JP4008535B2 - 摩擦撹拌接合装置及び摩擦撹拌接合方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、アルミニウム材等の金属材からなる接合部材の突合せ接合又は重ね接合に用いられる摩擦撹拌接合装置に関し、更に詳しくは、複数個の板状等の接合部材の突合せ接合又は重ね接合を行って、床材、壁材、天井材、足場材等の大型の接合品を製作するために好適に用いられる摩擦撹拌接合装置に関する。
【0002】
なお、この明細書において、「アルミニウム」の語はその合金を含む意味において用いる。
【0003】
【従来の技術】
固相接合法の一つである摩擦撹拌接合法として、次のような方法が提案されている。即ち、図5に示すように、径大の円柱状回転子(111)と、該回転子(111)の端部軸線(Q)上に突出して設けられ接合部材(101)(102)よりも硬質の径小のピン状プローブ(112)とを有する接合工具(110)を用い、前記回転子(111)を高速で回転させつつ、突き合わせた2枚の金属製板状接合部材(101)(102)の突合せ部(103)又はその近傍に前記プローブ(112)を挿入する。挿入は、プローブ(112)の先端が両接合部材(101)(102)のプローブ挿入側の面と反対側の面の近傍に到達するまで行う。同図では、このときに回転子(111)のプローブ側平坦面からなる肩部(111a)が両接合部材(101)(102)に当接した状態になっている。そして、プローブ挿入状態のまま突合せ部(103)に沿ってプローブ(112)を移動させる。プローブ(112)の回転により発生する摩擦熱、あるいはさらに回転子(111)の肩部(111a)と接合部材(101)(102)との摺動に伴い発生する摩擦熱により、プローブ(112)との接触部分近傍において接合部材(101)(102)は軟化しかつプローブ(112)により撹拌されるとともに、プローブ(112)の移動に伴って、軟化撹拌部分がプローブ(112)の進行圧力を受けてプローブの通過溝を埋めるようにプローブ(112)の進行方向後方へと回り込む態様で塑性流動したのち摩擦熱を急速に失って冷却固化される。この現象がプローブ(112)の移動に伴って順次繰り返されていき、最終的に両接合部材(101)(102)が突合せ部(103)において接合一体化されるものである。(104)は、前記プローブ(112)により接合された両接合部材(101)(102)の接合部である。
【0004】
また、図示していないが、突合せ部(103)に前記プローブ(112)を挿入して、プローブ挿入状態のままで、プローブ(112)が順次突合せ部(103)を通過するように両接合部材(101)(102)を移動させることにより、両接合部材(101)(102)の突合せ接合を行うこともできる。
【0005】
また、このような摩擦撹拌接合法は、同図に示すような突合せ接合の他、重ね接合等にも用いられている。
【0006】
このような摩擦撹拌接合によれば、固相接合であるため、接合部材(101)(102)である金属材の種類に制限を受けないとか、MIGやTIG等といった溶融溶接と比較して接合時の熱歪みによる変形が少ない、等の利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の摩擦撹拌接合といえども、回転するプローブ(12)との接触により生じる摩擦熱等に起因して、接合部(104)に僅かな歪みを生じ、接合部材(1)(2)が僅かながら変形して捩じれたり反ってしまう場合があった。とくに接合部材(101)(102)が薄肉長尺であるときには、変形が生じ易かった。
【0008】
この発明は、このような問題を解消するためになされたものであって、接合部材の厚さや長さに関係なく接合部材の変形を確実に防止することのできる摩擦撹拌接合装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明は、2個の接合部材の突合せ部又は重合せ部に回転するプローブを挿入し、プローブとの接触部を摩擦熱にて軟化させ撹拌しながら、プローブ挿入状態で、プローブを突合せ部又は重合せ部に沿って移動させ、あるいはプローブが順次突合せ部又は重合せ部を通過するように接合部材を移動させることにより、接合部材の突合せ接合又は重ね接合を行うものとなされた摩擦撹拌接合装置であって、前記プローブにより接合された接合部を加圧してその歪みを除去する矯正ローラが設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
これによれば、接合部材は、突合せ状態又は重合せ状態に配置され、その突合せ部又は重合せ部に前記接合工具の回転するプローブが挿入され、このプローブ挿入状態のままで、前記プローブが突合せ部又は重合せ部に沿って移動して、あるいはプローブが突合せ部又は重合せ部を通過するように接合部材が移動して、突合せ部又は重合せ部におけるプローブが通過した位置に接合部が連続的に形成される。この接合部は、プローブとの接触により生じた摩擦熱によって温度上昇状態になったのち室温に戻るという温度変化を受けるので、その内部に、温度降下に伴う体積収縮により生じた収縮応力が残留して歪みが発生した状態になっている。このような局部的な残留応力により接合部材は変形しようとするが、前記矯正ローラによって歪みが除去され、接合部材の変形が矯正される。この矯正ローラによる矯正が、接合部の形成に伴って順次遂行されていき、最終的に、接合部材が接合部全域において矯正される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図1〜図3に示した一実施形態を参照して説明する。この実施形態は、この発明に係る摩擦撹拌接合装置を用い、2個の長尺な板状接合部材(1)(2)の突合せ接合を行うことによって、大型の船舶フロア用パネルを製作しようとするものである。
【0012】
前記各接合部材(1)(2)は、図1に示すように、帯状平板部(1a)(2a)と、その裏面の幅方向中間部において長さ方向に沿って垂設された脚片部(1b)(2b)とを有するアルミニウム押出型材からなる。そして、天地が反転されて幅方向の一端面同士が突き合わされた状態になっている。
【0013】
このように突合せ状態に配置した2個の接合部材(1)(2)は、この実施形態の摩擦撹拌接合装置によって、突合せ部(3)において摩擦撹拌接合されるものである。以下に、この摩擦撹拌接合装置について説明する。
【0014】
図1〜図3において、(20)は両接合部材(1)(2)を下方から支持する円柱状の支持ローラである。上記のように突き合わされた両接合部材(1)(2)は、その厚さ方向の一方の面である平板部(1a)(2a)下面をこの支持ローラ(20)の周面に当接させる態様に、かつ支持ローラ(20)の長さ方向に直交する態様にして配置される。この支持ローラ(20)の長さは、突き合わされた両接合部材(1)(2)の幅よりも若干く長く設定され、両接合部材(1)(2)を確実に支持し得るものとなされている。更に、この支持ローラ(20)は、回転駆動されるものであって、図示しない駆動機構を備え、支持した両接合部材(1)(2)を両接合部材(1)(2)の長さ方向の一方向側に移動させる駆動ローラとしても機能するものとなされている。
【0015】
前記支持ローラ(20)の上方における両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)が通過する位置には、径大の円柱状回転子(11)と、該回転子(11)の端部軸線(Q)上に一体に設けられた径小のピン状プローブ(12)とを有する接合工具(10)が、前記プローブ(12)を支持ローラ(20)の周面に近接させる態様にして配置されている。前記接合工具(10)は、前記回転子(11)を回転させることによりプローブ(12)も回転させうるものとなされており、また前記プローブ(12)及び回転子(11)は、両接合部材(1)(2)よりも硬質でかつ接合時に発生する摩擦熱に耐えうる耐熱材料によって形成されている。また、プローブ(12)の周面には、突合せ部(3)の撹拌用凹凸(図示せず)が形成されている。なお、(11a)は、回転子(11)のプローブ側平坦面からなる肩部である。
【0016】
このように支持ローラ(20)と接合工具(10)のプローブ(12)とを配置することによって、上記のように突き合わされた両接合部材(1)(2)は、支持ローラ(20)とプローブ(12)との間に介在されて、両接合部材(1)(2)の下面が前記支持ローラ(1)(2)の周面に当接支持されるとともに、突合せ部(3)に前記プローブ(12)が挿入される態様となされる。
【0017】
ここで、前記接合工具(10)のプローブ(12)を、その先端と支持ローラ(20)の周面との距離が0.05〜0.4mmの範囲になるように固定配置するのが望ましい。かかる距離が0.05mm未満では、プローブ(12)の先端と支持ローラ(20)の周面とが不本意に接触して支持ローラ(20)やプローブ(12)を疵付けてしまう虞があり、一方0.4mmを超えると、前記支持ローラ(1)(2)の周面に当接支持される両接合部材(1)(2)下面との距離が長くなり過ぎて、プローブ(12)が挿入された両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)における下面近傍が軟化撹拌されなくなり、この部分において接合不良となる虞があるからである。
【0018】
さらに、前記接合工具(10)は、図2に示すように、その回転子(11)の軸線(Q)を、支持ローラ(20)の周面における両接合部材(1)(2)下面との当接部に対向する方向(P)から、両接合部材(1)(2)の移動方向側に傾斜角(θ)だけ傾ける態様にして配置され、これにより回転子(11)の肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向側の部分が、前記支持ローラ(20)に支持される両接合部材(1)(2)の上面に接触する状態となる一方、回転子(11)の肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向反対側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面から浮上した状態となるものとなされている。このように接合工具(10)を配置することによって、次のような作用を奏するものとなる。すなわち、肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面に接触する状態となることにより、接合時に軟化部分の素材の飛散を防止し、更に加圧して均一な接合状態を確実に実現し得るとともに、両接合部材(1)(2)上面と肩部(11a)との摺動による摩擦熱を生ぜじめて、プローブ(12)との接触部あるいはその近傍の軟化を促進し、さらに両接合部材(1)(2)上面の凹凸形成が防止されて、接合部(4)上面が平滑になり得る。一方、肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向反対側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面から僅かに浮上した状態となることにより、両接合部材(1)(2)の移動の際に、肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向反対側の部分のコーナー部が、両接合部材(1)(2)上面に存在することのある微細な凹凸に引っ掛かってしまうことを防止し得て、プローブ(12)が両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)をスムーズに通過するように両接合部材(1)(2)を移動させ得るものとなる。
【0019】
前記傾斜角(θ)は、1〜6゜の範囲であることが望ましい。1゜未満では、肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向反対側の部分のコーナー部が、両接合部材(1)(2)上面の微細な凹凸に引っ掛かってしまう虞があり、6゜を超えると、肩部(11a)による両接合部材(1)(2)上面の削り代が大きくなってバリが発生し易くなるからである。
【0020】
かかる接合工具(10)は、図示しない昇降装置に取り付けられて上下方向に移動し得るものとなされており、この昇降装置を操作することでプローブ(12)先端と支持ローラ(20)周面との距離を微調節したり、プローブ(12)の挿入・引抜きを行ったりすることができるようになっている。
【0021】
また、図1及び図2に示すように、両接合部材(1)(2)の移動方向における前記支持ローラ(20)の前後には、図示しない駆動機構により回転駆動される、前記支持ローラ(20)と同形・同寸の円柱状駆動ローラ(21)(22)が、支持ローラ(20)と並行に配置されている。これら前後の駆動ローラ(21)(22)は、前記支持ローラ(20)に支持された両接合部材(1)(2)を両接合部材(1)(2)の長さ方向の一方向側に移動させる駆動装置を構成するものである。また、これら前後の駆動ローラ(21)(22)及び前記支持ローラ(20)は、互いに周速度が同一になるように回転駆動するようになっている。
【0022】
また、両接合部材(1)(2)の移動方向における前記プローブ(12)の前後には、図示しない加圧機構を備えた、互いに同径・同寸の回転自在な押えローラ(30)(31)が、前記前後の駆動ローラ(21)(22)と両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)厚さ方向に対向する態様にして配置されている。これら前後の押えローラ(30)(31)は、前記支持ローラ(20)に支持された両接合部材(1)(2)を前記前後の駆動ローラ(21)(22)の周面に押し付けるためものである。一方、支持ローラ(20)とプローブ(12)の間に介在されて、下面が前記支持ローラ(1)(2)の周面に当接支持されるとともに、突合せ部(3)にプローブ(12)が挿入される態様となされた両接合部材(1)(2)は、この状態を保持したまま、これら前後の押えローラ(30)(31)によって、前記前後の駆動ローラ(21)(22)の周面に押し付けられて、スリップを生じることなく移動方向の駆動力が付与されるものとなされる。また、これら前後の押えローラ(30)(31)は、回転自在であることから、両接合部材(1)(2)の移動に伴って、その周面を両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)上面に圧接させながら回転するものとなされている。
【0023】
また、両接合部材(1)(2)の移動方向の両側における前記プローブ(12)の前後には、図示しない加圧機構を備えた、互いに同径・同寸の回転自在な各一対の案内ローラ(40)(40)(41)(41)が、その周面を両接合部材(1)(2)の脚片部(1b)(2b)外側面に圧接させる態様にして配置されている。これら前後の案内ローラ(40)(40)(41)(41)によって、両接合部材(1)(2)は、その突合せ部(3)がプローブ(12)を通過する位置に配置されると共に、突合せ方向に加圧される。また、案内ローラ(40)(40)(41)(41)は、回転自在であることから、両接合部材(1)(2)の移動に伴って、その周面を両接合部材(1)(2)の脚片部(1b)(2b)外側面に圧接させながら回転するものとなされている。
【0024】
また、前記プローブ(12)における両接合部材(1)(2)の移動方向前方には、図示しない加圧機構を備えた回転自在な上下一対の円柱状矯正ローラ(50)(51)が、互いに両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)の厚さ方向に対向する態様にして配置されている。この上下の矯正ローラ(50)(51)は、回転自在であることから、両接合部材(1)(2)の移動に伴って、その周面を両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)上下面に圧接させながら回転し、前記接合工具(10)のプローブ(12)との距離が両接合部材(1)(2)の移動に関係なく一定に保たれるものとなされている。また、この上下の矯正ローラ(50)(51)は、両者の隙間が平板部(1a)(2a)の厚さより若干小さく設定され、上下矯正ローラ(50)(51)間に通される両接合部材(1)(2)を軽く圧延し、両接合部材(1)(2)を接合部(4)において矯正して平坦状にしうるものとなされている。すなわち、両接合部材(1)(2)の接合部(4)は、プローブ(12)との接触により生じた摩擦熱によって温度上昇状態になったのち、プローブ(12)から矯正ローラ(50)(51)まで移動する間にその温度が降下するので、その内部に、温度降下に伴う体積収縮により生じた収縮応力が僅かに残留するが、このような残留応力を有する両接合部材(1)(2)を前記上下矯正ローラ(50)(51)間に通すことにより、両接合部材(1)(2)は、矯正ローラ(50)(51)から加圧力を受け、この加圧力によって接合部(4)の残留応力が分散されて歪みが除去され、変形力が緩和されて平坦になる。こうした矯正ローラによる矯正が、接合部(4)の形成に伴って、換言すれば両接合部材(1)(2)の移動に伴って順次連続的に遂行されていき、最終的に、接合部材(1)(2)が接合部(4)全域において矯正されて平坦状となる。
【0025】
さらに、両接合部材(1)(2)の移動方向における前記上矯正ローラ(50)の後方近傍には、冷却装置の冷却媒体噴射用ノズル(60)が、その噴射口を接合部(4)に向ける態様にして固定配置されている。摩擦熱により温度上昇状態になった両接合部材(1)(2)の接合部(4)は、このノズル(60)から噴射される冷却ガス(61)や冷却水等の冷却媒体により、強制的に冷却されてその温度が例えば室温付近まで低下するものとなる。このように両接合部材(1)(2)の接合部(4)を強制冷却することにより、両接合部材(1)(2)が矯正ローラ(50)(51)間に通される前に、予め接合部(4)に温度降下に伴う収縮応力の大部分を発生させておくことができる。そして、このような状態になった両接合部材(1)(2)を矯正ローラ(50)(51)間に通すことにより、両接合部材(1)(2)は、矯正ローラ(50)(51)からの加圧力によって歪みが除去され、変形が緩和されて平坦となる。ここで、両接合部材(1)(2)は、上述のように、矯正ローラ(50)(51)間に通される前に、接合部(4)に、温度降下に伴う収縮応力の大部分が発生した状態になっているので、矯正ローラ(50)(51)通過後においても、温度降下による変形が殆ど生じず、平坦状態が維持される。
【0026】
次に、上記摩擦撹拌接合装置を用いて摩擦撹拌接合を行う場合について説明する。
【0027】
まず、プローブ(12)を支持ローラ(20)の上方離間位置に待機させた状態で、突合せ状態に配置した両接合部材(1)(2)の長さ方向の一端部を回転駆動している駆動ローラ(22)と押えローラ(31)との間に通す。このとき、両接合部材(1)(2)は、その脚片部(1b)(2b)外側面が案内ローラ(41)(41)の周面に圧接された状態となされて、その突合せ部(3)がプローブ(12)を通過する位置に配置されると共に、突合せ方向に加圧された状態となる。
【0028】
駆動ローラ(22)と押えローラ(31)との間に通された両接合部材(1)(2)は、押えローラ(31)により駆動ローラ(22)の周面に押し付けられて駆動ローラ(31)から駆動力が付与され、この駆動力によって支持ローラ(20)とプローブ(12)との間に向かって移動する。
【0029】
両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)の接合開始予定位置が、支持ローラ(20)の周面上に到達したとき、両接合部材(1)(2)の移動を一旦停止する。そして、プローブ(12)を回転させながら下降させる。プローブ(12)の先端が両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)に接触すると、該接触部は摩擦熱によって軟化するため、さらにプローブ(12)を下降させて突合せ部(3)に挿入し、プローブ(12)先端と支持ローラ(20)の周面の距離が0.05〜0.4mmとなる状態でプローブ(12)を停止固定する。
【0030】
こうして、両接合部材(1)(2)を、支持ローラ(20)とプローブ(12)との間に介在させて、プローブ(12)が突合せ部(3)に挿入されるとともに、突合せ部(3)の裏面が支持ローラ(20)の周面に当接支持された態様となす。なお、プローブ(12)を予め下降させておき、プローブ(12)と支持ローラ(20)との間に両接合部材(1)(2)を強制的に通すことにより、接合部材(1)(2)の移動方向前端面において、プローブ(12)が側方から突合せ部(3)にもぐり込んで、挿入状態となるようにしても良い。
【0031】
次に駆動ローラ(21)(22)及び支持ローラ(20)を再駆動する。突合せ部(3)にプローブ(12)が挿入された両接合部材(1)(2)は、支持ローラ(20)から駆動力が更に付与され、駆動ローラ(21)及び支持ローラ(20)の駆動力によって、下面が支持ローラ(20)の周面に当接支持されかつ突合せ部(3)にプローブ(12)が挿入された状態で、突合せ部(3)が順次プローブ(12)を通過するように移動しながら、駆動ローラ(21)と押えローラ(30)との間に通されていく。また、接合工具(10)は僅かに傾斜しているから、回転子(11)の肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面に接触した状態となると共に、回転子(11)の肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向と反対側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面から僅かに浮上した状態となっている。
【0032】
駆動ローラ(21)と押えローラ(30)との間に通された両接合部材(1)(2)は、押えローラ(21)により駆動ローラ(30)の周面に押し付けられて駆動ローラ(30)から駆動力が更に付与され、駆動ローラ(22)(21)及び支持ローラ(20)の駆動力によって、案内ローラ(40)(40)側に向かって移動し、もって脚片部(1b)(2b)外側面が案内ローラ(40)(40)の周面に圧接された状態となる。
【0033】
そして、両接合部材(1)(2)は、ノズル(60)から噴射された冷却ガス(61)によりその接合部(4)が強制冷却されながら、上下矯正ローラ(50)(51)間に通され、接合部(4)において加圧され矯正されて平坦になる。
【0034】
このように、突合せ部(3)が順次プローブ(12)を通過するように両接合部材(1)(2)が移動することによって、プローブ(12)との接触部が摩擦熱にて順次軟化撹拌されて両接合部材(1)(2)は突合せ部(3)において接合一体化される。すなわち、プローブ(12)の回転により発生する摩擦熱、あるいは更に回転子(11)の肩部(11a)と両接合部材(1)(2)の上面との摺動に伴い発生する摩擦熱により、プローブ(12)との接触部分近傍において両接合部材(1)(2)は軟化し、かつ撹拌されるとともに、両接合部材(1)(2)の移動に伴って、軟化撹拌部分がプローブ(12)の通過溝を埋めるように塑性流動したのち、摩擦熱を急速に失って冷却固化される。この現象が両接合部材(1)(2)の移動に伴って順次繰り返されていき、最終的に両接合部材(1)(2)が突合せ部(3)において接合一体化される。
【0035】
また、回転子(11)の肩部(11a)における両接合部材(1)(2)の移動方向側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面に接触する状態のもとで、両接合部材(1)(2)が移動するので、軟化部分の素材の飛散が防止されかつ加圧されて均一な接合状態が確実に実現されるとともに、両接合部材(1)(2)上面の凹凸形成が防止されて、接合部(4)上面が平滑になる。
【0036】
また、プローブ(12)の先端から支持ローラ(20)の周面までの距離は、支持ローラ(20)が回転しても一定であることから、両接合部材(1)(2)は、プローブ(12)の先端と下面との距離が常に一定値を採るように移動して、接合状態が均質になる。
【0037】
また、両接合部材(1)(2)は、案内ローラ(40)(40)(41)(41)により突合せ方向に加圧されているから、突合せ部(3)における軟化部分が容易に密着変形して、突合せ部(3)に形成された隙間が消滅し、該隙間に存在する空気は接合部(4)外部へ逃げ、接合部(4)への空気の巻込みが防止される。
【0038】
さらに、両接合部材(1)(2)は、ノズル(60)から噴出された冷却ガス(61)により接合部(4)が強制冷却されながら、上下矯正ローラ(50)(51)間に通されることから、その接合部(4)が温度降下に伴う収縮応力の大部分が発生した状態で上下矯正ローラ(50)(51)間に通される。そして、両接合部材(1)(2)は、矯正ローラ(50)(51)から加圧力を受け、この加圧力によって接合部(4)の残留応力が分散されて歪みが除去され、変形力が緩和されて平坦になる。この矯正ローラ(50)(51)による矯正が、接合部(4)の形成に伴って順次遂行されていき、最終的に、接合部材(1)(2)が接合部(4)全域において矯正されて捩れや反りのない平坦状となる。ここで、両接合部材(1)(2)は、矯正ローラ(50)(51)間に通される前に、接合部(4)に、温度降下に伴う収縮応力の大部分が発生した状態になっているので、矯正ローラ(50)(51)通過後においても、温度降下による変形が殆ど生じず、平坦状態が維持される。
【0039】
こうして両接合部材(1)(2)は、接合一体化されると共に、その接合部(4)全域において矯正されて、接合状態が均質で、かつ接合部(4)に空気の巻込みの少ない従って接合欠陥が少なく、しかも高い平坦性を有する船舶フロア用パネルとなる。
【0040】
さらに、この実施形態の摩擦撹拌接合装置は、次のような付随的効果を有している。
【0041】
例えば、図4(イ)に示すように、接合部材(1)(2)として、接合部の接合面積を増加させて接合強度を向上させる等の目的のために、平板部(1a)(2a)の相互突合せ部に厚肉部(1c)(2c)を形成したものが用いられる場合がある。このような接合部材(1)(2)を用いて、上記のような摩擦撹拌接合により突合せ接合を行うと、接合部材(1)(2)は、接合工具(10)のプローブ(12)通過後に、同図(ロ)に示すように、その厚肉部(1c)(2c)に回転子(11)の肩部(11a)による略円弧状の削り痕(5)が形成されて、外観体裁が低下することがある。しかしながら、この摩擦撹拌接合装置には、上記のような矯正ローラ(50)(51)を備えているので、接合部材(1)(2)の接合部(4)は、この矯正ローラ(50)(51)により軽く加圧されて、同図(ハ)に示すように、前記削り痕(5)がほぼ消滅し、外観体裁が維持されるものとなる。
【0042】
このように、矯正ローラ(50)(51)は、接合部材(1)(2)におけるプローブ(12)挿入側の面に形成された前記削り痕(5)等の接合痕をほぼ消滅させて、得られる接合品の外観体裁を向上させることができる。なお、矯正ローラ(50)(51)による接合部(4)の加圧は、最大深さ0.2〜0.3mmの削り痕(5)に対して最大深さ0.05mm以下(零を含む)となる程度に行うのが良い。
【0043】
以上、この発明の実施形態を説明したが、この発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、突合せ部(3)にプローブ(12)を挿入して、このプローブ挿入状態のままで、プローブ(12)が順次突合せ部(3)を通過するように両接合部材(1)(2)を移動させることにより、両接合部材(1)(2)を突合せ接合するものであるが、この発明では、この他に、両接合部材(1)(2)を定盤等の基台(図示せず)上に載置し、その突合せ部(3)にプローブ(12)を挿入して、このプローブ挿入状態のままで、プローブ(12)を突合せ部(3)に沿って移動させることにより、両接合部材(1)(2)を突合せ接合するものであっても良く、この場合には、矯正ローラ(50)は、プローブ(12)とともに移動して、プローブ(12)との距離が一定に保たれるものが好適に用いられる。また、上記実施形態は、突合せ接合により接合部材を接合一体化するものであるが、この発明は、この他に、重ね接合により接合部材を接合一体化するものであっても良い。
【0044】
【発明の効果】
上述の次第で、この発明に係る摩擦撹拌接合装置は、プローブにより接合された接合部を加圧してその歪みを除去する矯正ローラが設けられているので、接合部材をその接合部全域において矯正することができる。その結果、捩れ、反り等の変形のない接合品を製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る摩擦撹拌接合装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1中のII−II線断面図である。
【図3】図1中の接合部材及び上下両矯正ローラを示すIII −III 線断面図である。
【図4】接合部材の一変形例を示す部分断面図であって、(イ)は接合前の状態、(ロ)はプローブ通過後の状態、(ハ)は矯正ローラ通過後の状態を示すものである。
【図5】摩擦撹拌接合方法を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1、2…接合部材
3…突合せ部
4…接合部
10…接合装置
12…プローブ
20…支持ローラ(駆動ローラ)
21、22…駆動ローラ
30、31…押えローラ
40、41…案内ローラ
50、51…矯正ローラ
60…冷却媒体噴射用ノズル
Claims (17)
- 2個の接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)同士の突合せ部(3)に回転するプローブ(12)を挿入し、プローブとの接触部を摩擦熱にて軟化させ撹拌しながら、プローブ挿入状態で、プローブ(12)を突合せ部に沿って移動させ、あるいはプローブ(12)が順次突合せ部(3)を通過するように接合部材(1)(2)を移動させることにより、接合部材(1)(2)の突合せ接合を行うものとなされた摩擦撹拌接合装置であって、
両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)の厚さは、互いに同じであり、
前記プローブ(12)により接合された接合部(4)を加圧する矯正ローラ(50)が設けられており、
前記矯正ローラは、上下一対の円柱状ローラであり、互いに両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)の厚さ方向に対向する態様にして配置されるとともに、
上下矯正ローラ(50)(51)は、両者の隙間が平板部(1a)(2a)の厚さより小さく設定され、上下矯正ローラ(50)(51)間に通される両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)を圧延し、両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)を接合部(4)において矯正して平坦にするものとなされていることを特徴とする摩擦撹拌接合装置。 - 前記矯正ローラは、加圧機構を備えた回転自在な上下一対の円柱状ローラである請求項1に記載の摩擦撹拌接合装置。
- 両接合部材(1)(2)の移動方向における前記上矯正ローラ(50)の後方近傍に、冷却装置の冷却媒体噴射用ノズル(60)が、その噴射口を接合部(4)に向ける態様にして固定配置されている請求項1または2に記載の摩擦撹拌接合装置。
- 2個の接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)同士の突合せ部(3)又は重合せ部に回転するプローブ(12)を挿入し、プローブとの接触部を摩擦熱にて軟化させ撹拌しながら、プローブ挿入状態で、プローブ(12)を突合せ部又は重合せ部に沿って移動させ、あるいはプローブ(12)が順次突合せ部(3)又は重合せ部を通過するように接合部材(1)(2)を移動させることにより、接合部材(1)(2)の突合せ接合又は重ね接合を行うものとなされた摩擦撹拌接合装置であって、
前記プローブ(12)により接合された接合部(4)を加圧する矯正ローラ(50)が設けられており、
前記矯正ローラは、上下一対の円柱状ローラであり、互いに両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)の厚さ方向に対向する態様にして配置されており、
両接合部材(1)(2)の移動方向における前記上矯正ローラ(50)の後方近傍に、冷却装置の冷却媒体噴射用ノズル(60)が、その噴射口を接合部(4)に向ける態様にして固定配置されていることを特徴とする摩擦撹拌接合装置。 - 前記矯正ローラは、加圧機構を備えた回転自在な上下一対の円柱状ローラである請求項4に記載の摩擦撹拌接合装置。
- 2個の接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)同士の突合せ部(3)に回転するプローブ(12)を挿入し、プローブとの接触部を摩擦熱にて軟化させ撹拌しながら、プローブ挿入状態で、プローブ(12)を突合せ部に沿って移動させ、あるいはプローブ(12)が順次突合せ部(3)を通過するように接合部材(1)(2)を移動させることにより、接合部材(1)(2)の突合せ接合を行うものとなされた摩擦撹拌接合方法であって、
両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)の厚さは、互いに同じであり、
前記プローブ(12)により接合された接合部(4)を矯正ローラにより加圧し、
前記矯正ローラは、上下一対の円柱状ローラであり、前記矯正ローラによる加圧は、互いに両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)の厚さ方向に対向する態様にして配置された上下矯正ローラ(50)(51)により行われ、
上下矯正ローラ(50)(51)は、両者の隙間が平板部(1a)(2a)の厚さより小さく設定され、上下矯正ローラ(50)(51)間に通される両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)を圧延し、両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)を接合部(4)において矯正して平坦にすることを特徴とする摩擦撹拌接合方法。 - 両接合部材(1)(2)の移動方向における前記上矯正ローラ(50)の後方近傍に設置された、冷却装置の冷却媒体噴射用ノズル(60)により、接合部を強制冷却する請求項6に記載の摩擦撹拌接合方法。
- 前記矯正ローラによる加圧により接合部の歪みを除去する請求項6または7に記載の摩擦撹拌接合方法。
- 2個の接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)同士の突合せ部(3)又は重合せ部に回転するプローブ(12)を挿入し、プローブとの接触部を摩擦熱にて軟化させ撹拌しながら、プローブ挿入状態で、プローブ(12)を突合せ部又は重合せ部に沿って移動させ、あるいはプローブ(12)が順次突合せ部(3)又は重合せ部を通過するように接合部材(1)(2)を移動させることにより、接合部材(1)(2)の突合せ接合又は重ね接合を行うものとなされた摩擦撹拌接合方法であって、
前記プローブ(12)により接合された接合部(4)を矯正ローラにより加圧し、
前記矯正ローラは、上下一対の円柱状ローラであり、前記矯正ローラによる加圧は、互いに両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)の厚さ方向に対向する態様にして配置された上下矯正ローラ(50)(51)により行われ、
両接合部材(1)(2)の移動方向における前記上矯正ローラ(50)の後方近傍に設置された、冷却装置の冷却媒体噴射用ノズル(60)により、接合部を強制冷却することを特徴とする摩擦撹拌接合方法。 - 前記矯正ローラによる加圧により接合部の歪みを除去する請求項9に記載の摩擦撹拌接合方法。
- 2個の接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)同士の突合せ部(3)に回転するプローブ(12)を挿入し、プローブとの接触部を摩擦熱にて軟化させ撹拌しながら、プローブ挿入状態で、プローブ(12)を突合せ部に沿って移動させ、あるいはプローブ(12)が順次突合せ部(3)を通過するように接合部材(1)(2)を移動させることにより、接合部材(1)(2)の突合せ接合を行うものとなされた摩擦撹拌接合方法であって、
2個の接合部材の平板部(1a)(2a)の相互突合せ部に厚肉部を形成した接合部材を用いて接合し、接合部(4)を矯正ローラにより加圧することを特徴とする摩擦撹拌接合方法。 - 前記矯正ローラは、上下一対の円柱状ローラであり、前記矯正ローラによる加圧は、互いに両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)の厚さ方向に対向する態様にして配置された上下矯正ローラ(50)(51)により行われる請求項11記載の摩擦撹拌接合方法。
- 両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)の厚さは、互いに同じであり、
上下矯正ローラ(50)(51)は、両者の隙間が平板部(1a)(2a)の厚さより小さく設定され、上下矯正ローラ(50)(51)間に通される両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)を圧延し、両接合部材(1)(2)の平板部(1a)(2a)を接合部(4)において矯正して平坦にする請求項12に記載の摩擦撹拌接合方法。 - 両接合部材(1)(2)の移動方向における前記上矯正ローラ(50)の後方近傍に設置された、冷却装置の冷却媒体噴射用ノズル(60)により、接合部を強制冷却する請求項12または13に記載の摩擦撹拌接合方法。
- 前記矯正ローラによる加圧により接合部の歪みを除去する請求項11ないし14のいずれか1に記載の摩擦撹拌接合方法。
- 2個の接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に回転するプローブ(12)を挿入し、プローブとの接触部を摩擦熱にて軟化させ撹拌しながら、プローブ挿入状態で、プローブ(12)を突合せ部又は重合せ部に沿って移動させ、あるいはプローブ(12)が順次突合せ部(3)又は重合せ部を通過するように接合部材( 1)(2)を移動させることにより、接合部材(1)(2)の突合せ接合又は重ね接合を行うものとなされた摩擦撹拌接合装置であって、
前記プローブ(12)により接合された接合部(4)を加圧してその歪みを除去する矯正ローラ(50)が設けられていることを特徴とする摩擦撹拌接合装置。 - 2個の接合部材(1)(2)の突合せ部(3)又は重合せ部に回転するプローブ(12)を挿入し、プローブとの接触部を摩擦熱にて軟化させ撹拌しながら、プローブ挿入状態で、プローブ(12)を突合せ部又は重合せ部に沿って移動させ、あるいはプローブ(12)が順次突合せ部(3)又は重合せ部を通過するように接合部材(1)(2)を移動させることにより、接合部材(1)(2)の突合せ接合又は重ね接合を行うものとなされた摩擦撹拌接合方法であって、
前記プローブ(12)により接合された接合部(4)を矯正ローラ(50)により加圧してその歪みを除去することを特徴とする摩擦撹拌接合方法。
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