JP4032368B2 - 電力ケーブル端末部のゴムモールド部品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はCVケーブルなどのゴム・プラスチック電力ケーブルの端末部の形成に用いるゴムモールド部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電力ケーブルの端部に用いるゴムモールド部品として、特願平8-37522 号の図7に記載のものが知られている。これは段剥ぎしたケーブル端末にはめ込む筒状の部品で、絶縁ゴムからなる本体の端部に金属端子が一体化され、本体の内周に半導電性の電界緩和層を具えている。このようなゴムモールド部品において、ケーブルの遮蔽層の端部と対応する位置は電気的に弱点となり易く、この部分から絶縁破壊が進行することがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
その対策として、本体全体の肉厚を大きくして絶縁補強を行うことが考えられる。しかし、それでは肉厚化に伴ってゴムモールド部品をケーブルに装着し難くなり、端末部の形成作業性が悪い。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解消し、ケーブルへの装着性を害することなく、かつ電気的弱点を補強できるゴムモールド部品を提供するもので、その特徴は、電界緩和層を有する電力ケーブル端末部のゴムモールド部品において、このゴムモールド部品をケーブル端部に装着した際、ゴムモールド部品におけるケーブル遮蔽層の端部に対応する位置の肉厚を局部的に厚く形成したことにある。
【0005】
ここで、本発明には端末処理材はもとより直線接続材料などのゴムモールド部品も含む。また、ケーブル遮蔽層の端部とは、端末部形成時に遮蔽層の外周に巻回する半導電性テープの端部(ケーブル先端側)を含む。一般の端末処理材料の場合、局部的に厚く形成するのは、絶縁ゴムの本体および半導電性の電界緩和層の少なくとも一方でよい。絶縁ゴムの本体を局部的に厚く形成する場合の形状は、ゴムモールド部品の上端側(金属端子側)が細く、下端側が太いテーパ状に形成することが好ましい。特に、屋外用ゴムモールド部品では、局部的に厚く形成する部分をテーパ状に形成することで雨水などの切れを良くし、トラッキングの抑制に効果的である。また、局部的に厚く構成した箇所は強い締付力が得られるため、ケーブル遮蔽層の端部を強く押圧して微小な空隙が生じることを抑制し、放電の発生を抑制する。
【0006】
さらに、ゴムモールド部品における電力ケーブル絶縁体との接触面の端部に少なくとも1つの突起を形成することが好ましい。この突起により、ケーブル絶縁体との間に隙間を形成して、潤滑剤がゴムモールド部品と絶縁体との間に侵入し易くし、ゴムモールド部品の装着性を一層高めることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は屋内用本発明ゴムモールド部品を示す部分断面図、図2は同部品をケーブル端部に装着した状態を示す部分断面図、図3は図1のゴムモールド部品における横断面図である。
【0008】
このゴムモールド部品は、筒状の本体1と、本体1の先端に一体化された金属端子2とを具え、本体中間部の内周には電界緩和層3が一体に形成されている(図1)。本体1は絶縁ゴムで、電界緩和層3は半導電性ゴムで構成した。この本体において、ケーブルに装着した際ケーブル遮蔽層の端部に対応する位置(テーパー部4)を局部的に厚く形成する。局部的に厚く形成した箇所は、上端(金属端子側)が細く、下端側が太いテーパ状に形成した。本例では、6600V用CVケーブルの端末に用いるゴムモールド部品として、このテーパ部以外の本体の厚みを2.5mm、テーパ部の最も太い部分の厚みを約5mmとし、テーパ部の長さは10mmとした。
【0009】
一方、このゴムモールド部品に挿入するケーブル端部は、内周から順に、導体,内部半導電層,絶縁体,外部半導電層,遮蔽層,シースを具えている。ゴムモールド部品の装着を行う場合、このケーブルの端部を段剥ぎしておく。そして、遮蔽層から絶縁体にわたって半導電性テープを巻回しておく。
【0010】
図2に示すように、上記ゴムモールド部品をケーブル端部に装着すると、ケーブル遮蔽層に巻回した半導電性テープ5の端部位置に前記テーパ部4が対応する。そのため、電気的な弱点部のみが肉厚となって補強され、テーパ部以外の本体の厚さは薄くできるため、ケーブルの挿入性を害することもない。
【0011】
このゴムモールド部品におけるその他の構成を説明する(図1)。ゴムモールド部品の内周面において、開口部から所定の位置に環状の突起6を形成した。この環状突起6の位置がケーブルへの装着時にゴムモールド部品を折返す位置を示しており、丁度ケーブルを挿入したときに、ケーブルシースの端部の位置に対応する。
【0012】
また、ゴムモールド部品の内周面において、開口部側から環状の突起6を指し示す矢印7を形成した。この矢印7は、内周面における90°ずつずれた位置に計4つ設けられている。環状突起6のみの場合、環状突起6の位置でゴムモールド部品を折り返すと、折り返した状態における開口部側からしか環状突起6の位置を確認できない。しかし、矢印7を設けることで折返し位置が環状突起6の位置からずれている場合でもゴムモールド部品の側方から矢印7を確認することで環状突起の位置を容易に判断できる。
【0013】
さらに、ゴムモールド部品における各部の断面構造は図3のようになっている。図1におけるX−X断面を図3(A)に、Y−Y断面を図3(B)に、Z−Z断面を図3(C)に示す。
【0014】
(A)図に示すように、本体1の上部は軸方向沿いの4本のリブ8が形成され、本体上部の強度を保持すると共に周壁を薄く形成することでケーブルへの装着を容易にできるよう構成している。また、このリブ8により、ケーブルへの装着時にねじれが生じれば容易に判別できる。
【0015】
本体中間部は、(B)図に示すように、内周側が半導電性ゴムの電界緩和層3、外周側が絶縁ゴムの本体1で形成されている。また、図1に示すように、電界緩和層3の下端部(絶縁体との接触面の端部)には複数の半球状突起9を形成した。ケーブルへの装着時、半球状突起9の存在により、電界緩和層3とケーブル絶縁体との間に隙間を形成して、潤滑剤が本体上端部側に侵入し易いように構成している。そのため、容易にゴムモールド部品をケーブル端部にはめ込むことができる。なお、突起の形状は特に限定されない。
【0016】
さらに、本体1の下端部は、図3(C)に示すように、絶縁ゴムにより構成されている。本体下端部の外周には、締付バンド(図示せず)の位置を示す環状の突起(図示せず)を形成することが望ましい。
【0017】
このゴムモールド部品のケーブルへの装着は次のように行う。まずゴムモールド部品の開口部側を環状突起6の位置を基準として折り返しておく。その状態で、段剥ぎしたケーブル端部にかぶせて、環状突起6の位置をシースの端部に当接する位置まではめ込む。もし、この装着時に、ゴムモールド部品の折返し位置がずれたら、矢印7を見ながら環状突起6を基準として再度折返し位置の位置合わせを行う。環状突起6を基準として折返した状態で、環状突起6がシースの端部に当接する位置まではめ込むとケーブル端部がゴムモールド部品内の正しい位置にまで挿入できたことになる。さらに、図2に示すように、折り返し部分を元に戻してケーブルシース10の上にかぶせ、本体下端部の外周に締付バンド11を装着してケーブル端末を構成する。図2において、金属端子2に挿入されているのは導体12、端末の下方に引き出されているのは接地線13である。
【0018】
上記の説明は屋内用ゴムモールド部品を例に説明したが、図4に示すように、本体1の外周に円周方向の複数のひだ20を設けて沿面距離を長くした屋外用ゴムモールド部品にも本発明を適用することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明ゴムモールド部品によれば、電気的弱点となるケーブル遮蔽層端部に対応する箇所を局部的に肉厚に構成することで、ケーブルへの装着性を害することなく電気的に補強することができる。また、ゴムモールド部品における電力ケーブル絶縁体との接触面の端部に少なくとも1つの突起を形成することで、ケーブル絶縁体との間に隙間を形成して、潤滑剤がゴムモールド部品と絶縁体との間に侵入し易くし、ケーブルへの装着性を一層高めることができる。従って、より信頼性の高いケーブル端末部を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】屋内用本発明ゴムモールド部品を示す部分断面図である。
【図2】図1のゴムモールド部品をケーブル端末に装着した状態を示す部分断面図である。
【図3】(A)は図1のX−X断面図、(B)は同Y−Y断面図、(C)は同Z−Z断面図である。
【図4】屋外用本発明ゴムモールド部品を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 本体 2 金属端子 3 電界緩和層 4 テーパ部
5 半導電性テープ 6 環状突起 7 矢印 8 リブ 9 半球状突起
10 シース 11 締付バンド 12 導体 13 接地線 20 ひだ
Claims (2)
- 電界緩和層を有する電力ケーブル端末部のゴムモールド部品において、このゴムモールド部品をケーブル端部に装着した際、ゴムモールド部品におけるケーブル遮蔽層の端部に対応する位置の肉厚を局部的に厚く形成して、ケーブル遮蔽層の端部を押圧して微小な空隙が生じることを抑制することを特徴とするゴムモールド部品。
- ゴムモールド部品における電力ケーブル絶縁体との接触面の端部に少なくとも1つの突起を形成したことを特徴とする請求項1記載のゴムモールド部品。
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JP10874398A JP4032368B2 (ja) | 1998-04-03 | 1998-04-03 | 電力ケーブル端末部のゴムモールド部品 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP10874398A JP4032368B2 (ja) | 1998-04-03 | 1998-04-03 | 電力ケーブル端末部のゴムモールド部品 |
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Family
ID=14492397
Family Applications (1)
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Country | Link |
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