JP4033522B2 - 摩擦撹拌接合装置及び摩擦撹拌接合法 - Google Patents

摩擦撹拌接合装置及び摩擦撹拌接合法 Download PDF

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    • B23K20/122Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding using a non-consumable tool, e.g. friction stir welding
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、アルミニウム材等の金属材からなる接合部材の突合せ接合又は重ね接合に用いられる摩擦撹拌接合装置に関し、更に詳しくは、複数個の板状等の接合部材の突合せ接合又は重ね接合を行って、床材、壁材、天井材、足場材等の大型の接合品を製作するために好適に用いられる摩擦撹拌接合装置に関する。
【0002】
なお、この明細書において、「アルミニウム」の語はその合金を含む意味において用いる。
【0003】
【従来の技術】
固相接合法の一つである摩擦撹拌接合法として、次のような方法が提案されている。即ち、図11に示すように、径大の円柱状回転子(111)と、該回転子(111)の端部軸線(Q)上に突出して設けられ接合部材(101)(102)よりも硬質の径小のピン状プローブ(112)とを有する接合工具(110)を用い、前記回転子(111)を高速で回転させつつ、突合せ状態に配置した2枚の金属製板状接合部材(101)(102)の突合せ部(103)又はその近傍に前記プローブ(112)を挿入する。挿入は、プローブ(112)の先端が両接合部材(101)(102)のプローブ挿入側の面と反対側の面の近傍、即ち突合せ部(103)の裏面の近傍に到達するまで行う。通常、このときに回転子(111)のプローブ側平坦面からなる肩部(111a)を、両接合部材(101)(102)の突合せ部(103)のプローブ(112)挿入側の面、即ち突合せ部(103)の上面に圧接させておく。そして、プローブ挿入状態のまま突合せ部(103)に沿ってプローブ(112)を相対的に移動させる。プローブ(112)の回転により発生する摩擦熱、あるいは更に回転子(111)の肩部(111a)と接合部材(101)(102)との摺動に伴い発生する摩擦熱により、プローブ(112)との接触部分近傍において接合部材(101)(102)は軟化しかつプローブ(112)により撹拌されるとともに、プローブ(112)の移動に伴って、軟化撹拌部分がプローブ(112)の進行圧力を受けてプローブの通過溝を埋めるようにプローブ(112)の進行方向後方へと回り込む態様で塑性流動したのち摩擦熱を急速に失って冷却固化される。この現象がプローブ(112)の移動に伴って順次繰り返されていき、最終的に両接合部材(101)(102)が突合せ部(103)において接合一体化されるものである。同図において、(104)は、前記プローブ(112)により接合された両接合部材(101)(102)の接合部である。また、このような摩擦撹拌接合法は、同図に示すような突合せ接合の他、重ね接合等にも用いられている。
【0004】
このような摩擦撹拌接合によれば、固相接合であるため、接合部材(101)(102)である金属材の種類に制限を受けないとか、MIGやTIG等といった溶融溶接と比較して接合時の熱歪みによる変形が少ない、等の利点がある。
【0005】
ところで、従来の摩擦撹拌接合装置は、接合部材(101)(102)を基台(図示せず)上に固定状態に取り付け、この接合部材(101)(102)の突合せ部(103)又は重合せ部にプローブ(112)を挿入した後、プローブ(112)を所定方向に移動させ、あるいは接合部材(101)(102)が取り付けられた基台を所定方向に移動させることにより、接合部材(101)(102)を接合一体化するものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
而して、上記摩擦撹拌接合装置において、得られる接合品の接合状態を均質なものにするためには、接合部材(101)(102)の突合せ部(103)又は重合せ部に挿入したプローブ(112)の先端と、接合部材(101)(102)の突合せ部(103)又は重合せ部の裏面との距離を一定に保ちながらプローブ(112)や基台を移動させる必要がある。しかしながら、突合せ部(103)又は重合せ部の長さ方向の全域に亘ってかかる距離を一定に保つことは難しく、例えばプローブ(112)や基台を移動させる途中で、プローブ(112)の先端が接合部材(101)(102)の突合せ部(103)又は重合せ部の裏面から突き出たり、プローブ(112)の挿入深さが浅くなったりする場合があった。そのため、従来の摩擦撹拌接合装置により接合状態の均質な接合品を製作することは困難であった。
【0007】
そこで、上記のような問題を解決するため、出願人は、図12に示すように、基台に代えて、周面がプローブ(112)に対向して近接配置された支持ローラ(120)を採用した摩擦撹拌接合装置を提案した(特願平9−169701)。この装置を簡単に説明すれば、突合せ状態に配置した2個の略板状の接合部材(101)(102)は、駆動ローラ(125)(126)によって、その突合せ部(103)の裏面が前記支持ローラ(120)の周面に当接支持されるとともに、突合せ部(103)にプローブ(112)が挿入された態様で、突合せ部(103)が順次プローブ(112)を通過するように移動し、もって突合せ部(103)において接合一体化されるものとなる。なお、同図において、(130)(131)は、接合部材(101)(102)を駆動ローラ(125)(126)の周面に押し付ける回転自在な押えローラ、また(140)(140)(141)(141)は、突合せ部(103)がプローブ(112)を通過するように接合部材(101)(102)を案内する回転自在な案内ローラである。
【0008】
この装置によれば、プローブ(112)の先端から支持ローラ(120)の周面までの距離は、支持ローラ(120)が回転しても一定であることから、上記のように移動される接合部材(101)(102)は、突合せ部(103)に挿入されたプローブ(112)の先端と、突合せ部(103)の裏面との距離が常に一定値を採るように移動するものとなる。その結果、接合部(104)は、長さ方向全域に亘って均質に形成され、上記問題が解決される。
【0009】
このように、この装置は、接合状態の均質な接合品を製作することができるという優れた効果を有する反面、次のような問題を生じる虞があった。すなわち、突合せ部(103)にプローブ(112)が挿入された両接合部材(1)(2)は、回転するプローブ(112)との接触により発生する摩擦熱、あるいは更に回転子(111)の肩部(111a)との接触により発生する摩擦熱によってプローブ(112)との接触部近傍において軟化し、プローブ(112)の周縁近傍に軟化部が形成される。この軟化部は、回転子(111)の肩部(111a)から押圧力を受けて、突合せ部(103)の裏面側に膨出しようとするが、支持ローラ(120)の周面は、接合部材(101)(102)の突合せ部(103)裏面に対して線接触状態に当接しているため、前記軟化部が膨出しないように受け止めておくことが難しい。そのため、軟化部が膨出状態のままで固化して接合部(104)の裏面が膨出状態に形成される虞があった。また、このような問題は、この装置により接合部材(101)(102)の重ね接合を行う場合についても同様に生じるものである。
【0010】
この発明は、上記のような技術背景に鑑みてなされたもので、接合状態の均質な接合品を製作することができ、かつ接合部の裏面が膨出状に形成されることを防止することのできる摩擦撹拌接合装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の第1のものは、突合せ状態又は重合せ状態に配置した2個の接合部材の突合せ部又は重合せ部に挿入される回転するプローブを有する接合工具と、前記接合工具のプローブに対向して配置されるとともに、前記接合部材の突合せ部又は重合せ部の裏面に当接する当接面を有する受け具と、突合せ部又は重合せ部の裏面が前記受け具の当接面に当接支持されるとともに、突合せ部又は重合せ部に前記回転するプローブが挿入された態様で、前記受け具とプローブとの間に介在配置された前記接合部材を、突合せ部又は重合せ部が順次プローブを通過するように移動させる駆動装置とを備え、前記接合部材の移動に伴い、プローブとの接触部を摩擦熱にて順次軟化させ撹拌して両接合部材を突合せ部又は重合せ部において接合一体化するものとなされた摩擦撹拌接合装置であって、前記受け具の当接面が平坦面であることを特徴とするものである。
【0012】
これによれば、受け具とプローブとの間に介在配置された接合部材は、駆動装置によって、突合せ部又は重合せ部の裏面が受け具の当接面に当接支持されるとともに、突合せ部又は重合せ部にプローブが挿入された態様で移動される。ここで、プローブの先端から受け具の当接面までの距離は一定であることから、上記のように移動される接合部材は、プローブの先端と突合せ部又は重合せ部の裏面との距離が常に一定値を採るように移動するものとなる。その結果、接合部は長さ方向全域に亘って均質に形成され、接合状態の均質な接合品が製作される。
【0013】
さらに、受け具の当接面は、平坦面であるので、突合せ部又は重合せ部の裏面に面接触状態に当接し、プローブの周縁近傍に形成された接合部材の軟化部を確実に受け止めうるものとなり、接合部の裏面が膨出状に形成されることを防止しうる。
【0014】
この発明の第2のものは、突合せ状態又は重合せ状態に配置された2個の接合部材の突合せ部又は重合せ部に挿入される回転するプローブを有する接合工具と、前記接合工具のプローブに対向して配置されるとともに、前記接合部材の突合せ部又は重合せ部の裏面に当接する当接面を有する受け具と、突合せ部又は重合せ部の裏面が前記受け具の当接面に当接支持されるとともに、突合せ部又は重合せ部に前記回転するプローブが挿入された態様で、前記受け具とプローブとの間に介在配置された前記接合部材を、突合せ部又は重合せ部が順次プローブを通過するように移動させる駆動装置とを備え、前記受け具は、周面を当接面とした受けローラからなり、前記接合部材の移動に伴い、プローブとの接触部を摩擦熱にて順次軟化させ撹拌して両接合部材を突合せ部又は重合せ部において接合一体化するものとなされた摩擦撹拌接合装置であって、前記受けローラは、接合部材の突合せ部又は重合せ部の裏面におけるプローブの接合部材移動方向前方側の軟化部境界位置から周面への垂線の長さが0.15mm以下になるような直径を有していることを特徴とするものである。
【0015】
これによれば、上記第1発明の同様に、接合部は長さ方向全域に亘って均質に形成され、接合状態の均質な接合品が製作される。さらに、受けローラは、接合部材の突合せ部又は重合せ部の裏面におけるプローブの接合部材移動方向前方側の軟化部境界位置から周面への垂線の長さが0.15mm以下になるような直径を有していることから、受けローラの周面は、突合せ部又は重合せ部の裏面に略面接触状態に当接し、プローブの周縁近傍に形成された接合部材の軟化部を受け止めうるものとなり、接合部の裏面が膨出状に形成されることを防止しうる。
【0016】
この発明の第3のものは、突合せ状態又は重合せ状態に配置された2個の接合部材の突合せ部又は重合せ部に挿入される回転するプローブを有する接合工具と、前記接合工具のプローブに対向して配置されるとともに、前記接合部材の突合せ部又は重合せ部の裏面に当接する当接面を有する受け具と、突合せ部又は重合せ部の裏面が前記受け具の当接面に当接支持されるとともに、突合せ部又は重合せ部に前記回転するプローブが挿入された態様で、前記受け具とプローブとの間に介在配置された前記接合部材を、突合せ部又は重合せ部が順次プローブを通過するように移動させる駆動装置とを備え、前記受け具は、周面を当接面とした受けローラからなり、前記接合部材の移動に伴い、前記プローブとの接触部を摩擦熱にて順次軟化させ撹拌して両接合部材を突合せ部又は重合せ部において接合一体化するものとなされた摩擦撹拌接合装置であって、前記受けローラが、前記プローブの配置位置に対して接合部材の移動方向前方側に相対的にずれた位置に配置されていることを特徴とするものである。
【0017】
これによれば、上記第1発明と同様に、接合部は長さ方向全域に亘って均質に形成され、接合状態の均質な接合品が製作される。さらに、受けローラが、プローブの配置位置に対して接合部材の移動方向前方側に相対的にずれた位置に配置されているので、プローブの周縁近傍に形成された接合部材の軟化部は、受けローラの周面に当接した直後に固化するものとなりうる。したがって、回転子の肩部から受ける押圧力より軟化部が突合せ部又は重合せ部の裏面側に押し出されて膨出状態となった場合であっても、その軟化部は、受けローラの周面との当接により膨出状態が矯正されて、その直後に固化するものとなり得て、接合部の裏面が膨出状に形成されることが防止される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示実施形態に基づいて説明する。
【0019】
図1〜図4はこの発明の第1のものに係る摩擦撹拌接合装置の一実施形態(以下、第1実施形態という)、図5〜図7はこの発明の第2のものに係る摩擦撹拌接合装置の一実施形態(以下、第2実施形態という)、及び図8〜図10はこの発明の第3のものに係る摩擦撹拌接合装置の一実施形態(以下、第3実施形態という)を示している。これら第1乃至第3実施形態では、いずれも、2個の長尺な略板状の接合部材(1)(2)の突合せ接合を行うことで、大型の船舶フロア用パネルを製作する場合を示している。
【0020】
前記各接合部材(1)(2)は、図1、図5及び図8に示すように、帯状平板部(1a)(2a)と、その裏面の幅方向中間部において長さ方向に沿って垂設された脚片部(1b)(2b)とを有するアルミニウム押出型材からなる。そして、天地が反転されて平板部(1a)(2a)の幅方向の一端面同士が突き合わされた状態になっている。そして、第1乃至第3実施形態の摩擦撹拌接合装置により、突合せ部(3)において摩擦撹拌接合されて船舶フロア用パネルとなる。
【0021】
まず、第1実施形態について説明する。
【0022】
図1〜図4において、(10)は接合工具である。前記接合工具(10)は、径大の円柱状回転子(11)と、該回転子(11)の端部軸線(Q)上に一体に設けられた径小のピン状プローブ(12)とを有し、前記回転子(11)を回転させることによりプローブ(12)も回転させうるものとなされている。また、前記プローブ(12)及び回転子(11)は、両接合部材(1)(2)よりも硬質でかつ接合時に発生する摩擦熱に耐えうる耐熱材料によって形成されている。また、前記プローブ(12)の周面には、突合せ部(3)の撹拌用凹凸(図示せず)が形成されている。なお、(11a)は、回転子(11)のプローブ側平坦面からなる肩部である。
【0023】
(20)は、受け具である。前記受け具(20)は、前記接合工具(10)のプローブ(12)に対向して配置されるとともに、両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)の突合せ部(3)裏面に当接する当接面を有するものである。この第1実施形態では、前記受け具(20)は、当接面が平坦面(21a)となされた直方体状の受け台(21)からなる。なお、受け台(21)の平坦面(21a)には、窒化硼素(BN)等をコーティングするなどして耐凝集性処理を施しておくのが望ましい。
【0024】
かかる構成の接合工具(10)及び受け台(21)は、次のように配置されている。
【0025】
前記接合工具(10)は、そのプローブ(12)を下方に向ける態様にして配置されている。そして、両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)の突合せ部(3)に上面からプローブ(12)を挿入した状態になっている。
【0026】
図2及び図3に示すように、前記接合工具(10)のプローブ(12)の下方には、前記受け台(21)が、両接合部材(1)(2)の長さ方向に直交する態様に、かつ平坦面(21a)を突合せ部(3)裏面に面接触状態に当接させる態様にして配置されている。
【0027】
このように接合工具(10)のプローブ(12)と受け台(21)とが配置されることによって、両接合部材(1)(2)は、受け台(21)とプローブ(12)との間に介在されて、両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)裏面が前記受け台(21)の平坦面(21a)に当接支持されるとともに、突合せ部(3)にプローブ(12)が挿入された態様となされる。そして、この状態のままで、後記する駆動ローラ(25)(26)の駆動力により、突合せ部(3)が順次プローブ(12)を通過するように長さ方向の一方向(矢印8の方向)側に移動するものとなされている。
【0028】
突合せ部(3)にプローブ(12)が挿入された両接合部材(1)(2)は、回転するプローブ(12)との接触により発生する摩擦熱、あるいは更に回転子(11)の肩部(11a)との接触により発生する摩擦熱によってプローブ(12)との接触部分近傍において軟化し、図4に示すように、プローブ(12)の周縁近傍に軟化部(5)が形成される。そして、両接合部材(1)(2)の移動により、この軟化部(5)が受け台(21)の平坦面(21a)を摺動しながら摩擦熱を急速に失って冷却固化されて接合部(4)となる。図4において、(6)はプローブ(12)の接合部材移動方向前方側の軟化部境界線、及び(6a)は突合せ部(3)の裏面におけるプローブ(12)の接合部材移動方向前方側の軟化部境界位置、並びに(7)はプローブ(12)の接合部材移動方向後方側の軟化部境界線、及び(7a)は突合せ部(3)の裏面におけるプローブ(12)の接合部材移動方向後方側の軟化部境界位置である。
【0029】
ここで、図4に示すように、前記受け台(21)の平坦面(21a)における両接合部材(1)(2)の移動方向(8)に沿う方向の長さ(W)は、10〜25mmの範囲であることが望ましい。かかる長さ(W)が10mm未満では、突合せ部(3)裏面との接触面積が小さ過ぎて、プローブ(12)の周縁近傍に形成された接合部材(1)(3)の軟化部(5)を受け止めることが困難になり、接合部(4)の裏面が膨出状に形成される虞があるからである。一方、かかる長さ(W)が25mmを超えると、突合せ部(3)裏面との接触面積が大きくなり過ぎて、両接合部材(1)(2)の円滑な移動が阻害される虞があるからである。
【0030】
また、図4に示すように、前記接合工具(10)のプローブ(12)を、その先端(12a)と受け台(21)の平坦面(21a)との距離(δ)が0.05〜0.4mmの範囲になるように配置するのが望ましい。かかる距離(δ)が0.05mm未満では、プローブ(12)の先端(12a)と受け台(21)の平坦面(21a)とが不本意に接触して受け台(21)やプローブ(12)を疵付けてしまう虞があり、一方0.4mmを超えると、前記受け台(21)の平坦面(21a)に当接支持される両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)裏面との距離が長くなり過ぎて、突合せ部(3)裏面近傍が軟化撹拌されなくなり、この部分において接合不良となる虞があるからである。
【0031】
さらに、前記接合工具(10)は、図2に示すように、その回転子(11)の軸線(Q)を、受け台(21)の平坦面(21a)に対向する方向(P)から、両接合部材(1)(2)の移動方向側に傾斜角(θ)だけ傾ける態様にして配置され、これにより回転子(11)の肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面に接触する状態となる一方、回転子(11)の肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向反対側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面から浮上した状態となるものとなされている。このように接合工具(10)を配置することによって、次のような作用を奏するものとなる。すなわち、肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面に接触する状態となることにより、接合時に軟化部(7)の素材の飛散を防止し、更に加圧して均一な接合状態を確実に実現し得るとともに、両接合部材(1)(2)上面と肩部(11a)との摺動による摩擦熱を生ぜじめて、プローブ(12)との接触部あるいはその近傍の軟化を促進し、さらに両接合部材(1)(2)上面の凹凸形成が防止されて、接合部(4)上面が平滑になり得る。一方、肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向反対側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面から僅かに浮上した状態となることにより、両接合部材(1)(2)の移動の際に、肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向反対側の部分のコーナー部が、両接合部材(1)(2)上面に存在することのある微細な凹凸に引っ掛かってしまうことを防止し得て、プローブ(12)が両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)をスムーズに通過するように両接合部材(1)(2)を移動させ得るものとなる。
【0032】
前記傾斜角(θ)は、1〜6゜の範囲であることが望ましい。1゜未満では、肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向反対側の部分のコーナー部が、両接合部材(1)(2)上面の微細な凹凸に引っ掛かってしまう虞があり、6゜を超えると、肩部(11a)による両接合部材(1)(2)上面の削り代が大きくなってバリが発生し易くなるからである。
【0033】
また、前記接合工具(10)は、図示しない昇降装置に取り付けられて上下方向に移動し得るものとなされており、この昇降装置を操作することでプローブ(12)の先端(12a)と受け台(21)の平坦面(21a)との距離(δ)を微調節したり、プローブ(12)の挿入・引抜きを行ったりすることができるようになっている。
【0034】
また、図1及び図2に示すように、両接合部材(1)(2)の移動方向における前記受け台(21)の前後には、図示しない駆動機構により回転駆動される互いに同形・同寸の円柱状駆動ローラ(25)(26)が、両接合部材(1)(2)の長さ方向に直交する態様にして配置されている。これら前後の駆動ローラ(25)(26)は、突合せ部(3)の裏面が前記受け台(21)の平坦面(21a)に当接支持された両接合部材(1)(2)を、両接合部材(1)(2)の長さ方向の一方向(矢印8の方向)側に移動させる駆動装置を構成するものである。また、これら前後の駆動ローラ(25)(26)は、互いに周速度が同一になるように回転駆動するようになっている。
【0035】
また、両接合部材(1)(2)の移動方向における前記プローブ(12)の前後には、図示しない加圧機構を備えた、互いに同径・同寸の回転自在な押えローラ(30)(31)が、前記前後の駆動ローラ(25)(26)と両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)厚さ方向に対向する態様にして配置されている。これら前後の押えローラ(30)(31)は、両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)を前記前後の駆動ローラ(25)(26)の周面に押し付けるためものである。一方、受け台(21)とプローブ(12)の間に介在されて、突合せ部(3)の裏面が前記受け台(21)の平坦面(21a)に当接支持されるとともに、突合せ部(3)にプローブ(12)が挿入される態様となされた両接合部材(1)(2)は、この状態を保持したまま、これら前後の押えローラ(30)(31)によって、前記前後の駆動ローラ(25)(26)の周面に押し付けられて、スリップを生じることなく移動方向の駆動力が付与されるものとなされる。また、これら前後の押えローラ(30)(31)は、回転自在であることから、両接合部材(1)(2)の移動に伴って、その周面を両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)上面に圧接させながら回転するものとなされている。
【0036】
また、両接合部材(1)(2)の移動方向の両側における前記プローブ(12)の前後には、図示しない加圧機構を備えた、互いに同径・同寸の回転自在な各一対の案内ローラ(40)(40)(41)(41)が、その周面を両接合部材(1)(2)の脚片部(1b)(2b)外側面に圧接させる態様にして配置されている。これら前後の案内ローラ(40)(40)(41)(41)によって、両接合部材(1)(2)は、その突合せ部(3)がプローブ(12)を通過する位置に配置されると共に、突合せ方向に加圧される。また、案内ローラ(40)(40)(41)(41)は、回転自在であることから、両接合部材(1)(2)の移動に伴って、その周面を両接合部材(1)(2)の脚片部(1b)(2b)外側面に圧接させながら回転するものとなされている。
【0037】
次に、上記摩擦撹拌接合装置を用いて摩擦撹拌接合を行う場合について説明する。
【0038】
まず、プローブ(12)を受け台(21)の上方離間位置に待機させた状態で、突合せ状態に配置した両接合部材(1)(2)の長さ方向の一端部を回転駆動している駆動ローラ(26)と押えローラ(31)との間に通す。このとき、両接合部材(1)(2)は、その脚片部(1b)(2b)外側面が案内ローラ(41)(41)の周面に圧接された状態となされて、その突合せ部(3)がプローブ(12)を通過する位置に配置されると共に、突合せ方向に加圧された状態となる。
【0039】
駆動ローラ(26)と押えローラ(31)との間に通された両接合部材(1)(2)は、押えローラ(31)により駆動ローラ(26)の周面に押し付けられて駆動ローラ(26)から駆動力が付与され、この駆動力によって受け台(21)とプローブ(12)との間に向かって移動する。
【0040】
両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)の接合開始予定位置が、受け台(21)の平坦面(21a)上に到達したとき、両接合部材(1)(2)の移動を一旦停止する。そして、プローブ(12)を回転させながら下降させる。プローブ(12)の先端(12a)が両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)に接触すると、該接触部は摩擦熱によって軟化するため、さらにプローブ(12)を下降させて突合せ部(3)に挿入し、プローブ先端(12a)と受け台(21)の平坦面(21a)の距離(δ)が0.05〜0.4mmとなる状態でプローブ(12)を停止固定する。
【0041】
こうして、両接合部材(1)(2)を、受け台(21)とプローブ(12)との間に介在させて、プローブ(12)が突合せ部(3)に挿入されるとともに、突合せ部(3)の裏面が受け台(21)の平坦面(21a)に当接支持された態様となす。なお、プローブ(12)を予め下降させておき、プローブ(12)と受け台(21)との間に両接合部材(1)(2)を強制的に通すことにより、接合部材(1)(2)の移動方向前端面において、プローブ(12)が側方から突合せ部(3)にもぐり込んで、挿入状態となるようにしても良い。
【0042】
次に駆動ローラ(26)を再駆動する。突合せ部(3)にプローブ(12)が挿入された両接合部材(1)(2)は、突合せ部(3)裏面が受け具(21)の平坦面(21a)に当接支持されかつ突合せ部(3)にプローブ(12)が挿入された状態で、突合せ部(3)が順次プローブ(12)を通過するように移動しながら、駆動ローラ(25)と押えローラ(30)との間に通されていく。また、接合工具(10)は僅かに傾斜しているから、回転子(11)の肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面に接触した状態となると共に、回転子(11)の肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向と反対側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面から僅かに浮上した状態となる。
【0043】
駆動ローラ(25)と押えローラ(30)との間に通された両接合部材(1)(2)は、押えローラ(30)により駆動ローラ(25)の周面に押し付けられて駆動ローラ(25)から駆動力が更に付与され、前後の駆動ローラ(26)(25)の駆動力によって、案内ローラ(40)(40)側に向かって移動し、もって脚片部(1b)(2b)外側面が案内ローラ(40)(40)の周面に圧接された状態となる。
【0044】
このように、突合せ部(3)が順次プローブ(12)を通過するように両接合部材(1)(2)が移動することによって、プローブ(12)との接触部が摩擦熱にて順次軟化撹拌されて両接合部材(1)(2)は突合せ部(3)において接合一体化される。すなわち、プローブ(12)の回転により発生する摩擦熱、あるいは更に回転子(11)の肩部(11a)と両接合部材(1)(2)の上面との摺動に伴い発生する摩擦熱により、プローブ(12)との接触部分近傍において両接合部材(1)(2)は軟化し、かつ撹拌されるとともに、両接合部材(1)(2)の移動に伴って、軟化撹拌部分(5)がプローブ(12)の通過溝を埋めるように塑性流動したのち、摩擦熱を急速に失って冷却固化される。この現象が両接合部材(1)(2)の移動に伴って順次繰り返されていき、最終的に両接合部材(1)(2)が突合せ部(3)において接合一体化される。
【0045】
また、回転子(11)の肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面に接触する状態のもとで、両接合部材(1)(2)が移動するので、軟化部(7)の素材の飛散が防止されかつ加圧されて均一な接合状態が確実に実現されるとともに、両接合部材(1)(2)上面の凹凸形成が防止されて、接合部(4)上面が平滑になる。
【0046】
また、プローブ(12)の先端(12a)から受け台(21)の平坦面(21a)までの距離(δ)は、両接合部材(1)(2)の移動にかかわらず一定であることから、両接合部材(1)(2)は、プローブの先端(12a)と突合せ部(3)裏面との距離(δ)が常に一定値を採るように移動するものとなり、突合せ部(3)に接合状態が均質な接合部(4)が形成される。
【0047】
また、両接合部材(1)(2)は、案内ローラ(40)(40)(41)(41)により突合せ方向に加圧されているから、プローブ(12)の周縁近傍に形成される軟化部(5)が容易に密着変形して突合せ部(3)に形成される隙間(図示せず)が消滅し、該隙間に存在する空気は接合部(4)外部へ逃げ、接合部(4)への空気の巻込みが防止される。
【0048】
さらに、受け台(21)の平坦面(21a)が、接合部材(1)(2)の突合せ部(3)裏面に面接触状態に当接していることから、プローブ(12)の周縁近傍に形成された軟化部(5)は、受け台(21)の平坦面(21a)に受け止められながら固化するものとなる。そのため、接合部(4)の裏面が平坦状に形成される。
【0049】
こうして両接合部材(1)(2)は、接合一体化されて、接合状態が均質で、かつ接合部(4)に空気の巻込みの少ない従って接合欠陥が少なく、更に接合部(4)の裏面が平坦な船舶フロア用パネルとなる。
【0050】
次に、図5〜図7に示す第2実施形態について説明する。なお、これらの図には、上記第1実施形態と同じ構成要素に同一の符号が付されている。以下、この第2実施形態を、上記第1実施形態と相違する構成要素を中心に説明する。
【0051】
この第2実施形態では、受け具(20)は、図5及び図6に示すように、周面(22a)を両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)の突合せ部(3)裏面に当接する当接面とした円柱状の受けローラ(22)からなる。また、前記受けローラ(22)は、回転駆動されるものであって、図示しない駆動機構を備え、駆動ローラ(25)(26)とともに両接合部材(1)(2)を矢印(8)の方向に移動させる駆動ローラとしても機能するものとなされている。なお、受けローラ(22)の周速度は、駆動ローラ(25)(26)の周速度と同じになるように設定されている。
【0052】
そして、前記受けローラ(22)は、接合工具(10)のプローブ(12)の下方に、両接合部材(1)(2)の長さ方向に直交する態様に、かつ周面(22a)を突合せ部(3)裏面に当接させる態様にして配置されている。
【0053】
さらに、前記受けローラ(22)は、図7に示すように、両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)の裏面におけるプローブ(12)の接合部材移動方向前方側の軟化部境界位置(6a)から周面(22a)への垂線の長さ(ε)が0.15mm以下になるような直径(D)を有し、その周面(22a)を突合せ部(3)裏面に面接触状態に近い状態に当接させうるものとなされている。このような直径(D)の受けローラ(22)を用いることにより、プローブ(12)の周縁近傍に形成された接合部材(1)(2)の軟化部(5)は、受けローラ(22)の周面に受け止められ、接合部(4)の裏面が膨出状に形成されることが防止される。
【0054】
一方、接合工具(10)は、上記第1実施形態のものと同一の構成であり、上記第1実施形態と同様の理由により、プローブ(12)の先端(12a)と、受けローラ(22)の周面(22a)における両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)裏面との接触点(22b)との距離(δ)が0.05〜0.4mmの範囲になるように配置され、受けローラ(22)の周面(22a)とプローブ先端(12a)との接触を防止するとともに、プローブ(12)の挿入深さ不足による接合不良を防止しうるものとなされている。
【0055】
さらに、接合工具(10)は、上記第1実施形態と同様の理由により、その回転子(11)の軸線(Q)を、受けローラ(22)の周面(22a)における両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)裏面との接触点(22b)に対向する方向(P)から、両接合部材(1)(2)の移動方向側に傾斜角(θ)だけ傾ける態様にして配置されている。前記傾斜角(θ)は1〜6゜の範囲に設定されている。
【0056】
なお、駆動ローラ(25)(26)、押えローラ(30)(31)及び案内ローラ(40)(40)(41)(41)は、それぞれ上記第1実施形態のものと同一の構成であるので、その説明を省略する。
【0057】
以上の構成の摩擦撹拌接合装置による摩擦撹拌接合は、上記第1実施形態と同様に行われるが、受け台(21)の代えて、回転駆動される受けローラ(22)を用いていることから、上記第1実施形態と同様の手順により突合せ部(3)にプローブ(12)が挿入された両接合部材(1)(2)は、駆動ローラ(25)(26)及び受けローラ(22)の駆動力によって移動するものとなる。
【0058】
而して、この第2実施形態の摩擦撹拌接合装置にあっては、受けローラ(22)は、両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)の裏面におけるプローブ(12)の接合部材移動方向前方側の軟化部境界位置(6a)から周面(22a)への垂線の長さ(ε)が0.15mm以下になるような直径(D)を有していることから、受けローラ(22)の周面(22a)は、接合部材(1)(2)の突合せ部(3)裏面に面接触状態に近い状態に当接するものとなる。そのため、プローブ(12)の周縁近傍に形成された軟化部(5)は、受け台(21)の平坦面(21a)に受け止められながら固化するものとなる。そのため、接合部(4)の裏面が平坦状に形成される。
【0059】
次に、図8〜図10に示す第3実施形態について説明する。なお、これらの図には、上記第1実施形態と同じ構成要素に同一の符号が付されている。以下、この第3実施形態を、上記第1実施形態と相違する構成要素を中心に説明する。
【0060】
この第3実施形態では、受け具(20)は、図8及び図9に示すように、周面(23a)を両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)の突合せ部(3)裏面に当接する当接面とした円柱状の受けローラ(23)からなる。また、前記受けローラ(23)は、回転駆動されるものであって、図示しない駆動機構を備え、駆動ローラ(25)(26)とともに両接合部材(1)(2)を矢印(8)の方向に移動させる駆動ローラとしても機能するものとなされている。なお、受けローラ(22)の周速度は、駆動ローラ(25)(26)の周速度と同じになるように設定されている。
【0061】
そして、前記受けローラ(23)は、図10に示すように、接合工具(10)のプローブ(12)の下方における該プローブ(12)の配置位置に対して接合部材(1)(2)の移動方向(8)前方側にずれた位置に、両接合部材(1)(2)の長さ方向に直交する態様に、かつ周面(23a)を突合せ部(3)裏面に線接触状態に当接させる態様にして配置されている。このように受けローラ(23)を配置することにより、プローブの周縁近傍に形成された接合部材(1)(2)の軟化部(5)は、受けローラ(23)の周面(23a)に当接した直後に固化するものとなりうる。
【0062】
一方、接合工具(10)は、上記第1実施形態のものと同一の構成であり、上記第1実施形態と同様の理由により、プローブ(12)の先端(12a)と、受けローラ(23)の周面(23a)における両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)裏面との接触点(23b)との距離(δ)が0.05〜0.4mmの範囲になるように配置され、受けローラ(23)の周面(23a)とプローブ先端(12a)との接触を防止するとともに、プローブ(12)の挿入深さ不足による接合不良を防止しうるものとなされている。
【0063】
さらに、接合工具(10)は、上記第1実施形態と同様の理由により、その回転子(11)の軸線(Q)を、受けローラ(23)の周面(23a)における両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)裏面との接触点(22b)に対向する方向(P)から、両接合部材(1)(2)の移動方向側に傾斜角(θ)だけ傾ける態様にして配置されている。前記傾斜角(θ)は1〜6゜の範囲に設定されている。
【0064】
なお、駆動ローラ(25)(26)、押えローラ(30)(31)及び案内ローラ(40)(40)(41)(41)は、それぞれ上記第1実施形態のものと同一の構成であるので、その説明を省略する。
【0065】
以上の構成の摩擦撹拌接合装置による摩擦撹拌接合は、上記第1実施形態と同様に行われるが、受け台(21)の代えて、回転駆動される受けローラ(23)を用いていることから、上記第1実施形態と同様の手順により突合せ部(3)にプローブ(12)が挿入された両接合部材(1)(2)は、駆動ローラ(25)(26)及び受けローラ(23)の駆動力によって移動するものとなる。
【0066】
而して、この第3実施形態の摩擦撹拌接合装置にあっては、前記受けローラ(23)は、プローブ(12)の配置位置に対して接合部材(1)(2)の移動方向(8)前方側にずれた位置に配置されていることから、プローブ(12)の周縁近傍に形成された接合部材(1)(2)の軟化部(5)は、受けローラ(23)の周面(23a)に当接した直後に固化するものとなりうる。したがって、軟化部(5)が回転子(11)の肩部(11a)から受ける押圧力より突合せ部(3)の裏面側に押し出されて膨出状態となった場合であっても、その軟化部(5)は、受けローラ(23)の周面(23a)との当接により膨出状態が矯正されて、その直後に固化するものとなる。そのため、接合部(4)の裏面が平坦状に形成される。
【0067】
以上、この発明の実施形態を説明したが、この発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記第2及び第3実施形態にあっては、受けローラ(22)(23)は、必ずしも回転駆動されるものである必要はなく、回転自在なものであっても良い。また、上記第1乃至第3実施形態は、突合せ状態に配置した2個の接合部材を、突合せ接合により接合一体化するものであるが、この発明は、この他に、重合せ状態に配置した2個の接合部材を、重ね接合により接合一体化するものであっても良い。
【0068】
【発明の効果】
上述の次第で、この発明は次のような効果を奏する。
【0069】
この発明の第1のものに係る摩擦撹拌接合装置によれば、プローブの先端から受け具の当接面までの距離は一定であることから、接合部材は、突合せ部又は重合せ部に挿入されたプローブの先端と、突合せ部又は重合せ部の裏面との距離が常に一定値を採るように移動するものとなる。その結果、接合部は長さ方向の全域に亘って均質に形成されるものとなる。したがって、従来のようにプローブ又は接合部材の移動途中でプローブの先端が突合せ部又は重合せ部の裏面から突き出たり、プローブの挿入深さが浅くなったりすることを防止し得て、接合状態の均質な接合品を製作することができる。
【0070】
さらに、前記受け具の当接面が平坦面であるから、プローブの周縁近傍に形成された接合部材の軟化部を確実に受け止めることができ、接合部の裏面が膨出状に形成されることを防止することができる。
【0071】
この発明の第2のものに係る摩擦撹拌接合装置によれば、プローブの先端から受けローラの周面までの距離は受けローラが回転しても一定であることから、接合部材は、突合せ部又は重合せ部に挿入されたプローブの先端と、突合せ部又は重合せ部の裏面との距離が常に一定値を採るように移動するものとなる。その結果、接合部は長さ方向の全域に亘って均質に形成されるものとなる。したがって、従来のようにプローブ又は接合部材の移動途中でプローブの先端が突合せ部又は重合せ部の裏面から突き出たり、プローブの挿入深さが浅くなったりすることを防止し得て、接合状態の均質な接合品を製作することができる。
【0072】
さらに、前記受けローラは、接合部材の突合せ部又は重合せ部の裏面におけるプローブの接合部材移動方向前方側の軟化部境界位置から周面への垂線の長さが0.15mm以下になるような直径を有しているので、受けローラの周面は、突合せ部又は重合せ部の裏面に略面接触状態に当接し、プローブの周縁近傍に形成された接合部材の軟化部を受け止めうるものとなり、接合部の裏面が膨出状に形成されることを防止することができる。
【0073】
この発明の第3のものに係る摩擦撹拌接合装置によれば、プローブの先端から受けローラの周面までの距離は受けローラが回転しても一定であることから、接合部材は、突合せ部又は重合せ部に挿入されたプローブの先端と、突合せ部又は重合せ部の裏面との距離が常に一定値を採るように移動するものとなる。その結果、接合部は長さ方向の全域に亘って均質に形成されるものとなる。したがって、従来のようにプローブ又は接合部材の移動途中でプローブの先端が突合せ部又は重合せ部の裏面から突き出たり、プローブの挿入深さが浅くなったりすることを防止し得て、接合状態の均質な接合品を製作することができる。
【0074】
さらに、前記受けローラが、前記プローブの配置位置に対して接合部材の移動方向前方側に相対的にずれた位置に配置されているので、プローブの周縁近傍に形成された接合部材の軟化部は、受けローラの周面に当接した直後に固化するものとなりうる。したがって、軟化部が回転子の肩部から受ける押圧力より突合せ部又は重合せ部の裏面側に押し出されて膨出状態となった場合であっても、その軟化部は、受けローラの周面との当接により膨出状態が矯正されて、その直後に固化するものとなり得て、接合部の裏面が膨出状に形成されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係る摩擦撹拌接合装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1中のII−II線断面図である。
【図3】図1中の接合部材及び受け具を示すIII −III 線断面図である。
【図4】図2の要部拡大断面図である。
【図5】第2の発明に係る摩擦撹拌接合装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図6】図5中のVI−VI線断面図である。
【図7】図6の要部拡大断面図である。
【図8】第3の発明に係る摩擦撹拌接合装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図9】図8中のIX−IX線断面図である。
【図10】図9の要部拡大断面図である。
【図11】摩擦撹拌接合方法を説明するための斜視図である。
【図12】摩擦撹拌接合装置の問題点を説明するための図であって、(i)は摩擦撹拌接合装置の斜視図、(ii)は(i)中のXII −XII 線断面図である。
【符号の説明】
1、2…接合部材
3…突合せ部
4…接合部
5…軟化部
10…接合工具
12…プローブ
21…受け台(受け具)
22、23…受けローラ(受け具)
25、26…駆動ローラ(駆動装置)
30、31…押えローラ
40、41…案内ローラ

Claims (9)

  1. 突合せ状態又は重合せ状態に配置した2個の接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に挿入される回転するプローブ(12)を有する接合工具(10)と、
    前記接合工具(10)のプローブ(12)に対向して配置されるとともに、前記接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部の裏面に当接する当接面を有する受け具(20)と、
    突合せ部(3)又は重合せ部の裏面が前記受け具(20)の当接面に当接支持されるとともに、突合せ部(3)又は重合せ部に前記回転するプローブ(12)が挿入された態様で、前記受け具(20)とプローブ(12)との間に介在配置された前記接合部材(1)(2)を動させる駆動装置(25)(26)とを備え、
    前記駆動装置( 25 )( 26 )は、突合せ部(3)又は重合せ部が順次プローブ( 12 )を通過するように前記接合部材(1)(2)を移動させるものであり、
    前記接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に挿入されたプローブ( 12 )の位置を固定した状態で、前記駆動装置( 25 )( 26 )によって前記接合部材(1)(2)を移動させることにより、プローブ(12)との接触部を摩擦熱にて順次軟化させ撹拌して両接合部材(1)(2)を突合せ部(3)又は重合せ部において接合一体化するものとなされた摩擦撹拌接合装置であって、
    前記受け具(20)の当接面が平坦面(21a)であり、
    前記接合工具(10)は、径大の円柱状回転子(11)と、該回転子(11)の端部軸線上に一体に設けられた径小のピン状の前記プローブ(12)とを有するとともに、前記回転子(11)の軸線(Q)が、前記受け具(20)の当接面(21a)に対向する方向(P)から、前記接合部材(1)(2)の移動方向側に傾けられた態様に配置されており、これにより、前記駆動装置(25)(26)による前記接合部材(1)(2)の移動時において、前記回転子(11)の肩部(11a)における前記接合部材(1)(2)の移動方向側の部分が、前記接合部材(1)(2)の表面に接触する状態となる一方、前記回転子(11)の肩部(11a)における前記接合部材(1)(2)の移動方向反対側の部分が、前記接合部材(1)(2)の表面から浮上した状態となされていることを特徴とする摩擦撹拌接合装置。
  2. 前記受け具(20)の当接面における接合部材(1)(2)の移動方向(8)に沿う長さ(W)は、10〜25mmの範囲であり、
    前記駆動装置(25)(26)による接合部材(1)(2)の移動時において、前記接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に前記回転するプローブ(12)が、該プローブ(12)の先端(12a)と前記受け具(20)の当接面との距離(δ)が0.05〜0.4mmの範囲になるように挿入された態様となるように構成されている請求項1記載の摩擦撹拌接合装置。
  3. 突合せ状態又は重合せ状態に配置した2個の接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に挿入される回転するプローブ(12)を有する接合工具(10)と、
    前記接合工具(10)のプローブ(12)に対向して配置されるとともに、前記接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部の裏面に当接する当接面を有する受け具(20)と、
    突合せ部(3)又は重合せ部の裏面が前記受け具(20)の当接面に当接支持されるとともに、突合せ部(3)又は重合せ部に前記回転するプローブ(12)が挿入された態様で、前記受け具(20)とプローブ(12)との間に介在配置された前記接合部材(1)(2)を動させる駆動装置(25)(26)とを備え、
    前記駆動装置( 25 )( 26 )は、突合せ部(3)又は重合せ部が順次プローブ( 12 )を通過するように前記接合部材(1)(2)を移動させるものであり、
    前記受け具(20)は、周面を当接面とした受けローラ(22)からなり、
    前記接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に挿入されたプローブ( 12 )の位置を固定した状態で、前記駆動装置( 25 )( 26 )によって前記接合部材(1)(2) を移動させることにより、プローブ(12)との接触部を摩擦熱にて順次軟化させ撹拌して両接合部材(1)(2)を突合せ部(3)又は重合せ部において接合一体化するものとなされた摩擦撹拌接合装置であって、
    前記受けローラ(22)は、接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部の裏面におけるプローブ(12)の接合部材移動方向前方側の軟化部境界位置(6a)から周面への垂線の長さ(ε)が0.15mm以下になるような直径(D)を有していることを特徴とする摩擦撹拌接合装置。
  4. 突合せ状態又は重合せ状態に配置した2個の接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に挿入される回転するプローブ(12)を有する接合工具(10)と、
    前記接合工具(10)のプローブ(12)に対向して配置されるとともに、前記接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部の裏面に当接する当接面を有する受け具(20)と、
    突合せ部(3)又は重合せ部の裏面が前記受け具(20)の当接面に当接支持されるとともに、突合せ部(3)又は重合せ部に前記回転するプローブ(12)が挿入された態様で、前記受け具(20)とプローブ(12)との間に介在配置された前記接合部材(1)(2)を動させる駆動装置(25)(26)とを備え、
    前記駆動装置( 25 )( 26 )は、突合せ部(3)又は重合せ部が順次プローブ( 12 )を通過するように前記接合部材(1)(2)を移動させるものであり、
    前記受け具(20)は、周面を当接面とした受けローラ(23)からなり、
    前記接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に挿入されたプローブ( 12 )の位置を固定した状態で、前記駆動装置( 25 )( 26 )によって前記接合部材(1)(2)を移動させることにより、前記プローブ(12)との接触部を摩擦熱にて順次軟化させ撹拌して両接合部材(1)(2)を突合せ部(3)又は重合せ部において接合一体化するものとなされた摩擦撹拌接合装置であって、
    前記受けローラ(23)が、前記プローブ(12)の配置位置に対して接合部材(1)(2)の移動方向前方側に相対的にずれた位置に配置されていることを特徴とする摩擦撹拌接合装置。
  5. 突合せ状態又は重合せ状態に配置した2個の接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に挿入される回転するプローブ(12)を有する接合工具(10)と、
    前記接合工具(10)のプローブ(12)に対向して配置されるとともに、前記接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部の裏面に当接する当接面を有する受け具(20)と、
    前記受け具(20)と前記プローブ(12)との間に介在配置された前記接合部材(1)(2)を移動させる駆動装置(25)(26)とを準備し、
    前記受け具(20)の当接面は平坦面(21a)であり、
    前記接合工具(10)は、径大の円柱状回転子(11)と、該回転子(11)の端部軸線上に一体に設けられた径小のピン状の前記プローブ(12)とを有するとともに、前記回転子(11)の軸線(Q)が、前記受け具(20)の当接面(21a)に対向する方向(P)から、前記接合部材(1)(2)の移動方向側に傾けられた態様に配置されており、
    接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部の裏面が前記受け具(20)の当接面に当接支持されるとともに、突合せ部(3)又は重合せ部に前記回転するプローブ(12)が挿入されかつ該プローブ( 12 )の位置が固定された状態で、かつ、前記回転子(11)の肩部(11a)における前記接合部材(1)(2)の移動方向側の部分が、前記接合部材(1)(2)の表面に接触する状態となる一方、前記回転子(11)の肩部(11a)における前記接合部材(1)(2)の移動方向反対側の部分が、前記接合部材(1)(2)の表面から浮上した状態で、前記受け具(20)と前記プローブ(12)との間に介在配置された接合部材(1)(2)を、突合せ部(3)又は重合せ部が順次プローブ(12)を通過するように前記駆動装置(25)(26)によって移動させることにより、両接合部材(1)(2)を突合せ部(3)又は重合せ部において接合一体化することを特徴とする摩擦撹拌接合法。
  6. 前記受け具(20)の当接面における接合部材(1)(2)の移動方向(8)に沿う長さ(W)は、10〜25mmの範囲であり、
    接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に前記回転するプローブ(12)が、該プローブ(12)の先端(12a)と前記受け具(20)の当接面との距離(δ)が0.05〜0.4mmの範囲になるように挿入された態様で、接合部材(1)(2)を前記駆動装置(25)(26)によって移動させる請求項5記載の摩擦撹拌接合法。
  7. 突合せ状態又は重合せ状態に配置した2個の接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に挿入される回転するプローブ(12)を有する接合工具(10)と、
    前記接合工具(10)のプローブ(12)に対向して配置されるとともに、前記接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部の裏面に当接する当接面を有する受け具(20)と、
    前記受け具(20)と前記プローブ(12)との間に介在配置された前記接合部材(1)(2)を移動させる駆動装置(25)(26)とを準備し、
    前記受け具(20)は、周面(22a)を当接面とした受けローラ(22)からなるとともに、接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部の裏面におけるプローブ(12)の接合部材移動方向前方側の軟化部境界位置(6a)から周面(22a)への垂線の長さ(ε)が0.15mm以下になるような直径(D)を有しており、
    接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部の裏面が前記受けローラ(22)の周面(22a)に当接支持されるとともに、突合せ部(3)又は重合せ部に前記回転するプローブ(12)が挿入されかつ該プローブ( 12 )の位置が固定された状態で、前記受けローラ(22)と前記プローブ(12)との間に介在配置された接合部材(1)(2)を、突合せ部(3)又は重合せ部が順次プローブ(12)を通過するように前記駆動装置(25)(26)によって移動させることにより、両接合部材(1)(2)を突合せ部(3)又は重合せ部において接合一体化することを特徴とする摩擦撹拌接合法。
  8. 突合せ状態又は重合せ状態に配置した2個の接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に挿入される回転するプローブ(12)を有する接合工具(10)と、
    前記接合工具(10)のプローブ(12)に対向して配置されるとともに、前記接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部の裏面に当接する当接面を有する受け具(20)と、
    前記受け具(20)と前記プローブ(12)との間に介在配置された前記接合部材(1)(2)を移動させる駆動装置(25)(26)とを準備し、
    前記受け具(20)は、周面(23a)を当接面とした受けローラ(23)からなるとともに、プローブ(12)の配置位置に対して接合部材(1)(2)の移動方向前方側に相対的にずれた位置に配置されており、
    接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部の裏面が前記受けローラ(23)の周面(23a)に当接支持されるとともに、突合せ部(3)又は重合せ部に前記回転するプローブ(12)が挿入されかつ該プローブ( 12 )の位置が固定された状態で、前記受けローラ(23)と前記プローブ(12)との間に介在配置された接合部材(1)(2)を、突合せ部(3)又は重合せ部が順次プローブ(12)を通過するように前記駆動装置(25)(26)によって移動させることにより、両接合部材(1)(2)を突合せ部(3)又は重合せ部において接合一体化することを特徴とする摩擦撹拌接合法。
  9. 接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に前記回転するプローブ(12)が、該プローブ(12)の先端(12a)と、前記受けローラ(22)(23)の周面(22a)(23a)における接合部材(1)(2)の突合せ部(3)裏面との接触点(22b)(23b)との距離(δ)が0.05〜0.4mmの範囲になるように挿入された態様で、接合部材(1)(2)を前記駆動装置(25)(26)によって移動させる請求項7又は8記載の摩擦撹拌接合法。
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