JP4271953B2 - 接合継手の製造方法及び摩擦撹拌接合装置 - Google Patents

接合継手の製造方法及び摩擦撹拌接合装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、接合継手の製造方法及び摩擦撹拌接合装置に関し、詳述すると、自動車、鉄道車両、船舶等における床材、壁材、天井材、梁材等として用いられる接合継手の製造方法及びこれに好適に用いられる摩擦撹拌接合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
摩擦撹拌接合は、固相接合の範疇に入り、接合ワークである金属材の種類に制限を受けない、接合に伴う熱歪みによる変形が少ない等の優れた利点を有し、近年、様々な接合継手を製造する際に用いられている。
【0003】
この摩擦撹拌接合は一般に次のように行われている。すなわち、摩擦撹拌接合工具のプローブを回転させた状態で該プローブを接合ワークの接合予定部の一端部に埋入する。そして、この埋入状態でプローブを接合予定部の一端部から他端部へと接合予定部に沿って移動させる。このプローブの移動操作により、接合予定部が接合される。
【0004】
而して、上述した摩擦撹拌接合方法によれば、接合ワークが長尺なものであってその接合予定部が長い場合には、プローブの移動距離が長くなるため、プローブの移動操作(つまり接合操作)が困難になるし、また大型の摩擦撹拌接合装置が必要となるという難点があった。
【0005】
そこで、このような難点を解消するため、接合ワークの接合予定部に摩擦撹拌接合工具のプローブを埋入するとともに、接合ワークの両側方に配置された一対の拘束ローラによって接合ワークを側方移動阻止状態に拘束し、この状態で、接合ワークを接合予定部が順次プローブを通過するように移動させることにより、接合予定部を接合する方法が知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−10366号公報(請求項1、第1及び2図)
【0007】
【特許文献2】
特開平11−28582号公報(第3−6頁、第1及び2図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法によれば、接合ワークを拘束ローラで拘束する際に、接合ワークの側縁部が拘束ローラから拘束力を受けることで変形し、該側縁部の寸法精度が低下することがあった。特にこの変形は、接合ワークの側縁部が薄肉であって強度が弱い場合に発生し易かった。
【0009】
この発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、拘束に伴う接合ワークの側縁部の変形を防止し、優れた寸法精度を有する接合継手を得ることができる接合継手の製造方法及びこれに好適に用いられる摩擦撹拌接合装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の手段を提供する。
【0011】
[1]接合ワークの接合予定部に摩擦撹拌接合工具のプローブを埋入するとともに、接合ワークの両側方に配置された少なくとも一対の拘束ローラによって接合ワークを側方移動阻止状態に拘束した状態で、接合ワークを接合予定部が順次プローブを通過するように移動させることにより、接合予定部を摩擦撹拌接合する接合継手の製造方法において、接合ワークの両側縁部のうち少なくとも一方の側縁部に、拘束に伴う側縁部の変形を防止するプロテクタを装着して、接合ワークを拘束することを特徴とする接合継手の製造方法。
【0012】
[2]プロテクタの接合ワーク側縁部への装着部は、接合ワークの側縁部に嵌合可能な形状に形成されており、接合ワークの側縁部にプロテクタを嵌合状態に装着する前項1記載の接合継手の製造方法。
【0013】
[3]プロテクタは、接合ワークの側縁部に装着された状態において、接合ワークの側方に延びた延長部を有しており、プロテクタの延長部の側縁部を拘束ローラの周面部に当接させた状態で、接合ワークを拘束する前項1又は2記載の接合継手の製造方法。
【0014】
[4]拘束ローラの周面部には、プロテクタの側縁部が嵌合される嵌合部が形成されており、プロテクタの側縁部を拘束ローラの嵌合部に嵌合させた状態で、接合ワークを拘束する前項1〜3のいずれか1項記載の接合継手の製造方法。
【0015】
[5]プロテクタは押出材製である前項1〜4のいずれか1項記載の接合継手の製造方法。
【0016】
[6]接合ワークは、突合せ状に配置された2個の接合部材からなり、接合ワークの接合予定部は、両接合部材の突合せ部である前項1〜5のいずれか1項記載の接合継手の製造方法。
【0017】
[7]回転可能なプローブを有する摩擦撹拌接合工具と、接合ワークを移動させる送り装置と、接合ワークの両側方に配置された少なくとも一対の拘束ローラとを備えており、接合予定部に接合工具のプローブが埋入された接合ワークを両拘束ローラによって側方移動阻止状態に拘束した状態で、送り装置によって接合ワークを接合予定部が順次プローブを通過するように移動させることにより、接合予定部を接合するものとなされた摩擦撹拌接合装置において、接合ワークの両側縁部のうち少なくとも一方の側縁部に装着され、拘束に伴う側縁部の変形を防止するプロテクタを備えていることを特徴とする摩擦撹拌接合装置。
【0018】
[8]プロテクタの接合ワーク側縁部への装着部は、接合ワークの側縁部に嵌合可能な形状に形成されている前項7記載の摩擦撹拌接合装置。
【0019】
[9]プロテクタは、接合ワークの側縁部に装着された状態において、接合ワークの側方に延びた延長部を有しており、プロテクタの延長部の側縁部が拘束ローラの周面部に当接された状態で、接合ワークが拘束されるものとなされている前項7又は8記載の摩擦撹拌接合装置。
【0020】
[10]拘束ローラの周面部には、プロテクタの側縁部が嵌合される嵌合部が形成されている前項7〜9のいずれか1項記載の摩擦撹拌接合装置。
【0021】
[11]嵌合部は、拘束ローラの周面部の軸線方向中間部に形成された環状の嵌合凹部であり、拘束ローラの嵌合凹部よりも一端側の部位と他端側の部位とにおいて、一端側の部位の直径が他端側の部位の直径よりも大に設定されている前項10記載の摩擦撹拌接合装置。
【0022】
[12]プロテクタは押出材製である前項7〜11のいずれか1項記載の摩擦撹拌接合装置。
【0023】
[13]接合ワークは、突合せ状に配置された2個の接合部材からなり、接合ワークの接合予定部は、両接合部材の突合せ部である前項7〜12のいずれか1項記載の摩擦撹拌接合装置。
【0024】
次に、上記各項の発明を説明する。
【0025】
[1]の発明では、接合ワークの両側縁部のうち少なくとも一方の側縁部に、プロテクタを装着することにより、拘束に伴う側縁部の変形をこのプロテクタによって防止することができる。そのため、優れた寸法精度を有する接合継手を得ることができる。
【0026】
なお、[1]の発明では、当該発明に係る製造方法により得られる接合継手の種類は限定されるものではなく、例えば、接合継手は重ね接合継手であっても良いし、突合せ接合継手であっても良い。また、接合ワークとしては、例えば、アルミニウム又はその合金製のものであっても良いし、銅又は銅合金製のものであっても良いし、鉄系材料製のものであっても良く、その材質に限定されるものではない。また、拘束に伴う接合ワークの側縁部の変形としては、屈曲による変形、傷付きや摩耗による変形などが挙げられる。
【0027】
[2]の発明では、接合ワークの側縁部にプロテクタを嵌合状態に装着することにより、接合ワークの側縁部の変形を確実に防止することができる。
【0028】
[3]の発明では、プロテクタが延長部を有していることから、仮に接合ワークの幅寸法が一対の拘束ローラの最小間隔よりも小さい場合であっても、接合ワークの側縁部にこのプロテクタを装着することにより、接合ワークを両拘束ローラによって拘束することができる。このように、本発明によれば、幅狭の接合ワークであっても既存の接合装置を利用して接合を行えるようになる。
【0029】
[4]の発明では、拘束ローラの周面に嵌合部が形成されているので、拘束ローラの周面部におけるプロテクタの位置ずれを防止することができる。そのため、接合ワークを確実に拘束することができる。
【0030】
[5]の発明では、プロテクタが押出材製であることにより、プロテクタをコスト的に有利に製造することができる。このプロテクタとしては、アルミニウム又はアルミニウム合金等の金属押出材製のものが例示される。
【0031】
[6]の発明では、優れた寸法精度を有する突合せ接合継手を得ることができる。
【0032】
[7]の発明では、摩擦撹拌接合装置がプロテクタを備えているので、接合ワークの側縁部にプロテクタを装着することにより、拘束に伴う側縁部の変形をこのプロテクタによって防止することができる。そのため、優れた寸法精度を有する接合継手を得ることができる。すなわち、[7]の発明に係る摩擦撹拌接合装置は、上記[1]の発明に係る接合継手の製造方法に好適に用いることができる。
【0033】
[8]の発明では、プロテクタの装着部が接合ワークの側縁部に嵌合可能な形状に形成されているので、接合ワークの側縁部の変形を確実に防止することができる。すなわち、[8]の発明に係る摩擦撹拌接合装置は、上記[2]の発明に係る接合継手の製造方法に好適に用いることができる。
【0034】
[9]の発明では、プロテクタが延長部を有していることから、仮に接合ワークの幅寸法が一対の拘束ローラの最小間隔よりも小さい場合であっても、接合ワークの側縁部にこのプロテクタを装着することにより、接合ワークを両拘束ローラによって拘束できるようになる。すなわち、[9]の発明に係る摩擦撹拌接合装置は、上記[3]の発明に係る接合継手の製造方法に好適に用いることができる。
【0035】
[10]の発明では、拘束ローラの周面部に嵌合部が形成されているので、拘束ローラの周面部におけるプロテクタの位置ずれを防止することができ、そのため、接合ワークを確実に拘束することができる。すなわち、[10]の発明に係る摩擦撹拌接合装置は、上記[4]の発明に係る接合継手の製造方法に好適に用いることができる。
【0036】
[11]の発明では、プロテクタの側縁部を拘束ローラの嵌合凹部内に嵌合させる際に、プロテクタの側縁部を、拘束ローラの嵌合凹部よりも一端側の部位の側面で受けることができる。そのため、拘束作業を容易に行うことができる。
【0037】
[12]の発明では、プロテクタが押出材製であることにより、プロテクタをコスト的に有利に製造することができる。
【0038】
[13]の発明では、優れた寸法精度を有する突合せ接合継手を得ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の幾つかの好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
【0040】
図1において、(3)は板状の接合ワークである。(10)は本実施形態に係る摩擦撹拌接合装置である。本実施形態では、説明の便宜上、接合ワーク(3)の厚さ方向両側の2つの面のうち、後述する摩擦撹拌接合工具(20)のプローブ(22)が埋入される側の面を「表面」と呼び、その反対側の面を「裏面」と呼ぶ。
【0041】
前記接合ワーク(3)は、図1に示すように、突合せ状に配置された2個の長尺板状の接合部材(1)(2)からなる。(4)は両接合部材(1)(2)の突合せ部である。各接合部材(1)(2)はいずれも金属製のものであり、詳述するとアルミニウム又はアルミニウム合金押出材製のものである。そして、両接合部材(1)(2)は突合せ状態のままで略水平状に配置されている。
【0042】
なお、本実施形態では、接合ワーク(3)の接合予定部は両接合部材(1)(2)の突合せ部(4)である。そして、この突合せ部(4)が摩擦撹拌接合されることによって、接合継手としての突合せ接合継手が製造される。図1において、(4')は、接合ワーク(3)(両接合部材(1)(2))の接合された突合せ部(即ち接合終了部)である。また、(J)は摩擦撹拌接合部である。この摩擦撹拌接合部(J)は、接合ワーク(3)の接合された突合せ部(4')に形成されている。
【0043】
前記摩擦撹拌接合装置(10)は、摩擦撹拌接合工具(20)と、送り装置(30)と、2組の拘束ローラ(40)とを備えている。
【0044】
前記摩擦撹拌接合工具(20)は、接合ワーク(3)(両接合部材(1)(2))の突合せ部(4)を摩擦撹拌接合するためのものである。この接合工具(20)は、径大のショルダー部(21)と、径小のピン状プローブ(22)とを有している。ショルダー部(21)は、円柱状の回転子の端部からなり、その断面形状が円形状に形成されている。このショルダー部(21)は、その軸線からなる回転軸線(P)を中心に回転可能なものである。プローブ(22)は、ショルダー部(21)の端面(21a)の回転中心部に前記回転軸線(P)と同軸状に突設されている。このプローブ(22)の周面には、撹拌用凸部(図示せず)が設けられている。この接合工具(20)は、接合ワーク(3)の表面側において、そのプローブ(22)を下方に向ける態様で配置されている。
【0045】
この接合工具(20)は、回転駆動装置(図示せず)に接続されており、該回転駆動装置が作動されることでショルダー部(21)及びプローブ(22)が一体に回転軸線(P)を中心に回転されるものとなされている。さらに、この接合工具(20)は昇降装置(図示せず)に接続されており、該昇降装置が作動されることでショルダー部(21)及びプローブ(22)が上下に移動されるものとなされている。
【0046】
前記送り装置(30)は、接合ワーク(3)を所定方向に移動させるためのものである。矢印(MD)は、接合ワーク(3)の移動方向を示している。この送り装置(30)は、回転駆動可能な複数個の送りローラ(31)(32)(33)から構成されている。これら複数個の送りローラ(31)(32)(33)は、両接合部材(1)(2)の裏面側に、接合ワーク(3)の移動方向(MD)に間隔をおいて配置されている。接合ワーク(3)はこれら複数個の送りローラ(31)(32)(33)によって略水平状に支持されている。
【0047】
この送り装置(30)において、各送りローラ(31)(32)(33)は、回転駆動装置(図示せず)に接続されており、該回転駆動装置が作動されることでこれら複数個の送りローラ(31)(32)(33)が同一の周速度で回転されるものとなされている。これら複数個の送りローラ(31)(32)(33)の回転によって、接合ワーク(3)がその長さ方向に移動されるものとなされている。本実施形態では、複数個の送りローラ(31)(32)(33)の個数は3個である。これら3個の送りローラ(31)(32)(33)のうち1個の送りローラ(31)は、裏当てローラとしても機能するものとなされており、当該送りローラ(31)の上方に、前記接合工具(20)がそのプローブ(22)を下方に向ける態様で配置されている。なお、この送りローラ(31)は、回転駆動可能なものではなく、回転自在なものであっても良い。
【0048】
図1において、(34)は前押さえローラ、(35)は後押さえローラである。前押さえローラ(34)及び後押さえローラ(35)は、接合ワーク(3)の表面側における接合工具(20)のプローブ(22)の前側及び後側にそれぞれ配置されている。これら前後の押さえローラ(34)(35)は、接合ワーク(3)を送りローラ(32)(33)の周面に押し付けるためのものである。
【0049】
前記2組の拘束ローラ(40)は、一対の前拘束ローラ(40F)(40F)と、一対の後拘束ローラ(40R)(40R)とからなる。
【0050】
一対の前拘束ローラ(40F)(40F)は、接合ワーク(3)の両側方(即ち、接合ワーク(3)の幅方向両側)において、接合工具(20)のプローブ(22)の位置よりも接合ワーク(3)の移動方向前側に配置されている。両前拘束ローラ(40F)(40F)の間隔は所定範囲内で変更可能になっている。
【0051】
一対の後拘束ローラ(40R)(40R)は、接合ワーク(3)の両側方において、接合工具(20)のプローブ(22)の位置よりも接合ワーク(3)の移動方向後側に配置されている。両後拘束ローラ(40R)(40R)の間隔は所定範囲内で変更可能になっている。
【0052】
両前拘束ローラ(40F)(40F)と両後拘束ローラ(40R)(40R)は、接合ワーク(3)を突合せ方向に押すことによって、接合ワーク(3)を側方移動阻止状態に拘束するものである。一方、接合ワーク(3)は、これらの拘束ローラ(40)によって押されることにより、その突合せ部(4)が不本意に開かないものとなされている。
【0053】
これらの拘束ローラ(40)は同形同寸に形成されている。また、これらの拘束ローラ(40)は上下方向の回転軸線(P)を中心に回転自在なものである。
【0054】
なお本発明では、これらの拘束ローラ(40)は、回転自在なものではなく、回転駆動可能なものであって送り装置としても機能するものとなされていても良い。
【0055】
而して、図3及び図4に示すように、接合ワーク(3)の両側縁部における厚さ方向中間部には、それぞれ側方突出状の凸部(5)が長さ方向に延びて一体形成されている。この凸部()は、他の板状部材(図示せず)と連結するための部位である。この凸部()は、接合ワーク(3)の肉厚よりも薄く、強度が弱くなっており、そのため接合ワーク(3)の側縁部は屈曲し易くなっている。なお、各接合部材(1)(2)の突き合わされた側縁部にはこの凸部は形成されておらず、すなわち、各接合部材(1)(2)の突き合わされた側縁部の端面は、接合部材の表面及び裏面に対して略垂直な面に形成されている。
【0056】
図1において、(50)(50)は左右一対のプロテクタである。このプロテクタ(50)は、拘束に伴う接合ワーク(3)の側縁部の変形を防止するためのものである。両プロテクタ(50)(50)は同形同寸に形成されている。プロテクタ(50)は、アルミニウム(その合金を含む。)押出材製である。
【0057】
本実施形態では、プロテクタ(50)は断面コ字形の棒状のものである。このプロテクター(50)の接合ワーク(3)側縁部への装着部(51)には、長さ方向に延びた凹部(52)が形成されている。この凹部(52)は、接合ワーク(3)の前記凸部(5)と嵌合可能なものである。したがって、このプロテクタ(50)の装着部(51)は接合ワーク(3)の側縁部に嵌合可能な形状に形成されている。一方、プロテクタ(50)の側縁部(53)は、本実施形態では装着部(51)に近接した位置に形成されている。そして、プロテクタ(50)の装着部(51)の凹部(52)内に接合ワーク(3)の凸部(5)が嵌合されることにより、このプロテクタ(50)が接合ワーク(3)の対応する側縁部に着脱自在に装着されている。
【0058】
一方、図4に示すように、各拘束ローラ(40)の周面部の軸線方向中間部には、嵌合部としての環状の嵌合凹部(43)が全周に亘って形成されている。この嵌合凹部(43)内にはプロテクタ(50)の側縁部(53)が嵌合される。また、拘束ローラ(40)の嵌合凹部(43)よりも下側の部位(41)(一端側の部位)と上側の部位(42)(他端側の部位)とにおいて、下側の部位(41)の直径(φ1)が上側の部位(42)の直径(φ2)よりも大に設定されている(即ち、φ1>φ2)。
【0059】
次に、前記摩擦撹拌接合装置(10)を用いた接合継手の製造方法について説明する。
【0060】
まず、図1及び図2に示すように、2個の接合部材(1)(2)を突合せ状に配置する。次いで、両接合部材(1)(2)からなる接合ワーク(3)の両側縁部にそれぞれプロテクタ(50)を嵌合状態に装着する。すなわち、接合ワーク(3)の両側縁部の凸部(50)をぞれぞれプロテクタ(50)の装着部(51)の凹部(52)内に嵌合させて、プロテクタ(50)を対応する側縁部に接合ワークの長さ方向全域に亘って装着する。
【0061】
次いで、接合ワーク(3)を一対の後拘束ローラ(40R)(40R)間と一対の前拘束ローラ(40F)(40F)間とに順次、通す。そして、後拘束ローラの間隔及び前拘束ローラの間隔を狭めて、プロテクタ(50)の側縁部(53)を、これらの拘束ローラ(40)の周面部に当接させた状態にし、本実施形態ではこれらの拘束ローラ(40)の嵌合凹部(43)内に嵌合させた状態にする。そして、これらの拘束ローラ(40)によって接合ワーク(3)の各接合部材(1)(2)を突合せ方向に押す。これにより、接合ワーク(3)がこれらの拘束ローラ(40)によって側方移動阻止状態に拘束され、突合せ部(4)が不本意に開かないものとなる。
【0062】
拘束ローラによる接合ワーク(3)への拘束作業について詳述すると、次のとおりである。まず、図5に示すように接合ワーク(3)を拘束ローラ(40)よりも上側に配置させておき、該接合ワーク(3)を下方に移動させて、プロテクタ(50)の側縁部(53)を拘束ローラ(40)の嵌合凹部(43)よりも下側の部位(41)における嵌合凹部(43)側に向いた側面(41a)で受ける。この状態で、拘束ローラ(40)を接合ワーク(3)側へ少し移動させ、即ち一対の拘束ローラの間隔を狭めることにより、プロテクタ(50)の側縁部(53)を拘束ローラ(40)の嵌合凹部(43)内に嵌合させて、接合ワーク(3)を拘束する。
【0063】
こうして接合ワーク(3)を拘束しながら、あるいは拘束した状態で、接合ワーク(3)を送りローラ(31)(32)(33)によって支持する。
【0064】
次いで、接合工具(20)のショルダー部(21)及びプローブ(22)を回転させ、該プローブ(22)を接合ワーク(3)の突合せ部(4)に接合ワーク(3)の表面側から埋入するとともに、ショルダー部(21)を接合ワーク(3)の表面に押し付け、且つ接合工具(20)の回転軸線(P)を接合ワーク(3)のプローブ埋入位置における表面の法線(N)に対して接合ワーク(3)の移動方向前側へ傾斜角θで僅かに傾斜させる。このような状態に接合工具(20)を配置させる。前記傾斜角θは、限定されるものではないが、2〜8°の範囲内に設定されることが望ましい。
【0065】
なお本発明では、接合工具(20)のプローブ(22)の突合せ部(4)への埋入操作は、次のように行っても良い。すなわち、プローブ(22)を予め下方に移動させておき、接合ワーク(3)の端部をプローブ(22)に向かって移動させて、プローブ(22)を接合ワーク(3)の端面から強制的に突合せ部(4)に埋入させる。こうしてプローブ(22)の突合せ部(4)への埋入操作を行っても良い。
【0066】
次いで、送りローラ(31)(32)(33)を回転駆動させることにより、接合ワーク(3)をその突合せ部(4)が順次プローブ(22)を通過するように移動させる。この移動に伴い、接合ワーク(3)の突合せ部(4)がプローブ(22)によって摩擦撹拌接合されていく。
【0067】
なお本発明では、接合工具(20)のプローブ(22)の回転数は限定されるものではなく、例えば1000〜2000rpmに設定される。また、接合ワーク(3)の移動速さ(即ち接合速さ)は限定されるものではなく、例えば400〜800mm/minに設定される。
【0068】
接合ワーク(3)が移動し突合せ部(4)の終端部がプローブ(22)の位置に到達すると、プローブ(22)を突合せ部(4)から抜出させる。以上の操作により、突合せ部(4)が摩擦撹拌接合されて、両接合部材(1)(2)が接合一体化される。
【0069】
次いで、接合ワーク(3)の拘束を解除したのち、プロテクタ(50)を取り外すことにより、所望する突合せ接合継手が得られる。
【0070】
而して、上記摩擦撹拌接合装置(10)を用いた接合継手の製造方法によれば、接合ワーク(3)の両側縁部にそれぞれプロテクタ(50)が装着されているので、接合ワーク(3)を拘束ローラ(40)によって拘束した場合であっても、接合ワーク(3)の側縁部が拘束ローラ(40)からの拘束力を受けて変形する不具合についても防止できる。したがって、この製造方法により得られた突合せ接合継手の側縁部は、優れた寸法精度を有している。
【0071】
さらに、プロテクタ(50)の装着部(51)には、凸部(5)と嵌合可能な凹部(52)が形成されているので、プロテクタ(50)の装着部(51)を接合ワーク(3)の側縁部に嵌合させてプロテクタ(50)を装着することができる。そのため、接合ワーク(3)の側縁部の変形を確実に防止することができる。
【0072】
また、拘束ローラ(40)の嵌合凹部(43)内にプロテクタ(50)の側縁部(53)が嵌合されているので、拘束ローラ(40)の周面部におけるプロテクタ(50)の位置ずれを防止することができる。そのため、接合ワーク(3)を確実に拘束することができる。
【0073】
さらに、拘束ローラ(50)の嵌合凹部(43)よりも下側の部位(41)の直径(φ1)が上側の部位(42)の直径(φ2)よりも大に設定されていることから、プロテクタ(50)の側縁部(53)を拘束ローラ(40)の嵌合凹部(43)内へ嵌合させる際に、プロテクタ(50)の側縁部を拘束ローラ(40)の嵌合凹部(43)よりも下側の部位(41)の側面(41a)で受けることができる。そのため、拘束ローラ(50)による接合ワーク(3)への拘束作業を容易に行うことができる。
【0074】
加えて、プロテクタ(50)は押出材製であるから、プロテクタ(50)をコスト的に有利に製造することができる。
【0075】
図6は、上記プロテクタ(50)の第1変形例を示す断面図である。
【0076】
この第1変形例では、接合ワーク(3)の側縁部の端面は表面及び裏面に対して傾斜した斜面に形成されており、そのため該側端部の一つの角部(6)(同図では下角部)が側方突出状に鋭角に形成されている。
【0077】
一方、プロテクタ(50A)の装着部(51)には、長さ方向に延びた凹部(52)が形成されている。この凹部(52)の断面形状は、接合ワーク(3)の側縁部の断面形状と同一に形成されている。したがって、このプロテクタ(50A)の装着部(51)は接合ワーク(3)の側縁部に嵌合可能な形状に形成されている。そして、プロテクタ(50A)の装着部(51)の凹部(52)内に接合ワーク(3)の側縁部が嵌合されることにより、プロテクタ(50A)が接合ワーク(3)の側縁部に着脱自在に装着されている。このプロテクタ(50A)によって接合ワーク(3)の側縁部の角部(6)の変形が防止されている。
【0078】
図7は、上記プロテクタ(50)の第2変形例を示す断面図である。
【0079】
この第2変形例では、接合ワーク(3)の側縁部における厚さ方向一端部には側方突出状の凸部(7)が長さ方向に延びて一体形成されており、そのため、該凸部(7)の片側(同図では下側)に凹所(8)が形成されている。更にこの凸部(7)の先端部には、断面円形状の膨出部(7a)が一体形成されている。
【0080】
一方、プロテクタ(50B)の断面形状は、接合ワーク(3)の側縁部の凹所(8)の断面形状と同一に形成されている。そして、プロテクタ(50B)は、その全体が接合ワーク(3)の側縁部の凹所(8)内に嵌合された状態で接合ワーク(3)の側縁部に着脱自在に装着されている。このプロテクタ(50B)によって接合ワーク(3)の側縁部の凸部(7)の変形が防止されている。
【0081】
図8は、上記プロテクタ(50)の第3変形例を示す断面図である。
【0082】
この第3変形例では、接合ワーク(3)の側縁部には凸部は設けられていないが、接合ワーク(3)全体が薄く、強度が弱くなっており、そのため接合ワーク(3)の側縁部が屈曲し易くなっている。
【0083】
一方、プロテクタ(50C)の装着部(51)には、長さ方向に延びた凹部(52)が形成されている。この凹部(52)の断面形状は、接合ワーク(3)の側縁部の断面形状と同一に形成されている。したがって、このプロテクタ(50C)の装着部(51)は接合ワーク(3)の側縁部に嵌合可能な形状に形成されている。そして、プロテクタ(50C)の装着部(51)の凹部(52)内に接合ワーク(3)の側縁部が嵌合されることにより、プロテクタ(50C)が接合ワーク(3)の側縁部に着脱自在に装着されている。このプロテクタ(3)によって接合ワーク(3)の側縁部の変形が防止されている。
【0084】
図9は、上記プロテクタ(50)の第4変形例を示す断面図である。
【0085】
この第4変形例では、接合ワーク(3)は、第3変形例の接合ワークと同じく、その全体が薄く、強度が弱くなっており、そのため接合ワーク(3)の側縁部が屈曲し易くなっている。さらに、この接合ワーク(3)はその幅寸法が第3変形例の接合ワークよりも小さく、詳述すると、一対の前拘束ローラ(40F)(40F)及び一対の後拘束ローラ(40R)(40R)の最小間隔よりも小さいものである。
【0086】
一方、プロテクタ(50D)において、その装着部(51)の構成は、上記第3変形例のプロテクタ(50C)の装着部(51)の構成と同じである。そして、このプロテクタ(50D)の装着部(51)の凹部(52)内に接合ワーク(3)の側縁部が嵌合されることにより、プロテクタ(50D)が接合ワーク(3)の側縁部に着脱自在に装着されている。このプロテクタ(50D)によって接合ワーク(3)の側縁部の変形が防止されている。
【0087】
さらに、このプロテクタ(50D)は、接合ワーク(3)の側縁部に装着された状態において、接合ワーク(3)の側方に延びた延長部(54)を有している。そして、この延長部(54)の側縁部(53)が拘束ローラ(40)の周面部の嵌合凹部(43)内に嵌合された状態で、接合ワーク(3)が拘束されている。
【0088】
この第4変形例では、プロテクタ(50D)は延長部(54)を有していることから、接合ワーク(3)の幅寸法が一対の前拘束ローラ(40F)(40F)及び後拘束ローラ(40R)(40R)の最小間隔よりも小さい場合であっても、接合ワーク(3)の側縁部にこのプロテクタ(50D)を装着することにより、接合ワーク(3)をこれらの拘束ローラ(40F)(40F)(40R)(40R)によって拘束できるようになる。このように、このプロテクタ(50D)を用いることによって、既存の接合装置に備えられた一対の拘束ローラでは拘束することができなかった幅狭の接合ワークであっても、これを拘束することができる。そのため、既存の接合装置を利用して接合を行うことができる。
【0089】
以上で、この発明の好ましい幾つかの実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に示したものに限定されるものではなく、様々に設定変更可能である。
【0090】
例えば、上記実施形態では、プロテクタ(50)を接合ワーク(3)の両側縁部にそれぞれ装着して、接合ワーク(3)を拘束しているが、本発明では、プロテクタ(50)を接合ワーク(3)の一側縁部にのみ装着して、接合ワーク(3)を拘束しても良い。
【0091】
また、上記実施形態では、一対の拘束ローラの組数は2組であるが、本発明では、1組であっても良いし、3組以上であっても良い。
【0092】
また、この発明で適用される接合ワーク(3)の側縁部の形状は、上記実施形態及び上記変形例で示した形状に限定されるものではなく、更に複雑な形状であっても良い。この発明によれば、接合ワーク(3)の側縁部の形状が複雑な形状であるために拘束ローラ(40)では接合ワーク(3)を拘束することができなかった場合であっても、接合ワーク(3)の側縁部にプロテクタを装着することにより、接合ワーク(3)を拘束ローラ(40)で拘束することができる。
【0093】
【発明の効果】
上述の次第で、この発明は次の効果を奏し得る。
【0094】
[1]の発明によれば、接合ワークの両側縁部のうち少なくとも一方の側縁部に、プロテクタを装着することにより、拘束に伴う側縁部の変形をこのプロテクタによって防止できるようになるため、優れた寸法精度を有する接合継手を得ることができる。
【0095】
[2]の発明によれば、接合ワークの側縁部にプロテクタを嵌合状態に装着することにより、接合ワークの側縁部の変形を確実に防止することができる。
【0096】
[3]の発明によれば、プロテクタが延長部を有していることから、仮に接合ワークの幅寸法が一対の拘束ローラの最小間隔よりも小さい場合であっても、接合ワークの側縁部にこのプロテクタを装着することにより、接合ワークを両拘束ローラによって拘束することができる。
【0097】
[4]の発明によれば、拘束ローラの周面に嵌合部が形成されているので、拘束ローラの周面部におけるプロテクタの位置ずれを防止でき、そのため、接合ワークを確実に拘束することができる。
【0098】
[5]の発明によれば、プロテクタをコスト的に有利に製造することができる。
【0099】
[6]の発明によれば、優れた寸法精度を有する突合せ接合継手を得ることができる。
【0100】
[7]の発明によれば、上記[1]の発明に係る接合継手の製造方法に好適に用いられる摩擦撹拌接合装置を提供できる。
【0101】
[8]の発明によれば、上記[2]の発明に係る接合継手の製造方法に好適に用いられる摩擦撹拌接合装置を提供できる。
【0102】
[9]の発明によれば、上記[3]の発明に係る接合継手の製造方法に好適に用いられる摩擦撹拌接合装置を提供できる。
【0103】
[10]の発明によれば、上記[4]の発明に係る接合継手の製造方法に好適に用いられる摩擦撹拌接合装置を提供できる。
【0104】
[11]の発明によれば、プロテクタの側縁部を拘束ローラの嵌合凹部内に嵌合させる際に、プロテクタの側縁部を、拘束ローラの嵌合凹部よりも一端側の部位の側面で受けることができる。そのため、拘束作業を容易に行うことができる。
【0105】
[12]の発明によれば、プロテクタをコスト的に有利に製造することができる。
【0106】
[13]の発明によれば、優れた寸法精度を有する突合せ接合継手を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る摩擦撹拌接合装置の斜視図である。
【図2】図1中のA−A線断面図である。
【図3】図1中のB−B線断面図である。
【図4】接合ワークの側縁部の拡大断面図である。
【図5】拘束作業を説明するための拡大断面図である。
【図6】プロテクタの第1変形例を示す断面図である。
【図7】プロテクタの第2変形例を示す断面図である。
【図8】プロテクタの第3変形例を示す断面図である。
【図9】プロテクタの第4変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1、2…接合部材
3…接合ワーク
4…突合せ部(接合予定部)
5…凸部
10…摩擦撹拌接合装置
20…摩擦撹拌接合工具
22…プローブ
30…送り装置
40…拘束ローラ
50…プロテクタ
51…装着部
52…凹部
53…側縁部
54…延長部

Claims (17)

  1. 接合ワークの幅方向の中間部に設けられた接合予定部に摩擦撹拌接合工具のプローブを埋入するとともに、接合ワークの幅方向の両側方に配置された少なくとも一対の拘束ローラによって接合ワークを側方移動阻止状態に拘束した状態で、接合ワークを接合予定部が順次プローブを通過するように移動させることにより、接合予定部を摩擦撹拌接合する接合継手の製造方法において、
    接合ワークの幅方向の両側縁部のうち少なくとも一方の側縁部に、拘束に伴う側縁部の変形を防止するプロテクタを装着した状態で、拘束ローラによって接合ワークを側方移動阻止状態に拘束することを特徴とする接合継手の製造方法。
  2. プロテクタの接合ワーク側縁部への装着部は、接合ワークの側縁部に嵌合可能な形状に形成されており、
    接合ワークの側縁部にプロテクタを嵌合状態に装着する請求項1記載の接合継手の製造方法。
  3. プロテクタは、接合ワークの側縁部に装着された状態において、接合ワークの側方に延びた延長部を有しており、
    プロテクタの延長部の側縁部を拘束ローラの周面部に当接させた状態で、接合ワークを拘束する請求項1又は2記載の接合継手の製造方法。
  4. 拘束ローラの周面部には、プロテクタの側縁部が嵌合される嵌合部が形成されており、
    プロテクタの側縁部を拘束ローラの嵌合部に嵌合させた状態で、接合ワークを拘束する請求項1〜3のいずれか1項記載の接合継手の製造方法。
  5. プロテクタは押出材製である請求項1〜4のいずれか1項記載の接合継手の製造方法。
  6. 接合ワークは、突合せ状に配置された2個の接合部材からなり、
    接合ワークの接合予定部は、両接合部材の突合せ部である請求項1〜5のいずれか1項記載の接合継手の製造方法。
  7. 接合ワークの両側縁部のうち前記少なくとも一方の側縁部が局部的に薄肉である請求項1〜6のいずれか1項記載の接合継手の製造方法。
  8. 接合ワークの両側縁部のうち前記少なくとも一方の側縁部の一つの角部が鋭角に形成されている請求項1〜6のいずれか1項記載の接合継手の製造方法。
  9. 接合ワークの幅方向の両側縁部のうち少なくとも一方の側縁部が局部的に薄肉であり、該側縁部に、拘束に伴う側縁部の変形を防止するプロテクタを装着して、拘束ローラによってワークを側方移動阻止状態に拘束した状態で、請求項1記載の接合継手の製造方法により製造されたことを特徴とする接合継手。
  10. 接合ワークの幅方向の両側縁部のうち少なくとも一方の側縁部の一つの角部が鋭角に形成されており、該側縁部に、拘束に伴う側縁部の変形を防止するプロテクタを装着して、拘束ローラによって接合ワークを側方移動阻止状態に拘束した状態で、請求項1記載の接合継手の製造方法により製造されたことを特徴とする接合継手。
  11. 回転可能なプローブを有する摩擦撹拌接合工具と、
    幅方向の中間部に接合予定部が設けられた接合ワークを移動させる送り装置と、
    接合ワークの幅方向の両側方に配置された少なくとも一対の拘束ローラとを備えており、
    接合予定部に接合工具のプローブが埋入された接合ワークを両拘束ローラによって側方移動阻止状態に拘束した状態で、送り装置によって接合ワークを接合予定部が順次プローブを通過するように移動させることにより、接合予定部を接合するものとなされた摩擦撹拌接合装置において、
    接合ワークの幅方向の両側縁部のうち少なくとも一方の側縁部に装着され、拘束ローラによる拘束に伴う側縁部の変形を防止するプロテクタを備えていることを特徴とする摩擦撹拌接合装置。
  12. プロテクタの接合ワーク側縁部への装着部は、接合ワークの側縁部に嵌合可能な形状に形成されている請求項11記載の摩擦撹拌接合装置。
  13. プロテクタは、接合ワークの側縁部に装着された状態において、接合ワークの側方に延びた延長部を有しており、
    プロテクタの延長部の側縁部が拘束ローラの周面部に当接された状態で、接合ワークが拘束されるものとなされている請求項11又は12記載の摩擦撹拌接合装置。
  14. 拘束ローラの周面部には、プロテクタの側縁部が嵌合される嵌合部が形成されている請求項11〜13のいずれか1項記載の摩擦撹拌接合装置。
  15. 嵌合部は、拘束ローラの周面部の軸線方向中間部に形成された環状の嵌合凹部であり、
    拘束ローラの嵌合凹部よりも一端側の部位と他端側の部位とにおいて、一端側の部位の直径が他端側の部位の直径よりも大に設定されている請求項14記載の摩擦撹拌接合装置。
  16. プロテクタは押出材製である請求項11〜15のいずれか1項記載の摩擦撹拌接合装置
  17. 接合ワークは、突合せ状に配置された2個の接合部材からなり、
    接合ワークの接合予定部は、両接合部材の突合せ部である請求項11〜16のいずれか1項記載の摩擦撹拌接合装置。
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