JP4032418B2 - 入力データホールド装置 - Google Patents
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Description
この発明は、異常時に入力データをホールドする装置に関し、特にプロセス制御装置の入力モジュールに用いて好適な入力データホールド装置に関するものである。
【0001】
【従来の技術】
図2に異常時に異常前の正常データをホールドする入力データホールド回路の構成を示す。図2において、入力データIN1は1次バッファ3に格納される。この1次バッファ3はまた所定のアルゴリズムによって格納された入力データを診断し、診断値D1を出力する。
【0002】
診断値D1が正常のときのみスイッチ4がオンにされ、1次バッファ3の内容が2次バッファ5に転送される。2次バッファ5はn段のバッファであり、入力されたデータを所定のクロックの周期で順次転送する。この2次バッファ5の出力は時定数Tを有するフィルタ6で所定のフィルタ処理が行われ、入力値IN2が生成される。また、診断値D1はフィルタ7によってフィルタ処理が行われ、診断値D2が生成される。
【0003】
1次バッファ3が入力データIN1が異常であると判断すると、診断値D1も即異常値になる。従って、入力データIN1が正常と異常の境界付近である場合には、診断値D1は不安定になる。このような場合に診断値D2が不安定にならないようにするために、フィルタ7によって診断値D1が一定時間異常値が続いた場合のみ診断値D2が異常値になるようにしている。なお、診断値D2が正常でも、診断値D1が異常であるとスイッチ4が開き、2次バッファ5に保持された値はホールドされる。
【0004】
図3に入力データがオン・オフの場合の、入力電圧と入力電流の関係を示す。横軸が入力電流、縦軸が入力電圧であり、A〜Dは測定点である。入力データの状態によって、入力電流と入力電圧は直線8上を動く。
【0005】
範囲ONは入力データがオンのときに取りうる範囲、範囲OFFは入力データがオフのときに取りうる範囲である。また、範囲LBは途中の線が断線したときに取りうる範囲、範囲SCは短絡したときに取りうる範囲である。1次バッファ3は入力電圧と入力電流の値を測定して、入力データの値および異常(断線または短絡)を判断する。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−64372
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような入力データホールド回路には次のような課題があった。
【0008】
診断値D1が異常になったときは、2次バッファ5には異常になる前の入力データがホールドされていなければならない。しかしながら、2次バッファ5の段数を1段にすると、異常になる前の入力データが正確にホールドされない場合があるという課題があった。
【0009】
例えば、図3においてB点の状態(OFF)で短絡すると、入力電圧と入力電流は直線8を辿ってC点に至る。すなわち、途中で正常値であるオン状態を経由する。1次バッファ3が短絡であることを判断して診断値D1を異常にし、スイッチ4がオフになっても、そのときには2次バッファ5にはオンの正常値が格納されている。すなわち、異常になる前の値がホールドされないことになる。
【0010】
2次バッファ5をn段(n>1)にすると、n×Δt(Δtはデータが1段シフトする時間)のタイムラグを生じさせることができる。このタイムラグの時間を正常状態から異常状態に遷移する時間より長くすると、常に異常になる前の値をホールドすることができる。しかしながら、この場合は正常状態の場合でもタイムラグを生じてしまい、応答が悪くなるという課題があった。また、段数を多くすると構成が複雑になり、コストが高くなってしまうという課題もあった。
【0011】
図2の従来例では、2次バッファ5の段数n>1であっても、入力データIN1の異常値を取り除けない場合がある。そのため異常前のデータを正確にホールドできないことがある。
これを解決するために図4に示す回路がある。この回路では、スイッチ4を2次バッファ5とフィルタ6の間に置いている。
しかし、図4の回路では2次バッファ5とフィルタ6の遅れが出てしまい、さらに多くの資源を使うという問題点がある。
【0012】
従って本発明の目的は、タイムラグを生じさせず、またコストアップにならない入力データホールド装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、入力データが入力される1次バッファと、この1次バッファの出力および前記入力データの診断値が入力される選択部と、この選択部の出力が入力される2次バッファと、この2次バッファの出力が入力されるフィルタとを有し、このフィルタによる遅延量は前記入力データが正常から異常に遷移する時間より長く調整されており、フィルタ処理後の出力を、プロセス制御用の入力値とするとともに前記選択部に前記入力値を入力するようにして、前記選択部は前記診断値が正常であるときに前記1次バッファの出力を選択し、前記診断値が異常であるときに前記入力値を選択して前記2次バッファに出力するようにしたものである。確実に異常前の入力データをホールドでき、かつタイムラグを小さくすることができる。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記2次バッファは1段のバッファであることを特徴としたものである。タイムラグを最小にすることができる。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記入力データはデジタル信号であることを特徴としたものである。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記入力データはアナログ信号であることを特徴としたものである。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の発明において、前記1次バッファ、前記選択部、前記2次バッファおよび前記フィルタはマイクロプロセッサのファームウエアとして構成されるようにしたものである。ハードウエア構成が簡単になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、図に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明に係る入力データホールド装置の一実施例を示す構成図である。なお、図2と同じ要素には同一符号を付し、説明を省略する。図1において、1は選択部であり、1次バッファ3の出力、入力値IN2および診断値D1が入力される。2は1段の2次バッファであり、選択部1の出力が入力され、この入力値を保持する。2次バッファ2の出力はフィルタ6に入力される。
【0019】
次に、この実施例の動作を説明する。選択部1は診断値D1によって1次バッファ3の出力と入力値IN2を切り替えて2次バッファ2に出力する。すなわち、診断値D1が正常のときは1次バッファ3の出力を選択して出力し、診断値D1が異常のときは入力値IN2を選択して出力する。
【0020】
診断値D1が正常のときは、図2の従来例でスイッチ4が閉の状態と同じ構成になる。1次バッファ3の出力は2次バッファ2に入力され、この2次バッファ2の出力はフィルタ6に入力される。このフィルタ6の出力が入力値IN2になる。2次バッファ2は1段のバッファなのでタイムラグは最小になり、かつ構成が複雑になることもない。
【0021】
診断値D1が異常になると、選択部1は入力値IN2を2次バッファ2に出力する。すなわち、1次バッファ3の出力値に関わらず、入力値IN2はホールドされる。フィルタ6は時定数Tを有しているので、入力値IN2は2次バッファ2の出力よりもTだけ遅延する。この遅延量Tを、短絡したときに図3のB点からC点、あるいは断線したときのA点からD点に遷移する時間より長くしておくと、異常発生時の入力データの値に関わらず、異常前の入力データを正確にホールドすることができる。
【0022】
なお、この実施例では入力データがオン・オフ信号の場合について説明したが、その他のデジタル信号あるいはアナログ信号であってもよい。要は入力データの状態から正常、異常を判断できるものであればよい。
【0023】
また、この実施例ではバッファ2、3や選択部1を個別の部品で構成したが、マイクロプロセッサを用いてファームウエアで実現してもよい。すなわち、ソフトウエアで入力データを読み込んでその正常、異常を判定してバッファリングし、正常時にはこのバッファリングした値を入力値IN2として出力し、異常時には入力値IN2をホールドするようにしてもよい。
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば、次の効果が期待できる。
請求項1記載の発明によれば、入力データが入力される1次バッファと、この1次バッファの出力および前記入力データの診断値が入力される選択部と、この選択部の出力が入力される2次バッファと、この2次バッファの出力が入力される遅延部とを有し、この遅延部の出力を前記選択部に入力するようにして、前記選択部によって前記診断値が正常であるときに前記1次バッファの出力を選択し、前記診断値が異常であるときに前記遅延部の出力を選択して前記2次バッファに出力するようにした。
【0024】
従来は確実に異常前の入力データがホールドされるように、2次バッファ5とフィルタ6の両方の遅延量を調整しなければならなかったが、本発明ではフィルタ6の遅延量を調整するだけで確実に異常前の入力データをホールドすることが出来るという効果がある
【0025】
また、従来例に比べて2次バッファの段数を少なくすることができるので、ハードウエア構成が簡単になり、かつデータのタイムラグを小さくすることができるという効果もある。
【0026】
さらに、正常から異常へ、あるいはその逆というトランジェントな入力の場合にも確実に異常前の入力データをホールドできるので、結果として診断値の感度を下げることができるという効果もある。
【0027】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記2次バッファは1段のバッファとした。タイムラグを最小にすることができるという効果がある。
【0028】
請求項3または請求項4記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記入力データはデジタル信号あるいはアナログ信号であることを特徴とした。デジタル信号でもアナログ信号でも同様の構成で取り扱うことができるという効果がある。
【0029】
請求項5記載の発明によれば、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の発明において、前記1次バッファ、前記選択部、前記2次バッファおよび前記遅延部はマイクロプロセッサのファームウエアとして構成されるようにした。処理の多くをソフトウエアで行うことができるので、ハードウエア構成が簡単になるという効果がある。また、マイクロプロセッサとメモリという汎用のハードウエアを用いることができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】従来の入力データホールド回路の構成図である。
【図3】入力電圧、入力電流と入力データの関係を示した特性図である。
【図4】従来の入力データホールド回路の構成図である。
【符号の説明】
1 選択部
2 2次バッファ
3 1次バッファ
6,7 フィルタ
D1,D2 診断値
IN1 入力データ
IN2 入力値
Claims (5)
- 入力データが入力される1次バッファと、この1次バッファの出力および前記入力データの診断値が入力される選択部と、この選択部の出力が入力される2次バッファと、この2次バッファの出力が入力されるフィルタとを有し、
このフィルタによる遅延量は前記入力データが正常から異常に遷移する時間より長く調整されており、フィルタ処理後の出力を、プロセス制御用の入力値とするとともに前記選択部に前記入力値を入力するようにして、前記選択部は前記診断値が正常であるときに前記1次バッファの出力を選択し、前記診断値が異常であるときに前記入力値を選択して前記2次バッファに出力するようにしたことを特徴とする入力データホールド装置。 - 前記2次バッファは1段のバッファであることを特徴とする請求項1記載の入力データホールド装置。
- 前記入力データはデジタル信号であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の入力データホールド装置。
- 前記入力データはアナログ信号であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の入力データホールド装置。
- 前記1次バッファ、前記選択部、前記2次バッファおよび前記フィルタはマイクロプロセッサのファームウエアとして構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項4いずれかに記載の入力データホールド装置。
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