JP2000317652A - 摩擦攪拌接合方法およびその構造体 - Google Patents
摩擦攪拌接合方法およびその構造体Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】強度低下を防止すると共に、摩擦攪拌接合の容
易な方法を提供する。 【解決手段】２つの部材１０、２０の接合部のＴ状の部
材３０を位置させ、部材３０の第１の片７０ｂは２つの
部材１０、２０の間に位置させ、部材３０の第２の片３
０ｄを部材１０、２０の一方の面の側にそれぞれ位置さ
せ、この状態で第２の片３０ｄの側から挿入した回転工
具によって、２つの部材１０、２０、第２の片３０ｄお
よび第１の片３０ｂを摩擦攪拌接合をする。これによれ
ば、部材１０、２０の厚さの減少を防止できる。
易な方法を提供する。 【解決手段】２つの部材１０、２０の接合部のＴ状の部
材３０を位置させ、部材３０の第１の片７０ｂは２つの
部材１０、２０の間に位置させ、部材３０の第２の片３
０ｄを部材１０、２０の一方の面の側にそれぞれ位置さ
せ、この状態で第２の片３０ｄの側から挿入した回転工
具によって、２つの部材１０、２０、第２の片３０ｄお
よび第１の片３０ｂを摩擦攪拌接合をする。これによれ
ば、部材１０、２０の厚さの減少を防止できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦攪拌接合方法
に関するものである。
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】摩擦攪拌接合方法は、接合部に挿入した
丸棒（回転工具という。）を回転させながら接合線に沿
って移動させ、接合部を発熱、軟化させ、塑性流動さ
せ、固相接合する方法である。回転工具は、接合部に挿
入する小径部と、外部に位置する大径部とからなる。小
径部と大径部は同軸である。小径部と大径部との境は接
合部に若干挿入されている。回転工具は接合の進行方向
に対して、後方に傾斜させている。
丸棒（回転工具という。）を回転させながら接合線に沿
って移動させ、接合部を発熱、軟化させ、塑性流動さ
せ、固相接合する方法である。回転工具は、接合部に挿
入する小径部と、外部に位置する大径部とからなる。小
径部と大径部は同軸である。小径部と大径部との境は接
合部に若干挿入されている。回転工具は接合の進行方向
に対して、後方に傾斜させている。
【０００３】摩擦攪拌接合を行う場合、回転工具を挿入
する側の表面に凹部が形成される。このため、接合部で
は板厚の減少となる。
する側の表面に凹部が形成される。このため、接合部で
は板厚の減少となる。
【０００４】これを防止するため、被接合部材の端部に
回転工具側に突出する凸部を設け、これを含めて摩擦攪
拌接合している。また、凸部に換えて第３の板を配置し
て摩擦攪拌接合している。
回転工具側に突出する凸部を設け、これを含めて摩擦攪
拌接合している。また、凸部に換えて第３の板を配置し
て摩擦攪拌接合している。
【０００５】また、中空形材の接合において、中空形材
の面板に直交する支え板を一体に設け、摩擦攪拌接合の
力によって面板が曲がることを防止している。
の面板に直交する支え板を一体に設け、摩擦攪拌接合の
力によって面板が曲がることを防止している。
【０００６】これは特表平０９−５０８０７３号公報
（ＥＰ０７５２９２６Ｂ２）、特開平０９−３０９１６
４号公報（ＥＰ０７９７０４３Ａ２）に示されている。
（ＥＰ０７５２９２６Ｂ２）、特開平０９−３０９１６
４号公報（ＥＰ０７９７０４３Ａ２）に示されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】第３の板を配置して摩
擦攪拌接合をすれば、被接合部材に凸部を設けないで接
合できる。しかし、摩擦攪拌接合はその特徴として回転
工具を接合する部材に挿入するために、あらゆる方向に
大きな力が作用することが知られている。このため、第
３の板は前記力により変形、移動し、摩擦攪拌接合が困
難である。このため、第３の板を被接合部に強固に固定
する必要がある。
擦攪拌接合をすれば、被接合部材に凸部を設けないで接
合できる。しかし、摩擦攪拌接合はその特徴として回転
工具を接合する部材に挿入するために、あらゆる方向に
大きな力が作用することが知られている。このため、第
３の板は前記力により変形、移動し、摩擦攪拌接合が困
難である。このため、第３の板を被接合部に強固に固定
する必要がある。
【０００８】本発明の目的は、強度低下を防止すると共
に、摩擦攪拌接合の容易な方法を提供することにある。
に、摩擦攪拌接合の容易な方法を提供することにある。
【０００９】本発明の第２の目的は、薄い板を良好に摩
擦攪拌接合することにある。
擦攪拌接合することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】上記目的は、２つの部材
の接合部に第３の部材を位置させ、該第3の部材は、第
１の片と、該第１の片の端部において、該第１の片の両
側に突出した第２の片とからなり、前記第１の片は前記
２つの部材の間に位置させ、前記第２の片は前記２つの
部材の一方の面の側にそれぞれ重ね、この状態で前記第
２の片の側から挿入した回転工具によって、前記２つの
部材、前記第２の片および前記第１の片を摩擦攪拌接合
すること、によって達成できる。
の接合部に第３の部材を位置させ、該第3の部材は、第
１の片と、該第１の片の端部において、該第１の片の両
側に突出した第２の片とからなり、前記第１の片は前記
２つの部材の間に位置させ、前記第２の片は前記２つの
部材の一方の面の側にそれぞれ重ね、この状態で前記第
２の片の側から挿入した回転工具によって、前記２つの
部材、前記第２の片および前記第１の片を摩擦攪拌接合
すること、によって達成できる。
【００１１】なお、前記「第２の片側から挿入した回転
工具」とは摩擦攪拌接合時の回転工具の状態をいい、回
転工具の大径部が第２の片側にあることをいう。
工具」とは摩擦攪拌接合時の回転工具の状態をいい、回
転工具の大径部が第２の片側にあることをいう。
【００１２】上記第２の目的は、２つの板の端部を実質
的に平行に折り曲げた２つの板の前記端部同士を突き合
わせ、前記折り曲げた片側から回転工具によって摩擦攪
拌接合すること、によって達成できる。
的に平行に折り曲げた２つの板の前記端部同士を突き合
わせ、前記折り曲げた片側から回転工具によって摩擦攪
拌接合すること、によって達成できる。
【００１３】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図１から図５
によって説明する。本実施例では、アルミニウム合金の
押し出し形材を接合して鉄道車両の車体を構成する場合
を説明する。
によって説明する。本実施例では、アルミニウム合金の
押し出し形材を接合して鉄道車両の車体を構成する場合
を説明する。
【００１４】図５に、鉄道車両の車体２００の斜視図を
示す。車体２００は、車体長手方向に対して両端を閉鎖
する面を形成する妻２０１、車体長手方向に対して左右
の面を形成する側構体２０２、屋根を形成する屋根２０
３、及び床面を形成する台枠２０４から構成されてい
る。側構体２０２には窓や出入り口の開口がある。車体
２００は、その全部または一部においてアルミニウム合
金の押し出し形材を接合して構成している。
示す。車体２００は、車体長手方向に対して両端を閉鎖
する面を形成する妻２０１、車体長手方向に対して左右
の面を形成する側構体２０２、屋根を形成する屋根２０
３、及び床面を形成する台枠２０４から構成されてい
る。側構体２０２には窓や出入り口の開口がある。車体
２００は、その全部または一部においてアルミニウム合
金の押し出し形材を接合して構成している。
【００１５】側構体２０２や屋根２０３は、押し出し形
材１０、２０を接合して構成している。押し出し形材１
０、２０は、その長手方向を車体の長手方向に向けて、
車体の周方向に並べて接合している。台枠２０４も同様
である。
材１０、２０を接合して構成している。押し出し形材１
０、２０は、その長手方向を車体の長手方向に向けて、
車体の周方向に並べて接合している。台枠２０４も同様
である。
【００１６】図４は側構体２０２や屋根２０３の構成を
示すものである。押し出し形材１０、２０は車体の外面
を構成する面板１１、２１と、車内側に突出するリブ１
３、２３と、からなる。形材１０、２０の面板１１、２
１を接合後、リブ１２、２３に強度部材４９を溶接す
る。
示すものである。押し出し形材１０、２０は車体の外面
を構成する面板１１、２１と、車内側に突出するリブ１
３、２３と、からなる。形材１０、２０の面板１１、２
１を接合後、リブ１２、２３に強度部材４９を溶接す
る。
【００１７】図１から図３において、押し出し形材１
０、２０はリブ１３、２３を上方にして面板１１、２１
をベッド４０に載せている。形材１０、２０の面板１
１、２１の接合部には断面がＴ状の部材３０を配置して
いる。Ｔ状の部材３０は、垂直方向を向いた片（第１の
片）３０ｂと、その一端において水平方向の両側に突出
した片（第２の片）３０ｄと、からなる。第２の片３０
ｄの幅方向の中央に第１の片３０ｂがある。第1の片３
０ｂは面板１１、２１の面に実質的の直交している。第
２の片３９ｄは面板１１、２１の面に平行である。
０、２０はリブ１３、２３を上方にして面板１１、２１
をベッド４０に載せている。形材１０、２０の面板１
１、２１の接合部には断面がＴ状の部材３０を配置して
いる。Ｔ状の部材３０は、垂直方向を向いた片（第１の
片）３０ｂと、その一端において水平方向の両側に突出
した片（第２の片）３０ｄと、からなる。第２の片３０
ｄの幅方向の中央に第１の片３０ｂがある。第1の片３
０ｂは面板１１、２１の面に実質的の直交している。第
２の片３９ｄは面板１１、２１の面に平行である。
【００１８】第１の片３０ｂが２つの面板１１、２１の
間に位置している。第２の片３０ｄは面板１１、２１の
端部の上面に載っている。第２の片３０ｄは面板１１、
２１の端部に重なっている。第２の片３０ｄの板厚は一
様である。第２の片３０ｄの上下面は面板１１、２１の
端部の上面に平行である。第１の片３０ｂの下端はベッ
ド４０の近傍に位置している。
間に位置している。第２の片３０ｄは面板１１、２１の
端部の上面に載っている。第２の片３０ｄは面板１１、
２１の端部に重なっている。第２の片３０ｄの板厚は一
様である。第２の片３０ｄの上下面は面板１１、２１の
端部の上面に平行である。第１の片３０ｂの下端はベッ
ド４０の近傍に位置している。
【００１９】面板１１、２１の端部は第１の片３０ｂの
面に平行である。面板１１、２１の端部は第１の片３０
ｂに接触するか近接している。面板１１、２１の端部と
第１の片との間には隙間があることが多い。
面に平行である。面板１１、２１の端部は第１の片３０
ｂに接触するか近接している。面板１１、２１の端部と
第１の片との間には隙間があることが多い。
【００２０】この状態で、第２の片３０ｄの幅方向の両
端を間欠的に面板１１、２１の上面に仮止め溶接してい
る。３９は仮止め溶接部である。押し出し形材１０、２
０は上方からベッド４０に押さえられ、固定されてい
る。
端を間欠的に面板１１、２１の上面に仮止め溶接してい
る。３９は仮止め溶接部である。押し出し形材１０、２
０は上方からベッド４０に押さえられ、固定されてい
る。
【００２１】部材３０は押し出し形材であり、押し出し
形材１０、２０と同一材質である。例えば、第２の片３
０ｄの厚さは２．５ｍｍ、第１の片３０ｂの厚さは１ｍ
ｍ、面板１１、２１の厚さは２．５ｍｍである。
形材１０、２０と同一材質である。例えば、第２の片３
０ｄの厚さは２．５ｍｍ、第１の片３０ｂの厚さは１ｍ
ｍ、面板１１、２１の厚さは２．５ｍｍである。
【００２２】回転工具１００は、小径部１０１と大径部
１０２とからなる。摩擦攪拌接合時、先端の小径部１０
１は被接合部材１０、２０、３０に挿入されている。回
転工具１００の軸心は第１の片３０ｂの内部（望ましく
は、第１の片３０ｂの幅方向の中心にある。）にある。
小径部１０１の径は第１の片３０ｂの厚さよりも大き
い。小径部１０１の先端はベッド４０の近傍に位置す
る。大径部１０２の最下端の位置は第２の片３０ｄの厚
さ内に位置するように、挿入している。回転軸を回転体
１００の進行方向に対して傾斜させるので、大径部１０
２の最下端の位置を第２の片３０ｄ内に位置させること
によって、面板１１、２１の凹部の発生を抑制できる。
大径部１０２の径は第２の片３０ｄの幅よりも小さい。
１０２とからなる。摩擦攪拌接合時、先端の小径部１０
１は被接合部材１０、２０、３０に挿入されている。回
転工具１００の軸心は第１の片３０ｂの内部（望ましく
は、第１の片３０ｂの幅方向の中心にある。）にある。
小径部１０１の径は第１の片３０ｂの厚さよりも大き
い。小径部１０１の先端はベッド４０の近傍に位置す
る。大径部１０２の最下端の位置は第２の片３０ｄの厚
さ内に位置するように、挿入している。回転軸を回転体
１００の進行方向に対して傾斜させるので、大径部１０
２の最下端の位置を第２の片３０ｄ内に位置させること
によって、面板１１、２１の凹部の発生を抑制できる。
大径部１０２の径は第２の片３０ｄの幅よりも小さい。
【００２３】回転工具１００を第２の片３０ｄ側から挿
入した状態で、接合線に沿って移動させ、摩擦攪拌接合
を行う。摩擦攪拌接合の際、第２の片３０ｄの左右の幅
を光学的に検出し、その中心に回転体１００の中心を位
置させるようにしている。回転体１００の前方の位置に
おいて第２の片３０ｄをローラで押さえている。
入した状態で、接合線に沿って移動させ、摩擦攪拌接合
を行う。摩擦攪拌接合の際、第２の片３０ｄの左右の幅
を光学的に検出し、その中心に回転体１００の中心を位
置させるようにしている。回転体１００の前方の位置に
おいて第２の片３０ｄをローラで押さえている。
【００２４】摩擦攪拌接合すると、面板１１、２１、お
よび部材３０は接合される。摩擦攪拌接合を行うと、接
合部の隙間は金属で埋められる。第２の片３０ｄの金属
は補填源になる。また、面板１１、２１、および第１の
片３０ｂのベッド４０側の面の空間は金属で埋められ、
平らになる。このため、接合した構造体のベッド側の面
を車体の外面側にすることができる。
よび部材３０は接合される。摩擦攪拌接合を行うと、接
合部の隙間は金属で埋められる。第２の片３０ｄの金属
は補填源になる。また、面板１１、２１、および第１の
片３０ｂのベッド４０側の面の空間は金属で埋められ、
平らになる。このため、接合した構造体のベッド側の面
を車体の外面側にすることができる。
【００２５】このように平らにするために、第１の片３
０ｂの下端の位置等は管理される。回転工具１００の小
径部１０１の先端の位置は、ベッド４０側の未接合を防
止する観点で、第１の片３０ｂの下端よりもベッド４０
側に位置することが良いと考えられる。
０ｂの下端の位置等は管理される。回転工具１００の小
径部１０１の先端の位置は、ベッド４０側の未接合を防
止する観点で、第１の片３０ｂの下端よりもベッド４０
側に位置することが良いと考えられる。
【００２６】回転工具１００の大径部１０２によって第
２の片３０ｄ側には凹部ができる。凹部の底面は面板１
１、２１の上面よりも上方である。したがって、面板１
１、２１の板厚の低下は生じない。第２の片３０ｄは面
板１１、２１に対して凸部として残るが、平に仕上げた
い場合は、摩擦攪拌接合後、切削して除去する。
２の片３０ｄ側には凹部ができる。凹部の底面は面板１
１、２１の上面よりも上方である。したがって、面板１
１、２１の板厚の低下は生じない。第２の片３０ｄは面
板１１、２１に対して凸部として残るが、平に仕上げた
い場合は、摩擦攪拌接合後、切削して除去する。
【００２７】図２のハッチング部は摩擦攪拌接合によっ
て固相接合された接合ビードである。図２の凹部および
ビードは模式的に示している。接合ビードの両側に残っ
た第２の片３０ｄと面板１１、２１との間には未接合部
がある。
て固相接合された接合ビードである。図２の凹部および
ビードは模式的に示している。接合ビードの両側に残っ
た第２の片３０ｄと面板１１、２１との間には未接合部
がある。
【００２８】第１の片３０ｂがなく、第２の片３０ｄの
みであれば、第２の片３０ｄは間欠的に面板１１、２１
に溶接で固定されているのみであるので、回転体１００
の移動に伴って第２の片３０ｄが移動しやすく、摩擦攪
拌接合が困難である。しかし、第１の片３０ｂは２つの
面板１１、２１の端部の間に挟まれているので、部材３
０の移動を抑制でき、良好に摩擦攪拌接合できるもので
ある。
みであれば、第２の片３０ｄは間欠的に面板１１、２１
に溶接で固定されているのみであるので、回転体１００
の移動に伴って第２の片３０ｄが移動しやすく、摩擦攪
拌接合が困難である。しかし、第１の片３０ｂは２つの
面板１１、２１の端部の間に挟まれているので、部材３
０の移動を抑制でき、良好に摩擦攪拌接合できるもので
ある。
【００２９】なお、第２の片３０ｄがなくても、第１の
片３０ｂの上端が面板１１、２１の上面よりも突出して
いれば、面板１１、２１の板厚の減少を防止して接合で
きる可能性がある。
片３０ｂの上端が面板１１、２１の上面よりも突出して
いれば、面板１１、２１の板厚の減少を防止して接合で
きる可能性がある。
【００３０】押し出し形材の面板の端部に補填金属源の
凸部（第２の片３０ｄに相当する）を設けるのは製作上
困難である。しかし、本実施例では別部材３０で対応し
ているので、押し出し形材１０、２０、３０を容易に製
作できるものである。
凸部（第２の片３０ｄに相当する）を設けるのは製作上
困難である。しかし、本実施例では別部材３０で対応し
ているので、押し出し形材１０、２０、３０を容易に製
作できるものである。
【００３１】上記実施例においてベッド側の面は車体の
外面側であったが、台枠においては台枠の上面側に適用
する。台枠において上面に敷物を敷く場合に上面が平ら
であるので、敷物に凹凸が表れない。また、その他の構
造体において、平らに接合したい箇所に適用できる。
外面側であったが、台枠においては台枠の上面側に適用
する。台枠において上面に敷物を敷く場合に上面が平ら
であるので、敷物に凹凸が表れない。また、その他の構
造体において、平らに接合したい箇所に適用できる。
【００３２】図６の実施例は、ベッド４０に載せた状態
において部材１５、２５の厚さが異なる場合の摩擦攪拌
接合である。Ｔ状の部材３５の第２の片３５ｄの厚さ
は、部材１５側が部材２５側よりも厚い。第２の片３５
ｄの上面は厚い部材２５側の第２の片の上面と同一高さ
である。摩擦攪拌接合の際、大径部１０２の最下端の位
置は厚い部材２５の上方の第２の片３５ｄの厚さの範囲
内にある。図６の上方側に回転工具１００の大径部１０
２がある。回転工具１００の位置は以下同様である。
において部材１５、２５の厚さが異なる場合の摩擦攪拌
接合である。Ｔ状の部材３５の第２の片３５ｄの厚さ
は、部材１５側が部材２５側よりも厚い。第２の片３５
ｄの上面は厚い部材２５側の第２の片の上面と同一高さ
である。摩擦攪拌接合の際、大径部１０２の最下端の位
置は厚い部材２５の上方の第２の片３５ｄの厚さの範囲
内にある。図６の上方側に回転工具１００の大径部１０
２がある。回転工具１００の位置は以下同様である。
【００３３】これによれば、被接合部材の厚さが異なっ
ても良好に接合できる。摩擦攪拌接合後、２つの部材１
５、２５を滑らかに接合するように切削する。
ても良好に接合できる。摩擦攪拌接合後、２つの部材１
５、２５を滑らかに接合するように切削する。
【００３４】図７の実施例は厚肉の部材１６、２６を両
面から摩擦接合する場合である。部材３６の第１の片３
６ｂの両端に第２の片３６ｄ、３６ｄがある。それぞれ
の第２の片３６ｄ、３６ｄは前記第２の片３５ｄと同様
である。下端の第２の片３６ｄがベッド４０に載ってい
る。上方の第２の片４６ｄ側から部材１６、２６の上部
側を摩擦攪拌接合する。その後上下反転させて、上方側
から摩擦攪拌接合する。
面から摩擦接合する場合である。部材３６の第１の片３
６ｂの両端に第２の片３６ｄ、３６ｄがある。それぞれ
の第２の片３６ｄ、３６ｄは前記第２の片３５ｄと同様
である。下端の第２の片３６ｄがベッド４０に載ってい
る。上方の第２の片４６ｄ側から部材１６、２６の上部
側を摩擦攪拌接合する。その後上下反転させて、上方側
から摩擦攪拌接合する。
【００３５】図８の実施例は、通常のアーク溶接用の継
ぎ手形状を有する部材１７、２７に、摩擦攪拌接合を適
用する場合である。部材１７、２７の端部はＶ状の開先
を有する。第３の部材３７の第１の片２７ｂはＶ状であ
る。第１の片３７ｂと部材１７、３７の端部の隙間を小
さくしている。
ぎ手形状を有する部材１７、２７に、摩擦攪拌接合を適
用する場合である。部材１７、２７の端部はＶ状の開先
を有する。第３の部材３７の第１の片２７ｂはＶ状であ
る。第１の片３７ｂと部材１７、３７の端部の隙間を小
さくしている。
【００３６】図９の実施例は被接合部材の板１８、２８
の厚さが小さい場合である。板１８、２８の端部は上方
に向けて約９０度曲げて突出片としている。２つの突出
片１８ｂ、２８ｂは突き合わせて接触させている。２つ
の突出片１８ｂ、２８ｂの上端は間欠的に仮止め溶接し
ている。回転工具１００は２つの突出片１８ｂ、２８ｂ
の合わせ面を中心として挿入される。小径部１０１の径
は２つの突出片１８ｂ、２８ｂを合わせた厚さよりも小
さい。大径部１０２の径は２つの突出片１８ｂ、２８ｂ
を合わせた厚さよりも大きい。突き合わせ部はベッド４
０に載っている。
の厚さが小さい場合である。板１８、２８の端部は上方
に向けて約９０度曲げて突出片としている。２つの突出
片１８ｂ、２８ｂは突き合わせて接触させている。２つ
の突出片１８ｂ、２８ｂの上端は間欠的に仮止め溶接し
ている。回転工具１００は２つの突出片１８ｂ、２８ｂ
の合わせ面を中心として挿入される。小径部１０１の径
は２つの突出片１８ｂ、２８ｂを合わせた厚さよりも小
さい。大径部１０２の径は２つの突出片１８ｂ、２８ｂ
を合わせた厚さよりも大きい。突き合わせ部はベッド４
０に載っている。
【００３７】回転工具１００の大径部１０２の最下端を
板１８、２８の上面よりも若干上方に位置させて摩擦攪
拌接合する。２つの突出片１８ｂ、２８ｂを左右からロ
ーラで挟んで摩擦攪拌接合する。挟む位置は回転工具１
００よりも前方である。必要により、上面側の凸部等を
削除する。板１８ｂ、２８ｂを曲げることによってベッ
ド４０側に生じた空間は突出片１８ｂ、２８ｂの金属で
埋められて平らになる。
板１８、２８の上面よりも若干上方に位置させて摩擦攪
拌接合する。２つの突出片１８ｂ、２８ｂを左右からロ
ーラで挟んで摩擦攪拌接合する。挟む位置は回転工具１
００よりも前方である。必要により、上面側の凸部等を
削除する。板１８ｂ、２８ｂを曲げることによってベッ
ド４０側に生じた空間は突出片１８ｂ、２８ｂの金属で
埋められて平らになる。
【００３８】図１０の実施例は板１８、２８の端部１８
ｃ、２８ｃを平行に折り曲げたものである。折り曲げた
２つの片１８ｃ、２８ｃを合わせた幅は大径部１０２の
径よりも大きい。回転工具１００の大径部１０２の最下
端は折り曲げた２つの片１８ｃ、２８ｃ内に位置させ
る。突き合わせ部はベッド４０に載っている。
ｃ、２８ｃを平行に折り曲げたものである。折り曲げた
２つの片１８ｃ、２８ｃを合わせた幅は大径部１０２の
径よりも大きい。回転工具１００の大径部１０２の最下
端は折り曲げた２つの片１８ｃ、２８ｃ内に位置させ
る。突き合わせ部はベッド４０に載っている。
【００３９】本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の
各請求項に記載の文言あるいは課題を解決するための手
段の項に記載の文言に限定されず、当業者がそれから容
易に置き換えられる範囲にも及ぶものである。
各請求項に記載の文言あるいは課題を解決するための手
段の項に記載の文言に限定されず、当業者がそれから容
易に置き換えられる範囲にも及ぶものである。
【００４０】
【発明の効果】本発明によれば、摩擦攪拌接合する場合
に生じる凹部による強度低下を防止することができるも
のである。
に生じる凹部による強度低下を防止することができるも
のである。
【図１】本発明の一実施例の摩擦攪拌接合の接合前の縦
断面図である。
断面図である。
【図２】図１の接合後の縦断面図である。
【図３】図１の斜視図である。
【図４】本発明の一実施例を適用する鉄道車両の車体の
要部の断面図である。
要部の断面図である。
【図５】本発明の一実施例を適用する鉄道車両の車体の
斜視図である。
斜視図である。
【図６】本発明の他の実施例の接合部の接合前の縦断面
図である。
図である。
【図７】本発明の他の実施例の接合部の接合前の縦断面
図である。
図である。
【図８】本発明の他の実施例の接合部の接合前の縦断面
図である。
図である。
【図９】本発明の他の実施例の接合部の接合前の縦断面
図である。
図である。
【図１０】本発明の他の実施例の接合部の接合前の縦断
面図である。
面図である。
１０、２０…押し出し形材、１１、２１…面板、１５、
１６、１７、２５、２６、２７…部材、３０、３５…支
え部材、３０ｂ、３５ｂ…第１の片、３０ｄ、３５ｄ、
３６ｄ…第２の片、４０…ベッド、１８、２８…板、１
８ｂ、２８ｂ…突出片、１００…回転工具、１０１…小
径部、１０２…大径部、２００…車体、２０２…側、２
０３…屋根
１６、１７、２５、２６、２７…部材、３０、３５…支
え部材、３０ｂ、３５ｂ…第１の片、３０ｄ、３５ｄ、
３６ｄ…第２の片、４０…ベッド、１８、２８…板、１
８ｂ、２８ｂ…突出片、１００…回転工具、１０１…小
径部、１０２…大径部、２００…車体、２０２…側、２
０３…屋根
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 英之 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸事業所内 Ｆターム(参考） 4E067 AA05 BG00 BG02 DA13 DA17
Claims (8)
- 【請求項１】２つの部材の接合部に第３の部材を位置さ
せ、該第3の部材は、第１の片と、該第１の片の端部に
おいて、該第１の片の両側に突出した第２の片とからな
り、前記第１の片は前記２つの部材の間に位置させ、前
記第２の片は前記２つの部材の一方の面の側にそれぞれ
重ね、 この状態で前記第２の片の側から挿入した回転工具によ
って、前記２つの部材、前記第２の片および前記第１の
片を摩擦攪拌接合すること、 を特徴とする摩擦攪拌接合方法。 - 【請求項２】請求項１の摩擦攪拌接合方法において、前
記第２の片の幅を検出して、その中央に前記回転工具の
回転軸心を位置させること、を特徴とする摩擦攪拌接合
方法。 - 【請求項３】請求項１の摩擦攪拌接合方法において、前
記２つの部材の厚さは異なり、前記回転工具側の前記２
つの部材の面の位置は異なり、 厚い前記部材側に重なる前記第２の片の前記回転工具側
の面の延長線上に薄い前記部材側の第２の片の面を位置
させること、 を特徴とする摩擦攪拌接合方法。 - 【請求項４】２つの部材の接合部に第３の部材を位置さ
せ、該第3の部材は、第１の片と、該第１の片の両端に
おいて、該第１の片の両側に突出した第２の片とからな
り、前記第１の片は前記２つの部材の間に位置させ、前
記第２の片のそれぞれは前記２つの部材のそれぞれの外
面にそれぞれ重ね、 この状態で前記第２の片の側からそれぞれ挿入した回転
工具によって、前記２つの部材、前記第２の片および前
記第１の片を摩擦攪拌接合すること、 を特徴とする摩擦攪拌接合方法。 - 【請求項５】２つの板の端部が実質的に９０度曲がった
２つの突出片同士を突き合わせ、 前記突出片側から前記２つの突出片に回転工具の小径部
を挿入して摩擦攪拌接合すること、 を特徴とする摩擦攪拌接合方法。 - 【請求項６】２つの板の端部を実質的に平行に折り曲げ
た２つの板の前記端部同士を突き合わせ、 前記折り曲げた片側から回転工具によって摩擦攪拌接合
すること、 を特徴とする摩擦攪拌接合方法。 - 【請求項７】第１の部材と第２の部材とを接合してお
り、 前記接合のビードの外面の側であって、該ビードに接続
して第３の部材を有しており、 前記第３の部材は前記第１の部材の側にあり、前記第３
の部材と前記第１の部材との間に未接合部があること、 を特徴とする構造体。 - 【請求項８】請求項７の構造体において、前記第３の部
材は前記第２の部材の側にもあり、前記第３の部材と前
記第２の部材との間に未接合部があること、を特徴とす
る構造体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11133742A JP2000317652A (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 摩擦攪拌接合方法およびその構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11133742A JP2000317652A (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 摩擦攪拌接合方法およびその構造体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000317652A true JP2000317652A (ja) | 2000-11-21 |
Family
ID=15111871
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11133742A Pending JP2000317652A (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 摩擦攪拌接合方法およびその構造体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000317652A (ja) |
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-
1999
- 1999-05-14 JP JP11133742A patent/JP2000317652A/ja active Pending
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