JP4031183B2 - 光ディスク移載方法および光ディスク移載装置 - Google Patents

光ディスク移載方法および光ディスク移載装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばCDやDVD等の光ディスクを一枚ずつ後工程側に移載するための光ディスク移載方法および光ディスク移載装置に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
光ディスクをケースに装填する場合において、光ディスクをケース側に移載する際には、光ディスクのデータ記録面に触れることなく移載処理を行うことが要求される。また、光ディスクを一枚ずつ確実にしかも効率よくケース側に移載する必要がある。しかしながら、従来は、人手による光ディスク装填作業が行われていたため、連続的処理が困難であった。
【0003】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、光ディスクの移載処理を連続的に行える光ディスク移載方法および光ディスク移載装置を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、光ディスクのデータ記録面に触れることなく移載処理を行える光ディスク移載方法および光ディスク移載装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る光ディスク移載方法は、光ディスクを一枚ずつ後工程側に移載するための光ディスク移載方法であって、以下の工程を備えている。すなわち
▲1▼ 多数枚の光ディスクを上下方向に積層する積層工程。
▲2▼ 前記積層工程により積層された光ディスク積層体のうちの最下位の光ディスクの中央部を昇降可能な第1のリフタにより下方から支持し、前記第1のリフタを所定ピッチ分ずつ上方に移動させることにより最上位の光ディスクを当該所定ピッチ分ずつ上方に移動させる第1の移動工程。
▲3▼ 前記第1の移動工程により上方に移動した最上位の光ディスクを一枚ずつ後工程側に移載する第1の移載工程。
▲4▼ 前記第1の移載工程の進行にともなって、前記第1のリフタが所定位置まで上昇したとき、前記最下位の光ディスクの周縁部を昇降可能な第2のリフタにより下方から支持し、前記第2のリフタを所定ピッチ分ずつ上方に移動させることにより最上位の光ディスクを当該所定ピッチ分ずつ上方に移動させる第2の移動工程。
▲5▼ 前記第2の移動工程により上方に移動した最上位の光ディスクを一枚ずつ後工程側に移載する第2の移載工程。
【0005】
請求項2の発明に係る光ディスク移載装置は、光ディスクを一枚ずつ後工程側に移載するための光ディスク移載装置であって、以下の要素から構成されている。すなわち
▲1▼ 多数枚の光ディスクを上下方向に積層する積層部。
▲2▼ 前記積層部に積層された光ディスク積層体のうちの最下位の光ディスクの中央部を下方から支持する昇降可能な第1のリフタ。
▲3▼ 前記第1のリフタが所定位置まで上昇したとき、前記最下位の光ディスクの周縁部を下方から支持する昇降可能な第2のリフタ。
▲4▼ 前記第1または第2のリフタに支持された光ディスク積層体のうちの最上位の光ディスクを一枚ずつ後工程側に移載する移載部。
【0006】
請求項3の発明に係る光ディスク移載装置は、請求項2において、前記第1のリフタが、フォーク状の二股部材から構成され、前記二股部材が前記最下位の光ディスクの中央部を下方から支持するようになっている。また、前記第2のリフタが、接近・離反可能な一対の爪部材から構成され、前記各爪部材が、光ディスク周縁部と当接する傾斜面を有している。
【0007】
請求項4の発明に係る光ディスク移載装置は、請求項3において、前記第1または第2のリフタに支持された光ディスク積層体のうちの最上位の光ディスクの端面に向けてエアを噴出するためのエア噴出部が設けられていることを特徴としている。
【0008】
請求項1の発明において、光ディスクを移載する際には、まず、積層工程において、多数枚の光ディスクを上下方向に積層する。次に、第1の移動工程において、光ディスク積層体のうちの最下位の光ディスクの中央部を昇降可能な第1のリフタにより下方から支持し、第1のリフタを所定ピッチ分上方に移動させることにより最上位の光ディスクを同ピッチ分上方に移動させる。次に、第1の移載工程において、最上位の光ディスクを後工程側に移載する。以下、第1の移動工程における第1のリフタの上方への移動および第1の移載工程における最上位の光ディスクの後工程側への移載とを繰り返し行う。
【0009】
そして、第1の移載工程の進行にともなって、第1のリフタが所定位置まで上昇したとき、光ディスク積層体の最下位の光ディスクの周縁部を昇降可能な第2のリフタにより下方から支持する。そして、第2のリフタを所定ピッチ分上方に移動させることにより最上位の光ディスクを同ピッチ分上方に移動させ、上方に移動した最上位の光ディスクを後工程側に移載する。以下、第2のリフタを上方へ移動させる第2の移動工程と、光ディスク積層体の最上位の光ディスクを後工程側に移載する第2の移載工程とを繰り返し行う。
【0010】
この場合には、第1のリフタの支持による第1の移動工程から第2のリフタの支持による第2の移動工程へ移行することによって、第1のリフタを、次に移載されるべき光ディスク積層体の位置で待機させることが可能になる。これにより、第2のリフタに支持された光ディスクの移載処理の完了後すぐに次の移載処理に移行することができ、移載処理を連続的に行えるようになる。
【0011】
また、この場合には、移載処理される光ディスク積層体の最後の一枚の光ディスクが第2のリフタによりその周縁部で支持されるので、光ディスクがチャタリング(ばたつき)を起こすことなく、確実に移載処理を行うことができる。これに対して、最後の一枚の光ディスクがその中央部のみで支持されている場合には、移載処理時にチャタリングを起こしやすく、その結果、移載処理を確実に行えないおそれがある。
【0012】
請求項2の発明に係る光ディスク移載装置では、まず、移載処理されるべき多数枚の光ディスクが積層部に上下方向に積層される。次に、積層部に積層された光ディスク積層体のうちの最下位の光ディスクの中央部が、第1のリフタにより下方から支持される。
【0013】
次に、第1のリフタが上方に移動するとともに、光ディスク積層体のうちの最上位の光ディスクが、移載部により一枚ずつ後工程側に移載される。以下、この処理が繰り返される。
【0014】
移載部による移載処理が進行して、第1のリフタが所定位置まで上昇したとき、光ディスク積層体のうちの最下位の光ディスクの周縁部が、第2のリフタにより下方から支持される。
【0015】
次に、第2のリフタが上方に移動するとともに、光ディスク積層体のうちの最上位の光ディスクが、移載部により一枚ずつ後工程側に移載される。以下、この処理が繰り返される。
【0016】
この場合には、光ディスク積層体の支持状態が、第1のリフタによる支持から第2のリフタによる支持へと移行するようになっており、これにより、第1のリフタを、次に移載されるべき光ディスク積層体の位置で待機させることが可能になる。これにより、第2のリフタに支持された光ディスクの移載処理の完了後すぐに次の移載処理に移行することができ、移載処理を連続的に行えるようになる。
【0017】
また、この場合には、請求項1の発明の場合と同様に、移載処理される光ディスク積層体の最後の一枚の光ディスクが第2のリフタによりその周縁部で支持されるので、光ディスクがチャタリングを起こすことなく、確実に移載処理を行うことができる。
【0018】
請求項3の発明によれば、光ディスク積層体は、その中央の穴にポールが挿入された状態で積層部に積層される。ポールには、上下方向スライド自在なカラーが設けられており、第1のリフタのフォーク状二股部材は、カラーを介して光ディスク積層体の最下位の光ディスクの中央部を下方から支持する。
【0019】
また、第2のリフタは、接近・離反可能な一対の爪部材から構成されており、各爪部材を接近させることにより、光ディスク積層体の最下位の光ディスクの周縁部を下方から支持する。このとき、各爪部材には傾斜面が形成されており、該傾斜面が光ディスクの周縁部と接触するようになっているので、第2のリフタが光ディスクのデータ記録面と接触するのを確実に防止できる。
【0020】
請求項4の発明によれば、第1または第2のリフタに支持された光ディスク積層体のうちの最上位の光ディスクを移載部により移載する際には、エア噴出部から最上位の光ディスクの端面に向けてエアが噴出されるようになっている。これにより、最上位の光ディスクをその下方の光ディスクから容易に分離することができ、移載処理を確実に行えるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図11は本発明の一実施態様による光ディスク移載方法および光ディスク移載装置を説明するための図であって、図1は光ディスク移載装置の概略構成を示す全体斜視図、図2はその平面概略図、図3は図2のIII-III 線矢視図(光ディスク移載装置の側面図)、図4は図3のIV-IV 線矢視図、図5は図3のV-V 線矢視図(第1のリフタの概略構成を示す平面図)、図6は図3のVI-VI 線矢視図(第2のリフタの概略構成を示す平面図)、図7は図6に示す第2のリフタの作動を説明するための図、図8はエア噴出部の概略構成を示す平面図、図9は光ディスク移載装置による光ディスク移載方法を説明するための図、図10はエア噴出部によるエア噴出の作用効果を説明するための側面図、図11は第2のリフタによる光ディスク支持時の側面拡大図である。
【0022】
図1に示すように、光ディスク移載装置1は、多数枚の光ディスク10を上下方向に積層する積層部2と、積層部2に積層された光ディスク積層体Sの最下位の光ディスク10の中央部を下方から支持し得る昇降可能な第1のリフタ3と、第1のリフタ3の上方に配置され、光ディスク積層体Sの最下位の光ディスク10の周縁部を下方から支持し得る昇降可能な第2のリフタ4とから主として構成されている。また、図示していないが、第2のリフタ4の上方には、光ディスク積層体Sの最上位の光ディスク10を後工程側に移載するための移載部としての吸着パッドが設けられている。
【0023】
積層部2は、円盤状のベース20と、ベース20の上面中央に植設されて上方に延びるとともに、光ディスク10の中央の穴が挿入されるポール21と、ポール21に沿って上下方向スライド自在に設けられたカラー22とを有している。カラー22には鍔部22aが設けられている(図3参照)。
【0024】
第1のリフタ3は、二股状のフォーク30から構成されている。フォーク30の先端側に形成された溝30aの幅は、カラー22の挿入を許容する大きさであるが、カラー22の鍔部22aの径よりも小さくなっている(図5参照)。フォーク30には、ボールナット32が連結されている。ボールナット32は、上下方向に配設されたレール36にリニアガイド37を介して上下方向スライド自在に設けられている。一方、上下方向に延びるボールねじ33が配設されており、ボールナット32はボールねじ33に螺合している。ボールねじ33の下端は、サーボモータ34の出力軸に駆動連結されている。
【0025】
第2のリフタ4は、一対の爪部材40,41から構成されている。爪部材40は、その一端がボールナット43にピン44を介して連結されており、ピン44の回りを回動自在になっている。一方、上下方向に延びるボールねじ42が配設されており、ボールナット43はボールねじ42に螺合している。また、爪部材41の一端には、ボールねじ42が挿通するベアリング45が取り付けられており、爪部材41は、ベアリング45を介して回動自在になっている。この構成により、各爪部材40,41は、互いに接近・離反可能に設けられている。なお、ボールねじ42の下端は、サーボモータ46の出力軸に駆動連結されている。
【0026】
各爪部材40,41には、光ディスク10の周縁部と当接する傾斜面40a,41aがそれぞれ形成されている。各傾斜面40a,41aは、光ディスク積層体Sの最下位の光ディスク10の周縁部に下方から当接して支持するようになっている(図11参照)。図2に示すように、爪部材41には、シリンダ47のピストンロッドに固定されたコネクティングロッド48の先端が回動自在に連結されており、各爪部材40,41は、コネクティングロッド49により連結されている。この構成により、シリンダ47の駆動によってピストンロッドが伸長または縮退すると、コネクティングロッド48,49を介して各爪部材40,41が回動するようになっている(図6および図7参照)。
【0027】
また、図2および図3に示すように、移載処理されるべき光ディスク10が積層された積層部2を第1および第2のリフタ3,4側に搬入する搬入コンベア15と、移載処理が完了した空の積層部2を搬出する搬出コンベア16とが並列に配設されている。搬出コンベア16の側方には、プッシャー18が設けられている。このプッシャー18は、移載処理されるべき搬入コンベア15上の積層部2(図2一点鎖線参照)を、そのカラー22が第1のリフタ3のフォーク30の溝30a内に嵌まり込む位置まで押し込むとともに、移載処理が完了した積載部2を搬出コンベア16側に引き出すために設けられている。
【0028】
第2のリフタ4の上方には、図8に示すように、複数のエア噴出部5が設けられている。これらのエア噴出部5は、第1または第2のリフタ3,4に支持された光ディスク積層体Sの最上位の光ディスク10の端面に向けてエアを噴出するためのものである。各エア噴出部5には、図示しない加圧エア供給源から加圧エアがチューブ50を通って供給される。なお、図8中の参照符号55は、光ディスク積層体Sを外周からガイドするためのガイドロッドであって、鉛直下方に延びている。
【0029】
次に、上述のように構成された光ディスク移載装置による移載方法について説明する。
まず、移載処理されるべき多数枚の光ディスク10が積層部2に上下方向に積層される。このとき、積層部2に積層された光ディスク積層体Sの最下位の光ディスク10の中央部には、カラー22の鍔部22aが当接している(図3参照)。また、このような光ディスク積層体Sを含む複数の積層部2が搬入コンベア15により、第1または第2のリフタ3,4側に搬送される(図2参照)。
【0030】
積層部2は、搬入コンベア15によってその搬送方向下流端まで搬送されると(図2一点鎖線参照)、プッシャー18によって、第1のリフタ3内に押し込まれる。このとき、積層部2のポール21とともにカラー22が、第1のリフタ3のフォーク30の溝30a内に挿入される(図5参照)。
【0031】
この状態から、サーボモータ34の駆動によりボールねじ33を回転させ、ボールナット32を介してフォーク30を上方に移動させる。このとき、フォーク30は、カラー22の鍔部22aを介して、光ディスク積層体Sの最下位の光ディスク10の中央部を支持しつつ上方に持ち上げ、これにより、光ディスク積層体全体が上方に移動する。そして、光ディスク積層体Sの最上位の光ディスク10が所定の高さ位置、すなわち、図9(a)に示す取り出し位置Tまで移動したところで、フォーク30の移動を停止させる。
【0032】
なお、このとき、図9(a)に示すように、光ディスク積層体Sの上側の光ディスク10は、積層部2のポール21の先端から外れた位置に配置されているが、これらの光ディスク10は、ガイドロッド55(図8参照)により外周側からガイドされているので、ポール21から抜け落ちるおそれはない。
【0033】
次に、吸着パッド25により、最上位の光ディスク10が吸着保持されて光ディスク積層体Sから取り出され、後工程側に移載される。吸着パッド25により光ディスク10が取り出された後、サーボモータ34の駆動によりフォーク30が所定ピッチ分、たとえば1ピッチ分(すなわち、光ディスク1枚分)だけ上方に移動する。以下、これらの処理が繰り返されることにより、カラー22およびフォーク30が徐々に上方に移動する(図9(a)参照)。
【0034】
なお、吸着パッド25により最上位の光ディスク10が取り出される際には、各エア噴出部5(図8)から最上位の光ディスク10の端面に向けてエアが噴出される。これにより、最上位の光ディスク10がその下方の光ディスク10から容易に分離されるようになっている(図10参照)。
【0035】
吸着パッド25による移載処理が進行して、フォーク30が第2のリフタ4の下限位置を若干量超えた位置まで上昇したとき(図9(b)参照)、シリンダ47(図6)の駆動により、第2のリフタ4の各爪部材40,41を互いに接近する方向に回動させる。これにより、各爪部材40,41の傾斜面40a,41aが、光ディスク積層体Sの最下位の光ディスク10の周縁部の下方に配置される。この状態から、サーボモータ46(図1)の駆動によりボールねじ42を回転させ、ボールナット43を介して各爪部材40,41を上方に移動させる。これにより、各爪部材40,41が光ディスク積層体Sの最下位の光ディスク10の周縁部に下方から当接して、光ディスク積層体Sを支持する(図7参照)。
【0036】
この場合には、第2のリフタ4により光ディスク積層体Sを支持する際に、各爪部材40,41の傾斜面40a,41aが光ディスク10の周縁部と接触するようになっており(図11参照)、これにより、各爪部材40,41が光ディスク10のデータ記録面と接触するのが確実に防止されている。
【0037】
光ディスク積層体Sが各爪部材40,41により支持された後、サーボモータ34の駆動によりボールねじ33を前記回転方向とは逆方向に回転させることにより、フォーク30がポール21下端の待機位置まで移動する(図9(c)参照)。
【0038】
一方、各爪部材40,41により支持された光ディスク積層体Sの最上位の光ディスク10は、吸着パッド25により吸着保持されて後工程側に移載される。吸着パッド25により光ディスク10が取り出された後、サーボモータ46の駆動により各爪部材40,41が所定ピッチ分、たとえば1ピッチ分(光ディスク1枚分)だけ上方に移動する。以下、これらの処理が繰り返されることにより、各爪部材40,41が徐々に上方に移動する(図9(c)参照)。
【0039】
そして、各爪部材40,41の上昇にともなって、各爪部材40,41に支持された光ディスク積層体Sの最下位の光ディスク10がポール21の先端を通過した後(図9(d)参照)、すなわち、積層部2から光ディスク積層体Sが完全に取り出された後、プッシャー18(図2)が駆動され、空になった積層部2がフォーク30から搬出コンベア16側に引き出されて、搬出コンベア16により搬出される。
【0040】
また、空の積層部2がフォーク30から取り出された後、次に移載処理されるべき光ディスク積層体S′が積層された積層部2が搬入コンベア15から搬入され、プッシャー18により第1のリフタ3側に押し込まれて、待機していたフォーク30に挿入される(図9(d)参照)。
【0041】
なお、プッシャー18の駆動による積層部2の搬入および搬出が行われている最中においても、各爪部材40,41に支持された光ディスク積層体Sの移載処理は中断することなく行われる。そして、光ディスク積層体Sの移載処理完了後、引き続いて光ディスク積層体S′の移載処理が行われる。
【0042】
このように本実施態様によれば、光ディスク積層体Sを支持する第1のリフタ3のフォーク30が所定位置まで上昇した後、第2のリフタ4の各爪部材40,41が光ディスク積層体Sを支持するようにしたことにより、フォーク30による支持状態から各爪部材40,41による支持状態に切り替わるようになっているので、フォーク30を、次に移載処理されるべき光ディスク積層体S′の位置で待機させることが可能になる。これにより、各爪部材40,41に支持された光ディスク10の移載処理の完了後すぐに次の移載処理に移行することができ、移載処理を連続的に行えるようになる。
【0043】
また、この場合には、移載処理される光ディスク積層体の最後の一枚の光ディスク10が第2のリフタ4の各爪部材40,41によりその周縁部で支持されるので、光ディスク10がチャタリング(ばたつき)を起こすことなく、確実に移載処理を行うことができる。これに対して、最後の一枚の光ディスクがその中央部のみで支持されている場合には、移載処理時にチャタリングを起こしやすく、その結果、移載処理を確実に行えないおそれがある。
【0044】
なお、本発明は、上述の実施態様に限定されるものではなく、本発明の精神および本質的な特徴部分から逸脱することなく、種々の変形例が構築可能であることはいうまでもない。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、光ディスク積層体の支持状態を、第1のリフタによる支持から第2のリフタによる支持へと移行させるようにしたので、次に移載処理されるべき光ディスク積層体の位置で第1のリフタを待機させることが可能になる。これにより、第2のリフタに支持された光ディスクの移載処理の完了後すぐに次の移載処理に移行することができ、光ディスクの移載処理を連続的に行えるようになる効果がある。また本発明によれば、第2のリフタの各爪部材に形成された傾斜面を光ディスクの周縁部と接触させるようにしたので、第2のリフタが光ディスクのデータ記録面と接触するのを確実に防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様による光ディスク移載装置の概略構成を示す全体斜視図である。
【図2】図1の平面概略図である。
【図3】図2のIII-III 線矢視図(光ディスク移載装置の側面図)である。
【図4】図3のIV-IV 線矢視図である。
【図5】図3のV-V 線矢視図(第1のリフタの概略構成を示す平面図)である。
【図6】図3のVI-VI 線矢視図(第2のリフタの概略構成を示す平面図)である。
【図7】図6に示す第2のリフタの作動を説明するための図である。
【図8】エア噴出部の概略構成を示す平面図である。
【図9】本発明の光ディスク移載装置による光ディスク移載方法を説明するための図である。
【図10】エア噴出部によるエア噴出の作用効果を説明するための側面図である。
【図11】第2のリフタによる光ディスク支持時の側面拡大図である。
【符号の説明】
1: 光ディスク移載装置
2: 積層部
3: 第1のリフタ
4: 第2のリフタ
5: エア噴出部
10: 光ディスク
21: ポール
22: カラー
25: 吸着パッド(移載部)
30: フォーク
40: 爪部材
40a: 傾斜面
41: 爪部材
41a: 傾斜面
S,S′: 光ディスク積層体

Claims (4)

  1. 光ディスクを一枚ずつ後工程側に移載するための光ディスク移載方法であって、
    多数枚の光ディスクを上下方向に積層する積層工程と、
    前記積層工程により積層された光ディスク積層体のうちの最下位の光ディスクの中央部を昇降可能な第1のリフタにより下方から支持し、前記第1のリフタを所定ピッチ分ずつ上方に移動させることにより前記光ディスク積層体の最上位の光ディスクを当該所定ピッチ分ずつ上方に移動させる第1の移動工程と、
    前記第1の移動工程により上方に移動した最上位の光ディスクを一枚ずつ後工程側に移載する第1の移載工程と、
    前記第1の移載工程の進行にともなって、前記第1のリフタが所定位置まで上昇したとき、前記最下位の光ディスクの周縁部を昇降可能な第2のリフタにより下方から支持し、前記第2のリフタを所定ピッチ分ずつ上方に移動させることにより最上位の光ディスクを当該所定ピッチ分ずつ上方に移動させる第2の移動工程と、
    前記第2の移動工程により上方に移動した最上位の光ディスクを一枚ずつ後工程側に移載する第2の移載工程と、
    を備えた光ディスク移載方法。
  2. 光ディスクを一枚ずつ後工程側に移載するための光ディスク移載装置であって、
    多数枚の光ディスクを上下方向に積層する積層部と、
    前記積層部に積層された光ディスク積層体のうちの最下位の光ディスクの中央部を下方から支持する昇降可能な第1のリフタと、
    前記第1のリフタが所定位置まで上昇したとき、前記最下位の光ディスクの周縁部を下方から支持する昇降可能な第2のリフタと、
    前記第1または第2のリフタに支持された光ディスク積層体のうちの最上位の光ディスクを一枚ずつ後工程側に移載する移載部と、
    を備えた光ディスク移載装置。
  3. 請求項2において、
    前記第1のリフタが、フォーク状の二股部材から構成され、前記二股部材が前記最下位の光ディスクの中央部を下方から支持するようになっており、
    前記第2のリフタが、接近・離反可能な一対の爪部材から構成され、前記各爪部材が、光ディスク周縁部と当接する傾斜面を有している、
    ことを特徴とする光ディスク移載装置。
  4. 請求項3において、
    前記第1または第2のリフタに支持された光ディスク積層体のうちの最上位の光ディスクの端面に向けてエアを噴出するためのエア噴出部が設けられている、ことを特徴とする光ディスク移載装置。
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