JP4030640B2 - 牽引ケーブルタイプのコンベヤの取外し可能なクランプ - Google Patents
牽引ケーブルタイプのコンベヤの取外し可能なクランプ Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗物の前方に延びるとともに、指定されたレーンコンベヤ用の牽引ケーブルに乗物を結合する取外し可能なクランプにおいて、乗物の底部下方に固定されたクランプ本体と、この本体に保持され下方に突出する固定ジョーと、固定ジョーと協動して結合位置でケーブルをつかみ、かつ、非結合位置で下方にケーブルを開放させることが可能な可動ジョーと、トグルレバーピンに連結された2つのリンクを有するトグルレバーを有し、ケーブルが結合された、あるいは結合を解かれた位置に可動ジョーを移動させるための制御機構と、を備えた取外し可能のクランプに関している。
【0002】
【従来の技術】
指定されたレーンコンベヤによる乗物のケーブルによる牽引は、多くの利点、特に簡潔さと信頼性とを有しているが、乗物をケーブルに結合し、そしてケーブルから開放するための取外し可能なクランプを使用することが必要である。クランプの開放と閉鎖は、クランプがケーブルに対してすべったり、誤動作したりという極めてわずかな危険を回避するために、完全に保証されている。仏国特許第2,719,012 号は、ピンによって保持される一対のジョーを有する前述のタイプのクランプを記載している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このクランプはレーンの下方に位置するケーブルと協動するものであり、大型で複雑であった。本発明の目的は、乗物の下方に収容されることが可能でレーンと同じ高さあるいはレーン上方に延びるケーブルと協動することが可能な、簡潔な構造を有する信頼性の高いクランプを達成することを可能にすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によるクランプは、可動ジョーが、ジョーによってつかまれるケーブルのハウジングに平行なピンに回動可能に取り付けられ、第1のタイプのエルボレバーを形成するためにレバーに堅く取り付けられており、可動ジョーの反対側のエルボレバーの終端はトグルレバーリンクの1つにヒンジ結合されていることを特徴とする。
【0005】
また本発明は、他のトグルレバーリンクが、本体の固定ピンに回動可能に取り付けられ、エルボレバーの前記回動ピンに対して平行であって、エルボレバーと前記リンクは平行あるいは同一の垂直面で回動し、前記トグルレバーリンクはケーブルがクランプされている位置で略水平の一直線状になっていることを特徴とする。
【0006】
エルボ型の制御レバーを形成するような回動する可動ジョーを用いることにより、構成部材の配置を適宜定めることができ、これによりクランプの構造を単純化し、かつクランプ全体の大きさ、特にその高さを縮小することができる。
【0007】
エルボレバーはトグルレバーに結合されており、トグルレバーはクランプが開放されている、あるいは閉鎖している安定な位置を、特に閉鎖位置において死点をわずかにはずすことによって保証する。
【0008】
トグルレバーは、有利には積重ねられた弾性ワッシャからなる圧縮バネと連携する伸縮自在のリンクを有しており、圧縮バネは圧縮自在のリンクに伸張応力を働かせる。
【0009】
トグルレバーの端の一方は、固定点にヒンジ結合されており、他方の端はエルボレバーにヒンジ結合されている。アクチュエータは、クランプの開放及び閉鎖を作動するためにトグルレバーと協動する。
【0010】
本発明の意味ある改良によれば、ジョーは取外し及び交換が容易にできる独立の部材で構成され、同様のクランプは、特に異なる断面を有するケーブルのために、異なるタイプのジョーを有することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
さらなる利点及び特徴は、一例として与えられ、添付の図面に示された本発明の実施の形態についての記述からより明瞭に理解される。
【0012】
図1は、本発明によるクランプを備えた乗物の図式的な図である。
図2および図3は、それぞれ閉鎖位置及び開放位置の図1によるクランプを示す図である。
図4および図5は、それぞれ閉鎖位置及び開放位置のクランプの断面図である。
図6は、閉鎖位置のクランプの上方部分を示す図である。
【0013】
図中において、指定されたレーン10は、2つの走路14、15からなっており、それぞれにガイド路16、17が結合されている。レーン10上を走行する乗物18は、走行車輪19とガイド車輪20とを備えており、これらは走路14、15及びガイド路16、17とそれぞれ協動する。これらの車輪19、20は、空気タイヤタイプのものであるが、本発明が他のいかなるタイプの走路および乗物にも適用できることは明らかである。牽引ケーブル11は、軸線に沿ってレーン10の上方に延びており、支持プーリ13によって案内され、エンジン(図示されない)によって駆動される。クランプ21は、乗物18の底部に固定されており、ケーブル11をつかんで乗物をこの牽引ケーブルに結合することが可能である。
【0014】
クランプ21は、固定ジョー22と可動ジョー23とを有しており、乗物18の底部の下方に固定されたクランプ本体24によって保持されている。このため一対のジョー22、23は下方に突出しており、ジョー22、23の間にケーブル11を保持でき、かつ、相対的な上下の動きによってその取外しができるようになっている。可動ジョー23は、固定ピン25に関して回動する。固定ピン25はクランプ本体24と一体に形成され、ケーブル11のハウジング上方に配置されている。ケーブル11は、結合位置のジョー22、23によって規制される。
【0015】
可動ジョー23は、エルボ制御レバー26を形成するレバーと一体的であり、そのレバーによって延長されている。エルボレバー26の終端27は、可動ジョー23の反対側にあり、トグルレバー29の第1リンク28にヒンジ結合されている。トグルレバー29の第2リンク30は固定ピン31に回動可能に取り付けられている。第1リンク28は、2つの収縮自在の部分で構成されており、それらの間には圧縮バネ32が挿入されており、後者は例えばリンク28の伸張応力を作動させる積重ねられた弾性ワッシャから成っている。伸縮自在リンク28の伸張とバネ32の拡張のストロークは、ストッパ12によって制限されている。2つのリンク28、30は、トグルレバー29のピン33に接続されており、トグルレバー29は、トグルレバー29が伸張され、死点を行き過ぎた位置で、固定ストッパ34と協動する。この伸張位置においては、トグルレバー29はエルボレバー26のヒンジピン25の上方で略水平である。第2リンク30は、横アーム35を保持しており、横アーム35には、油圧式あるいは空圧式のアクチュエータ37のロッド36が、トグルレバー29の伸張あるいはたたみ込みを作動するために例えばヒンジ結合されている。図4乃至図6に示された実施例において、エルボレバー26と第2リンク30とアクチュエータ37とは各々一対設けられ、これによって対象型の装置を形成し、これにより作動の高い信頼性を確保している。また、リンク28、30の各々がバネ32を有していてもよいことは明らかである。
【0016】
その対象型装置は、図2、図4、図6に示されるようにトグルレバー29が伸張されている位置において、ジョー22、23がバネ32の力に対応するとともにエルボレバー26のアームの比によって増幅されたクランプ力で、ケーブル11をつかむように、配置されている。トグルレバー29の死点は、わずかに通過されている。この伸張位置は従って、クランプ21が閉じた安定位置である。クランプ21の開放は、アクチュエータ37によって作動される。アクチュエータ37は、図2に示すように、反時計回りに第2リンク30を回動させ、トグルレバー29のたたみ込みを発生させ、反時計回りにエルボレバー26を回動させる。可動ジョー23は、図3に示すように、ジョー22、23の開放位置に向かって移動される。死点が越えられるとすぐに、バネ32がトグルレバー29のたたみ込みに寄与して、その開放位置が安定する。もちろん、アクチュエータ37の逆の作用が、クランプ21の閉鎖を作動する、可動ジョー23がケーブル11に向かって移動する段階に対応する最初の段階の間、バネ32は拡張された位置にあり、アクチュエータ37によって克服される力は摩擦力のみである。ジョー23がケーブル11に対して停止するとすぐに、アクチュエータ37によってなされる運動は、第1リンク28の短縮及びバネ32の圧縮をもたらし、作動力はすばやく増加する。
【0017】
可動ジョー23と固定ジョー22は、エルボレバー26およびクランプ本体24に、例えばそれぞれ中央突部38とネジ(図示されない)によって取外し可能に固定された、独立した部材である。
【0018】
使い古された場合、ジョー22、23は新しいジョーと容易に交換可能である。また適当なジョーを選択することによって、異なる断面を有するケーブルのために同様のクランプが使用され得る。
【0019】
もちろん本発明は、図面を参照しつつ特に記述された実施の形態に決して限定されるものではない。また本発明は、均等の範囲内にある他のいかなる実施例にも適用される。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、乗物の下方に収容されることが可能でレーンと同じ高さあるいはレーン上方に延びるケーブルと協動することが可能な、簡潔な構造を有する信頼性の高いクランプを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるクランプを備えた乗物を示す概略図。
【図2】図1に示すクランプの閉鎖位置の状態を示す図。
【図3】図1に示すクランプの開放位置の状態を示す図。
【図4】図1に示すクランプの閉鎖位置の状態を示す断面図。
【図5】図1に示すクランプの開放位置の状態を示す断面図。
【図6】図1に示すクランプの閉鎖位置の状態の上方部分を示す図。
【符号の説明】
10 指定されたレーン
11 牽引ケーブル
12 ストッパ
13 指示プーリ
14、15 走路
16、17 ガイド路
18 乗物
19 走行車輪
20 ガイド車輪
21 クランプ
22 固定ジョー
23 可動ジョー
24 クランプ本体
25 固定ピン
26 エルボレバー
27 エルボレバーの終端
28 トグルレバーの第1リンク
29 トグルレバー
30 トグルレバーの第2リンク
31 固定ピン
32 バネ
33 トグルレバーピン
34 固定ストッパ
35 横アーム
36 ロッド
37 アクチュエータ
38 中央突部
Claims (7)
- 乗物の前方に延びるとともに、指定されたレーンコンベヤ用の牽引ケーブル(11)に対してそれ自身を結合及び取外し可能なクランプにおいて、
乗物の底部下方に固定されたクランプ本体(24)と、
この本体に保持され下方に突出する固定ジョー(22)と、
固定ジョーと協動して結合位置でケーブル(11)をつかみ、かつ、非結合位置で下方にケーブルを開放させることが可能な可動ジョー(23)と、
トグルレバーピン(33)に連結された2つのトグルレバーリンク(28、30)を有するトグルレバー(29)を有し、ケーブル(11)が結合された、あるいは結合を解かれた位置に可動ジョー(23)を移動させるための制御機構とを備え、
可動ジョー(23)が、固定ジョー(22)及び可動ジョー(23)によってつかまれるケーブル(11)のハウジングに平行な回動ピン(25)に回動可能に取り付けられ、エルボレバー(26)を形成するためにレバーに堅く取り付けられており、可動ジョー(23)の反対側のエルボレバーの終端は前記2つのトグルレバーリンクの一方(28)にヒンジ結合されており、
前記2つのトグルレバーリンクの他方(30)が、本体(24)の固定ピン(31)に回動可能に取付けられ、エルボレバー(26)の前記回動ピン(25)に対して平行であって、エルボレバーと前記トグルレバーリンク(28、30)は平行あるいは同一の垂直面で回動し、前記トグルレバーリンク(28、30)はケーブルがクランプされている位置で略水平の一直線状になっている、
ことを特徴とする取外し可能なクランプ。 - トグルレバーリンクの一方(28)は伸縮自在であり、
バネ(32)が伸縮自在のリンクを、ケーブルがクランプされる拡張位置に向けて付勢することを特徴とする請求項1に記載のクランプ。 - 前記バネは、伸縮自在のリンク(28)に取付けられた積重ねられた弾性ワッシャからなる圧縮バネであることを特徴とする請求項2に記載のクランプ。
- ケーブル(11)がクランプされた位置では、トグルレバー(29)は死点をはずれた安定位置にあり、トグルレバーのピン(33)はエルボレバー(26)の回動ピン(25)の真上に存在していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のクランプ。
- 制御機構は、固定ピン(31)に回転可能に取付けられたトグルレバーリンク(30)に結合されトグルレバー(29)の伸張およびたたみ込みをそれぞれ作動するアクチュエータ(37)を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のクランプ。
- 固定ジョー(22)と可動ジョー(23)とは互いに独立部材であって、クランプのケーブル(11)に対する結合及び取り外しのために可動ジョー(23)は固定ジョー(22)に対して移動可能である
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のクランプ。 - 固定ジョー(22)と可動ジョー(23)との少なくとも一方が、異なる断面を有するケーブル(11)をクランプするのに適した別の固定ジョーないし別の可動ジョーの少なくとも一方と交換可能である
ことを特徴とする請求項6に記載のクランプ。
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