表示装置10の可変停止結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)となればいわゆる大当りが発生する。大当りが発生すれば、ソレノイド13が励磁されて可変入賞球装置11に設けられた開閉板12が開成状態となり、遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態はパチンコ玉の可変入賞球装置11への所定個数(たとえば10個)の入賞、あるいは所定期間(たとえば30秒間)の経過のうち、いずれか早い方の条件が成立することにより終了して遊技者に不利な第2の状態、すなわち、開閉板12が閉成した状態となる。
【0025】
可変入賞球装置11が第1の状態となっている期間中に可変入賞球装置11内に進入したパチンコ玉は入賞個数検出器15あるいは特定入賞玉検出器14により検出される。パチンコ玉が特定入賞玉検出器14により検出されれば、その回の可変入賞球装置11の第1の状態が終了するのを待って再度可変入賞球装置11を第1の状態に制御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数はたとえば16回と定められている。
【0026】
打玉が始動口9や通常入賞口16、あるいは可変入賞球装置11に入賞すれば、その入賞に応じて所定数の持点が遊技者に付与される。遊技者に付与された持点は、持点表示部62に加算更新表示される。また、いずれの入賞口にも入賞しなかったパチンコ玉はアウト口32により回収される。
【0027】
なお、51はアナログ表示部であり、持点表示部62に表示されている持点数がランプの点灯量により表示されている。また、4は透明板保持枠であり、遊技領域8の前面を覆う透明板を保持している。
【0028】
この実施の形態に係る遊技機49では、昼食、その他の用事のために遊技中の遊技機49を確保した状態で遊技を中断することが可能なように構成されている。遊技中の遊技機49を確保した状態で遊技を中断したい場合には、中断スイッチ100を押圧操作すればよい。すると、残高表示部43の表示が遊技中断中である旨のメッセージ表示(図4(B)参照)に切換わるとともに遊技機49の打球操作ハンドル7がロックされ、遊技不能動状態となる。また、カードユニット50に取込まれている遊技カード103には、遊技を中断した遊技機49を特定可能な中断情報が記録される。そして、中断情報の記録された遊技カード103がカード挿入・排出口22より排出される。
【0029】
また、カードユニット50は、この中断情報が記録された遊技カード103以外の遊技カードの受付を禁止する。したがって、遊技を中断した者以外の他人が自己の遊技カード103を使用して遊技を行なうことができなくなる。このため、遊技者は、遊技をしていた遊技機49を確保した状態で遊技を中断し、昼食などに出掛けることが可能となる。
【0030】
中断スイッチ100を押圧操作して遊技を中断状態にした遊技者が再度遊技を行なう場合には、自己の遊技カード103をカード挿入・排出口22に挿入すればよい。カードユニット50は、遊技カード103の記録情報を照合した後、残高表示部43の表示をカード残高に切換えるとともに、遊技機49の遊技不能動状態を解除する。これにより遊技者は、中断前の遊技状態から遊技を再開することができる。
【0031】
一方、再度同一の遊技機49で遊技を行なうことを予定して遊技者が遊技を中断し、所定の用事を済ませた後再度遊技を行なう際に気が変わって中断した遊技機49以外の遊技機49における遊技を希望する場合がある。あるいは、遊技者が誤って中断させた遊技機49とは異なる遊技機49で遊技を再開させてしまう場合もある。本発明に係る遊技用装置では、このような事態の発生に備えて、中断情報の記録されている遊技カード103が、中断操作を行なった遊技機49のカードユニット50とは異なるカードユニット50に挿入された場合には、残高表示部43にその旨を表わすメッセージが表示されるように構成されている。このメッセージの表示例を図4(C)に示す。残高表示部43には、さらに、遊技者が中断した遊技機を放棄するか否かのメッセージが表示され、放棄する場合には確認スイッチ101を、放棄しない場合には返却精算スイッチ64を押圧することを促すメッセージが表示される。このメッセージ内容に従って遊技者が確認スイッチ101を押圧操作すれば、遊技者が中断操作を行なった遊技機49の中断状態は解除され、当該遊技者以外の他人の遊技が許容されることになる。そして、遊技を中断していた遊技者の新たな遊技機49を用いた遊技が可能となり、図4(C)のメッセージ表示がカード残高数の表示に切換わる。なお、遊技カード103に記録されていた中断情報は消去されることとなる。
【0032】
一方、選択した台番号の誤りに気づき、中断状態にした遊技機49での遊技の再開を望む遊技者は、図4(C)のメッセージに従って返却精算スイッチ64を押圧操作すればよい。返却精算スイッチ64を押圧操作することにより、遊技カード103がカード挿入・排出口22より排出される。遊技者は、カード挿入・排出口22より排出された遊技カ−ド103を持って、遊技を中断していた正しい台番号の遊技機49に移動して遊技を再開させればよい。なお、残高表示部43には、遊技者が中断操作を行なっている遊技機の台番号も表示されるので、中断させた遊技機の台番号を忘れてしまっても迷うことなく、元の遊技機49に移ることができる。
【0033】
このように、ある遊技機49で中断操作をして席を離れた後、気が変わって他の遊技機49を利用した遊技を望む場合に、一旦、中断操作をした遊技機でその解除操作をすることなく、中断操作をした遊技機以外の遊技機49ですぐに遊技を開始させることができるため、遊技者にとっての利便性が向上される。また、中断操作をした遊技機49で誤って遊技を開始しかけた場合に、その旨が報知され、所定の操作を行なうことにより中断操作をした遊技機で遊技を再開させることができるため、遊技者へのサービスの向上を図ることができる。
【0034】
また、中断操作を行なった遊技機49とは異なる他の遊技機49で遊技を開始するためには、元の遊技機を放棄する必要があるため、遊技者が複数の遊技機を掛け持ちすることを防止でき、遊技機の稼働率が低下してしまうことを極力防止できる。
【0035】
ところで、中断操作を行なった遊技者の中には、何らかの事情により再度その遊技機49に戻ってこない者もいる。しかしながら、長時間にわたり中断状態が継続している遊技機49を放置することは、遊技機の稼働率の面からしても妥当ではない。そこで本実施の形態においては、遊技場の係員などが所有する中断解除カード104(図6(B)参照)を利用して、遊技場の係員などが遊技機49の中断状態を解除できるように構成されている。遊技が中断状態にある遊技機49と対応して設けられているカードユニット50に中断解除カード104が挿入されることにより、遊技機の遊技中断状態が解除され、遊技機49の遊技状態が初期状態にリセットされる。そして、中断操作を行なった遊技者以外の者の遊技が許容される。
【0036】
遊技を終了する場合には、返却精算スイッチ64を押圧操作すればよい。これにより、持点表示部62に表示されている持点が、遊技開始前に遊技カード103に記録されていた持点に加算更新されて記録されるとともに、残高表示部43に表示されている残高がカード残高として遊技カード103に更新記録される。そして、これらの更新記録の終了した遊技カード103がカード挿入・排出口22より排出される。このように、返却精算スイッチ64は、遊技を終了するための操作スイッチと、遊技を中断していた遊技機とは異なる遊技機に遊技カード103を挿入してしまった場合にその遊技カード103を排出させるための操作を行なうスイッチとを兼用している。なお、後者のスイッチとして機能するのは、残高表示部43に図4(C)に例示したようなメッセージが表示されているときである。
【0037】
図3は、図1に示した遊技機49およびカードユニット50の全体裏面図である。図1に示した通常入賞口16や始動口9、あるいは可変入賞球装置11内に進入した入賞玉は遊技盤の裏面に導かれて入賞玉集合樋30に案内される。一方、アウト口32により回収されたアウト玉はアウト玉誘導樋53で誘導されて入賞玉検出器31で検出された入賞玉と合流する。そして、アウト玉および入賞玉は打込玉検出器33で検出された後、打込玉集合樋34に案内される。また、ファール玉入口55より回収されたファール玉はファール玉検出器54で検出された後、打込玉集合樋34に案内される。
【0038】
打込玉集合樋34に案内された打玉は傾斜に沿って発射玉供給口56へ案内される。遊技者が打球操作ハンドル7(図1参照)を操作すれば打球モータ37が駆動し、ハンマー38が間欠揺動される。ハンマー38の間欠揺動に伴って発射玉供給口56に案内されたパチンコ玉が1発ずつ遊技領域8(図1参照)へ弾発発射される。以上のようにして、遊技機49内に封入されているパチンコ玉が繰返し循環して遊技に使用されている。
【0039】
遊技場の係員などが所定の玉抜きスイッチ(図示省略)を操作すればソレノイド58が励磁され、打込玉集合樋34の一部を形成している回動板57が所定角度回動し、玉抜き樋59と打込玉集合樋34とを連通させる。これにより、打込玉検出器33で検出された後打込玉集合樋34を案内される封入玉は発射玉供給口56へ誘導されることなく玉抜き樋59へ案内される。玉抜き樋59へ案内された封入玉は遊技機49外部へ排出される。
【0040】
28は遊技用制御基板であり、各種遊技内容の制御を行なう遊技用マイクロコンピュータ67が設けられている。また、60は持点用制御基板であり、持点の制御を行なうための持点制御用マイクロコンピュータ66が設けられている。なお、68は各種遊技情報などをホールコンピュータへ出力するための通信部である。
【0041】
図4は、残高表示部43に表示される各種メッセージの表示例を示す図である。
【0042】
まず、図4(A)は、遊技中に表示されるメッセージの表示例である。遊技中は、図示するようにカード残高数が表示される。
【0043】
次に図4(B)は、中断スイッチ100が押圧操作され遊技が中断状態にある際に表示されるメッセージ例である。残高表示部43には、遊技が中断状態にある旨を表わすメッセージと、遊技が中断されてからの経過時間が表示される。遊技場の係員などは、たとえばこの経過時間を参考にして、中断状態を中断解除カード104を用いて強制的に解除するか否かを判断できる。
【0044】
次に図4(C)は、遊技者が中断操作をした遊技機49以外の遊技機で遊技を行なおうとした場合に表示されるメッセージ例である。メッセージの内容などについては、既に説明しているので、ここではその詳細な説明を省略する。
【0045】
図5は、図1に示したカードユニット50,遊技機49、およびカード管理コンピュータ102のブロック図である。
【0046】
カード管理コンピュータ102は、通信部17を介してカードユニット50と接続されている。カード管理コンピュータ102では、遊技カード103のカード番号別に遊技者の持点やカード残高、あるいは中断情報などが管理されている。カードユニット50は、通信部17を介して、遊技カード103の更新情報を逐次カード管理コンピュータ102へ送信している。また、カードユニット50は必要に応じてカード管理コンピュータ102から遊技カード103のカード番号に対応した各種情報を入手する。なお、図示を省略しているが、カード管理コンピュータ102には、複数のカードユニット50が図示する構成で接続され、管理されている。
【0047】
以下に、ブロック図に基づいて詳細に説明を行なう。まず、カード処理用マイクロコンピュータ65は、カードユニット50に異常のないことを条件に利用可ランプ18を点灯させる表示制御を行なう。また、カード処理用マイクロコンピュータ65は予め入力された情報に基づいて連結方向表示器20を点灯する表示制御を行なう。
【0048】
カードユニット50に遊技カード103が挿入されればその遊技カード103がカード搬送機構45で搬送されてその記録情報がカードリーダライタ23で読取られる。また、遊技カード103が挿入された旨が挿入検出スイッチ46で検出され、検出信号がカード処理用マイクロコンピュータ65に入力される。カード処理用マイクロコンピュータ65はこれを受信して、カード挿入表示ランプ21を点灯させる表示制御を行なう。
【0049】
一方、カードリーダライタ23で読取られた記録情報はカード処理用マイクロコンピュータ65に入力され、記憶されるとともに、通信部17を介してカード管理コンピュータ102へ送信される。カード管理コンピュータ102は、カード番号を手がかりにして情報の照合を行なう。具体的には、カード番号別にカード管理コンピュータ102内に記憶されているカード残高や持点、あるいは中断情報などが一致するか否かを確認する。そして、その照合結果を通信部17を介してカード処理用マイクロコンピュータ65へ送信する。カード処理用マイクロコンピュータ65はこれを受信して、照合が一致する場合には、遊技機49が中断状態になくかつ遊技カード103に中断情報が記録されていないことを条件に、残高表示部43にカード残高を表示させる制御を行なう。そして、端数スイッチ19が押圧操作されれば、カード残高の端数を残高表示部43に表示させる制御を行なう。
【0050】
そして、変換スイッチ63の押圧操作があれば、その押圧操作に基づいて出力される変換要求信号がカード処理用マイクロコンピュータ65を介して持点制御用マイクロコンピュータ66に入力されることになる。持点制御用マイクロコンピュータ66は、この変換要求信号が入力されることに基づいてカード処理用マイクロコンピュータ65に変換指令情報を出力するとともに持点の加算更新処理を実行する。そして、その加算更新後の持点を記憶する。また、加算更新後の持点数を持点表示部62に表示させる。
【0051】
一方、持点制御用マイクロコンピュータ66から変換指令情報を受信したカード処理用マイクロコンピュータ65は、記憶しているカード残高から所定単位の残高分を減算更新して記憶するとともに、残高表示部43の表示内容を更新する。
【0052】
遊技が開始され、発射玉検出器52でパチンコ玉の発射が1発ずつ検出されるごとに持点制御用マイクロコンピュータ66は、記憶している持点の減算更新を行なうとともにその更新結果を持点表示部62に表示させる制御を行なう。ファール玉検出器54でファール玉が検出されれば、持点制御用マイクロコンピュータ66は記憶している持点を1点ずつ加算更新するとともにその加算更新結果を持点表示部62に表示させる制御を行なう。入賞玉検出器31で入賞玉が検出されれば、持点制御用マイクロコンピュータ66は、遊技用マイクロコンピュータ67から受信した所定数の持点を、記憶している持点に加算更新するとともに、その更新結果を持点表示部62に表示させる。打込玉検出器33で打込玉が検出されれば、その検出信号が持点制御用マイクロコンピュータ66に入力される。持点制御用マイクロコンピュータ66は、これを検出して、打込玉総数をカウントする。
【0053】
また、持点制御用マイクロコンピュータ66は、その持点の大きさに応じてアナログ表示部51を表示制御する。さらに持点制御用マイクロコンピュータ66は、大当り情報などの各種遊技情報を通信部68を介してホールコンピュータへ出力する。
【0054】
遊技行為の途中に中断スイッチ100が押圧操作されればこれがカード処理用マイクロコンピュータ65で検出される。カード処理用マイクロコンピュータ65は、中断スイッチ100の押圧操作があったことに基づいて残高表示部43の表示を図4(B)に例示したような遊技中断中の表示内容に切換える。さらにカード処理用マイクロコンピュータ65は、中断指令信号を持点制御用マイクロコンピュータ66に出力する。さらにカード処理用マイクロコンピュータ65は、カード番号とともに中断情報や現時点でのカード残高、持点などの情報をカード管理コンピュータ102へ送信する。そして、カードリーダライタ23に取込まれている遊技カード103の記録情報を更新し、中断情報を書込む処理を実行した後、カード搬送機構45を通じて遊技カード103を排出させる制御を行なう。一方、カード処理用マイクロコンピュータ65から中断指令信号を受信した持点制御用マイクロコンピュータ66は、打込玉検出器などの検出器の検出出力を無効とし、持点表示部62の表示を固定する。さらに持点制御用マイクロコンピュータ66は、遊技用マイクロコンピュータ67に対して、打球モータを停止させ遊技盤のスイッチ類を無効にさせるための指令信号を出力する。
【0055】
一方、カード処理用マイクロコンピュータ65で受付けられカード管理コンピュータ102で照合結果が一致すると判断された遊技カード103に中断情報が記録されている場合であって、かつ、遊技機49が遊技中断状態でない場合には、カード処理用マイクロコンピュータ65は残高表示部43に図4(C)に例示したようなメッセージを表示し、遊技者が中断操作をしている別の遊技機を放棄するか否かの確認をとる。そして、確認スイッチ101の押圧操作があった場合には、カード処理用マイクロコンピュータ65は通信部17を介してカード管理コンピュータ102に中断放棄情報を出力する。この中断放棄情報には、カード番号の他、放棄対象となる遊技機の識別番号が含まれている。カード管理コンピュータ102はこの中断放棄情報に基づいて放棄対象の遊技機を特定しこれに対応するカードユニット50に中断解除信号を出力するとともにカード管理コンピュータ102内部に記憶している中断情報を消去する。
【0056】
一方、中断放棄情報をカード管理コンピュータ102に出力したカード処理用マイクロコンピュータ65は、残高表示部43にカード残高を表示させる制御を行ない、遊技を許容する。
【0057】
中断している遊技機を放棄するか否かの確認メッセージが残高表示部43に表示されている際に返却精算スイッチ64が押圧操作されれば、カード処理用マイクロコンピュータ65は、残高表示部43の表示を遊技開始前の所定のデモンストレーション表示に切換えるとともに遊技カード103を排出する制御を行なう。
【0058】
一方、遊技機49が遊技中断状態にある場合に遊技カード103の挿入があれば、カード処理用マイクロコンピュータ65は、遊技カード103に中断情報が記録されているか否かをチェックし、中断情報が記録されていない場合には遊技カード103を排出する制御を行なう。中断情報が記録されている場合には、中断情報を参照して遊技機が一致するか否かを判断し、一致していない場合には残高表示部43にその旨の表示を行ない、遊技カード103を排出する制御を行なう。中断情報が一致している場合には、残高表示部43にカード残高を表示するとともに持点制御用マイクロコンピュータ66へ中断解除指令信号を、カード管理コンピュータ102へ中断解除信号を、それぞれ出力する。持点制御用マイクロコンピュータ66は、中断解除指令信号を受けて打球モータおよび遊技盤のスイッチ類を有効にする。また、カード管理コンピュータ102は中断解除信号を受けてこれに対応したカード番号の情報を参照し、中断情報を消去する。
【0059】
遊技行為の途中に返却精算スイッチ64が押圧操作されれば、カード処理用マイクロコンピュータ65はこれを受けて持点制御用マイクロコンピュータ66に精算信号を出力する。持点制御用マイクロコンピュータ66は、精算信号が入力されれば、持点制御用マイクロコンピュータ66内部に記憶している持点情報をカード処理用マイクロコンピュータ65へ出力するとともに持点表示部62の表示内容をクリアする。カード処理用マイクロコンピュータ65は、持点制御用マイクロコンピュータ66から送信された持点情報に基づいてカード処理用マイクロコンピュータ65内部に記憶されている持点を更新する。そして、カード処理用マイクロコンピュータ65内部に記憶されているカード番号やカード残高、持点などといった各種情報をカード管理コンピュータ102へ送信するとともに、遊技カード103の記録情報の更新を行なった後、遊技カード103を排出する制御を行なう。
【0060】
図6は、遊技カード103および中断解除カード104を説明するための説明図である。遊技カード103および中断解除カード104は、たとえば、ICカードで構成されており、マイクロコンピュータおよび情報の入出力を行なうための接続部などを含む。また、ROMとして、情報の書換が可能なEEPROMが内蔵されている。遊技カード103には、カード種別番号,カード番号,カード残高,遊技可能持点,景品交換可能持点,遊技店コード,発行年月日,セキュリティコードなどが書込まれており、遊技機49で中断操作を行なった際には中断情報が書込まれる。
【0061】
カード種別番号は、そのカードが遊技カードであるか中断解除カードであるかを識別するための番号であり、遊技カード103の場合には、たとえば「001」が記録されている。カード番号は、各遊技カード103を識別するための番号であり、遊技カード103ごとにそれぞれ異なった番号が記録されている。景品交換可能持点とは、景品交換にのみ使用可能であって遊技には使用できない持点である。遊技可能持点は、景品交換にも遊技にも使用可能な持点である。たとえば、大当りの発生に基づいて遊技者に付与された持点は、景品交換持点として記録される。
【0062】
中断解除カード104は、遊技機49の遊技中断状態を強制的に解除して遊技機49の遊技状態を初期状態にリセットするためのカードであり、遊技場の係員などが所有しているカードである。この中断解除カード104には、カード種別番号,遊技店コード,カード番号,解除コード,セキュリティコード,発行年月日などが記録されている。カード種別番号として、たとえば、「002」が記録されている。また、解除コードは、カードユニット50あるいはカード管理コンピュータ102において遊技機49の遊技中断状態を解除するか否かの判断に用いられるコードであり、カードユニット50あるいはカード管理コンピュータ102に予め登録されている解除コードと一致することを条件に遊技中断状態の解除処理が実行されるように構成されている。
【0063】
図7は、中断制御処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づく制御プログラムは、カードユニット50のカード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているROM(図示省略)内に記憶されており、カード処理用マイクロコンピュータ65は、この制御用プログラムに基づいて以下に説明する中断制御処理を実行する。
【0064】
まず、S1において中断操作が行なわれたか否かが判断される。具体的には、中断スイッチ100が押圧されたか否かが判断される。そして、中断操作が行なわれていない場合には、処理が終了する。一方、中断操作が行なわれた場合には、S2に進む。
【0065】
S2では、中断処理が実行される。すなわち、カード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているRAM内の中断フラグをオンにセットするとともに中断時間の計時を開始し、残高表示部43に中断中である旨のメッセージおよび中断時間を表示する処理を開始する。
【0066】
次にS3に進み、中断指令信号が持点制御用マイクロコンピュータ66に出力される。
【0067】
次にS4に進み、カード番号,カード残高,持点(遊技可能持点および景品交換持点)などとともに中断情報をカードに書込む処理が実行される。なお、中断情報には、遊技を中断状態にする遊技機の台番号が含まれている。
【0068】
次にS5に進み、カード管理コンピュータ102にカード番号,カード残高,持点(遊技可能持点および景品交換可能持点)などとともに中断情報が送信される。
【0069】
次にS6に進み、遊技カード103が排出された後、処理が終了する。
図8は、カード返却精算処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づく制御用プログラムは、カードユニット50のカード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているROM(図示省略)内に記憶されており、カード処理用マイクロコンピュータ65はこの制御プログラムに基づいて以下に説明するカード返却精算処理を実行する。
【0070】
まず、S101において、返却精算操作があったか否かが判断される。具体的には、返却精算スイッチ64の押圧操作があったか否かが判断される。
【0071】
返却精算操作のない場合には、S102に進み、カード残高および遊技可能持点ともにゼロであるか否かが判断される。ともにゼロでない場合には処理が終了する。一方、ともにゼロである場合には、後述するS104に進む。
【0072】
一方、S101において返却精算操作があったと判断された場合には、S103に進む。
【0073】
S103では、残高表示部43に確認メッセージを表示中であって確認操作待ち状態にあるか否かが判断される。すなわち、残高表示部43に図4(C)に例示したようなメッセージが表示されているか否かが判断される。
【0074】
確認メッセージを表示中である場合には、S106に進み、遊技カード103が排出された後、処理が終了する。
【0075】
一方、S103において確認メッセージが表示中でないと判断された場合には、S104に進む。
【0076】
S104では、カード番号,カード残高,持点(遊技可能持点および景品交換可能持点)などを遊技カード103に書込むとともに中断情報をクリアする処理が実行される。
【0077】
次にS105に進み、カード管理コンピュータ102に遊技カード103へ書込んだ情報を出力する処理が実行される。
【0078】
次にS106に進み、遊技カード103が排出された後、処理が終了する。
図9は、カード受付処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づく制御用プログラムは、カードユニット50のカード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているROM(図示省略)内に記憶されており、カード処理用マイクロコンピュータ65はこの制御プログラムに基づいて以下に説明するカード受付処理を実行する。
【0079】
まず、S201において、カード挿入・排出口22にカードが挿入されたか否かが判断される。この判断は、挿入検出スイッチ46(図5参照)の検出出力に基づいて行なわれる。カードの挿入がない場合には、処理が終了する。一方、カードが挿入された場合には、S202に進む。
【0080】
S202では、カードの記録情報が読取られる。
次にS203に進み、挿入されたカードが遊技カード103であるか否かが判断される。この判断は、カード種別番号として「001」が記録されているか否かに基づいて行なわれる。遊技カード103でない場合には、S204に進む。
【0081】
S204では、挿入されたカードが中断解除カード104であるか否かが判断される。この判断は、カードにカード種別番号として「002」が記録され、かつ、解除コードが一致していることに基づいて行なわれる。中断解除カード104でない場合には、S217に進みカードが排出され、処理が終了する。中断解除カード104である場合には、S224に進む。
【0082】
S224では、遊技機49が中断処理中であるか否かが判断される。この判断は、中断フラグがオンになっているか否かに基づいて行なわれる。中断処理中でない場合には、前述したS217に処理が移行する。一方、中断処理中である場合には、S225に進む。
【0083】
S225では、中断状態を解除する処理が実行される。すなわち、中断時間を計時しているカウンタの動作が停止され、そのカウンタ値がクリアされるとともに、残高表示部43で行なわれている中断中表示を所定のデモンストレーション表示に切換える処理が実行される。これにより、遊技機49の遊技状態が初期状態にリセットされる。
【0084】
次にS226に進み、中断解除指令信号が持点制御用マイクロコンピュータ66に出力される。
【0085】
次にS227に進み、カード管理コンピュータ102に中断解除操作信号が出力され、処理が前述したS217に移行する。
【0086】
S203において、挿入されたカードが遊技カード103であると判断された場合には、S205に進む。S205では、カード管理コンピュータ102にカード情報が出力される。カード情報とは、遊技カード103に記憶されているカード番号やカード残高、持点(遊技可能持点および景品交換持点)、中断情報などのことである。このカード情報を受信したカード管理コンピュータ102は、カード管理コンピュータ102内に記憶されているカード情報との照合を行ない、双方のカード情報が一致するか否かを判断する。そして、その照合結果を表わす情報をカード処理用マイクロコンピュータ65へ送信する。
【0087】
次にS206に進み、カード管理コンピュータ102から照合結果が受信されたか否かが判断され、照合結果が受信されるまで繰返しこの処理が実行される。照合結果が受信された場合には、S207に進む。
【0088】
S207では、双方のカード情報が一致する旨の照合結果であるか否かが判断される。双方のカード情報が一致する旨の照合結果でない場合には、S228に進み、遊技カード103のカード記録情報に中断情報が存在し、かつ、中断情報以外のカード情報は一致しているがカード管理コンピュータ102のカード記録情報には中断情報が存在しない状態であるか否か、すなわち、中断解除カード104を用いるなどして既に遊技機の中断状態が強制的に解除された状態にあるか否かが判断される。そして、そのような状態にある場合には、S229に進み、中断していた遊技機が既に解除された旨を表わすメッセージが残高表示部43に表示され、処理が後述するS214に進む。残高表示部43には、たとえば、「中断していた100番台は勝手ながら中断解除しました。」などというメッセージが表示される。
【0089】
一方、S228でNOとの判断がなされた場合には、S230に進む。S228でNOの判断がなされる場合とは、たとえば、カード残高や持点などが遊技カード103とカード管理コンピュータ102との間で互いに一致しない場合などである。
【0090】
S230では、所定のエラー報知がなされて、処理が前述したS217に移行する。なお、エラー報知は、たとえば、残高表示部43に所定のメッセージが表示されるなどして行なわれる。
【0091】
一方、S207において、YESの判断がなされた場合には、処理がS208に進む。S208では、遊技機49が中断処理中であるか否かが判断される。この判断は、中断フラグがオンであるか否かに基づいて行なわれる。
【0092】
S208において中断処理中であると判断された場合には、S218に進む。S218では、遊技カード103に中断情報が記録されているか否かが判断される。中断情報が記録されていない場合には、前述したS217に処理が移行する。一方、中断情報が記録されている場合には、S219に進む。
【0093】
S219では、遊技カード103に記録されている中断情報と遊技カード103が挿入されているカードユニット50に対応し、中断状態にある遊技機49の台番号とが一致しているか否かが判断される。そして、一致していない場合には、S223に進み、「あなたの中断している台は100番台です。この台は102番台です。」などというメッセージが残高表示部43に表示され、中断している遊技機が違う旨の表示が行なわれた後、処理が前述したS217に移行する。
【0094】
一方、S219でYESの判断がなされた場合には、S220に進む。
S220では、中断状態を解除する処理が実行される。この処理内容は、先に説明したS225の処理内容と同一であるために、その詳細な説明は省略する。
【0095】
次にS221に進み、中断解除指令信号が持点制御用マイクロコンピュータ66に出力される。
【0096】
次にS222に進み、中断解除指令信号がカード管理コンピュータ102に出力され、後述するS214に進む。
【0097】
一方、S208において、中断処理中でないと判断された場合には、S209に進む。
【0098】
S209では、遊技カード103に中断情報があるか否かが判断され、中断情報のない場合には、後述するS214に処理が移行する。
【0099】
S209で中断情報があると判断された場合には、S210に進み、遊技者が既に中断操作している遊技機を放棄するか否かの確認メッセージが、残高表示部43に表示される。なお、この表示例は図4(C)に図示したとおりである。
【0100】
次にS211に進み、確認スイッチ101の押圧操作があったか否かが判断される。確認スイッチ101の押圧操作があった場合には、S213に進む。
【0101】
S213では、中断放棄情報がカード管理コンピュータ102に出力される。この中断放棄情報には、遊技カード103のカード番号および中断放棄対象となった遊技機49の台番号が含まれている。
【0102】
次にS214に進み、遊技カード103に記録されているカード残高、および遊技可能持点を使用した新たな遊技が許容される。
【0103】
次にS215に進み、カード残高が残高表示部43に表示された後、処理が終了する。
【0104】
一方、S211でNOと判断された場合には、S212に進む。
S212では、返却精算スイッチ64が押圧操作されたか否かが判断され、操作のない場合には、S211に戻る。
【0105】
一方、返却精算スイッチ64が押圧操作された場合には、S216に進み、残高表示部43の表示内容が確認メッセージの表示から所定のデモンストレーション表示(たとえば、「カードを入れて下さい」)に切換わる。
【0106】
次にS217に進み、遊技カード103が排出された後、処理が終了する。
図10は、中断解除処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づく制御プログラムは、カード管理コンピュータ102のROM(図示省略)内に記憶されており、カード管理コンピュータ102は、この制御プログラムに基づいて以下に説明する中断解除処理を実行する。
【0107】
まず、S301において、中断放棄情報が入力されたか否かが判断される。中断放棄情報の入力のない場合には、処理が終了する。一方、中断放棄情報が入力された場合には、S302に進む。
【0108】
S302では、中断放棄情報に基づいて、中断解除する遊技機49の台番号を割出し、当該遊技機49に対応するカードユニット50に対して中断解除信号を出力する。
【0109】
次にS303に進み、中断放棄情報に含まれているカード番号に対応して記憶されている中断情報がクリアされた後、処理が終了する。
【0110】
図11は、中断解除処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づく制御プログラムは、カードユニット50のカード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているROM(図示省略)内に記憶されており、カード処理用マイクロコンピュータ65はこの制御プログラムに基づいて以下に説明する中断解除処理を実行する。
【0111】
まず、S401において、中断解除信号が入力されたか否かが判断される。この中断解除信号は、図10に示したS302においてカード管理コンピュータ102から出力された信号である。
【0112】
中断解除信号が入力されていない場合には、処理が終了し、中断解除信号が入力された場合には、S402に進む。S402では、中断状態を解除する処理が実行される。具体的には、中断フラグをオフにセットし、中断時間を計時しているカウンタの動作を停止するとともにそのカウンタのカウンタ値をクリアし、残高表示部43の中断中表示をデモンストレーション表示に切換える処理を実行する。
【0113】
次にS403に進み、中断解除指令信号が持点制御用マイクロコンピュータ66に出力された後、処理が終了する。
【0114】
次に、以上説明した実施形態の変形例を第2実施形態〜第9実施形態として以下に順番に説明する。
【0115】
図12は、第2実施形態を説明するためのフローチャート(要部抜粋)である。この第2実施形態は、図9において説明したカード受付処理の処理手順に一部変更を加えたものである。図9において説明した手順では、S211において確認スイッチ101が押圧操作されるかもしくはS212において返却精算スイッチ64が押圧操作されなければ処理が次の段階に移行されないように構成されていた。このことは、S210で確認メッセージ(図4(C)参照)が表示された後、遊技者が何らかの操作をしない限り遊技機の状態が変化しないことを意味する。そこでこの第2実施形態では、S210で確認メッセージが表示された後、タイマがセットされるように構成し、確認メッセージが表示された後所定時間経過しても確認スイッチ109が押圧操作されない場合には自動的に処理を図9に示すS216に移行させ、残高表示部43の表示内容をデモンストレーション表示に切換えるとともに、遊技カード103を排出するように構成している。
【0116】
図12に示したステップに基づいて説明すると、図9のS210で確認メッセージが表示された後、S501に処理が移行し、タイマがセットされる。次にS502に進み、確認スイッチ101の押圧操作があるか否かが判断され、押圧操作があった場合には、図9に示したS213に処理が移行する。一方、確認スイッチ101の押圧操作がない場合には、S503に進み、S501でセットされたタイマがタイムアップしたか否かが判断され、タイムアップしていない場合には、処理がS502に戻る。一方、タイムアップしている場合には、図9のS216に処理が移行する。
【0117】
この第2実施形態では、再遊技を望む遊技者が、中断操作をした遊技機49以外の遊技機49で誤って遊技を開始しかけて残高表示部43のメッセ−ジ表示(図4(C)参照)で誤りに気づいた際、遊技カ−ド103の排出操作を何ら行なう必要がなく、タイマがタイムアップするのを待てばよいことになる。
【0118】
図13は、第3実施形態を説明するためのフローチャート(要部抜粋)である。このフローチャートは、図12に示したフローチャートと比較して、タイマがセットされてからタイムアップするまでの間に返却精算スイッチ64が押圧操作されれば処理が図9のS216に移行し、タイマがタイムアップすれば処理がS213に移行する点が異なる。具体的には、図9のS210から処理がS601に移行して、タイマがセットされる。次にS602に処理が進み、S601でセットされたタイマがタイムアップしているか否かが判断され、タイムアップしている場合には、図9のS213に処理が自動的に移行する。したがって、図9のS211に示したような遊技者のスイッチ操作を必要とすることなく、所定時間が経過すれば自動的に処理がS213に移行することになる。
【0119】
一方、S602において、タイムアップしていないと判断された場合にはS602に進み、返却精算スイッチ64が押圧操作されたか否かが判断される。返却精算スイッチ64が押圧操作されていない場合には、処理がS602に戻り、返却精算スイッチ64が押圧操作された場合には、処理が図9のS216に進むことになる。
【0120】
この第3実施形態によれば、第1実施形態あるいは第2実施形態とは異なり、確認スイッチ101が不要となる。
【0121】
図14は、第4実施形態を説明するためのフローチャートである。このフローチャートは、変換処理の処理手順を示すものであり、このフローチャートに基づく制御プログラムは、カードユニット50のカード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているROM(図示省略)に記憶されている。カード処理用マイクロコンピュータ65は、この制御プログラムに基づいて、以下に説明する変換処理を実行することとなる。
【0122】
まず、S701において、変換スイッチ63が押圧操作されたか否かが判断され、押圧操作のない場合には、処理が終了する。
【0123】
一方、変換スイッチ63が押圧操作された場合には、S702に進み、変換可能であるか否かが判断される。変換可能でない場合には、処理が終了する。ここで、変換可能でない場合とは、遊技カード103が挿入されていない場合やカード残高がない場合、あるいは図9のS206に示したようにカード情報の照合が完了していない場合などである。
【0124】
S702で変換可能であると判断された場合には、S703に進む。S703では、確認メッセージ(図4(C)参照)が残高表示部43に表示されており、確認操作待ち状態であるか否かが判断される。確認操作待ち状態である場合には、処理が終了する。一方、確認操作待ち状態でない場合には、S704に進み、変換処理が実行される。すなわち、カード残高から所定の大きさの残高が引落されるとともに遊技者に所定数の持点が付与される。
【0125】
S704で変換処理が終了した後、処理が終了する。
さらにこの第4実施形態においては、図9に示したカード受付処理の処理手順の一部が変更される。
【0126】
まず、S210において表示される確認メッセージの内容が一部異なる。図4(C)を参照して、「放棄する場合は確認スイッチを」が、「放棄する場合は変換スイッチを」として、表示されるのである。
【0127】
さらに、図9のS211では、確認スイッチ101の押圧操作の有無を判断しているが、第4実施形態ではこれに代えて、変換スイッチ63の押圧操作の有無が判断されるように構成される。
【0128】
この第4実施形態が第1実施形態と異なる点は、図9のS210で確認メッセージが表示された場合に処理をS213以降に移行するのに必要となる確認スイッチ101を不要とし、持点を引落す際に操作される変換スイッチ63でこの機能を兼用した点にある。
この第4実施形態によれば、確認スイッチ101が不要となるために、遊技機49の製造コストを抑えることができるという利点が生まれる。
【0129】
図15,図16は、第5実施形態を説明するためのフローチャート(要部抜粋)である。また、図17は、第5実施形態に必要となる中断時間延長カード105を説明するための説明図である。
【0130】
この第5実施形態の特徴点は、遊技機49で中断操作が行なわれた後、所定時間が経過すれば自動的に遊技中断状態が解除され、遊技状態が初期状態にリセットされるように構成されている点にある。したがって、この第5実施形態によれば、第1実施形態のように、長時間にわたり遊技中断状態にある遊技機があるか否かをわざわざ遊技場の係員などがチェックして中断解除カード104で解除操作を行なう必要がなくなる。したがって、遊技場側の手間を省くことができる。また、遊技が中断されてから所定時間が経過すれば確実に中断状態が解除されるため、遊技場の係員などのチェック漏れなどにより長期にわたって中断状態が継続するような遊技機が存在することを確実に防止でき、遊技機の稼働率が不必要に低下することをも防止できる。
【0131】
さらにこの第5実施形態では、遊技場の係員などが所有する中断時間延長カード105を使用することにより、遊技機を中断状態にしておくことのできる中断時間を延長することができるように構成されている。したがって、中断時間が残り少なくなり、まもなく中断状態が解除されてしまうことになる遊技機が存在する場合に、遊技場の係員などの判断によりさらにその中断時間を延長でき、所定時間が経過すればいかなる事情があっても中断状態が解除されてしまうというシステムに融通性を持たせることができ、遊技機の稼働率の低下を防止しつつも遊技者への配慮を欠くことのない遊技用装置とすることができる。
【0132】
この第5実施形態におけるカード受付処理の処理手順は、図9に示したS204,S224〜S227の各ステップに代えて、図15に示すS801〜S803が実行されるものである。図9および図15に基づいて、その説明を行なう。まず、図9を参照して、S203で遊技カード103でないと判断された場合には、図15を参照して、S801に進む。
【0133】
S801では、中断時間延長カード105が挿入されているか否かが判断される。中断時間延長カード105であるか否かの判断は、カードに記録されているカード種別番号が「003」であるか否かに基づいて判断される。中断時間延長カード105でない場合には、図9のS217に処理が移行する。一方、中断時間延長カード105であると判断された場合には、S802に進む。
【0134】
S802では、遊技機49が中断処理中であるか否かが判断される。中断処理中であるか否かの判断は、中断フラグがオンになっているか否かに基づいて行なわれる。中断処理中でない場合には、図9のS217に進む。
【0135】
一方、中断処理中であると判断された場合には、S803に進み、タイムアップになる時間を40分延長する処理が実行される。具体的には、カード処理用マイクロコンピュータ65のRAM(図示省略)内に記憶されているタイムアップ時間カウンタのカウンタ値に40分ぶんの値が加算更新される。そして、その後処理が図9のS217に移行することになる。
【0136】
なお、S803において、タイムアップになる時間を何分延長するかの判断は、中断時間延長カード105に記録されている延長時間に基づいて行なわれる。したがって、中断時間延長カード105に記録されている延長時間が、たとえば5分である場合には、S803で延長される時間は5分となる。
【0137】
図16は、中断自動解除処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づく制御プログラムは、カードユニット50のカード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているROM(図示省略)内に記憶されており、カード処理用マイクロコンピュータ65は、この制御プログラムに基づいて以下に説明する中断自動解除処理を実行する。
【0138】
まず、S901において、中断処理中であるか否かが判断される。この判断は、中断フラグがオンになっているか否かに基づいて行なわれる。中断処理中でない場合には、処理が終了する。一方、中断処理中であると判断された場合には、S902に進む。
【0139】
S902では、中断時間が所定時間に達したか否かが判断される。具体的には、カード処理用マイクロコンピュータ65のRAM内に記憶されているタイムアップ時間カウンタの値と、中断時間を計時する計時カウンタのカウンタ値とが一致しているか否かが判断される。なお、タイムアップ時間カウンタのカウンタ値は、図15のS803の処理が実行されることにより可変する。
【0140】
中断時間が所定時間に達していない場合には、処理が終了する。一方、中断時間が所定時間に達したと判断された場合には、処理がS903に進む。
【0141】
S903では、中断状態を解除する処理が実行される。この処理の内容は、図9のS225と同様であるので、ここではその詳細な説明を省略する。なお、この際にタイムアップ時間カウンタのカウンタ値は、初期値(たとえば5分)にセットされる。
【0142】
次にS904に進み、中断解除指令信号が持点制御用マイクロコンピュータ66に出力される。
【0143】
次にS905に進み、カード管理コンピュータ102に中断自動解除信号が出力され、処理が終了する。
【0144】
図17に示す中断時間延長カード105には、カード種別番号(「003」),延長時間の他、遊技店コード,セキュリティコード,発行年月日,カード番号などが記録されており、先に説明した遊技カ−ド103(図6(A)参照)や中断解除カード(図6(B)参照)などと同様にICカードで構成されている。
【0145】
図18〜図20は、第6実施形態を説明するためのフローチャートであり、図18はその要部を抜粋したものである。
【0146】
この第6実施形態が第1実施形態と異なる点は次の2点である。
▲1▼ 遊技の中断操作をして遊技を中断した後、中断した遊技者が戻ることなく強制的に中断解除された場合には、中断操作前に遊技者が所有していた遊技可能持点はすべて遊技に使用できない景品交換持点に変換されてしまう点。
【0147】
▲2▼ 遊技の終了操作をした際に、遊技者が所有していた遊技可能持点はすべて遊技に使用できない景品交換持点に変換されてしまう点。
【0148】
したがって、この第6実施形態においては、中断を強制的に解除された後に遊技を再開する際や、新たに遊技を開始する際には、遊技カード103のカード残高を引落して遊技可能持点に変換する必要がある。そして、打玉が入賞口に入賞することに基づいて獲得し、または、カード残高の引落しに伴って得た遊技可能持点は、遊技終了時、あるいは強制的に中断が解除されたことによりすべて景品交換持点に変換されることになる。
【0149】
次に、図18〜図20に示したフローチャートに基づいて、この第6実施形態に関する各種処理手順を説明する。
【0150】
まず、図18は、カード受付処理の処理手順を示すフローチャート(要部抜粋)であり、このフローチャートに基づく制御プログラムは、カードユニット50のカード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているROM(図示省略)に記憶されている。カード処理用マイクロコンピュータ65は、このフローチャートに基づいて以下に説明するカード受付処理を実行する。
【0151】
まず、S1001の処理は、図9に示したカード受付処理の処理手順において、S229で残高表示部43に中断していた遊技機が既に解除された旨を表示する処理が実行された後、行なわれる。つまり、S1001の処理は、図9に示したS201〜S203,S205〜S207,S228,S229の各処理が実行された後、引続いて実行されるものである。なお、図9の前記各処理は、遊技を中断状態にした遊技者が遊技を再開する際に、中断状態にしていた遊技機が既に解除されている際の処理である。遊技者は、図9のS229において残高表示部43に遊技機が既に解除された旨のメッセージが表示されることにより、そのことを認識することになる。S229の処理が実行された後、図18のS1001の処理に移る。
【0152】
S1001では、遊技可能持点で遊技を続行できない旨のメッセージが残高表示部43に表示される。具体的には、残高表示部43に「中断時点の持点はすべて遊技に使用できなくなりました」などというメッセージが表示されることになる。
【0153】
次にS1002に進み、カード残高を使用した遊技が許容され、遊技カード103に記録されている遊技可能持点による遊技は不可能な状態に制御される。
【0154】
次に、図9のS215に進み、カード残高が残高表示部43に表示された後、処理が終了することになる。
【0155】
さらにこの第6実施形態では、図9に示したS213の処理が実行された後、S1002の処理が実行される。そして、S1002の処理が実行された後、S215に処理が移行することになる。
【0156】
図9のS213に処理が移行するのは、中断操作をした遊技機以外の遊技機で遊技者が遊技を開始するべく、S211で確認スイッチ101を押圧操作して中断状態にある遊技機を放棄した場合である。このような場合に、処理がS1002に移行して、遊技可能持点による遊技続行が不可能となりカード残高使用による遊技が許容されることになる。
【0157】
この第6実施形態においては、遊技の終了時のみならず、遊技を中断した場合、強制的に中断が解除されたまたは中断している遊技機を放棄して中断している遊技機以外で遊技する場合にも遊技可能持点は景品交換持点に変換されるように構成している。しかしながら、これに代えて、返却精算スイッチ64を押圧操作して遊技を終了した際にのみ遊技可能持点が景品交換持点に変換されるように構成してもよい。
【0158】
図19は、カード返却精算処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づく制御プログラムは、カードユニット50のカード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているROM(図示省略)内に記憶されており、カード処理用マイクロコンピュータ65はこの制御プログラムに基づいて以下に説明するカード返却精算処理を実行する。
【0159】
まず、S1101において返却精算操作が行なわれたか否かが判断される。具体的には、返却精算スイッチ64が押圧操作されたか否かが判断される。返却精算操作が行なわれていない場合には、S1102に進む。
【0160】
S1102では、カード残高および遊技可能持点ともにゼロであるか否かが判断される。ともにゼロでない場合には、処理が終了する。一方、ともにゼロである場合には、処理が後述するS1106に進む。
【0161】
一方、S1101において、返却精算操作が行なわれたと判断された場合には、S1103に進む。
【0162】
S1103では、確認メッセージ(図4(C)参照)が表示中で確認操作待ち状態にあるか否かが判断される。確認操作待ち状態にあると判断された場合には、処理が終了する。一方、確認操作待ち状態にないと判断された場合には、S1104に進む。
【0163】
S1104では、遊技可能持点があるか否かが判断される。遊技可能持点がある場合には、S1105に進み、遊技可能持点が遊技続行不可能な景品交換持点として遊技カード103に書込む処理が実行される。そしてその処理がS1106に進む。
【0164】
一方、S1104で遊技可能持点がないと判断された場合には、S1106に進み、カード番号,カード残高,および持点などを遊技カード103に書込むとともに中断情報をクリアする処理が実行される。
【0165】
次にS1107に進み、カード管理コンピュータ102へ書込んだ情報を出力する処理が実行される。
【0166】
次にS1108に進み、遊技カード103が排出され、処理が終了する。
図20は、中断解除処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づく制御プログラムは、カード管理コンピュータ102のROM(図示省略)内に記憶されており、カード管理コンピュータ102は、この制御プログラムに基づいて以下に説明する中断解除処理を実行する。
【0167】
まず、S1201において、中断解除操作信号が入力されたか否かが判断される。中断解除操作信号は、図9のS227に基づいてカードユニット50から出力される信号である。
【0168】
S1201において、中断解除操作信号が入力されていないと判断された場合には、S1202に進む。S1202では、中断放棄情報が入力されているか否かが判断される。中断放棄情報は、図9のS213においてカードユニット50から出力される情報である。中断放棄情報が入力されていない場合には処理が終了する。一方、中断放棄情報が入力されている場合には、S1203に進み、中断解除する台番号を割出し、中断解除信号を、割出した台番号に対応するカードユニット50へ出力する処理が実行される。そして処理が、後述するS1204に進む。
【0169】
一方、S1201において、中断解除操作信号が入力されていると判断された場合には、S1204に進み、遊技可能持点が存在するか否かが判断される。遊技可能持点が存在しないと判断された場合には、後述するS1206に進む。一方、遊技可能持点が存在すると判断された場合には、S1205に進み、遊技可能持点は遊技続行不可能な景品交換持点に更新して記憶される。
【0170】
次にS1206に進み、中断情報がクリアされ、処理が終了する。
図21は、第7実施形態に係る遊技用装置に用いられる遊技機49の全体裏面図である。この第7実施形態に係る遊技機49が図3などに示した遊技機49と異なる点は、遊技カード103を用いて遊技が行なわれる際の遊技条件を設定可能な遊技条件設定スイッチユニット106が設けられている点にある。したがって、この図21で、図3と重複するものについてはその詳細な説明を省略する。
【0171】
遊技条件設定スイッチユニット106には、遊技条件設定スイッチユニット106が設けられた遊技機の種別を設定するための種別設定スイッチ部107と、当該遊技機の台番号を設定するための台番号設定スイッチ部108とが設けられている。これらスイッチ部はサムロータリスイッチで構成されている。図示するように、種別表示部107bの上下にそれぞれ種別設定キー107a,107aが設けられており、たとえば上方の種別設定キー107aを操作することにより、種別表示部107bに表示されている種別コードを順次歩進することができ、下方の種別設定スイッチ107aを押圧操作することにより、種別表示部107bに表示されている種別コードを順次減算設定することができる。台番号設定スイッチ部108も同様に4桁の数字を表示可能な台番号表示部108bに表示されているそれぞれの桁に応じて上下に台番号設定キー108a,108aが配設されており、上方の台番号設定キー108aを押圧操作することによりその桁に対応する台番号表示部108bが順次歩進され、下方の台番号設定キー108aを操作することにより、その桁に対応する台番号表示部108bの数字が順次減算更新される。その結果、0〜9の10種類の種別を設定入力でき、0000〜9999の10000の遊技機台番号を設定入力することができる。なお、遊技機の種別とは、たとえば、パチンコ遊技機,コイン遊技機,スロットマシンなどのような遊技機の種類であってもよく、また、パチンコ遊技機における複数種類の機種(いわゆるフィーバータイプ,飛行機タイプ,権利ものタイプなど)を示すものであってもよい。
【0172】
遊技条件設定スイッチユニット106には、さらに、持点使用条件設定スイッチ109と、この持点使用条件設定スイッチ109がいずれの位置に設定されているのかを表示する表示部▲1▼〜▲3▼が設けられている。この持点使用条件設定スイッチ9が▲1▼に相当する箇所に位置していれば、遊技機の種別にかかわらず遊技者が前の遊技で得た遊技可能持点を無条件に使用できる状態に設定されていることを示している。また、▲2▼に相当する箇所に位置している場合には、この遊技機が遊技者が前に遊技を行なった遊技機の種別と同一である場合にのみ、前回の遊技で遊技者が得た遊技可能持点を使用して遊技を行なうことが可能である状態に設定されていることを示している。また、▲3▼に相当する箇所に位置している場合には、他の遊技機で得た遊技可能持点を使用した遊技は一切できない状態に設定されていることを示している。さらに遊技条件設定スイッチユニット106には、大当り終了時遊技続行設定スイッチ110が設けられている。この大当り終了時遊技続行設定スイッチ110が▲1▼に相当する箇所に位置していれば大当りが終了しても遊技が続行可能な状態を示しており、▲2▼に相当する箇所に位置していれば大当り終了により打球発射不能状態となり遊技が停止する状態を示している。
【0173】
持点使用条件設定スイッチ9,大当り終了時遊技続行設定スイッチ10、あるいは前述した種別設定キー107aや台番号設定キー108aは、たとえば、遊技場の係員などにより適宜設定操作される。
【0174】
この第7実施形態では、遊技者が中断している遊技機以外の遊技機で遊技開始しようとする際、あるいは新たに遊技を開始する際に、遊技カ−ド103の記録情報に基づいて前回遊技を行なった遊技機の種別や台番号などがチェックされ、遊技条件設定スイッチユニット106の条件設定の内容に沿うものであるか否かが判断される。そして、条件設定の内容に沿うものである場合には、前回の遊技で遊技者が得た遊技可能持点を使用した遊技が許容される。一方、条件設定の内容に沿うものでない場合には、遊技可能持点を使用した遊技は禁じられ、カード残高を引落しての遊技のみが許容されることになる。
【0175】
この第7実施形態は、第6実施形態と比較して、遊技場側の判断で遊技可能持点を使用した遊技の許容範囲を適宜定めることができるため、遊技場のニーズに応じた遊技用装置を提供できることになる。
【0176】
図22は、第7実施形態に係るカード受付処理の処理手順を示すフローチャート(要部抜粋)である。この第7実施形態に係るカード受付処理の処理手順に基づいた制御プログラムは、カードユニット50のカード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているROM(図示省略)内に記憶されており、カード処理用マイクロコンピュータ65は、以下に説明する手順に従ってカード受付処理を実行する。
【0177】
図9のS213で中断放棄情報がカード管理コンピュータ102から出力された後、または、図9のS229で残高表示部43に中断していた遊技機が既に解除された旨が表示された後、処理がS1301に移行する。
【0178】
S1301では、遊技条件情報と条件設定とが比較される。遊技条件情報とは、遊技者が前回遊技を行なった遊技機の種別や台番号などからなる情報のことである。この遊技条件情報は、たとえば、遊技カ−ド103の精算返却時に遊技カード103に記録され、カードの記録情報読取時(図9のS202)に読取られる。また、条件設定とは、遊技条件設定スイッチユニット106の設定内容のことである。
【0179】
次にS1302に進み、遊技開始条件を満足するか否かが判断される。遊技開始条件を満足しない場合には、S1303に進み、カード残高を使用した遊技のみが許容され、処理が図9のS215に移行する。
【0180】
一方、S1302で遊技開始条件を満足すると判断された場合には、S1304に進み、遊技可能持点があるか否かが判断される。遊技可能持点がない場合には、前述したS1303に進む。一方、遊技可能持点がある場合には、S1305に進む。
【0181】
S1305では、遊技可能持点を使用した遊技が許容され、処理が図9のS215に移行する。
【0182】
図23は、第8実施形態に係る遊技用装置に用いられる遊技機49を説明するための全体背面図である。この第8実施形態に係る遊技機49が図3などに示した遊技機49と異なる点は、図示する位置に中断設定選択スイッチ111が設けられている点にある。この中断設定選択スイッチ111は、表示部▲1▼と表示部▲2▼とのいずれかに位置するように設定することができる。中断設定選択スイッチ111が表示部▲1▼に相当する箇所に位置している場合には、図6(B)に示した中断解除カード104を使用して遊技機49の中断状態を解除することが可能となる。なお、選択スイッチ111が表示部▲1▼に相当する箇所に位置している場合には、中断解除カード104を使用して中断状態を強制的に解除するか、もしくは中断操作をした遊技者が再遊技を開始するまで遊技の中断状態が自動的に解除されることはない。
【0183】
一方、中断設定選択スイッチ111が表示部▲2▼に相当する箇所に位置している場合には、遊技機49で中断操作が行なわれてから所定時間が経過すれば自動的に中断状態が解除される。なお、選択スイッチ111が表示部▲2▼に相当する箇所に位置している場合には、中断解除カード104を用いた解除操作を行なうことはできない。また、中断設定選択スイッチ111が表示部▲2▼に位置している場合には、中断時間延長カード105(図17参照)を用いた中断時間の延長操作が有効である。
【0184】
この第8実施形態によれば、遊技の中断状態を強制的に解除する方法を遊技場側が選択可能であるために、中断状態解除方法について遊技場側のニーズに応えることのできる遊技用装置を提供することが可能となる。
【0185】
たとえば、遊技機の稼働率を特に重視するような遊技場は、中断設定選択スイッチ111を表示部▲2▼に設定して、時間がくれば自動的に遊技機の中断状態が解除されるようにすればよく、逆に遊技者へのサービスを売り物にして遊技を提供している遊技場は中断設定選択スイッチ111を表示部▲1▼に設定し、遊技場の係員などの判断で中断状態の解除に融通性をもたせるようにすることができるからである。
【0186】
なお、図23に示した遊技機49は、中断設定選択スイッチ111を除いては図3に示した遊技機49と同様であるために、図3に示した遊技機49のこれらの説明を省略する。
【0187】
図24は、第8実施形態に係るカード受付処理の処理手順を示すフローチャート(一部抜粋)である。このフローチャートに基づく制御プログラムは、カードユニット50のカード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているROM(図示省略)内に記憶されており、カード処理用マイクロコンピュータ65は、この制御プログラムに基づいて以下に説明する処理を実行する。
【0188】
第8実施形態に係るカード受付処理の処理手順は、図9に示したカード受付処理の処理手順において、そのS204,S224〜S227をS1401〜S1410で置換えたものと同一である。したがって、ここではS1401〜S1410の各処理の処理手順の説明を行ない、図9に示したS201〜S203,S205〜S223,S228〜S230の説明は省略する。
【0189】
まず、図9のS203で遊技カード103でないと判断された場合に、S1401に処理が移行し、中断解除カード104であるか否かが判断される。中断解除カード104でない場合には、S1402に進み、中断時間延長カード105であるか否かが判断される。中断時間延長カード105でない場合には、処理が図9のS217へ移行する。一方、中断時間延長カード105である場合には、S1408に進み、遊技機49が中断処理中であるか否かが判断される。中断処理中であるか否かの判断は、中断フラグがオンになっているか否かに基づいて行なわれる。中断処理中でない場合には、処理が図9のS217へ移行する。一方、中断処理中であると判断された場合には、S1409に進む。
【0190】
S1409では、中断設定が「2」であるか否かが判断される。中断設定「2」とは、図23に示した中断設定選択スイッチ111が表示部▲2▼の位置に設定されていることを意味する。中断設定が「2」でない場合には、処理が図9のS217へ移行する。一方、中断設定が「2」であると判断された場合には、S1410に進み、タイムアップになる時間を40分延長するための処理が実行される。そして、処理が図9のS217へ移行する。
【0191】
一方、S1401で中断解除カード104であると判断された場合には、S1403に進み、遊技機が中断処理中であるか否かが判断される。中断処理中でない場合には、処理が図9のS217へ進む。一方、中断処理中である場合には、S1404に進み、中断設定が「1」であるか否かが判断される。中断設定「1」とは、図23に示した中断設定選択スイッチ111が表示部▲1▼の位置に設定されていることを意味する。中断設定が「1」でない場合には、処理が図9のS217へ移行する。一方、中断設定が「1」になっている場合には、S1405に進み、中断状態を解除する処理が実行される。この処理内容は、図9のS225と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
【0192】
次にS1406に進み、中断解除指令信号が持点制御用マイクロコンピュータ66へ出力される。
【0193】
次にS1407に進み、カード管理コンピュータ102に中断解除操作信号を出力する処理が実行される。そして、処理が図9のS217へ移行する。
【0194】
図25は、第8実施形態に係る中断自動解除処理の処理手順を示すフローチャートであり、このフローチャートに基づく制御プログラムは、カードユニット50のカード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているROM(図示省略)に記憶されている。カード処理用マイクロコンピュータ65は、この制御プログラムに基づいて、以下に説明する中断自動解除処理を実行する。
【0195】
この第8実施形態に係る中断自動解除処理の処理手順は、図16に示した第5実施形態に係る中断自動解除処理の処理手順と比較して、そのS901のステップとS902のステップとの間にS1502のステップが加わったものである。これにより、遊技機が中断処理中であって、かつ、中断設定選択スイッチ111が表示部▲2▼の位置に設定されている場合にのみ、S1504〜S1506(図16のS903〜S905)が実行されることになる。この中断自動解除処理が実行されることにより、中断設定選択スイッチ111が表示部▲2▼に設定されている場合には、中断時間が所定時間に達したことを条件に遊技機の遊技中断状態が解除される。
【0196】
まず、S1501において中断処理中であるか否かが判断され、中断処理中でない場合には、処理が終了する。一方、中断処理中である場合には、S1502に進み、中断設定が「2」であるか否か、すなわち、中断設定選択スイッチ111が表示部▲2▼の位置に設定されているか否かが判断される。中断設定が「2」となっていない場合には、処理が終了する。一方、中断設定が「2」となっている場合には、S1503に進む。S1503〜S1506は、図16のS903〜S905の各処理と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0197】
図26〜図29は、第9実施形態を説明するためのフローチャートである。
第9実施形態は、第8実施形態と比較して、中断設定選択スイッチ111と同様の中断解除の選択手段をカード管理コンピュータ102に設けた点が異なる。カード管理コンピュータ102には、中断解除方法選択用の中断設定キーを含むキーボードが設けられており、カード管理コンピュータ102のモニタ上には、中断設定キーの操作に応じて中断設定1または中断設定2のいずれかの表示が行なわれる。中断設定1とは、第8実施形態において中断設定選択スイッチ111が表示部▲1▼に設定されている場合と同様に中断解除カード104を使用してマニュアル操作で中断状態を解除可能とする設定である。一方、中断設定2とは、中断設定選択スイッチ111が表示部▲2▼に設定されている場合と同様に所定時間が経過すれば自動的に中断状態が解除される設定である。
【0198】
中断設定キーを操作して中断設定1または中断設定2のいずれかを選択した後、キーボードのリターンキーを押圧することにより、選択された設定が有効となる。
【0199】
なお、この中断設定は各遊技機49ごとに行なわれるように構成してもよく、一括設定されるように構成してもよい。
【0200】
また、この第9実施形態は、第1実施形態と異なり、中断時間の計時はカードユニット50で行なわれるのではなく、カード管理コンピュータ102で各遊技機49ごとに行なわれている。したがって、遊技中断中の遊技機49で遊技中断許容時間が経過しているか否かの判断もカード管理コンピュータ102において各遊技機ごとに行なわれている。また、遊技中断許容時間の設定や中断解除カード104が使用された際の中断時間の延長処理もカード管理コンピュータ102で行なわれる。
【0201】
この第9実施形態によれば、第8実施形態のように各遊技機49ごとに中断解除方法を選択する必要がなく、遊技場の作業負担を軽減できる。
【0202】
次に、図26〜図29に従ってこの第9実施形態の各処理手順の内容を説明する。
【0203】
まず、図26は、第9実施形態に係る中断制御処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づく制御プログラムは、カードユニット50のカード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているROM(図示省略)内に記憶されており、カード処理用マイクロコンピュータ65は、この制御プログラムに基づいて以下に説明する中断制御処理を実行する。
【0204】
まず、S1601において、中断操作が行なわれた否か、すなわち、中断スイッチ100が押圧操作されたか否かが判断される。中断操作のない場合には、処理が終了する。一方、中断操作が行なわれた場合には、S1602に進む。
【0205】
次に、S1602では、カード管理コンピュータ102にカード番号,カード残高,持点,中断操作が行なわれた遊技機49の台番号などとともに中断情報が送信される。
【0206】
次にS1603に進み、持点制御用マイクロコンピュータ66に中断指令信号が出力される。
【0207】
次にS1604に進み、カード番号,カード残高,持点,遊技機49の台番号などとともに中断情報が遊技カード103に書込まれる。
【0208】
次にS1605に進み、中断処理が実行される。すなわち、中断フラグがオンに設定され、残高表示部43に遊技が中断中である旨の表示が行なわれる。また、カード管理コンピュータ102から送信される中断時間情報に基づいて残高表示部43に中断操作が行なわれてから現在に至るまでの中断時間が表示される。
【0209】
次にS1606に進み、遊技カード103が排出され、処理が終了する。
図27は、第9実施形態に係る中断管理処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づく制御プログラムは、カード管理コンピュータ102のROM(図示省略)内に記憶されており、カード管理コンピュータ102は、この制御プログラムに基づいて以下に説明する中断管理処理を実行する。
【0210】
まず、S1701において、中断情報が入力されているか否かが判断される。中断情報は、図26のS1602でカードユニット50から出力される情報である。中断情報が入力されていない場合には、処理が終了する。一方、中断情報の入力がある場合には、S1702に進む。
【0211】
S1702では、中断情報、およびカード番号など、図26のS1602でカードユニット50から出力されてきた各情報が記憶される。
【0212】
次にS1703に進み、中断時間の計時が開始される。
次にS1704に進み、カード管理コンピュータ102のモニタ上に、遊技が中断中である旨のメッセージと計時中の時間を各遊技機49の台番号別に表示する制御が行なわれた後、処理が終了する。
【0213】
図28は、第9実施形態に係るカード受付処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づく制御プログラムは、カードユニット50のカード処理用マイクロコンピュータ65に構成されているROM(図示省略)内に記憶されており、カード処理用マイクロコンピュータ65は、この制御プログラムに基づいて以下に説明するカード受付処理を実行する。
【0214】
この第9実施形態に係るカード受付処理の処理手順は、図9に示した第1実施形態に係るカード受付処理の処理手順において、そのS204,S224〜S227の代わりにS1801〜S1812が実行されるように構成したものである。したがって、ここでは、各処理の説明が重複する図9のS201〜S203,S205〜S223,S228〜S230の各処理の説明を省略し、S1801〜S1812の各処理の説明のみを行なう。
【0215】
まず、図9のS203において遊技カード103でないと判断された場合に処理がS1801に移行する。S1801では、中断解除カード104であるか否かが判断される。中断解除カード104でない場合には、S1802に進む。
【0216】
S1802では、中断時間延長カード105であるか否かが判断される。中断時間延長カード105でない場合には、処理が図9のS217へ移行する。一方、中断時間延長カード105であると判断された場合には、S1807に進む。
【0217】
S1807では、中断処理中であるか否かが判断され、中断処理中でない場合には、処理が図9のS217へ移行する。一方、中断処理中であると判断された場合には、S1809に進む。
【0218】
S1809では、中断時間延長要求信号がカード管理コンピュータ102へ出力される。
【0219】
次にS1810に進み、中断設定が「1」となっているか否かが判断される。中断設定が「1」となっている場合には、中断時間延長カード105を使用した時間延長は何ら意味をなさない。中断解除方法が中断解除カード104を用いたマニュアル操作に設定されているからである。そこで、中断設定が「1」に設定されている場合には、S1812に進み、残高表示部43に中断設定が「1」である旨の表示がなされ、処理が図9のS217へ移行する。なお、中断設定が「1」に設定されているか否かの判断は、図29のS1910において、カード管理コンピュータ102から入力される情報に基づいて行なわれる。
【0220】
一方、S1810で中断設定が「1」でないと判断された場合には、S1811に進み、時間延長が完了したか否かの判断がなされる。具体的には、カード管理コンピュータ102から更新完了信号が入力されたか否かが判断される。更新完了信号は、後述する図29のS1915で出力される信号であり、S1809において出力された中断時間延長要求信号に基づいてカード管理コンピュータ102が中断時間の延長を完了することに基づいて出力される。時間延長が完了したことに基づいて処理が図9のS217へ移行する。
【0221】
一方、S1801で中断解除カード104であると判断された場合には、S1803に進む。
【0222】
S1803では、カード管理コンピュータ102に中断解除操作信号が出力される。
【0223】
次にS1804に進み、中断設定が「2」であるか否かが判断される。この判断は、後述する図29のS1912において、カード管理コンピュータ102から入力される情報に基づいて行なわれる。中断設定が「2」であると判断された場合には、S1806に進み、残高表示部43に中断設定が「2」である旨の表示がなされ、処理が図9のS217へ移行する。
【0224】
一方、中断設定が「2」でない場合には、S1805に進み、中断解除信号が入力されたか否かが判断される。中断解除信号は、図29において後述するS1919の処理においてカード管理コンピュータ102から入力される信号である。そして、中断解除信号が入力されるまで、S1805の処理が繰返し実行され、中断解除信号が入力されれば、処理が図9のS217へ移行する。
【0225】
図29は、第9実施形態に係る中断解除判定処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づく制御プログラムは、カード管理コンピュータ102のROM(図示省略)内に記憶されており、カード管理コンピュータ102は、この制御プログラムに基づいて以下に説明する中断解除判定処理を実行する。
【0226】
まず、S1901において、中断処理中であるか否かが判断される。この判断は、中断時間計時中であるか否かに基づいて行なわれる。中断処理中でない場合には、処理が終了する。一方、中断処理中であると判断された場合には、S1902に進む。
【0227】
S1902では、中断解除信号が入力されているか否かが判断される。この中断解除信号は、遊技機49で中断操作をした遊技者が再遊技を行なうべく自己の遊技カード103をカードユニット50に挿入することに基づいて、カードユニット50より入力される情報である。この中断解除信号が入力されていると判断された場合には、S1903に進む。
【0228】
S1903では、計時中の中断時間をクリアする処理が実行される。
次にS1904に進み、カード管理コンピュータ102のモニタに表示されている中断中である旨のメッセージおよび計時時間を遊技可の表示に切換える。そしてその後、処理が終了する。
【0229】
一方、S1902で中断解除信号が入力されていないと判断された場合には、S1905に進む。S1905では、中断放棄情報が入力されているか否かが判断される。中断放棄情報が入力されている場合には、S1906に進み、中断を解除する台番号を割出す処理が実行された後、後述するS1917に処理が移行する。
【0230】
一方、S1905で中断放棄情報の入力がないと判断された場合には、S1907に進む。S1907では、中断設定が「2」に設定されているか否かが判断される。中断設定が「2」に設定されていない場合には、S1908に進む。
【0231】
S1908では、中断強制解除操作が行なわれた否かが判断される。具体的には、図28のS1803において中断解除操作信号がカードユニット50から出力されているか否かが判断される。中断強制解除操作が行なわれていると判断された場合には、処理が後述するS1917に進む。一方、中断強制解除操作が行なわれていないと判断された場合には、S1909に進む。
【0232】
S1909では、中断延長操作が行なわれたか否かが判断される。具体的には、図28のS1809において中断時間延長要求信号がカードユニット50から出力されているか否かが判断される。中断延長操作が行なわれていないと判断された場合には、処理が終了する。一方、中断延長操作が行なわれていることが判断された場合には、S1910に進む。
【0233】
S1910では、中断設定が「1」である旨の情報がカードユニット50に出力され、処理が終了する。
【0234】
一方、S1907において、中断設定が「2」であると判断された場合には、S1911に進み、中断強制解除操作が行なわれているか否かが判断される。この判断は、図28のS1803において、中断解除操作信号がカードユニット50から出力されているか否かに基づいて行なわれる。中断強制解除操作が行なわれていると判断された場合には、S1912に進み、中断設定が「2」である旨を表わす情報がカードユニット50に送信され、処理が終了する。一方、中断強制解除操作が行なわれていないと判断された場合には、S1913に進む。
【0235】
S1913では、中断延長操作が行なわれているか否かが判断される。具体的には、図28のS1809において中断時間延長要求信号がカードユニット50から出力されているか否かが判断される。中断延長操作が行なわれていると判断された場合には、S1914に進み、タイムアップになる時間を40分延長する処理が実行される。
【0236】
次にS1915に進み、更新完了信号がカードユニット50へ出力され、処理が終了する。
【0237】
一方、S1913において中断延長操作が行なわれていないと判断された場合には、S1916に進む。
【0238】
S1916では、計時中の中断時間がタイムアップしているか否か、すなわち、計時中の時間が予め定められた遊技中断許容時間となっているか否かが判断される。計時時間がタイムアップしていない場合には、処理が終了し、タイムアップしている場合には、S1917に進む。
【0239】
S1917では、計時中の中断時間をクリアする処理が実行される。
次にS1918に進み、カード管理コンピュータ102のモニタに表示されている中断中である旨のメッセージと計時中の中断時間を遊技可の表示に切換える。
【0240】
次にS1919に進み、中断解除信号がカードユニット50に出力され、処理が終了する。
【0241】
このS1919の中断解除信号に基づいて図11と同様にカードユニット50は中断状態を解除するとともに中断解除指令信号を持点制御用マイクロコンピュータ66に出力する。
【0242】
次に、以上説明した各実施形態の変形例や特徴点などを以下に列挙する。
(1) 図4(B)を参照して、中断操作が行なわれてから現在に至るまでの中断時間は残高表示部43に図示するような態様で表示されるように構成した。しかしながら、中断時間の報知をこのように画像表示により行なうのに代えて、所定時間が経過するごとにスピーカから音声で報知されるように構成してもよい。たとえば、5分が経過するごとにブザーを鳴らすなど、あるいは、「5分経過しました」などという音声による報知が行なわれるように構成してもよい。また、所定時間が経過するごとに残高表示部43の背景色が変化するように構成してもよい。たとえば、遊技中断許容時間が45分に設定されており、中断開始から45分が経過すれば自動的に中断状態が解除されるように設定されている場合には、中断開始から5分が経過すれば背景色が青から黄色に変化し、45分で赤色に変化するように構成したり、40分が経過した以降はメッセージが点滅表示されるように構成してもよい。また、中断時間の報知は、カード管理コンピュータ102やホールコンピュータ側で行なわれるように構成してもよい。
【0243】
遊技が中断されてから所定時間が経過するごとに背景色が変化し、または報知音が発せられるように構成することにより、遊技が中断されてからどの程度の時間が経過しているのかを遊技場の係員などがより把握しやすくなることになる。
【0244】
また、経過時間を直接数値で表示することなく、レベルゲージなどのアナログ表示を用いて表示するように構成してもよい。
【0245】
また、遊技が中断している旨の表示は残高表示部43に表示するのではなく、中断時間と表示専用の表示器に表示するように構成してもよく、持点表示部62に表示するように構成してもよい。あるいは、遊技機49と別体に構成された情報開示装置の表示画面に表示されるように構成してもよい。つまり、中断している旨の表示は、中断表示専用の表示器で表示するなど、どのような表示器で表示してもよい。なお、情報開示装置とは、始動入賞回数や大当り回数などの遊技情報を表示可能な装置のことである。
【0246】
(2) 図5を参照して、カードユニット50と遊技機49とはそれぞれ別体に構成したが、カードユニット50が遊技機49の1機能として構成され、カードユニット50と遊技機49とが一体に構成されているものであってもよい。また、カード処理用マイクロコンピュータ65と持点制御用マイクロコンピュータ66とを1つのマイクロコンピュータで構成するようにしてもよい。
【0247】
さらに、確認スイッチ101,中断スイッチ100,変換スイッチ63,返却精算スイッチ64,残高表示部43を持点制御用マイクロコンピュータ66に接続して、持点制御用マイクロコンピュータ66によりこれらのスイッチおよび表示部が制御されるように構成してもよい。
【0248】
(3) 図6、図17を参照して、遊技カード103などはICカードで構成するようにしたが、これに限られることなく、磁気カードで構成してもよい。また、各カードは非接触型のカードとしてもよく、遊技カード103については液晶表示器などの表示器を設けて中断時間が表示されるように構成してもよい。これにより、遊技機を離れた遊技者が中断時間を容易に把握できる。
【0249】
また、遊技カード103には、持点(遊技可能持点および景品交換持点)とカード残高とが記録されるように構成したが、持点専用のカードと残高用のカードとの2枚に分けて構成してもよい。
【0250】
また、遊技カード103には、カード番号以外にカード残高や持点、中断情報などが記録されるように構成したが、遊技カード103にはカード残高や持点、中断情報などは記録されないように構成し、これらの情報はもっぱらカード管理コンピュータ102で管理されるように構成してもよい。この場合、カード管理コンピュータ102は、遊技カード103に記録されているカード番号を手がかりに該カード番号に対応してカード管理コンピュータ102に記憶されているカード残高などを管理することになる。また、遊技カード103は、カードの発行を望む会員にのみ付与される会員カードとして構成してもよい。この場合には、各遊技者に固有の会員番号などを遊技カード103に記録し、会員番号別に持点やカード残高などを管理すればよい。
【0251】
また、遊技カード103や中断解除カード104、あるいは図17に示した中断時間延長カードには、遊技店の名前を印刷するとともに、各カード別に色を変えるようにしてもよい。
【0252】
図7を参照して、S2で中断処理が実行されることに基づいて残高表示部43には、中断中である旨のメッセージと、中断時間が表示されるように構成した。しかしながらこれに代えて、中断時間は表示されることなく、中断中のメッセージのみが表示されるように構成してもよい。あるいは、中断中である旨のメッセージを表示する代わりに所定のランプやLEDが点灯表示されるように構成してもよい。また、中断時間を表示する際には、レベルケージなどによる表示を行なうなど、アナログ表示としてもよい。
【0253】
また、この処理手順において、S2の中断処理やS3の中断指令信号などが出力されることなく、単に中断操作に係る遊技カード103以外の遊技カード103を受付けないように構成するのみでもよい。
【0254】
(4) 中断時間延長カード105を利用することにより、中断時間を延長することができるように構成したが、中断時間延長カード105に代えて、中断時間の延長操作が可能な携帯用のリモートコントロール装置により、各遊技機49の中断時間を延長可能なように構成してもよい。中断時間を延長すべき遊技機49が複数台ある場合には、中断時間延長カード105を用いて各遊技機49ごとに中断時間の延長操作を行なうのは煩雑であり、遊技場側の作業負担が増える。そこで、このようなリモートコントロール装置を使用することにより、これらの作業負担を軽減することができる。また、中断時間延長カード105により時間の延長を可能とする場合には、遊技者が中断時間延長カードの偽造カードを作製し、悪用する恐れもある。リモートコントロール装置を使用することにより、このような偽造カードが悪用されてしまう不都合をも防止できる。
【0255】
(5) 中断時間延長カード105を利用することにより、遊技中断許容時間が、たとえば40分延長されるように構成した。しかしながら、延長すべき時間は40分に限られることなく、中断時間延長カード105の記憶内容を変更したり、延長時間が異なる複数の中断時間延長カード105を利用するなどして、適宜定めることができる。また、中断時間延長カード105を用いることなく、遊技機49の所定位置に設けられたボタンを操作することにより中断時間を所定時間だけ延長可能なように構成してもよい。この場合には、中断時間延長用のボタンは、遊技者が操作不可能な遊技機49の裏面などに設けることが望ましい。なお、ボタン操作により延長可能な時間は、たとえば4分延長用と45分延長用との複数設けるように構成することが考えられる。また、中断時間は複数段階あるものでも、固定時間でもよい。
【0256】
(6) 図21を参照して、各種遊技条件は、各遊技機49の裏面側に設けられた遊技条件設定スイッチユニット106を操作することにより設定可能なように構成した。しかしながらこれに代えて、カード管理コンピュータ102のキーボード操作により、各遊技機49の遊技条件などを一括して設定できるように構成してもよい。
【0257】
(7) 図26を参照して、S1605の中断処理が行なわれる際に、カード管理コンピュータ102から中断操作が行なわれてから現在に至るまでの中断時間に関するデータを受信し、残高表示部43に中断時間が表示されるように構成してもよい。
【0258】
(8) 第9実施形態において、カード管理コンピュータ102に設けられたキーボードを利用して中断解除方法を選択可能なように構成した。しかしながらこれに代えて、カード管理コンピュータ102に図23の中断設定選択スイッチ111のようなスイッチを設けて、このスイッチを操作することにより中断解除方法が選択可能なように構成してもよい。
【0259】
(9) 図27を参照して、S1704において、中断中である旨のメッセージと計時した時間がカード管理コンピュータ102のモニタ上に表示されるように構成した。しかしながらこれに代えて、中断中である旨のメッセージと計時した時間が遊技場のホールコンピュータのモニタ画面に表示されるように構成してもよい。この場合には、そのメッセージの内容と計時時間とがカード管理コンピュータ102からホールコンピュータに送信されるように構成するとよい。
【0260】
(10) 図9を参照して、S211で確認スイッチ101を押圧操作すれば中断している遊技機を放棄して新たな遊技機で遊技が可能となるように構成した。しかしながらこの際に確認スイッチ101を押圧操作するのに代えて、所定のタッチスイッチへの接触、あるいは打球操作ハンドル7の操作に基づいて処理がS213へ移行するように構成してもよい。
【0261】
また、図9のS204で中断解除カード104であるか否かの判断がなされる際に遊技店コードをチェックし、中断解除カードに記録されている遊技店コードがカードユニット50内に予め記憶されている遊技店コードと一致しない場合には、S217に処理が移行し、カードが排出されるように構成してもよい。
【0262】
また、図9のS210において、中断している遊技機を放棄するか否かの確認メッセージが表示されるように構成した。しかしながら、確認メッセージを表示するのに代えて、所定のランプやLEDを点灯させたり、あるいはブザー音などをスピーカから発するなどするように構成してもよい。なお、このように構成した場合には、そのランプやLEDなどが点灯した場合、あるいは所定のブザー音が発せられた場合にどういう状況にあるのかが遊技者にわかるような説明が記載されたシールなどを所定位置に貼っておくようにするのが望ましい。たとえば、「ブザーが鳴ったときは、中断している台以外にカードを挿入しています。中断している台を放棄する場合は確認ボタンを押して下さい。」などと記載されたシールを操作部45の所定位置に貼っておくようにするとよい。
【0263】
(11) 中断スイッチ105を押圧操作することにより、遊技を中断することができるように構成した。しかしながらこれに代えて、遊技中断用のカードを使用した場合にのみ、遊技を中断させることが可能なように構成してもよい。この専用のカードは、たとえば、遊技場の店員にのみ配布することが考えられる。また、カードユニット50に、この遊技中断用のカード専用のカード挿入・排出口を設けて、遊技の中断中も遊技カード103はカードユニット50外部へ排出されることなく、内部に格納した状態が維持されるように構成してもよい。そして、再度中断用カードをカード挿入・排出口に挿入することにより、遊技の中断状態が解除されるように構成してもよいし、カード管理コンピュータ102によりカードユニット50が記憶している中断設定値を変更可能に構成してもよい。
【0264】
(12) 中断設定を「1」とするか「2」とするかは、中断設定選択スイッチ111を操作することにより選択可能なように構成した。しかしながらこれに代えて、所定の中断設定選択用カードをカードユニット50に挿入することにより、中断設定可能なように構成してもよいし、カード管理コンピュータ102によりカードユニット50が記憶している中断設定値を変更可能に構成してもよい。
【0265】
(13) 遊技中断許容時間は、予め複数種類用意されている時間の中から任意に選択可能なように構成してもよい。たとえば、カード管理コンピュータ102において、遊技中断許容時間として「5分」または「45分」のいずれかを選択できるように構成することが考えられる。この際、「5分」を選択した場合には、自動的に中断設定が「2」となり、自動解除モードに設定されるように構成し、「45分」を選択した場合には、図23に示した中断設定選択スイッチ111の設定内容あるいは第9実施形態として説明したカード管理コンピュータ102側における設定内容に基づいて自動解除モードあるいは中断解除カード104を使用したマニュアルモードとなるように構成してもよい。もちろん、逆に「45分」を選択した場合に中断設定が「2」に自動的に設定されるように構成してもよい。
【0266】
(14) 変換スイッチ63により、前記記録媒体に記録されている情報により特定される有価価値を引落して遊技媒体を用いた遊技を可能とするための引落し操作手段が構成されている。また、返却精算スイッチ64により、前記記録媒体を前記記録媒体受付手段より排出するための排出操作手段が構成されている。また、図9のS211およびS212に示すように、前記権利放棄確認操作手段は、前記引落し操作手段と前記排出操作手段とで構成されている。
【0267】
(15) 図9に示したカ−ド受付処理の処理手順において、S208で遊技機49が中断処理中にないと判断された場合に処理がS209に進み、遊技カ−ド103に中断情報があるか否かの判断が行われ、中断情報がある場合にS210に処理が進むように構成した。しかしながらこれに代えて、まず、遊技カ−ド103に中断情報があるか否かが判断され、中断情報がある場合に遊技者が遊技を開始しようとしている遊技機が中断処理中であるか否かが判断され、中断処理中でない場合に処理がS209に進むように構成してもよい。
【0268】
(16) カード管理コンピュータ102またはカード処理用マイクロコンピュータ65により、前記中断操作手段の操作に基づいて遊技中断時間の計時動作を開始する中断時間計時手段が構成されている。
【0269】
図16のS903,図29のS1917〜S1919により、前記中断時間計時手段で所定時間が計時されたことを条件に前記中断操作手段の操作によって遊技が中断されている遊技機の遊技中断状態を自動的に解除する自動解除手段が構成されている。
【0270】
図9のS225〜S227,図24のS1405〜S1407,図28のS1803により、所定の操作に基づいて前記遊技機の遊技中断状態を解除する操作解除手段が構成されている。
【0271】
図23に示した中断設定選択スイッチ111により、前記自動解除手段と前記操作解除手段とのうち、どちらを有効にするかを選択操作可能な選択操作手段が構成されている。
【0272】
残高表示部43により、前記中断時間計時手段で所定時間が計時された際にその旨を報知する報知手段が構成されている。
【0273】
図4(B)に示して残高表示部43の表示例により、前記中断時間計時手段で計時中の中断時間を表示するための中断時間表示手段が構成されている。
【0274】
前記遊技用装置は、複数の前記遊技機の遊技状態を管理可能な遊技状態管理手段を含み、該遊技状態管理手段は前記選択操作手段を含む。前記報知手段は、遊技の中断理由をさらに表示可能である。カード管理コンピュータ102により、前記自動解除手段が前記中断操作手段の操作によって遊技が中断されている遊技機の遊技中断状態を自動的に解除する条件となる前記所定時間を設定可能な時間設定手段が構成されている。前記所定時間は、第1の所定時間と、該第1の所定時間よりも長い第2の所定時間とのうち、いずれか一方を前記時間設定手段で選択的に設定可能であり、前記第1の所定時間が選択された場合には前記選択操作手段の操作の有無にかかわらず前記自動解除手段が有効となり、前記第2の所定時間が選択された場合には前記選択操作手段の操作に基づいて前記自動解除手段と前記操作解除手段とのうち、いずれか一方が有効となる。前記第1の所定時間は、たとえば5分であり、前記第2の所定時間は、たとえば45分である。前記報知手段は、前記中断時間計時手段で前記第1の所定時間および前記第2の所定時間が計時された際にその旨をそれぞれ異なる報知態様で報知可能である。
【0275】
また、前述したたとえば5分等の比較的短い第1の所定時間が選択設定されている場合において、その第1の所定時間を延長操作できるようにしてもよい。そして延長操作された場合には、設定1では延長時間40分が経過した時点で自動解除され、設定2では時間無制限だが強制解除操作で中断解除となるように構成してもよい。またこの場合、前記延長操作が行なわれなければ自動解除されるように構成してもよい。
【0276】
前述した遊技条件設定スイッチユニットと中断設定選択スイッチとを1つのもので構成するなど、本実施の形態で説明した組合せのもの等、いかように組合せてもよい。
【0277】
さらに、遊技終了時や遊技中断時に記録媒体を発行するものであれば、遊技開始時には記録媒体を使用しないものであってもよい。たとえば、現金を投入することによりパチンコ玉やコイン等の遊技媒体が払出され、その払出された遊技媒体を使用して遊技を行ない、遊技中に払出すべき遊技媒体の数をデータとしてメモリ等に記憶するといういわゆるクレジット方式のものでもよい。このクレジット方式は、たとえば、遊技中に払出すべき遊技媒体を実際に払出し、遊技機毎に玉計数装置を設け、前記払出された遊技媒体をその玉計数装置で計数してその計数値をメモリ等に記憶しておくものであってもよい。
【0278】
【課題を解決するための手段の具体例】
カードユニット50,カード管理コンピュータ102により、遊技機での遊技終了時に遊技結果を特定可能な情報が記録された記録媒体を発行可能な記録媒体処理手段を含む遊技用装置が構成されている。遊技機49により、前記遊技機が構成されている。また、遊技カード103により、前記記録媒体が構成されている。
【0279】
中断スイッチ100により、中断操作されることにより前記記録媒体処理手段で処理され遊技者に排出される記録媒体以外による遊技ができない状態で遊技を中断するための中断操作手段が構成されている。
【0280】
カード管理コンピュータ102またはカード処理用マイクロコンピュータ65により、前記中断操作手段の操作に基づいて遊技中断時間の計時動作を開始する中断時間計時手段が構成されている。
【0281】
図16のS903,図29のS1917〜S1919により、前記中断時間計時手段で所定時間が計時されたことを条件に前記中断操作手段の操作によって遊技が中断されている遊技機の遊技中断状態を自動的に解除する自動解除手段が構成されている。
【0282】
図9のS225〜S227,図24のS1405〜S1407,図28のS1803により、所定の操作に基づいて前記遊技機の遊技中断状態を解除する操作解除手段が構成されている。
【0283】
図23に示した中断設定選択スイッチ111,図24のS1404,図25のS1502により、前記自動解除手段と前記操作解除手段とのうち、どちらを有効にするかを選択可能な選択手段が構成されている。
【0284】
残高表示部43により、前記中断時間計時手段で所定時間が計時された際にその旨を報知する報知手段が構成されている。
【0285】
図4(B)に示して残高表示部43の表示例により、前記中断時間計時手段で計時中の中断時間を表示するための中断時間表示手段が構成されている。
【0286】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】
請求項1に関しては、前記自動解除手段と前記操作解除手段とのうち、どちらを有効にするかを選択可能であるために、遊技が中断状態で放置されている遊技機に関し、その中断状態解除方法について遊技場のニーズに応えることができ、中断状態の解除を円滑に行なえる遊技用装置を提供できる。
【0287】
請求項2に関しては、請求項1に関する効果に加えて、前記中断時間計時手段で所定時間が計時された際にその旨が報知されるために、前記操作解除手段が有効に設定されている場合に、前記遊技機の遊技中断状態を解除する前記所定の操作を行なうか否かを決定する際の参考とすることができ、中断状態の解除を円滑に行なえる。
【0288】
請求項3に関しては、請求項2に関する効果に加えて、前記中断時間計時手段で計時中の中断時間が表示されるために、前記中断時間を容易に把握することが可能となるので、中断状態の解除を円滑に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技機49およびカードユニット50の全体正面図である。
【図2】遊技機49に設けられている操作部48の平面図である。
【図3】遊技機49およびカードユニット50の全体背面図である。
【図4】残高表示部43に表示される各種メッセージの表示例を示す図である。
【図5】カード管理コンピュータ102とカードユニット50と遊技機49との接続を説明するためのブロック図である。
【図6】遊技カード103と中断解除カード104とを説明するための説明図である。
【図7】中断制御処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図8】カード返却精算処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】カード受付処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】中断解除処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】中断解除処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】カード受付処理の処理手順(要部抜粋)を示すフローチャートである。
【図13】カード受付処理の処理手順(要部抜粋)を示すフローチャートである。
【図14】変換処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】カード受付処理の処理手順(要部抜粋)を説明するためのフローチャートである。
【図16】中断自動解除処理の処理手順(要部抜粋)を示すフローチャートである。
【図17】中断時間延長カード105を説明するための説明図である。
【図18】カード受付処理の処理手順(要部抜粋)を説明するためのフローチャートである。
【図19】カード返却精算処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図20】中断解除処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図21】遊技機49とカードユニット50の全体背面図である。
【図22】カード受付処理の処理手順(要部抜粋)を示すフローチャートである。
【図23】遊技機49とカードユニット50の全体背面図である。
【図24】カード受付処理の処理手順(要部抜粋)を示すフローチャートである。
【図25】中断自動解除処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図26】中断制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図27】中断管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図28】カード受付処理の処理手順(要部抜粋)を示すフローチャートである。
【図29】中断解除判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
49は遊技機、50はカードユニット、43は残高表示部、101は確認スイッチ、100は中断スイッチ、64は返却精算スイッチ、63は変換スイッチ、60は持点制御基板、28は遊技用制御基板、65はカード処理用マイクロコンピュータ、66は持点制御用マイクロコンピュータ、17は通信部、103は遊技カード、104は中断解除カード、105は中断時間延長カード、106は遊技条件設定スイッチユニット、107は種別設定スイッチ部、108は台番号設定スイッチ部、109は持点使用条件設定スイッチ、110は大当り終了時遊技続行設定スイッチ、111は中断設定選択スイッチである。
Claims (3)
- 遊技機での遊技終了時に遊技結果を特定可能な情報が記録された記録媒体を発行可能な記録媒体処理手段を含む遊技用装置であって、
中断操作されることにより前記記録媒体処理手段で処理され遊技者に排出される記録媒体以外による遊技ができない状態で遊技を中断するための中断操作手段と、
前記中断操作手段の操作に基づいて遊技中断時間の計時動作を開始する中断時間計時手段と、
前記中断時間計時手段で所定時間が計時されたことを条件に前記中断操作手段の操作によって遊技が中断されている遊技機の遊技中断状態を自動的に解除する自動解除手段と、
遊技場の係員が所有する、遊技機の遊技中断状態を延長する時間がそれぞれ異なる複数種類の中断時間延長記録媒体のいずれかを受付ける受付手段と、
前記自動解除手段により遊技機の遊技中断状態が自動的に解除される前に、前記受付手段が複数種類の中断時間延長記録媒体のいずれかを受付けた場合、前記所定時間が計時されてから、受付けた中断時間延長記録媒体に対応する時間分、遊技機の遊技中断状態を延長する中断時間延長手段とを含むことを特徴とする、遊技用装置。 - 前記中断時間計時手段で所定時間が計時された際にその旨を報知する報知手段を含むことを特徴とする、請求項1記載の遊技用装置。
- 前記報知手段は、前記中断時間計時手段で計時中の中断時間を表示するための中断時間表示手段を含むことを特徴とする、請求項2記載の遊技用装置。
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