JP4111564B2 - 遊技用装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機、コイン遊技機あるいはスロットマシン等で代表される遊技機を含む遊技用装置に関し、詳しくは、遊技媒体を用いて遊技をすることが可能で遊技機1台宛に遊技者の得た遊技媒体を計数することができる遊技機を含む遊技用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来の遊技用装置において一般的に知られているものに、遊技媒体を用いて遊技を行うクレジット式の遊技機とよばれる遊技機があった。クレジット式の遊技機においては、遊技機での遊技中における遊技媒体(たとえばパチンコ玉)の払出条件の成立により遊技媒体が遊技者に払出されるが、遊技者に払出された遊技媒体が所定量を超える場合に、その超過分の遊技媒体をクレジット数として計数し記憶するように構成されていた。すなわち、クレジット式の遊技機では、所定量を超える超過分の遊技媒体の計数値がクレジット数として遊技者に付与されるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した従来の遊技機を含む遊技用装置においては、クレジット数の計数値に関し、遊技者が使用中の遊技機から離れた場合におけるその遊技者以外の者の行為に起因して発生する次のような問題があった。
【0004】
まず、クレジット数として遊技者に付与される遊技媒体の計数値に関し、遊技者の間で争いが生じる場合がある。その争いの一例としては次のようなものが挙げられる。遊技場においては、遊技者が、たとえば食事等の自己の都合により、使用中の遊技機を含む遊技用装置においてクレジット数の計数値を得た状態で遊技を中断し、その遊技機からしばらくの間離席する場合がある。従来の遊技機を含む遊技用装置では、遊技者が離席している場合において、その遊技者以外の者でもその使用中(離席中)の遊技機を含む遊技用装置を自由に動作させることが可能であったため、そのような場合に、その離席中に他の遊技者がやってきて、他の遊技機で得た遊技媒体を計数するなどその離席中の遊技機におけるクレジット数の計数値を誤って、もしくは不当に更新してしまう場合がある。そのような場合には、その離席中の遊技機において得られているクレジット数の計数値の所有に関し、離席中の遊技者と、他の遊技者との間でトラブルが生じるおそれがあった。
【0005】
また、遊技者が遊技機において得たクレジット数の計数値がその遊技者以外の者によって不当に奪われるおそれがあった。その一例としては次のようなものが挙げられる。前述したようなクレジット式の遊技機等の遊技用装置においては、遊技者により所定の操作が行なわれると、遊技機における遊技を終了する際に、その遊技機で得られたクレジット数の計数値を所定の記録媒体に記録してその記録媒体を遊技者に発行することが可能な場合がある。そのような従来の遊技機を含む遊技用装置では、遊技者が離席している場合において、その遊技者以外の者でも自由に動作させることが可能であったため、前述のように遊技者が遊技機においてクレジット数の計数値を得た状態で遊技を中断してその遊技機を含む遊技用装置からしばらくの間離席した場合に、その遊技者以外の者が勝手に所定の操作を行って、クレジット数の計数値を記録した記録媒体の発行を受ける不当な行為が行われるおそれがある。そして、そのような不当な行為が行われると、離席中の遊技者が不測の不利益を被ってしまう。
【0006】
このように、前述したような従来のクレジット式の遊技機のような遊技用装置においては、遊技者が使用中の遊技機から離れた場合におけるその遊技者以外の者の行為に起因して、遊技機において得られた遊技媒体の計数値に関するトラブルが発生するおそれがあった。
【0007】
本発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技者が使用中の遊技機から離れた場合におけるその遊技者以外の者の行為に起因して発生するおそれがある遊技媒体の計数値に関するトラブルを未然に防ぐことが可能な遊技機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、遊技媒体を用いて遊技をすることが可能な遊技機を含む遊技用装置であって、
前記遊技機に個別に対応して設けられ、対応する遊技機での遊技中における遊技媒体払出条件の成立により遊技者に払出された遊技媒体を検出することが可能な遊技媒体検出手段と、
該遊技媒体検出手段により検出された遊技媒体を計数し記憶する計数記憶手段と、
遊技者が前記遊技機から離れる場合に、所定の操作に応じて、前記遊技用装置を前記計数記憶手段により新たに遊技媒体が計数されて記憶されることが不可能な状態に保持する制御を行なう制御手段とを含むことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の本発明は、遊技媒体を用いて遊技をすることが可能な遊技機を含む遊技用装置であって、
前記遊技機に個別に対応して設けられ、対応する遊技機での遊技中における遊技媒体払出条件の成立により遊技者に払出された遊技媒体を検出することが可能な遊技媒体検出手段と、
該遊技媒体検出手段により検出された遊技媒体を計数し記憶する第1の計数記憶手段と、
該第1の計数記憶手段に記憶された計数値を特定する情報を記録した記録媒体を発行することが可能な記録媒体発行手段と、
遊技者が前記遊技機から離れる場合に、所定の操作に応じて前記記録媒体発行手段を動作不能状態に保持する制御を行なう制御手段と、
前記所定の操作がなされて遊技者が前記遊技機から離れている期間中に、前記第1の計数記憶手段に代わって、前記遊技媒体検出手段により検出された遊技媒体を計数し記憶する第2の計数記憶手段とを含むことを特徴とする。
【0010】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば、遊技機に個別に対応して設けられた遊技媒体検出手段の働きにより、対応する遊技機での遊技中における遊技媒体払出条件の成立により遊技者に払出された遊技媒体を検出することが可能である。計数記憶手段の働きにより、遊技媒体検出手段により検出された遊技媒体が計数され記憶される。制御手段の働きにより、遊技者が前記遊技機から離れる場合に、所定の操作に応じて、遊技用装置を、計数記憶手段により新たに遊技媒体が計数されて記憶されることが不可能な状態に保持する制御が行なわれる。このように、遊技者が使用中の遊技機から離れる場合に、所定の操作に応じて計数記憶手段による新たな遊技媒体の計数および記憶が不可能な状態にされるので、遊技機を使用中の遊技者がその遊技機から離れている際に、その使用中の遊技機において得られた遊技媒体の計数値が他の遊技者の行為によって不当に更新されないようになる。
【0011】
請求項2に記載の本発明によれば、遊技機に個別に対応して設けられた遊技媒体検出手段の働きにより、対応する遊技機での遊技中における遊技媒体払出条件の成立により遊技者に払出された遊技媒体を検出することが可能である。第1の計数記憶手段の働きにより、遊技媒体検出手段により検出された遊技媒体が計数され記憶される。記録媒体発行手段の働きにより、第1の計数記憶手段に記憶された計数値を特定する情報を記録した記録媒体を発行することが可能である。制御手段の働きにより、遊技者が遊技機から離れる場合に、所定の操作に応じて記録媒体発行手段を動作不能状態に保持する制御が行なわれる。第2の計数記憶手段の働きにより、所定の操作がなされて遊技者が遊技機から離れている期間中に、第1の計数記憶手段に代わって、遊技媒体検出手段により検出された遊技媒体が計数され記憶される。このように、遊技者が遊技機から離れずに遊技機を使用している場合に、第1の計数記憶手段がその使用中の遊技機において遊技者に払出されて検出された遊技媒体を計数して記憶し、所定の操作がなされて遊技者が遊技機から離れている期間中に、検出された遊技媒体を第1の計数記憶手段に代わって第2の計数記憶手段が計数して記憶する。このため、遊技機を使用中の遊技者がその遊技機から離れている際に、その使用中の遊技機において得られた遊技媒体の計数値が他の遊技者の行為によって不当に更新されないようになる。さらに、遊技者が使用中の遊技機から離れる場合に、所定の操作に応じて記録媒体発行手段が動作不能状態にされる。このため、遊技機を使用中の遊技者がその遊技機から離れている際に、その使用中の遊技機において得られた遊技媒体の計数値が他の遊技者の行為によって不当に記録媒体に記録されて奪われないようにすることが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態の形態においては、遊技用装置に含まれる遊技機の代表例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明による遊技用装置に含まれる遊技機は、パチンコ遊技機に限らず、コイン遊技機あるいはスロットマシン等であってもよく、遊技媒体を用いて遊技をすることが可能で遊技機1台宛に遊技者の得た遊技媒体を計数することができる遊技機を含む遊技用装置であれば、すべての遊技用装置が対象となる。また、この場合の前記遊技用装置は、前記遊技機単独で構成されてもよく、または、前記遊技機とその遊技機を管理する装置とにより構成されてもよい。さらに、遊技機を除く他の遊技用装置のみで構成されてもよい。
【0013】
第1実施形態
【0014】
まず、第1実施形態について説明する。図1は、遊技機の一例のパチンコ遊技機を示す全体正面図である。パチンコ遊技機1が設置される遊技場内には、遊技機設置島が複数設けられており、各遊技機設置島に、複数台のパチンコ遊技機1が集合配置されている。
【0015】
パチンコ遊技機1の前面枠2には、扉保持枠3が設けられており、この扉保持枠3にガラス扉枠4と前面扉板5とが開閉自在に設けられている。ガラス扉枠4は、遊技盤30の前面側に形成されている遊技領域32を視認可能に覆うものである。
【0016】
このパチンコ遊技機1は、共通カードを用いて遊技媒体の一例のパチンコ玉(以下単に玉ともいう)が打球供給皿6内に払出されて遊技が可能となるカード対応型遊技機である。なお、共通カードとは、共通カードシステムに加盟している全国の遊技場において使用可能な第三者発行型のプリペイドカードである。このパチンコ遊技機1には、玉貸ユニット50(図3参照)が設けられており、遊技をせんとする遊技者は、購入した共通カードをカード挿入口56に挿入する。すると、その挿入されたカードに記録されている有価価値であるカード残高がカード残高表示器16により表示される。そして、そのカード残高が残っている場合でかつ玉貸操作が可能な場合には、玉貸可表示器26が点灯される。この玉貸可表示器26は玉貸操作ができる旨を点灯表示するものである。遊技者がこの玉貸可表示器26の点灯していることを確認して玉貸ボタン15を押圧操作すると、予め設定されている1回の玉貸操作により払出される貸玉額(以下、単に貸玉額という)分の遊技玉(パチンコ玉)が打球供給皿6内に払出される。この貸玉額は、ロータリスイッチ等からなる貸玉額設定スイッチ195(図3参照)によって例えば100円〜500円までの5種類の中から予め設定されている。この貸玉額分の払出しが終了するまでは玉貸可表示器26が消灯する。そして、貸玉額分のパチンコ玉の払出しが終了した段階で挿入されている共通カードのカード残額が貸玉額分だけ減額更新される。その減額更新されたカード残額がカード残高表示器16により表示される。
【0017】
図中17は返却ボタンであり、玉貸可表示器26の点灯している期間中操作が有効なものである。この返却ボタン17を遊技者が押圧操作することにより、挿入されている共通カードがカード挿入口56から遊技者側に返却される。また図中51は処理機使用可表示器であり、玉貸ユニット(カード処理機)50が使用可能であることを点灯または点滅表示するものである。
【0018】
打球供給皿(上皿とも呼ばれる)6内にパチンコ玉が払出された状態で遊技者が操作ハンドル21を操作すれば、打球供給皿6内の貯留整列路8で整列されたパチンコ玉が1つずつ遊技領域32内に打込まれる。遊技領域32内には、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置33が設けられている。遊技領域32内には、さらに始動入賞口34が設けられており、この始動入賞口34にパチンコ玉が入賞すれば、可変表示装置33の表示画面33Aが可変開始し、複数種類の識別情報の一例の図柄が可変表示された後停止制御される。なお、可変表示装置33の可変表示中に再度打玉が始動入賞口34に入賞すれば、その始動入賞が記憶されて、可変表示装置33の可変表示が停止した後再度可変表示が開始可能な状態となってから、前記始動入賞記憶に基づいて再度可変表示される。その始動入賞の記憶値が始動入賞記憶表示器49により表示される。この始動入賞記憶は、たとえば最大4個の始動入賞を記憶できるように構成されており、4個を上限として、始動入賞がある毎に「1」ずつ加算記憶されるとともに可変表示装置33が可変開始される毎に「1」ずつ減算更新される。なお、可変表示装置33は、本実施形態においては液晶表示装置で構成されたものを示すが、その他に、7セグメント,蛍光表示管、LED,エレクトロルミネッセンス等の表示装置を用いたものであってもよく、また、ドットマトリクス方式の可変表示装置であってもよく、さらには、回転ドラム式の可変表示装置であってもよい。さらに、常時可変表示しているものであってもよく、その場合には始動入賞により明るさあるいは可変表示の速度を変化させて再可変表示された旨がわかるように構成するのが望ましい。
【0019】
この可変表示装置33は、上,中,下段の横方向3本と左,中,右の縦方向3本と斜対角線上の2本との合計8本の当りラインが定められており、表示結果がそのいずれかの当りライン上において予め定められた特定の表示態様(たとえば777)となれば、可変入賞球装置35の開閉部材36が開成して打玉が入賞可能な遊技者にとって有利な第1の状態となり、大当り状態となる。この可変入賞球装置35の開閉部材36は、通常時は閉成状態となっているが、可変表示装置33の表示結果が前記特定の表示態様となることにより、後述するソレノイド37(図11参照)が励磁されて開閉部材36が開成する。この開閉部材36が開成しているときに、パチンコ玉が可変入賞球装置35内に入賞すれば、その入賞玉が入賞玉検出器39a,39bあるいはV入賞玉検出器(特定入賞玉検出器)38(図11参照)により検出される。この可変入賞球装置35の第1の状態は、打玉が所定個数(たとえば10個)入賞するかあるいは第1の状態となった後に所定時間(たとえば30秒間)経過するかのうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、閉成状態となる。この可変入賞球装置35内に入賞したパチンコ玉が特定入賞口(Vポケット)に入賞すれば、V入賞玉検出器38(図11参照)により検出され、その検出出力に基づいて、可変入賞球装置35の第1の状態が終了した後再度開閉部材36が開成された第1の状態となる繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数はたとえば16回に定められている。
【0020】
遊技領域32には、さらに通常の入賞口42a,42bが設けられているとともに、ラッキーナンバー表示器48A〜48Hが設けられている。このラッキーナンバー表示器48A〜48Hは、可変表示装置33の表示結果が特定の表示態様(たとえば777)となった場合に、可変表示され、その表示結果が、遊技場が定めたラッキーナンバーと一致した場合には、遊技者に特別のサービスとしてある特典が与えられる。この特典は、たとえば、その回の大当りの発生に伴って付与された有価価値を景品交換することなく引続き遊技に使用できる等である。
【0021】
このパチンコ遊技機1では、遊技者に払出されたパチンコ玉のうち、打球供給皿6からオーバーフローした玉と、後述するように遊技者による上皿玉抜きレバー13の操作によって玉打球供給皿6からパチンコ遊技機1内部へ強制的に抜かれた玉とが、クレジット得点(クレジット数)の形で計数加算され、その累積加算値が記憶される。その記憶されたクレジット得点は、クレジット表示器11により表示される。そして、後述するように、記憶されたクレジット得点が、遊技者の操作に応じて出玉カード715(図5参照)に記録(記憶)されるか、または、遊技場の係員の操作に応じて離席解除カード(図6参照)に記録(記憶)される。前者のカードに記録されたクレジット得点は、得点数に応じた特殊景品等の景品に交換可能である。また、後者のカードの場合は、離席した遊技者に払戻すか、遊技場の拾得として不利益分から差引く等、営業方針にしたがい適宜処理することができる。
【0022】
打球供給皿6には、下手側に位置する玉欠乏検出器(2)9aと上手側に位置する玉欠乏検出器(1)9bとが設けられており、打球供給皿6内の玉の残り度合が検出可能に構成されている。
【0023】
図中、7は景品玉払出口であり、この景品玉払出口7から景品玉が打球供給皿6内に払出される。また31は誘導レールであり、弾発発射されたパチンコ玉がこの誘導レール31の間を通って遊技領域32内に打込まれる。43は払出ランプであり、景品玉が払出されているときに点灯または点滅表示する。44は玉切れランプであり、玉タンク65(図3参照)内のパチンコ玉が欠乏したときに点灯または点滅するものである。22は枠ランプである。23A〜23Fは、アナログ表示器であり、記憶されているクレジット得点をアナログ的に表示するものであり、クレジット得点が大きくなるに従って23A→23Fの方向に点灯する。また、各ランプ23A〜23Fに前面には有色透明のランプカバーが設けられており、ランプ毎に色分けされている。
【0024】
また、打球供給皿6の上方部分には、上皿玉抜きレバー13が設けられている。この上皿玉抜きレバー13を遊技者がスライド操作することにより、打球供給皿6内のパチンコ玉が、後述する上皿玉抜き通路198(図3参照)内に導かれ、その導かれた玉が前述したように計数され、クレジット得点として加算される。
【0025】
20は、会員カード、出玉カードおよび離席解除カード等のカードの挿入および排出が行なわれるカード口である。カード口20の下方部分には、全玉出玉ボタン10、端玉出玉ボタン12、および、クレジット返却ボタン14が並んで設けられている。全玉出玉ボタン10は、クレジット得点のすべてを出玉カードに書き込んでその出玉カードを発行するために遊技者によって操作されるボタンである。端玉出玉ボタン12は、クレジット得点を出玉カードに書き込んでその出玉カードを発行する際に、後述する特殊景品最低交換数設定用のディップスイッチ711a(図7参照)の設定に基づいて特殊景品最低交換数に満たない玉数である端玉を算出してその端玉分を遊技者に返却する場合に遊技者によって操作されるボタンである。クレジット返却ボタン14は、クレジット得点をパチンコ玉に変換して遊技者に返却する場合に操作されるボタンであり、発光可能なクレジット返却ボタンランプを有している。
【0026】
図中52は端数表示スイッチであり、カード残高表示器16により表示される挿入カードの現時点における残額に予め定められた単位数(たとえば100円)未満の端数が生じた場合に表示桁を切換えることによりその予め定められた単位数(たとえば100円)未満の端数を表示させるためのものである。つまり、貸玉レートが変更されて貸出されるパチンコ玉の金銭交換価値が変わったこと等に起因して予め定められた単位数(たとえば100円)未満のカード残額が生ずる場合にこの端数表示スイッチ52を切換えると、まず1万円単位の残額がある場合には端数を切捨ててカード残高表示器16により点滅表示され、1万円単位の残額がなくなった時点で自動的に表示器が切換わり100円未満の端数まで点灯表示される。このカード残高表示器16は幕板等に設けてもよい。図中29は灰皿である。27は液晶表示装置からなるメッセージ表示器であり、種々のメッセージが遊技者に表示される。
【0027】
図1に示すパチンコ遊技機1には、さらに離席機能が設けられている。離席機能とは、遊技者が、パチンコ遊技機1を使用して遊技を行なっている最中に、都合により遊技を中断してその使用中のパチンコ遊技機1の席からしばらくの間離れる場合(離席する場合)に、そのパチンコ遊技機1を、そのパチンコ遊技機1において得られたクレジット得点が不当に変更されない状態としての離席状態にする機能である。離席ボタン18が押圧操作されると、パチンコ遊技機1が離席状態となり、離席LED24が点灯する。
【0028】
図2は、パチンコ遊技機における前面側下方部分を示した斜視図である。図1と共通する部品については共通の参照番号を付し、ここでは説明の繰返しを省略する。図2に示されているようにメッセージ表示器27に、「ご来店ありがとうございます。」のメッセージが表示される。このメッセージ表示器27は、その他に後述する種々のメッセージが表示可能である。
【0029】
パチンコ遊技機1の内部において、上皿玉抜きレバー13の近傍には、出没可能な計数レバー部190を有する計数禁止ソレノイド19が設けられている。この計数禁止ソレノイド19は、励磁状態にされると、計数レバー部190を上皿玉抜きレバー13のスライド経路に突出させ、非励磁状態にされると、計数レバー部190を上皿玉抜きレバー13のスライド経路に突出させない。すなわち、計数禁止ソレノイド19は、励磁状態にされると、計数レバー部190の突出により上皿玉抜きレバー13のスライドを阻止して上皿玉抜きレバー13を動作不能状態にし、非磁状態にされると、計数レバー部190を突出させず、上皿玉抜きレバー13のスライドを可能にして上皿玉抜きレバー13を動作可能状態にする。
【0030】
図3は、パチンコ遊技機1の一部内部構造を示す背面図である。パチンコ遊技機1の裏面側には、遊技盤を取付固定するための回動レバー173が設けられており、ミドルプレート172の裏面側から遊技盤3を挿入して位置決めした状態で回動レバー173を回動することにより、遊技盤30がミドルプレート172側に押付けられた状態で固定される。171は機構板止着部材であり、機構板60をパチンコ遊技機1の背面に取付けるためのものである。遊技盤30の裏面側には、機構板60が設けられている。この機構板60の上方部分には、玉タンク65が配設されている。
【0031】
パチンコ遊技機1が設置された遊技場内において、各遊技機設置島の上方には、補給装置(図示せず)が設けられており、この補給装置の貯留タンク内に補給用のパチンコ玉が貯留されている。そして、この貯留されているパチンコ玉が所定の経路を経て各パチンコ遊技機1の玉タンク65に補給される。この玉タンク65内に貯留されたパチンコ玉は、玉払出装置97に供給される。玉払出装置97に供給されたパチンコ玉は、景品玉として払出される。
【0032】
玉払出装置97は、景品玉を払出すためのステッピングモータよりなる払出モータ730を有する。玉払出装置97は、払出モータ730を動作させることにより、通常入賞口41,42a,42b、始動入賞口34、および、可変入賞球装置35のいずれかへの打玉の入賞に応じて、入賞箇所別に予め定められた個数の景品玉を払出す。各種の通常入賞口41,42a,42bや、始動入賞口34や可変入賞球装置35(図1参照)から入賞した入賞玉は、入賞玉集合カバー体(図示せず)によって集合させられ、後述するソレノイド127によって駆動される入賞玉排出部へ導かれる。
【0033】
玉タンク65から玉払出装置97までの玉の供給経路には、玉タンク65から供給されるパチンコ玉を2列に整列させて流下させる玉整列レール69と、その玉整列レール69によって誘導されたパチンコ玉を後述する玉払出装置97に向けて方向転換するカーブ樋74とが設けられている。
【0034】
玉タンク65の底面下流側には、揺動自在に軸支された玉欠乏検知レバー(図示せず)を有する玉欠乏検出器67が設けられている。この玉欠乏検出器67は、玉タンク65内の玉が不足したときに、遊技場に設けられているホストコンピュータである遊技場管理装置700(図参照)に玉補給要求信号を出力するとともに、遊技盤30に設けられる玉切れランプ44を点灯するためのものである。なお、玉欠乏検知レバーは、玉タンク65内のパチンコ玉が載置しているときに玉欠乏検出器67をOFFとし、玉タンク65内のパチンコ玉が不足して載置しなくなったときに玉欠乏検出器67をONとして前述した信号を出力するようになっている。
【0035】
カーブ樋74の下方側には、カーブ樋74を経て流下されたパチンコ玉を流下させる2列の玉通路(図示せず)が設けられている。その玉通路の上流側には、2列の玉通路内のそれぞれのパチンコ玉の有無を検出するレール玉切れ検出器87a,87bが設けられている。このレール玉切れ検出器87a,87bが、パチンコ玉を検出しなくなったときには、玉払出装置97の払出モータ(ステッピングモータ)730の回転を停止させてパチンコ玉の払出が停止される。
【0036】
さらに、パチンコ遊技機1の裏面側には、パチンコ遊技機1において入賞した入賞玉が集合されて流下される入賞玉流下路(図示せず)が設けられており、その入賞玉流下路の所定位置に、流下されてきた入賞玉を検出する入賞玉検出器122が設けられている。この入賞玉検出器122は、近接型のスイッチであり、その前方部に入賞玉が通過する通過穴が形成されている。また、この入賞玉検出器122の通過穴を挟むように、入賞玉検出器122によって検出された入賞玉を一時的に係止することが可能な第1および第2の玉止部材(図示せず)が設けられている。第1の玉止部材は、入賞玉検出器122の上方側に設けられ、第2の玉止部材は、入賞玉検出器122の下方側に設けられている。これらの玉止部材の近傍に、2つの玉止部材を動作させて入賞玉を1個ずつパチンコ遊技機1の外部へ排出させるためのソレノイド127が設けられている。
【0037】
ソレノイド127がOFFである通常の状態においては、第1の玉止部材は、入賞玉流下路に突出していないが、第2の玉止部材は、入賞玉検出器122の下方の入賞玉流下路に突出した状態となっている。その状態で入賞玉が発生して入賞玉流下路に流下してきたときには、先頭の入賞玉が入賞玉検出器122の通過穴に入った状態で第2の玉止部材によって停留される。このため、入賞玉検出器122から検出信号が払出制御用マイクロコンピュータ400(図10参照)に送られ、これにより玉払出装置97が駆動制御されて所定個数の景品玉の払出が行なわれる。
【0038】
そして、入賞玉1個に対する所定個数の景品玉の払出が終了したときには、払出制御用マイクロコンピュータ400からソレノイド127に駆動信号が送られてソレノイド127を所定時間励磁する。ソレノイド127が励磁すると、第1の玉止部材が入賞玉流下路120内に進入して、次の入賞玉が入賞玉検出器122の通過穴へ進入することを阻止するとともに、第2の玉止部材が入賞玉流下路から退避するので、先頭の入賞玉が開放されて下方に向かって流下する。そして、一定時間が経過してソレノイド127の励磁が解除されると、再度、第1の玉止部材が入賞玉流下路から退避し、かつ、第2の玉止部材が入賞玉流下路に突出した状態に戻って次の入賞玉による景品玉の払出動作が行なわれる。
【0039】
174は打球発射装置であり、操作ハンドル21(図1参照)が回動操作されることにより、打球発射モータ(ハンドルモータ)175の駆動力を利用して打球ハンマーが間欠揺動し、パチンコ玉が1つずつ遊技領域32内に打込まれる。図中176はゲーム制御基板ボックスであり、このゲーム制御基板ボックス176内にゲーム制御基板177が収納されている。このゲーム制御基板177は、可変表示装置33のLCDユニット33Bを制御したり、可変入賞球装置35を駆動制御したりする等の、遊技制御を行なうためのものである。このゲーム制御基板ボックス176の下方位置には、払出制御回路基板ボックス149が設けられており、この払出制御回路基板ボックス149内に払出制御回路基板152が設けられている。この払出制御回路基板152により、玉払出装置97が制御されてパチンコ玉の打球供給皿6内への払出制御が行なわれる。ゲーム制御基板ボックス176の上方位置には、遊技中継基板47が設けられており、ゲーム制御基板177と遊技盤面の各種ランプやLEDやスイッチ等がこの遊技中継基板47により中継される。払出制御回路基板ボックス149の図示右方向には、入出力処理回路基板183と中継端子基板184とを収納する基板ボックス182が設けられている。入出力処理回路基板183は、玉貸ユニット50を制御するための入出力制御基板192に対するデータの入出力を処理するためのものである。中継端子基板184は、その入出力処理回路基板183等と入出力制御基板192との中継を行なうためのものである。
【0040】
基板ボックス149に収納される払出制御回路基板152は、入賞玉検出器122からの入賞玉信号を受けて玉払出装置97の払出モータ730(ステッピングモータ)に駆動開始信号を導出し、玉払出装置97内に設けられる計数検出手段からの信号を計数してその計数値が予め定められた払出景品玉数となったときに払出モータ730に駆動停止信号を導出して景品玉の払出動作を停止させるとともに、入賞玉排出用のソレノイド127に駆動信号を与える。また、玉検出センサ87a,87bからの信号があったときには、その入賞に対する払出動作が終了した時点でまたは直ちに払出モータ730に停止信号を導出するようになっている。
【0041】
払出制御回路基板ボックス149の表面側には、遊技場の係員が操作可能なディップスイッチ711a,711b、返却数設定スイッチ199、および、エラー表示器155が設けられている。ディップスイッチ711aは、特殊景品に交換可能な最小単位のクレジット得点である特殊景品最低交換数を設定するために用いられるものである。ディップスイッチ711bは、パチンコ遊技機1を離席状態にすることが許可されるために最低限必要となるクレジット得点である離席状態許可数を設定するために用いられるものである。設定された離席状態許可数は、以下の説明において離席設定値とも呼ばれる。返却数設定スイッチ199は、クレジット返却ボタン14の操作に応じて返却するパチンコ玉の最小単位数を設定するために用いられるものである。エラー表示器155は、パチンコ遊技機1の制御においてエラー(不具合)が生じた場合に、そのエラーの種類をエラーコード(数字)により表示するために用いられるものである。
【0042】
玉貸ユニット50は、カードリーダライタ制御部50Aとコントロールボックス50Bとユニットボックス50Cとに分割構成されている。カードリーダライタ制御部50Aは、カード挿入口55から挿入された共通カードに記録されている記録情報を読取るためのカードリーダライタ194と、そのカードリーダライタ194を制御するためのカードリーダライタ制御基板191とを有する。コントロールボックス50Bには、入出力制御基板192と処理機使用可表示器51と貸玉額設定スイッチ195とが設けられている。この貸玉額設定スイッチ195を遊技場の係員が設定操作することにより、前述した貸玉額が入力設定される。ユニットボックス50Cにはユニット基板193が設けられている。
【0043】
カードリーダライタ制御部50A,コントロールボックス50B,ユニットボックス50Cには、それぞれカードユニット錠56A,56B,56Cが設けられており、これらのカードユニット錠56A〜56Cに遊技場の係員が所定の鍵を挿入して解錠操作することにより、カードリーダライタ制御部50A,コントロールボックス50B,ユニットボックス50Cがそれぞれ独自にパチンコ遊技機1から引抜いて取出すことができる。その引抜き操作を行ないやすくするために、取っ手57A,57B,57Cが設けられている。
【0044】
ゲーム制御基板ボックス176には、モードスイッチ179と確率設定スイッチ178とが設けられている。そして、遊技場の係員がまずモードスイッチ179に所定の鍵を挿入した切換操作することにより、大当り発生確率変更モード,確率変動図柄での大当り発生確率変更モード,確率変動中における大当り発生確率変更モードの3つのモードを選択することができる。大当り発生確率とは、前述した可変表示装置33の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)となる確率である。この可変表示装置33の表示結果が特定の表示態様のうちある定められた特別の表示態様(確率変動図柄)となった場合には、以降の大当りが発生する確率が向上するのであり、この大当りが発生する確率が向上した状態を確率変動中という。モードスイッチ179を切換操作して選択されたモードがモード表示器181の選択点灯により表示される。モードスイッチ179により選択された確率を切換えるに際しては、遊技場の係員が所定のキーを確率設定スイッチ178に挿入して操作する。その操作により、確率が高,中,低の3段階で変更設定できる。その変更設定された確率が設定表示器180の選択点灯により表示される。
【0045】
玉払出装置97から払出された景品玉は、打球供給皿6に玉を供給する景品玉払出口7と連通している上皿連通口(図示せず)を介して景品玉払出口7に導かれる。その上皿連通口の側方には、余剰玉通路200が接続されている。そして、入賞に基づく景品玉が多数払出されて打球供給皿6が景品玉で満杯となり、ついには上皿連通口に到達してさらに景品玉が払出し続けられたとき(打球供給皿6がオーバーフローしたとき)には、景品玉は余剰玉通路200に導かれる。余剰玉通路200に導かれた玉は、余剰玉通路200の下端部に設けられた計数センサ197により検出される。また、前述した上皿玉抜きレバー13の操作によって玉打球供給皿6から強制的に抜かれた玉は、上皿玉抜き通路198に導かれた後、余剰玉通路200の下端部へ導かれ、計数センサ197により検出される。計数センサ197は、クレジット得点に変換される玉の計数のためにパチンコ玉を検出する検出器であり、玉を検出したことに応じて、後述する払出制御用マイクロコンピュータ400に検出出力を供給する。
【0046】
払出制御回路基板ボックス149の下方部分には、会員カード、出玉カードおよび離席解除カードに書き込まれたデータの読出しと、それらのカードへのデータの書込みとを行なうためのカードリーダライタ196が設けられている。カードリーダライタ196の近傍には、情報の書込みがなされていない新たなPET型リライトカードが多数収納されたカードストック(図示せず)と、そのカードストック内からカードリーダライタ196へ新たなカードを送出する送出モータ(図示せず)とが設けられている。出玉カードおよび離席解除カードを新たに発行する場合には、送出モータの駆動によってカードストックからカードリーダライタ196へ新たなカードが送出され、カードリーダライタ196によってその新たなカードに情報が書込まれて外部へ排出される。
【0047】
次に、パチンコ遊技機1が設けられた遊技場で使用されるカードについて説明する。遊技場においては、前述した共通カードの他に、会員カード、出玉カード、および、離席解除カードが使用される。
【0048】
まず、会員カードについて説明する。図4は、会員カード713の構成を示す平面図である。会員カード713は、遊技場を利用する会員の遊技者に付与されるカードである。会員カード713は、遊技者が貯玉をする場合と、遊技者が貯玉を引出して遊技をする場合(再プレイと呼ばれる)とに使用される。ここで、貯玉とは、遊技者が獲得したクレジット得点を遊技場側に預け入れて貯蓄することをいう。貯玉は、所定期間有効であり、遊技者が適宜引出して遊技に用いることが可能である。会員カード713には、磁気ストライプよりなる磁気記憶部714が形成されており、その磁気記憶部714に、遊技店No.、セキュリティコード、カードNo.、暗証番号、貯玉数、発行日、有効期限、および、区分よりなる各種情報が記録される。
【0049】
遊技店No.は、遊技場を特定する番号の情報である。セキュリティコードは、会員カード713のセキュリティを保持するためのコード情報である。カードNo.は、会員カード713に付されたカード番号を特定する番号の情報である。暗証番号は、遊技者が景品交換処理を行う際および貯玉を行う際等の場合に、使用する会員カード713が遊技者本人のものであることを確認する際に使用される番号の情報である。貯玉数は、遊技者の現在までの遊技により貯玉された貯玉数を特定する情報である。発行日は、会員カード713の発行日を特定する情報である。有効期限は、会員カード713を使用可能な有効期限を特定する情報である。区分は、会員カード713の区分を特定する情報である。
【0050】
次に、出玉カードについて説明する。図5は、出玉カード715の構成を示す平面図である。出玉カード715は、遊技者の出玉および遊技者の離席情報等の情報が記録されるPET型リライトカードよりなり、裏面側に形成された磁気記憶部において各種情報が記録(記憶)されるとともに、磁気記憶部に記録された各種情報に対応する情報が表面側に形成された印字面において印字により視認可能に記録される。
【0051】
出玉カード715には、たとえば、パチンコ遊技機1での遊技の終了時において遊技者の出玉等の出玉関連情報が記録され、パチンコ遊技機1を使用中の遊技者が離席する場合において遊技者のクレジット得点等の離席関連情報が記録される。
【0052】
出玉カード715が発行される場合には、基本的に、その出玉カード715を識別する情報として、発行日715a、遊技店名715b、および、カード番号715cが視認可能に記録される。そして、パチンコ遊技機1での遊技の終了時には、出玉関連情報として、出玉数情報715d、時刻情報715e、台番号情報715f、および、種別情報715gが出玉カード715に記録される。これらの情報は、出玉カード715において、横1列に並んで印字される。
【0053】
出玉数情報715dは、累積加算された遊技者の出玉数を特定する情報であり、たとえば,遊技者が1日に複数台のパチンコ遊技機1で遊技を行った場合には、累積加算された出玉数が示される。時刻情報715eは、情報の記録時刻を特定する情報である。台番号情報715fは、情報の記録がなされたパチンコ遊技機1の台番号を特定する情報である。種別情報715gは、記録された情報の種別を特定する情報であり、出玉関連情報であって前述の全玉出玉ボタン10により書込まれた場合には、「ゼンブ」と印字され、端玉出玉ボタン12による場合には図示していないが「ハダマ」と印字される。また、離席関連情報の場合には、「リセキ」と印字される。出玉カード715の印字面には、離席関連情報等の情報が複数行印字可能である。出玉カード715の印字面において、情報は、過去のものから順に上から下へ順次1行ずつ印字されていく。これにより、遊技者が遊技の履歴を把握することが可能になっている。
【0054】
一方、パチンコ遊技機1を使用中の遊技者が離席する場合には、離席関連情報として、クレジット数情報715h、時刻情報715e、台番号情報715f、および、種別情報715gが出玉カード715に記録される。これらの情報は、出玉カード715において、横1列に並んで印字される。すなわち、離席関連情報では、前述した出玉数情報715dの代わりに、クレジット数情報715hが印字され、種別情報715gが「リセキ」と印字される。クレジット数情報715hは、遊技者が離席した時点におけるクレジット得点を特定する情報である。
【0055】
なお、図6においては、説明の便宜上、離席関連情報よりも後の時刻に出玉関連情報が印字されているが、実際上、離席関連情報は遊技者が所定時間内にパチンコ遊技機1に戻り、離席を解除する旨の操作、具体的には離席操作時に発行した出玉カード715をカード口20に再度挿入すると消去されるので、最新の印字情報が出玉関連情報の場合には、離席関連情報が出玉カード715に印字されていない。
【0056】
出玉カード715は、記録されている出玉を景品に交換する場合に、後述するPOS端末704で処理される。そのようにPOS端末704での処理済の出玉カード715には、POS端末704での処理済であるか否かの判別を容易にするために、印字面(表面)の下端部に「*」印よりなる処理済情報715iが印字される(図5参照)。これにより、出玉カード715がPOS端末704での処理済のものであるか否かを一見して容易に判別することができる。
【0057】
次に、離席解除カードについて説明する。図6は、離席解除カード716の構成を示す平面図である。離席解除カード716は、カード自体が出玉カード715と共用されており、出玉カード715とは、情報の記録内容(印字内容も含まれる)が異なる。
【0058】
離席解除カード716は、パチンコ遊技機1が離席状態になってから所定期間を超える場合に、離席した遊技者に遊技を続行する意思がないとの判断に基づき、遊技場の係員の操作に応じて発行される。この離席解除カード716が発行される際には、パチンコ遊技機1の離席状態が強制的に解除される。
【0059】
離席解除カード716には、前述した発行日715a、遊技店名715b、および、カード番号715cの他に、クレジット数情報715j、時刻情報715k、台番号情報715m、および、種別情報715nが磁気記憶部に記録されるとともに印字面に印字される。クレジット数情報715jは、離席解除カード716が発行された時点でのクレジット得点の情報である。時刻情報715kは、離席解除カード716が発行された時刻の情報である。台番号情報715mは、離席解除カード716が発行されたパチンコ遊技機1の台番号を特定する情報である。種別情報715nは、前述の場合と同様に情報の種別を示す情報であり、この場合には、磁気記憶部に離席状態が解除されたことを示す離席解除情報が記録されるとともに、印字面に「リセキカイジョ」という文字が印字される。以上に説明した各種カードの発行方法および使用方法については、後で詳細に説明する。
【0060】
次に、前述したパチンコ遊技機1に設けられたディップスイッチ711aおよび711bの詳細な構成について説明する。図7は、ディップスイッチ711aおよび711bの拡大正面図である。
【0061】
図7を参照して、ディップスイッチ711aは、切換スイッチ712aを9個有する。各切換スイッチ712aは、数値の設定を「0」または「1」に切換え可能に構成されている。ディップスイッチ711aは、遊技場の係員によって操作され、各切換スイッチ712aにより設定された数値の組み合わせにより、2進数で0〜511までの範囲で、特殊景品最低交換数を設定する。ディップスイッチ711bは、切換スイッチ712bを10個有する。各切換スイッチ712bは、数値の設定を「0」または「1」に切換え可能に構成されている。ディップスイッチ711bは、遊技場の係員によって操作され、各切換スイッチ712bにより設定された数値の組み合わせにより、2進数で0〜99999までの範囲で、100個単位で離席状態許可数を設定する。
【0062】
このように、ディップスイッチ711aにより特殊景品最低交換数の設定を容易に変更することが可能であるので、各遊技場において、特殊景品最低交換数を、遊技場毎に定められている特殊景品最低交換数に合わせて設定することが容易となる。また、ディップスイッチ711bにより離席状態許可数の設定を容易に変更することが可能であるので、各遊技場において、離席状態許可数を、遊技場の事情に応じて設定することが容易となる。このような各設定は、必ずしも遊技機1台毎に設けられていなくてもよく、遊技機設置島毎やもしくは、遊技場全体を一括して設定可能に構成してもよい。その場合には、設定による手間が省ける。
【0063】
なお、図7に示されたディップスイッチ711aは、特殊景品に交換することが可能な最小単位の遊技媒体数を認識可能な情報を変更可能に設定するものであるが、このディップスイッチ711aにより設定される情報である特殊景品に交換することが可能な最小単位の遊技媒体数を認識可能な情報は、前述した特殊景品に交換することが可能な最小単位の玉数である特殊景品最低交換数の情報に限らず、特殊景品最低交換数に満たない端玉の最大値である端玉最大値の情報、または、玉の換金率と特殊景品最低額との組み合わせの情報を用いてもよい。
【0064】
図7に示されたディップスイッチ711a,711bは、パチンコ遊技機1に限らず、パチンコ遊技機1以外の場所に設けられた島集計装置703またはクレジットデータサーバ702に設けられていてもよい。そのように、ディップスイッチ711a,711bを島集計装置703に設けた場合は、それらのディップスイッチにより、遊技機設置島内に設けられたすべてのパチンコ遊技機1の特殊景品最低交換数および離席状態許可数が一括して設定される。また、ディップスイッチ711a,711bをクレジットデータサーバ702に設けた場合は、それらのディップスイッチにより、遊技場内に設けられたすべてのパチンコ遊技機1の特殊景品最低交換数および離席状態許可数が一括して設定される。
【0065】
次に、パチンコ遊技機1が設けられた遊技場内の管理システムについて説明する。図8は、パチンコ遊技機1が設けられた遊技場内の管理システムの構成を示すブロック図である。
【0066】
図8を参照して、遊技場内の管理システムには、パチンコ遊技機1、パチンコ遊技機1に含まれる玉貸ユニット50、遊技場管理装置700、景品管理装置701、クレジットデータサーバ702、島集計装置703、POS704、景品処理装置705、モニタ706、貯玉データサーバ707、島管理装置708、表示器709、および、玉貸情報収集装置710が含まれている。これらのうち、パチンコ遊技機1は、複数設けられており、それらのパチンコ遊技機1の各々に、1つの表示器709が設けれている。また、島集計装置703および島管理装置708の各々は、複数のパチンコ遊技機1が設けられた遊技機設置島毎に設けられている。遊技機設置島は、遊技場内に複数存在する。
【0067】
各パチンコ遊技機1は、対応する島集計装置703にクレジットデータを供給するとともに、対応する表示器709にパチンコ遊技機1での遊技の状態を示す遊技データおよびクレジットデータを供給する。ここで、クレジットデータには、クレジット得点を示す玉数情報、会員カードの情報を示す会員カード情報、および、パチンコ遊技機1が離席状態であることを示す離席情報等の情報が含まれる。また、遊技データには、パチンコ遊技機1での遊技の状態を示す各種情報が含まれる。
【0068】
各表示器709は、対応するパチンコ遊技機1の近傍に設けられており、対応するパチンコ遊技機1から受けた遊技データおよびクレジット情報を、所定の優先順位に基づいて逐次表示する。さらに、各表示器709は、対応する遊技機設置島の管理装置708に、対応するパチンコ遊技機1から受けた遊技データを供給する。
【0069】
各島管理装置708は、コンピュータよりなる。各島管理装置708は、対応する遊技機設置島内の表示器709から受けた遊技データを集計して、対応する遊技機設置島内での遊技データの集計情報である島内遊技データ集計情報を作成し、遊技場管理装置700および対応する遊技機設置島内の各表示器709へ供給する。遊技場管理装置700においては、遊技場内のすべての遊技機設置島から受けた島内遊技データ集計情報がさらに集計される。これにより、遊技場管理装置700においては、遊技場内のすべての遊技機設置島における島内遊技データ集計情報を集計した情報である全遊技データ集計情報が作成される。
【0070】
遊技場管理装置700は、作成した全遊技データ集計情報に基づいて、各遊技機設置島毎に対応して、その遊技機設置島以外の他の遊技機設置島での島内遊技データ集計情報を集計した情報である他島遊技データ集計情報を作成し、その他島遊技データ集計情報を各島管理装置708へ供給する。
【0071】
各島管理装置708では、島管理装置708において作成した島内遊技データ集計情報と、遊技場管理装置700から受けた他島遊技データ集計情報とを、対応する遊技機設置島内の表示器709のそれぞれに供給する。各表示器709においては、対応するパチンコ遊技機1の遊技データの他に、対応する遊技機設置島内の各パチンコ遊技機1の遊技データと、遊技場内のすべての遊技機設置島における各パチンコ遊技機1の遊技データとを選択的に表示する。具体的に、各表示器709は、遊技者の操作に応じて、対応するパチンコ遊技機1の遊技データと、対応する遊技機設置島内の各パチンコ遊技機1の遊技データと、遊技場内のすべての遊技機設置島における各パチンコ遊技機1の遊技データとを選択的に表示する。
【0072】
さらに、各パチンコ遊技機1は、遊技者が貯玉をする度に、遊技者の会員情報および貯玉数を示すデータである貯玉データを貯玉データサーバ707へ供給する。貯玉データサーバ707は、コンピュータよりなり、各パチンコ遊技機1との間でデータの通信が可能である。貯玉データサーバ707は、貯玉データを総合管理し、その管理している情報を遊技場管理装置700へ供給するとともに、各パチンコ遊技機1へ個別に、現在の貯玉数を示す情報等の貯玉情報を供給する。
【0073】
さらに、各パチンコ遊技機1は、玉の貸出しが行なわれる毎に、玉貸ユニット50から玉貸情報収集装置710へ向けて、玉貸数を示す玉貸情報を発信する。この玉貸情報は、赤外線を利用して玉貸ユニット50から玉貸情報収集装置710へ送られる。玉貸情報収集装置710は、各玉貸ユニット50からの赤外線を受け、遊技場内のすべてのパチンコ遊技機1から受けた玉貸情報を集計する。
【0074】
各島集計装置703は、対応する遊技機設置島におけるパチンコ遊技機1のクレジットデータを集計する。そして、各島集計装置703は、集計したクレジットデータであるクレジット集計情報をクレジットデータサーバ702へ供給するとともに、モニタ706で表示するための表示データをモニタ706へ供給する。その表示データには、クレジットデータに異常が生じた旨の情報、カードリーダライタ196に異常が生じた旨の情報、および、パチンコ遊技機1で使用されるカードに異常が生じた旨の情報等の異常状態が発生したことを示す情報が含まれている。したがって、これらの情報を含む情報をモニタ706が表示する。このように、クレジットデータ、カードリーダライタ196およびカードに不正行為等の異常状態が生じた場合には、その旨がモニタ706により表示されるので、遊技場の係員等の管理者が、異常状態の発生をその現場に比較的近い場所で容易に把握することができる。
【0075】
クレジットデータサーバ702は、各島集計装置703から受けたクレジット集計情報をさらに集計し、その集計したクレジットデータを景品管理装置701と、遊技場管理装置700に供給する。景品管理装置701は、コンピュータにより構成され、景品の処理を管理するためのものである。
【0076】
遊技場内の景品交換所には、POS(Point Of Seles)端末704および景品処理装置705が設けられている。遊技が終了して景品交換を希望する遊技者は、景品交換所へ出向いて遊技場の係員に出玉カード715を渡すことにより、景品交換を受ける。係員は、遊技者から渡された出玉カード715をPOS端末704を用いて処理する。POS端末704は、出玉カード715等のカードを処理するためのカード処理部を有しており、出玉カード715等のカードに記録されている各種情報を読出し、その読出した情報を景品管理装置701へ供給する。
【0077】
景品管理装置701は、POS端末704から受けた情報とクレジットデータサーバ702から受けた情報とを照合する。そして、景品管理装置701は、POS端末704から受けた情報のうちの比較対象となる情報がクレジットデータサーバ702から受けた情報と一致する場合にのみ、POS端末704から受けた情報が正当な情報であると判断する。そして、そのような判断がなされた場合には、POS端末704が処理した出玉カード715等のカードに記録されている出玉に応じた景品を払出させるために、景品管理装置701から景品処理装置705へ払出情報を供給する。その払出情報には、払出す景品の価値等の情報が含まれており、景品処理装置705では、景品管理装置701から受けた払出情報に応じて、景品を払出す処理を行なう。
【0078】
景品処理装置705は、景品を払出す処理を行なった後、その景品の払出しが完了した旨を示す払出完了情報を景品管理装置701へ供給する。景品管理装置701では、景品処理装置705から受けた払出完了情報に基づいて、どのパチンコ遊技機のクレジットデータの払出しが完了したかを特定したクレジット払出完了情報を、遊技場管理装置700と、クレジットデータサーバ702とに供給する。クレジットデータサーバ702においては、集計し管理しているクレジット集計情報のうち、景品管理装置701から受けたクレジット払出完了情報を受けたパチンコ遊技機のクレジットデータをその管理から外す処理を行ない、まだ払出しが完了していないクレジットデータのみを管理する。
【0079】
また、遊技場管理装置700は、景品管理装置701から受けたクレジット払出完了情報と、クレジットデータサーバ702から受けた集計されたクレジットデータとを、前述した遊技データ等の他の管理情報とともに管理する。
【0080】
図9は、玉貸ユニットの入出力制御基板192に設けられたカード処理機制御用マイクロコンピュータによる制御を説明するための制御回路を示すブロック図である。
【0081】
入出力制御基板192(図3参照)には、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300が組込まれている。カード処理機制御用マイクロコンピュータ300は以下に述べるような各種機器の動作を制御する機能を有する。このため、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300は、たとえば数チップのLSIで構成されており、その中には制御動作を所定の手順で実行することのできるCPU301と、CPU301の動作プログラムデータを格納するROM302と、必要なデータの書込および読出ができるRAM303とが含まれる。
【0082】
さらに、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300は、入力信号を受けてCPU301に入力データを与えるとともに、CPU301からの出力データを受けて外部に出力する入出力回路304と、電源投入時にCPU301にリセットパルスを与えるパワーオンリセット回路305と、CPU301にクロック信号を与えるクロック発生回路306と、クロック発生回路306からのクロック信号を分周してリセットパルスを定期的(たとえば2msec毎)にCPU301に与えるパルス分周回路(定期リセット回路)307と、CPU301からのアドレスデータをデコードするアドレスデコード回路308とが含まれる。
【0083】
アドレスデコード回路308はCPU301からのアドレスデータをデコードし、ROM302,RAM303,入出力回路304にそれぞれチップセレクト信号を与える。
【0084】
なお、この実施形態では、ROM302には、その内容の書換、すなわち必要が生じた場合には、その中に格納されたCPU301のためのプログラムデータを変更することができるようにプログラマブルROMが用いられる。そして、CPU301からこのROM302内に格納されたプログラムに従って、かつ以下に述べる各制御信号の入力に応答して、種々の機器に対し制御信号を与える。
【0085】
なお、図中600は、入出力処理回路基板183(図3参照)に設けられた入出力処理装置であり、184は入出力処理回路基板183の隣に設けられた中継端子基板(図3参照)である。
【0086】
遊技場の係員が貸玉額設定スイッチ195(図3参照)を操作して貸玉額を設定することにより、その設定信号が検出回路309を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。端数表示スイッチ52(図1参照)が操作されることにより、そのスイッチ操作信号が検出回路309を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。カード挿入口5に共通カードが挿入されればカードリーダライタ制御部50Aからカードを受付けた旨の信号と挿入カードの記録情報とがカード処理機制御マイクロコンピュータ300に入力される。遊技者が上皿玉抜きレバー13を操作すれば、その操作が玉抜レバー作動検出器13aにより検出され、その検出信号が入出力処理装置600に入力され、入出力処理装置600から後述するカード返却条件信号が中継端子基板184,検出回路309を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。遊技場の係員によって前面枠2やガラス扉枠4が開成されれば、その旨が前面枠等検出器315により検出されて入出力処理装置600に入力され、入出力処理装置600から後述する玉貸禁止信号が払出し制御用マイクロコンピュータ400に入力される。遊技者が玉貸ボタン15(図1参照)を押圧操作することによりその操作が玉貸操作検出器15aで検出されてその検出信号が入出力処理装置600に入力され、後述する玉貸条件信号が中継端子基板184,検出回路309を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。遊技場の係員がラッキーナンバー設定キー316を操作してラッキーナンバーを設定すれば、その設定信号が入出力処理装置600に入力されて読込まれ、後述するように、大当りが終了後にカード返却信号を中継端子基板184,検出回路309を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力したり、発射停止信号を払出制御用マイクロコンピュータ400に入力したりする。玉欠乏検出器(2)9a(図3参照)が玉欠乏状態を検出すれば、その検出信号が入出力処理装置600に入力され、後述するように自動玉貸モードの場合に玉貸条件信号が中継端子基板184,検出回路309を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。遊技者が返却ボタン17を操作すれば、その操作が返却操作検出器17aで検出され、その検出信号が入出力処理装置600に入力され、後述するようにカード返却条件信号が中継端子基板184,検出回路309を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。
【0087】
パチンコ遊技機1が大当りになった場合に、後述する大当り信号とそのときのラッキーナンバー表示器48A〜48H(図1参照)の停止時の表示結果であるラッキーナンバー信号が入出力処理装置600に入力され、メッセージ表示器27に所定のメッセージを表示するための信号が出力される。払出制御用マイクロコンピュータ400から、後述する玉貸受付信号とクレジット信号とが入出力処理装置600に入力され、後述するカード返却条件信号が中継端子基板184,検出回路309を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力されるとともに、後述する発射停止指示信号が払出制御用マイクロコンピュータ400に入力され、かつ、所定のメッセージ表示信号がメッセージ表示器27に出力される。払出制御用マイクロコンピュータ400から、後述する払出可能信号と玉貸準備信号と玉貸完了信号とが中継端子基板184,情報入力回路311を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。
【0088】
カードリーダライタ制御基板191を有するカードリーダライタ制御部50A(図3参照)から、カードが挿入された旨の検出信号と挿入されているカードに記録されている記録情報を読取った読取情報とがカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。
【0089】
カード処理機制御用マイクロコンピュータ300からは、玉貸ユニット50が使用可能である旨の信号がランプ回路310を介して処理機使用可表示器51に出力され、その信号により、処理機使用可表示器51を点灯させる。カード処理機制御用マイクロコンピュータ300は、後述する玉貸要求信号と玉貸指令信号とを情報出力回路312,中継端子基板184を介して払出制御用マイクロコンピュータ400に出力する。カード処理機制御用マイクロコンピュータ300は、LED回路313,中継端子基板184を介して、玉貸可表示器26に点灯制御信号を出力するとともに、カード残高表示器16にカード残高を表示させるための制御信号を出力する。また、カードユニットボックス50C,カード処理機用ターミナルボックス314を介して玉貸カード集中管理コンピュータに後述する単位額売上信号を出力する。この玉貸カード集中管理コンピュータは、共通カードの発行会社等に設置されている集中管理コンピュータであり、日本全国の各遊技場に設置されている玉貸ユニット50に対しカード処理機用ターミナルボックス314を介して通信回線により接続されている。ユニットボックス50Cを介して、ホール用管理コンピュータに単位額売上信号を送信するとともに、玉貸ユニット50に所定の電源を供給する。
【0090】
また、払出制御用マイクロコンピュータ400から中継端子基板184および情報入力回路311を介して所定の情報がカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。一方、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300から情報出力回路312および中継端子基板184を介して所定の情報が払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される。
【0091】
図10は、払出制御用マイクロコンピュータ400に接続された各種制御回路や各種制御機器を示すブロック図である。
【0092】
払出制御用マイクロコンピュータ400は、図に示したカード処理機制御用マイクロコンピュータ300と同様の構成を有するために、ここでは説明の繰返しを省略する。なお、払出制御用マイクロコンピュータ400は、ワンチップのマイクロコンピュータで構成され、マスク化されている。
【0093】
離席ボタン18が中継端子基板184を介して検出回路401に接続されており、離席ボタン18の操作に応じて、離席ボタン18の操作検出信号が検出回路401から払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される。全玉出玉ボタン10が中継端子基板184を介して検出回路401に接続されており、全玉出玉ボタン10の操作に応じて、全玉出玉ボタン10の操作検出信号が検出回路401から払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される。端玉出玉ボタン12が中継端子基板184を介して検出回路401に接続されており、端玉出玉ボタン12の操作に応じて、端玉出玉ボタン12の操作検出信号が検出回路401から払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される。クレジット返却ボタン14が中継端子基板184を介して検出回路401に接続されており、クレジット返却ボタン14の操作に応じて、クレジット返却ボタン14の操作検出信号が検出回路401から払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される。
【0094】
玉払出装置97から玉が払出されたことを検出するための払出検出器712が中継端子基板184を介して検出回路401に接続されており、払出検出器712の検出信号が検出回路401から払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される。入賞玉検出器122が中継端子基板184を介して検出回路401に接続されており、入賞玉検出器122の検出信号が検出回路401から払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される。玉欠乏検出器(1)9b(図3参照)が中継端子基板184を介して検出回路401に接続されており、玉欠乏検出信号が検出回路401から払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される。
【0095】
計数センサ197(図3参照)が中継端子基板184を介して検出回路401に接続されており、計数センサ197の玉検出信号が検出回路401から払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される。
【0096】
タンク玉切れ検出器67(図3参照)が中継端子基板184を介して検出回路401に接続されており、タンク玉切れ検出信号が検出回路401から払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される。モータ停止切換スイッチ154が中継端子基板184を介して検出回路401に接続されており、モータ停止切換検出信号が検出回路401から払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される。レール玉切れ検出器87a,87b(図3参照)が中継端子基板184を介して検出回路401に接続されており、レール玉切れ検出信号が検出回路401から払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される。
【0097】
また、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300がインタフェイス基板138を介して払出制御用マイクロコンピュータ400に接続されており、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300と払出制御用マイクロコンピュータ400との間でデータの送受信が可能となるように構成されている。ゲーム制御用マイクロコンピュータ500(ゲーム制御基板177)が賞球個数情報入力回路411と入賞情報出力回路412とを介して払出制御用マイクロコンピュータ400に接続されており、ゲーム制御用マイクロコンピュータ500からの賞球個数情報が賞球個数情報入力回路411を介して払出制御用マイクロコンピュータ400に入力され、払出制御用マイクロコンピュータ400から入賞情報が入賞情報出力回路412を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ500に出力される。リセットスイッチ156がリセット回路413を介して払出制御用マイクロコンピュータ400に接続されており、リセットスイッチ156(図10参照)が操作されたことに基づいてリセット信号がリセット回路413を介して払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される。
【0098】
さらに、払出制御用マイクロコンピュータ400には、中継端子基板184および情報入力回路405を介して、前述した補給装置の貯留タンクが満タンになったことを検出するタンク満タン検出器の検出信号に基づいた満タン情報と、貯留タンクの玉不足を検出する玉不足検出器の検出信号に基づいた玉不足情報と、会員カード(図4参照)の会員情報を照合するための会員照合情報とが入力される。
【0099】
払出制御用マイクロコンピュータ400は、モータ回路402,中継端子基板184を介して払出モータ730にモータ駆動制御信号を出力する。払出制御用マイクロコンピュータ400は、リレー回路403,中継端子基板184を介してハンドルモータ(打球モータ)175にモータ電源供給制御信号を出力する。払出制御用マイクロコンピュータ400は、ソレノイド回路404,中継端子基板184を介してソレノイド127(図3参照)にソレノイド127の励磁用制御信号を出力するとともに、計数禁止ソレノイド19に計数禁止ソレノイド19の励磁用制御信号を出力する。払出制御用マイクロコンピュータ400は、情報入力回路405,中継端子基板184を介して、入出力処理装置600から、後述する発射停止指令信号,クレジット解除信号,カード受付信号,玉貸禁止信号が入力され、払出制御用マイクロコンピュータ400から、情報出力回路406,中継端子基板184を介して入出力処理装置600に、玉貸受付信号,クレジット信号が出力される。
【0100】
払出制御用マイクロコンピュータ400は、情報出力回路406,中継端子基板184を介して、補給情報、玉貸情報、会員カード情報、離席情報、および、玉数情報をそれぞれ外部へ出力する。補給情報は、景品玉の所定個数a(たとえば10個)の払出が行なわれた旨の情報である。玉貸情報は、景品玉の払出し個数の最少の単位である単位額(たとえば100円)分の玉貸が行なわれた旨の情報である。会員カード情報は、会員カード713に関する情報である。離席情報は、パチンコ遊技機1を使用中の遊技者が離席ボタン18を操作して離席中(離席状態)であることを示す情報である。玉数情報は、遊技者が獲得したクレジット得点のうち、出玉カード715等のカードに書込む玉数(クレジット得点)を示す情報である。
【0101】
払出制御用マイクロコンピュータ400は、ランプ回路407,中継端子基板184を介して、払出ランプ43および玉切れランプ44と、ボタンランプであるクレジット返却ボタン14および玉貸可表示器26とのそれぞれにランプ点灯用制御信号を出力するとともに、アナログ表示器23にアナログ表示用制御信号を出力する。払出制御用マイクロコンピュータ400は、セグメントLED回路408,中継端子基板184を介して、クレジット表示器11にクレジット表示用制御信号を出力する。払出制御用マイクロコンピュータ400は、LED回路409,中継端子基板184を介して、エラー表示器155にエラー表示制御信号を出力するとともに、離席中LED24に離席中表示制御信号を出力する。払出制御用マイクロコンピュータ400は、音回路410,中継端子基板184を介して、スピーカ415に音発生用の制御信号を出力する。
【0102】
払出制御用マイクロコンピュータ400には、中継端子基板184およびスイッチ回路416を介して、ディップスイッチ711aから特殊景品最低交換数の設定情報が入力されるとともに、ディップスイッチ711bからは、離席状態許可数設定情報が入力される。払出制御用マイクロコンピュータ400は、中継端子基板184およびカードリーダライタ(R/W)196からカードリーダライタ(R/W)回路417を介してカードから読出された情報を受けるとともに、カードリーダライタ(R/W)回路417および中継端子基板184を介してカードリーダライタ(R/W)196へカードに書込む情報およびカードリーダライタ(R/W)196を制御するための信号を与える。
【0103】
払出制御用マイクロコンピュータ400には、リモコン420から送信された離席解除指令情報が、リモコン指令受信回路419を介して入力される。このリモコン420は、遊技場の係員等の管理者が所持する電波送信器である。
【0104】
リモコン420は、遊技場の係員が操作可能な操作部を有している。リモコン420は、リモコン420に設けられた操作部が操作されることに応じて、離席状態の強制的な解除をパチンコ遊技機1に指令するための離席解除指令情報を発信することが可能である。さらに、リモコン420は、操作部が操作されることに応じて、修正指令を発信することも可能である。この修正指令は、パチンコ遊技機1において、離席情報等の各種情報を書込んだ出玉カード715を発行した後に、都合により、その出玉カード715に書込んだ情報を消去するとともに、そのパチンコ遊技機1の状態をカードに情報を書込む前の状態に復帰させる場合に出される指令情報である。リモコン指令受信回路419は、リモコン420から発信された電波を受信する機能を有する受信回路である。
【0105】
ここでは、離席解除指令情報の送受信を電波を用いて行う例を示したが、これに限らず、離席解除指令情報の送受信は、赤外線等の光を用いて行ってもよい。また、リモコン420は、1台のパチンコ遊技機に対応して1つ設けられてもよく、または、複数台のパチンコ遊技機毎に対応して1つ設けられてもよい。すなわち、リモコン420は、1台のパチンコ遊技機で専用してもよく、複数台のパチンコ遊技機で共用してもよい。
【0106】
図中、152は払出制御回路基板であり、この払出制御回路基板152に、図示する各種回路と払出制御用マイクロコンピュータ400とバックアップ電源418とが設けられている。このバックアップ電源418は、払出制御用マイクロコンピュータ400をバックアップするための電源であり、停電時等においてもこのバックアップ電源418により払出制御用マイクロコンピュータ400がバックアップされて、クレジット数やゲーム制御用マイクロコンピュータ500から入力された賞球個数情報の記憶が消去されないように保持される。図1に示した制御回路や各種機器には、電源回路414から所定の直流電圧が供給される。
【0107】
図11は、ゲーム制御用マイクロコンピュータ500に接続されている各種機器や回路を示すブロック図である。
【0108】
この図11に示す制御回路は、その一部がゲーム制御基板177に設けられており、各種機器を制御するためのプログラムに従ってゲーム制御用マイクロコンピュータ500が動作する。このゲーム制御用マイクロコンピュータ500には、CPU501,RAM503,ROM502,I/Oポート504,サウンドジェネレータ505、クロック発生回路506が含まれている。また、ゲーム制御基板177には、電源投入時にゲーム制御用マイクロコンピュータ500にリセットパルスを与えるための初期リセット回路508と、クロック発生回路506から与えられるクロック信号を分周して定期的(たとえば2msec毎)にリセットパルスをゲーム制御用マイクロコンピュータ500のCPU501に与えるパルス分周回路からなる定期リセット回路507と、ゲーム制御用マイクロコンピュータ500からのアドレスデータをデコードし、ゲーム制御用マイクロコンピュータ500内のRAM503,ROM502,I/Oポート504,サウンドジェネレータ505にそれぞれチップセレクト信号を与えるアドレスデコード回路509とが設けられている。ゲーム制御用マイクロコンピュータ500には、入力信号として次のような信号が与えられる。
【0109】
払出集中制御基板(払出制御回路基板)152から、中継端子基板184を介して、玉貸ユニット(カード処理機)50が払出集中制御基板152と電気的に接続されている旨のカード処理機接続情報がカード処理機接続情報入力回路514に入力され、その情報がゲーム制御用マイクロコンピュータ500に入力される。また、入賞玉データ信号が入賞情報入力回路515に入力され、その信号がゲーム制御用マイクロコンピュータ500に入力される。パチンコ玉が始動入賞口34に入賞して始動入賞玉検出器46(図6参照)により検出されれば、その検出信号がスイッチ回路518を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ500に入力される。可変入賞球装置35内に入賞したパチンコ玉が通常入賞領域に入賞して入賞玉検出器39a,39bより検出されれば、その検出信号がスイッチ回路518を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ500に入力される。可変入賞球装置35内に入賞したパチンコ玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞してV入賞玉検出器38(図6参照)により検出されれば、その検出信号がスイッチ回路518を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ500に入力される。確率設定スイッチ178(図3参照)が操作されて確率が設定されればその設定情報がスイッチ回路518を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ500に入力される。モードスイッチ179(図3参照)が操作されてモードが入力されればその入力モード情報がスイッチ回路518を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ500に入力される。入出力処理装置600から情報入力回路519を介して、後述する大当り中断指令信号がゲーム制御用マイクロコンピュータ500に入力される。
【0110】
ゲーム制御基板177には、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory )510とデータ入力回路511とデータ出力回路512とが設けられており、パチンコ遊技機1の電源投入時に、このEEPROM510に記憶されている大当り発生確率,確率変動図柄での大当り発生確率,確率変動中の大当り発生確率の各確率データがデータ入力回路100を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ500に入力される。その入力された確率データはI/Oポート504,CPU501を介してRAM503にロードされる。これらの確率データは、それぞれに、少し高い第1の確率データ(設定1)と中程度の第2の確率データ(設定2)と少し低い第3の確率データ(設定3)との3種類があり、そのうちのいずれか1つの確率データがEEPROM510に記憶されている。
【0111】
RAM503にロードされた確率データが第1の確率データ(設定1)であったと仮定し、その状態で確率設定スイッチ178,モードスイッチ179が操作されたときを説明する。まずモードスイッチ179が操作されて設定確率の変更を行なわんとする対象モードが選択され、その選択信号がスイッチ回路518を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ500に入力される。入力されたモード選択信号に従ってゲーム制御用マイクロコンピュータ500のCPU501は、RAM503にロードされている3種類の確率データ(大当り発生確率,確率変動図柄での大当り発生確率,確率変動中の大当り発生確率)のうちの選択された確率データを特定する。次に、確率設定スイッチ178は、ノーマル位置と設定位置と確認位置との3つの位置に切換えることが可能であり、確認位置で電源が投入されたことを条件として、ノーマルモードが設定モードに1回操作された場合には、RAM503にロードされている確率データのうちCPU501で特定されたデータの第1の確率データ(設定1)が第2の確率データ(設定2)に更新される。その状態で、さらに確率設定スイッチ178が再度ノーマルモードから設定モードに操作された場合には、RAM503にロードされている第2の確率データ(設定2)が第3の確率データ(設定3)に更新される。その状態で確率設定スイッチ178がノーマルモードから設定モードに操作された場合には、RAM503にロードされている第3の確率データ(設定3)が第1の確率データ(設定1)に更新される。そして、確率データの更新が行なわれる毎にEEPROM510に記憶されている前記3種類の確率データのうちCPU501で特定された確率データが更新され、確率設定スイッチ178をノーマルモードにした状態で所定時間(たとえば5秒)経過した場合には、確率データが確定され、現時点におけるEEPROM510に記憶されている確率データがRAM503にロードされてそのロードされた確率データを用いて可変表示装置33の制御が行なわれる。電源投入時に確率設定スイッチ178がノーマルモードとなっている場合には、確率設定スイッチ178の操作による確率データの書換えができない。この実施形態のように、確率データをEEPROM510により記憶保持するようにしたために、機械的な記憶保持に比べて確率の設定値の増減に柔軟に対応できるとともに、特に、たとえばRAM等に記憶させることに比べて、バックアップ電源を必要としないという利点がありかつ記憶保持する期間が長くなった場合には有利となる。なお、確率設定スイッチ178等からなる確率設定操作手段は、各パチンコ遊技機に設ける代わりに、たとえば、ボール用管理コンピュータに接続されたキーボード等で構成してもよく、遊技場の管理室等において各パチンコ遊技機を指定して確率の設定操作が行なわれるようにしてもよい。
【0112】
次に、ゲーム制御用マイクロコンピュータ500からは以下に述べる各種回路や機器に対し制御信号が出力される。
【0113】
音回路513を介してスピーカ19aに音発生用の制御信号が出力される。賞球個数情報出力回路516,中継端子基板184を介して払出集中制御基板(払出制御回路基板)152に対し払出されるべき景品玉の数を指定する情報である賞球個数情報が出力される。LED回路517を介して、始動記憶表示器49,ラッキーナンバー表示器48,設定・モード表示器180,181,装飾LED524にそれぞれ表示用の制御信号が出力される。情報出力回路520を介して入出力処理装置60に大当り信号,ラッキーナンバー信号が出力される。ランプ・ソレノイド回路521を介して、ソレノイド37にソレノイド励磁用制御信号が出力され、装飾ランプ525,枠ランプ22にそれぞれランプ点灯(点滅)用制御信号が出力される。LCD回路522を介して、LCDユニット33Bに可変表示制御信号が出力される。このLCDユニット33Bには、LCDコントロール回路526,キャラクタROM527,VRAM528,LCD529が設けられている。キャラクタROM527には、可変表示装置33の表示画面33Aで可変表示させるための図柄等のキャラクタデータが記憶されており、LCDコントロール回路526が所定のアドレスデータに従ってVRAM528にキャラクタ(図柄)の配列を複数列マッピングする。そして、LCD回路522から送られてくる可変表示開始信号に従ってVRAM528にマッピングされたキャラクタ(図柄)列をパニングしてデータをLCDコントロール回路526が読出し、その読出したデータをLCD529に出力して、キャラクタ(図柄)をスクロール表示される。そして、LCD回路522から送られてきた予定停止図柄が所定の位置で停止表示されるようにLCD529が表示制御されて停止制御される。
【0114】
なお、この制御回路や各種機器には、電源523から所定の直流電圧が供給される。
【0115】
次に、払出制御用マイクロコンピュータ400の制御動作について説明する。まず、払出制御用マイクロコンピュータ400の制御動作のメインルーチンプログラムを説明する。図12は、払出制御用マイクロコンピュータ400の制御動作のメインルーチンプログラムを示すフローチャートである。 まず、ステップS(以下単にSという)1により、払出制御用マイクロコンピュータ400のイニシャライズを行なう処理がなされる。次に、S2により、玉払出制御処理が実行される。この玉払出制御については、図13および図14を用いて後述する。次に、S3により、クレジット表示処理が実行される。このクレジット表示処理については、図15を用いて後述する。次に、S4により、ハンドルモータ制御処理が実行される。このハンドルモータ制御処理については、図15を用いて後述する。次に、S5により、カード・操作処理が実行される。このカード・操作処理については、図16〜図22を用いて後述する。
【0116】
以下の図13〜図22には、前述した払出制御用マイクロコンピュータ400の制御動作のメインルーチンプログラムによって起動されるサブルーチンプログラムのフローチャートが示される。
【0117】
図13および図14には、前述したS2の玉払出制御処理のフローチャートが示される。S201によりカード処理機制御用マイクロコンピュータ300からのカード処理接続信号があるか否かの判断が行なわれ、ない場合にはS202に進み、リレー回路403に含まれる所定のリレーをONにしてハンドルモータ175を不能動化して遊技ができない状態にする。次にS203に進み、エラーコード12をエラー表示器155により表示させる制御が行なわれる。このS203によるエラーコード表示は、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300側とパチンコ遊技機1側との接続が行なわれていない旨の表示である。後述する他の処理のエラーコードの表示も、エラーコード表示器155によりコード(数字)により表示される。その後、S722(図14参照)に進み、所定のエラー時対応処理を行なった後、S723に進んでエラー発生前の元の状態に戻る処理がなされる。
【0118】
次にカード処理機接続信号があると判断された場合にはS204に進み、レール玉切れ検出があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS208に進むが、レール玉切れ検出スイッチ87a,87bから玉切れ検出信号が入力された場合にはS205に進み、タンク玉切れ検出があったか否かの判断がなされる。玉欠乏検出器67(図3参照)からの玉切れ検出信号がない場合にはS206に進み、玉切れランプ44(図1参照)が点滅制御される。一方、タンク玉切れ検出信号の入力があった場合にはS207に進み、玉切れランプ44が点灯制御される。つまり、玉欠乏検出器67から玉切れ検出信号があり、しかもレール玉切れを検出する玉検出センサ87a,87bからの玉切れ検出信号の入力があったということは、玉タンク65およびタンクレール69内のパチンコ玉がなくなった場合であり、その場合には玉切れランプ44が点灯制御され、玉切れが発生した旨の表示が行なわれる。一方、玉欠乏検出器67から玉切れ検出信号が入力されないにもかかわらず玉検出センサ87a,87bから玉切れ検出信号が入力されたということは、玉欠乏検出器67と玉検出センサ87a,87bとの間の流下径路途中で玉詰まりが発生し、玉が流下しない状態となっていること、あるいは、玉欠乏検出器67の故障が想定され、その場合には玉切れランプ44が点滅表示されてその旨の表示が行なわれる。S207の後S207aに進み、インターバルデータを+1し、連続賞球数カウンタをクリアする制御がなされる。インターバルデータとは今回の賞球動作(景品玉の払出動作)が終了した後次回の賞球動作が開始されるまでのインターバル時間を定めるデータであり、図26に示すようにテーブルの形で記憶されている。連続賞球カウンタとは、入賞玉が発生してからそれに伴う賞球払出動作が終了した後0.5秒経過するよりも短い時間間隔で発生した入賞玉の連続発生回数を計数するものである。
【0119】
このS207aの処理が行なわれた後S208に進み、未払出数=0であるか否かの判断がなされる。この「未払出数」は、払出すべきパチンコ玉のうち未だに払出が行なわれていないパチンコ玉の数を意味し、S216,S238によりそれぞれの値にセットされ、S251により「1」ずつ減算され、S220によりクリアされる。未払出数が「0」でない場合にはS241aに進む。
【0120】
そして、未払出数が「0」の場合には、S212に進み、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300から玉貸要求信号があったか否かの判断が行なわれる。このS212の判断は玉貸優先タイマがタイムアップするまで繰返し行なわれ、玉貸優先タイマが終了するまでの間にカード処理機制御用マイクロコンピュータ300から玉貸要求信号がなかった場合にはS222に進む。この玉貸優先タイマは、一定期間に限り入賞玉の受付よりも玉貸要求の受付の方を優先させるために設けられたものであり、後述するS275によりセットされる。一方、玉貸優先タイマが終了する以前において、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300から払出制御用マイクロコンピュータに玉貸要求信号が送られてきた場合には、S213に進み、玉切れ欠乏検出器67に基づいてタンク玉切れ状態の検出が行なわれたか否かの判断が行なわれる。玉タンク65内にパチンコ玉がなかった場合には玉貸要求信号に基づいて玉の払出制御ができないために、S214に進んで玉切れランプを点灯させた後S215に進むが、玉欠乏検出器67により玉タンク65内にパチンコ玉が存在することが検出された場合にはS216に進み、未払出数に貸玉数をセットするとともに、払出モード「玉貸」にセットして玉貸動作のための制御が行なわれる。この玉貸優先タイマが終了するまでは玉貸動作のための制御が優先され、玉貸優先タイマが終了して初めてS222以後の入賞玉に基づく景品玉の払出制御を行なうようにしたために、貸出すべき玉の額が200円以上の場合に、景品玉の払出制御よりも玉貸動作のための制御の方が優先されることになる。なお、S216の「貸玉数」とは玉貸単位額(たとえば100円)に相当するパチンコ玉の個数であり、たとえば25個に定められている。次に、S217に進み、玉貸指令タイマがセットされた後S218に進む。そして、この玉貸指令タイマが終了するまでS218による玉貸指令信号があるか否かの判断が繰返し行なわれるのであり、その間にS218により、玉貸指令信号が送信されてきたと判断された場合には、S221に進み、貸出中表示器を点滅開始させる制御が行なわれ、S240に進むが、送信されてこない場合には、S220により未払出数がクリアされた後S201に戻る。
【0121】
次にS240では、未払出数が「4」以下であるか否かの判断がなされ、以下でない場合にはS241により、払出モータ730を起動パターンにセットした後S241aに進む。この払出モータ730はステッピングモータが用いられており、停止状態にある払出モータ730を無理なくスムーズに加速させる必要があるため、無理なくスムーズに加速できる程度のステッピングモータの制御パターンからなる起動パターンがS241によりセットされるのである。一方、未払出数が「4」以下の場合にはS242に進み、払出モータ189のモータ速度を減速パターンにセットする処理が行なわれた後にS241aに進む。払出モータ189を起動させて加速された後一定速度で回転させてその後減速させて停止させるという一連の加速定速減速パターンに従って払出モータ189を回転制御させた場合には、その一連の制御にどうしても「5」以上の玉が払出されることとなるのであり、その一連の制御で払出される玉数未満の玉数を払出す場合には、S242によりモータ速度をいきなり減速パターンにセットし、減速パターンを終了した後停止制御となることにより「5」未満のパチンコ玉の払出が行なわれるように制御しているのである。次に、S241aでは、払出モードが「賞球」になっているか否か判断され、賞球モードの場合にはS225に進み、玉貸モードの場合にはS243に進む。
【0122】
S222では、賞球個数情報がゲーム制御用マイクロコンピュータ500から送信されてきたか否かの判断がなされ、送信されてきていない場合にはS223に進み、払出検出器712により景品玉の払出動作が検出されたか否かの判断がなされる。そして賞球個数情報が送信されてきていないにもかかわらず玉の払出動作が検出されるということは、玉払出条件が成立していないにもかかわらず玉の払出動作が行なわれたことになるため、S223aに進み、エラーコード1をエラー表示器155により表示させた後S272に進む。一方、S223により、玉の払出動作が検出されていないと判断された場合にはS201に戻る。
【0123】
ゲーム制御用マイクロコンピュータ500から賞球個数情報が送信されてくればS222によりYESの判断がなされてS222aに進み、玉検出センサ87a,87bの検出出力に基づいたレール玉切れ状態を判別し、レール玉切れ状態のときにはS201に戻る。レール玉切れ状態でなく払出すべき玉が存在する場合にはS224に進み、払出コードを「賞球」にセットし、S232に進み、その送られてきた賞球個数情報を読込む処理がなされる。次にS233に進み、読込中にデータの内容が変化したか否かの判断が行なわれる。そして、読込データに変化がない場合にはS235に進み、読込終了したか否かの判断がなされ、読込終了するまで読込中データの確認が行なわれる。このS232によるデータの読込および読込データの内容が変化していないか否かの判断はたとえば8回繰返して行なわれ、この繰返しの最中に読込データの内容が変化した場合にはS234に進み、エラーコード9をエラー表示器155により表示させた後S272に進む。
【0124】
一方、8回チェックの結果すべての読込データが変化しなかった場合にはS238に進み、未払出数をゲーム制御用マイクロコンピュータ500から入力された入力個数にセットする処理が行なわれ、S239により払出ランプを点滅開始する制御が行なわれてS240に進む。
【0125】
図14のS225では、入賞玉を排出させるためのソレノイド127(図3参照)がONになっているか否かの判断がなされ、なっていない場合にはS225bに進み、賞球動作(景品玉払出動作)開始前か否かの判断がなされ、開始前の場合にはS225cに進み、ゲーム制御用マイクロコンピュータ500から賞球個数信号が送信されてきているか否かの判断がなされ、送信されてきていない場合にはS225dに進み、エラー表示器155によりエラーコード13を表示させる制御を行なった後S272に進む。このエラーコード13は、賞球個数データが入力さて排出用のソレノイド127を励磁する以前の段階で賞球個数データの入力が停止したというエラー状態である。
【0126】
S225によりYESの判断がなされた場合またはS225bによりNOの判断がなされた場合またはS225cによりYESの判断がなされた場合にはS226に進み、タイマが所定時間を計時したか否かの判断がなされる。このタイマは、入賞玉排出用のソレノイド127(図3参照)を励磁して入賞玉を排出させるのに十分なソレノイド励磁時間を計時するためのものである。そしてタイマが所定時間を計時していない段階では、S226cに進み、排出用のソレノイド127をONに制御し、S227に進み、タイマが計時中であるか否か判断する。タイマが計時中でない場合にはS227cに進み、タイマをリセットして初期化し最初から計時をスタートさせる処理がなされる。一方、既にタイマのリセットスタート処理がなされている場合にはS227によりYESの判断がなされて直接S243に進む。
【0127】
そして、タイマが所定の時間を計時した場合にはS226bに進み、排出用のソレノイド127をOFFにし、S227bに進み、賞球個数信号がONになっているか否かの判断がなされる。排出用のソレノイド127が所定時間だけ励磁された後その励磁が解除されれば、その段階で入賞玉は排出されているはずであるために、前述したように、ゲーム制御用マイクロコンピュータ500からの賞球個数信号も停止されるはずである。その場合には、S227bによりNOの判断がなされてS243に進む。ところが、ソレノイド127がOFFに切換えられたにもかかわらず依然賞球個数信号がゲーム制御用マイクロコンピュータ500から送信されてきている場合には、S228に進み、カウンタが1になっているか否か判断される。このカウンタの値は最初は「0」であるために、ここではNOの判断がなされてS228bに進み、そのカウンタに対し「1」を加算する処理がなされた後にS226cに進み、再度排出用のソレノイド127をONする制御がなされる。これは、排出用のソレノイド127を前記所定期間だけ励磁したにもかかわらず賞球個数信号が依然送信されてくるということは、入賞玉が排出されていないことが考えられるために、排出用のソレノイド127を再度励磁して再度の排出制御を試みるのである。そして、2回目の排出動作にもかかわらず、S227bによりYESの判断がなされた場合には、既にカウンタの値が「1」になっているためにS228によりYESの判断がなされる。そしてその段階でカウンタの値をゼロクリアする(開示せず)とともに、S229により、エラー表示器155によるエラーコード11の表示制御を行なった後S272に進む。このエラーコード11は前述のごとく入賞玉が排出されない旨を示すものである。
【0128】
図14のS243では、払出モータ730を回転させる制御が行なわれ、S244により、1個払出分モータが回転したか否かの判断が行なわれ、未だに1個払出分回転していない場合にはS245に進み、玉の払出が検出されたか否かの判断が行なわれる。払出モータ730が1個払出分回転して初めて玉が1個払出されるように構成されているにも関わらず、払出モータ730が1個払出分回転していないのに玉の払出が検出された場合には、異常であるためにS246によりその旨のエラーコードが表示された後S272に進む。一方、S245によりNOの判断がなされた場合にはS266に進み、玉欠乏検出器67(図3参照)によるタンク玉切れの検出が行なわれたか否かの判断がなされ、玉切れ検出が行なわれていない正常な状態の場合にはS268に進み、玉切れ復帰直後であるか否かの判断がなされ、玉切れ復帰直後でない場合にはS269に進み、入賞玉処理モードを通常時のモードにセットした後にこの処理が終了する。すなわち、玉タンク65内にパチンコ玉が貯留されている正常な状態であるために、入賞玉に基づく景品玉の払出制御が通常どおり行なわれるために、S269により入賞玉処理モードを通常時のモードにセットし、入賞玉排出用のソレノイド127(図3参照)が消磁されているインターバル期間をたとえば0.5秒程度の短い期間に制御し、比較的高速で景品玉の払出制御が行なえるように制御される。一方、S266によりタンク玉切れ検出が行なわれた場合にはS267に進み、玉タンク65内の玉がなくなった旨の表示が玉切れランプ44を点灯させることにより表示され、次にS270に進み、入賞玉処理モードが玉切れ時のモードにセットされた後この処理が終了する。このS270によりソレノイド127が消磁されるインターバル期間がたとえば0.9秒程度の長い期間となり、それに応じて、入賞玉の検出に基づいた景品玉の単位時間あたりの払出回数が比較的少なくなるように制御される。なお、ソレノイド127の励磁期間は、玉切れ時モードおよび通常時モードに関わらず常にたとえば0.1秒程度の期間となっている。また、S268により玉切れ復帰直後であると判断された場合には、玉タンク65内に未だ十分な玉が貯留されていないために、所定期間だけS270の処理を行なう。
【0129】
次に、S244により、1個払出分回転したと判断された場合にはS247に進み、玉の払出が検出されたか否かの判断がなされ、検出されていない場合にはS248に進み、払出モータ730を所定角度逆転させた後同じ角度だけ正転させる制御が行なわれ、次にS249により玉の払出が検出されたか否かの判断が行なわれる。つまり、1個払出分払出モータ730が回転したにも関わらず玉の払出が検出されない場合には、玉が途中で引っ掛かって落下しないことが考えられるため、S248により払出モータ730を所定角度だけ逆転させて再度正転させることにより、その玉の引っ掛かりが解消されて正常に玉が落下して払出検出が行なわれる場合があるために、そのような払出モータ730の逆転および正転制御を1回だけ行ない、再度の払出の検出を行なうのである。そして、再度検出の結果、払出検出された場合にはS251に進むが、それでもなおかつ払出が検出されない場合にはS250に進みその旨の異常が発生したことをコード表示するのである。一方、S251では、玉が1個払出されたために未払出数を「1」減算する処理が行なわれ、S252に進み、払出モータ730が玉貸か否かの判断が行なわれる。そして、払出モードが玉貸である場合にはS257に進むが、払出モードが玉貸でない場合には景品玉の払出であるためにS253に進み、景品玉払出数を「1」加算し、S254に進み、景品玉の払出数が「a」に達したか否かの判断がなされ、達していない場合にはS257に進む。この「a」は前述した補給装置の補給玉検出器の出力単位個数と同じ値である。そして、景品玉払出数が「a」に達した場合にはS255に進み、補給情報を情報出力回路406を介して、ホール用管理コンピュータである遊技場管理装置700に出力する処理がなされる。遊技場管理装置700では、この景品玉払出信号に基づいて遊技場にとって不利益となる不利益球数を検出する。このように、所定個数の景品玉が払出される毎に景品玉払出信号が1パルスだけ遊技場管理装置700に出力されるのであり、この1パルスの景品玉払出信号が出力されるのに要する景品玉の払出個数が「a」であり、たとえば10個に設定されている。そして、景品玉払出信号が出力されるとS256により景品玉払出数がクリアされてS257に進む。
【0130】
S257では、払出モータ速度が起動パターンにセットされているか否かの判断がなされ、セットされている場合にはS258に進み払出モータ速度を加速パターンに更新する処理が行なわれてS266に進む。これにより、払出モータ速度が起動時の速度から加速時の速度に移行し、払出モータ730が無理なくスムーズに加速制御される。一方、モータ速度が既に加速パターンにセットされている場合にはS259によりYESの判断がなされてS260に進み、払出モータ速度を定速パターンに更新する処理がなされてS266に進む。つまり、払出モータ速度が既に加速パターンにセットされてスムーズな加速が行なえた場合には次に加速された後の一定速度で払出モータ730を回転制御するのである。次に、モータ速度が既に定速パターンにセットされている場合にはS261によりYESの判断がなされてS262に進み、未払出数が「2」であるか否かの判断がなされ、未払出数が「2」になっていない場合には払出モータ速度が定速パターンのまま維持されてS266に進むが、未払出数が「2」になった場合にはS263に進み払出モータ速度を減速パターンに更新し、未払出数が残り少なくなったことに伴って払出モータ730の回転速度をスムーズに減速させる制御に移行する。一方、払出モータ速度が既に減速パターンにセットされている場合にはS264に進み、未払出数が「0」に達したか否かの判断がなされ、達していない場合にはモータ速度が減速パターンのままS266に進むが、達した場合にはS265に進み、払出モータ速度を停止パターンにセットして払出モータ730の回転を停止させた後にS271に進む。S271では、所定のインターバル時間が経過させられ、その後、この制御動作が終了する。
【0131】
次に、クレジット表示処理およびハンドルモータ制御処理のそれぞれの処理内容を説明する。図15の(a)には前述したS3のクレジット表示処理のフローチャートが示され、図15の(b)には前述したS4のハンドルモータ制御処理のフローチャートが示される。
【0132】
図15の(a)のS301により、現時点におけるクレジット数に応じた表示色の選択が行なわれる。この表示色の選択は、アナログ表示器23A〜23Fを表示する場合に用いられる。次にS302により、現時点におけるクレジット数を表示器11により表示させる制御が行なわれる。次にS303に進み、カード受付信号が入出力処理装置600から払出制御用マイクロコンピュータ400に入力されたか否かの判断がなされ、入力されていないは場合にはS307に進み、現時点のクレジット数に応じてアナログ表示器23A〜23Fが表示される。このアナログ表示器23A〜23Fは、クレジット数表示器と同様にS301により選択された表示色により表示されるようにしてもよい。このアナログ表示器23A〜23Fは、図1において説明したように、クレジット数が所定単位増える毎に23Aから23Fの方向に1つずつ点灯部分が増加していくように構成されている。
【0133】
一方、カード受付信号の入力があった場合にはS304に進み、クレジット数が0か否かの判断がなされ、0でない場合にはS307に進むが、0の場合にはS305に進み、アナログ表示器23A〜23Fのすべてを点滅させ、S306により、スピーカ415からゲーム開始音を発生させる処理がなされて割込プログラムが終了する。
【0134】
次に、S307によりアナログ表示が行なわれた後にS308に進み、クレジット数がm(たとえば1000)よりも大きいか否かの判断がなされ、大きくなければそのまま割込プログラムが終了するが、大きい場合にはS309に進み、クレジットモードにおいてクレジット数が所定値に達した旨のクレジット情報を入出力処理装置600に出力する処理がなされ、割込プログラムが終了する。
【0135】
図15の(b)のS310により、カード処理機接続信号が入力されたか否かの判断がなされる。このカード処理機接続信号は、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300からインタフェイス基板138を介して払出制御用マイクロコンピュータ400に入力される信号である。そして、カード処理機接続信号の入力がないと判断された場合にはS311に進み、エラーコード12がセットされてエラー表示器155より表示されることになる。そしてS319に進み、リレーをONする制御が行なわれる。このリレーは打球発射モータ(ハンドルモータ)175(図3参照)を停止させるためのものであり、このリレーがONになることにより打球発射モータ(ハンドルモータ)175が停止される。
【0136】
一方、カード処理機接続信号が入力されている場合にはS312に進み、後述の発射停止指令が払出制御用マイクロコンピュータ400でセットされているか否かの判断がなされ、されている場合にはS319に進み、ハンドルモータ175の停止制御が行なわれる。一方、発射停止指令がセットされていない場合にはS313に進み、モータ停止切換操作があったか否かの判断がなされる。このモータ停止切換操作は、玉タンク65内の玉がなくなった場合に打球の発射を停止させるか否かを予め入力設定しておくための操作である。そして、この操作がない場合にはS317に進むが、操作があった場合には、S314に進み、現時点において既にモータ停止切換操作に基づいた打球停止モードになっているか否かの判断がなされ、なっていない場合にはS315により発射停止モードにされ、既になっている場合にはS316により、発射非停止モードに復帰する制御が行なわれる。
【0137】
そして、S317に進み、タンク玉切れ状態が検出されているか否かの判断がなされ、タンク玉切れ検出器67(図3参照)がタンク玉切れ状態を検出していない場合にはS320に進み、リレーをOFFにしてハンドルモータ175が作動する状態に制御される。一方、タンク玉切れ状態を検出している場合にはS318に進み、発射停止モードになっているか否かの判断がなされ、なっていない場合にはS320に進むが、なっている場合にはS319に進み、ハンドルモータ175を停止する制御が行なわれる。
【0138】
図16は、カード・操作処理の処理内容を示すフローチャートである。
まず、ステップSA(以下単にSAという)1により、カード口20へ出玉カード715が挿入されているか否かの判断がなされる。SA1により出玉カード715が挿入されていないと判断された場合には、後述するSA13に進む。一方、SA1により出玉カード715が挿入されたと判断された場合には、SA2に進み、出玉カード715に関するデータの照合を行う処理がなされる。
【0139】
具体的に、SA2では次のような処理が行なわれる。まず、出玉数情報および台番号情報等の出玉カード715に記録されたデータと、後述する離席解除カード発行処理のSA121により受付けが禁止されたカードを判別するためにパチンコ遊技機1において記憶されているデータとが比較照合される。そして、比較照合の結果、受付けが禁止されたカードと一致した場合には、その出玉カード715が、受付けが禁止された使用不可能なカードであると判断する。一方、比較照合の結果、受付けが禁止されたカードと一致しない場合には、その出玉カード715が、受付けが禁止されていないカードであると判断し、出玉数情報および台番号情報等の出玉カード715に記録されたデータと、出玉カード715が挿入されたパチンコ遊技機1が最新発行した出玉カード715に関してパチンコ遊技機1に記憶されている出玉数情報および台番号情報等の対応するデータとが比較照合される。そして、それらの比較照合データが一致していると判断された場合には、その出玉カード715が、有効なものであり、使用可能なカードであると判断する。一方、比較照合データが一致しない場合には、その出玉カード715に記録されている前記データと、クレジットデータサーバ702で管理している遊技場内の全台のパチンコ遊技機1についての出玉数情報および台番号情報等の対応するデータとが比較照合される。そして、それらの比較照合データが一致するパチンコ遊技機1があると判断された場合には、その出玉カード715が、有効なものであり、使用可能なカードであると判断する。一方、そのように比較照合データが一致するパチンコ遊技機1がない場合には、その出玉カード715が、有効なものではなく、使用不可能なカードであると判断する。
【0140】
次に、SA3に進み、SA2でのデータの比較照合において出玉カード715が使用可能なカードであると判断されたか否かがチェックされる。SA3により出玉カード715が使用可能なカードであると判断された場合は、出玉カード715が、不適当なカードであるとみなして後述するSA22に進み、挿入されている出玉カード715をカード口20から外部へ排出する処理がなされる。このように、不適当なカードが挿入された場合にはそのカードが排出されるので、作為または不作為によりパチンコ遊技機1に対応しないカードが使用されることが防がれる。一方、SA3により出玉カード715が使用可能なカードであると判断された場合は、出玉カード715が適当なカードであるとみなして後述するSA4に進む。
【0141】
SA4では、挿入されている出玉カード715に離席情報が記録されているか否かの判断がなされる。この離席情報は、使用中のパチンコ遊技機1から遊技者が離席する際に、その遊技者の離席操作に応じて実行される出玉カード処理により出玉カード715に記録される情報である。このパチンコ遊技機1においては、遊技者により離席操作がなされると離席状態になるが、離席情報が記録された出玉カード715が、その離席していたパチンコ遊技機1に挿入されると、そのパチンコ遊技機1の離席状態が解除される。したがって、SA4により出玉カード715に離席情報が記録されていると判断された場合は、離席状態を解除するためにSA5に進む。一方、SA4により出玉カード715に離席情報が記録されていないと判断された場合は、離席状態ではないので、出玉カード715に対する通常の処理を行うために、後述するSA11に進む。
【0142】
SA5では、離席LED24を消灯させる処理がなされる。次に、SA6に進み、島集計装置703および表示器709へ向けての離席情報の出力を停止させるとともに、発射停止指令の操作受付禁止状態を解除する処理がなされる。次に、SA7に進み、タイマ3の計数値をリセットする処理がなされる。このタイマ3は、離席状態の継続時間を計時するタイマであり、離席状態の強制的な解除を許可するか否かの判断に用いられる。
【0143】
次に、SA8に進み、受付が禁止されているボタンの受付禁止状態を解除する処理がなされる。具体的に、離席状態にされる場合には、出玉カード処理(図18参照)、各操作処理(図19参照)によりクレジット返却ボタン14、全玉出玉ボタン10および端玉出玉ボタン12が受付禁止状態にされるが、SA8では、それらのボタンの受付禁止状態が解除される。次に、SA9に進み、挿入されている出玉カード715に記録されている出玉情報および離席情報を消去し、そのような情報が消去された出玉カード715を排出する処理がなされる。次に、SA10に進み、上皿玉抜きレバー13のロック状態を解除する処理がなされる。この上皿玉抜きレバー13のロック状態への制御は、出玉カード処理によりなされる。その後、SA26に進み、計数・返却処理が実行され、その後、カード・操作処理が終了する。計数・返却処理の処理内容については図20を用いて後述する。
【0144】
また、前述したSA4により離席情報が記録されていないと判断された場合に実行されるSA11では、全玉出玉ボタン10、端玉出玉ボタン12、および、離席ボタン18のうちの受付禁止状態になっていないボタンによる有効な操作があったか否かの判断がなされる。SA11により有効な操作がなかったと判断された場合は、後述するS161に進む。説明の都合上、S161以降の処理は、図22を用いて後述する。一方、SA11により有効な操作があったと判断された場合は、SA12に進み、出玉カード処理が実行される。出玉カード処理の処理内容については、図18を用いて後述する。SA12の後、このカード・操作処理が終了する。
【0145】
また、前述したSAにより出玉カード715が挿入されていないと判断された場合に進むSA13においては、カード口20へ会員カード713が挿入されているか否かの判断がなされる。SA13により会員カード713が挿入されていないと判断された場合には、後述するSA24に進む。一方、SA13により会員カード713が挿入されたと判断された場合には、SA14に進み、全玉出玉ボタン10またはクレジット返却ボタン14による有効な操作があったか否かの処理がなされる。ここで、全玉出玉ボタン10は、遊技者が貯玉をする場合に操作される。また、クレジット返却ボタン14は、遊技者が貯玉を引落としてその引落としにより得られたパチンコ玉に基づいて遊技を行う、いわゆる貯玉再プレイをする場合に操作される。
【0146】
SA14により有効な操作がなかったと判断された場合は、後述するSA19に進む。一方、SA14により有効な操作があったと判断された場合は、SA15に進み、会員カード713に記録されている暗証番号および貯玉数等の各種情報が、正しい情報になっているか否かを判断するために、会員カード713に記録されている貯玉数等の各種情報と、貯玉データサーバ707において会員毎に記憶されている会員の貯玉数等の各種情報とを比較照合する処理がなされる。
【0147】
次に、SA16に進み、比較照合されたデータが一致しているか否かの判断がなされる。SA16によりデータが一致していないと判断された場合は、挿入されている会員カード713が不適当なカードであるとみなして後述するSA22に進み、挿入されている会員カード713をカード挿入口56から外部へ排出する処理がなされる。このように、不正なデータが記録された会員カードが挿入された場合にはそのカードが強制的に排出されるので、作為または不作為により不正なデータが記録された会員カードが使用されることが防がれる。一方、SA16によりデータが一致していると判断された場合は、適当な会員カードが挿入されたものとみなして、SA17に進む。
【0148】
SA17では、全玉出玉ボタン10またはクレジット返却ボタン14の操作が有効な操作であるか否かの判断がなされる。具体的には、全玉出玉ボタン10の操作は、遊技者がクレジット得点を有している場合には貯玉が可能であるので有効なものであり、遊技者がクレジット得点を有していない場合には貯玉が不可能であるので有効なものではない。同様に、クレジット返却ボタン14の操作も、遊技者がクレジット得点を有している場合には有効なものであり、遊技者がクレジット得点を有していない場合には有効なものではない。したがって、SA17においては、操作に対応した制御が実行可能な場合にのみ、全玉出玉ボタン10またはクレジット返却ボタン14の操作が有効な操作であると判断される。
【0149】
SA17により有効な操作がなかったと判断された場合は、後述するSA21に進む。一方、SA17により有効な操作があったと判断された場合は、SA17aに進み、タイマ1による計時をリセットする処理がなされる。このタイマ1は、会員カード713に関する有効な操作がなされなかった時間を計測するためのタイマであり、会員カード713に関する有効な操作がなされなかった時間が所定時間になった場合に会員カード713を強制的に外部へ排出させる際の時間の判断に用いられる。次に、SA18に進み、会員カード処理が実行される。その会員カード処理の処理内容については、図17を用いて後述する。その会員カード処理の実行後、SA26に進む。
【0150】
また、前述したSA14により有効な操作がなかったと判断された場合に進むSA19では、タイマ1が計時中であるか否かの判断がなされる。SA19によりタイマ1が計時中ではないと判断された場合は、SA21に進み、タイマ1の計時をスタートさせる処理がなされる。SA21の後、処理はSA26に進む。一方、SA19によりタイマ1が計時中であると判断された場合は、SA20に進み、タイマ1が所定値になったか否かの判断がなされる。SA20によりタイマ1が所定値になっていないと判断された場合はA26に進む。一方、SA20によりタイマ1が所定値になったと判断された場合、すなわち、会員カード713に関する有効な操作がなされなかった時間が所定時間になった場合には、SA22に進み、挿入されている会員カード713をカード挿入口56から外部へ排出する処理がなされる。次に、SA23に進み、計時中のタイマ1をリセットする処理がなされる。その後、処理は、SA26に進む。
【0151】
また、SA13により会員カード713が挿入されていないと判断された場合に実行されるSA24は、出玉カード715および会員カード713のいずれもが挿入されない場合に行なわれる処理である。このSA24では、全玉出玉ボタン10、端玉出玉ボタン12、および、離席ボタン18のうちの受付禁止状態になっていないボタンによる有効な操作があったか否かの判断がなされる。SA24により有効な操作がなかったと判断された場合は、後述するSA26に進む。一方、SA24により有効な操作があったと判断された場合は、SA25に進み、各操作処理が実行される。各操作処理の処理内容については、図19を用いて後述する。SA25の後、SA26に進む。
【0152】
SA26に進んだ場合は、計数・返却処理が実行される。その計数・返却処理の処理内容については、図20を用いて後述する。SA26の後、このカード・操作処理が終了する。
【0153】
次に、前述したカード・操作処理により呼び出されて実行される会員カード処理の処理内容を説明する。図17は、会員カード処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0154】
まず、SA28により、会員カード処理の実行のきっかけとなった操作の種類を判別する処理がなされる。具体的に、会員カード処理の実行のきっかけとなった操作の種類が、貯玉のための全玉出玉ボタン10の操作、または、貯玉再プレイのためのクレジット返却ボタン14の操作のどちらであるかの判別がなされる。
【0155】
SA28により、操作の種類が全玉出玉ボタン10による貯玉の操作であると判断された場合には、SA29に進み、クレジット得点を確認する処理がなされる。次に、SA30に進み、島集計装置703および貯玉データサーバ707へ向けてクレジット得点情報を送信する処理がなされる。貯玉データサーバ707は、パチンコ遊技機1から貯玉のためのクレジット得点情報を受けた場合に、そのクレジット得点情報を得た会員の貯玉数にそのクレジット得点情報を加算する貯玉処理を実行し、その貯玉処理が完了すると、貯玉処理が完了した旨を示す貯玉完了情報を、クレジット得点情報の送信元のパチンコ遊技機1へ返信する。
【0156】
次に、SA31に進み、貯玉データサーバ707から貯玉完了情報が返信されてきたか否かの判断がなされる。このSA31の処理は、貯玉完了情報が返信されてくるまで繰返し実行される。そして、貯玉完了情報が返信されてくると、SA32に進み、パチンコ遊技機1に記憶されているクレジット得点情報をクリアする処理がなされる。これにより、貯玉された分のクレジット得点が消去される。次に、SA33に進み、会員カード713をカード口20から外部へ排出する処理がなされる。その後、この会員カード処理が終了する。
【0157】
なお、ここでは、貯玉は、クレジット得点をすべて貯玉するように構成しているが、これに限らず、遊技者が任意のクレジット得点を設定し、貯玉できるように構成してもよい。
【0158】
一方、SA28により、操作の種類がクレジット返却ボタン14の操作による貯玉再プレイの操作であると判断された場合には、SA34に進み、その遊技者が有する貯玉数を確認する処理がなされる。次に、SA35に進み、遊技者の貯玉数が「0」よりも多いか否かの判断がなされる。すなわち、SA35では、遊技者が貯玉を有しているか否かの判断が行われるのである。
【0159】
SA35により遊技者の貯玉数が「0」よりも多くないと判断された場合は、返却する貯玉を遊技者が有していないため、前述したSA33に進み、会員カード713をカード口23から外部へ排出する処理がなされる。一方、SA35により遊技者の貯玉数が「0」よりも多いと判断された場合は、返却する貯玉をを遊技者が有しているため、クレジット返却単位数の設定数を確認する処理がなされる。このクレジット返却単位数は、返却数設定スイッチ199により設定されるものである。
【0160】
次に、SA38に進み、返却カウンタをカウント可能にセットする処理がなされる。この場合は、クレジット得点がクレジット返却設定数以上である場合には、予め遊技店(遊技場)が設定したクレジット返却設定数がセットされ、クレジット得点がクレジット返却設定数を下回っている場合には、そのすべてのクレジット得点がセットされる。次に、SA39に進み、島集計装置703および貯玉データサーバ707へ向けて貯玉再プレイ返却情報を送信する処理がなされる。この貯玉再プレイ返却情報は、貯玉再プレイのために貯玉の返却がなされた旨を示す情報である。次に、S40に進み、クレジット返却ボタン14を点灯させる処理がなされる。これにより、クレジット返却ボタン14の操作が有効になった旨が示される。次に、S41に進み、クレジット返却ボタン14の受付けを禁止する処理がなされる。これにより、クレジット返却ボタン14を遊技者が誤って2重操作してしまったことによる2重の貯玉返却が行われるのを防ぐことができる。その後、処理がSA3に進み、会員カード713をカード口20から外部へ排出する処理がなされる。
【0161】
図18は、出玉カード処理の処理内容を示すフローチャートである。
まず、SA42により、出玉カード処理の実行のきっかけとなった操作の種類を判別する処理がなされる。具体的に、出玉カード処理の実行のきっかけとなった操作の種類が、出玉情報を記録した出玉カード715を発行するために全玉出玉ボタン10または端玉出玉ボタン12が操作された場合の出玉操作と、パチンコ遊技機1を離席状態にするとともに離席情報を記録した出玉カード715を発行するために離席ボタン18が操作された場合の離席操作とのどちらに該当するかの判別がなされる。
【0162】
SA42により、操作の種類が出玉操作であると判断された場合には、SA43に進み、挿入されている出玉カード715の記憶内容(記録情報)を払出制御用マイクロコンピュータ400に読込む処理がなされる。次に、SA44に進み、SA43により読込んだ情報に異常があるか否かの判断がなされる。SA44により異常があると判断された場合は、SA63に進み、情報の読込みに異常が生じた旨を示すリードエラー情報を出力する処理がなされる。一方、SA44により異常がないと判断された場合は、SA45に進み、挿入されている出玉カード715に情報の書込みを行うことが可能であるか否かの判断がなされる。出玉カード715には、前述したように予め定められた行数(例えば8行)の情報しか書込めないので、SA45により、情報の書込みが可能であるか否かを判断することにより、新たな出玉カード715を発行する必要があるか否かの判断が予めなされるのである。
【0163】
SA45により書込みを行うことが可能ではないと判断された場合は、SA62に進み、挿入されている出玉カード715をカード口20から外部へ強制的に排出させる処理がなされた後、新たな出玉カード715を発行するために、図19を用いて後述する各操作処理のSA79に進む。一方、SA45により書込みを行うことが可能であると判断された場合は、SA46に進み、現在のクレジット得点を確認する処理なされる。この場合には、クレジット得点をカウントするカウンタ1およびカウンタ2のうち、カウンタ2の方を優先して用いる。すなわち、カウンタ2にクレジット得点が記憶されている場合には、カウンタ2の値が確認され、カウンタ2にクレジット得点が記憶されていない場合には、カウンタ1の値が確認される。それは、離席状態ではない場合には、カウンタ1がカウントを行なうが、離席状態中において他の遊技者の玉により誤って計数センサ197が玉を検出した場合には、後述するようにカウンタ2がカウントを行なうため、そのような場合には、不当な得点を先に処理する必要があるからである。
【0164】
次に、SA47に進み、出玉カード処理の実行のきっかけとなった操作が全玉出玉ボタン10の操作であるか否かの判断がなされる。SA47により全玉出玉ボタン10の操作であると判断された場合は、後述するSA54に進み、挿入されている出玉カード715への情報の書込み(印字を含む)が行われる。一方、SA47により全玉出玉ボタン10の操作ではないと判断された場合(端玉出玉ボタン12の操作の場合)は、SA48に進み、特殊景品最低交換数の設定値を確認する処理がなされる。この特殊景品最低交換数の設定は、ディップスイッチ711aによりなされる。
【0165】
端玉出玉ボタン12が操作された場合には、特殊景品最低交換数に満たない端玉を出玉として出玉カード715に書込まないようにするため、SA48の後にSA49に進み、遊技者が有するクレジット得点から、特殊景品最低交換数の設定値を用いて、出玉カード715に書込む玉数を算出する処理がなされる。次に、SA50に進み、返却カウンタをカウント可能にセットする処理がなされる。次に、SA51に進み、島集計装置703および表示器709へ向けて返却情報を送信する処理がなされる。この返却情報は、端玉が遊技者に返却された旨を示す情報である。次に、SA52に進み、クレジット返却ボタン14のランプを点灯させる処理がなされる。次に、SA53に進み、クレジット返却ボタン14の受付けを禁止する処理がなされる。これにより、クレジット返却ボタン14の操作による2重の玉返却が行われるのを防ぐことができる。
【0166】
次に、SA54に進み、挿入されている出玉カード715へ出玉数情報等の前述した出玉関連情報を書込む処理(印字を含む)がなされる。SA55に進み、SA54により開始された情報の書込みが完了したか否かの判断がなされる。SA55では、情報の書込みが完了するまで判断が繰返し行われる。次に、SA56に進み、出玉カード715へ書込んだ情報と同じ出玉数情報(クレジット得点情報)を島集計装置703および表示器709へ向けて出力する処理がなされる。次に、SA57に進み、出玉カード715へ書込んだクレジット得点をクレジット表示器11および表示器709に表示する処理がなされる。
【0167】
次に、SA58に進み、ベリファイチェックを行う処理がなされる。このベリファイチェックとは、出玉カード715へ書込んだ情報が正しいか否かをチェックする処理である。次に、SA59に進み、SA58でのベリファイチェックにおいてエラーを発見したか否かの判断がなされる。SA59によりエラーが発見されたと判断された場合は、SA60に進み、ベリファイチェックによりエラーが発見された旨を示すベリファイチェックエラー情報を島集計装置703および表示器709へ向けて送信する処理がなされる。一方、SA59によりエラーが発見されなかったと判断された場合は、SA61に進み、カード口20から出玉カード715を外部へ排出させる処理がなされ、その後、この出玉カード処理が終了する。
【0168】
前述したSA42により、操作の種類が離席操作であると判断された場合には、SA64に進み、挿入されている出玉カード715の記憶内容(記録情報)を払出制御用マイクロコンピュータ400に読込む処理がなされている。次に、SA65に進み、SA64により読込んだ情報に異常があるか否かの判断がなされる。SA65により異常があると判断された場合は、SA63に進み、リードエラー情報を出力する処理がなされる。一方、SA65により異常がないと判断された場合は、SA66に進み、挿入されている出玉カード715に情報の書込みを行うことが可能であるか否かの判断がなされる。ここでは、前述した場合と同様に、出玉カード715には、予め定められた行数(例えば8行)の情報しか書込めないので、SA66により、情報の書込みが可能であるか否かを判断することにより、新たな出玉カード715を発行する必要があるか否かの判断が予めなされるのである。
【0169】
SA66により書込みを行うことが可能ではないと判断された場合は、SA67に進み、挿入されている出玉カード715をカード口20から外部へ強制的に排出させる処理がなされた後、新たな出玉カード715を発行するために、図19を用いて後述する各操作処理のSA98に進む。一方、SA66により書込みを行うことが可能であると判断された場合は、SA68に進み、現在のクレジット得点(カウンタ1の値)を確認する処理がなされる。
【0170】
次に、SA69に進み、クレジット得点が、設定されている離席状態許可数である離席設定値(離席状態許可数)以上であるか否かの判断がなされる。この場合の離席設定値は、前述したディップスイッチ711bにより設定されている。SA69によりクレジット得点が離席設定値以上ではないと判断された場合は、SA61に進み、出玉カード715をカード口20から外部へ強制的に排出させる処理がなされる。一方、SA69によりクレジット得点が離席設定値以上であると判断された場合は、SA70に進み、出玉カード715への離席関連情報の書込み(離席印字を含む)が行われる。次に、SA71に進み、SA70により開始された情報の書込みが完了したか否かの判断がなされる。SA71では、情報の書込みが完了するまで判断が繰返し行われる。
【0171】
SA71により情報の書込みが完了したと判断された場合は、SA72に進み、離席LED24を点灯させる処理がなされる。これにより、パチンコ遊技機1が離席状態になっていることが示される。次に、SA73に進み、離席情報を島集計装置703および表示器709へ向けて送信するとともに、発射停止指令フラグをセットする処理がなされる。これにより、発射停止指令が出され、前述したハンドルモータ制御処理(図15参照)によって、ハンドルモータ175が停止状態にされ、打球発射が不可能な状態にされる。
【0172】
次に、SA74に進み、前述したタイマ3による計時をスタートさせる処理がなされる。このSA74では、パチンコ遊技機1が離席状態になったことに応じて、離席時間の計時が開始されるのである。SA75に進み、クレジット返却ボタン14の受付けを禁止する処理がなされる。これにより、離席状態中のクレジット返却ボタン14の不正操作によるクレジット得点の返却が行われるのを防ぐことができる。
【0173】
次に、SA76に進み、計数禁止ソレノイド19の計数レバー部190を上皿玉抜きレバー13のスライド経路に突出させて上皿玉抜きレバー13のスライド動作が不可能な状態に固定されたレバーロック状態にする処理がなされる。このように、上皿玉抜きレバー13がロック状態にされるので、パチンコ遊技機1が離席状態にされた場合には、上皿玉抜き通路198に玉を導くことができないので、離席中に、他の遊技者が誤って玉を打球供給皿6内に入れた場合に、その玉が 離席中の遊技者のクレジット得点に加算されてしまうことが防がれる。次に、SA76aに進み、全玉出玉ボタン10および端玉出玉ボタン12をともに受付禁止状態にする処理がなされる。このように、離席状態中において全玉出玉ボタン10および端玉出玉ボタン12の受付けが禁止されるので、離席状態中には、出玉カード715の発行が禁止される。これにより、パチンコ遊技機1が離席状態になっている場合には、他の遊技者がそのパチンコ遊技機1に対応して記憶されているクレジット得点を出玉カード715に不当に書込んで持去ってしまうことを防ぐことができる。また、離席状態中には、出玉カード715の発行が禁止されることにより、ある遊技者の離席中に他の遊技者が自身の保有する遊技媒体を離席中の遊技機で計数し、カード発行している際、離席していた遊技者が自分のクレジット得点を盗まれたと勘違いすることにより生ずると思われる遊技者間のトラブルを未然に防止することができる。SA76aの後、前述したSA57に進む。そして、SA57以降の処理が実行される。
【0174】
図19は、各操作処理の処理内容を示すフローチャートである。
まず、SA78により、各操作処理の実行のきっかけとなった操作の種類を判別する処理がなされる。具体的に、各操作処理の実行のきっかけとなった操作の種類が、出玉情報を記録した出玉カード715を発行するために全玉出玉ボタン10または端玉出玉ボタン12が操作された場合の出玉操作と、パチンコ遊技機1を離席状態にするとともに離席情報を記録した出玉カード715を発行するために離席ボタン18が操作された場合の離席操作と、クレジット得点を玉に変換して返却を受けるために、クレジット返却ボタン14が操作された場合のクレジット返却操作とのいずれに該当するかの判別がなされる。
【0175】
SA78により、操作の種類が出玉操作であると判断された場合には、SA79に進み、現在のクレジット得点を確認するが処理なされる。この場合には、前述した図18のSA46の場合と同様の理由により、クレジット得点をカウントするカウンタ1およびカウンタ2のうち、カウンタ2の方を優先して用いる。次に、SA80に進み、送出モータを駆動してカードストックから新たなカードを送出するとともに、タイマ2の計時をスタートさせる処理がなされる。このタイマ2は、カードストックからの新たなカードの送出経路に詰まりが生じたことを判断するために用いられるものである。
【0176】
次に、SA81に進み、カードストックから送出されたカードが送出経路の所定位置、すなわち、情報を書込むための位置に達したか否かの判断がなされる。SA81によりカードが所定位置に達したと判断された場合には、後述するSA84に進む。ここで図示していないが、前述のSA80においてスタートさせたタイマ2をリセットする制御も同時に行なう。一方、SA81によりカードが所定位置に達していないと判断された場合は、SA82に進み、タイマ2の計時値が所定値になったか否かの判断がなされる。この場合の所定値は、カードストックからカードが正常に送出された場合には、カードの送出が開始されてから送出経路の所定位置に達するまでに経過し得ないような長い時間に設定されている。したがって、タイマ2の計時値が所定値になった場合には、カードの送出に詰まりが生じたものと判断することが可能である。
【0177】
SA82によりタイマ2の計時値が所定値になっていないと判断された場合は、SA81に戻り、SA81およびSA82の処理が繰り返される。SA82によりタイマ2の計時値が所定値になったと判断された場合は、カードの送出に詰まりが生じたものと判断し、その旨を示すカード詰まりエラー情報を、島集計装置703および表示器709へ向けて出力する処理がなされる。
【0178】
SA81によりカードが所定位置に達したと判断された場合に行われるSA84においては、各操作処理の実行のきっかけとなった操作が全玉出玉ボタン10の操作であるか否かの判断がなされる。SA84により全玉出玉ボタン10の操作であると判断された場合は、後述するSA91に進み、カードリーダライタ196へ送出された新たなカードへの出玉数情報等の出玉関連情報の書込み(印字を含む)が行われる。一方、SA84により全玉出玉ボタン10の操作ではないと判断された場合(端玉出玉ボタン12の操作の場合)は、SA85に進み、特殊景品最低交換数の設定値を確認する処理がなされる。この特殊景品最低交換数の設定は、ディップスイッチ711aによりなされる。
【0179】
端玉出玉ボタン12が操作された場合には、特殊景品最低交換数に満たない端玉を出玉として出玉カード715に書込まないようにするため、SA85の後にSA86に進み、遊技者が有するクレジット得点から、特殊景品最低交換数の設定値を用いて、出玉カード715に書込む玉数を算出する処理がなされる。次に、SA87に進み、返却カウンタをカウント可能にセットする処理がなされる。次に、SA88に進み、島集計装置703および表示器709へ向けて返却情報を送信する処理がなされる。この返却情報は、クレジット得点(端玉)が遊技者に返却された旨を示す情報である。次に、SA89に進み、クレジット返却ボタン14を点灯させる処理がなされる。次に、SA90に進み、クレジット返却ボタン14の受付けを禁止する処理がなされる。これにより、クレジット返却ボタン14の操作による2重の玉返却が行われるのを防ぐことができる。
【0180】
次に、SA91に進み、挿入されている新たなカード(出玉カード715)へ出玉数情報等の前述した出玉関連情報を書込む処理(印字を含む)がなされる。次に、SA92に進み、SA91により開始された情報の書込みが完了したか否かの判断がなされる。SA92では、情報の書込みが完了するまで判断が繰返し行われる。次に、SA93に進み、新たな出玉カード715へ書込んだ情報と同じ出玉数情報を表示器709へ向けて出力する処理がなされる。次に、SA94に進み、新たな出玉カード715へ書込んだクレジット得点をクレジット表示器11および表示器709に表示する処理がなされる。
【0181】
次に、SA95に進み、ベリファイチェックを行う処理がなされる。このベリファイチェックは、新たな出玉カード715へ書込んだ情報が正しいか否かをチェックする処理である。次に、SA96に進み、SA95でのベリファイチェックにおいてエラーを発見したか否かの判断がなされる。SA96によりエラーが発見されたと判断された場合は、SA97に進み、ベリファイチェックによりエラーが発見された旨を示すベリファイチェックエラー情報を島集計装置703および表示器709へ向けて送信する処理がなされる。一方、SA96によりエラーが発見されたなかったと判断された場合は、SA96に進み、カード口20から新たな出玉カード715を外部へ排出させる処理がなされ、その後、この各操作処理が終了する。
【0182】
前述したSA78により、操作の種類が離席操作であると判断された場合には、SA98に進み、現在のクレジット得点(カウンタ1の値)を確認する処理がなされる。次に、SA99に進み、送出モータを駆動してカードストックから新たなカードを送出するとともに、タイマ2の計時をスタートさせる処理がなされる。
【0183】
次に、SA100に進み、カードストックから送出されたカードが送出経路の所定位置に達したか否かの判断がなされる。SA100によりカードが所定位置に達したと判断された場合には、図示しないタイマ2をリセットする制御をした後、後述するSA103に進む。一方、SA100によりカードが所定位置に達していないと判断された場合は、SA101に進み、タイマ2の計時値が所定値になったか否かの判断がなされる。この場合の所定値は、前述したSA81で用いられる所定値と同じ値である。
【0184】
SA101によりタイマ2の計時値が所定値になっていないと判断された場合は、SA100に戻り、SA100およびSA101の処理が繰り返される。SA101によりタイマ2の計時値が所定値になったと判断された場合は、カードの送出に詰まりが生じたものと判断し、カード詰まりエラー情報を、島集計装置703および表示器709へ向けて出力する処理がなされる。
【0185】
SA100によりカードが所定位置に達したと判断された場合に行われるSA103においては、カードリーダライタ196へ送出された新たなカードへの離席関連情報の書込み(離席印字を含む)が行われる。次に、SA104に進み、SA103により開始された情報の書込みが完了したか否かの判断がなされる。SA104では、情報の書込みが完了するまで判断が繰返し行われる。
【0186】
SA104により情報の書込みが完了したと判断された場合は、SA105に進み、離席LED24を点灯させる処理がなされる。これにより、パチンコ遊技機1が離席状態になっていることが示される。次に、SA106に進み、離席情報を島集計装置703および表示器709へ向けて出力するとともに、発射停止指令フラグをセットする処理がなされる。これにより、発射停止指令が出され、前述したハンドルモータ制御処理(図15参照)によって、ハンドルモータ175が停止状態にされ、打球発射が不可能な状態にされる。
【0187】
次に、SA107に進み、前述したタイマ3による計時をスタートさせる処理がなされる。このSA107では、パチンコ遊技機1が離席状態になったことに応じて、離席時間の計時が開始されるのである。SA108に進み、クレジット返却ボタン14の受付けを禁止する処理がなされる。これにより、離席状態中のクレジット返却ボタン14の不正操作によるクレジット得点の返却が行われるのを防ぐことができる。
【0188】
次に、SA109に進み、計数禁止ソレノイド19の計数レバー部190を上皿玉抜きレバー13のスライド経路に突出させて上皿玉抜きレバー13のスライド動作が不可能な状態に固定されたレバーロック状態にする処理がなされる。このように、上皿玉抜きレバー13がロック状態にされるので、パチンコ遊技機1が離席状態にされた場合には、上皿玉抜き通路198に玉を導くことができないので、離席中に、他の遊技者が誤って玉を打球供給皿6内に入れた場合に、その玉が離席中の遊技者のクレジット得点に加算されてしまうことが防がれる。次に、SA109aに進み、全玉出玉ボタン10および端玉出玉ボタン12をともに受付禁止状態にする処理がなされる。このように、離席状態中において全玉出玉ボタン10および端玉出玉ボタン12の受付けが禁止されるので、離席状態中には、出玉カード715の発行が禁止される。これにより、パチンコ遊技機1が離席状態になっている場合には、他の遊技者がそのパチンコ遊技機1に対応して記憶されているクレジット得点を出玉カード715に不当に書込んで持去ってしまうことを防ぐことができる。SA109aの後、前述したSA94に進む。そして、SA94以降の処理が実行される。
【0189】
前述したSA78により、操作の種類がクレジット返却操作であると判断された場合には、SA152に進み、現在のクレジット得点を確認する処理がなされる。次に、SA153に進み、クレジット得点が「0」よりも大きいか否かの判断がなされる。すなわち、SA153では、クレジット得点があるか否かの判断がなされるのである。SA153によりクレジット得点が「0」よりも大きくないと判断された場合は、この各操作処理が終了する。SA153によりクレジット得点が「0」よりも大きいと判断された場合は、SA154に進み、クレジット返却設定数を確認する処理がなされる。クレジット返却設定数は、返却数設定スイッチ199により設定されるものである。
【0190】
次に、SA156に進み、返却カウンタをカウント可能にセットする処理がなされる。この場合は、クレジット得点がクレジット返却設定数以上である場合には、予め遊技店(遊技場)が設定したクレジット返却設定数がセットされ、クレジット得点がクレジット返却設定数を下回っている場合には、そのすべてのクレジット得点がセットされる。
【0191】
次に、SA158に進み、島集計装置703および表示器709へ向けて返却情報を送信する処理がなされる。この返却情報は、クレジット得点が遊技者に返却された旨を示す情報である。次に、SA159に進み、クレジット返却ボタン14を点灯させる処理がなされる。次に、SA160に進み、クレジット返却ボタン14の受付けを禁止する処理がなされる。これにより、クレジット返却ボタン14の操作による2重の玉返却が行われるのを防ぐことができる。なお、図18および図19の処理においては、端玉出玉ボタン12が操作された場合に端玉分を玉として返却したが、これに限らず、端玉分の得点をそのままクレジット得点として残すようにしてもよい。
【0192】
図20は、計数・返却処理の処理内容を示すフローチャートである。まず、SA122により、現在が離席状態中であるか否かの判断がなされる。本実施の形態では、遊技球は、すべて玉払出装置97により払出されているため、その制御を複雑化させないように賞球、貸玉、クレジット返却、および、貯玉返却に優先順位をつけるためSA122aの判断を行なっている。SA122により離席状態中であると判断された場合は、後述するSA130に進む。一方、SA122により離席状態中ではないと判断された場合は、SA122aに進み、現在が賞球中または貸玉中であるか否かの判断がなされる。SA122aにより、賞球中または貸玉中であると判断された場合は、後述するSA135に進む。一方、SA122aにより、賞球中または貸玉中ではないと判断された場合は、SA122bに進み、払出検出器(払出センサ)712がON状態になったか否かの判断がなされる。払出検出器712がON状態になっていないと判断された場合は、後述するSA124に進む。一方、払出検出器712がON状態になっていると判断された場合は、玉が払出された場合であるので、SA123に進み、返却カウンタの値を「1」減算更新する処理がなされる。その後、SA124に進む。
【0193】
SA124では、返却カウンタの値が「0」であるか否かの判断がなされる。SA124により返却カウンタの値が「0」ではないと判断された場合は、玉を払出す必要があるので、SA126に進んで払出しモータ703を駆動させた後、後述するSA135に進む。これにより、玉が1個単位で返却される。一方、SA124により返却カウンタの値が「0」であると判断された場合は、玉を払出す必要がないので、SA125に進み、払出しモータ703を停止させる処理がなされる。
【0194】
このように、このパチンコ遊技機1においては、出玉カードが挿入されていない場合に、遊技者によるクレジット返却ボタン14の操作に応じてクレジット得点が玉1個単位で返却可能である。このような玉の返却は、本来景品玉の払出しの用途に用いられている払出モータ730を駆動することにより行なわれる。すなわち、入賞に応じた景品玉の払出しと、玉の払出しによるクレジット得点の返却との2つの異なる機能が、共通の装置を兼用して行なわれる。したがって、構成を複雑化させることなく安価にパチンコ遊技機1の機能を増やすことができる。
【0195】
また、端玉出玉ボタン12が操作された場合には、クレジット得点のうちの特殊景品に交換不可能な端玉が玉1個単位で強制的に返却される。このような玉の返却は、遊技者の希望によりクレジット返却ボタン14が操作されたことに応じた玉の返却(最大限すべてのクレジット得点を返却可能)と、同じ玉払出装置97の払出モータ730を駆動することにより行なわれる。すなわち、端玉の返却機能と、遊技者の希望に基づく玉の返却機能との2種類の機能が共通の装置を兼用することにより実現されるので、用途が異なる2種類の機能を安価かつ容易に実現することができる。
【0196】
次に、SA125の後、SA127に進み、クレジット返却ランプ(クレジット返却ボタン14のランプ)を消灯させるとともに、クレジット返却ボタン14の受付禁止状態を解除する処理がなされる。SA127は、クレジット得点の返却が終了したことに応じて、クレジット返却ボタン14の操作受付けを可能にするための処理であり、クレジット返却ランプが消灯されることにより、クレジット返却ボタン14の操作が可能になったことが遊技者に示される。次に、SA128に進み、返却カウンタの値を示す情報であるカウンタ値情報を出力する処理がなされる。その後SA135に進む。
【0197】
SA122により離席状態中であると判断された場合に進むSA130では、タイマ3の値が所定の最大値(MAX)になったか否かの判断がなされる。SA130によりタイマ3の値が最大値になっていないと判断された場合は、後述するSA135に進む。一方、SA130によりタイマ3の値が最大値になっていると判断された場合は、SA131に進み、離席状態を解除する前段階として、離席LED24を点滅させる処理がなされる。これにより、離席状態の解除が行われる旨が知らされる。SA132に進み、離席タイムオーバー情報を、島集計装置703および表示器709に向けて出力する処理がなされる。離席タイムオーバー情報は、離席状態にしたパチンコ遊技機1における離席状態の継続時間が遊技場で定められる時間(SA130により用いられる最大値)を超えたことを示す情報である。次に、SA133に進み、離席解除指令の受付禁止状態を解除する処理がなされる。ここで、通常の状態においては、離席解除指令の受付禁止されている。これは、遊技場の係員の誤った操作、もしくは、ノイズ等により、不当に離席状態が解除されてしまうのを防ぐためである。そして、タイマ3の値が予め定められた最大値を超える場合には、離席状態の継続時間が遊技場で定められている時間をタイムオーバーしたことにより、リモコン420から発信される離席解除指令に応じて離席状態の解除を可能にするために、SA133により離席解除指令の受付禁止状態を解除する処理がなされるのである。これにより、遊技場の係員が有するリモコン420によりパチンコ遊技機1の離席状態を強制的に解除することが可能となる。
【0198】
次に、SA134に進み、リモコン420からの離席解除指令を受けたか否かの判断がなされる。SA134により離席解除指令を受けたと判断された場合は、後述するSA138に進む。一方、SA134により離席解除指令を受けていないと判断された場合は、SA135に進む。SA135ではタイマAが所定値になったか否かの判断がなされる。このタイマAは、クレジット得点の[1点」の加算が終了してからの時間を計時するものであり、クレジット得点の計数中に禁止されたパチンコ遊技機1の操作部の操作を可能にする条件を判断するために用いられる。SA135によりタイマAが所定値になっていないと判断された場合は、この計数返却処理が終了する。一方、SA135によりタイマAが所定値になったと判断された場合は、SA136に進み、タイマAの値をリセットする処理がなされる。次に、SA137に進み、パチンコ遊技機1の操作部の受付禁止状態を解除する処理がなされる。この操作部の受付禁止状態は、計数センサ197が玉を検出して図21に示される計数割込み処理が実行された場合に設定されるものである。その後、この計数返却処理が終了する。
【0199】
また、前述したSA134により離席解除指令を受けたと判断された場合に実行されるSA138では、タイマ3の値をリセットする処理がなされる。これは、離席解除指令を受けたために離席中の時間を計時する必要がなくなったためである。次に、SA139に進み、離席解除指令の受付を解除する処理がなされる。次に、SA140に進み、離席解除情報の出力を停止させるとともに、発射停止指令フラグをリセットして発射停止指令を解除する処理がなされる。これにより、ハンドルモータ175が動作可能になり、パチンコ玉の発射が可能な状態になる。次に、SA141に進み、SA131により点滅状態となっている離席LED24を消灯させる。次に、SA142に進み、受付が禁止されているボタンの受付禁止状態を解除する処理がなされる。具体的に、離席状態にされる場合には、出玉カード処理(図18参照)、各操作処理(図19参照)によりクレジット返却ボタン14、全玉出玉ボタン10および端玉出玉ボタン12が受付禁止状態にされるが、SA8では、それらのボタンの受付禁止状態が解除される。これにより、クレジット得点の返却と、出玉カード715の発行とがともに可能な状態になる。
【0200】
次に、SA143に進み、現在のクレジット得点を示すクレジット情報を島集計装置703および表示器709に向けて出力する処理がなされる。これにより、離席状態が解除されたパチンコ遊技機1におけるクレジット得点が島集計装置703等により管理される。次に、次に、SA144に進み、離席解除カード発行処理が実行される。この離席解除カード発行処理の処理内容については、図21を用いて後述する。その後、この計数・返却処理が終了する。
【0201】
次に、離席解除カード発行処理および計数割込み処理のそれぞれの処理内容を説明する。図21の(a)には前述した離席解除カード発行処理の処理内容を示すフローチャートが示され、図21の(b)には前述した計数割込み処理の処理内容を示すフローチャートが示される。
【0202】
先に、図21の(a)に示される離席解除カード発行処理を説明する。
まず、SA110により、送出モータを駆動してカードストックから新たなカードを送出するとともに、タイマ2の計時をスタートさせる処理がなされる。次に、SA111に進み、カードストックから送出されたカードが送出経路の所定位置、すなわち、情報を書込むための位置に達したか否かの判断がなされる。SA111によりカードが所定位置に達したと判断された場合には、後述するSA114に進む。ここで図示していないが、前述のSA110においてスタートさせたタイマ2をリセットする制御も同時に行なう。一方、SA111によりカードが所定位置に達していないと判断された場合は、SA112に進み、タイマ2の計時値が所定値になったか否かの判断がなされる。この場合の所定値は、前述したSA81で用いられる所定値と同じ値である。
【0203】
SA112によりタイマ2の計時値が所定値になっていないと判断された場合は、SA111に戻り、SA111およびSA112の処理が繰り返される。SA112によりタイマ2の計時値が所定値になったと判断された場合は、カードの送出に詰まりが生じたものと判断し、カード詰まりエラー情報を、島集計装置703および表示器709へ向けて出力する処理がなされる。
【0204】
SA111によりカードが所定位置に達したと判断された場合に行われるSA114においては、カードリーダライタ196へ送出された新たなカードへの情報の書込みが行われる。このSA114では、離席解除カード716を発行するために、前述した離席解除情報およびクレジット数情報(残クレジット)等の離席解除カードに書込むべき各種情報が、磁気記憶部に記憶されるとともに印字面に印字される。次に、SA115に進み、SA114により開始された情報の書込みが完了したか否かの判断がなされる。SA114では、情報の書込みが終了するまで判断が繰返し行われる。
【0205】
次に、SA116に進み、ベリファイチェックを行う処理がなされる。このベリファイチェックは、離席解除カード716へ書込んだ情報が正しいか否かをチェックする処理である。次に、SA117に進み、SA116でのベリファイチェックにおいてエラーを発見したか否かの判断がなされる。SA117によりエラーが発見されたと判断された場合は、SA118に進み、ベリファイチェックによりエラーが発見された旨を示すベリファイエラー情報を島集計装置703および表示器709へ向けて送信する処理がなされる。一方、SA117によりエラーが発見されたなかったと判断された場合は、SA119に進み、情報が書込まれた離席解除カード716をカード口20から外部へ排出させる処理がなされる。
【0206】
次に、SA120に進み、上皿玉抜きレバー13のレバーロック状態を解除する処理がなされる。これにより、クレジット得点の計数が可能な状態になる。次に、SA121に進み、離席状態が解除されて離席解除カード716が発行されたパチンコ遊技機1が離席状態にされた際に発行された離席情報が記録された出玉カード715(離席カード)の受付を禁止する処理がなされる。このように、離席状態が解除され、離席解除カード716が発行されたパチンコ遊技機1は、離席カード(出玉カード715)を挿入して遊技を継続することが不可能にされる。
【0207】
このように、パチンコ遊技機1において離席状態が長時間継続したにもかかわらず、離席中の遊技者がパチンコ遊技機1に戻らない場合には、図20に示された計数返却処理において自動的にその離席状態が解除可能になり、遊技場の係員が有するリモコン420の操作に応じて、その離席状態が強制的に解除される。このため、度を超した長時間の離席状態の継続が不可能になるので、離席状態の安易な多用によるパチンコ遊技機1の稼働率の低下を防ぐことができる。例えば、遊技場内で1人の遊技者が複数のパチンコ遊技機1を不当に同時使用した場合には、その遊技者が着席して使用しているパチンコ遊技機以外の不当使用のパチンコ遊技機の離席時間が長時間になる傾向があるが、離席時間が長時間になった場合には係員により離席状態を強制的に解除できるので、そのようなパチンコ遊技機の不当な同時使用により生じるパチンコ遊技機1の稼働率の低下を防ぐことができる。
【0208】
また、離席状態が長時間継続した場合には離席状態が解除可能になるが、最終的には遊技場の係員が有するリモコン420の操作がなされなければ離席状態が解除できない。このため、やむをえない事情により離席状態が長引く場合には、その旨を遊技者が係員に告げることにより、そのパチンコ遊技機1に限っては離席状態が長引いてもリモコン420の操作の操作をせずに離席状態を継続させることが可能であるので、離席状態が長時間継続した場合に無条件で離席状態を強制的に解除する場合と比べて、遊技者に対するサービスの低下を防ぐことができる。
【0209】
また、係員により離席状態が強制的に解除された場合には、離席解除カード716が発行されるので、強制的な離席状態の解除が完了したことを離席解除カード716が発行により係員が容易に確認することがきるとともに、強制的な離席状態の解除が行なわれた証拠を残すことができる。さらに、離席解除カード716には、クレジット数情報および台番号情報等の離席解除時の状態を示す各種情報が記憶されているので、その情報に基づいて、強制的な離席状態の解除がなされたパチンコ遊技機1で遊技をしていた遊技者にクレジット得点を返却することが可能になるため、離席状態が強制的に解除されたことによる不利益を遊技者が被らず、遊技者側と遊技場側との間のトラブルを防ぐことができる。このように、離席解除カード716を発行することにより、離席状態の強制的な解除後の事後処理を容易にする事ができる。
【0210】
このように離席状態が強制的に解除された場合、離席状態が強制的に解除された場合に発行される離席解除カード716は、遊技場側でPOS704(図8参照)によって情報が読取られ、その情報が景品管理装置701、クレジットデータサーバ702、および、遊技場管理装置700(図8参照)によって管理される。そのように離席状態が解除されたパチンコ遊技機1で遊技をしていた遊技者は、パチンコ遊技機1を離席状態にした際に発行された出玉カード715をPOS704へ持って行き、POS704によりカードの処理を受ける。そのようにPOS704によって処理を受けて読取られた出玉カード715の情報は、先に読取られた離席解除カード716の情報と比較照合される。そして、その比較照合された情報が一致した場合には、離席解除カード716および出玉カード715に記憶されていたクレジット得点が景品処理装置705により景品交換可能となる。
【0211】
先に、図21の(b)に示される計数割込み処理を説明する。この計数割込み処理は、計数センサ197が玉を検出した場合に実行される。
【0212】
まず、SA145により、タイマAをリセットする処理がなされる。次に、SA146に進み、離席ボタン18、全玉出玉ボタン10、端玉出玉ボタン12、および、クレジット返却ボタン14等のパチンコ遊技機1における操作部の操作の受付けを禁止する処理がなされる。これにより、それらのボタンの操作がなされても、その操作が有効なものにならなくなり、クレジット得点の計数中の誤った操作により遊技者が再度情報の書込をしなければならない等の不都合を防ぐことができる。
【0213】
次に、SA147に進み、パチンコ遊技機1が離席中、すなわち、離席状態にあるか否かの判断がなされる。SA147により離席中ではないと判断された場合は、SA148に進んでカウンタ1を指定し、SA150に進む。一方、SA147により離席中であると判断された場合は、SA149に進んでカウンタ2を指定し、SA150に進む。ここで、カウンタ1およびカウンタ2の各々は、クレジット得点を計数し、かつ記憶するためのカウンタである。カウンタ1は、パチンコ遊技機1が離席状態になっていない時に用いられる。一方、カウンタ2は、パチンコ遊技機1が離席状態にある時に用いられる。
【0214】
次に、SA150においては、SA146またはSA147により指定されたカウンタを「1」だけ加算更新する処理がなされる。次に、SA151に進み、SA150により更新されたカウンタの値を示すカウンタ値情報を島集計装置703および表示器709へ向けて送信するとともに、タイマAの計時をスタートさせる処理がなされる。ここで、タイマAの計時をスタートさせるのは、計数センサ197による玉の検出に応じてカウンタが加算更新され、次の玉が検出されるまでの時間を計測するためである。すなわち、次の玉が所定時間内に検出されない場合はクレジット得点の計数が終了したとみなされ、次の玉が所定時間内に検出された場合はクレジット得点の計数が終了していないとみなされる。SA151の終了後、この計数割込み処理が終了する。
【0215】
このような計数割込み処理が実行されることにより、次のような効果が得られる。パチンコ遊技機1の離席状態においては、計数禁止ソレノイド19の動作によりクレジット得点の計数が禁止されるが、もし、計数禁止ソレノイド19の動作不良によりクレジット得点の計数が禁止できなかった場合でも、カウンタ1とカウンタ2とを状態に応じて使い分けることにより、離席状態において、離席中の遊技者のクレジット得点が更新されてしまうことを防ぐことができる。すなわち、離席状態においては、計数禁止ソレノイド19の故障等によりレバーロックがなされなかったときでも、誤って計数センサ197が玉の検出を行なっても、その検出に基づくクレジット得点がカウンタ2で計数されて記憶されるので、離席中の遊技者のクレジット得点が更新されない。このため、離席状態中のパチンコ遊技機1において、他の者が作為または不作為により打球供給皿6に玉を入れてクレジット得点を得たとしても、離席状態でない場合と、離席状態である場合とで異なるカウンタにクレジット得点が計数記憶されるので、そのような行為を原因とした遊技者間のトラブルを防ぐことができる。
【0216】
なお、前述の実施の形態では、パチンコ遊技機1の離席状態において、計数センサ197が玉の検出を禁止するとともに、カウンタ1の代わりにカウンタ2を計数に用いることにより、遊技者間のトラブルを防ぐようにしたが、その代わりに、計数センサ197の玉の検出を禁止せずに、計数センサ197で検出された玉を計数するカウンタを不能動状態にする制御をおこなってもよい。そのようにすれば、離席中の遊技者のクレジット得点の更新が不可能になるので、前述した場合と同様に、遊技者間のトラブルを防ぐことができる。
【0217】
次に、前述した図16のSA11により有効な操作がなかったと判断された場合に実行される処理の内容を説明する。図22は、カード・操作処理に含まれる処理内容を示すフローチャートである。
【0218】
前述した図16のSA11により有効な操作がなかったと判断された場合に実行されるS161では、遊技場の係員が有するリモコン420からの修正指令を受けたか否かの判断がなされる。S161により修正指令を受けたと判断された場合は、後述するS162に進む。一方、S161により修正指令を受けていないと判断された場合は、S170に進み、タイマ1が計時中であるか否かの判断がなされる。このタイマ1は、前述した図16の処理で用いられるものと同じものである。
【0219】
S170によりタイマ1が計時中ではないと判断された場合は、S172に進み、タイマ1の計時をスタートさせる処理がなされる。S172の後、処理は、図16に示されたSA26に進む。一方、S170によりタイマ1が計時中であると判断された場合は、S171に進み、タイマ1が所定値になったか否かの判断がなされる。この所定値は、図16のSA20により用いられるものと同じ値である。S171によりタイマ1が所定値になっていないと判断された場合は、図16に示されたSA26に進む。一方、S171によりタイマ1が所定値になったと判断された場合、すなわち、全玉出玉ボタン10、端玉出玉ボタン12、および、離席ボタン18のうちのいずれかによる有効な操作がなされなかった時間が所定時間になった場合には、S173に進み、挿入されている出玉カード715をカード口20から外部へ排出する処理がなされる。次に、S174に進み、計時中のタイマ1をリセットする処理がなされる。その後、処理は、図16に示されたSA26に進む。
【0220】
前述したS161により修正指令を受けたと判断された場合に実行されるS162では、タイマ1をリセットする処理がなされる。次に、S163に進み、そのパチンコ遊技機1における出玉カード715への情報の最終の書込前の情報を算出する処理がなされる。言い換えると、最も最近に発行した出玉カード715へ情報を書込む前におけるクレジット得点等の各種情報のバックアップデータを読出す処理がなされる。このような最終の書込前の情報は、パチンコ遊技機1の払出制御用マイクロコンピュータ400のRAMにおいて、バックアップデータとして記憶されている。
【0221】
次に、S164に進み、挿入されている出玉カード715に書込んだ最終の情報(すなわち、最新の書込情報)を消去するとともに、パチンコ遊技機1の払出制御用マイクロコンピュータ400の状態を最終の書込前の状態に復帰させる処理がなされる。これにより、クレジット得点等の各種情報が最終の書込前の情報に復帰する。すなわち、リモコン420からの修正指令に応じた情報の修正がなされるのである。次に、S165に進み、S164において復帰させたクレジット得点等の各種情報である修正情報を、島集計装置703および表示器709へ向けて送信する処理がなされる。
【0222】
次に、S166に進み、ベリファイチェックを行う処理がなされる。このベリファイチェックは、出玉カード715から消去された情報が正しいか否かをチェックする処理である。次に、S167に進み、S166でのベリファイチェックにおいてエラーを発見したか否かの判断がなされる。S167によりエラーが発見されたと判断された場合は、S169に進み、ベリファイチェックによりエラーが発見された旨を示すベリファイエラー情報を島集計装置703および表示器709へ向けて送信する処理がなされる。一方、S167によりエラーが発見されたなかったと判断された場合は、S168に進み、情報が消去された出玉カード715をカード口20から外部へ排出させる処理がなされる。
【0223】
このような図22に示された処理がなされることにより、次のような効果が得られる。たとえば、遊技者が使用中のパチンコ遊技機1から離席する際に離席ボタン18を操作せずに離れた状態で、そのパチンコ遊技機1に他の遊技者がやって来てこの他の遊技者が自分の出玉カード715を挿入してそのパチンコ遊技機1からクレジット得点等の各種情報を書込んでしまった場合を想定する。このような場合には、そのパチンコ遊技機1を使用中であった遊技者が戻って来て、そのパチンコ遊技機1にいる他の遊技者がクレジット得点を不当に出玉カード715に書込んでしまったことを知ると、そのクレジット得点を巡って遊技者間での争いが生じるおそれがある。しかし、図22に示された処理がなされることにより、遊技場の係員のリモコン420の操作により、他の遊技者の出玉カード715に書込まれた情報が消去するとともに、パチンコ遊技機1が元の状態に復帰することが容易にできるので、そのような場合のクレジット得点を巡る遊技者間での争いを防ぐことができる。
【0224】
また、この実施の形態においては、端玉出玉ボタン12が操作された場合に、図18のステップSA49および図19のステップSA86に示されるように、ディップスイッチ117aにより設定された特殊景品最低交換数に基づいて、クレジット得点のうち、特殊景品に交換可能な玉数(書込玉数)が算出され、その玉数が出玉カード715に書込まれ、その出玉カード715が発行される。さらに、図18のステップSA50〜SA53,図19のステップSA87〜SA90,図20のステップSA122b〜SA128に示されるように、クレジット得点のうち、特殊景品に交換可能な玉数に満たない端玉は、出玉カード715には書込まれずに、遊技者に返却される。
【0225】
つまり、出玉カード715にはクレジット得点のうち、特殊景品に交換可能な出玉数(書込玉数)のみが書込まれる。このため、出玉カード715に書込まれたクレジット得点を特殊景品に交換する場合には、書込まれているすべてのクレジット得点が特殊景品に交換できる。したがって、クレジット得点を特殊景品に交換する際に特殊景品に交換できない無駄なクレジット得点が生じることを防ぐことができ、景品交換を行なう場合の遊技者へのサービスを向上させることができる。さらに、出玉カード715に書込まれる特殊景品に交換可能な玉数(書込玉数)の算出のために用いられる特殊景品最低交換数は、ディップスイッチ117aにより変更可能に設定できるので、その設定を遊技場毎に行なうことができるため、景品交換可能な最小単位の遊技媒体数が遊技場毎に異なる場合があるという事情を有する遊技場側の利便性を高めることができる。このように、カードに記録されたクレジット得点(出玉数)を特定可能な情報に基づいて景品交換を行なう場合の遊技者および遊技場の両方の側に利益を与えることができる。
【0226】
また、特殊景品に交換不可能な端玉が遊技者に返却されるので、遊技者は、その端玉を遊技に使用することが可能になるので、端玉を無駄にしないようにすることができる。
【0227】
第2実施形態
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態においては、第1実施形態により示した計数禁止ソレノイド19の代わりに、上皿玉抜きレバー13により抜き出された玉が計数センサ197へ導かれないように玉の流路を切替えることが可能な流路切替機構を設けた例を説明する。
【0228】
流路切替機構は、たとえば、上皿玉抜き通路198を、玉を計数センサ197へ導くことが可能な第1の玉抜き通路と、玉を計数センサ197とは別の方向へ導くことが可能な第2の玉抜き通路とに分岐させ、その分岐部に切替えレバーを設けてなる。その切替えレバーは、ソレノイド等の駆動手段により駆動される。その切替えレバーは、非動作状態(OFF状態)の場合に玉を第1の玉抜き通路へ導き、動作状態(ON状態)の場合に玉を第2の玉抜き通路へ導くように玉の通路を切替える動作を行なう。すなわち、切替えレバーが非動作状態(OFF状態)に切替わった場合に、上皿玉抜き通路198へ導かれた玉が計数センサ197へ導かれ、切替えレバーが動作状態(ON状態)に切替わった場合に、上皿玉抜き通路198へ導かれた玉が計数センサ197とは別の部分へ導かれる。
【0229】
第2の玉抜き通路へ導かれた玉は、遊技者が取出し可能な位置に設けた玉排出部430(図1参照)へ排出させるようにしてもよく、または、無効な玉とみなしてパチンコ遊技機1の外部へ排出させるようにしてもよい。
【0230】
次に、前述したような流路切替機構を用いた場合の払出制御用マイクロコンピュータ400の制御内容について説明する。図23は、第2実施形態による払出制御用マイクロコンピュータ400の制御内容を示すフローチャートである。第2実施形態による払出制御用マイクロコンピュータ400の制御内容は、第1実施形態による払出制御用マイクロコンピュータ400の制御内容と一部が異なるのみであるので、その異なる部分のみを説明する。
【0231】
図23においては、(a)に、図16に示されたカード・操作処理のSA10と置き換えられる処理ステップSB10が示される。また、図23においては、(b)に、図18に示された出玉カード処理のSA76と置き換えられる処理ステップSB76が示される。また、図23においては、(c)に、図19に示された各操作処理のSA109と置き換えられる処理ステップSB109が示される。また、図23においては、(d)に、図21に示された各操作処理のSA120と置き換えられる処理ステップSB120が示される。
【0232】
図23の(a)においては、ステップSB(以下単にSBという)10により、流路切替機構がOFF状態にされる。これにより、上皿玉抜きレバー13により抜き出された玉が計数センサ197へ導かれる状態にされる。図23の(b)においては、SB76により、流路切替機構がON状態にされる。これにより、上皿玉抜きレバー13により抜き出された玉が計数センサ197へ導かれない状態にされる。図23の(c)においては、SB109により、流路切替機構がON状態にされる。これにより、上皿玉抜きレバー13により抜き出された玉が計数センサ197へ導かれない状態にされる。図23の(a)においては、SB120により、流路切替機構がOFF状態にされる。これにより、上皿玉抜きレバー13により抜き出された玉が計数センサ197へ導かれる状態にされる。
【0233】
このように、パチンコ遊技機1が離席状態以外の通常状態である場合には上皿玉抜きレバー13により抜き出された玉が計数センサ197へ導かれるようにされ、パチンコ遊技機1が離席状態になった場合には上皿玉抜きレバー13により抜き出された玉が計数センサ197へ導かれないようにされるので、第2実施形態では、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0234】
第3実施形態
次に、第3実施形態について説明する。この第3実施形態においては、パチンコ遊技機1が離席状態にある場合に、離席した使用中の遊技者以外の他の遊技者がそのパチンコ遊技機1を使用してクレジット得点を得た場合に、そのクレジット得点を無条件でその他の遊技者に払出す制御について説明する。この第3実施形態は、一部を除いて第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
【0235】
第3実施形態が、パチンコ遊技機1の構造において第1実施形態と異なるのは、計数禁止ソレノイド19が設けられていないことである。したがって、第3実施形態によるパチンコ遊技機1では、上皿玉抜きレバー13がロック状態にされることがない。
【0236】
また、第3実施形態が、払出制御用マイクロコンピュータ400の制御内容において第1実施形態と異なるのは、以下の通りである。
【0237】
図24は、第3実施形態によるカード・操作処理の処理内容を示すフローチャートである。図24は、第1実施形態による図16のカード・操作処理に代わる処理である。図24においては、図16の「ステップSA」が「ステップSC」に置き換えられて示されている。それは、後述する図25〜図27においても同様である。
【0238】
図24の処理が図16の処理と異なるのは、図16のSA10に対応する処理が設けられておらず、さらに、新たに離席中返却処理(SC26a)が設けられていることである。図24の処理においては、SC26により計数・返却処理が実行された後に、SC26aに進み、離席中返却処理が実行される。離席中返却処理においては、離席状態において計数されたクレジット得点がすべて玉に変換されてその場で払出される。この離席中返却処理の処理内容については、図28を用いて後述する。SC26aの後、カード・操作処理が終了する。
【0239】
図25は、第3実施形態による出玉カード処理の処理内容を示すフローチャートである。図25は、第1実施形態による図18の出玉カード処理に代わる処理である。図25の処理が図18の処理と異なるのは、図18のSA76に対応する処理が設けられておらず、さらに、図18のSA46に対応するSC46のクレジット得点確認の処理において、カウンタ2の確認が行われずに、カウンタ1のクレジット得点の確認が行われることである。
【0240】
図26は、第3実施形態による各操作処理の処理内容を示すフローチャートである。図26は、第1実施形態による図19の出玉カード処理に代わる処理である。図26の処理が図19の処理と異なるのは、図19のSA109に対応する処理が設けられておらず、さらに、図18のSA79に対応するSC79のクレジット得点確認の処理において、カウンタ2の確認が行われずに、カウンタ1のクレジット得点の確認が行われることである。
【0241】
図27は、第3実施形態による離席解除カード発行処理および計数割込み処理の処理内容を示すフローチャートである。図27は、第1実施形態による図21の処理に代わる処理である。具体的には、(b)の計数割込み処理のみが、第実施形態と、第3実施形態とで異なる。
【0242】
図27の(b)の計数割込み処理が図21の(b)の処理と異なるのは、新たに、SC149aの処理が設けられていることである。図27の(b)の処理においては、SC149によりカウンタ2が指定された後、SC149aに進み、離席中返却フラグがセットされた後、SC150に進むことである。したがって、SC147により離席中であると判断されて、SC149によりカウンタ2が指定された場合に、離席中返却フラグがセットされることになる。離席中返却フラグは、パチンコ遊技機1が離席状態であるときにクレジット得点があったことを示すフラグである。
【0243】
次に、離席中返却処理の処理内容を説明する。図28は、離席中返却処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0244】
まず、SC177により、離席中返却フラグがセットされているか否かの判断がなされる。SC177により離席中返却フラグがセットされていないと判断された場合は、離席状態中にクレジット得点が計数されていないので、この離席中返却処理が終了する。一方、SC177により離席中返却フラグがセットされていると判断された場合は、SC178に進み、カウンタ2が「0」であるか否かの判断がなされる。SC178によりカウンタ2が「0」であると判断された場合は、後述するSC182に進む。一方、SC178によりカウンタ2が「0」ではないと判断された場合、すなわち、離席状態中に計数されたクレジット得点を玉にして返却する処理が終了していないと判断された場合は、払出モータ730を駆動させる処理がなされる。これにより、離席状態中に計数されたクレジット得点が無条件に玉に変換され、その玉が即座に払出される。
【0245】
次に、SC180に進み、払出検出器(払出センサ)712が1個の玉が払出されたことを検出した状態(ON状態)になったか否かの判断がなされる。SC180により払出検出器(払出センサ)712がON状態になっていないと判断された場合は、この離席中返却処理が終了する。一方、SC180により払出検出器(払出センサ)712がON状態になったと判断された場合は、SC181に進み、カウンタ2の値を、払出された玉の個数に対応する「1」だけ減算する処理がなされる。その後、この離席中返却処理が終了する。
【0246】
また、前述したSC178によりカウンタ2が「0」であると判断された場合に進むSC182では、クレジット得点を玉にして返却する処理が終了したために、払出モータ730を停止させる処理がなされる。次に、SC183に進み、離席中返却フラグをクリアする処理がなされ、その後、この離席中返却処理が終了する。
【0247】
このように、離席状態中には、出玉カード715の発行が禁止され、かつ、離席状態中に計数されたクレジット得点が無条件に玉に変換されてその玉が即座に払出されるため、ある遊技者の離席中に他の遊技者が自身の保有する遊技媒体を離席中の遊技機で計数し、カード発行している際、離席していた遊技者が自分のクレジット得点を盗まれたと勘違いすることにより生ずると思われる遊技者間のトラブルを未然に防止することができる。
【0248】
なお、このように返却される玉は、景品玉払出口7(図1参照)から払出されるが、これに限らず、返却される玉は、景品玉払出口7以外の玉払出口から払出されるようにしてもよい。その場合には、玉払出装置97から景品玉払出口7へ通じる通常の玉払出経路の他に、別の払出経路をさらに設け、離席中返却処理により返却される玉が払出される場合に限って、玉払出装置97から前記別の払出経路を経て景品玉払出口7以外の玉払出口から払出すように玉の払出経路を切替えればよい。その場合の景品玉払出口7以外の玉払出口としては、第2実施形態で説明したような玉排出部430(図1参照)を用いてもよい。このようにすれば、景品玉払出口7以外の玉払出口から玉が払出されたことを認識することにより、その玉が払出されたパチンコ遊技機1が離席状態になっていることを遊技者が容易に知ることができる。
【0249】
このように、離席中返却処理においては、離席状態でない場合と、離席状態である場合とでクレジット得点の計数記憶用のカウンタが使い分けられるので、パチンコ遊技機1の離席状態中において、離席中の遊技者が有するクレジット得点が不当に更新されてしまうことを防ぐことができる。このため、他の者が作為または不作為により打球供給皿6に玉を入れてクレジット得点を得ようとしても離席中の遊技者のクレジット得点が更新されないので、離席状態中におけるクレジット得点を巡る遊技者間のトラブルを防ぐことができる。さらに、離席状態中に計数されたクレジット得点が無条件に玉に変換され、即座にその玉が払出されるので、他の遊技者がパチンコ遊技機1が離席状態にあることを気付かないでクレジット得点を得ようとしても、即座に玉が払出されるので、他の遊技者がパチンコ遊技機1が離席状態にあることに容易に気付くことができる。このため、離席状態中における遊技者間のトラブルを未然に防ぐことができる。また、玉が払出されるため、誤って計数した遊技者も利益を損なうことがないため、その遊技者と遊技店(遊技場)との間で起こりうるトラブルをも未然に防ぐことができる。
【0250】
また、離席状態中にクレジット得点が計数された場合には、SC76aおよびSC109aに示されるように、クレジット得点を書込んだ出玉カード715の発行が禁止されるため、離席中の遊技者以外の他の遊技者が離席中の遊技者のクレジット得点を不正に持ち去ることができないようにすることができる。
【0251】
次に、本発明の変形例等の特徴点を列挙する。
(1) 遊技機(パチンコ遊技機1)に個別に対応して設けられ、対応する遊技機での遊技中における遊技媒体払出条件の成立により遊技者に払出された遊技媒体(パチンコ玉)を検出することが可能な遊技媒体検出手段(計数センサ197)により検出された遊技媒体を計数し記憶する計数記憶手段が、図21および図23に示されたカウンタ1により構成されているが、この計数記憶手段は、遊技機に設けられていてもよく、遊技機以外の場所に設けられた情報管理手段(たとえば、島集計装置703)に設けられていてもよい。
【0252】
(2) 図10に示された払出制御用マイクロコンピュータ400により、遊技者が前記遊技機から離れる場合に、所定の操作に応じて、前記遊技用装置を前記計数記憶手段により新たに遊技媒体が計数されて記憶されることが不可能な状態に保持する制御を行なう制御手段が構成されている(図18のステップSA76および図19のステップSA109参照)が、この制御手段は、前記遊技機に設けられていてもよく、遊技機以外の場所に設けられた情報管理手段(たとえば、島集計装置703)に設けられていてもよい。
【0253】
(3) 前記制御手段は、前記所定の操作に応じて前記遊技用装置を前記計数記憶手段により新たに遊技媒体が計数されて記憶されることが不可能な状態に保持する制御を行なう場合に、前記遊技媒体検出手段を遊技媒体の検出が不可能な状態にしてもよい(図18のステップSA76および図19のステップSA109参照)。
【0254】
(4) 前記制御手段は、前記所定の操作に応じて前記遊技用装置を前記計数記憶手段により新たに遊技媒体が計数されて記憶されることが不可能な状態に保持する制御を行なう場合に、前記遊技媒体検出手段を遊技媒体の検出が不可能な状態にせずに、前記計数記憶手段を不能動状態にしてもよい。
してもよい。
【0255】
(5) 前記計数記憶手段(第1の計数記憶手段)の他に、第2の計数記憶手段を設けてもよい。その第2の計数記憶手段は、図21および図23に示されたカウンタ2により構成され、前記所定の操作がなされて遊技者が前記遊技機から離れている期間中に、前記第1の計数記憶手段に代わって、前記遊技媒体検出手段により検出された遊技媒体を計数し記憶する。この第2の計数記憶手段は、前記遊技機に設けられていてもよく、前記遊技機以外の場所に設けられた情報管理手段(たとえば、島集計装置703)に設けられていてもよい。
【0256】
(6) 前記制御手段は、第2の計数記憶手段により計数し記憶された遊技媒体を無条件に払出す制御(図28参照)を行なってもよい。
【0257】
(7) 図3に示されたカードリーダライタ196により、前記(1)の計数記憶手段または前記(5)の第1の計数記憶手段に記憶された計数値を特定する情報を記録した記録媒体(出玉カード715)を発行することが可能な記録媒体発行手段が構成されている。この記録媒体発行手段は、前記所定の操作がなされて遊技者が遊技機から離れる際に、その所定の操作に応じて、遊技者が前記所定の操作をして前記遊技機から離れた旨を示す情報(離席情報)を記録した記録媒体(離席情報が記録された出玉カード715)を発行してもよい。
【0258】
(8) 前記第2の計数記憶手段により計数され記憶された遊技媒体を遊技者に返却する制御をおこなう返却制御手段(図28のステップSC177〜SC181)をさらに設けてもよい。この返却制御手段の制御により遊技者に返却される遊技媒体は、遊技中における遊技媒体払出条件の成立により遊技媒体が遊技者に払出される通常の払出口(図1の景品玉払出口7)と異なる特別の払出口(図1の玉排出部430)から返却するようにしてもよい。その場合には、遊技媒体払出手段(玉払出装置97)からの遊技媒体の払出経路を切替えるようにすればよい。
【0259】
(9) この発明を構成する前記制御手段、前記計数記憶手段、前記第1の計数記憶手段、前記第2の計数記憶手段、前記記録媒体発行手段、および、前記返却制御手段等の遊技機以外の場所に設けることが可能なすべての手段は、同時に前記遊技機以外の設備(たとえば遊技機設置島)に設けられていてもよい。
【0260】
【課題を解決するための手段の具体例】
(1) 図3および図10に示された計数センサ197により、遊技機(パチンコ遊技機1)に個別に対応して設けられ、対応する遊技機での遊技中における遊技媒体払出条件の成立により遊技者に払出された遊技媒体(パチンコ玉)を検出することが可能な遊技媒体検出手段が構成されている。図21および図23に示されたカウンタ1により、遊技媒体検出手段により検出された遊技媒体を計数し記憶する計数記憶手段が構成されている。図10に示された払出制御用マイクロコンピュータ400により、遊技者が遊技機から離れる場合に、所定の操作に応じて、遊技用装置を計数記憶手段により新たに遊技媒体が計数されて記憶されることが不可能な状態に保持する制御を行なう制御手段が構成されている(図18のステップSA76および図19のステップSA109参照)。
【0261】
(2) 図3および図10に示された計数センサ197により、遊技機(パチンコ遊技機1)に個別に対応して設けられ、対応する遊技機での遊技中における遊技媒体払出条件の成立により遊技者に払出された遊技媒体(パチンコ玉)を検出することが可能な遊技媒体検出手段が構成されている。図21および図23に示されたカウンタ1により、遊技媒体検出手段により検出された遊技媒体を計数し記憶する第1の計数記憶手段が構成されている。図3に示されたカードリーダライタ196により、第1の計数記憶手段に記憶された計数値を特定する情報を記録した記録媒体(出玉カード715)を発行することが可能な記録媒体発行手段が構成されている。図10に示された払出制御用マイクロコンピュータ400により、遊技者が遊技機から離れる場合に、所定の操作に応じて記録媒体発行手段を動作不能状態に保持する制御を行なう制御手段が構成されている(図18に示されたステップSA76a、図19に示されたステップSA109a、図25に示されたステップSC76a、および、図26に示されたステップSC109a参照)。図21および図23に示されたカウンタ2により、所定の操作がなされて遊技者が遊技機から離れている期間中に、第1の計数記憶手段に代わって、遊技媒体検出手段により検出された遊技媒体を計数し記憶する第2の計数記憶手段が構成されている。
【0262】
(3) この発明を構成する前記制御手段、前記計数記憶手段、前記第1の計数記憶手段、前記第2の計数記憶手段、および、前記記録媒体発行手段等の遊技機以外の場所に設けることが可能なすべての手段は、同時に前記遊技機以外の設備(たとえば遊技機設置島)に設けられていてもよい。
【0263】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】
請求項1に関しては、遊技者が使用中の遊技機から離れる場合に、所定の操作に応じて、計数記憶手段により新たに遊技媒体が計数されて記憶されることが不可能な状態に遊技用装置の状態が保持されるので、遊技機を使用中の遊技者がその遊技機から離れている際に、その使用中の遊技機において得られた遊技媒体の計数値が他の遊技者の行為によって不当に更新されないようにすることができる。これにより、遊技機において得られた遊技媒体の計数値の所有に関し、遊技機を使用中の遊技者と、他の遊技者との間で争いが生じることを未然に防ぐことができる。その結果、遊技者が使用中の遊技機から離れた場合におけるその遊技者以外の者の行為に起因して発生するおそれがある遊技媒体の計数値に関するトラブルを未然に防ぐことができる。
【0264】
請求項2に関しては、遊技者が遊技機から離れずに遊技機を使用している場合に、第1の計数記憶手段がその使用中の遊技機において遊技者に払出されて検出された遊技媒体を計数して記憶し、所定の操作がなされて遊技者が遊技機から離れている期間中に、検出された遊技媒体を第1の計数記憶手段に代わって第2の計数記憶手段が計数して記憶する。このため、遊技機を使用中の遊技者がその遊技機から離れている際に、その使用中の遊技機において得られた遊技媒体の計数値が他の遊技者の行為によって不当に更新されないようにすることができる。したがって、遊技機において得られた遊技媒体の計数値の所有に関し、遊技機を使用中の遊技者と、他の遊技者との間で争いが生じることを未然に防ぐことができる。その結果、遊技機において得られた遊技媒体の計数値に関するトラブルを防ぐことができる。さらに、遊技者が使用中の遊技機から離れる場合に、所定の操作に応じて記録媒体発行手段が動作不能状態にされる。このため、遊技機を使用中の遊技者がその遊技機から離れている際に、その使用中の遊技機において得られた遊技媒体の計数値が他の遊技者の行為によって不当に記録媒体に記録されて奪われないようにすることができる。さらに、そのように記録媒体発行手段が動作不能状態にされると、遊技機を使用中であった遊技者が遊技機から離れている間に当該遊技機において他の遊技者が自身の所有する遊技媒体を計数させた場合でも、第1の計数記憶手段に記録された計数値を特定する情報を記録した記録媒体が発行不可能であるので、当該遊技機から離れていた遊技者が当該遊技機に戻った際に、当該遊技機において当該他の遊技者が記録媒体を発行したことを見つけても、当該遊技機から離れていた遊技者が自分の遊技媒体の計数値が盗まれたと勘違いすることが防がれるので、そのような勘違いにより生じると思われる遊技者間のトラブルを未然に防ぐことができる。このように、遊技者が使用中の遊技機から離れた場合におけるその遊技者以外の者の行為に起因して発生するおそれがある遊技媒体の計数値に関するトラブルを未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技機の一例のパチンコ遊技機を示す全体正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の下方部分を示す斜視図である。
【図3】パチンコ遊技機の一部内部構造を示す全体背面図である。
【図4】会員カードの構成を示す平面図である。
【図5】出玉カードの構成を示す平面図である。
【図6】離席解除カードの構成を示す平面図である。
【図7】ディップスイッチの拡大正面図である。
【図8】パチンコ遊技機が設けられた遊技場内の管理システムの構成を示すブロック図である。
【図9】玉貸ユニットの入出力制御基板に設けられたカード処理機制御用マイクロコンピュータによる制御を説明するための制御回路を示すブロック図である。
【図10】払出制御用マイクロコンピュータに接続された各種制御回路や各種制御機器を示すブロック図である。
【図11】ゲーム制御用マイクロコンピュータに接続されている各種機器や回路を示すブロック図である。
【図12】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作のメインルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図13】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作のメインルーチンプログラムによって起動されるサブルーチンプログラムのフローチャートである。
【図14】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作のメインルーチンプログラムによって起動されるサブルーチンプログラムのフローチャートである。
【図15】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作のメインルーチンプログラムによって起動されるサブルーチンプログラムのフローチャートである。
【図16】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作のメインルーチンプログラムによって起動されるサブルーチンプログラムのフローチャートである。
【図17】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作のメインルーチンプログラムによって起動されるサブルーチンプログラムのフローチャートである。
【図18】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作のメインルーチンプログラムによって起動されるサブルーチンプログラムのフローチャートである。
【図19】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作のメインルーチンプログラムによって起動されるサブルーチンプログラムのフローチャートである。
【図20】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作のメインルーチンプログラムによって起動されるサブルーチンプログラムのフローチャートである。
【図21】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作のメインルーチンプログラムによって起動されるサブルーチンプログラムのフローチャートである。
【図22】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作のメインルーチンプログラムによって起動されるサブルーチンプログラムのフローチャートである。
【図23】第2実施形態による払出制御用マイクロコンピュータの制御内容を示すフローチャートである。
【図24】第3実施形態によるカード・操作処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図25】第3実施形態による出玉カード処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図26】第3実施形態による各操作処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図27】第3実施形態による離席解除カード発行処理および計数割込み処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図28】図28は、離席中返却処理の処理内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1は遊技機の一例のパチンコ遊技機、6は打球供給皿、18は離席ボタン、24は離席LED、10は全玉出玉ボタン、12は端玉出玉ボタン、14はクレジット返却ボタン、19は計数禁止ソレノイド、196はカードリーダライタ、197は計数センサ、198は上皿玉抜き通路、13は上皿玉抜きレバー、97は玉払出装置、500はゲーム制御用マイクロコンピュータ、400は払出制御用マイクロコンピュータ、700は遊技場管理装置、701は景品管理装置、702はクレジットデータサーバ、703は島集計装置、704はPOS、705は景品処理装置、706はモニタ、707は貯玉データサーバ、708は島管理装置、709は表示器、715は出玉カード、716は離席解除カード、711a,711bはディップスイッチ、420はリモコンである。

Claims (2)

  1. 遊技媒体を用いて遊技をすることが可能な遊技機を含む遊技用装置であって、
    前記遊技機に個別に対応して設けられ、対応する遊技機での遊技中における遊技媒体払出条件の成立により遊技者に払出された遊技媒体を検出することが可能な遊技媒体検出手段と、
    該遊技媒体検出手段により検出された遊技媒体を計数し記憶する計数記憶手段と、
    遊技者が前記遊技機から離れる場合に、所定の操作に応じて、前記遊技用装置を前記計数記憶手段により新たに遊技媒体が計数されて記憶されることが不可能な状態に保持する制御を行なう制御手段とを含むことを特徴とする、遊技用装置。
  2. 遊技媒体を用いて遊技をすることが可能な遊技機を含む遊技用装置であって、
    前記遊技機に個別に対応して設けられ、対応する遊技機での遊技中における遊技媒体払出条件の成立により遊技者に払出された遊技媒体を検出することが可能な遊技媒体検出手段と、
    該遊技媒体検出手段により検出された遊技媒体を計数し記憶する第1の計数記憶手段と、
    該第1の計数記憶手段に記憶された計数値を特定する情報を記録した記録媒体を発行することが可能な記録媒体発行手段と、
    遊技者が前記遊技機から離れる場合に、所定の操作に応じて前記記録媒体発行手段を動作不能状態に保持する制御を行なう制御手段と、
    前記所定の操作がなされて遊技者が前記遊技機から離れている期間中に、前記第1の計数記憶手段に代わって、前記遊技媒体検出手段により検出された遊技媒体を計数し記憶する第2の計数記憶手段とを含むことを特徴とする、遊技用装置。
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